Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

平凡社

本「人類の起源、宗教の誕生 ホモ・サピエンスの「信じる心」が生まれたとき (平凡社新書913)」山極寿一/小原克博5

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チンパンジーやゴリラの世界に宗教はあるのか。文明の誕生以前の人類にも宗教的な思考が存在していたのか。私たちホモ・サピエンスが社会をつくりはじめた出発点、ひとがひとであるようになったとき、同時に宗教が生まれた。とても強力な「神や仏を信じる力」はどのように生まれ、これからの人類に、果たしてなにをもたらすだろうか。霊長類学者と宗教学者が戦わせる最新の議論。人類史における宗教の存在に鋭く迫る!

霊長類学の重鎮と宗教学・キリスト教学の一流研究者による、人類の誕生・発展と宗教との係わりを巨視的なスケールで語る対談。宗教は文明の誕生と同時に生まれたというのが定説だが、本書の議論ではさらに深く踏み込み、文明以前の人類にも宗教的観念があったか、ゴリラやチンパンジーにも宗教に類するような思考は存在するのか、など、最新の研究成果を踏まえつつ、かつてない議論を戦わせる。
対談内容は近現代社会にまで及び、「科学技術は宗教と経済のどちらをパートナーとして選んできたのか」「IT技術の発展はこれからの宗教に何をもたらすのか」など、きわめて刺激的かつ重要なテーマを論じる。白熱した議論に加え、自筆解説2本を収録。


≪目次: ≫
●対談
第1章 人類は「物語」を生み出した
 人間が生きる意味/犬に祈りはあるか/仲間を信じて食物を食べるということ/宗教の起源は「共同体のエシックス」/秩序を重んじ、不公平を甘受するニホンザル/「物語」が世界の外に人類を導いた/想像力こそホモ・サピエンスの力/集団に再び帰れるという人間の特性/集団に依存する生存戦略の理由/多産こそ集団形成の原動力/死者はいつか帰ってくる/魂はいつ現れたのか/ジャングルの未知のコミュニケーション/「言葉で空間を再現する」という能力の獲得

第2章 暴力はなぜ生まれたか
 宗教は農耕牧畜より以前に生み出された/おばあさんザルの紛争解決/富の収奪、土地の価値が武器を人に向けた/共感能力の暴発と、暴力の頻発/儀式が「仲間」という共感能力を育てる/人口爆発に追い付けない人類の社会性/コミュニケーションの限界は150人/「抵抗勢力」として始まった世界宗教/宗教の強大化が「犠牲」を求める/人類は「未来」をいつから信じ始めたのか

第3章 暴走するAIの世界
 資本主義化したキリスト教/歴史と哲学を重んじるヨーロッパの伝統/キリスト教の暴力性はなぜ生まれたか/価値の一元化とキリスト教の分裂/貨幣が宗教を追い越していった/「ヒューマニズム」の発明/人間中心主義のもとにある「孤立した人間理解」/欲望を放置する利己主義/解体される人間と魂の問題/「ホモ・デウス」、人間から神へのアップグレード/AIは人間を「排除」する/AIが人間を評価する愚

第4章 ゴリラに学べ!
 今西錦司と西田幾多郎/人間が「ルール化されたロボット」になる日/身体なきリアリティの幻想/生の身体行動からしか得られないもの/スマホ・ラマダーンで、データから脱出せよ!/なぜ宗教に「断食」があるのか

第5章 大学はジャングルだ
 コミュニティが救う自己不安/新たな社会力を生み出す場として/ジャングルではつねに新しい種が生まれる/「知のジャングル」の未来像


●補論
人間、言葉、自然――我々はどこへ向かうのか (山極寿一)
 言葉、人間と動物を分かつもの/集団化するチンパンジー、孤独を好むゴリラ/人間にはなぜ言葉が必要だったか/子供を守るためのコミュニケーション/重さを持たないコミュニケーションの道具/身体を離れてしまった「言葉」/想像の欲求が人間の心を蝕む/超越者、神、神殿の始まり/西田幾多郎の「無の哲学」と生命の本質

宗教が迎える新しい時代 (小原克博)
 霊長類研究と宗教研究/「宗教」の歴史/家族・社会の来歴/人間の言語的特徴と宗教/動物と人間/動物観・自然観の違い/自然と人工物/ロゴスと肉(身体)/食と新たな社会性/不在者の倫理


≪著者: ≫ 山極 寿一 (やまぎわ じゅいち) 1952年東京生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。理学博士。人類学者・霊長類学者。京都大学総長日本学術会議会長。著書に『ゴリラ』『家族進化論』(東京大学出版会)、『暴力はどこからきたか』(NHKブックス)、『日本の人類学』(共著、ちくま新書)、『都市と野生の思考』(共著、集英社インターナショナル新書)、『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』(毎日新聞出版)、『ゴリラの森、言葉の海』(共著、新潮社)などがある。

≪著者: ≫ 小原 克博 (こはら かつひろ) 1965年大阪生まれ。同志社大学大学院神学研究科博士課程修了。キリスト教神学者・宗教学者。同志社大学神学部教授良心学研究センター長。著書に『世界を読み解く「宗教」入門』(日本実業出版社)、『一神教とは何か』(平凡社新書)、『宗教のポリティクス』(晃洋書房)、『神のドラマトゥルギー』(教文館)、『良心学入門』(共著、岩波書店)、『原理主義から世界の動きが見える』(共著、PHP新書)などがある。


山極寿一/尾本恵市 『日本の人類学』(ちくま新書、2017年) '17/12/31
山極寿一 『父という余分なもの サルに探る文明の起源』(新潮文庫、2015年) '16/07/31
山極寿一 『父という余分なもの サルに探る文明の起源』(新書館、1997年) '10/05/08
山極寿一 編 『ヒトはどのようにしてつくられたか』(シリーズ ヒトの科学、岩波書店、2007年) '10/05/03
山極寿一 『暴力はどこからきたか 人間性の起源を探る』(NHKブックス、日本放送出版協会、2007年) '10/04/26



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本「ニッポン 終着駅の旅 (平凡社新書881)」谷川一巳5

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新書881ニッポン 終着駅の旅 (平凡社新書)
○著者: 谷川一巳
○定価: 本体860円(税別)
○ISBN: 978-4582858815








――まさにどん詰まりの終点、その先はバスやフェリーに乗り継げる終点、中間駅が終点となった・・・・・・。終着駅へと続く様々な鉄道の旅を紹介。――

計画がありながら未開通のままであったり、天災によって鉄路が途切れてしまったり――。鉄道には、その先へは進めない終着駅もあるが、バスやフェリーを使えば、さらに先へと旅が続けられる。また視点を変えれば、終着駅は始発駅にもなり、新たな気持ちで出発することもできる。日本各地の終着駅へ、そして終着駅からの新たな旅を再発見!


≪目次: ≫
はじめに

第1章 終着駅からバスに乗り継ぐ
 1 日本最東端の駅から納沙布岬へ―― JR北海道 根室本線 根室駅
 2 一年中強風の吹く竜飛崎に続く終着駅―― JR東日本 津軽線 三厩駅
 3 かつて上野からの直通もあった男鹿半島の終着駅―― JR東日本 男鹿線 男鹿駅
 4 「SLもおか」に乗り、JRバスで宇都宮へ―― 真岡鐵道 茂木駅
 5 新幹線の開業で終着駅となった「峠の釜めし」の駅―― JR東日本 信越本線 横川駅
 6 上高地につながるローカル私鉄の終着駅―― アルピコ交通 新島々駅
 7 お遍路さんを乗せて室戸岬、奈半利へ―― 阿佐海岸鉄道 甲浦駅
 8 ローカルバスで高知から愛媛へつなぐ――土佐くろしお鉄道 宿毛駅
 9 南九州のローカル線を宮崎から鹿児島へ―― JR九州 日南線 志布志駅

第2章 終着駅からフェリーに乗って
 10 最北端の地稚内から利尻島、礼文島へ―― JR北海道 宗谷本線 稚内駅
 11 むつ湾フェリーに乗って陸奥湾横断―― JR東日本 大湊線 大湊駅
 12 復興を果たした女川駅から金華山へ―― JR東日本 石巻線 女川駅
 13 下田から昼行フェリーに乗って伊豆七島へ―― 伊豆急行 伊豆急下田駅
 14 終着駅から無料の渡船で対岸に渡る―― 万葉線 越ノ潟駅
 15 「鉄道連絡船」の旅を味わえる終着駅―― 南海電気鉄道 和歌山港線 和歌山港駅
 16 鳥取の境港から、隠岐やロシアに続く―― JR西日本 境線 境港駅
 17 地方私鉄の終着駅からフェリーで瀬戸内海の島々へ―― 伊予鉄道 高浜線 高浜駅
 18 若戸大橋直下を結ぶ渡船に乗る―― JR九州 筑豊本線 若松駅
 19 砂洲を行く鉄道から渡船に乗って博多港へ―― JR九州 香椎線 西戸崎駅
 20 駅前から有明海を行くフェリーに乗り継いで熊本へ―― 島原鉄道 島原外港駅
 21 西の果ての終着駅長崎から五島列島へ―― JR九州 長崎本線 長崎駅

第3章 行き止まりの終着駅
 22 石炭の積み出し港として栄えた終着駅―― JR北海道 室蘭本線 室蘭駅
 23 青函連絡船を結んでいたふたつの駅―― JR北海道 函館本線 函館駅/JR東日本 奥羽本線 青森駅
 24 上野から海水浴臨時列車も運行していた―― ひたちなか海浜鉄道 阿字ヶ浦駅
 25 沿線に犬吠埼があるミニ私鉄の終着駅―― 銚子電気鉄道 外川駅
 26 東芝の社員にしか駅の外に出られない―― JR東日本 鶴見線 海芝浦駅
 27 北アルプスの山懐に深く分け入る「トロッコ電車」―― 黒部峡谷鉄道 欅平駅
 28 能登半島を行く鉄道の終着駅―― のと鉄道 穴水駅
 29 二〇一七年にJR路線として復活した終着駅―― JR西日本 可部線 あき亀山駅
 30 いまでも最果て旅情を感じさせる関門海峡を望む駅――JR九州 鹿児島本線 門司港駅
 31 九州の南の果ての終着駅―― JR九州 指宿枕崎線 枕崎駅

第4章 廃線、計画頓挫、長期運休で終着駅となった
 32 奈良県十津川村民が移住した村―― JR北海道 札沼線 新十津川駅
 33 自然災害で終着駅がはるか彼方に・・・・・・―― JR北海道 日高本線 様似駅
 34 台風被害で終着駅がふたつできてしまった―― JR東日本 只見線
 35 福島第一原子力発電所の事故で分断状態が続く―― JR東日本 常磐線
 36 「休日おでかけパス」を使って、東京から房総半島へ―― JR東日本 久留里線 上総亀山駅
 37 福井と岐阜でつながらなかった終着駅―― JR西日本 越美北線 九頭竜湖駅

第5章 終着駅も千差万別
 38 筑波山へ日帰りハイキング―― つくばエクスプレス つくば駅
 39 新幹線に終着駅はあるか―― JR東日本 上越新幹線 ガーラ湯沢駅/JR西日本 博多南線 博多南駅
 40 ローカル線を数多く抱えているからこその終着駅―― 名古屋鉄道 三河線・築港線
 41 本線をひと駅だけ枝分かれする終着駅―― JR東海 東海道本線 美濃赤坂駅 ほか
 42 昭和にタイムスリップしたような終着駅―― 紀州鉄道 西御坊駅
 43 仏教の聖地へとつながる終着駅―― 南海電気鉄道 極楽橋駅
 44 なぜ、空港へ続く路線の運賃は高いのか―― 南海電気鉄道 関西空港駅 ほか

おわりに


≪著者: ≫ 谷川一巳 (たにがわ ひとみ) 1958年横浜市生まれ。日本大学卒業。旅行会社勤務を経てフリーライターに。雑誌、書籍で世界の公共交通機関や旅行に関して執筆する。国鉄時代に日本の私鉄を含む鉄道すべてに乗車。また、利用した海外の鉄道は40ヵ国以上の路線に及ぶ。おもな著書に『割引切符でめぐるローカル線の旅』『鉄道で楽しむアジアの旅』『ニッポン 鉄道の旅68選』(以上、平凡社新書)、『ローカル線ひとり旅』(光文社知恵の森文庫)、『世界の駅に行ってみる』(ビジュアルだいわ文庫)、『台湾のりもの旅』『タイのりもの旅』(ともにイカロス出版)などがある。


谷川一巳 『鉄道で楽しむアジアの旅』(平凡社新書、2014年) '18/11/21
谷川一巳 『タイのりもの旅 鉄道/バス/飛行機+船でめぐる!』(イカロスMOOK、2017年) '18/08/15



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本「鉄道で楽しむアジアの旅 (平凡社新書739)」谷川一巳5

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新書739鉄道で楽しむアジアの旅 (平凡社新書)
○著者: 谷川一巳
○定価: 本体800円(税別)
○ISBN: 978-4582857399









日本の鉄道は、車窓からの眺めが美しく、安全で時間に正確である。しかし、何かが足りない、と思っている旅人も多いのではないか。日本では、もはや壊滅状態の夜行列車の旅も、アジアでなら楽しめる。人々でごった返すプラットホームに、昭和の日本を思い出したり、運がよければ、懐かしのブルートレインにだって乗ることができる。旅の楽しみ方とともに、注意点、車両観察のポイントも紹介する。
――失われた鉄道旅情を求めて、アジアの旅に出掛けよう。――


≪目次: ≫
はじめに

第一章 アジアの鉄道を知ろう
 個性豊かなアジアの鉄道 
 フェリーを使えば、旅情倍増の韓国鉄道の旅 
 失われた鉄道旅情を台湾で体験 
 列車の旅は一泊二日、二泊三日が当たり前の中国 
 細長い国土を結ぶベトナム南北縦貫鉄道 
 南国の旅情溢れるタイの鉄道 
 熱帯の半島を行くマレーシア縦断鉄道 
 インフラ整備が急がれるミャンマー 
 熱帯の列車旅が楽しめるインドネシア 

第二章 アジアで楽しむローカル線の旅
 アジアのローカル線は面白い 
 清凉里〜釜田間を結ぶ「ムグンファ」の旅 
 台湾でもローカル線が大ブーム 
 香港から日帰り旅に最適! 東涌線で行く仰擇領后
 タイとラオスを結ぶミニ国際列車の旅 
 市場のなかを行くタイのメークローン線 
 『戦場にかける橋』を行く泰緬鉄道の旅 
 KTMコミューターで行くクアラルンプール近郊の旅 

第三章 日本製車両に出会う旅
 海外で出会う日本の車両 
 第二の職に就く日本の車両 
 韓国の庶民派急行になりそうな「ヌリロ」 
 日本製ハイテク車両が活躍する台湾の特急列車 
 ブルートレインに乗れるチェンマイへの旅 
 海を越えたブルートレインだが・・・・・・ 
 旅情は稀薄だが快適なマレーシアの特急電車 
 ミャンマーの交通事情 
 東京の元通勤電車が縦横に走るジャカルタ 
 日本の中古フェリーが第二の職に就く 

第四章 新興国でも台頭する高速鉄道
 アジアに学ぶ高速鉄道 
 国産の車両も登場した韓国の高速鉄道KTX 
 日本の新幹線技術が採用された台湾高速鉄道 
 速さだけを優先しない高速鉄道 
 すでに世界最大の高速鉄道網を誇る中国 
 個性ある四車種を海外から技術輸入 
 広州南〜武漢路線で時速三五〇キロメートルを体験 
 中国の高速鉄道、何が問題なのか 
 日本の新幹線と海外の高速鉄道はここが違う 

第五章 乗車マナーは各国それぞれ
 指定席を購入してもその席には先客が・・・・・・ 
 「無座」の切符で列車に乗ると 
 食堂車の役割は国によってさまざま 
 アジアの鉄道運賃は物価に比べて割安である 
 アジアの地下鉄事情 
 習慣や乗車マナーも国それぞれ 

あとがき (二〇一四年五月 谷川一巳)


≪著者: ≫ 谷川一巳 (たにがわ ひとみ) 1958年横浜市生まれ。日本大学卒業。旅行会社勤務を経てフリーライターに。雑誌、書籍などで世界の公共交通機関や旅行に関して執筆する。国鉄時代に日本の私鉄を含む鉄道すべてに乗車。また、利用した海外の鉄道は40ヵ国以上に及ぶ。おもな著書に『バスの常識と秘密』(イカロス出版)、『まだある旅客機・空港の謎と不思議』(東京堂出版)、『割引切符でめぐるローカル線の旅』(平凡社新書)、『空港まで1時間は遠すぎる!?』(交通新聞社新書)、『ローカル線ひとり旅』(光文社知恵の森文庫)などがある。

谷川一巳 『タイのりもの旅 鉄道/バス/飛行機+船でめぐる!』(イカロスMOOK、2017年) '18/08/15


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本「般若心経 二六二文字を読む・知る・書く (コロナ・ブックス187)」角田泰隆/金岡秀朗/名児耶明5

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般若心経: 二六二文字を読む・知る・書く (コロナ・ブックス)
○著者: 角田泰隆/金岡秀朗/名児耶 明
○定価: 本体1,500円(税別)
○ISBN: 978-4582634877





「色即是空」で有名な経典はなぜ我と向き合う機会となり得るのか。とらわれを捨て、苦から離れる秘訣を、斯界を代表する執筆陣が説く。天皇や美術家が262文字に託した写経も紹介。

斯界を代表する執筆陣により『般若心経』のすべてをやさしく解説した一冊。経文のチカラに祈りを託した天皇、僧侶、美術家たちの写経も必見。


≪目次: ≫
凡例

『般若心経』を読む  文・解説=角田泰隆(つのだ・たいりゅう、駒澤大学教授)/版画=棟方志功
  二六二文字のチカラ――『般若心経』の功徳
  『般若心経』 全文
  経文解説
「五蘊」とは/「五蘊」(色・受・想・行・識)のメカニズム/“空”とはからっぽのことではない/わたしたちは世界をどのように見ているのか――十八界/“苦”の正体とは――我執/“苦”から離れるための四つの真理と八つの実践――四諦と八正道

コラム 『般若心経』の呪力とものがたり

『般若心経』を知る  金岡英朗(かなおか・ひでろう、国際教養大学特任教授)
  『般若心経』の来た道――経典の誕生から日本伝来まで
  高僧たちの提唱

『般若心経』を書く  名児耶 明(なごや・あきら、五島美術館理事・学芸部長)
  聖なる文字を伝える――『般若心経』写経の歴史
  写経名品アルバム
  写経Q&A

コラム 写経生はツライよ
コラム 岩手の絵心経

『般若心経』を生きる  角田康隆



般若心経・金剛般若経』(中村 元/紀野一義 訳注、ワイド版岩波文庫、2001年) '13/09/16



 『般若心経』は、「観自在菩薩が深般若波羅蜜多を行じた時」で始まる。そして、「空」の教えが説かれている。じつは、この冒頭の言葉がとても大切である。・・・
 ・・・ 
 「観自在菩薩」とは、自在に観る菩薩、つまり、諸法(あらゆるものごと)をありのままに見ることのできる修行者をいう。わたしたちは皆、観自在菩薩になれるのである。ならなければいけないのである。それは簡単なことではないが、不可能なことではない。
 わたしたちのほとんどは「観不自在菩薩」であって、諸法を色眼鏡で見ている。自分のモノサシ(価値判断)ではかっている。固定観念で見ている。ありのままに見れば、諸法は皆「空」であるのに、それがわからないのがわたしたちである。
 すべての固定観念、とらわれをいちど「無」にリセットしてみよう。そして、ありのままの世界、「空」の世界を見てみよう。それが『般若心経』の教えである。
 わたしたちには、強い我執(自分への執着)がある。・・・   (P110-111、「『般若心経』を生きる」より)




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本「ジョルジョ・モランディ 人と芸術 (平凡社新書574)」岡田温司5

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ジョルジョ・モランディ−人と芸術 (平凡社新書)
ジョルジョ・モランディ 人と芸術 (平凡社新書574)

○著者: 岡田温司
○出版: 平凡社 (2011/3, 新書 248ページ)
○価格: 882円
○ISBN: 978-4582855746
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たしか、6月22日前後が夏至のいちねんでいちばん昼がながい日で、その日にむけて日に日に夕暮れの日没の時間が遅くなってながくなって、なんだかとってもトクしたような気分で昂揚するような、「あぁいつまでどこまで日がのびるんだろう、たのしみだなぁ」、、、その日が、だから気にならないものでもなくって、きっと気になって気にしすぎるからであろう、その日あたりを境にして夕暮れが夕闇が、(それまでに比較するには)はやくにおとずれるような、どこかかなしくせつない気分にふとおそわれてみたりするんだけれども、、、たとえば汐の満ち干き、月の満ち欠け、よせてはかえす波、サイクル、循環


ジョルジョ・モランディGiorgio Morandi, 1890-1964)


前衛芸術、ファシズム、二つの大戦、アンフォルメルの台頭…… イタリアの一地方都市ボローニャを離れることなく、ひとり寡黙な生を貫くことで時代に抗う画家がいた。同じ場所で同じ対象を描き続ける頑固な姿勢―― 一見慎ましやかなその生は、観る者を静かに激しく揺さぶる、親密で静謐な空気感を湛えた独自の作風へと結晶した。
謎に包まれた「手仕事(メチエ)」の背景にあるものとは? 二十世紀最大の具象画家の知られざる魅力に迫る。


≪目次: ≫
はじめに
第1章 どの絵もみんな同じ?    似て非なるもの/最晩年の二枚の静物画/両極性――安定したフォルムと不安定なフォルム/揺れる輪郭線/「すべては神の手のなかにある」/「幸運な偶然性を利用する」/「何かがうまくいっていない」/「反復ということがなければ、人生とはいったい何であろうか」/「違いがわかる人」
第2章 なぜ壜なのか?    静物の「はかなさ」/モチーフのみすぼらしさ/親密にしてかけがえのないもの/唯一の例外作品/素人役者としての壺や壜/「壜たちの反乱」/無言の格闘/同時代との「距離」/建築のような絵画/「逃避」それとも「選択」?
第3章 過去の救済    モランディとウッチェッロ/モランディとマザッチョ/モランディとピエロ・デッラ・フランチェスカ/色調の絵画/モランディとカラヴァッジョ/「ルミニズモ」/ふたたび、モランディとカラヴァッジョ/進歩とは何か?
第4章 芸術と人生    「平穏と静寂しか自分は望んでいない」/「ヨーロッパの善き職人」/手仕事の人/友人の学者たち/臭い飯/自画像のなかのモランディ/破毀された自画像/モランディが望む「モランディ」/画家と批評家の合作としての「モランディ」/モランディが選ぶ「モランディ」の作品
第5章 アトリエ訪問    僧房のようなアトリエ/アトリエ「巡礼」/埃の美学/埃と静物画の親密なる関係/埃への愛着/埃のような粉末顔料――モランディのパレット/納戸のガラクタたち/平凡なる風景――中庭の菜園と寒村グリッツァーナ/「閉ざされた庭」
第6章 モランディ、怒る!    怒るモランディ/「全生涯で、わたしは、ほんのわずかのことしか望んではこなかった」/「論争は避けてほしい」/「弟子」の抵抗、「師」の危惧/「検閲」と書き換え/「弟子」の信念/「出版差し止め」/ロンギの見解と立場/モランディの弁明
第7章 ローカルにしてグローバル    開かれた画家/イタリアのアンフォルメル/アルベルト・ブッリベン・ニコルソンニコラ・ド・スタール/ロマン・オパルカの「反復」/ヴィーヤ・セルマンズの埃と灰/パルミッジャーニにおける埃の美

おわりに (モランディ展の開幕を控えて 岡田温司)
略年譜 (1890〜1964)
主要参考文献
図版一覧


≪著者: ≫ 岡田温司 (おかだ あつし) 1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。京都大学大学院教授。著書に『モランディとその時代』(人文書院)、『もうひとつのルネサンス』『フロイトのイタリア』『芸術(アルス)と生政治(ビオス)』(いずれも平凡社)、『半透明の美学』(岩波書店)、『マグダラのマリア』『処女懐胎』(いずれも中公新書)、訳書にストイキツァ『絵画をいかに味わうか』(監訳)『影の歴史』(共訳、いずれも平凡社)、ロンギ『芸術論叢』(全2巻、監訳、中央公論美術出版)など多数。

岡田温司 『グランドツアー 18世紀イタリアへの旅』(岩波新書、2010年) '11/05/13
ロベルト・エスポジト 『三人称の哲学 生の政治と非人称の思想  Terza persona. Politica della vita e filosofia dell'impersonale, 2007.』(岡田温司監訳、佐藤真理恵/長友文史/武田宙也訳、講談社選書メチエ、2011年) '11/03/06
ロベルト・エスポジト 『近代政治の脱構築 共同体・免疫・生政治  Termini della politica, Comunita, immunita, biopolitica』(岡田温司訳、講談社選書メチエ、2009年) '09/11/25
岡田温司 『マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女』(中公新書、2005年) '10/08/02
岡田温司 『キリストの身体 血と肉と愛の傷』(中公新書、2009年) '10/03/08
岡田温司 『フロイトのイタリア 旅・芸術・精神分析  Italia di Freud: Arre, Viaggio, Psicoanalist』(平凡社、2008年) '09/12/14
岡田温司 『イタリア現代思想への招待』(講談社選書メチエ、2008年) '09/11/14
岡田温司 『『ヴィーナスの誕生』視覚文化への招待』(理想の教室、みすず書房、2006年) '09/04/18





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本「浮上せよと活字は言う [増補] (平凡社ライブラリー436)」橋本治5

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浮上せよと活字は言う (平凡社ライブラリー)
浮上せよと活字は言う [増補] (平凡社ライブラリー436)

○著者: 橋本治
○出版: 平凡社 (増補版 2002/6, 単行本 297ページ)
○価格: 945円(品切)
○ISBN: 978-4582764369
おすすめ度: 4.5
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ずいぶん満ちてきた月が満月になるのは、明日8月27日。満ちてきたものが欠けはじめて、やがて消えて(新月)また満ちていき、次回の満月は9月23日秋分の日、その前日の9月22日には十五夜とある、いずれもぼくがときどき気にしてチェックする「六曜・月齢・旧暦カレンダー」より、気にして見ると、とってもオモシロイ。
日に日に夕暮れが早くなって、それはそれでもの悲しくもあり、しかしこう暑い日が連続すると体調を維持するのもヒジョーに困難で、あぁお腹が痛いかも、と思ったのは夕刻の電車を下車して自室に向かって歩をすすめ、弱冷房車とはいえ冷房を浴びていることには相違ない、いや、歴然と「冷房の恩恵を受けている」と言うべきであろう、冷房がなければないでなんとなるのであろうけれども、冷房が一切ない生活は想像できないなぁ、などと思いつつ。で、汗を大量にかくことから、ついつい、水分を補給せねば、と短絡的に思考して、水分を大量に(過剰に)補給する、補給した水分は、間髪をおかずに(オモシロいように)、汗となって体内より放出される不思議、調子に乗って?!、体内の水分を入れ替えよう、などと考えるのは、みずからの体内から放出される汗が臭いこと、こないだ混雑した電車の中で近くに若者がいて(あぁ大量に汗をかいてるようにみえる若者がいるなぁとボンヤリとなんとなく認識して、周囲への配慮はつねに怠ることがない、緊張関係?!、あぁメンドクサイ)、臭いのはその若者だろうと思ったのだが、どうやら違うみたい、あぁぼくだ、そんなに大量の汗をかいているつもりはなくても、量の問題ではない、臭いか臭くないか、ついつい摂取を控えることがコントロールしてほどほどに適量?!にすることができないアルコール、日本酒とビール(風リキュール)、消化機能の老化による衰えと、なにものにもかぎりはあろう、容量を超えたら消化しきれないことは理のトウゼン、さらに追いうちをかけるように、熱帯夜、エアコンがいろんな意味で苦手なぼくは、扇風機だけで、しかも体に直接風が当たらないようにして就寝するから、夜中になんどか暑くて寝苦しく目が覚める(夏に寒いのはいろんな意味で耐えられない許せない、夏に暑いのは、仕方がない、容認できる)、冷蔵庫に冷やしておいた水道水(日本の相当なコストを費やして供されるピカピカにキレイな水道水を飲用しない道理はないだろう)を飲み、尿を体内から放出することにより、体温の低下(下降)をはかる、まぁこれはありがたいことではあるんだけど寝つきがすこぶるいいぼくは、目が覚めることによる睡眠時間の短縮はあって、その前後に眠れない寝つけないことのダメージを被ることが、ほとんどない。んでもって、昼に、どうしても食べたかった、誘惑に欲望に克てなかった、アブラまみれのメンチコロッケ、もたれることを覚悟して、それでも、、、すでに若くない、機能低下、容量の縮小、過剰なエネルギーを、エネルギーの行き場は、すでに成長や発達は、よそ(40歳)のぼくには要求されないのであって(疑いようのない事実、現実として)、過剰な摂取は身体機能への負担に他ならない、ぼくは、ぼく自身としては、他人がどうであれ、みずからの身体に浮袋(肉の塊)をつけて醜態をさらして(個人の感覚や意識のレヴェルの問題であり他人のことをトヤカク言く気はサラサラない、あくまでもみずからの在り方として)生きさばらえたくない、との虚勢をはる!、マダマダオイタクナイ(ナドトガンバッテミルノダ、、、デ、ナンダッタケ??!)
そう、ぼくが本を読むようになったのは36歳の夏、このブログをはじめたころ、2006年8月とほぼ一致する(と認識している)。ぶっちゃけ、それ以前は、読書の習慣がなかった、本を読まなかった、一年に一冊のビジネス書を読むのが精一杯のところだった、まったく本を読むなんてことを考えたこともなかった、小説は物語でつくり話だから読むに値しないなどと固く思い込んで忌避した、ぼくには無関係なことだと考えていた、無縁で、むしろ関わりを、積極的にはもちたくないんです、ゴメンナサイ、放っておいてください、くらいに(どうしても無知を認めたくなかった、無知を自覚することを避けたかった、のかもしれないなぁ)。本を読む時間を調達することの困難、日常生活に、その日常生活にどれほどの意味があるのかをココでは問うことをあえてしないのだが、社会生活を営むうえでは、必要や有用だけで行動を決定することは、なかなか困難だ。本を読むのはメンドクサイ、時間も、さまざまな労力も要する、カンタンな作業ではない。ある意味では、生きる上での、現実的で切実な、目前に在って早急な対応を迫られている(と感じる)出来事が少なくない(ことにも理解を示さないものでもない)



本を読むことは大切だ。その魅力を説くのは活字である。本を読むことだけが大切なのではない。その真実を説くのも活字である。にもかかわらず、我らの時代の本と活字はそれを怠ってきた。安易な「活字離れ」「本離れ」の嘆き節を一蹴、本の復権と活字の再生を説く檄文14篇。


≪目次: ≫
啓蒙を論ず
厳粛を嘆ず
改めて啓蒙を論ず
愚蒙を排す
退廃を論ず
断絶を論ず
更に断絶を論ず
三度断絶を論ず
変貌を論ず
男達はどこへ行ったか?
出版を論ず
物語の行方

産業となった出版に未来を発見しても仕方がない(初出――「別冊本とコンピュータ」4=2000年11月28日/大日本印刷株式会社ICC本部発行)
いつも逸脱してしまう(初出――「本郷」第36号=2001年11月1日/吉川弘文館発行)

平凡社ライブラリー版 あとがき


※本著作は、一九九四年三月、中央公論新社より刊行された単行本に、その後、発表した論稿を増補したものです。


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと おさむ) 1948年、東京都生まれ。作家。東京大学文学部国文科卒業。卒業論文は「鶴屋南北論」。68年、コピーとイラストを担当した東京大学駒場祭のポスターで注目される。77年、「桃尻娘」(講談社文庫ポプラ文庫に収載)を発表、「桃尻語」といわれるそのしなやかな文体で脚光をあびる。そこから『桃尻語訳 枕草子』(河出書房新社)などに独自の境地を開いた。近著(刊行当時)に、『ひらがな日本美術史』(新潮社)、『ああでもなくこうでもなく』(マドラ出版)、『天使のウインク』(中央公論新社)、『橋本治の古事記』(講談社)、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(新潮社)などがある。






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本「俵屋宗達 琳派の祖の真実 (平凡社新書518)」古田亮5

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俵屋宗達 琳派の祖の真実 (平凡社新書)
俵屋宗達 琳派の祖の真実 (平凡社新書518)

○著者: 古田亮
○出版: 平凡社 (2010/4, 新書 240ページ)
○価格: 819円
○ISBN: 978-4582855180
おすすめ度:4.0
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生歿年不詳、江戸時代初期に活躍、謎の画家。とりあえず本書では(綜合して)、1568年(永禄11年)の生まれ、70歳を過ぎた頃に歿した、と仮定

何歳まで生きる?、生きたい??!、予定は未定で思い通りになることの方が少ない。アタリマエのように予期せぬ事態が発生して、もちろんその都度、当初の予定を変更してでも対応する、対応しないわけにはいかないだろう。まるでなにごともなかったかのように装って(驚いてうろたえているところを周囲に見せるなんて野暮な真似は避けたいと思いつつ、そんなに上手に応対できるものでもない)。そうそう、不慮の事故や事件に遭遇しないとも限られない、たいしたことないだろうと思っていたものが致命的だった、なんてことだって、信じたくない信じられないようなことだって、突然ふりかかってこない、という確証はどこにもない。まぁまぁそのときはそのときとして、グルグルと考えつづけているのは、67歳!、いま40歳のぼくは40歳がいわゆる初老で不惑で、なんて実感はマッタク持ちえないながらも(老化は認めるけど惑い惑いまくってる)、なるほどもしかしたらそうなのかもしれないなぁ、などとは。どなたかが突然ぼくの目の前に現れ立って「ハイ、きょうからあなたは初老で不惑です!」だなんて宣言されて認定してくれるものでもないだろう。そう言われたとしても、ぼくは問い返すだろう「なにを根拠に?」、答えはどうなんだろう?!、「まぁそういうことです(上から決められたことを伝令に来ただけなんです、私に問われても困ります!!?)」お役所的な回答がひとつのパターンとして存在して、これはぼくも日常的に活用してマス♨、「まぁそういうことなんだろうなぁ(まぁべつにそんなことはなんだっていいかぁ)」と妙に納得?!できちゃう、納得するしか選択肢は用意されてないんだろうなぁと納得する。別のパターンとして、お偉方から(下っ端役人の事務的な対応ではなく)詳細な説明されたとしても、それはそれで、にわかに承服しがたいなぁ、こんどはますます言葉通りには捉え難い(バリアを張るが如く受け容れ難い)、本質とか真意とか背景にあるものまで詮索して検証しないわけにはいかないだろう、だって大ボスが登場するのは最後の砦、その後はない!!?、どうしてもここを通すわけにはいかないんです、といった決意みたいなものがあるとするのならば、それはなんだろう?!、とはスケベ根性、あぁイヤラシイ(イヂワル)。さてさて話を戻して、ぼくの67歳はあと27年後で、そのときぼくの娘は40歳。娘の母親もぼくと違わず、これまた振れ幅の小さくない、無難とはほど遠いような生き方をしているとぼくには見える思える(真意はどうあっても知りえない!?)のであって、ある意味では似たもの同士で、もしかしたらマイナスとマイナスでプラスに作用する、なんてことも可能性的にはないわけではないだろうけれど、確率論的に考えるならば、マイナスとマイナスを生物学的?!にかけあわせた場合にマイナスが生じる可能性は小さくないだろう、想像に難くない、想定しておかないわけにはいかないだろう。これまた、40歳になりました、ハイOKです!、といったものでもないだろうけれど、ひとつの目安とするには(ぼくになにができるわけでもないけれど)



稀にみる天才性で、日本美術史にその名を残す近世の画家。一般に琳派の祖と称されるが、実はその位置づけは、後年“奉られた”ものにすぎない。近代日本美術研究の立場から、残された作品群を分析、琳派成立の歴史的経緯を踏まえつつ、まったく新しい宗達像を浮かびあがらせる。


≪目次: ≫
はじめに    なぜ、今、宗達か/「琳派 RIMPA」展の企画/宗達は別格である
第1章 宗達が「琳派」と呼ばれるまで    謎の画家、宗達/宗達の生涯/「俵屋」の宗達/「俵屋」という高級ブランド/本阿弥光悦角倉素庵と「嵯峨本」/「法橋宗達」と「宗達法橋」/宮廷画家として/二十世紀の画家/大正期の宗達ブーム/「琳派」の成立/宗達は琳派か
第2章 風神雷神図屏風    三点の《風神雷神図屏風》が並ぶこと/光琳の宗達継承/宗達の《風神雷神図屏風》/宗達《風神雷神図屏風》の制作時期/風神雷神の系譜/光琳の《風神雷神図屏風》/宗達と光琳、細部の比較/光琳以降の《風神雷神図屏風》
第3章 宗達芸術 その1 装飾性と平面性    「装飾的」とは/嵯峨本の装飾/雲母摺絵から金銀泥摺絵へ/金銀泥絵の世界/クリムト的世界/《槇檜図屏風》の金銀装飾/養源院障壁画/「平面的」とは/《白象図》に見える平面性/スーパーフラットでない奥の深さ
第4章 宗達芸術 その2 たっぷりした水墨    宗達水墨画の質と量/宗達水墨画のサイズ/宗達水墨画の傑作《蓮池水禽図》/牧谿と宗達/牧谿からの学習/「たらし込み」の特徴とその効果/「たらし込み」のルーツは牧谿か/宗達が表す光の表情/《牛図》の量感・実在感/宗達の春草的展開
第5章 宗達芸術 その3 動きだす絵画    動く絵とは/マンガと宗達画/《鶴下絵和歌巻》の連続するモチーフ/《松島図屏風》の波/映画監督のごとくキャラクターを動かす/名場面の名演技/フレームワークが生む動き/絵画の枠組み(フレーム)/レイアウト絵画/屏風は動かせる
第6章 新たな宗達像 制作年代推定から    揺らぐ宗達像/基準作の確認/山根宗達/制作の順序とその時期/《風神雷神図屏風》の制作年をめぐって/山川武説/様式展開の見直し/《雲龍図屏風》と《風神雷神図屏風》/《槇檜図屏風》と《松島図屏風》/法橋叙位の時期/扇面構図と絵巻構図の融合/《舞楽図屏風》の位置/新たな宗達像
第7章 ポスト宗達派 光琳抱一其一    「ポスト宗達派」の定義/尾形光琳/光琳の宗達学習/《紅白梅図屏風》のデザイン的装飾/岡本太郎の光琳評/光琳とクリムト/酒井抱一/《夏秋草図屏風》/江戸琳派/夏目漱石と抱一/鈴木其一/「知情意」と光琳、抱一、宗達
第8章 近代絵画と宗達    明治の光琳ブーム/今村紫紅/原三溪の存在/伝説の宗達展/速水御舟小林古径前田青邨安田靫彦/近代宗達派/「今様宗達」と呼ばれた梅原龍三郎/「近代」が生んだ宗達
第9章 宗達vs.マチス    宗達は何派か/近代性とは/一九五一年、ふたつの展覧会/マチスの芸術/マチスの言葉/マチスと日本美術/音楽的な絵画/宗達とマチスのダンス&ミュージック/マチエールとたらし込み/宗達、マチスの前衛性
エピローグ――ジャズが響く    マチスのジャズ/宗達の音楽/ジャジーな宗達画

おわりに (2010年3月 古田亮)
参考文献
俵屋宗達略年譜および各説時代区分

【巻頭カラー口絵】 口絵 俵屋宗達《平家納経》「願文見返し絵」(1602年 三巻 広島・厳島神社 国宝)/口絵 俵屋宗達《犬図(狗子図)》(江戸時代 17世紀 一幅 個人蔵)/口絵 俵屋宗達風神雷神図屏風(江戸時代 17世紀 二曲一双 京都・建仁寺 国宝)/口絵 俵屋宗達下絵・本阿弥光悦《鶴下絵和歌巻》部分(江戸時代 17世紀 一巻 京都国立博物館 重要文化財)/口絵 俵屋宗達《舞楽図屏風》(江戸時代 17世紀 二曲一双 京都・醍醐寺 重要文化財)/口絵 俵屋宗達《杉戸絵・白象図》(江戸時代 17世紀 二枚 京都・養源院 重要文化財)


≪著者: ≫ 古田亮 (ふるた りょう) 1964年東京生まれ。93年東京国立博物館研究員。98年東京国立近代美術館(01年より主任研究官)を経て、2006年に東京藝術大学大学美術館助教授に就任、現在准教授。専門は近代日本美術史。04年「琳派RINPA」展、06年「揺らぐ近代」展、07年「横山大観」展など多くの企画展を担当する。著書に『狩野芳崖・高橋由一』(ミネルヴァ書房)、共編著として『横山大観』『近代日本の画家たち』(ともに平凡社別冊太陽)、『日本彫刻の近代』(淡交社)、『日本近現代美術史事典』(東京書籍)などがある。


橋本治 『ひらがな日本美術史 〈4〉』(新潮社、2002年) '10/04/24





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本「鉄道で広がる自転車の旅 「輪行」のススメ (平凡社新書520)」田村浩5

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鉄道で広がる自転車の旅 「輪行」のススメ (平凡社新書)
鉄道で広がる自転車の旅 「輪行」のススメ (平凡社新書520)

○著者: 田村浩
○出版: 平凡社 (2010/4, 新書 256ページ)
○価格: 840円
○ISBN: 978-4582855203
おすすめ度: 4.0
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そういえば、クロスバイクを購入して少ししか経っていないころのことではないかと記憶しているのだが、いまから2年もさかのぼらない、娘は小学生(いまはたしか中学2年生だったハズ?!)、夕方から2人で食事をして、同じ沿線で8駅(約10km)離れた自室へと向かおうとしたら土砂降り。たまらず最寄り駅に駆け込み、バカ正直にも「この自転車と一緒に電車に乗れますかぁ??!」と駅員に尋ねて、即答「ダメ」!(規定の説明を受けて渋々納得。本書にも記されてあり、駅のポスターにも見掛けるのだか、解体して袋に入れなければ電車内への持ち込みは不可で、解体して袋に入れれば人の乗車料金だけで荷物としての料金を課されないケースが多いようだ)、覚悟を決めて(雨具の用意があったのかどうだったのかは記憶にない)ズブ濡れで。迷わず数日後には、クロスバイクを購入した神金自転車商会さんですすめられるままに「輪行袋」を購入して、しばらくはどこに行くにも「せっかく買ったのだから」と携行していたが、幸か不幸か一度も使う機会がないままに(すでに押し入れの奥に仕舞い込まれて久しい)。


輪行」って知っていますか?  列車に自転車を積み込んで、好きな駅で降り、サイクリングを楽しみ、好きな駅から帰途につく。そんな旅のスタイルをいいます。限られた日程でも効率よく楽しめるのは「輪行」ならでは。スポーツ自転車の楽しみが何倍にも広がります! 自転車の選び方からおすすめコースまで、「輪行」のノウハウと魅力を一挙紹介。


≪目次: ≫
はじめに──ようこそ! 鉄道と自転車の旅へ
第1章 こうすれば自転車は持ち込める    1 自転車は公共交通機関と相性がいい(輪行さえマスターすれば、走る場所は無限に広がる!/輪行は鉄道会社公認の移動方法/飛行機も船も利用可能だが、バスは難しい)/2 「スポーツ自転車」とは?(ママチャリでは輪行できない!/スポーツ自転車に乗ろう)/3 さまざまなスポーツ自転車──輪行のパートナー選びのために(人力の新幹線、ロードバイク/誰もが扱いやすいクロスバイク/クロスバイクは「間違いない」選択肢/一大ブームを巻き起こしたマウンテンバイクブームは発展的に解消し、クロスバイクを生む/玉石混淆の折りたたみ自転車/安価な折りたたみ自転車に乗ってみた/輪行の旅を楽しむことができる折りたたみ自転車は?/輪行のために生まれたメイド・イン・ジャパンの逸品/ミニベロ(小径車)の可能性/旅自転車の本命、ツーリング&ランドナー/復権するランドナー/ランドナーとの遅い出会い/これだけは知ってほしい「サイズ」の話)/4 自転車を輪行袋に入れてみよう(まずは輪行袋を用意する/便利な「クイックレリーズ」を知る/クイックレリーズの使い方/輪行の第一歩、前後の車輪を外そう/フレームと車輪を縛って一体にする/袋に入れたら準備完了!/さまざまな輪行の収納方法/本番前に練習しておこう/折りたたみ自転車の輪行は簡単/ランドナーとの横着者の救世主!? 後輪を外さない輪行袋/ハードルがあるのは事実、でもそのハードルは高くない)/【コラム】全国で増加中!「サイクルトレイン
第2章 備えあれば憂いなし! 輪行のノウハウとアイテム    1 なにごとも計画が大切(旅の成功を約束するのは、事前の計画/輪行計画の立てかた10か条)/2 出発進行! 鉄道と自転車の旅(さっそく輪行してみよう/ロードバイクで輪行の旅/これだけは持っていきたいアイテムたち/パンクの予防と対策/チューブの交換だけは覚えておこう/輪行の準備は時間に余裕をもって)/3 鉄道の時間を楽しもう(いよいよ列車に乗り込む/どんな列車にも、輪行袋の置き場所はある/マナーを守って鉄道の旅を楽しむ)/4 サイクリング実践編(駅に到着したら、自転車の出番/「つくばりんりんロード」を走る/平穏無事なサイクリング/輪行の旅は、帰りの電車も楽しい/輪行は一人旅もよく似合う/予想外でややこしいから旅はおもしろい!?)/【コラム】自転車にバッグを付けて、自分は楽をする
第3章 自由自在! 輪行のプランニング    1 地図と時刻表から始まる輪行の旅(まずは地図を開いてみよう/GPSは役に立つ?/時刻表を用意しよう/時刻表を使いこなそう/机上旅行で中央本線へ/乗るべき列車は何時発?/どうせ乗るなら速い列車を選ぶ/時刻表から始まる旅もある/時刻表は役立つ情報が満載/色紙のページを見逃すな/マニアックな時刻表の巻末ページ)/2 飛行機で輪行する(目的地へ速く着くためには飛行機に限る?/タイヤの空気は抜くべきか?/地方の空港はおもしろい)/3 輪行で地形を味方につける(楽するための輪行プラン/鉄道がないところを走ってみる)/4 「鉄」になれば輪行はもっと楽しい(輪行がきっかけで「鉄」になる/気分は運転士! 「廃線」サイクリング/鉄道目当てのプランニング/もっと路線と車両にこだわる)/5 宿泊プランで決まる旅のスタイル(どこに宿を取るかを考える/一夜の宿を探すための輪行/キャンプツーリングという自転車の旅/キャンプツーリングは飛行機で輪行する/エマージェンシーとしての「駅寝」/クルマはなぜ利用しないのか?)/【コラム】「送る」という手もあり
第4章 極上の輪行旅へ    自信を持っておすすめする5つの輪行旅/【コース1】日本最後の清流、四万十川を目指す輪行の旅(自然と絶景路線の宝庫・四国へ/やはり乗るべきは寝台特急「サンライズ瀬戸」/気持ちよく一夜を過ごすために/土讃線に揺られて坪尻駅に向かう/何もないから発見がある「秘境駅」/祖谷渓への道を走る/輪行で高知へ大移動/いざ、清流が待つ地へ/国鉄時代にタイムスリップ/鉄道と離れ、四万十川とひたすら向き合うサイクリング/ビジネスホテルで翌日の旅に備える/粛々と計画どおりに旅は進行/どこまで続ける? 私の輪行旅)/【コース2】廃線跡の「メイプル耶馬サイクリングロード」へ(絶景が連続する至福のサイクリングロード/どちらから走るか? 自転車道へのアクセスを考える/迷ったら列車で決める!/やはり手強かった峠越え/お腹にも眼にもうれしい耶馬渓の道/めくるめく絶景と鉄道遺構/自然と人の力、双方に驚く/特急天国、九州をもっともっと楽しむ)/【コース3】「空輪」で日帰り大島一周の旅(都心から120km洋上の大島へ/小さな飛行機の大きな車窓/島を時計回りに走る/順調に距離を伸ばして一周達成)/【コース4】長良川に沿って「うだつ」の街へ(中部地区は東京からも関西からも日帰り可能/自転車道らしくない自転車道?/長良川の左岸を進んで美濃市へ/駅があるから、輪行できる)/【コース5】懲りずに「秘境駅」を目指す輪行の旅(キング・オブ・ローカル線、飯田線に乗る/まずは車窓から沿線を観察/丘の上の小さな町を出発して山間部へ/想像を絶する田本駅/旅の3日目は家路へと心が急ぐ)/【コラム】プラス10のとっておき名コース
あとがき (2010年3月 田村 浩)


≪著者: ≫ 田村浩 (たむら ひろし) 1971年東京都生まれ。PC・デザイン系の雑誌を刊行する出版社に勤務の後、判佝納劼砲銅転車雑誌『自転車生活』や鉄道雑誌『旅する鉄道』の編集長を務める。現在は『自転車と旅』(実業之日本社ムック)編集長を務めながら、走る、乗る、撮る、書く、飲む活動を続けている。





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本「全体主義  Enzo Traverso: “Il totalitarismo”, 2002. (平凡社新書522)」エンツォ・トラヴェルソ、柱本元彦 訳5

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全体主義 (平凡社新書)
全体主義  Enzo Traverso: “Il totalitarismo”, 2002. (平凡社新書522)

○著者: エンツォ・トラヴェルソ、柱本元彦 訳
○出版: 平凡社 (2010/5, 新書 232ページ)
○価格: 798円
○ISBN: 978-4582855227
おすすめ度: 4.0
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直接的な興味や関心をいだいて意識して意図してであるのかどうなのか、よく分からない分かっていないのだが、ズバリ『全体主義』のタイトルに♪、久しぶりに行った図書館で(なんでだったか仕事で近くに行ったついでに立ち寄ったのか?!)ふと目にして手にして、じつは一旦は書架にそっと戻してその場を後にして(なかなかカンタンに理解できるような心躍る?!内容でもないのだ)、それでもやっぱり気になって、いつもの図書館で


ファシズムナチズムスターリニズムを、一括りに〈全体主義〉と呼ぶことは、いったい何を隠蔽することになるのだろうか。二十世紀の論争史を繙きながら、玉虫色に姿を変える〈全体主義〉の概念と、その背景、そして知識人たちの生きざまを描く。二十世紀を読み解くカギは、〈全体主義〉にある。


≪目次: ≫

第一章 全面戦争から全体主義へ
第二章 ローマからベルリンへ──全体主義の起源
第三章 パリからニューヨークへ──亡命者と反ファシスト
第四章 第二次世界大戦直前
第五章 反ファシズムとスターリニズム──知識人の反全体主義
第六章 反全体主義と反共産主義──冷戦
第七章 起源、機能、イデオロギー──概念から理論へ
第八章 ベルリンからバークレーへ──全体主義の凋落
第九章 全体主義と現実の社会主義
第十章 パリに復帰する
第十一章 一九八九年以後、曖昧な復活
第十二章 ナチズムとスターリニズム──全体主義の歴史的比較
結論

訳者あとがき (2010年3月 京都 柱本元彦)
原注
人名索引


≪著者: ≫ エンツォ・トラヴェルソ (Enzo Traverso) 1957年イタリア・ピエモンテ州ガヴィに生まれる。ジェノヴァ大学卒業(現代史学)。85年からパリに在住し、現在、アミアンのピカルディー大学、パリ社会科学高等研究院で教鞭を執る。著書に、『マルクス主義者とユダヤ問題』(宇京頼三訳、人文書院)、『ユダヤ人とドイツ――「ユダヤ・ドイツの共生」からアウシュヴィッツの記憶まで』(宇京頼三訳、法政大学出版局)、『アウシュヴィッツと知識人――歴史の断絶を考える』(宇京頼三訳、岩波書店)、La Violence mazie: une de généalogie européenne, La Fabrique, 2002 ; Le Passé, mode d'emploi: Histoire, mémoire, politique, La Fabrique, 2005 ; À Feu et à sang: De la guerre civile européenne, 1914-1945, Stock, 2007などがある。

[訳者] 柱本元彦 (はしらもと もとひこ) 1961年大阪生まれ。京都大学大学院博士後期課程修了(イタリア文学イタリア語学)。ナポリ東洋大学講師などを経て現在は京都在住。大学非常勤講師、翻訳家。訳書に、フェリーニ『魂のジュリエッタ』(青土社)、ランドルフ『カフカの父親』(共訳、国書刊行会)、ロンギ『イタリア絵画史』(共訳、筑摩書房)、カッチャーリ『必要なる天使』(人文書院)、エーコ『カントとカモノハシ』(共訳、岩波書店)、レオパルディ『カンティ』(共訳、名古屋大学出版会)、ヴィルノ『ポストフォーディズムの資本主義』(人文書院)などがある。





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本「人間の性はどこから来たのか (平凡社・自然叢書22)」榎本知郎5

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人間の性はどこから来たのか (平凡社 自然叢書)
人間の性はどこから来たのか (平凡社・自然叢書22)

○著者: 榎本知郎
○出版: 平凡社 (1994/3, 単行本 228ページ)
○価格: 2,300円 (品切)
○ISBN: 978-4582546224
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どこから来たのか(そしてどこへ行くのか)?
ヒトを含めたサルの性現象の進化のありさま


≪目次: ≫
第一章 サルはセックスで何を語り合うか    
第二章 形のなりたち    オスとメスの体つきがちがうのはなぜか/メスとオスのちがい=性差ネオテニー/オスはメスからつくられる
第三章 なぜ男は女より大きいのか    いろんなサルの性差/オスが大きくなる過程/テナガザルはオス・メスの区別がつきにくい/ゴリラのオスはなぜ巨大になったのか/強姦をするオランウータン/乱婚のチンパンジー集団/最古の人類、アウストラロピテクス現生人類
第四章 メスの魅力――発情とは何か    発情とは/性周期/発情の長さ比べ/人の性行動の周期
第五章 性皮    性皮とは何か/いろんなサルの性皮/マカクザルの性皮/ニホンザルベニガオザル/性皮の役割
第六章 エロスの贈り物――オルガズム    オルガズムとは/ボノボ/ベニガオザル/ヒト/売春
第七章 女らしさのシンボル――乳房    乳房は保育器?/乳房は宣伝装置/乳房はお尻のイミテーション?/安産の守神、皮下脂肪/乳房は母性のシンボル
第八章 匂いのコミュニケーション    コピュリン/体臭
第九章 エロスの宣伝装置――ペニス    精液尿が同じ出口を使うわけ/ペニスの役目は何?/ペニスの適正サイズは?/ペニスの使い道/マスターベーションをしてメスを誘う/チベットモンキーのペニスの使用法/ヒトには陰茎骨がない/霊長類最大のペニス
第一〇章 睾丸    睾丸は精子をつくる装置である/睾丸の大きさ比べ/宣伝装置としての陰嚢/睾丸は急所である
第一一章 性行動のルーツを探る    性は社会的な通貨としても働く/繁殖のための性/コミュニケーションのための性
第一二章 人間の性    セックスとジェンダー/オルガズムの繁殖からの遊離/同性愛/売春/結婚/愛/みずからを知る道

あとがき (一九九三年一二月 榎本知郎)


≪著者: ≫ 榎本知郎 (えのもと・ともお) 1947年鳥取県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。現在東海大学助教授。ニホンザルとボノボの行動研究に従事。著書に『愛の進化』(どうぶつ社)、『サルの文化誌』(共著、平凡社)、訳書に『人とヒヒはどこまで同じか』『攻撃とは何か』(どうぶつ社)などがある。
榎本知郎のホームページ

榎本知郎 『ボノボ 謎の類人猿に性と愛の進化を探る』(丸善ブックス、1997年) '10/03/13
榎本知郎 『ヒト 家をつくるサル』(学術選書、京都大学学術出版会、2006年) '10/03/05
榎本知郎 『性器の進化論 生殖器が語る愛のかたち』(DOJIN選書、化学同人、2010年) '10/02/28







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本「フロイトのイタリア 旅・芸術・精神分析  Atsushi Okada:“Italia di Freud: Arre, Viaggio, Psicoanalist”2008.」岡田温司5

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フロイトのイタリア―旅・芸術・精神分析
フロイトのイタリア 旅・芸術・精神分析  Atsushi Okada:“Italia di Freud: Arre, Viaggio, Psicoanalist”2008.

○著者: 岡田温司
○出版: 平凡社 (2008/7, 単行本 316ページ)
○価格: 3,990円
○ISBN: 978-4582702798
おすすめ度: 5.0
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フロイト(Sigmund Freud, 1856-1939)“の”イタリア(Repubblica Italiana)
なるほど、並列の関係にあらず、内在的な関係性(連関)としての“の”。


≪目次: ≫
機.ぅ織螢△らの便り、前篇    「イタリアの女神たち」/「まずイタリアが必要です」/「イタリア旅行の日程」/一八九五年夏、ヴェネツィア/一八九六年夏、トスカーナに向かって――パドヴァボローニャラヴェンナ/「フィレンツェはまさに魔法だ」/ガリレイゆかりの別荘/一八九七年、ウンブリアへの南下/オルヴィエートの墓と壁画/一八九八年春、アクイレイア/一八九八年夏、ダルマチアミラノ
供.ぅ織螢△らの便り、後篇    一九〇一年夏、「この世の驚異」ローマ/「三つのローマ」/「仕事と快楽のすばらしい日々」/運命的な出会い――ミケランジェロの《モーセ》/一九〇二年、ナポリポンペイへ/「イタリアを愛する(AMARTALIA)」/ポンペイとヴェズーヴィオ山/一九〇四年夏、アクロポリスに立つ/ひとときの休息、ジェノヴァ/芸術と考古学/コロンナ広場の「魔法」――もうひとつの近代都市/オペラ観劇/ローマの「力と美」/イギリスとアメリカへの旅行/一九一〇年、シチリア旅行の計画/発見の旅から伝授の旅へ/「エレガントな街」パレルモ/ローマで死ぬこと
掘 屮ぅ織螢△惴かって(ゲン・イターリエン)」/「生殖器(ゲニターリエン)」    一連のローマの夢/「神経症的」なローマへの「憧れ」/自己分析/ローマの夢の共通の源泉/自己分析の分析/ローマ(ROMA)/愛(AMOR)/度忘れのメカニズム――「シニョレッリ」の名前/メカニズムの図解=「壁画」/語の忘却、イメージの現前/ダンテの煉獄、フロイトの煉獄/ポンペイの幻想小説/フロイトの解釈/ハーノルト=フロイトとの旅の精神分析/細部への執着/テクスト/コンテクスト
検 崟个聾譴襦淵汽サ・ロクウントゥール)」    コレクターとしてのフロイト/一枚の肖像写真――フロイトの「自己成型」/一枚の肖像版画――机上の偶像たちとフロイト/フロイトのエジプト/コレクションへの情熱/コレクションの心理学/略奪者フロイト?/患者たちの証言/「呪物」あるいは「フェティッシュ」/心の考古学としての精神分析/「真正な部分」/「構成した部分」/「解釈」から「構成」へ
レオナルドミケランジェロへの挑戦    「父-の-名」としての芸術/方法論の対照/ミケランジェロ論発表までの経緯/レオナルド論発表までの経緯/レオナルド芸術を解く鍵――「母」/ミケランジェロ芸術を説く鍵――「父」/「どんな画家も自分自身を描く(オンニ・ディピントーレ・ディピンジェ・セ)」/エディプス構造の先取り/未完成(ノン・フィニート)をめぐって
此.ぅ織螢△離侫蹈ぅ函宗カトリシズムファシズムの狭間で    トリエステのユダヤ人/「ヨーロッパの避難所」トリエステ/トリエステの「精神分析旋風」/ふたたび、トリエステのユダヤ人/イタリアの思想界と精神分析/グラムシとフロイト/精神医学と確執/ヴァティカンの存在/ヴァティカン内部における例外/ヴァティカンとファシズム/フロイトとムッソリーニ

おわりに (二〇〇八年五月、藤の花が香る京都にて 岡田温司

参考文献
事項索引
人名索引


≪著者: ≫ 岡田温司 (おかだ・あつし) 1954年生。京都大学大学院博士課程修了。京都大学大学院教授。西洋美術史。著書に、『もうひとつのルネサンス』、『ルネサンスの美人論』、『モランディとその時代』(吉田秀和賞)、『カラヴァッジョ鑑』(編著)、『ミメーシスを超えて』、『マグダラのマリア』、『ヴィーナスの誕生』、『処女懐胎』、『芸術(アルス)と生政治(ビオス)』、『レオナルド・ダ・ヴィンチと受胎告知』(共著)、『イタリア現代思想への招待』、『肖像のエニグマ』、訳書に、ロンギ『芸術論叢』(全2巻、監訳、ピーコ・デッラ・ミランドラ賞)、ゴンブリッチ『規範と形式』(共訳)、クラーク『ヒューマニズムの芸術』、コンティ『修復の鑑』(共訳)、ストイキツァ『絵画の自意識』(共訳)、クレリー『知覚の宙吊り』(監訳)、アガンベン『スタンツェ』、同『中身のない人間』(共訳)、同『開かれ』(共訳)、ペルニオーラ『エニグマ』(共訳)、ナンシー『肖像の眼差し』(共訳)、テヴォー『不実なる鏡』(共訳)、トドロフ『個の礼讃』(共訳)、シリーズ「ルネサンスの女性論」既刊3巻(共編訳)など多数。

ロベルト・エスポジト 『近代政治の脱構築 共同体・免疫・生政治  Termini della politica, Comunità, immunità, biopolitica』(岡田温司訳、講談社選書メチエ、2009年) '09/11/25
岡田温司 『イタリア現代思想への招待』(講談社選書メチエ、2008年) '09/11/14
岡田温司 『『ヴィーナスの誕生』視覚文化への招待』(理想の教室、みすず書房、2006年) '09/04/18

ジークムント・フロイト 『人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス  Gesammelte Werke, chronologisch geordnet, 1940, 1946, 1950 [WARUM KRIEG?, 1932/ZEITGEMÄSSES ÜBER KRIEG UND TOD, 1915/TRAUER UND MERANCHOLIE, 1917/NEUE FOLGE DER VORLESUNGEN, 1933/ZUR EINFÜHRUNG IN DIE PSYCHOANALYSE, 1933]』(中山元訳、光文社古典新訳文庫、2008年) '09/06/11、'08/08/24
ジークムント・フロイト 『幻想の未来/文化への不満  DIE ZUKUNFT EINER ILLUSION, 1927/DAS UNBEHAGEN IN DER KULTUR, 1930/DER MANN MOSES UND DIE MONOTHEISTISCHE RELIGION, 1939 』(中山元訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '09/06/04、'08/08/30
ジークムント・フロイト 『エロス論集  Gesammelte Werke, 1940.』(中山元編訳、ちくま学芸文庫、1997年) '08/11/30
ジークムント・フロイト 『自我論集  Gesammelte Werke, 1940.』(竹田青嗣編、中山元訳、ちくま学芸文庫、1996年) '08/11/20

アンソニー・ストー 『フロイト  FREUD: A Very Short Introduction, 1989.』(鈴木晶訳、講談社選書メチエ、1994年) '09/10/12







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本「スピノザ 実践の哲学  Gilles Deleuze: “Spinoza: Philosophie pratique”, Minuit, 1981. (平凡社ライブラリー440)」ジル・ドゥルーズ、鈴木雅大 訳5

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スピノザ―実践の哲学 (平凡社ライブラリー (440))
スピノザ 実践の哲学  Gilles Deleuze: “Spinoza: Philosophie pratique”, Minuit, 1981. (平凡社ライブラリー440)

○著者: ジル・ドゥルーズ、鈴木雅大 訳
○出版: 平凡社 (2002/8, 単行本 317ページ)
○価格: 1,365円
○ISBN: 978-4582764406
おすすめ度: 4.5
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バールーフ・デ・スピノザ(Baruch De Spinoza, 1632-1677)


≪目次: ≫
第一章 スピノザの生涯
第二章 道徳(モラル)と生態の倫理(エチカ)のちがいについて
意識に対する評価の切り下げ(〔意識本意ではなしに〕思惟を評価するために)――唯物論者スピノザ/ いっさいの価値、とりわけ善悪に対する評価の切り下げ(〔道徳的ではなしに〕「いい」「わるい」を評価するために)――反道徳者スピノザ/ いっさいの「悲しみの受動的感動」に対する評価の切り下げ(喜びを評価するために)――無神論者スピノザ
第三章 悪についての手紙(ブレイエンベルフとの往復書簡)
第四章 『エチカ』主要概念集
愛―憎しみ〔憎悪〕(AMOUR-HAINE)/誤り(ERREUR)/いい―わるい(BON-MAUVAIS)/意識(CONSCIENCE)/永遠(ÉTERNITÉ)/開展〔=説明〕する―包含する(EXPLIQUER-IMPLIQUER)/可能的(POSSIBLE)/神の観念(IDÉE DE DIEU)/感情(SENTIMENTS)/観念(IDÉE)/幾何学的存在(ETRES GÉOMÉTRIQUES)/共通観念(NOTIONS COMMUNES)/虚偽(FAUX)/虚構(FICTIONS)/原因(CAUSE)/限定(DÉTERMINNATION)/権利(DROIT)/肯定〔定立〕(AFFIRMATION)/個体(INDIVIDU)/コナトゥス〔自存力〕(CONATUS)/死(MORT)/思惟〔思惟する〕(PENSER)/思考上の存在(ÉTRES DE RAISON)/自然(NATURE)/持続(DURÉE)/実体(SUBSTANCE)/自動機械(AUTOMATE)/至福(BÉATITUDE)/社会(SOCIÉTÉ)/自由(LIBERTÉ)/十全―非十全(ADÉQUAT-INADÉQUAT)/受動〔受動的情動〕(PASSION)/種と類(ESPÈCES ET GENRES)/衝動(APPÉTIT)/情動(AFFECTS)/証明(DÉMONSTRATION)/真(VRAI)/数(NOMBRE)/精神と身体(心身並行論)(ESPRIT ET CORPS/PARALLÉLISME)/絶対(ABSOLU)/想像(力)〔表象像の形成〕(IMAGINATION)/像〔表象像〕(IMAGE)/属性(ATTRIBUT)/存在(EXISTENCE)/卓越性(ÉMINENCE)/知性(無限知性、神の観念)(ENTENDEMENT[ENTENDEMENT INFINI, IDÉE DE DIEU])/秩序(ORDRE)/抽象概念(ABSTRACTIONS)/超越論的諸概念(TRANSCENDANTAUX)/出会い(RENCONTRE[OCCURSUS])/定義、証明(DÉFINITION, DÉMONSTRATION)/特性(PROPRES)/内在〔内在性〕(INMANENCE)/認識(三種の認識)(CONNAISSANCE, GENRES DE―)/能動〔能動的情動〕(ACTION)/必然(NÉCESSAIRE)/否定(NÉGATION)/標徴〔記号〕(SIGNE)/服従する(OBÉIR)/変様〔触発=変様、変様状態〕、情動(AFFECTION, AFFECTS)/法〔法則〕(LOI)/包括〔把握、理解〕する(COMPRENDRE)/方法(MÉTHODE)/本質(ESSENCE)/無限知性(ENTENDEMENT INFINI)/無限(INFINI)/目的因〔合目的性〕(FINALITÉ)/有用―有害(UTILE-NUISIBLE)/様態(MODE)/欲望(DÉSIR)/預言者(PROPHÉTE)/喜び―悲しみ(JOIE-TRISTESSE)/力能(PUISSANCE)/力量〔有能さ〕(APTITUDE)/理性(RAISON)/類比(ANALOGIE)
第五章 スピノザの思想的発展(『知性改善論』の未完成について)
第六章 スピノザと私たち

書誌
原注

訳者あとがき (一九九七年一〇月 鈴木雅大)
平凡社ライブラリー版 訳者あとがき (二〇〇二年六月 鈴木雅大)
付論『の変様、の観念――スピノザの内態の論理』
ジル・ドゥルーズ年譜・書誌


※本書は、一九九四年三月、小社より初版刊行の同名の著作を改訂・増補したものです。


≪著者: ≫ ジル・ドゥルーズ (Gilles Deleuze, 1925-95) フランスの哲学者。パリに生まれ、パリ大学に学ぶ。パリ第8大学教授(69-87)。スピノザ、ライプニッツ、ヒュームから、カント、ニーチェ、ベルクソンに及ぶ広範な哲学史研究に加え、映画論、文学論(プルースト、ザッヘル=マゾッホ、ベケット)、絵画論(F.ベイコン)など、多彩な執筆活動を行った。F.ガタリとの先鋭な社会批判も重要。主著として、『差異と反復』、『意味の論理学』、『アンチ・オイディプス』、『千のプラトー』などがあり、邦訳も多数。自殺によりその生涯を閉じた。

[訳者] 鈴木雅大 (すずき がだい) 1949年生。東京都立大学大学院博士課程満期退学。立教大学ほか講師。フランス現代思想専攻。訳書にファニーおよびジル・ドゥルーズ『情動の思考』(朝日出版社)がある。

ジル・ドゥルーズ 『記号と事件 1972-1990年の対話 Pourparlers, 1990 』(宮林寛訳、河出書房新社、2007年) '09/10/28
ジル・ドゥルーズ 『差異について〈新装版〉 “Henri Bergson, Différence et Différenciation”, La conception de la différence chez Bergson, 1956/Bergson 1859-1941, 1956 』(平井啓之訳・解題、青土社、2000年) '09/10/26
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『アンチ・オイディプス 〈下〉 資本主義と分裂症  L'ANTI-ŒDIPE, Capitalism et schizophrénie, 1972 』(宇野邦一訳、河出文庫、2006年) '09/10/25
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『アンチ・オイディプス 〈上〉 資本主義と分裂症  L'ANTI-ŒDIPE, Capitalism et schizophrénie, 1972 』(宇野邦一訳、河出文庫、2006年) '09/10/19
ジル・ドゥルーズ 『差異について〈増補新版〉  La conception de la différence chez Bergson/Bergson 1859-1941, 1956 』(平井啓之訳・解題、青土社、2000年, 1992年, 1987年) '09/10/17
ジル・ドゥルーズ 『ニーチェと哲学  Nietzsche et la Philosophie, 1962 』(江川隆男訳、河出書房新社、2008年) '09/10/11
ジル・ドゥルーズ+クレール・パルネ 『対話  DialoguesIALOGUES, 1977 』(江川隆男・増田靖彦訳、河出書房新社、2008年) '09/10/08
ジル・ドゥルーズ 『フーコー  Foucault, 1986 』(宇野邦一訳、河出文庫、2007年) '09/09/22
ジル・ドゥルーズ 『ニーチェ  Nietzsche, 1965 』(湯浅博雄訳、ちくま学芸文庫、1998年) '09/09/19
ジル・ドゥルーズ 『意味の論理学 〈下〉  Logique du sens, 1969 』(小泉義之訳、河出文庫、2007年) '09/09/16
ジル・ドゥルーズ 『意味の論理学 〈上〉  Logique du sens, 1969 』(小泉義之訳、河出文庫、2007年) '09/09/13
ジル・ドゥルーズ 『カントの批判哲学  La philosophie critique de Kant, 1963 』(國分功一郎訳、ちくま学芸文庫、2008年) '09/08/11
ジャック・デリダ/ジル・ドゥルーズ/ジャン=フランソワ・リオタール/ピエール・クロソウスキー 『ニーチェは、今日?  NIETZSCHE AUJOURD’HUI?』(林好雄/本間邦雄/森本和夫訳、ちくま学芸文庫、2002年) '09/05/23

宇野邦一 『ドゥルーズ 流動の哲学』(講談社選書メチエ、2001年) '09/10/30
篠原資明 『ドゥルーズ ノマドロジー  Gilles Deleuze: nomadologie, 1997 』(現代思想の冒険者たちSelect、講談社、2005年) '09/10/25
江川隆男 『存在と差異 ドゥルーズの超越論的経験論  Être et Différence: De l'empirisme transcendantal chez Deleuze 』(知泉書館、2003年) '09/10/21
檜垣立哉 『ドゥルーズ 解けない問いを生きる』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '09/10/04
檜垣立哉 『ドゥルーズ入門』(ちくま新書、2009年) '09/09/24
小泉義之 『ドゥルーズの哲学 生命・自然・未来のために』(講談社現代新書、2000年) '09/06/10
ライダー・デュー 『ドゥルーズ哲学のエッセンス 思考の逃走線を求めて思考の逃走線を求めて  Deleuze, Polity Press, 2007 』(中山元訳、新曜社、2009年) '09/07/03







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本「『罪と罰』ノート (平凡社新書458)」亀山郁夫5

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『罪と罰』ノート (平凡社新書 458)
『罪と罰』ノート (平凡社新書458)

○著者: 亀山郁夫
○出版: 平凡社 (2009/5, 新書 256ページ)
○価格: 798円
○ISBN: 978-4582854589
おすすめ度: 3.0
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『カラマーゾフの兄弟』のときは先行して関連するであろうと思われる著書七冊を読んでから本編に挑んだ。長篇を、読みきれる自信がなかった、というのとはすこし違うのかもしれないけれど。1年とすこしまえのこと。いまでもあいかわらず、登場人物の名前がなかなか覚えられない、関係や関連性の理解に及ばない。
著述内容の要約(宿題の読書感想文みたいなの)もまた、うまくまとめることが、じょうずに書きえる気がしない。もっとも、ぼくがそれをする必要性を感じることがないことを要因のひとつにあげてみたりするのだが。


≪目次: ≫
はじめに――サンクトペテルブルクの七月

序論
1 一八六五―六六年、『罪と罰』の時代
   観念と狂気の都市、ペテルブルク/黙示録の都市、ペテルブルク/帰還/犯罪者へのまなざし/「理想」の終わり/屈折の愛/厄年はつづく/『罪と罰』の誕生/酷暑の七月、暗殺の四月
2 小説の誕生   小説のモデル/第一の構想/第二の構想/第三の構想
3 『罪と罰』の起源   ラスコーリニコフは死者としてふるまう/ペトラシェフスキー事件/死刑判決、「黙過」の起源

本論
1 屋根裏部屋の「神」
   物語ははじまる――七月七日/数/悲惨な頂点/第一の試練/第二の恩寵/復讐/第三の犠牲者/反転する生命力
2 引き裂かれたもの   理性と光、意志と力/ラスコーリニコフ、名前の起源1/ラスコーリニコフ、名前の起源2/ラスコーリニコフ、名前の起源3/分身関係、またはザライスク/ラズミーヒン――引き裂かれざるもの
3 ナポレオン主義または母殺し   隠蔽された何か/ナポレオン主義/「二つの階層」/思想の起源/欺瞞の哲学――強者と弱者/非凡人の刻印/解釈の余白に/ソーニャの大地/運命の意志/母殺し/「イワーノヴナ」の輪、または無意識のレベルへ
4 棺から甦る   信仰者の読み/黄の鑑札、カペルナウム/聖書の引用/棺としての部屋/「ラザロの復活」――「黙過」のリアリティ/四の意味、ラザロの意味/神を見るお方/「死せるキリスト」――仮説
5 バッカナリアと対話   バッカナリア/フーリエ主義の再現/隠された「二枚舌」/二つの死、ユダ、三十/究極の動機
6 運命の岐路   「踏み越え」たのはだれか/「好色」な神/不思議な一致/妻マルファの死とその深   層/最後の情熱/デカダンスと腐臭/最後の遍歴/父と子/自伝のなかに/第一の浄化
エピローグ 愛と甦り   死者の物語/罰の「重さ」/『罪と罰』の原点/第二の恩寵/試される信念/開かれた「未来」

参考文献一覧
あとがき
(二〇〇九年三月二十一日 さくら開花の日に 亀山郁夫)


≪著者: ≫ 亀山郁夫 (かめやま いくお) 1949年生まれ。東京外国語大学長。著書に『甦るフレーブニコフ』(平凡社ライブラリー)、『ロシア・アヴァンギャルド』(岩波新書)、『磔のロシア』(岩波書店)、『熱狂とユーフォリア』(平凡社)、『ドストエフスキー父殺しの文学』(NHKブックス)、『「悪霊」神になりたかった男』(みすず書房)、『「カラマーゾフの兄弟」続編を空想する』(光文社新書)、『ドストエフスキー』(文春新書)、訳書に、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、同『罪と罰』(以上、光文社古典新訳文庫)などがある。

ドストエフスキー「罪と罰 〈3〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2009)
ドストエフスキー「罪と罰 〈2〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2009)
ドストエフスキー「罪と罰 〈1〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「ドストエフスキー 共苦する力」(東京外国語大学出版会、2009)
亀山郁夫「ロシア・アヴァンギャルド」(岩波新書、1996)
ドストエフスキー「白夜 Белые ночи, 1848』(小沼文彦訳、角川文庫クラシックス、1958)
ドストエフスキー「地下室の手記 Записки из подполья, 1864』(安岡治子訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第4部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第3部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第2部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第1部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」(小学館、2006)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(光文社新書、2007)
亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(理想の教室、みすず書房、2005)
亀山郁夫「ドストエフスキー 謎とちから」(文春新書、2007)
亀山郁夫+佐藤優「ロシア 闇と魂の国家」(文春新書、2008)







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本「イデオロギーとしての技術と科学  J&uuml;rgen Habermas, TECHNIK UND WISSENSCHAFT ALS >IDEOLOGIE< , edition suhrkamp, Frankfurt am Main 1968 (平凡社ライブラリー364)」ユルゲン・ハーバマス、長谷川宏 訳5

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イデオロギーとしての技術と科学 (平凡社ライブラリー)
イデオロギーとしての技術と科学  Jürgen Habermas, TECHNIK UND WISSENSCHAFT ALS >IDEOLOGIE< , edition suhrkamp, Frankfurt am Main 1968 (平凡社ライブラリー364)

○著者: ユルゲン・ハーバマス長谷川宏
○出版: 平凡社
○価格: 924円(品切)
○ISBN: 978-4582763645
おすすめ度: 4.5
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まえがきに、
「イデオロギーとしての技術と科学」という論文は、ヘルベルト・マルクーゼの展開したテーゼ、「工業技術の開放的な力――物を道具としてあつかう力――は開放をさまたげる桎梏に転化し、人間を道具としてあつかう力になっている」というテーゼに対決する意味をふくんでいる。  (P.7)
とあって、訳者あとがきに、
「まえがき」にものべられているように、本書はそれぞれ独立に書かれた五つの論文によって構成されるが、それらに一貫して底流するハーバマスの問題意識は、後期資本主義社会において生産機構にしっかりとはめこまれた技術と学問(科学)のイデオロギー性の告発にあるといえるだろう。
だが、技術や学問(科学)は、支配体制を理論的・観念的に正当化するという古典的な意味でのイデオロギーとただちに同一視はできない。現代における科学技術の異常な発展は、むしろそうした古典的イデオロギーの終焉を、あるいは社会全体の脱イデオロギー化を促進しているかに見える。熱っぽい空疎なイデオロギー闘争にかわって、冷たいが効果的な技術的合理性が、社会の、人間生活の、すみずみにまでその支配の手をのばしている。技術的合理性の拡大・深化というかたちをとるこうした脱イデオロギー現象こそ、もっとも現代的なイデオロギー現象なのだ、というのが著者ハーバマスの基本的な視点であり、標題でイデオロギーということばにつけられた括弧は、そうした逆説的な事態を表現するものにほかならない。  (P.207-P.208)
と説かれる。そして、岩崎稔による解説にあって、
それから三〇余年を経て、批判的に《いま》をとらえようというそうした試みは、どこまで有効なのだろうか。わたしたちはこの本をどのように読み直すことができるのだろう。  (P.213)



≪目次: ≫
まえがき (一九六八年八月、フランクフルト・アム・マイン ユルゲン・ハーバマス)
機]働と相互行為――ヘーゲルの「イエナ精神哲学」への註 一九六七年
供 劵ぅ妊ロギー〉としての技術と科学ヘルベルト・マルクーゼの古稀のために 一九六七年七月一九日)
掘ゝ蚕僂凌癖發伴匆馘生活世界 一九六五年
検\治の科学化と世論 一九六三年
后’Ъ韻抜愎 一九六五年
原註
訳者あとがき (一九七五年一一月)
平凡社ライブラリー版 訳者あとがき (二〇〇〇年七月三〇日 長谷川 宏)
解説――「相互行為」という問いを拓く/岩崎 稔(いわさき みのる、政治思想)
主要人名索引

*一九七〇年に初版が、一九七五年に改訳再版が、いずれも紀伊国屋書店から出たこの本が、こんどは平凡社ライブラリー版として世に出ることになった。 (P.211)


≪著者: ≫ ユルゲン・ハーバマス (Jürgen Habermas, 1929- ) M.ホルクハイマーT.W.アドルノに次ぐフランクフルト学派第2世代を代表する,ドイツの社会哲学者.『公共性の構造転換』(1962)によってハイデルベルク大学教授となり,まもなくフランクフルト大学教授として哲学と社会学を講じた.きわめて多産な著作活動のほかに,常に現役の社会哲学者として,歴史修正主義,ドイツ統一,湾岸戦争などの問題に積極的な発言を続け,ドイツのみならずヨーロッパの言論界に大きな影響力をもっている.その他の著書に,『認識と関心』(1968),『史的唯物論の再構築に向けて』(1976),『コミュニケーション行為の理論』(1981)などがある.


日本電波塔




本「花響(はなゆら)」稲葉真弓5


花響(はなゆら)
著者: 稲葉真弓
単行本: 221ページ
出版社: 平凡社 (2002/02)



インターネット書店のビーケーワン(bk1)にネット配信された連作短篇小説に加筆・訂正し、書き下ろしを加えた二十三篇。という訳で、著者 稲葉真弓 本人による「著者コメント」が掲載されている。

物語に彩りを添える銅版画、二十三点。版画家 利渉重雄の、淡色で描かれる幻想的な世界が、物語の虚構の妄想をさらに駆り立てる。

描かれる”死”。時に自ら選択された”死”。衝動的なのか、計画的なのかは、当事者以外の第三者には知り得ないが、”死”を選択した事実。生きることを止めた。
死によって、存在が不存在となり、固定される記憶。

”死”を選択しないまでも、漂う生きる苦しみ。
感覚の鋭さ故?
妖しく本能や器官に響く、官能的な物語。









本「さよならのポスト」稲葉真弓5


さよならのポスト
著者: 稲葉真弓
単行本: 127ページ
出版社: 平凡社 (2005/08)



森の郵便局の黄色い屋根の小さな建物の前に佇む”緑色のポスト”は、「さよなら」の手紙を受け取るだけ。決して返事は書かれない。
「さよなら」の手紙だから、哀しいのは当たり前だけど、特定の相手に対して想いを籠めて手紙を書いて、投函するに至る、それぞれに紡がれる物語。森の動物たちの、四季のライオンの、古代からの守り神の”岩”の、摩天楼(高層マンション)に老婆と暮らす”ネコ”の、明日に希望を抱けない少女の、それぞれの想い。溢れる優しさ、心の安らぎ、あたたかさ、豊かに満たされる、小説家 稲葉真弓が綴る童話集。
童話だから、読み易い。読み易いんだけど、これがまた、読み飛ばせない。しっかりじっくり読み込みたい。読めば読むほどに、滲み出る味わい。
非日常的な、非現実的な、モノが語り出す”言葉”や物語は、「妄想だ!」とか「子供向け」と笑い飛ばすには及ばない。

ひとつひとつの物語をリレーする、緑のポストの番人の、柔和な語り口、溢れる愛、想い。
実は、それぞれの童話は、既に発表済みの作品であり、中には、初出が1980年代のものもある。既に相当の歳月を経て、それでもなお、稲葉真弓が「本にしたい!」(若しくは、出版社が本にして欲しい!)、と、願った物語たち。

緑のポストの番人が、「さよなら」の手紙を書き記し、幕を閉じる。








「日出る国の工場 -村上春樹」読みました。5


日出(いず)る国の工場
著者: 村上春樹・安西水丸
単行本: 247ページ
出版社: 平凡社 (1987/03)



村上 春樹、安西 水丸 共著、1987年4月刊行の、イラスト付きエッセイ集(?!)です。
時代は感じます(笑)が、それを気にさせない、視点の鋭さ、独特の感性を感じさせれくれる作品です!
楽しかった!!

最近、凡庸さ、無力さに、打ちひしがれている私にとって、心に沁みる心地よい優しさ(?!)すら感じるのです・・・
ありがとう、村上春樹!

「夜のくもざる -村上春樹・安西水丸」を、読みました。5


夜のくもざる―村上朝日堂超短篇小説
著者: 村上春樹・安西水丸
単行本: 237ページ
出版社: 平凡社 (1995/05)



村上 春樹、1995年の作品です。
図書館で、手当たり次第、借りまくって、読みまくってます(笑)!

まだまだ、読みたい作品が、山のようにあります!!
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