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〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

天皇の歴史

本「昭和天皇と戦争の世紀 (天皇の歴史08)」加藤陽子5

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 Tenno in Japanese History


激動する世界。国家・歴史の「動力」となりゆく天皇。
――天皇と日本史を問い直す――『天皇の歴史 08巻』

二十世紀幕開け、明治天皇の初皇孫として誕生した迪宮裕仁。生涯に三度焦土に立つことになる近代立憲制下の天皇は、激動の時代にあっていかなる役割を担うことになったのか。伊藤博文が制度化に尽力した君主の無答責性は、大正デモクラシーや軍の政治化により変容を迫られる。動揺する国際情勢のなか七千万同胞の中心として歴史の「動力」となった昭和天皇と時代の特質を究明する。

■三度焦土に立った昭和天皇
1901年に生まれた迪宮裕仁(後の昭和天皇)は、生涯に三度焦土に立つ運命にあった。最初は皇太子時代のヨーロッパ訪問で視察したヴェルダンなど第一次大戦の激戦地で、この時、皇太子は側近に「戦争というものは実にひどいものだ」とつぶやいたという。二度目は大正天皇の摂政として経験した関東大震災後の焦土であり、三度目は天皇として体験した東京大空襲後の焼け野原だった。湯島を視察中に天皇は「これで東京も焦土になったね」と侍従長に語りかけた。悲惨な総力戦の実態を熟知していた天皇が、20年を経てなぜ戦争への「不本意な歴史」を歩むことになったか、追究する。

■予測されていた「日米決戦」
1905年、セオドア・ルーズヴェルト大統領は日露戦争に勝利した日本をみて、ロシア駆逐後に中国東北部の門戸開放を踏みにじるのは日本ではないかと疑念を深めた。日本でも翻訳刊行された『日米決戦』では、太平洋の優越権をめぐって戦争をなしえる国は、日本とアメリカしかないと分析。十数年後の1923年、帝国国防方針でも中国で日本と最も対立する可能性が高い国はアメリカとされた。1924年、対日作戦計画「オレンジ・プラン」を米大統領が承認。それは日本の攻撃によって始まる第一段階、アメリカが日本近海へと反撃する第二段階、戦争を続けようとする日本をアメリカが空海の軍事力で包囲して降伏させる第三段階という、後の歴史を想起させるものだった。

■即位大礼の年から戦争への道を
1928年11月、京都御所紫宸殿で昭和天皇の即位の大礼が挙行された。即位式終了後には田中義一首相が万歳を三唱、その声はラジオを通じて帝国全土に響きわたった。田中首相は同年6月の関東軍参謀・河本大作による張作霖爆殺事件について、関与の軍人は軍法会議で厳罰に処したいと上奏したにもかかわらず、陸軍の強硬姿勢と閣僚の意向で河本を停職とする行政処分の方針を翌年6月に上奏。天皇は立腹し、「それでは前と話が違うではないか、辞表を出してはどうか」と強い語気で叱責した。翌日、田中内閣は総辞職し、田中本人も3ヵ月後に亡くなる。「以来、内閣の上奏するものは自分が反対の意見でも裁可を与えることに決心した」と天皇は語ったが、果たしてどうか。満州事変、日中戦争、真珠湾奇襲に至る重要局面での天皇の言動を徹底分析する。


講談社創業100周年記念企画
特集ページ http://bookclub.kodansha.co.jp/books/tennou/


≪目次: ≫
カラー口絵・写真
天皇の巡幸を迎える広島の人々/第一次世界大戦の激戦地にも立ったヨーロッパ訪問/戦争の時代の天皇と国民/敗戦から平和と繁栄の時代を経て


はじめに
ヴェーバーのいう政治的人間とは/武田泰淳のいう政治的人間とは/無答責の伝統と帝室論/伝統への挑戦者/独立した個人

序章 昭和天皇とその時代
  1 焦土に立つ人
即位二〇周年の記者会見から/ヨーロッパの荒野に立つ/大震災後の焼け野原に立つ/三度、焦土に立つ/避難場所としての皇居の森
  2 大陸の東
国家と戦争/大陸・朝鮮と日本の関係/維新と革命
  3 太平洋の西
北大西洋を横断する航路の開発/太平洋の優越権をめぐる二国/拡張される太平洋概念

第一章 大正期の政治と宮中の活性化
  1 明治という時代に育てられて
誕生/木戸孝正の心配/原敬の史料/迪宮の皇統理解/請願令の意図したもの
  2 大正期の宮中
内大臣と天皇/山県と原の接近/宮中は元老の責任、皇室は恩賞等の府/山県の落日/宮中某重大事件/山県攻撃の怪文書
  3 国民と直結する皇太子像
怪文書の論理/陸相田中義一の憂鬱/間島出兵とコミンテルン執行委員会極東書記局/皇太子の可視化/宮内省若手の登場
  4 原敬時代の終焉
「宮中非政治化」構想の挫折/牧野と関屋の時代/原敬暗殺/大杉事件と亀戸事件の不可分な関係/実行を伴った大逆事件

第二章 昭和の船出と激動する世界
  1 即位式
権威と尊厳の重視へ/摂政への御進講/牧野の回想/昭和三年十一月、即位の大礼/儀礼のナショナリズム/大礼準備段階の厳戒態勢/予防の名のもとに/大礼と神道との関係/学校教育現場への「御沙汰書」
  2 一九二〇年代の国際環境
ヴェルサイユ・ワシントン体制/新四国借款団/日本の対応/中国の反応/日中懸案/日米経済関係/帝国国防方針とオレンジ・プラン
  3 輸出される革命
軍事援助/第一次奉直戦争/第二次奉直戦争と関税会議/郭松齢とソ連/軍の二重外交/北伐とゼネスト/ソ連からアメリカへ
  4 東アジア情勢と天皇
天皇の活性化/満鉄グループと東方会議/久原と後藤による訪ソ/孤立する田中/事件の波紋

第三章 内なる戦い
  1 慣習的二大政党制を前にして
独立した政治空間、皇室と軍と/脅かされる生活権/生活の合理化と女性/脅かされる安全感(一)――不戦条約批准をめぐって/脅かされる安全感(二)――ロンドン海軍軍縮条約/「政治社会の塵埃」のなかへ
  2 軍エリートによる挑戦
二つの総力戦観と満州事変/三度の御前会議構想/統帥権の変容(一)――兵力量/統帥権の変容(二)――熱河作戦
  3 クーデターとテロの時代
西園寺の消極性の理由/社会運動としての国家改造/宮中側近の交代/運動としての公判/高橋財政による安定回復/統制派と華北占領プラン
  4 天皇機関説事件
岡田内閣の対抗者/機関説排撃論の中味/公式令による詔書と勅書の区別/天皇「無答責」の根拠/勅語に欲する勢力/天皇の鋭い洞察/御製に託された心情
  5 皇道派と二・二六事件
陸軍内部の事情/木戸幸一の対応/非公式軍事参議官会議/「朕自ら近衛師団を率いて現地に臨まん」

第四章 大陸と太平洋を敵として
  1 日中戦争とその特質
盧溝橋での衝突/中国側の戦略と経済/初期設定の失敗
  2 戦争と政治
上海作戦――昭和天皇と蒋介石/無答責を保証する機関の成立/アメリカ中立法への対応/経済危機と総動員への対応/華北と華中経済の「全収」/講和の不成立と天皇の懊悩/戦争の位置づけ/石田政子とゾレゲとガンサーの戦争
  3 太平洋戦争とその特質
どのような戦争であったのか/海軍防衛のための作文/太平洋の意味の変容/帝国経済圏の膨張/外務省、反米の潮流/外務省の南進論
  4 天皇と戦争
天皇と木戸/アメリカの対日抑止戦略/最後の攻防/負ける戦争/聖断と玉音

終章 戦いすんで
  1 過ぎ去らない「歴史」
教育/戦中派
  2 犠牲のかたち
飢餓/若者と子ども/沖縄/残留婦人とシベリア抑留
  3 天皇の戦後
無条件降伏の意味/戦争指導者と国民の分離/退位論と回想の日々

参考文献
年表 (西暦1901・明治34年〜西暦1989・昭和64/平成元年)
歴代天皇表
天皇系図
索引


カバー写真: 「南洋潜水艦木綿一つ身」/乾淑子蔵 『図説 着物柄にみる戦争』より


【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 加藤陽子 (かとう ようこ) 1960年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は日本近代史。主な著書に『模索する一九三〇年代』(山川出版社)、『戦争の日本近代史』(講談社)、『満州事変から日中戦争へ』(岩波新書)、『戦争の論理』(勁草書房)、『徴兵制と近代日本』(吉川弘文館)、『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)などがある。

加藤陽子 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社、2009年) '12/03/04
加藤陽子 『満州事変から日中戦争へ』(シリーズ日本近現代史5、岩波新書、2007年) '11/09/18

坂野潤治 『昭和史の決定的瞬間』(ちくま新書、2004年) '10/02/03
古川隆久 『昭和天皇 「理性の君主」の孤独』(中公新書、2011年) '11/12/22

西川誠 『明治天皇の大日本帝国』(天皇の歴史07、講談社、2011年) '13/10/18
藤田覚 『江戸時代の天皇』(天皇の歴史06、講談社、2011年) '13/09/29
藤井讓治 『天皇と天下人』(天皇の歴史05、講談社、2011年) '13/08/25
河内祥輔/新田一郎 『天皇と中世の武家』(天皇の歴史04、講談社、2011年) '13/07/24
佐々木恵介 『天皇と摂政・関白』(天皇の歴史03、講談社、2011年) '13/04/21
吉川真司 『聖武天皇と仏都平城京』(天皇の歴史02、講談社、2010年) '13/03/24
大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03



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本「明治天皇の大日本帝国 (天皇の歴史07)」西川誠5

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 Tenno in Japanese History


復古と欧化への決断。成長する君主と国家。
――天皇と日本史を問い直す――『天皇の歴史 07巻』

神道の主宰者にして「欧化」の象徴。巡幸によって人々にその姿を見せ続けた「大帝」。国民国家の形成とともに誕生した「我らの天皇」は、政治家としてどのように成長し、現代に何を残したか。

幕末の混乱の中で皇位に就いた一六歳の少年は、いかにして「建国の父祖」の一員へと成長したか。京都を離れて江戸城跡に新宮殿を構え、近代憲法にその存在を規定された天皇の政治への意思とは。神道の主宰者にして「欧化」の象徴であり、巡幸と御真影でその姿を見せ続け、国民国家の形成とともに「万国対峙」を追求した「我らの大帝」の時代を描く。


■天皇は薩長の「操り人形」だったのか? 生身の政治家としての成長を追う。
「王政復古の大号令」の夜、小御所会議で「幼冲の天子」と揶揄された16歳の少年は、その後、伊藤博文ら元勲たちと信頼関係を結び、「建国の父祖」の一員として自ら重要な決断を下していくようになります。幕末の混乱のなかで皇位につき、現実政治の厳しさに直面した若き天皇は、いかに鍛えられ、成長していったのでしょうか。

■最初の「東京の天皇」は、復古の象徴でありながら、欧化の体現者でもあった。
京都の公家社会を離れて東京にうつり、新たに「宮中」を創設した明治天皇。和風建築でありながら、儀礼の空間は洋風に装飾された明治宮殿。国学的な尊王論に支えられた神道の主宰者ながら、髷を切り、西洋料理を食した天皇は、歴史上初めて、「憲法」というものによってその地位を規定されることになっていきます。

■「見られる存在」となった天皇・皇后。国家の成長と「我らの大帝」の時代。
明治以前の天皇が、決して人々の前に姿を見せなかったのに対し、明治天皇は全国への巡幸や「御真影」で国内外にその存在をアピールしていきました。洋装の皇后も天皇とともに姿を見せ、慈善活動や女子教育に新たな役割を見出していきます。西南戦争を経て、国会開設から日清・日露戦争へと向う国民国家建設の時代、この国に住む人々に「我らの天皇」という意識が生まれてくるのです。


講談社創業100周年記念企画
特集ページ http://bookclub.kodansha.co.jp/books/tennou/


≪目次: ≫
カラー口絵・写真
「幼冲の天子」の王政復古/欧化する天皇と「国家建設」/姿を見せる「大帝」


序章 欧化と復古を生きた「大帝」
京都御所御内庭――孝明天皇父子の空間/明治の「伝統」と現在/「立憲君主」という制限/明治大帝と国民国家

第一章 小御所会議の「幼冲の天子」
 1 「江戸時代」の皇子
王政復古/小御所会議への出御/誕生と成長儀礼/短気で勝ち気な少年/中山忠能と公家の世界/実母中山慶子/宮中の日々と父孝明天皇の期待/儲君治定と親王宣下
 2 幕末政治の中で
八月十八日の政変と禁門の変/天皇の政治的地位の上昇と国学/大政委任論/天皇の政治的地位の上昇と後期水戸学/国学と水戸学/朝廷の政治主体化と公議/朝廷と軍事/八月十八日の政変後の祭儀復興/父・孝明天皇の死/践祚後の日々/再び王政復古

第二章 京都の天皇から東京の天皇へ
 1 東京奠都
大磯の地引き網/大坂遷都論/天皇、大坂に行く/即位式の改変/一世一元制の制定/天皇、東京に行く/五箇条の誓文/公議の制度化/神祇官復興/再幸から版籍奉還
 2 政府の強化と廃藩置県
孝明天皇“忌”から神武天皇“祭”へ/神祇官と大教宣布/明治天皇の日常/三傑集合/攘夷派の排除と廃藩置県
 3 宮中改革と洋装の天皇
髷を切り、西洋料理を食す/士族侍従の誕生/女官総免職/皇后美子の教育/東京での大嘗祭/新しい宮中祭祀/改暦と祝日/明治五年の大阪中国西国行幸/西郷隆盛への思い/天皇と写真
 4 「現実政治」との直面
征韓論政変/明治天皇の生活態度/君主としての教育/御談会と木戸孝允/東奥巡幸という実地教育/西南戦争と西郷隆盛

第三章 明治憲法と天皇
 1 侍補の教育と天皇親政運動
天皇の政治教育係・侍補の設置/内廷で夜二時間の談話/大久保の死と天皇親政運動/北陸東海両道巡幸と天皇の学習/天皇の意思の発露/教育をめぐる対立/文書の中の天皇親政/参謀本部の設置/侍補の廃止
 2 明治十四年政変
財政論と天皇/国会論の高揚/大隈の辞職
 3 明治天皇と伊藤博文
幻の明治天皇の外遊/伊藤博文の憲法調査/岩倉具視と京都/岩倉の死/伊藤の帰国と宮内卿就任/華族の創設/内閣制度の導入と三条実美の引退/明治天皇と初代首相伊藤博文
 4 憲法の中の天皇
憲法と天皇の地位/天皇と国会/天皇と内閣/天皇の勉強/皇室典範と皇位継承/女系・女帝の否認/嫡子優先と養子・譲位の否定/宮家の形成/皇室の財産

第四章 立憲君主としての決断
 1 新宮殿と洋風儀礼
憲法発布式/明治宮殿探索/曲折する造営/外交儀礼の整備と建築方法/伊藤と井上の宮殿設計/宮内省顧問モールの回想/銀婚式と皇太子結婚式/御真影の作製/伊藤の演出
 2 洋装の国母・美子皇后
皇后の洋装問題/皇后の新たな役割/女子教育・慈善・産業奨励/明治天皇と「天狗さん」
 3 天皇と元勲たち
明治宮殿の日常/生涯の御製九万三〇三二首/侍従と侍従試補/井上馨の条約改正/大隈の条約改正/元勲優遇/山県有朋と軍/教育勅語の制定/神祇官設置運動/大津事件
 4 日清戦争の決断
議会開設と政党否認論/選挙干渉の混乱/和衷協同の詔勅/日清戦争起こる/広島大本営/東京への凱旋/靖国神社臨時大祭
 5 政友会の成立と立憲政治の安定
日清戦後議会/大隈内閣成立事情/元老の形成/伊藤と立憲政友会/桂内閣と伊藤博文/天皇と裁可

第五章 万国対峙の達成
 1 日露戦争と戦後の天皇像
日露対立/日露戦争/国民の形成/目標喪失の社会/国民動員の型/天皇の威信と政府の統治/戊申詔書と大逆事件/皇太子行啓と東宮御所
 2 皇室制度の再整備と波紋
明治天皇と内親王/皇室制度の整備/皇室祭祀令と登極令/公式令と軍令
 3 「明治の精神」の葬列
伊藤の死と朝鮮併合/疲労と病の晩年/漱石、花袋らが語る崩御

終章 君主の成長と近代国家
 1 大正天皇の課題
明治天皇の教誡/厳しい父と病弱の子/父とは違う天皇像/制度の安定と君主の個性
 2 明治天皇が維持した帝国日本
明治天皇の明治維新/立憲君主としての成長/道徳教育と統帥権/明治天皇による安定/京都の明治天皇


参考文献
年表 (西暦1852・嘉永五年〜西暦1921・大正十年)
天皇系図
歴代天皇表
索引


カバー写真: 迎賓館赤坂離宮(旧東宮御所)の中央階段  写真提供 迎賓館


【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 西川 誠 (にしかわ まこと) 1962年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。川村学園女子大学教授。専攻は日本近代政治史。主な共編著に、『日本立憲政治の形成と変質』(吉川弘文館)、共著に、『明治天皇と政治家群像』(吉川弘文館)、『皇室事典』(角川学芸出版)、論文に、「大正後期皇室制度整備と宮内省」(『年報近代日本研究20 宮中・皇室と政治』山川出版社)、また、『木戸孝允関係文書』(東京大学出版会)の編纂にも携わる。


井上寿一 『日本外交史講義』(岩波テキストブックス、岩波書店、2003年) '13/02/23
伊藤雅人/前坂俊之 編著 『図説 明治の宰相』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2013年) '13/03/30
伊藤之雄 『山県有朋 愚直な権力者の生涯』(文春新書、2009年) '12/01/30
伊藤之雄 『元老西園寺公望 古希からの挑戦』(文春新書、2007年) '11/12/08
伊藤之雄 『政党政治と天皇』(日本の歴史22、講談社学術文庫、2010年) '11/10/23
刑部芳則 『洋服・散髪・脱刀 服制の明治維新』(講談社選書メチエ、2010年) '10/05/24
オットマール・フォン・モール 『ドイツ貴族の明治宮廷記  Ottmar von Mohl: “Am japanischen Hofe”, 1904 』(金森誠也 訳、講談社学術文庫、2011年) '12/01/27
木村幸比古 編著 『図説 戊辰戦争』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2012年) '12/12/05
坂本一登 『伊藤博文と明治国家形成 「宮中」の制度化と立憲制の導入』(講談社学術文庫、2012年) '12/04/12
佐々木隆 『明治人の力量』(日本の歴史21、講談社学術文庫、2010年) '11/09/25
鈴木淳 『維新の構想と展開』(日本の歴史20、講談社学術文庫、2010年) '11/08/29
瀧井一博 『明治国家をつくった人びと』(講談社現代新書、2013年) '13/08/13
瀧井一博 『伊藤博文 知の政治家』(中公新書、2010年) '11/11/30
瀧井一博 編 『伊藤博文演説集』(講談社学術文庫、2011年) '11/10/31
瀧井一博 『文明史のなかの明治憲法 この国のかたちと西洋体験』(講談社選書メチエ、2003年) '11/12/24
鳥海靖 『もういちど読む 山川日本近代史』(山川出版社、2013年) '13/07/09
鳥海靖 『逆賊と元勲の明治』(講談社学術文庫、2011年) '11/12/02
西修 『図説 日本国憲法の誕生』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2012年) '12/06/10
原田敬一 『日清・日露戦争』(シリーズ日本近現代史3、岩波新書、2007年) '11/08/27
坂野潤治 『西郷隆盛と明治維新』(講談社現代新書、2013年) '12/05/10
坂野潤治 『日本近代史』(ちくま新書、2012年) '12/07/06
坂野潤治 『明治国家の終焉 1900年体制の崩壊』(ちくま学芸文庫、2010年) '10/08/11
坂野潤治 『近代日本の国家構想 1871-1936』(岩波現代文庫、2009年) '10/04/01
坂野潤治+大野健一 『明治維新 1858-1881』(講談社現代新書、2010年) '10/02/23
坂野潤治 『明治デモクラシー』(岩波新書、2005年) '10/02/17
坂野潤治 『未完の明治維新』(ちくま新書、2007年) '10/02/10
牧原憲夫 『民権と憲法』(シリーズ日本近現代史2、岩波新書、2006年) '11/08/23
宮本又郎 編著 『図説 明治の企業家』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2012年) '12/09/09
松浦玲 『勝海舟と西郷隆盛』(岩波新書、2011年) '12/02/07
三谷博 『明治維新を考える  Thoughts on the Meiji Regeneration 』(有志舎、2006年) '09/12/06 三谷博/並木頼寿/月脚達彦 編著 『大人のための近現代史 19世紀編』(月脚達彦/遠藤泰生/川島真/櫻井良樹/千葉功/デイヴィッド・ウルフ/松本武祝/茂木敏夫/飯島渉/生田美智子/大谷正/岡本隆司/岸本美緒/木畑洋一/栗原純/小島毅/斎藤修/塩出浩之/杉原薫/鈴木智夫/高橋均/豊見山和行/中見立夫/新村容子/朴薫/古田元夫/松方冬子/宮崎ふみ子/吉野誠 執筆、東京大学出版会、2009年) '09/12/02

藤田覚 『江戸時代の天皇』(天皇の歴史06、講談社、2011年) '13/09/29
藤井讓治 『天皇と天下人』(天皇の歴史05、講談社、2011年) '13/08/25
河内祥輔/新田一郎 『天皇と中世の武家』(天皇の歴史04、講談社、2011年) '13/07/24
佐々木恵介 『天皇と摂政・関白』(天皇の歴史03、講談社、2011年) '13/04/21
吉川真司 『聖武天皇と仏都平城京』(天皇の歴史02、講談社、2010年) '13/03/24
大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03



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本「江戸時代の天皇 (天皇の歴史06)」藤田覚5

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江戸時代の天皇 (天皇の歴史)
○著者: 藤田 覚
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807364





たとえば、わるいときをいかにしてたえしのんでやりすごしてのりこえるか。死に絶えたら、それはそれで仕方がない。おおむねおおくはそうなのだから。
そうして、時宜をみて、再興、たてなおしをこころみる。その途はけわしい。平易ではない。こころざしなかばで斃れたとしても、それもそれで仕方がないだろう。
そうして、生き残って、生きながらえて、さらには、その地位を権威を、結果として、立ち直りを果たした者であり社会的な組織体?!が
そもそも、その本質、根柢の根っこの部分のタイセツとは
どうなんだろう、一朝一夕にしてなされるようなカンタンなしろものでは
頂点や目的地に向かって、一直線に進むようなものでもなく、あちらこちらと寄り道やまわり道なんかをしながら、ときに後退や遠回りや足止めなんかをも余儀なくされて、そうして、それでも、着実に確実に一歩一歩みずからの足で歩を前にすすめる
たまたま偶然は、よくもわるくもどうであれ、たまたまであって、偶然であって、必然なんかでは、ない。であってしかし


 Tenno in Japanese History


政治的には無力だった江戸時代の天皇がなぜ幕末に急浮上したか。後水尾霊元など学問や和歌を奨励した天皇は将軍に対抗して権威を高め、光格天皇天明の飢饉の際に幕府に救い米を放出させた。孝明天皇が幕末、政治権力の頂点を極めるまで天皇はどんな役割を果たし、実質的な君主に変貌したか明らかにする。


後水尾天皇の諦観と決意
江戸時代最初の天皇、後水尾天皇は、出処進退も自由にならない身を嘆き、わが子、後光明天皇に次のような「御訓誡書」を送った。「今はすべて武家が取り仕切る世の中。たくさんの目付が京に入り込んでいるので、身を慎み、公家たちに範を示すべきだ」と。将軍秀忠の娘・和子の入内前に「およつ御寮人」に皇子と皇女を産ませて幕府を怒らせた天皇も、幕府の圧倒的な権力の前には、無駄な抵抗をするより自らの権威を高める道を選んだ。娘の興子内親王に譲位して女帝・明正天皇が誕生すると、以後、後光明後西霊元のわが子四代にわたり院政を布き、学問と和歌を奨励し、天皇の権威を高めたのである。

■後に大政奉還を導いた天皇観
天皇は名目上、日本の君主とされていたが、実権は徳川幕府に握られていた。しかし、その名目上の地位が幕末になって実質化する。それを導く天皇観は、実は江戸時代初期の朱子学者・新井白石(1657〜1725)からあった。その著書『折たく柴の記』で将軍は「天子より下、三公(太政大臣・左大臣・右大臣)・親王の上」と明確に位置づけ、同時代の儒学者・荻生徂徠も、家康は天皇の臣下を選んだとした。さらに江戸後期の老中・松平定信は将軍家斉に、日本の国土と人民は天皇から将軍に預けられたもので、それを統治するのが将軍の職責であると大政委任論を説き、後に大政奉還への道を導くことになる。

■君主への執念を持ち続けた光格天皇
江戸時代の天皇14人の内、最も在位年数が長かったのは光格天皇(在位1779〜1817)だった。閑院宮家出身の傍系だが熱心に学問を奨励し、宮中の綱紀も粛正。強い君主意識をもち「神武第百二十代兼仁(光格天皇)」と自署も残している。天明の飢饉では御所千度参りをする窮民に救い米を供出するよう幕府に交渉、また焼失した御所を平安時代の姿のまま復古再建させるなど、卓抜した政治力も発揮した。没後に生前の功績を称えて諡号+天皇号がおくられたのは光孝天皇以来、じつに954年ぶりのことだった。その崩御から6年後、江戸時代最後の天皇、孝明天皇が践祚し(1846年)、幕末維新の時代を迎える。


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≪目次: ≫
カラー口絵・写真
徳川和子入内の光と影/御水尾「院政」と宮廷歌壇/光格天皇による禁裏御所の復古/光明天皇の御礼服と山稜復活

はじめに

第一章 江戸時代天皇の成立――後水尾天皇の時代
 1 禁中並公家中諸法度と天皇家の伝統世界
禁中並公家中諸法度とは/天皇の義務を初めて規定/『禁秘抄』と諸法度の関係/天皇は日本国の王/国王意識を持つ天皇/『禁秘抄』の世界に住む天皇/まず神事――神事の重視/神事再興が第一の務め/天皇は仏教徒/天皇の即位と譲位は幕府次第/天皇の現実/朝廷を統制する基本法/朝廷政務の執行部/幕府による執行部統制/幕府による朝廷監督組織
 2 朝廷を構成する人びとの暮らしと仕事
天皇家と皇族/公家衆と家格の秩序/開放的な公家町/天皇の経済/公家の経済/公家の組織/家職・家業に励む義務/禁裏に奉仕する義務――小番/地下官人
 3 幕府と朝廷の軋轢
怒る天皇父子/徳川和子入内をめぐる確執/和子入内と懐妊/幕府主導の二条行幸/二条行幸の目的/譲位を願う後水尾天皇/紫衣事件起こる/後水尾、譲位を強行/譲位の理由は不詳/突き放す幕府の対応
 4 江戸時代の天皇と朝廷の成立
秀忠の死と家光の上洛/後水尾「院政」をしく/幕府による公家の統制/公家の実態・生態/後水尾の「禁中御学問講」/後水尾の和歌・学問奨励/宮廷歌壇の頂点に立つ後水尾/女帝明正天皇と後水尾/明正譲位と幕府の統制強化/後光明天皇と後水尾/幕府による天皇の利用/後西天皇と後水尾

第二章 江戸時代天皇の確立――霊元天皇の時代
 1 霊元天皇の構想と挫折
霊元天皇と後水尾/天皇と近習の放埒/天皇と近習の統制――議奏の設置/朝廷の頂点に立つ霊元/強引な譲位/霊元院政構想と挫折/霊元上皇の朝廷自主路線/幕府強調路線の勝利
 2 朝儀再興の時代
朝儀再興は幕府次第/霊元天皇の朝儀再興努力/大嘗祭の再興/再興大嘗祭への批判/天皇の朝儀研究と禁裏文庫
 3 朝幕関係の安定
東山天皇の幕府協調路線/幕府の経済的支援/天皇と将軍の能愛好/霊元法皇の院政復活/幕府の霊元法皇依存/閑院宮家の創設/霊元法皇、近衛家を憎悪
 4 江戸前期の天皇観
神国思想と天皇/新井白石の天皇観/将軍の正当性の根拠/天皇と将軍はどちらが上か/荻生徂徠の天皇観

第三章 江戸中期の天皇・朝廷――安定と不満
 1 活発な朝儀再興
大嘗祭再興に積極的な幕府/朝廷、新嘗祭再興を希望/七社奉幣使の再興/幕府財政と朝廷財政
 2 宝暦・明和事件
尊王論のたかまり/神道説の動向/垂加神道とは/垂加神道と公家/竹内式部と公家/竹内式部の説と宝暦事件/桃園天皇と『日本書紀』御進講/神仏習合か仏教排除か/門人公家の追放・処罰/宝暦事件は尊王論の弾圧か/明和事件と山県大弐
 3 皇統の不安定
短命の天皇/二度目の女帝/後桃園天皇の死

第四章 江戸時代天皇の諸相
 1 天皇の日常生活
天皇の一日――孝明天皇の場合/天皇の一年/天皇の一生
 2 天皇と禁忌
天皇と灸治/日食・月食と天皇/日食・月食と将軍
 3 江戸時代の女性天皇
女性天皇問題/女性天皇の即位事情/女性天皇の特徴――摂政がおかれた/肖像画がない/女性天皇と神事/聖性と穢れ
 4 武家の官位
官位とは/武家官位の授与者は誰か/官位授与の実態/武家官位と朝廷/武家官位の意義/白石と徂徠の危惧/危惧の現実化
 5 江戸時代の改元と暦
元号の意義と改元/改元手続きの変遷/さまざまな改元/元号と吉凶/改元と天皇/暦と天皇
 6 民衆と天皇
民衆と御所/職人・芸能者の受領
 7 外から見た江戸時代の天皇
欧米人の天皇観――二人の皇帝/ロシア人の天皇認識/朝鮮・中国の天皇認識

第五章 朝幕関係の転換――光格天皇の時代
 1 光格天皇の政務運営
閑院宮家から天皇へ/学問奨励と規律の確立/政務の中心に座る/幕府への強い姿勢/君主意識・皇統意識/御所千度参り起こる/千度参りの目的/千度参りと天皇
 2 朝儀の再興・復古
再興と復古/大嘗祭・新嘗祭の復古/禁裏御所の復古/空前の復古ブーム/石清水・賀茂社臨時祭の再興
 3 朝幕関係の緊張――尊号一件
親王の座次/天皇の強硬要求と幕府の断固拒否/公家の処罰
 4 大政委任論と江戸後期の天皇観
大政委任論とは/松平定信の大政委任論/伊勢貞丈の説/本居宣長の御任論/儒学者・洋学者/「皇国」の普及/松平定信の天皇観

第六章 幕末政争と天皇の政治的浮上――孝明天皇の時代
 1 光格上皇にすりよる幕府
将軍実父の官位上昇/将軍の太政大臣就任/朝廷の諸要求/朝覲行幸の再興/天皇号の再興/天皇号再興の意義/仁孝天皇と公家の歴史学習
 2 ペリー来日と朝廷
孝明天皇の即位/対外的危機と天皇/天皇は神仏に祈るだけ/ペリー来日と朝廷の対応/朝廷内部の対立/日米親和条約締結と朝廷/恐怖におののく朝廷/御所の焼失
 3 日米通商条約勅許問題――明治維新への転換点
幕府の通商条約締結方針/幕府の勅許要請/公卿の意見/孝明天皇の意見/堀田正睦の上京と説得/朝議の決定/公家の「一揆」/勅答の変更/堀田、条約勅許に失敗
 4 幕末政争と孝明天皇
条約調印と天皇の逆鱗/譲位の意思を表明/戊午の密勅/安政の大獄/公武合体の象徴・皇女和宮降嫁/朝廷内の尊攘派/尊攘派の台頭/攘夷督促の勅使/尊攘派の朝廷占拠/大政委任をめぐる攻防/奉勅攘夷/八月十八日政変――天皇の逆襲/政変後の天皇/条約勅許と非義の勅命/孝明天皇の死/孝明天皇山陵の造営/明治天皇の践祚から明治維新へ


参考文献
年表 (西暦1603・慶長八年〜西暦1867・明治三年)
天皇系図
歴代天皇表
索引


カバー写真: 京都御所常御殿上段の間帳台構・鳳凰図 三好和義撮影 『京都の御所と離宮』(朝日新聞出版)より


【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 藤田 覚 (ふじた・さとる) 1946年生まれ。東北大学大学院博士課程修了。東京大学文学部教授を経て、東京大学名誉教授。専攻は日本近世史。主な著書に『天保の改革』(吉川弘文館)、『遠山金四郎の時代』(校倉書房)、『松平定信』(中公新書)、『幕末の天皇』(講談社選書メチエ)などがある。本シリーズ編集委員。

藤田 覚 『幕末の天皇』(講談社学術文庫、2013年) '13/03/21
新井白石「読史余論」 現代語訳』(横井清 現代語訳、藤田覚 解説、講談社学術文庫、2012年) '12/12/09

荻生徂徠 『荻生徂徠 「政談」』(尾藤正英 抄訳、講談社学術文庫、2013年) '13/02/19

藤井讓治 『天皇と天下人』(天皇の歴史05、講談社、2011年) '13/08/25
河内祥輔/新田一郎 『天皇と中世の武家』(天皇の歴史04、講談社、2011年) '13/07/24
佐々木恵介 『天皇と摂政・関白』(天皇の歴史03、講談社、2011年) '13/04/21
吉川真司 『聖武天皇と仏都平城京』(天皇の歴史02、講談社、2010年) '13/03/24
大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03



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本「天皇と天下人 (天皇の歴史05)」藤井讓治5

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天皇と天下人 (天皇の歴史)
○著者: 藤井讓治
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807357




ヘゲモニー(hegemony、覇権)、、、権威と権力

 Tenno in Japanese History


天下布武を目指す信長正親町天皇の虚々実々の駆け引きとは。本能寺の変後、権力を掌握し、朝鮮出兵に続き皇居の北京移転まで決めた秀吉後陽成天皇はどう思い止まらせようとしたか。家康秀忠の強権に悲憤慷慨した後水尾天皇の胸中など、日記、宸翰の史料を駆使し、天下人と対峙した天皇の実像を克明に描く。


戦乱から洛中をいかに護るか、窮乏する禁裏の儀礼資金をどう調達するか、天皇は苦心し、足利将軍や権力者=天下人の力を頼みとする。一方、天下を掌握するため、自らの権力を誇示し、天皇権威を利用する天下人。両者の探り合い、駆け引きの様相はどのようなものであったか。天下人の力に圧倒されながら、天皇が保持した権威とは何か。宸翰、日記、消息などの史料を駆使して実相を克明に描く。

正親町天皇に聖代の名香「蘭奢待」の切り取りを迫る信長
足利義昭、信長の入京は、天皇にとって脅威であったが、天下布武を掲げ猛進する信長に、一転、天皇は禁裏の警固を申しつけ、さまざまな機会に自らの側に取り込もうとする。信長はその誘いに容易には乗らず、自ら必要な時には朝廷に接し、天皇権威を利用しながらもつかず離れずの態度をとり続けた。ついには、正倉院の名香「蘭奢待」の切り取りを申し出る信長。信長の振る舞いに正親町天皇の心中はいかなるものであったか。天皇と信長の間で展開する駆け引きの様相を描き出す。

■天下人秀吉の朝鮮出兵に後陽成天皇はどう抵抗したか
本能寺の変後、天下を手中にした秀吉は、莫大な禁裏費用を用立て朝廷に接近、財力にものを言わせて、ついに関白の位まで上りつめる。絶頂を極めた秀吉は、その権勢を後陽成天皇の聚楽第行幸という形で誇示した。天皇が臣下の屋敷へ行幸するのは151年ぶりのことであった。さらに、朝鮮出兵では、秀吉は自ら渡海し明まで攻め入り、皇居を北京に移すという構想を打ち上げた。この無謀な戦いに後陽成天皇はどのように抵抗したか、出兵を思い止まるよう切々と訴えた宸翰を解説する。

■天皇により神に祀られた秀吉と家康
勅定によって決められる神号は天皇の権威を示す。秀吉は死を前にして「八幡」神号を望んだが、後陽成天皇はそれを認めず「豊国大明神」と決めた。一方、家康には、秀忠の意向で「東照大権現」と神号が後水尾天皇によって定められた。神号決定の過程から天皇と将軍との関係を詳細に説く。


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≪目次: ≫
カラー口絵・写真
信長、正親町天皇に名香「蘭奢待」拝領を迫る/秀吉の絶頂、後陽成天皇の聚楽第行幸/青天の霹靂だった皇居北京移転の構想/天皇により神に祀られた秀吉と家康

プロローグ――正親町天皇のキリシタン禁令

第一章 義昭・信長の入京
 1 義昭・信長入京以前
室町幕府一四代将軍義栄/室町幕府一五代将軍義昭/義昭四品任官を勅許せず/古今無双之名将/親王元服費用の申沙汰
 2 義昭・信長の入京
義昭・信長の入京前夜/敵から味方へ/禁裏警固の綸旨/義栄方公家の出奔
 3 義昭への将軍宣下
将軍宣下に向けて/将軍宣下/義昭を縛る「殿中御掟」/信長、副将軍拒否/禁裏の修造/誠仁親王の元服
 4 領地等の回復
将軍宣下直後の三件の要請/宝菩提院領の訴訟/延暦寺領の還付を命ず/義昭、天皇の意向に反論
 5 禁裏費用の確保
有力大名の献金/後奈良天皇十三回忌法会財源を家康に求む/永禄からの改元難航/義昭へ援助を求む/元亀からの改元延期
 6 戦争と天皇
越前朝倉攻めと正親町天皇/姉川の戦い/石山本願寺への正親町天皇勅書/正親町天皇・義昭による信長と朝倉・浅井の和睦「一和」/比叡山焼き討ち/元亀三年の状勢、信長包囲網
 7 義昭・信長の位置
入京直後の義昭・信長/信長を頼る/禁裏御大工惣官補任をめぐる争論/久我通俊の勅勘を許さず/義昭の参内/禁裏への進上

第二章 正親町天皇と信長
 1 信長の天下掌握
室町幕府の倒壊/天下掌握に向けて宣言/元亀から天正へ
 2 探り合う天皇と信長
信長、正親町天皇に譲位を申し入れる/天正二年の信長宛従五位下・昇殿口宣案写し/正親町天皇の「宸筆御記」と『御湯殿上日記』/信長関白就任の噂/蘭奢待の切り取り
 3 天皇と戦国大名
後奈良天皇経供養/綸旨による領地回復/この時期の禁裏御料
 4 信長の朝廷への攻勢
公家・門跡への徳政/禁裏「五人の奉行」/信長、大納言・右大臣に任官/禁裏・公家・門跡への新地/安土築城/興福寺別当職争論/神泉苑の還付/安土行幸計画――その1
 5 信長の戦いと天皇
浅井・朝倉攻め/三度目の石山本願寺挙兵/上洛する信長への勅使派遣/越前一向一揆攻めに勅使派遣/本願寺より和睦を申し入れる/石山本願寺攻めに際しての勅使派遣と出陣祈禱/内侍所での祈禱/天正六年の信長・石山本願寺の講話/信長・石山本願寺の講話斡旋の再開/石山退城の論理/武田攻め出陣祈禱
 6 禁裏・天皇と距離を置く信長
信長の辞官/誠仁親王に二条屋敷を進献/京都での馬揃え/左大臣推任/安土行幸計画――その2/京暦への挑戦/太政大臣か関白か将軍か/信長の参内/予が国王であり、内裏である

第三章 天下人秀吉の誕生
 1 本能寺の変とその直後
本能寺の変/明智光秀への勅使/信孝・秀吉への勅使/信長の百日忌/御料所丹波国山国庄/秀吉の少将推任/贈太政大臣従一位/公家・門跡領の安堵/信長木像の仏師をめぐる争論/戦勝を祝う勅使
 2 朝廷に接近する秀吉――関白任官
秀吉少将に任官/秀吉の大納言任官/織田信雄の大納言任官/秀吉の内大臣任官/関白職をめぐる近衛・二条の争論/秀吉、関白職を手にする/秀吉関白宣下/親王、准后間の座次/秀吉の参内/正親町天皇の歌と秀吉の返歌
 3 戦いと天皇
紀州攻めにあたっての勅使/秀吉煩いの祈禱/島津への停戦命令/九州出陣/秀吉の北条氏直弾劾状/北条攻めの祈禱と関東出陣

第四章 後陽成天皇と朝鮮出兵
 1 後陽成天皇の即位と聚楽第行幸
誠仁親王の死/正親町天皇の譲位と後陽成天皇の即位/聚楽第行幸/北政所の叙位/鶴松の誕生と八条宮家の成立/豊臣秀吉の病気/鶴松の死去と秀次関白任官/秀次関白宣下
 2 北京への移徙――朝鮮出兵
朝鮮使節の来日/御土居の建設/秀吉、名護屋へ出陣/天皇、北京へ――三国国割構想/所司代玄以への指示/後陽成天皇の対応
 3 対明講和交渉と後陽成天皇
朝鮮情勢の展開/秀吉の名護屋再下向を抑留/正親町上皇の死/対明講和案と明使/対明講和案と天皇/近衛信輔の薩摩左遷/信輔配流の理由
 4 晩年の秀吉と後陽成天皇
秀次追放/公家大臣の消滅/秀吉の病気平癒祈禱/秀吉・秀頼参内と禁裏での能興行/太閤への惣礼/明使節・朝鮮使節/慶長の朝鮮出兵/醍醐の花見/新伏見城における惣礼/秀頼叙爵/秀吉、最後の参内/秀吉の死

第五章 後陽成・後水尾天皇と家康
 1 譲位一件と豊国大明神
後陽成天皇の病/後陽成天皇、譲位の意向を示す/譲位、「御無用」/後陽成天皇、灸治を望む/秀吉、新八幡を望む/豊国大明神
 2 天下人家康
「天下殿」家康/天下人としての参内/関ヶ原の前夜/関ヶ原の戦い/禁裏御料と公家・門跡領の設定/政仁の親王宣下/公家関白・大臣の復活/叙位の再興
 3 家康への将軍宣下
将軍宣下前夜/将軍宣下/将軍任官御礼の参内/家康と秀頼/秀忠への将軍宣下/年頭の礼にみる天皇と秀頼/秀頼への叙任/豊国社への奉幣
 4 後陽成天皇の譲位と後水尾天皇の即位
院御所普請のための屋敷割/官女密通事件/公家・官女の処分/後陽成天皇の譲位の意向/「たゝなきになき申候」/譲位そして即位/秀頼との会見と大名誓紙
 5 後水尾天皇即位後の朝廷
家康への礼/後水尾天皇と秀頼/書物等宝物引渡一件/公家衆法度/公家衆法度と紫衣法度/後水尾天皇、新御所に移る/和子入内、家康・秀忠昇進
 6 豊臣家滅亡と禁中幷公家中諸法度
大坂冬の陣/夏の陣/夏の陣後の参内/元和改元/家康、公家法度制度のため記録を収集/古今礼儀式法/禁中幷公家中諸法度/家康の死

エピローグ――「権現」か「明神」か


参考文献
年表 (西暦1565・永禄八年〜西暦1617・元和三年)
歴代天皇表
天皇系図
索引


カバー写真: 「御所参内・聚楽第行幸図屏風」部分 聚楽第へ向かう後陽成天皇の輿、個人蔵、写真提供 上越私立総合博物館


【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 藤井讓治 (ふじい・じょうじ) 1947年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。京都大学教授(2012年定年退任)。専攻は日本近世政治史。主な著書に『江戸幕府老中制形成過程の研究』(校倉書房)、『日本の歴史12 江戸開幕』(集英社)、『徳川家光』(吉川弘文館)、『幕藩領主の権力構造』(岩波書店)、『徳川将軍家領知宛行制の研究』(思文閣出版)などがある。本シリーズ編集委員。


河内祥輔/新田一郎 『天皇と中世の武家』(天皇の歴史04、講談社、2011年) '13/07/24
佐々木恵介 『天皇と摂政・関白』(天皇の歴史03、講談社、2011年) '13/04/21
吉川真司 『聖武天皇と仏都平城京』(天皇の歴史02、講談社、2010年) '13/03/24
大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03

池上裕子 『織豊政権と江戸幕府』(日本の歴史15、講談社学術文庫、2009年) '11/05/26



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天皇と中世の武家 (天皇の歴史)
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○著者: 河内祥輔新田一郎
○出版: 講談社 (2011/3, 単行本 390ページ)
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807340




Tenno in Japanese History


源平の争乱に始まる中世に重視されたのは、父子一系で繋がる一筋の皇統=正統(しょうとう)であった。頼朝は正統の天皇を護るために武家を創り、幕府が後鳥羽上皇と戦ったのも朝廷再建のためだった。室町時代、事実上の院政を執った三代将軍義満など、中世の天皇と武家の役割を究明し、古典を鑑として秩序を求めた人々の営為を明らかにする。


■幕府なくして朝廷は立たず、朝廷なくして幕府は立たない
19世紀半ば過ぎに明治維新が起き、幕府は滅亡しました。このとき、幕府とともに朝廷が解体、消滅したという事実を見逃してはいけません。ここまで朝廷は実に1500年も存続してきたわけです。その前半の800年は単独で政治支配し、後半の700年近くは幕府とともに支配しました。幕府は鎌倉幕府、室町幕府、徳川幕府と興亡を重ねても、朝廷は生き続け、最後は幕府とともに消滅した。つまり、幕府なくして朝廷は立たず、朝廷なくして幕府は立たないという朝廷・幕府体制が、中世・近世の日本史の特徴だったのです。

■鶴岡八幡宮を内裏に見立てた頼朝の朝廷・幕府構想とは
1180年、後白河上皇を幽閉した平清盛打倒のために伊豆で挙兵した源頼朝。石橋山で平家に敗れたものの安房に逃れて板東の反清盛勢力を糾合、東京湾岸沿いに進軍して鎌倉に本拠を構えます。頼朝は鎌倉入りと同時に八幡社を北山の麓に移建し、鶴岡八幡宮社殿を造営、南に延びる若宮大路も造ります。当時、八幡神は応神天皇がこの世に現れた神と信じられ、朝廷の守護神として信仰されていました。つまり、頼朝は鶴岡八幡宮を内裏に見立て、遠い都の天皇のかわり八幡神をまつり、朱雀大路のような参詣路を造って鎌倉を朝廷再建の根拠地としたと考えられるのです。これが700年の朝廷・幕府体制の始まりです。

■後醍醐天皇の決断と南北朝を合一させた義満の政治力
父子一系で繋がる一筋の皇統=正統が重視された中世では、天皇は自らの子に譲位することに全精力を傾けました。持明院統と大覚寺統で皇統が対立するなか、後醍醐天皇が鎌倉幕府打倒を決意したのも自らの子の立太子を拒否されたからです。以後、約60年も南北に分裂した朝廷を合一したのは室町幕府三代将軍の足利義満でした。南朝・後亀山天皇から北朝・後小松天皇への譲位という形で合一を実現できた背景には、後小松天皇の准母に自らの夫人を据え、上皇に準ずる待遇を受けていた義満の権勢があったのです。

■乱世だからこそ鑑とされ、追求された「古典の世界」
南北朝時代には『源氏物語』が代表的な古典として重視され、後醍醐天皇の代には『源氏物語』に範をとった催事もありました。後に天皇の准父として権勢をふるった足利義満は光源氏に自己を投影していたともいわれます。乱世こそ古典が鑑とされ、その古典的世界の中心にあったのが天皇と朝廷です。応仁の乱後の混乱で即位礼が出来なかった後柏原天皇が、21年も経て挙行したのも、公事再興によって理想の古典世界を再現しようと執念を燃やしたからにほかなりません。朝廷の行事再興に援助を惜しまなかった戦国大名のなかから、やがて織田信長が台頭してくるのです。

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≪目次: ≫
カラー口絵・写真
鶴岡八幡宮を内裏に見立てた源頼朝/武家と闘った天皇・後醍醐/権力者義満、後小松天皇/古典を鑑とする世界

第一部 鎌倉幕府と天皇 (河内祥輔)
はじめに
第一章 平安時代の朝廷とその動揺
 1 再建される朝廷
長い平安な時代/安定期と不安定期の反復/「正統(しょうとう)」の天皇/朝廷再建運動
 2 院政と摂関
後三条天皇の院政/院政とは何か/白河天皇の院政/鳥羽天皇の院政
 3 動揺のはじまり
中世への入り口/近衛天皇の死/鳥羽法皇の死/崇徳上皇の反発/保元の乱へ/乱はなぜ起きたか
 4 平治の乱から後白河院政へ
信西の横死/公教の反白河運動/平治の乱とは何か/摂関家の復帰/朝廷再建運動の変質/後白河院政の成立
第二章 朝廷・幕府体制の成立
 1 治承三年の政変
摂関家をめぐる暗雲/後白河上皇と清盛の関係/清盛の決起/後白河上皇の幽閉/清盛の朝廷再建運動
 2 寺院大衆の「アジール」運動
大衆の後白河救出作戦/「アジール」運動/以仁王事件/「アジール」運動の挫折/以仁の檄文
 3 頼朝勢力の出現
蜂起の奇跡的成功/後白河上皇を護れ/鎌倉の八幡社/鎌倉の都市計画と鶴岡八幡宮/八幡信仰と坂東武士
 4 頼朝勢力の勝利
内乱の展開/後白河上皇との交渉/以仁の檄の破棄/義仲勢力の敗因
 5 幕府への転生
頼朝の摂政更迭要請/義経事件と奥州藤原氏/頼朝の朝廷再建運動/幕府とは何か/御家人制の性格/守護・地頭制度の確立
第三章 後鳥羽院政と承久の乱
 1 後鳥羽天皇の治世
後鳥羽天皇と皇位継承問題/「正統」の確立/親幕府貴族の復活/摂関家の分立/後鳥羽院政体制
 2 承久の乱の勃発
実朝暗殺事件と宮将軍計画の挫折/摂家将軍の実現と暗雲/慈円の歴史論と摂家将軍論/承久の乱の原因/親幕府貴族の分裂/九条道家の懐柔/後鳥羽上皇の幕府再建運動
 3 幕府の勝利
『吾妻鏡』の史料批判/事件勃発時の鎌倉の情況/京攻め作戦の採用/即時出陣作戦の採用/京攻めの成功/天皇の廃位と流罪
 4 幕府の朝廷再建運動
義時の不安と広元の確信/慈円の朝廷再建運動理論/貴族の思想が武士を導く/慈円構想の限界/守貞親王の擁立/朝廷・幕府体制の新段階
第四章 鎌倉時代中・後期の朝廷・幕府体制
 1 承久の乱後の朝廷
近衛家中心の体制/後堀河天皇をめぐる動向/守貞系皇統の脆弱性/後堀河天皇と九条道家の関係/後堀河天皇死後の朝廷
 2 幕府の対朝廷政策
天皇制存続政策と土御門上皇/皇位継承有資格者の確保/三上皇の帰京問題/帰京運動の挫折
 3 後嵯峨天皇の時代
後嵯峨天皇の擁立/貴族と幕府の食い違い/北条泰時の主導的役割とその死/九条道家主導の朝廷/幕府における泰時路線の継承/北条時頼の執権就任/経時の死と道家・頼経の失脚/時頼路線の確立と宮将軍/将軍宗尊の更迭
 4 皇統分裂問題と幕府の倒壊
後嵯峨上皇の死とその遺志/「正統」を決めない事情/亀山上皇「正統」への道/幕府の変質と「正統」の混迷化/大覚寺統による天皇・皇太子の独占/後宇多上皇の皇位継承戦略/後宇多上皇の死と対立の激化/後醍醐天皇の倒幕運動/後醍醐天皇と朝廷・幕府体制

第二部「古典」としての天皇 (新田一郎)
第一章 朝廷の再建と南北朝の争い
 1 朝廷の再建と「室町幕府」の成立
建武式目/朝廷の再建/「武家」を迎える京都社会/武家の再定義と、鎌倉の古典化
 2 古典の再発見
伝統の古典化/正平一統の後の北朝再建/天皇をめぐる儀礼の整備と二条家の位置づけ
 3 幻の内裏空間
内裏の変遷/里内裏の儀礼空間/南朝の存立の困難
 4 南朝代々
後村上天皇/長慶天皇から後亀山天皇へ/「南北朝の争い」の構造
第二章 足利義満の宮廷
 1 公家としての義満
京都人義満/二条良基の思惑/後円融の抵抗と挫折
 2 武家の位置づけ
エージェントとしての武家/京都の地政学的位置
 3 南朝の接収
合一へ向けた交渉/合一の条件と実際/合一の舞台裏事情/合一後の旧南朝方
 4 日本国王と天皇
「日本国王」の登場/日本をめぐる国際環境/三宝院満済の「王」観/政治言語空間の分節へ
第三章 「天皇家」の成立
 1 足利義満の遺産
足利義持の嗣立と義嗣の排除/「室町殿」の再定義/義満と義持/もう一人の遺産相続人
 2 後南朝の影
後南朝のはじまり/天皇の影
 3 伏見宮家の成立
後花園天皇の践祚/直系への収束/後花園天皇の位置づけ/「伏見宮家」の成立と天皇家直系
 4 権威の構造
「将軍」のディレンマ/武家官途の効用/武家故実の形成/「権威」の構造
第四章 古典を鑑とした世界
 1 家業の変質
『公武大体略記』/中世と近世のあいだ/家業の条件変化
 2 公事体制の解体
応仁の乱/武家の解体/朝廷の解体
 3 公家の在国
公家の在国/裸の天皇家
 4 古典の流布と卑俗化
故実の流布/世界を緩やかに同期する仕掛け/古典の流布と卑俗化/異朝の証文
終章 近世国家への展望
 1 繰り返される再生
武家の再建へ向けて/天皇の役割
 2 カミの末裔
賀茂在昌の改宗/現世的存在としての「カミ」

参考文献
年表 (西暦1045年〜西暦1573年)
天皇系図
索引


カバー写真: 錦御旗 永青文庫蔵

【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 河内祥輔 (こうち・しょうすけ) 1943年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。北海道大学教授を経て、法政大学教授、北海道大学名誉教授。専攻は日本中世史。主な著書に『日本中世の朝廷・幕府体制』(吉川弘文館)、『保元の乱・平治の乱』(吉川弘文館)、『中世の天皇観』(山川出版社)などがある。本シリーズ編集委員。

≪著者: ≫ 新田一郎 (にった・いちろう) 1960年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。専攻は、日本法制史・中世史。東京大学教授。主な著書に『日本中世の社会と法』(東京大学出版会)、『日本の歴史11 太平記の時代』(講談社)、『中世に国家はあったか』(山川出版社)、『相撲の歴史』(講談社学術文庫)などがある。


新田一郎 『相撲の歴史』(講談社学術文庫、2010年) '11/04/14
新田一郎 『太平記の時代』(日本の歴史11、講談社学術文庫、2009年) '11/03/27

佐々木恵介 『天皇と摂政・関白』(天皇の歴史03、講談社、2011年) '13/04/21
吉川真司 『聖武天皇と仏都平城京』(天皇の歴史02、講談社、2010年) '13/03/24
大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03



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本「天皇と摂政・関白 (天皇の歴史03)」佐々木恵介5

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天皇と摂政・関白 (天皇の歴史)
天皇と摂政・関白 (天皇の歴史03)

○著者: 佐々木恵介
○出版: 講談社 (2011/2, 単行本 390ページ)
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807333




幼帝清和の外祖父、藤原良房から摂関政治は始まった。菅原道真の失脚、醍醐村上天皇の「延喜・天暦の治」、そして道長の栄華。政争の続く平安京内裏を舞台に天皇は「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく。王権をめぐる姻戚関係を藤原氏が支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは、いったい何かを追究する。


藤原北家はいかにして権力を握ったか? その時、天皇家は?
「天皇の歴史」03巻では、9世紀半ばの文徳天皇から11世紀半ばの後冷泉天皇まで16人の天皇の時代を取り上げます。藤原良房基経の摂政・関白就任から、道長頼通の栄華へと続く藤原北家の全盛時代です。この「摂関政治」は、「藤原氏が天皇の意向を無視して行った恣意的・専制的な政治」と捉えられがちですが、これは「天皇親政」を至上とする戦前の歴史観の影響にほかなりません。本巻では、天皇と摂関を従来のように対立的に捉えるのではなく、天皇と摂関が総体としてどのような王権を形づくっていたのか、そのなかで「天皇のみがなしえたこと」とは何かを見ていきます。

■錯綜する姻戚関係のなかで、皇統が並立するメリットとは?
「皇位継承のルール」が確立していなかったこの時代、藤原氏は「天皇の母方の祖父」すなわち「外戚」の地位を得るために、娘たちを次々と天皇家に入内させました。現代の目から見れば「ここまでやるか!?」というほどの外戚戦略の結果、家系図は複雑になり、皇統は並立します。度重なる謀略と政争の元凶ともいえるこうした危うい状況は、しかし、貴族たちにとっても、天皇家にとっても、実は大きなメリットがあったのです。

■幼帝の誕生と「神器」の継承。現代に連なる「天皇のあり方」。
失脚した菅原道真の怨霊、平将門・藤原純友の乱など、決して「平安」とは言えない、醍醐村上帝の時代は、なぜ後世「延喜・天暦の治」と称されるのでしょうか。また、繁栄を極めたかに見える藤原頼通以後、なぜ摂関政治は衰えるのでしょうか。天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌し、後の「院政」へと道を開く、約200年間を通観します。


講談社創業100周年記念企画
特集ページ http://www.bookclub.kodansha.co.jp/books/tennou/


≪目次: ≫
カラー口絵・写真
天皇の日常空間 清涼殿/摂関政治と藤原氏の勢威/天皇の御願寺(ごがんじ)

序章 天皇の変貌と摂関政治
摂政・関白と摂関政治/摂関政治への評価/天皇と摂関は対立したか/太上天皇の変質/皇后の変貌/蔵人頭(くろうどのとう)の役割/検非違使(けびいし)の設置/内裏から出なくなった天皇/本書の構成

第一章 摂政・関白の成立と天皇
1 最初の摂政、藤原良房
承和の変/仁明天皇の時代/文徳天皇と良房/太政大臣の性格/太政大臣良房/幼帝清和と外祖父・良房/清和の元服と応天門の変/摂政良房の職務
2 関白基経と阿衡事件
陽成天皇の即位と摂政藤原基経/陽成廃位と光孝擁立/関白の職務「内覧」/宇多天皇と阿衡事件/初期の摂政と関白/天皇個人に直属する摂政・関白
3 光孝皇統の成立と皇太子
皇位継承の方式/群臣の推戴による光孝即位/天皇家と摂関家の「始祖」/皇太子と「藩邸の旧臣」

第二章 「延喜・天暦の治」の時代
1 宇多天皇と「寛平の治」
朝廷・内裏の改革/地方支配と外交政策/藤原時平と菅原道真/『寛平御遺誡(かんぴょうのごゆいかい)』/桓武天皇を指針として/現存最古の天皇の日記/宇多天皇の愛猫
2 道真の怨霊・将門の乱・内裏炎上
菅原道真の失脚/時平から忠平へ/管原道真の怨霊/朱雀天皇と国母穏子/承平・天慶の乱と天皇の軍事大権/村上天皇の宮廷/内裏炎上
3 「延喜・天暦の治」の評価と実態
延喜・天暦聖代観/文人学者の評価/叙位・任官の基準の変化/拠るべき先例の時代

第三章 摂関政治の成熟
1 皇統並立と外戚
冷泉天皇と関白藤原実頼/守平親王立太子と安和の変/円融天皇と師輔の子息たち/雌伏する兼家/内裏の火災の頻発/花山天皇の出家事件/無官の摂政兼家/一条天皇と藤原道隆/一条天皇の成長と道隆の死/皇統並立の「メリット」/摂関と天皇の密着
2 藤原道長と三人の天皇
伊周の失脚/彰子の立后と敦成の誕生/一条天皇と道長/実質的関白としての道長/左大臣との一人二役/一条院内裏/三条天皇と道長の確執/関係悪化し譲位へ/摂関・天皇と生母の関係/後一条天皇と外祖父・道長/東宮の交替と一家三后
3 摂関政治の黄昏
頼通と大殿道長/道長の死とその後の後一条天皇の宮廷/後朱雀天皇と頼通/後冷泉即位と尊仁親王の立太子/外戚政策の破綻/その後の摂政・関白

第四章 王権をめぐる人々
1 太上天皇
王権とは何か/太上天皇の居所と出家/清和太上天皇と陽成太上天皇/宇多太上天皇と朱雀太上天皇/皇統並立期の太上天皇/院政の前提
2 皇后と母后
皇后の不在期/藤原穏子と藤原安子/皇統並立期の皇后/母后と女院/摂関期の内親王/内親王の婚姻の規制緩和
3 蔵人所・殿上人・検非違使
蔵人所の拡充/昇殿制と殿上人/検非違使――王権の警察力/摂関政治全盛期の蔵人/蔵人と太政官/政務処理ルートの変化

第五章 儀式・政務と天皇
1 即位儀礼と「神器」
践祚と即位/譲国儀(じょうこくぎ)と剣璽渡御(けんじとぎょ)/中国風の即位儀/大嘗祭の伝統的要素/皇位継承は前天皇の意思によって/即位儀礼の変化/剣璽の行幸/神器と天孫降臨/神鏡の奇瑞
2 摂関の政務と天皇の政務
除目議の次第/除目議と天皇・摂関/天皇・摂関に人事権が集中/奏上案件の決裁/天皇と定/神鏡改鋳定の議論/内裏再建の御前定/諮問答申型と衆議一決型/政務における天皇と公卿との関係
3 饗宴と君臣関係
節会の種類/節会の構造/十世紀以後の節会/「平座」の増加/饗宴からみた君臣関係の変化

第六章 仏と神と天皇
1 国家の仏事・天皇の仏事
国家的法会/天皇の家の仏事/御願寺(ごがんじ)――仁和寺と醍醐寺/四円寺の建立/僧侶の昇進ルート
2 祭祀と行幸
宮中祭祀と天皇/祈年穀奉幣/臨時祭の成立/神社行幸/行幸行事所と貴族の昇進
3 穢れと怨霊
穢れの観念と平安京/天皇の死と穢れ/浄―穢の構造と天皇/怨霊と御霊会/怨霊に苦しむ天皇

第七章 摂関期の財政と天皇
1 受領のもたらす富
受領と摂関期の財政/受領の人事と天皇/受領の罷申(まかりもうし)と功過定(こうかさだめ)/私費を投じる「国充(くにあて)」/「成功(じょうごう)」による任官
2 蔵人所と天皇の食事・料物
天皇の食事の国風化/料物調達と蔵人所/蔵人所牒と蔵人所領
3 天皇家の財産
後一条天皇の遺領処分/後院と邸宅/「一代限り」と「わたり物」/後院と荘園/後院と動産

終章 天皇像の変容
天皇と学芸/勅撰和歌集と歌合/摂政・関白と天皇との関係/摂関期の王権/政務と天皇/天皇と君臣関係/天皇と仏教・祭祀/天皇のみがなしえたもの/摂関期の天皇と近現代の天皇


主要人物略伝
参考文献
年表 (西暦842・承和九年〜西暦1068・治暦四年)
歴代天皇表
天皇系図
索引


カバー写真: 「紫式部日記絵巻」 第一段より部分 五島美術館蔵、撮影 名鏡勝朗

【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 佐々木 恵介 (ささき・けいすけ) 1956年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。聖心女子大学教授。専攻は日本古代史。主な著書に『受領と地方社会』(山川出版社)、主な論文に「9-10世紀の日本――平安京」(『岩波講座日本通史5 古代4』岩波書店、共著)、「古代における任官結果の伝達について」(笹山晴生編『日本律令制の展開』吉川弘文館)などがある。

五味文彦/佐藤信 編著 『日本古代中世史 '11』(佐々木恵介/本郷和人/中島圭一 著、放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2011年) '11/10/28
佐藤信 編著 『日本の古代 '05』(倉本一宏/佐々木恵介 著、放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2005年) '11/05/02

倉本一宏 全現代語訳 『藤原道長「御堂関白記」 〈下〉』(講談社学術文庫、2009年) '12/05/27
倉本一宏 全現代語訳 『藤原道長「御堂関白記」 〈中〉』(講談社学術文庫、2009年) '12/05/02
倉本一宏 全現代語訳 『藤原道長「御堂関白記」 〈上〉』(講談社学術文庫、2009年) '12/04/27
倉本一宏 全現代語訳 『藤原行成「権記」 〈下〉』(講談社学術文庫、2012年) '12/03/24
倉本一宏 全現代語訳 『藤原行成「権記」 〈中〉』(講談社学術文庫、2012年) '12/02/17
倉本一宏 全現代語訳 『藤原行成「権記」 〈上〉』(講談社学術文庫、2011年) '12/02/08
古瀬奈津子 『摂関政治』(シリーズ日本古代史6、岩波新書、2011年) '12/02/25
川尻秋生 『平安京遷都』(シリーズ日本古代史5、岩波新書、2011年) '11/07/28
大津透 『道長と宮廷社会』(日本の歴史06、講談社学術文庫、2009年) '11/01/21
坂上康俊 『律令国家の転換と「日本」』(日本の歴史05、講談社学術文庫、2009年) '11/01/12
橋本治 『院政の日本人 (双調平家物語ノートII)』(講談社、2009年) '11/04/27、'09/10/18
橋本治 『権力の日本人 (双調平家物語ノートI)』(講談社、2006年) '11/03/25、'09/09/12

吉川真司 『聖武天皇と仏都平城京』(天皇の歴史02、講談社、2010年) '13/03/24
大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03





《主要人物略伝》 p336-350
●天皇および皇族
仁明天皇(にんみょうてんのう、810〜850、在位 天長十・833〜嘉祥三・850)/文徳天皇(もんとくてんのう、827〜858、在位 嘉祥三・850〜天安二・858)/清和天皇(せいわてんのう、850〜880、在位 天安二・858〜貞観十八・876)/陽成天皇(ようぜいてんのう、868〜949、在位 貞観十八・868〜元慶八・949)/光孝天皇(こうこうてんのう、830〜887、在位 元慶八・884〜仁和三・887)/宇多天皇(うだてんのう、867〜931、在位 仁和三・887〜寛平九・897)/醍醐天皇(だいごてんのう、885〜930、在位 寛平九・897〜延長八・930)/朱雀天皇(すざくてんのう、923〜952、在位 延長八・930〜天慶九・946)/村上天皇(むらかみてんのう、926〜967、在位 天慶九・946〜康保四・967)/冷泉天皇(れいぜいてんのう、950〜1011、在位 康保四・967〜安和二・969)/円融天皇(えんゆうてんのう、959〜991、在位 安和二・969〜永観二・984)/花山天皇(かざんてんのう、968〜1008、在位 永観二・984〜寛和二・986)/一条天皇(いちじょうてんのう、980〜1011、在位 寛和二・986〜寛弘八・1011)/三条天皇(さんじょうてんのう、976〜1017、在位 寛弘八・1011〜長和五・1016)/後一条天皇(ごいちじょうてんのう、1008〜1036、在位 長和五・1016〜長元九・1036)/後朱雀天皇(ごすざくてんのう、1009〜1045、在位 長元九・1036〜寛徳二・1045)/後冷泉天皇(ごれいぜいてんのう、1025〜1068、在位 寛徳二・1045〜治暦四・1068)/敦康親王(あつやすしんのう、999〜1018)/敦明親王(あつあきらしんのう、994〜1051)
●后妃
藤原明子(ふじわらのめいし、828〜900)/藤原高子(ふじわらのこうし、842〜910)/藤原穏子(ふじわらのおんし、885〜954)/藤原安子(ふじわらのあんし、927〜964)/藤原詮子(ふじわらのせんし、962〜1001)/藤原定子(ふじわらのていし、976〜1000)/藤原彰子(ふじわらのしょうし、988〜1074)/藤原妍子(ふじわらのけんし、994〜1027)/藤原威子(ふじわらのいし、999〜1036)/禎子内親王(ていしないしんのう、1013〜1094)
●摂関および主な貴族
藤原良房(ふじわらのよしふさ、804〜972)/藤原基経(ふじわらのもとつね、836〜891)/藤原時平(ふじわらのときひら、871〜909)/菅原道真(すがわらのみちざね、845〜903)/藤原忠平(ふじわらのただひら、880〜949)/藤原実頼(ふじわらのさねより、900〜970)/藤原師輔(ふじわらのもろすけ、908〜960)/源高明(みなもとのたかあきら、914〜982)/藤原頼忠(ふじわらのよりただ、924〜989)/藤原伊尹(ふじわらのこれただ、924〜972)/藤原兼通(ふじわらのかねみち、925〜977)/藤原兼家(ふじわらのかねいえ、929〜990)/藤原道隆(ふじわらのみちたか、953〜995)/藤原道兼(ふじわらのみちかね、961〜995)/藤原道長(ふじわらのみちなが、966〜1027)/藤原伊周(ふじわらのこれちか、974〜1010)/藤原実資(ふじわらのさねすけ、957〜1046)/藤原行成(ふじわらのこうぜい、972〜1027)/藤原頼道(ふじわらのよりみち、992〜1074)/藤原教通(ふじわらののりみち、996〜1075)



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本「聖武天皇と仏都平城京 (天皇の歴史02)」吉川真司5

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聖武天皇と仏都平城京 (天皇の歴史)
聖武天皇と仏都平城京 (天皇の歴史02)

○著者: 吉川真司
○出版: 講談社 (2011/1, 単行本 390ページ)
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807326




女性天皇たちが護った天武直系の皇統。期待とともに即位した聖武を待ち受けていた天災と政変。疫病大流行に苦悩する天皇は仏教に深く帰依し、平城京は仏都の彩りを濃くしていく。そして空前の専制君主・称徳天皇、聖武朝の否定者・桓武天皇が新時代を切り開いた。波乱に満ちた古代天皇の生涯と宮都の実像を活写する。


≪目次: ≫
カラー口絵・写真
至高の経典〈金光明最勝王経〉/大仏造顕/聖俗秩序の中心〈大極殿〉/瓦のピラミッド〈大野寺土塔〉

序章 天皇の都・仏の都
 1 二月堂の夕景
春を呼ぶ法会/平城京・平城宮と東大寺
 2 大伽藍本願聖武皇帝
古代寺院の祈り/過去帳/古代天皇と仏教
 3 仏と神と御霊
修二会を遡る/神名帳/御霊への畏怖

第一章 飛鳥から平城へ
 1 天智天皇と天武天皇
神にしませば/壬申の乱への道/聖君天智天皇/天智朝の実像/天武朝への連続性/二つの国忌
 2 天武朝の転換点
草壁皇子/浄御原令/国制整備/史書の編纂/律令体制の確立
 3 天武直系皇統の創出
天武の死/草壁の死/後皇子尊/文武天皇/大宝律令/日本国号と天皇号/直系のゆくえ
 4 飛鳥・藤原・平城
飛鳥の都/藤原京建設/仏都の実像/法会の空間/平城遷都/寺院・邸宅の移転

第二章 平城宮の儀礼と政務
 1 平城宮のすがた
平城京/平城宮/前期平城宮/藤原宮と平城宮/唐王宮と平城宮/後期平城宮へ
 2 内裏と大極殿
文献による王宮研究/内裏/男子禁制/大極殿と高御座/大極殿の成立/天皇の聴政
 3 二つの朝堂院
朝堂院/朝堂/中央区と東区/天皇への侍候/神聖なる空間
 4 朝堂と曹司
着座のルール/朝座をもたない官司/朝堂・曹司の役割/曹司の実態/神殿と仏殿

第三章 聖武天皇
 1 皇太子首親王
和銅八年の朝賀儀/元明から元正へ/藤原不比等/二振りの短刀/不比等と元明の死
 2 聖武天皇と光明皇后
聖武天皇即位/藤原宮子称号一件/皇子の誕生と夭折/長屋王の変/光明立后
 3 天平の疫病大流行
藤原四卿/四卿全滅/未曾有の大惨事/橘諸兄
 4 変乱と遷都
阿倍内親王の立太子/藤原広嗣の乱/恭仁遷都/紫香楽と難波/王権の動揺

第四章 行基と知識と天皇  
 1 仏都平城京と行基
四聖御影/行基の前半生/登美院と石凝院/生馬院/仏都からの放逐
 2 大野寺土塔
故郷での活動/大野寺/文字瓦/土塔への願い/天皇霊
 3 難波・狭山・昆陽
摂津での活動/行基集団公認/狭山池院/昆陽池院/惸独田
 4 疫病大流行の前後
行基寺院の転換/菩提院/太子信仰/国分寺建立/大養徳恭仁金光明寺
 5 盧舎那大仏
知識寺行幸/大仏造顕/東大寺の成立/八幡入京/新薬師寺/行基の入滅

第五章 四字年号時代  
 1 陸奥産金のインパクト
小田郡の黄金/太上天皇沙弥勝満/大仏開眼/金資源の確保/黄金郷の原像
 2 光明皇太后と藤原仲麻呂
紫微中台/聖武太上天皇の死/廃太子と立太子/橘奈良麻呂の変/天平宝字/光明皇太后の死
 3 空前の専制君主、称徳天皇
保良宮での不和/藤原仲麻呂の乱/称徳天皇と道鏡/宇佐八幡神託事件/称徳天皇の死
 4 変貌する王宮とイデオロギー
後期平城宮/政務形態の変化/次侍従/神仏の混交/仏堂としての大極殿/仏都の爛熟

第六章 桓武天皇   
 1 光仁から桓武へ
光仁天皇/山部親王の立太子/唐使入京/桓武天皇の即位/天智直系皇統
 2 百済王氏と交野
高野新笠/百済王氏/交野行幸/天神祭祀
 3 平城京との訣別
遷都の戦略/藤原種継暗殺事件/長岡宮/長岡京/国哀と災変
 4 平安の新京
平安京と平安宮/東寺と西寺/東北蝦夷戦争/地方行政の整備/桓武天皇の死

第七章 平安京の王権
 1 平城天皇の功罪
剋己励精/伊予親王事件/二所朝庭/薬子の変/万代の宮
 2 嵯峨天皇
桓武朝の継承/唐風化/藤原冬嗣/冷然院と嵯峨院/太上天皇の権力
 3 爛熟と転換
淳和から仁明へ/承和の聖代/勅旨田/奢侈と窮乏/時代の終わり 

第八章 仏都の命脈
 1 廃都後の平城京
奈良の京、春日の里/平城太上天皇の宮/超昇寺と不退寺/水田化する平城京/内蔵寮領梨原荘
 2 七大寺の法灯
純然たる仏都/教学の発達/御斎会と維摩会/山林修行の系譜/最澄と七大寺教団/空海と東大寺真言院/民間布教の伝統
 3 東大寺と興福寺
実忠二十九箇条/寺領荘園の再建/興福寺講堂と南円堂/仏都の景観/焼亡と再生

参考文献
年表 (西暦663・天智二年〜西暦850・嘉祥三年)
歴代天皇表
天皇系図
索引


カバー写真: 「国宝 不空羂索観音像宝冠及び化仏」 東大寺蔵、写真提供 奈良国立博物館、撮影 森村欣司

【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 吉川真司 (よしかわ・しんじ) 1960年生まれ。京都大学大学院博士後期課程修了。京都大学教授。専攻は日本古代史。主な著書に『律令官僚制の研究』(塙書房)、編著に『展望日本歴史6 律令国家』(東京堂出版・共編)、『日本の時代史5 平安京』(吉川弘文館)、『列島の古代史』全8巻(岩波書店・共編)などがある。

吉川真司 『飛鳥の都』(シリーズ日本古代史3、岩波新書、2011年) '11/07/22
木簡学会 編 『木簡から古代がみえる』(栄原永遠男/和田萃/市大樹/馬場基/舘野和己/森公章/平川南/佐藤信/吉川真司/李成市/角谷常子/山里純一/渡辺晃宏/山本崇/井上和人 執筆、岩波新書、2010年) '11/05/18

足利健亮 『地図から読む歴史』(講談社学術文庫、2012年) '12/05/01
五味文彦/佐藤信 編著 『日本古代中世史 '11』(佐々木恵介/本郷和人/中島圭一 著、放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2011年) '11/10/28
森本公誠 『聖武天皇 責めはわれ一人にあり』(講談社、2010年) '11/10/28
川尻秋生 『平安京遷都』(シリーズ日本古代史5、岩波新書、2011年) '11/07/28
坂上康俊 『平城京の時代』(シリーズ日本古代史4、岩波新書、2011年) '11/07/24
佐藤信 編著 『日本の古代 '05』(倉本一宏/佐々木恵介 著、放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2005年) '11/05/02
坂上康俊 『律令国家の転換と「日本」』(日本の歴史05、講談社学術文庫、2009年) '11/01/12
渡辺晃宏 『平城京と木簡の世紀』(日本の歴史04、講談社学術文庫、2009年) '11/01/07
遠山美都男 『天智と持統』(講談社現代新書、2010年) '10/12/18
遠山美都男 『天平の三姉妹 聖武皇女の矜持と悲劇』(中公新書、2010年) '10/02/22
遠山美都男 『蘇我氏四代の冤罪を晴らす』(学研新書、2008年) '10/01/02
遠山美都男 『白村江 古代東アジア大戦の謎』(講談社現代新書、1997年) '09/12/29
遠山美都男 『壬申の乱 天皇誕生の神話と史実』(中公新書、1996年) '09/12/14
遠山美都男 『大化改新 六四五年六月の宮廷革命』(中公新書、1993年) '09/12/11
遠山美都男 『古代の皇位継承 天武系皇統は実在したか』(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館、2007年) '09/12/08
橋本治 『権力の日本人』(双調平家物語ノート I、講談社、2006年) '11/03/25 , '09/09/12


大津透 『神話から歴史へ』(天皇の歴史01、講談社、2010年) '13/02/03






■未曾有の大惨事と闘う聖武天皇と行基の社会救済
相次ぐ地震、凶作と150万の死者を出した疫病大流行。国家の危機に瀕した天平年間、人々を救済するため聖武天皇は社会復興と国力回復を願い、大仏開眼へと続く苦難の道を歩みます。仏都平城京を支えたのは聖武による仏教宣揚とともに、民間布教に心血を注いだ行基と弟子たちの活動です。近年堺市に復原された行基集団の記念碑、瓦のピラミッドともいえる大野寺土塔の発掘資料をもとに、仏教による社会救済の様相を描き出します。

■女性天皇が権威と権力を掌握した時代
持統、元明、元正によって護られ、聖武へと継承された天武直系の皇統。天皇を後見した女性太上天皇の果たした役割とは? 聖武皇女・阿倍内親王は史上初の女性皇太子となり孝謙天皇として即位。譲位後、道鏡を重用し、これに反対した淳仁天皇を廃して重祚、称徳天皇として藤原仲麻呂の乱を平定します。その波乱に富んだ治世と、専制君主ぶりを活写します。

■対照的な聖武天皇と桓武天皇
元明、元正天皇、藤原不比等など常に後見者に支えられた聖武。一方、百済系渡来氏族出身者を母にもつ桓武は、自己の権威を高めるため天智直系の皇統を称揚しました。聖武と対照的な桓武が「聖武朝的なるもの」を否定し、自身が主体的に選び取り、創りだした新時代とは。天智系皇統を確立した桓武の治世と平安京の爛熟を追究します。



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本「神話から歴史へ (天皇の歴史01)」大津透5

ブログネタ
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神話から歴史へ (天皇の歴史)
神話から歴史へ (天皇の歴史01)

○著者: 大津 透
○出版: 講談社 (2010/11, 単行本 398ページ)
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807319



Tenno in Japanese History


天皇はいつ生まれ、どんな役割で、いかに統治したのか。三輪山のふもと、ヤマトに生まれた王を中核として展開される古代国家統一への道。その正統性の根拠は何なのか。また東アジア情勢が与えた影響とは? 神意を知る存在としての宗教的機能を中心に、天皇号・大和政権の成立過程と支配の構造を明らかにする。


≪目次: ≫
カラー口絵・写真 「大和朝廷発祥の地・纏向遺跡全景」「王権誕生の証し \仂綽正椶亮兄拇瓠伸∪仂綽正槐凖臓伸ぐ隹抻蓋妬出土鉄剣銘文/Ψ本県江田船山古墳出土金銅製冠帽」「天皇号は7世紀前半・推古朝に成立」

はじめに

序章 「天皇の歴史」のために
1 天皇研究の出発
日本史にとって最大のテーマ/戦前から戦後への古代史研究/天皇は専制君主か/中世天皇研究と網野善彦氏の研究/王権論からの考察へ
2 天皇の役割を考える
古代天皇制と太政官/儀礼と密接に関係する天皇/古代史の儀礼研究/天皇と宗教・学芸との関係研究へ
3 天皇と「日本」の成立
天皇制の持続と本質/水林彪氏の権威説/「日本」という枠組みと古代天皇制

第一章 卑弥呼と倭の五王
1 卑弥呼と邪馬台国
王権の始まり/邪馬台国に関する二つの説/三角縁神獣鏡の分有関係から考える/繰り上がる弥生時代/古墳時代も引き上げられる/ヒメ・ヒコの男女二重主権/神功皇后と女帝の伝承/邪馬台国が大和にあった可能性/卑弥呼は天皇系譜に位置づけられるのか
2 鏡と剣――王権のレガリア
三種の神器/即位儀礼/剣と鏡が大和王権のレガリア/分与される剣・鏡の機能/石上神宮のホクラ
3 倭の五王と大王
好太王碑/中国的な姓秩序の中の倭王/冊封体制の中での大将軍号と倭王/官爵を求める武王の上表文/稲荷山古墳鉄剣銘/倭国「天下」と大王号の成立

第二章 『日本書紀』『古事記』の伝える天皇
1 記紀神話の意味と津田史学
歴史的事実ではない「記紀」/記紀神話のあらすじ/各地神話を統合し、王権の正統性を説明/タカミムスヒからアマテラスへの皇祖神の転換/氏族の祖先神の活躍/津田左右吉による記紀研究の方法/「記紀」は八世紀の作品か
2 「帝紀」「旧辞」から「記紀」へ
『古事記』編纂の経緯/天武天皇が始めた編纂事業/「帝紀」「旧辞」の内容/神功皇后伝説の成立時期/『日本書紀』の紀年論と日本の「建国」/欠史八代と氏族の祖/神功皇后后と『日本書紀』紀年/天皇の名前・おくり名=諡号論/タラシヒコとヤマトネコ/「イリヒコ」の王朝、「ワケ」の王朝
3 ワカタケル大王とウヂの成立
『万葉集』巻一の一番、雄略天皇の歌/系譜はなぜ記されたか/大伴家持が歌うウヂの意識/ウヂの成立/「児」でつながる氏族系譜の意味/雄略朝の画期
4 葛城ソツヒコと帰化人の伝承
「帝紀からみた葛城氏」/ソツヒコの実在性/応神朝の帰化人渡来/渡来人集団を統率する東漢氏/渡来人技術者を重用した雄略天皇
5 王権の祭祀
アマテラス・天皇家・伊勢神宮/アマテラスは大和地方で祭られていた?/三輪山の神とオホクニヌシ/三輪山祭祀の起源伝承とタタリ/味酒、三輪の山

第三章 大和朝廷と天皇号の成立
1 継体から欽明へ
雄略天皇のあと/飯豊皇女/継体の登場/押坂部と息長氏/名代・子代/継体紀の史料批判/安閑から欽明へ/蘇我氏の登場
2 大和朝廷の形成と国造制
大臣・大連制度確立の画期/大夫とよばれる豪族の合議/皇位決定権を持った大夫の会議/相互に承認しあう大王――ウヂの関係/殯宮儀礼の成立と日嗣/筑紫国造磐井の反乱/在地首長としての権力を持つ国造/屯倉の支配権と国造――朝廷関係/東国国造の実態と舎人の貢上/朝廷の軍事的基盤としての東国
3 推古天皇
崇仏・破仏と政治対立/大后制の成立と太陽神祭祀/大王の輔政としての大兄/崇峻天皇暗殺/古代女帝の本質/冠位十二階/憲法十七条という法秩序の性格
4 天皇号の成立
六〇〇年前後の東アジア情勢/六〇〇年、隋に使者を送った倭王/煬帝を怒らせた国書とその後の表現/天皇号成立は推古朝か天武朝か/推古朝説の補強/「スメラミコト」の意味するところ

第四章 律令国家の形成と天皇制
1 舒明天皇と唐の成立
大和には群山ありと/舒明朝の大規模な宮・寺の造営/唐の成立と恵日の奏上/唐から冊封を受けない「不臣」の外夷/東アジア世界緊張の中でのクーデター/乙巳の変――蘇我入鹿殺害の意味
2 大化改新の詔が描きだす国家体制
改新の詔/大化改新に関する論争/東国国司と郡司任用/国造の力を媒介とする支配/評官人任命のための手続き/大化の税制/供給役をめぐって/大化改新の意義と国造制/官僚制と朝堂院/新羅・唐との通交
3 斉明女帝と白村江の戦い
興事を好む/飛鳥の不思議な石造物/蝦夷の服属に対する饗応・賜物/大和政権の帝国構造を支える蝦夷の朝貢/唐を敵とする百済救済の意図/白村江の戦い/戦後処理と国土防衛の本格化/天子自ら天を祭る封禅の儀
4 天智から天武へ
甲子の宣/近江令は体系的な法典だったのか/位階と官職/庚午年籍による徴税再編/天智十年の官制/全官社への班幣祭祀/天武・持統朝に始まる律令制祭祀/幣帛の内容とミツキノノサキ/神祗政策の進展

終章 天皇の役割と「日本」
1 シラスとマツル――祭祀の構造
天皇を神とする例外的な思想/神意を知る天皇の役割/天皇が祭る神/祟りを占い神を祭る伝統
2 マツロフとマツル――服属の構造
武力的征服と宗教的服属/ミツキ・食物献上による服属の確認/采女の役割
3 日本国号の成立
遣唐使が称した国号「日本」/東アジア世界の中での国号変更/大宝の遣唐使と「日本」の位置

参考文献
年表 (西暦239年〜西暦686・朱鳥元年)
天皇系図
歴代天皇表
索引


カバー写真 大池から見た箸墓(浜四津成信 撮影)

【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 大津 透 (おおつ・とおる) 1960年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。山梨大学助教授を経て、東京大学教授。専攻は日本古代史、唐代史。主な著書に『古代の天皇制』『日本古代史を学ぶ』(以上、岩波書店)、『日本の歴史06巻 道長と宮廷社会』(講談社)など、編著に『日本の歴史08巻 古代天皇制を考える』(講談社)、『王権を考える』(山川出版社)などがある。本シリーズ編集委員。

大津透/大隅清陽/関和彦/熊田亮介/丸山裕美子/上島享/米谷匡史 『古代天皇制を考える』(日本の歴史08巻、講談社学術文庫、2009年) '11/02/14
大津透 『道長と宮廷社会』(日本の歴史06巻、講談社学術文庫、2009年) '11/01/21

石井良助 『天皇 天皇の生成および不親政の伝統』(講談社学術文庫、2011年) '11/09/20
熊谷公男 『大王から天皇へ』(日本の歴史03巻、講談社学術文庫、2008年) '10/12/29
寺沢薫 『王権誕生』(日本の歴史02巻、講談社学術文庫、2008年) '10/12/17





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写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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