Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

文藝春秋

本「ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集」村上春樹5

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「旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない」
村上春樹、待望の紀行文集。アメリカ各地、荒涼たるアイスランド、かつて住んだギリシャの島々を再訪、長編小説の舞台フィンランド、信心深い国ラオス、どこまでも美しいトスカナ地方、そしてなぜか熊本。旅というものの稀有な魅力を書き尽くす。カラー写真多数を収録。


≪目次: ≫

I チャールズ河畔の小径――ボストン1

II 緑の苔(こけ)と温泉のあるところ――アイスランド
1 作家会議
2 すかすかの国
3 読書好きの国
4 アイスランドのちょっと変わった動物たち
5 アイスランドの食事
6 パフィンを探して
7 スナイフェルスネース半島に
8 温泉だらけ
9 オーロラ、その他いろいろ

III おいしいものが食べたい――オレゴン州ポートランド/メイン州ポートランド
1 オレゴン州ポートランド
2 メイン州ポートランド

IV 懐かしいふたつの島で――ミコノス島/スペッツェス島
1 ミコノス島
2 スペッツェス島

V もしタイムマシーンがあったなら――ニューヨークのジャズ・クラブ

VI シベリウスとカウリスマキを訪ねて――フィンランド

VII 大いなるメコン川の畔で――ルアンプラバンラオス

VIII 野球と鯨とドーナッツ――ボストン2

IX 白い道と赤いワイン――トスカナ(イタリア)

X 漱石からくまモンまで―熊本県(日本)
1 どうして熊本なのか?
2 橙書店のしらたまくん
3 漱石の住んだ家・芭蕉の木
4 お城のまわりを走る
5 万田坑に行ってみる
6 人吉までのSLの旅
7 海の上の赤崎小学校
8 阿蘇に行く
9 最後にくまモン

あとがき

初出
 I 『太陽』 1995年11月号 臨時増刊 CLASS X 第2号 「チャールズ湖畔における私の密やかなランニング生活」
 II 『TITLE』 2004年2月号 東京するめクラブ 特別編 「アイルランド独りするめ旅行。」
 III 『AGORA』 2008年3月号 「二つのポートランド」(前編)/『AGORA』 2008年4月号 「二つのポートランド」(後編)
 IV 『AGORA』 2011年4月号 「ギリシャのふたつの島」
 V 『AGORA』 2009年11月号 「Live Jazz in New York」
 VI 『AGORA』 2013年7月号 「フィンランディア讃歌」
 VII 『AGORA』 2014年10月号 「大いなるメコン川の畔で」
 VIII 『AGORA』 2012年4月号 「ボストン的な心のあり方」
 IX 『AGORA』 2015年6月号 「トスカーナ・白い道と赤いワイン」
 X 『CREA』 2015年9月号 「熊本旅行記」




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本「女のいない男たち (文春文庫)」村上春樹5

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女のいない男たち (文春文庫 む 5-14)
○著者: 村上春樹
○定価: 本体650円+税
○ISBN: 978-4167907082









 Men Without Women


舞台俳優・家福を苛み続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのかを追う「ドライブ・マイ・カー」。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店に怪しい気配が包み謎に追いかけられる「木野」。封印されていた記憶の数々を解くには今しかない。見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一四年三月 村上春樹)

ドライブ・マイ・カー
イエスタデイ
独立器官
シェエラザード
木野
女のいない男たち



※初出
「ドライブ・マイ・カー」  「文藝春秋」 2013年12月号
「イエスタデイ」  「文藝春秋」 2014年1月号
「独立器官  「文藝春秋」 2014年3月号
「シェエラザード」  「MONKEY」 vol.2 SPRING 2014
「木野」  「文藝春秋」 2014年2月号
「女のいない男たち」  単行本書き下ろし

※単行本 二〇一四年四月 文藝春秋刊


≪著者: ≫ 村上春樹 (むらかみ・はるき) 1949年、京都生まれ、早稲田大学文学部演劇科卒業。79年『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞、82年『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞、85年『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞、96年『ねじまき鳥クロニクル』で読売文学賞、99年『約束された場所で under ground 2』で桑原武夫学芸賞を受ける。2006年、フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、07年、朝日賞、坪内逍遥大賞、09年、エルサレム賞、『1Q84』で毎日出版文化賞を受賞。ほかに『ノルウェイの森』、『国境の南、太陽の西』、『海辺のカフカ』、『神の子どもたちはみな踊る』、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、また『翻訳夜話』(柴田元幸との共著)、『レイモンド・カーヴァー全集』、『フラニーとズーイ』(J.D.サリンジャー)、『ロング・グッドバイ』(レイモンド・チャンドラー)など多くの著作、翻訳がある。



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本「明るく死ぬための哲学」中島義道5

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明るく死ぬための哲学
○著者: 中島義道
○定価: 本体1,500円+税
○ISBN: 978-4163906720







私が住んでいる世界、私が見ている世界は「このようにある」のではない。
客観的世界のあり方と、「私がある」というあり方はまったく異なるのだ。
「私がある」とは、私がこの世界には属さないということである。
では私が死ぬ、とは果たしてどういうことなのか?

私が死ぬとき、私は新しい〈いま〉に直面する――。


子どものころから死とは何かを問い続けてきたカント哲学者が、
古希を迎えて改めて大難題に挑んだ哲学的思索。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 古希を迎えて
 「死」すら見すえ続ける/一七年間の惑いの年/職業としての哲学/「気晴らし」の数々/「書く」こと/『うるさい日本の私』/電気病?/復讐の書/「時間」という巨大なテーマ/デュシャンの誤り/「カント」という梯子/自他の幸福を追い求めない/朝日カルチャーセンターとの闘争、その発端/朝日カルチャーセンターとの闘争、その変容/朝日カルチャーセンターとの闘争、その終結/哲学と世間/他人に何も期待しない/人生を〈半分〉降りる/「無用塾」から「哲学塾カント」へ

第二章 世界は実在しない
 仮の世/世界は「観念」である/言語が仮象を生み出す/瞬間と未来/言葉と実在/「実在」という名の不在/ポンペイ/録画と録音/未来を知ることができないという絶望?/「立ち現われ一元論」/「過去の制作論」/受動的能動性

第三章 不在としての私
 客観的世界と私/思考する私の起源/現存在する感じ/存在忘却の歴史?/世界へと超越する「私」/固有の身体を振り捨てる「私」/余計物としての「私」/不在としての内的経験/内的経験は外的経験に否定的に依存する/二重の否定/意味としての「痛み」の優位/他者の内的経験/一人称意識存在としての神/不在としての私

第四章 私が死ぬということ
 「死」より重要な問題はない/「無」という名の有/根源的否定性としての過去/明るいニヒリズム


あとがき (二〇一七年四月中旬 今年の桜はなかなか散らないなあと思いつつ 中島義道)


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま よしみち) 1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。専門は時間論、自我論。「哲学塾カント」を主宰。著書に『ウィーン愛憎』『哲学の教科書』『「時間」を哲学する』『人生を〈半分〉降りる』『カントの人間学』『うるさい日本の私』『愛という試練』『悪について』『私の嫌いな10人の人びと』『「死」を哲学する』『観念的生活』『カントの読み方』『〈ふつう〉から遠くはなれて』『哲学塾の風景』などがある。




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本「ラヴレターズ Love Letters 」文藝春秋編5

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ラヴレターズ
○定価: 本体1,350円+税
○ISBN: 978-4163902579








あなたは、ラブレターを書いたことがありますか?
作家、女優、画家、音楽家、タレント、映画監督など、26人が「恋」を書きました。
言葉の達人たちが綴った秘めた恋の行方は?
殺し文句がここにあります。


≪目次: ≫
吉本ばなな 『いつかへのラブレター』 作家。1964年生まれ。
川上未映子 『桔梗(ききょう)くんへ』 作家。1976年生まれ。
二階堂ふみ 『貴方と、』 女優。1994年生まれ。
西川美和 『ラブレター』 映画監督・作家。1974年生まれ。
壇蜜 『あなたの仕打ちへの「お返し」』 タレント。1980年生まれ。
小池真理子 『亡き猫のための恋文』 作家。1952年生まれ。
横尾忠則 『タダノリ君へ』 美術家・作家。1936年生まれ。
山本容子 『7+2』 銅版画家。1952年生まれ。
俵万智 『心に墓を建てる』 歌人。1962年生まれ。
桐野夏生 『懐かしい伯父様へ』 作家。1951年生まれ。
小島慶子 『不機嫌なあなたへ』 タレント・エッセイスト。1972年生まれ。
姫野カオルコ 『悲しみのロマンス』 作家。1958年生まれ
山中千尋 『より良き日のあなたへ』 ジャズピアニスト。1974年生まれ。
松尾スズキ 『片桐はいりさんへ』 作家・演出家・俳優・脚本家・コラムニスト。1962年生まれ。
加藤千恵 『岡村靖幸様』 歌人・作家。1983年生まれ。
松田青子 『白鳥に憑かれた王子(クリストファー・マーニー)へ』 作家・翻訳家。1979年生まれ。
村田沙耶香 『コンビニエンスストア様』 作家。1979年生まれ。
春風亭一之輔 『寄席(よせ)は、おっさん』 落語家。1978年生まれ。
砂田麻美 『拝啓 飛行機さま』 映画監督・ドキュメンタリー作家。1978年生まれ。
中江有里 『父への感謝状』 女優・作家。1973年生まれ。
島田雅彦 『ララへ』 作家。1961年生まれ。
岩下尚史 『ふかくしのぶかたへ送る文』 作家・伝統文化評論家。1961年生まれ。
蘯のぶ子 『雲に寄せて』 作家。1946年生まれ。
皆川博子 『君よ、帰り来(き)ませ』 作家。1929年生まれ。
橋本治 『拝啓 日本様』 作家。1948年生まれ。
長塚京三 『遺言』 俳優。1945年生まれ。

執筆者紹介


※初出「文學界」二〇一五年一月号、「オール讀物」二〇一六年一月号掲載分を増補しました。




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本「卵子老化の真実 (文春新書906)」河合蘭5

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卵子老化の真実 (文春新書)
○著者: 河合 蘭
○定価: 本体850円+税
○ISBN: 978-4166609062




妊娠力は20代後半から低下――
――本当のところ、何歳まで産めるの?――
出生前診断、不妊治療、高齢出産・・・・・・
誤った情報による不安を解消するために

びっくりするほど若々しい30代、40代の現代女性。しかし、いくら外見が若くても「卵子の老化」は誰にも止められない。高齢出産の女性の卵巣を「古いミカン箱」に例える不妊治療の専門医。高齢出産が激増している日本で、今、何が起きているのだろうか。
今や日本人の平均初産年齢は30.3歳。4人に1人、東京都では実に5人に2人が35歳以上の出産だ。不妊の医療を受けたことがある夫婦は6組に1組。全国で誕生する赤ちゃんのうち、40人に1人は体外受精児である。
しかし、35歳の妊娠力は20代の半分に低下し、「卵子の老化」は染色体異常、流産など様々なリスクを増加させてしまう。最後は不妊治療クリニックに駆け込み、高額な体外受精を施せば妊娠できると思っているカップルも多いが、実は体外受精は「卵子の老化」に対抗できる手段ではない。老化した卵子は受精してもうまく分裂できないケースが急増。日本の不妊治療クリニックでは初診の4~5割を40代女性が占めているが、体外受精の成功率は40歳でわずか1割、45歳は1%以下。繰り返してもこの確率は上がらないのである。毎日新しい精子が1億個も作られる男性。しかし、女性は出生前に作られた700万個の卵子は初潮時にすでに20万~30万に減少、新しく卵子が作られることはない。
本書は、20年以上日本の出産現場を取材してきた著者が3年以上の歳月をかけて完成した話題の本。東尾理子・石田純一夫妻のブログで話題になった出生前診断や、卵子の在庫数を調べる最新検査、日本を代表する病院の医師や助産師の本音から高齢出産の経験談、高齢母の子育てまでを徹底取材。わかりやすいイラストやグラフ満載で衝撃的な「卵子の老化」の真実に迫る。「本当のところ何歳まで産めるの?」残り時間が気になる30代40代女性はもちろん、将来が気になる若い女性にも妻や娘の体が心配な方にも読んでほしい一冊です。


≪目次: ≫
はじめに――外見は若くなっても卵子の老化は止まらない
不妊治療を受ける夫婦は6組に1組/卵子の老化についての誤解/高齢出産の現実と専門家の本音

第一章 何歳まで産めるのか
第一子の出生年齢は今や30.1歳/大奥では30歳は「おしとね下がり」/かつての「マルコー」が日常化している/最後の妊娠チャンスは「閉経の10年前」/体外受精でも卵子の老化は救えない/日本の体外受精の妊娠率は50カ国中45位/毎日1億個作られる精子、生涯新しく作られることはない卵子/700万個の卵子は思春期にすでに20万個に激減/最終選考に残れない卵子/年齢が高い人の卵巣は、買ってから時間が経ったミカン箱/卵子が育たないとホルモンが暴走/卵子の老化と子どもの優秀さは無関係/35歳以上が自然妊娠できる力は「20代の半分」/30代後半の結婚、3割は「子どもなし」/明治の女性は、信じられない数の高齢出産をしていた/「妊婦は若いもの」というのは昭和の特殊な感覚/多産時代の子宮は血液循環がよかった/若い時に産めない理由/【まとめ】

※49歳の自然妊娠 /白樺八悗気鵝52歳 歌手・俳優)――24歳初婚、41歳で再婚。27歳、29歳、47歳で出産(自然妊娠)
43歳で流産「あなたの年齢ではそれが普通」/49歳で聞いた胎児心音/息子の同級生がママ友/子どもが20歳の時に70歳ではいけないのですか

※乳がん克服、そして妊娠 /渡部麻由さん(49歳 元・キャリアカウンセラー)――35歳結婚、36歳、47歳で出産(自然妊娠)
乳がんで乳房全摘出手術を受ける/子どもを見ていると、未来への希望が湧いてくる 

第二章 妊娠を待つ
実際に35歳以上で出産した人の妊娠方法は?/「精液が薄くなる」はウソ/医師の指導によるタイミング法/体外受精よりも負担が少ない人工授精/36人に1人は体外受精で生まれた子ども/体外受精の費用は1回30万〜80万円/凍結した受精卵で弟か妹が生まれることも/産婦人科にかかるなら、いつがいいのか/妊娠できるクリニック選び、治療法選び/何の検査もせずに体外受精を勧める「名医」/体外受精児の追跡調査/40歳でもタイミング法で3割の人が妊娠するクリニックも/「自然周期」や「低刺激法」の落とし穴/大切な時間を無駄にしないために/妊娠しにくいかもしれないのは、こんな場合(妊娠しようとしてからどれくらい経つか/出産経験/生活習慣/月経の様子/婦人科疾患/その他の疾患/精子の老化/性生活)/頭の中を数字でいっぱいしにない/妊娠力を調べる検査(内診/超音波検査/ホルモン値の検査(血液検査、尿検査)/精液検査/卵管造影検査)/「卵子の在庫数検査」の衝撃/不妊治療上手になって北夫婦たち/高齢出産こそ究極のアンチエイジング?/「オカルト流産」の悲しみ/【まとめ】

※36歳で「46歳のホルモン値」と言われて /匿名(36歳 営業職)――34歳結婚、36歳妊娠中(体外受精の休止中に自然妊娠)
精液検査の結果が悪かった夫が拒否反応/「無欲の勝利ですね」

※500万円かかった不妊治療 /門脇昌子さん(46歳 フリーアナウンサー)――27歳結婚、39歳、44歳で出産(体外受精で妊娠)
2年間妊娠しないので受診することに/転院したら、初回の体外受精で妊娠/6年間の不妊治療生活は・・・・・・/切なかった凍結卵の提供

※転勤で妊娠が遅れて /匿名(インタビュー時41歳 営業職)――31歳結婚、39歳、43歳で出産(体外受精で妊娠)
「子どもはしばらく経ってから考えたい」と夫/産む自信はないまま分娩に/凍結卵を早く迎えに行ってあげたい

第三章 高齢出産
加齢で増える染色体異常は先天異常の4分の1/飛躍的に安全になった高齢出産/「自分個人のリスク」を正確に把握すること/健康な経産婦は、若い人とほとんど変わらない/流産や染色体異常は年齢と共に上昇/妊娠は「老化のシミュレーション」/高血圧、肥満、糖尿病、乳がんなどを抱えた高齢出産/「出生前診断」最前線/流産の危険性がある羊水検査/新生児集中治療室に置き去りにされた赤ちゃん/【ふるい分け検査】(クアトロマーカー検査(母体血清マーカー検査)/母体血中の胎児の遺伝子を調べる検査(無侵襲的出生前遺伝子的検査 Non-Invasive Prenatal Genetic Testing; NIPT 母体血胎児染色体検査)/超音波検査)/【確定的検査】(羊水検査)/「あんんあいつらいことはなかった」/みんなはどうしている? どう思っている?(検査をした理由/検査をしなかった理由)/津波に流された13トリソミーの子とお母さん/出生前診断を受けない高齢妊婦は無責任?/社会や祖父母からの圧力でなく自分たちの意志で決める/遺伝子カウンセリングとは/胎児検査の未来/高齢出産にふさわしい産院選び/「高齢出産の妊婦は時間がかかる」/ぱっしょんのある40代産婦は安産?/自信のなさが難産を呼ぶ/陣痛は山登りに似ている/理想の出産でなくても自分を責めないで/高齢出産の人は頑張り屋が多い/助産院は産後のケアで利用/【まとめ】

※ダウン症の女の子を授かって /匿名(44歳 子供服パタンナー)――41歳で再婚、42歳で出産(自然妊娠)
出産できない結婚に幕引き/結婚相談所に入会し、1ヵ月でスピード再婚/赤ちゃんの心臓に欠損部分が見つかる/ダウン症と知らされて/今度も羊水検査は受けたくない

第四章 高齢母の育児
高齢初産は産後うつにかかりやすい/実家の老親に頼れない/産後のホルモンバランスと母乳育児/完璧を求める高齢出産の母親/子どものおばあちゃんに間違えられる/平均値から外れた親は孤立しやすい/元キャリア女性が陥りがちなパターンとは/老後の夢をあきらめる夫たち/もうひとり産みたい/ひとりっ子育児の大変さ/高齢出産の子どもは発達が良好でけがや入院が少ない/決してデメリットばかりではない/「卵子の老化」は身体からの反論/【まとめ】

※きょうだいが欲しい /匿名(46歳 編集者)――38歳結婚、41歳で出産(不妊治療を受けたあと自然妊娠)
流産を4回も経験/今も続けている産婦人科の卵胞チェック

※仕事だけでは満たされない世代 /匿名(45歳 通訳・翻訳業)――34歳で結婚、38歳、41歳で出産(タイミング法で妊娠)
チョコレート嚢腫2つを手術/「あなたには子どももいないし、羊もいないの?」/ベビーシッターに月10万円払ったことも


あとがき(2013年2月13日 河合蘭)
参考文献


≪著者: ≫ 河合 蘭 (かわい・らん) 出産、不妊治療、新生児医療の現場を取材してきた日本で唯一人の出産専門フリージャーナリスト。1959年東京生まれ。カメラマンとして活動したのち、1986年より執筆活動を始める。産む人と医療者をつなぐネットワーク「REBORN」代表。国立大学法人東京医科歯科大学、聖路加看護大学大学院、茨城県立医療大学、日本赤十字助産師学校非常勤講師。講演、翻訳も多数。著書に『未妊――「産む」と決められない』(NHK出版)、『助産師と産む――病院でも、助産院でも、自宅でも(岩波ブックレット 704)』(岩波書店)、『安全なお産、安心なお産――「つながり」で築く、壊れない医療』(岩波書店)など。ホームページ:http://kawairan.com/


橋本治 『結婚』(集英社、2014年) '14/10/29



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本「橋 (文春文庫)」橋本治5

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橋 (文春文庫)
○著者: 橋本 治
○定価: 本体560円+税
○ISBN: 978-4167347048







――ちやほやされない少女は、家族と男を憎むようになった。――
世を震撼させた二人の犯罪と悲劇。

――何故、どこで、どう間違ってしまったのか――
北国で、それぞれに屈託を持つ母親に育てられた雅美とちひろ。無意識のうちに家族への憎悪を身に宿した彼女らの陰惨な獣の如き人生。

北国で二組の男女が所帯を持った。水商売の正子は年若い雄・義男に未来を託し、信用金庫勤めの直子は自分と同じ高卒の孝輔に将来を賭ける。高度経済成長の時代、勤勉な彼らの商売は軌道に乗った。が、娘たち、雅美とちひろは、昭和の終焉と低迷の平成を、空虚な心を抱えて育っていく。人間と時代を容赦なく描ききった傑作長編。


≪目次: ≫
第一章 川
第二章 雪
第三章 早天(かんてん)
第四章 橋

※初出 「文學界」二〇〇九年十月号、十一月号
 単行本 二〇一〇年一月 文藝春秋刊


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒業。77年、「桃尻娘」が小説現代新人賞佳作となり小説家デビュー。以降、小説、評論、古典の現代語訳、エッセイ、戯曲など多岐にわたる分野で旺盛な執筆活動を展開する。2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で第1回小林秀雄賞、05年『蝶のゆくえ』で第18回柴田錬三郎賞、08年『双調 平家物語』で第62回毎日出版文化賞を受賞。『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』『窯変 源氏物語』『ひらがな日本美術史』『上司は思いつきでものを言う』『巡礼』『リア家の人々』など著書多数。


橋本治 『』(文藝春秋、2010年) '10/03/02


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本「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年  Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage 」村上春樹5

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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年  Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage, 2013

○著者: 村上春樹
○出版: 文藝春秋 (2013/4, 単行本 376ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4163821108




Colorless 



良いニュースと悪いニュースがある。

多崎つくるにとって駅をつくることは、心を世界につなぎとめておくための営みだった。あるポイントまでは……。


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

装画  Morris LOUISPillar of Fire”, DU#431, 1961



いろいろいろいろ迷いがないわけではない。ぼくがいつも利用している図書館で、新刊発表の当日の朝9時ちょうどに、予約受付を開始します、などと、あらかじめアナウンスをされてしまうと、、、
ぼくは、お金に余裕を欠いていることから、基本的には、日々読む本を買うことがない。本来的には、キチンと対価を支払うべきだ、と考えている。事情がそれを許さないのだから、仕方がない、とは、不本意ながら。
だから、人気の本は、ほとぼりが冷めてから、それなりの時間を経過してから、流行みたいなものが、おおむね過ぎ去ったころに、読むことになる。それくらいが、いい、むしろ道理にかなっている、と。
そう、前作、『1Q84』(2009年5月/2010年4月、新潮社)を読んだのも、2012年7月4日から9月8日にかけて、すでに文庫版が出た後、それを単行本版で。
あぁ、ついつい反応してしまって、web予約でクリック、201304120900、24番目だった。







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本「日本国はいくら借金できるのか? 国債破綻ドミノ (文春新書849)」川北隆雄5

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日本国はいくら借金できるのか?―国債破綻ドミノ (文春新書)
日本国はいくら借金できるのか? 国債破綻ドミノ (文春新書849)

○著者: 川北隆雄
○出版: 文藝春秋 (2012/2, 新書 233ページ)
○定価: 819円
○ISBN: 978-4166608492




政府債務残高の対GDP比200%


欧州の金融危機は対岸の火事ではない。ギリシャよりはるかに深刻な財政状況を年に約30兆円増える借金がさらに圧迫。早ければ7年後には、国の借金が、個人金融資産1500兆円を上回る事態が生じかねないのだ。日本破綻の「Xデー」は近い――。


≪目次: ≫
はじめに

プロローグ 戦慄の近未来図
神田カルチェ・ラタン」再び/国債の未達から財政破綻へ/破壊される国民生活/情け容赦がないIMF官僚

第1章 ギリシャ発ユーロ圏へ・危機の連鎖
破綻の瀬戸際・ギリシャ危機/国家ぐるみの「粉飾経理」/ユーロ防衛に結束/救済策はなぜ遅れたか/薄氷の支援機能強化/危機は飛び火する/南欧四カ国で政権交代/「名誉の孤立」を選んだ英国/国債価格が下がると、なぜ金利が上がる?/中央銀行は長期金利を制御できない/ユーロが抱えた構造的欠陥/欧州の盟主の座/ユーロは「ドイツ封じ込め」が目的

第2章 米国債格下げの衝撃
米国債が初の格下げ/米議会は必死に反論/G7協調綻びで日本孤立/なぜか買われた米国債/債務削減をめぐる政治的思惑/ニクソンが断ち切った金の呪縛/金・ドル本位制からドル本位制に/ドル本位制の終わりの始まり/国債とは何か/格付けは信用できるのか/格付け会社は何を重視するか

第3章 国債は「絶対安全」ではない――ロシアとアルゼンチンで起きたこと
超大国・ロシアでデフォルト/旧ソ連崩壊後の超インフレ/投機筋の餌食になったアジア諸国/IMF進駐軍の苛烈な政策/泡と消えた「ラプラタの奇跡」/アルゼンチン危機の教訓

第4章 「火車」の上の日本財政――ギリシャ危機どころではない
日本もIMF管理下に?/世界で最悪の日本財政/国の借金はどれだけある?/大震災で財政はさらに悪化/「日本国債は危なくない」!?/個人金融資産は国債の担保か/「個人金融資産一千五百兆円」の虚実/貿易赤字は一時的か/経常赤字転落は近い?

第5章 「デン助」と呼ばれた男
よみがえった過去の亡霊/「壊れた人形」を操ったのは……/剛腕・デン助 失敗の本質/財政再建至上主義/郵政トップに旧大蔵OBの謎/財務省は「ネバー・ギブアップ」/リーマン・ショックで暗転/プライマリーバランス黒字化の意味/目標は債務残高の対GDP比

第6章 「未達」から破綻へ
「X-dayプロジェクト」/「未達」の衝撃/未達を起こした要因/国債売りは小さなきっかけで/国債発行額は毎年百数十兆円/個人向け国債は「亡国」への道?/海外頼みは「ギリシャ化」への道/個人貯蓄を食いつぶす国の借金/Xデーは明日かもしれない

あとがき (二〇一二年一月三十一日  川北 隆雄)


≪著者: ≫ 川北隆雄 (かわきた たかお) 1948年大阪生まれ。72年、東京大学法学部卒業後、中日新聞社入社。同東京本社(東京新聞)経済部記者、デスク、論説委員など、20年以上にわたり財務省および財政担当。編集委員、専修大学非常勤講師。政府税制調査会専門委員などを歴任。著書に『財政の正体』(講談社現代新書)、『経済論戦 いま何が問われているのか』(岩波新書)など。


石弘光 『増税時代 われわれは、どう向き合うべきか』(ちくま新書、2012年) '13/01/17






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本「山県有朋 愚直な権力者の生涯 (文春新書684)」伊藤之雄5

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山県有朋―愚直な権力者の生涯 (文春新書)
山県有朋 愚直な権力者の生涯 (文春新書684)

○著者: 伊藤之雄
○出版: 文藝春秋 (2009/2, 新書 485ページ)
○定価: 1,365円
○ISBN: 978-4166606849
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なかなかイメージが描き辛いなぁ(ぼくのイメージの想像力の理解力の能力なんかのさまざまの貧困)
ざくっと歴史をあとから、およそいまの価値観やら判断基準みたいなもので(もちろんそれさえも万人に共通の普遍的なモノなどないのであろう)、無自覚なままに批判してしまうことの(無批判に受け容れてしまうことの)、どうなんだろう、どのような立ち位置から視点を角度を採用するのが好ましいことであるのか、そもそも歴史的な背景を状況を、すこし考えればおもいいたる、あきらかにいまと同じではないであろうことからも(はたしてなにが同じではなく異なるのであろうか)、どうにもこうにも困難で容易ならざる、カンタンにペロッと語りえない、ふかく考察するに探究するにあたいしよう


陸軍と官僚を支配下において山県閥をつくり、デモクラシーに反対し、みんなに憎まれて世を去った元老・山県有朋は、日本の近代史にとって本当に害悪だったのか?


≪目次: ≫
凡例
吉田松陰の「忠実」な弟子――はじめに
下級武士からの立身/明治・大正時代の「悪役」/吉田松陰・高杉晋作の評価/西郷隆盛の評価/山県の実像を求めて
第一章 松陰門下の青春――尊王攘夷と奇兵隊
代官所の有能な下役人/さびしい青年期の影響/松陰門下となる/奇兵隊の軍監/高杉晋作と親しくなる/禁門の変/四国連合艦隊来襲する/山県と伊藤博文/実直な二人/攘夷にこだわる山県
第二章 西郷隆盛への憧れ――討幕への戦い
「正義派」の勝利/地味な役割と愚直な友情/長州再征軍を撃退する/山県の建言/奇兵隊軍監にあき足らず/京都に派遣される/西郷との出会い/島津久光に拝謁/あいまいな薩摩藩の態度/武力討幕への道/西郷との再会/やさしい志士たち/北越・会津での戦い/黒田清隆との仲違い/結婚する
第三章 「狂介」から「有朋」へ――欧米巡遊・廃藩置県
恩人木戸孝允/心境の変化/欧米巡遊/木戸から評価される/文官による兵部省支配/弱体兵部省の次官格/西郷引き出し/兵部省の最高責任者/廃藩置県に活躍する/気になる存在
第四章 山県参議兼陸軍卿の誕生――征韓論政変・台湾出兵
兵部省での山県/岩倉使節団からはずれる/徴兵制への夢/近衛都督を兼ねる/大窮地/西郷隆盛らが山県を救う/兵部省の武官化へ/征韓論の対立へのとまどい/征韓論政変から逃げる/伊藤に先を越される/現状をかろうじて維持/陸軍省内の対立を収拾できず/木戸を陸軍卿にする構想/佐賀の乱/乱の鎮圧にあまり関われず/「シビリアン・コントロール」と台湾出兵/島津久光の波紋/日清開戦を避けたい/参議兼陸軍卿となる/成熟/江華島事件/木戸との和解/二万坪の邸宅を買いたい
第五章 にがい勝利――西南戦争
私学校派の蜂起/西郷隆盛軍立ち上がる/木戸が作戦を愚痴る/山県は作戦を誤ったか/熊本方面への派兵/田原坂の指揮/大久保の新戦略/黒田清輝と再び対立する/黒田への怒り/てごわい西郷軍/政府軍への「鹿児島人」の敵意/西郷隆盛に逃げられる/城山に追い詰める/西郷との別れ/凱旋して椿山荘を建てる
第六章 陸軍の充実――朝鮮をめぐる日清対立
西南戦争の教訓/竹橋騒動/伊藤の友情で三度目の危機を脱す/参謀局を充実させよ/参謀本部の独立/明治天皇の異議/参謀本部長職に固執する/政変への慎重な対応/黒田の身勝手を批判/伊藤の留守を任される/自信に満ちた仕事ぶり/壬午事変に対応する/甲申事変と山県
第七章 陸軍の長老から政治家へ――日本陸軍の大枠形成
近代的内閣制度創設に加わる/ドイツ風陸軍への道/伊藤参議との連携/伊藤・井上による防衛改革の提起/陸軍拡張計画の繰り延べ/メッケル少佐の案/陸相中心の軍政/陸軍の提案に天皇が抵抗する/三浦将軍ら山県批判者が陸軍を去る/祇園の美妓
第八章 最初の組閣――帝国議会開設・伊藤博文との対立
山県と伊藤の時勢感覚の差/ドイツ風の地方自治制/市町村制と府県制・郡制に尽力/二度目の渡欧/グナイストの個人講義/大隈条約改正案への批判/条約改正の抗争下に帰国する/山県の慎重な行動/藩閥内の山県への期待/初めての組閣/帝国議会開会への不安と準備/二人目の陸軍大将となる/教育勅語の発布/初めての議会への意気込み/第一義会を切り抜ける/伊藤と山県の代理戦争/伊藤との正面対決の回避/「悪感」/元老の最初の一員となる/感情のもつれ
第九章 やせがまんの限界――日清戦争
日清開戦/戦地へ行きたい/第一軍司令官として/無念の帰国/天皇の信任・後進の軍人との対立/伊藤・井上の友情/伊藤との格差/友子夫人との永別/心の通う若い「妻」/無隣庵の日々
第一〇章 元老としての組閣――日露協商と山県系官僚閥の形成
ロシア行きへの不安/山県―ロバノフ協定/山県系官僚閥の形成/陸軍における山県・山形系官僚閥の優位/二度目の組閣をする/憲政党と提携する/地租増徴法案を成立させる/山形と伊藤・星の連携と水面下の戦い/政治に自信を持つ/ロシアへの不信/北清事変/急激な選挙法改正を妨害する/達成感/山県の幅と限界/後ろめたさと信念/満たされない誠意の代償/桂内閣の後援者となる
第一一章 参謀総長として陛下に仕える――日露戦争
強気の対露交渉方針/「彼の術中に陥らざる様」/山県系官僚閥の陸軍支配/腹のすわった両元老/陸海軍の対立を調停する/山県の戦争指導/強気の新作戦構想に乗る/講和と「名誉」の影に
第一二章 きどわい勝利の後の現実――桂太郎と原敬の挑戦
桂への怒り心頭に達す/満州からの撤兵に同意する/政友会の台頭を警戒する/桂への疑惑/伊藤への遠慮/山県の体の衰え/伊藤博文との永別/「天つ日の光」は消えた/二個師団増設の目標/桂を宮中に押し込める/桂が妥協を妨害する/元老批判の声に囲まれて/消えない憤り/山本内閣にがまんする/枢密院議長辞任問題/シーメンス事件がやってきた/古稀庵を作る/「古稀庵」が常住居となる
第一三章 元老筆頭の権力――第一次世界大戦と大正デモクラシー
大隈重信に期待する/二人の大物/大戦後への不安/陸軍統制をめぐりいらだち/山県の気迫/大隈への警戒と連携/大隈との戦い/寺内内閣への不満と山県の権力/天皇が山県に「辞職勧告」する/山県の陸軍に対する権力/中国政策への不満/シベリア出兵への態度/原敬内閣を承認する/普選運動による打撃/大患から弱気になる/「どうも原は偉い」/最後の京都
第一四章 晩年の落とし穴――宮中某重大事件
良子女王の色覚異常遺伝子/婚約辞退をめぐる戦い/完敗/謹慎の日々/「平民になつて」雑誌をやりたい/原首相暗殺の衝撃/「原と云ふ男は実に偉い男であつた」/眠るような死
山県有朋と日本――おわりに
山県は着々と権力の階段を登ったのか/山県の陸軍は太平洋戦争につながるか/山形系官僚閥と山県の陸軍統制/これまでの山県有朋の人柄叙述の限界/山県の人柄と理念/その愚直な人生

あとがき (二〇〇八年極月 糺の森の最後の紅葉を眺めつつ  伊藤 之雄)
主要参考文献


≪著者: ≫ 伊藤之雄 (いとう ゆきお) 1952年福井県生まれ。京都大学教授。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。京都大学博士(文学)。犬と酒と人間を愛す。確かな史料にもとづいて、明治維新から現代までの政治家の伝記を執筆するのをライフワークとする。主な著書に、『明治天皇』(ミネルヴァ書房)、『元老西園寺公望』(文春新書)、『政党政治と天皇 日本の歴史22』(講談社)、『昭和天皇と立憲君主制の崩壊』(名古屋大学出版会)、『立憲国家の確立と伊藤博文』(吉川弘文館)等がある。

伊藤之雄 『元老西園寺公望 古希からの挑戦』(文春新書、2007年) '11/12/08
伊藤之雄 『政党政治と天皇』(日本の歴史22、講談社学術文庫、2010年) '11/10/23





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本「謎とき平清盛 (文春新書835)」本郷和人5

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謎とき平清盛 (文春新書)
謎とき平清盛 (文春新書835)

○著者: 本郷和人
○出版: 文藝春秋 (2011/11, 新書 235ページ)
○定価: 788円
○ISBN: 978-4166608355
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そののちにはじつにおよそ七百年にわたって日本を統治した武家の政権のパイオニア



「平家にあらずんば人に非ず」と栄華を誇り、武士の時代の先駆者となった平清盛。ずば抜けた武力を持ちながら、朝廷貴族たちの顔を立てつつ、武家・公家両面での栄達を遂げたのはなぜか。大河ドラマの時代考証を担当する第一人者が、その実像に迫る。


≪目次: ≫
はじめに
系図1 「平家系図」/系図2 「摂関家系図」/系図3 「皇室系図」/平清盛 略年譜(元永元年・1118年〜治承5年・1181年)

巻の一 清盛の時代を知る
第1章 史実とフィクションの間で
(1) 実証ということ――歴史学の大前提として
(2) 史実と史像――光秀は「本能寺の変」をなぜ起こしたか
(3) さらに、史論――権門体制を例として
(4) 大河ドラマの立ち位置とは――清盛がラーメンを食べると
第2章 大河ドラマの時代考証
(1) つるつる頭のエキストラ――実例に則して
(2) 天皇の儀式を「画」にする」には――実例に即して
(3) 時代考証の限界――学問を押しつけてはいけない
第3章 清盛、その出生の謎
(1) 院政の隆盛――それは古代か中世か
(2) 婚姻と家族について――招婿婚と「平家一門」
(3) 父親は誰だ――白河上皇の落胤説を検証する
第4章 平家は武士か貴族か
(1) 武士とは何か――スポーツマンかハンターか
(2) 貴族の条件――世襲が基本で抜擢は珍事
(3) 立身出世の現実――たしかに官位は得たけれど

巻の二 改革者・清盛は何を学んだか
第5章 ライバル源氏、義朝頼朝
(1) 義朝の都落ち――「たてまえ」と「なかみ」
(2) 義朝と関東――【じい】と【兄貴】と【親方】
(3) 源頼朝をめぐって――助命と再起
第6章 武力のめざめ、保元平治の乱
(1) 紀伝道を究めた文臣・藤原信西――古今無双の大学者
(2) 保元の乱――武士の世の始まり
(3) 平治の乱――清盛の決断が勝敗のカギを握った
第7章 頂点に立つ平家幕府
(1) 清盛の累進――武人初の公卿、太政大臣へ
(2) 六波羅幕府――コロンブスの卵
(3) 福原幕府――清盛が頼朝に先んじたものは
第8章 源平の戦いと清盛の死
(1) 清盛の死――クーデターの残照
(2) 「源氏vs平氏」でよいのか――治承・寿永の内乱の主役は誰か
(3) 理念より現実――日本中世のパイオニア

おわりに


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう・かずと) 1960年、東京生まれ。東京大学史料編纂所准教授。東大文学部・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し、日本中世史を学ぶ。専攻は中世政治史、古文書学。史料編纂所で『大日本史料』第五編の編纂を担当。主著に『天皇はなぜ万世一系なのか』(文春新書)、『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書)、『中世朝廷訴訟の研究』(東京大学出版会)、『新・中世王権論』(新人物往来社)、『武力による政治の誕生』(講談社選書メチエ)、『武士から王へ』(ちくま新書)などがある。

五味文彦/佐藤信 編著、佐々木恵介/本郷和人/中島圭一 著 『日本古代中世史 '11』(放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2011年) '11/10/28
五味文彦 編著、本郷和人/中島圭一 著 『日本の中世 '07』(放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2007年) '11/05/12
本郷和人 『天皇はなぜ万世一系なのか』(文春新書、2010年) '11/03/03
本郷和人 『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書、2009年) '10/07/13
本郷和人 『武士から王へ お上の物語』(ちくま新書、2007年) '10/07/10
本郷和人 『人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ』(講談社選書メチエ、2006年) '10/07/06
本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12

石井良助 『天皇 天皇の生成および不親政の伝統』(解説 本郷和人、講談社学術文庫、2011年) '11/09/20
高橋昌明 『平清盛 福原の夢』(講談社選書メチエ、2007年) '11/06/04
高橋昌明 『平家の群像 物語から史実へ』(岩波新書、2009年) '11/05/24
橋本治 『院政の日本人 (双調平家物語ノートII)』(講談社、2009年) '11/04/27, '09/10/18
橋本治 『権力の日本人 (双調平家物語ノートI)』(講談社、2006年) '11/03/25, '09/09/12





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本「元老西園寺公望 古希からの挑戦 (文春新書609)」伊藤之雄5

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元老西園寺公望―古希からの挑戦 (文春新書)
元老西園寺公望 古希からの挑戦 (文春新書609)

○著者: 伊藤之雄
○出版: 文藝春秋 (2007/12, 新書 358ページ)
○定価: 987円
○ISBN: 978-4166606092
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ぶっちゃけ、結婚とかってなんだろうとかって、制度としての結婚みたいなことを、少なくともぼくはある時期はなんらも疑うことなく夢を見ているがごとく信じて疑うことがなかったのであって、しかしやがて、、、
どうなんだろう、なにごとにも変わらないものなどなくって、フツーに時間の経過とともに変わりゆくというのか、時間を経過してなお同じ状態を維持することの困難というか、、、およそ人間関係もそうであろう、年齢が変われば、加齢に伴いよくもわるくもなんらかの社会的なさまざまなの出来事を経ることによって、周囲の環境もトウゼンに変われば


若き日の昭和天皇に政治を指南して、首相を二度つとめ、日本の将来を真摯に憂えた巨人政治家。その一方で文学と食を愛し、三人の若い「妻」をもったエピキュリアンの人生。


≪目次: ≫
西園寺公望という人物の描かれ方――はじめに
西園寺公望とは/一般的な西園寺像/老獪な西園寺/若い「妻」を持つ西園寺
第一章 青年公卿の維新体験
かんしゃく持ちの少年/鉄砲を撃つ公卿/軍人志望/長崎に行く/フランスへの道
第二章 あこがれのパリ
パリ・コミューンへの嫌悪/鼻血を流して勉強/フランス人の恩師と友人/パリでの日本人の先輩と友人/自費留学生となる/パリ大学に学ぶ
第三章 伊藤博文に見出される
東洋自由新聞の社長/圧力で社長を辞任/お菊を身請けする/憲法調査に参加/伊藤と親しくなる/オーストリア公使/陸奥宗光との出会い/ドイツ公使に任命/新子が生まれる/三等国の公使館/異国の鉛色の空/不遇の時代/帰国後の地味な仕事
第四章 政界入り――日清戦争
文相となる/外相臨時代行として/閔妃虐殺事件起きる/政治家としての成長と外相就任/フランスへの旅/異国での大病・友の死/伊藤博文の後継者/政治への意欲/新政党への理想/政友会創設に参加する/家庭生活の充実/わがままな一面
第五章 二度の組閣と元老の仲間入り――日露戦争第一次世界大戦
日露の対立/政友会総裁となる/対露強硬論に憤慨/戦勝と密約/最初の組閣/西園寺は無能な首相か/列強との強調/陸軍軍拡を抑える/女が好く相/雨声(うせい)会/健康の悪化/そろそろ辞任したい/の党務掌握/そりの合わない二人/総裁の職務に嫌気を覚える/二度目の組閣/鉄道建設にこだわる原内閣大正政変/「違勅」を利用する/清風荘に引こもる/総裁を原に譲る/元老となる/山県が西園寺を信頼する/お菊さんのその後
第六章 パリ講和会議
パリ講和会議の通知/パリへの出発/「お花」への視線/パリでのとまどい/重要議題/講和会議で活動を始める/フランス語が話せない/西園寺の役割/帰国/駿河台の新邸/宮中某重大事件/元老山県の敗北と没落/皇太子渡欧/摂政設置
第七章 元老の自覚――元老山県有朋の死
原が刺殺される/山県の死/興津の生活/新子との永別/後継首相はどのように推薦するか/第二次護憲運動が起きる/元老西園寺の実力/興津での政治生活への自信/牧野を内大臣にする/西園寺と牧野の連携/牧野が摂政裕仁を導く/西園寺が牧野をかばう/西園寺八郎の迷走/内大臣の地位を高める
第八章 昭和新帝への期待と不安――老練な政治指導の落とし穴
大正天皇の崩御/昭和天皇の意気込み/昭和天皇への不安/よく食べる西園寺/「お花」が女子を生む/「お花」騒動/家政の嵐/もめごとの原因/爆殺は誰のしわざか/天皇の異様な「問責」/気を取り直した西園寺/波紋の大きさ
第九章 老熟と誤算――ロンドン条約・満州事変
浜口内閣の方針/海軍軍縮に期待する/大患/上奏阻止事件/軍縮条約の成立/怨念/三月事件宇垣大将が裏切る/満州事変が起きる/統帥権干犯/弱気の昭和天皇・宮中・内閣/自信のない天皇を支える/犬養内閣への期待/五・一五事件の衝撃/精力的な演技の限界
第十章 最後の御奉公――国際連盟脱退と二・二六事件
最後の京都滞在/熱河侵攻から国際連盟脱退/後継首相推薦を柔軟に考える/平沼を拒否/毅然として反撃する/警備が強化される/天皇機関説事件の戦い/二・二六事件起きる/どうせ死ぬなら坐漁荘の居間がよい/宮中側近の主導/命がけの後継首相推薦/結局人民の程度しかいかない/宇垣一宇に組閣の命/希望と不安/落胆
第十一章 すべては「小夢」――日中戦争の拡大
近衛内閣への淡い期待/専科の拡大に心を痛めて/近衛内閣への失望/ちっともわからない/末期への達観/緊張の糸が切れる/最後の正月/勝沼を替えても良い/奉答を辞退する/元老の死
西園寺公望と現代――おわりに
記憶の中の西園寺/西園寺の残したもの

主要参考文献
あとがき (二〇〇七年晩秋 鴨川堤の落ち葉を踏んで愛犬と散歩しつつ 伊藤之雄)


≪著者: ≫ 伊藤之雄 (いとう ゆきお) 1952(昭和27)年福井県生まれ。京都大学教授。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。京都大学博士(文学)。犬と酒と人間を愛す。確かな史料にもとづいて、明治維新から現代までの政治家の伝記を執筆するのをライフワークとする。主な著書に、『明治天皇』(ミネルヴァ書房)、『政党政治と天皇 日本の歴史22』(講談社)、『昭和天皇と立憲君主制の崩壊』(名古屋大学出版会)、『立憲国家の確立と伊藤博文』(吉川弘文館)、編著に『近代京都の改造』、『20世紀日本と東アジアの形成』(以上、メネルヴァ書房)等がある。

伊藤之雄 『政党政治と天皇』(日本の歴史22、講談社学術文庫、2010年) '11/10/23





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本「小銭をかぞえる (文春文庫)」西村賢太5

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小銭をかぞえる (文春文庫)
小銭をかぞえる (文春文庫)

○著者: 西村賢太
○出版: 文藝春秋 (2011/3, 文庫 208ページ)
○価格: 500円
○ISBN: 978-4167815011
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そう、イライライライライライライライラ、ことあるごとにことごとくに、じぶんでも呆れてしまうくらいに、ほとんどビョーキだね、吊革がオレンジ色の「おもいやりゾーン」優先席付近では、お年寄りやお体の不自由な方、妊娠中の方や乳幼児をお連れの方に席を譲りましょう、ってな電車内でのアナウンスには、いちいち反応しないものでもない(Non!)んだけれども、もちろんぼくの反応は、席を譲るというような行為に駆り立てる方向にではない。もちろん、杖とかが見えたら視界に入ったら、たとえば杖とかってアイテムだから、アイテムはある意味ではサインだからね、アピールでしょ、ジッサイのところ、そのアピールの真偽というのか程度(レヴェル)というのか、そのことをまずは問わずして?!、本人の当事者のアピールだから、そう考えるにはアピールに反応することの是非みたいなものも(みずからに)問い質したくならないものでもないのだけれども、それはさておき、杖が目に入ったならば速やかにそそくさとアイコンタクトの後に「掛けますか??!」と手短に問いかける、こちらは座したままに。そう、席を譲るのは、ぼくが腰を上げるのは、相手の意思確認の後、その反応の詳細をことばとボディランゲージの総合的な反応をぼくなりの解釈を経て返答を待ってから。ぼくだって、初老だ、体力の減退は感じないものでもない、なによりも電車のなかでは立っているより座ったほうが集中して読書できる。どうなんだろう、読書にでも集中していないと、ぼくの注意力とかは過剰だったりする部分がすくなからずあるからね、もちろん見えていない部分のほうが圧倒的に多くて広大な範囲に及ぶことをも自覚しないものでもないのだけれども、気になったら、一時気になり始めたら、もうダメ、そのことが頭から離れない、ある意味では病的なまでに



女にもてない「私」がようやくめぐりあい、相思相愛になった女。しかし、「私」の生来の暴言、暴力によって、女との同棲生活は緊張をはらんだものになっていく。金をめぐる女との掛け合いが絶妙な表題作に、女が溺愛するぬいぐるみが悲惨な結末をむかえる「焼却炉行き赤ん坊」を併録。新しい私小説の誕生。


≪目次: ≫
焼却炉行き赤ん坊
小銭をかぞえる


解説/町田 康(作家)


≪著者: ≫ 西村賢太 (にしむら・けんた) 1967年、東京都生まれ。中卒。2007年に『暗渠の宿』で第29回野間文芸新人賞受賞。11年「苦役列車」で第144回芥川賞受賞。刊行準備中の『藤澤清造全集』を個人編輯。その他の著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『瘡瘢旅行』『随筆集 一私小説書きの弁』『人もいない春』がある。

西村賢太 『随筆集 一私小説書きの弁』(新潮社、2011年) '11/09/03
西村賢太 『寒灯』(新潮社、2011年) '11/08/28
西村賢太 『二度はゆけぬ町の地図』(角川書店、2007年) '08/01/12
西村賢太 『どうで死ぬ身の一踊り』(講談社、2006年) '07/02/07
西村賢太 『暗渠の宿』(新潮社、2006年) '07/01/17





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本「観念的生活 (文春文庫)」中島義道5

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観念的生活 (文春文庫)
観念的生活 (文春文庫)

○著者: 中島義道
○出版: 文藝春秋 (2011/5, 文庫 259ページ)
○価格: 580円
○ISBN: 978-4167801328
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ジッサイなかなか言葉を駆使してなんらか表現することの、むつかしさ、みたいなものを痛感しないものでもなくってね、いやいやどうにも書きえない、もどかしさばかりがつのるのだけれども、まさにもどかしいからこそ自分自身がまったくもって不甲斐なくって悔しくってね、どうしてこのまま引き下がれよう、、、いつのことやら(いつかかならず、死ぬまでには、それまではおいそれとカンタンには死ねないなぁ)


デカルトに疑念を呈し、ニーチェの矛盾を看破、ドストエフスキーを笑い飛ばしもする。この一年半の生と思索の軌跡のなかで、唯一無比の哲学者は、死を怖れつつ死を哲学的に追い詰め、時間論を発展させ、高き領域にまで達するのだ。また、新稿「観念的生活、その後」で明かされる、最終的境地への予感。


≪目次: ≫
1章 死んだら困る
2章 物自体
3章 独我論
4章 「時の流れ」という錯覚
5章 不在としての私
6章 過去と他者の超越
7章 二重の「いま」
8章 超越論的観念論
9章 原因としての意志
10章 想起モデル
11章 悪への自由
12章 共通感覚
13章 懐疑論
14章 ニヒリズム
15章 哲学という病

あとがき (二〇〇七年十月十日 東京オリンピックから四十三年が経った日 中島義道)
観念的生活、その後 (二〇一一年二月二八日 明るい日差しに戸惑い当分冬でいいと思いつつ 中島義道)
解説  永井 均(哲学者)


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。電気通信大学人間コミュニケーション学科元教授。「哲学塾カント」を主宰。専門は時間論、自我論。著書に『ウィーン愛憎』『哲学の教科書』『時間を哲学する』『人生を〈半分〉降りる』『カントの人間学』『うるさい日本の私』『愛という試練』『悪について』『私の嫌いな10の人びと』『「死」を哲学する』『カントの読み方』『きみはなぜ生きているのか?』『「純粋理性批判」を噛み砕く』など。

中島義道 『観念的生活』(文藝春秋、2007年) '09/05/03





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本「天皇はなぜ万世一系なのか (文春新書781)」本郷和人5

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天皇はなぜ万世一系なのか (文春新書)
天皇はなぜ万世一系なのか (文春新書781)

○著者: 本郷和人
○出版: 文藝春秋 (2010/11, 新書 213ページ)
○価格: 767円
○ISBN: 978-4166607815
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たとえば、このところ積極的に意識して日本の歴史を体系的に理解したいと欲して、分かるも分からないも兎にも角にも、分からないから(分かりたいから)労力と時間を費やして惜しむことなく注ぎ込んで本を文字として書き記されたモノ(文献)を読むしかないだろう、日本国以外の世界の諸外国のこと(歴史や文化)もタイセツだけど(だからモチロン併行する)、あしもと(母国としての日本であり母語としての日本語への理解)をかためることなくしては、なにをもなしえないんじゃないだろうか(はたしてなにがしたいのか、なにがなしえるというのか)、などと考えないものでもないのだけれども、Life is very short、いやいや、ぼくはあと26年は生きる生きたい生きつづけるだろう(生かされ、生きることがゆるされるとするならば、だれに?!、なにを??!、ゆるされないとするならばムリはするまい、ムリなどできなかろう)、なんだろう、目のまえに、モチロンぼくが欲しているからなのであろう、それなりに一所懸命に、みずからに負荷をかけて手当たり次第に、一見して支離滅裂、そもそもぼくには権能を有しない、なんらの権能をも有しているとはマッタクもって思えない、で、ぼくは2年目となる放送大学の、この平成23年度第1学期、4月からはじまる科目として「日本古代中世史 '11」があって、ぼくは履修する(ポチッと申込みをした)、そう、本郷和人先生も数コマの講義をテレビカメラに向かって熱弁を振るうはずで(シラバスによるならば、すでに収録を終えているはずで、放送大学の学習センターの視聴覚室には3月下旬にDVDと教科書が配置されるだろう)、待ちきれない短気なぼくは、平成22年度で閉講となった「日本の古代 '05」と「日本の中世 '07」と(あわせて、こちらは現役の「日本美術史 '08」も)を視聴覚教材を活用させていただいてコツコツと自習している、のだが、ここで問うべきは、これまでそれぞれ独立した講義としての「日本の古代」であり「日本の中世」でありが、あわせてひとつにされて「日本古代中世史」とされてしまっていること、もっとも、だからこそ(各15回×3科目⇒45回の講義を受講できて、それでいて試験はまとめて1科目分♪、得なんだか損なんだか)、ぼくは履修しようと決心できたのではあるのだが、やっぱり、歴史は覚えることが覚えなくちゃいけないことが沢山あって、ケッコウ果てしがないキリがない、極論するならば、現代の世の中を世間を生きるうえで歴史の出来事のひとつひとつをまたは体系的に教養として知らなくって困ることはないだろう、少なくとも、ぼくは直接的には歴史を知らなくて困ったという経験はない(それなりに誤魔化して遣り過ごしていた、あくまでもそれなりに)、間接的には知っていたらもっと違っていたであろうと(かもしれないけど、なにがどうなったらよいのか悪いのか、分かったものでもないながら)、いまにして思ってみたりするのだが、ますます(ときどき)つよくおもうからこそ、よく分からないけれど、(唐突だなぁ)本を読まずにはいられない、なんの意味があるのかないのか、意味があると言いえないけれど確信はないのだが、意味がないものでもないだろう



平成の御世で百二十五代目、皇統は連綿とつづいてきた。その権力統治構造をつぶさに見ると、あることに気づく。はたして日本で貴ばれるものは「世襲」なのか、それとも「才能」か? 日本中世史の第一人者がその謎を解き明かす画期的日本論!


≪目次: ≫
はじめに
第一章 人事に見る才能と年功    1 深源は自己をアピールする/2 科挙を拒絶する日本/3 王法と仏法は車の両輪である
第二章 貴族と僧侶の「家の格」    1 超越という耳慣れぬ行為/2 貴族の出世ルートをたどる/3 仏教の単位となる院家
第三章 才能とは何だ?    1 ある貴族が同僚を論評する/2 貴族が習得すべき学問のそれぞれ/3 下級官人を定義してみると
第四章 中世朝廷が重んじた価値とは    1 才能を用いよ――九条道家の上奏文/2 才よりも徳行を――徳大寺実基の考え方/3 奉公に励めよ――伏見天皇の要請/4 世襲はすべての基本――北畠親房の苦渋
第五章 武士の技能と家の継承    1 武士とはそもそも何だろう/2 『男衾三郎絵詞』から発想する/3 『吾妻鏡』が描く「善き武士」/4 世襲は血だけでは決まらない
第六章 日本の権力をざっくり見ると…    1 朝廷における権勢とは/2 鎌倉・室町、二つの幕府/3 下克上とはいうけれど/4 「血も家も」イデオロギーが成立する/5 トップが責任を取らない
終章 万世一系の天皇の登場    1 明治維新はやっぱり特異である/2 万世一系の実情を冷静に確かめよう/3 女系天皇の議論はよく分からない/4 世襲と才能の現在/5 徳行が必要である!

おわりに


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう かずと) 1960年、東京生まれ。東京大学史料編纂所准教授。東大文学部・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し、日本中世史を学ぶ。専攻は中世政治史、古文書学。史料編纂所で『大日本史料』第五編の編纂を担当。主著に『中世朝廷訴訟の研究』(東京大学出版会)、『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書)、『新・中世王権論』(新人物往来社)、『武力による政治の誕生』(講談社選書メチエ)、『武士から王へ』(ちくま新書)などがある。

本郷和人 『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書、2009年) '10/07/13
本郷和人 『武士から王へ お上の物語』(ちくま新書、2007年) '10/07/10
本郷和人 『人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ』(講談社選書メチエ、2006年) '10/07/06
本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12





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本「世界は村上春樹をどう読むか  A Wild Haruki Chase (文春文庫)」国際交流基金 企画、柴田元幸/沼野充義/藤井省三/四方田犬彦 編5

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世界は村上春樹をどう読むか (文春文庫)
世界は村上春樹をどう読むか  A Wild Haruki Chase (文春文庫)

○著者: 国際交流基金 企画、柴田元幸沼野充義藤井省三四方田犬彦
○出版: 文藝春秋 (2009/6, 文庫 360ページ)
○価格: 690円
○ISBN: 978-4167753894
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いまガンバって、ドイツ語と英語を勉強してカリキュラムを積み重ねて、そのうち翻訳ではなく原著を読めるように、なりたいなぁ〜と欲しているけれども、もしかしたら原著を読むことなく翻訳だけ読んで満足して終わるかもしれない、分からない。中学と高校で英語をうわべだけサラリと勉強したきりで、ぼくには(日本語以外の言語は)関係ないと決めこんで、これまでもちろん困ったことなど一度もない。日本国内で生活するぶんには母語としての日本語だけを読み書き話すことができれば不都合は生じない(アタリマエのように翻訳された文献を日本語で読むことができる)。ず〜っとず〜っとそう考えてきたんだけど、もっとも、ぼくが日本国を出て海外に出掛ける予定はないのだが、どうなんだろう、日本語ってなんだろう?!(さらには日本ってなに??!)などと考えるには、たしかにオリジナリティの高い独特の、世界に類をみないカテゴリ不能?!な言語みたいで、それはもともと中国の漢字を基にしつつ、ながいながい年月をかけてカタカナとひらがなを編みだし併せて変容させて、まだまだ変化の変容の途上にあるのかもしれない。さらには、歴史的に見てみるならば、固有の言語が奪われちゃうような失われちゃうような出来事だって、ないわけじゃないようだ。明治時代の文明開化のときに、英語を日本の共通語にしようというような動きもジッサイなかったわけではないようだ、戦争に負けて占領軍がやってきて、そのときもしかしたら英語を共通語として強いられないとも限られなかった(のかどうなのか?!)。
ぶっちゃけ、母語としての日本語もヘタクソでムチャクチャなままで、果たして第二言語(さらには第三、第四の言語)を習得することなど、可能なのか、そんなことしちゃっていいのかしら?!、ダイジョウブ??!、とは、ぼくだって、そりゃぁオカシイなぁ、と思う。そう思ったうえで、どうなんだろう、さいきんちょっと思うのは、完璧な理解をマスターを、求めることを(完璧なシステムなんて存在しないんじゃないかなぁ)、ずいぶんずいぶん弛めて、、、にしてもカンタンなものではない♪



村上春樹氏の作品は、初めて海外に紹介されてから20年以上経ち、今や30カ国を超える言語に翻訳されている。2006年には日本で村上作品をめぐる国際シンポジウムが開かれ、17カ国の翻訳家、作家、出版者が各国での「ハルキ事情」を縦横に語り合った。本書は、村上作品の魅力が多面的に語られたこのシンポジウムの全記録である。


≪目次: ≫
なぜ世界は村上春樹を読むのか   柴田元幸 沼野充義 藤井省三 四方田犬彦 (2005年2月15日)

※2006年3月25日・26日、東京、29日、札幌・神戸と、3日間、3都市で、国際交流基金主催(東京は毎日新聞社、札幌は北海道大学スラブ研究センター、神戸は神戸市、兵庫県立神戸高校共催)により「国際シンポジウム&ワークショップ 春樹をめぐる冒険――世界は村上文学をどう読むか」が催された。17カ国23人の翻訳家、作家、研究者が一堂に会し、村上春樹作品について、熱く語り合った。本書はその全記録である。

I 基調講演   司会 柴田元幸
基調講演 ハルキ・ムラカミ―広域分散―自己鏡像化―地下世界―ニューロサイエンス流―魂シェアリング・ピクチャーショー   リチャード・パワーズ(柴田元幸訳)
基調講演をめぐって   梁秉鈞(香港)
質疑応答   コリーヌ・アトラン(フランス)、ウーヴェ・ホーマン(ドイツ)、頼明珠(台湾)、ジェイ・ルービン(アメリカ)

II パネル・ディスカッション 翻訳者が語る、村上春樹の魅力とそれぞれの読まれ方   司会 藤井省三
コリーヌ・アトラン(フランス)、金春美(韓国)、ドミトリー・コヴァレーニン(ロシア)、頼明珠(台湾)、ジェイ・ルービン(アメリカ)

III 翻訳本の表紙カバーを比べてみると   司会 沼野充義
イェ・フェイ(マレーシア)、エルデーシュ・ジェルジュ(ハンガリー)、イカ・カミンカ(ノルウェー)、テッド・グーセン(カナダ)、アンナ・ジェリンスカ=エリオット(ポーランド)、ジョンジョン・ジョハナ(インドネシア)、アンジェル・ボジャッセン(ブラジル)、ウーヴエ・ホーマン(ドイツ)、メッテ・ホルム(デンマーク)、トマーシュ・ユルコヴィッチ(チェコ)、頼明珠(台湾)、イワン・ロガチョフ(ロシア)、セルゲイ・ロガチョフ(ロシア)
   
IV 村上春樹と映画   四方田犬彦

V ワークショップ
1 翻訳の現場から   司会 柴田元幸・沼野充義
イェ・フェイ(マレーシア)、エルデーシュ・ジェルジュ(ハンガリー)、イカ・カミンカ(ノルウェー)、ドミトリー・コヴァレーニン(ロシア)、ジョンジョン・ジョハナ(インドネシア)、メッテ・ホルム(デンマーク)、トマーシュ・ユルコヴィッチ(チェコ)、頼明珠(台湾)、ジェイ・ルービン(アメリカ)、セルゲイ・ロガチョフ(ロシア)
2 グローバリゼーションのなかで   司会 藤井省三・四方田犬彦
コリーヌ・アトラン(フランス)、金春美(韓国)、テッド・グーセン(カナダ)、アンナ・ジェリンスカ=エリオット(ポーランド)、アンジェル・ボジャッセン(ブラジル)、ウーヴエ・ホーマン(ドイツ)、梁秉鈞(香港)、イワン・ロガチョフ(ロシア)

シンポジウムを終えて
騒々しい会議   柴田元幸
新しい世界文学に向けて   沼野充義
札幌「ドルフィン・ホテル」の思い出と「東アジアと村上春樹」シンポへの展開   藤井省三
Afterwards   四方田犬彦
「村上春樹をめぐる冒険」舞台裏報告   佐藤幸治(国際交流基金)

付記
札幌シンポジウム (東京大学駒場キャンパスで2日間にわたって行なわれた国際シンポジウム&ワークショップに続き、3月29日、北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟(W棟)203室で、国際交流基金・北海道大学スラブ研究センター共催の「春樹をめぐる冒険――世界は村上文学をどう読むか」が開催された。司会は北海道大学スラブ研究センター教授・望月哲男、参加者はドミトリー・コバレーニン、アンナ・ジェリンスカ=エリオット、頼明珠、ジェイ・ルービン、沼野充義、藤井省三の各氏。討議そのものは東京での内容と重複するところが多いので、以下、会場からの質問に対する質疑応答の一部を掲載することとした。)
神戸シンポジウム (札幌シンポジウムと同日の3月29日、神戸文学館開館準備記念として、兵庫県立神戸高等学校・講堂で、国際交流基金、神戸市、兵庫県立神戸高等学校共催の「春樹をめぐる冒険――世界は村上文学はどう読むか」が開催された。基調講演とパネル・ディスカッションの司会は四方田犬彦、参加者は金春美、テッド・グーセン、トマーシュ・ユルコヴィッチ、梁秉鈞の各氏。以下は、札幌シンポジウムと同様、会場からの質問に対する質疑応答の一部である。)
アンケート   ジョルジョ・アミトラーノ(イタリア)、ウルズラ・グレーフェ(ドイツ)、フィリップ・ゲイブリエル(アメリカ)、ディヴナ・トミッチ(セルビア・モンテネグロ)、ノッパドン・ウェッチサワット(タイ)、林少華(中国)
プロフィール

※単行本 2006年10月 文藝春秋刊


≪企画: ≫ 国際交流基金 (ジャパンファウンデーション) 国際文化交流を担う独立行政法人。文化芸術交流、海外における日本語教育、日本研究・知的交流など幅広い国際交流の分野で活動している。

[編者] 柴田元幸 (しばた・もとゆき) 1954年、東京生まれ。東京大学文学部教授。現代アメリカ文学専攻。2005年、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞受賞。

[編者] 沼野充義 (ぬまの・みつよし) 1954年、東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科スラヴ語スラヴ文学講座教授。専門は、ロシア、ポーランド文学。2004年、『徹夜の塊―ユートピア文学論』で読売文学賞受賞。

[編者] 藤井省三 (ふじい・しょうぞう) 1952年、東京生まれ。東京大学文学部教授。日本学術会議会員。中国・台湾・香港の現代文学を専攻。著書に『魯迅事典』『20世紀の中国文学』などがある。

[編者] 四方田犬彦 (よもた・いぬひこ) 1953年、兵庫県生まれ。明治学院大学教授。専門は映画研究、比較文学。映画、漫画など幅広い領域で批評活動を展開している。

柴田元幸 『翻訳教室  Lectures on Literary Translation, from English to Japanese』(新書館、2006年) '10/01/27
ポール・オースター 『ティンブクトゥ』(柴田元幸訳、新潮社、2006年) '07/11/24
紙の空から』(柴田元幸編訳、晶文社、2006年) '07/06/14

魯迅 『酒楼にて/非攻』(藤井省三訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/11/06
魯迅 『故郷/阿Q正伝』(藤井省三訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/07/17





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本「走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)」村上春樹5

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走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

○著者: 村上春樹
○出版: 文藝春秋 (2010/6, 文庫 272ページ)
○価格: 540円
○ISBN: 978-4167502102
おすすめ度: 4.5
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そうね、ぼくももしもそのころに長いポニーテール!?を持っていたとして、持ちえる立場にあったと仮定してみて、持ちえなかったとしてみても
能力の差異みたいなものを、個人の能力には歴然とした差異があることを知っていなかったわけではないけれど、どちらかと言うとそんなことを認知して口外しちゃったら、イケナイんじゃないか、そりゃマズイでしょう、相手に失礼にあたる?!、といったような、分かってるんだか分かっていないんだかよく分からないような(まるで分かっていない!!?)考え方を根深く持っていた時期が、ぼくには長くあって。人はみな平等で、本来的には等しく能力を与えられて、いまなしえていないのは努力が足りないからだ、それは他人にも言えて、もちろんぼくにも言えることで、ときに自らのことを棚にあげて他人のことばかり要求してみたりもして。ぼくが勝手に求めた他人への憤りと、なによりみずからの不甲斐なさへの憤り、「彼(女)はじょうずにちゃんとできているのに、どうしてぼくにはじょうずにちゃんとできないのだろう(じょうずにちゃんとできる気がしないのはどうしてだろう)?」


もし僕の墓碑銘なんてものがあるとしたら、〔少なくとも最後まで歩かなかった〕と刻んでもらいたい――1982年の秋、専業作家としての生活を開始したとき路上を走り始め、以来、今にいたるまで世界各地でフル・マラソンやトライアスロン・レースを走り続けてきた。村上春樹が「走る小説家」として自分自身について真正面から綴る。


≪目次: ≫
前書き 選択事項(オプショナル)としての苦しみ (2007年8月某日)
第1章 2005年8月5日 ハワイ州カウアイ島 誰にミック・ジャガーを笑うことができるだろう?
第2章 2005年8月14日 ハワイ州カウアイ島 人はどのようにして走る小説家になるのか
第3章 2005年9月1日 ハワイ州カウアイ島 真夏のアテネで最初の42キロを走る
第4章 2005年9月19日 東京 僕は小説を書く方法の多くを、道路を毎朝走ることから学んできた
第5章 2005年10月3日 マサチューセッツ州ケンブリッジ もしそのころの僕が、長いポニーテールを持っていたとしても
第6章 1996年6月23日 北海道サロマ潮 もう誰もテーブルを叩かず、誰もコップを投げなかった
第7章 2005年10月30日 マサチューセッツ州ケンブリッジ ニューヨークの秋
第8章 2006年8月26日 神奈川県の海岸にある町で 死ぬまで18歳
第9章 2006年10月1日 新潟県村上市 少なくとも最後まで歩かなかった
後書き 世界中の路上で (2007年8月某日 村上春樹)

※単行本 二〇〇七年十月 文藝春秋刊


≪著者: ≫ 村上春樹 (むらかみ・はるき) 1949年、京都生まれ、早稲田大学文学部演劇科卒業。79年『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞、82年『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞、85年『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞、96年『ねじまき鳥クロニクル』で読売文学賞、99年『約束された場所で underground 2』で桑原武夫学芸賞を受ける。2006年、フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、07年、朝日賞、坪内逍遥大賞、09年、エルサレム賞、『1Q84』で毎日出版文化賞を受賞。ほかに、『ノルウェイの森』、『国境の南、太陽の西』、『海辺のカフカ』、『神の子どもたちはみな踊る』、また『翻訳夜話』(柴田元幸との共著)、『レイモンド・カーヴァー全集』など多くの著作、翻訳がある。

村上春樹 『走ることについて語るときに僕の語ること』(文藝春秋、2007年) '07/11/19





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本「橋」橋本治5

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橋

○著者: 橋本治
○出版: 文藝春秋 (2010/1, 単行本 236ページ)
○価格: 1,470円
○ISBN: 978-4163289007
おすすめ度:5.0
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ライフサイクル、などととりあえずのところ掲げて考えていたりしているんだけど
40歳のぼくは、この世に生まれ出て40年の歳月を過ごしてきた。もちろんひとりで生きてきたわけではない。まずはぼくがこの世に生れ出るためには胤があってこそ。ヒトが、なんともメンドクサく複雑怪奇な(とぼくには思える)有性生殖のシステムを採用しているから、なにはともあれ雌の卵子と雄の精子が要求される、共同作業。ぼくには4歳年下の弟と、さらに4歳年下の弟の2人の弟がいて、小学生のころには曽祖母も同居していた記憶があるんだけど、ものごころついてからは3人兄弟の5人家族、家族といわれる共同体にあって。時間を思いっきりすっ飛ばして、いまぼくには12歳(※アァマタマチガエタ12サイジャナイ14サイデモナイ13サイダョオトーサン、後からフト気がつき追記して訂正)の娘がひとり、一緒に暮らしていない。
よくもわるくも(よかろうがわるかろうが現実のものとして)、ぼくはいわゆる高度経済成長時代に生まれ育ってきた。右肩上がりの成長神話のようなものをアタリマエのものとして。


≪目次: ≫
第一章 川
第二章 雪
第三章 早天
第四章 橋

※初出「文學界」二〇〇九年十月号、十一月号


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと おさむ) 1948(昭和23)年、東京生まれ。東京大学国文科卒業。1977年、『桃尻娘』で小説現代新人賞佳作に選ばれ作家デビュー。小説、古典の現代語訳、評論、エッセイなど多分野で活躍。1996年、『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞受賞。2002年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞受賞。2005年、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞受賞。2008年、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞受賞。他の著書に『生きる歓び』『巡礼』『窯変 源氏物語』『ひらがな日本美術史 1-7』『小林秀雄の恵み』『橋本治という行き方』など多数がある。

橋本治 『巡礼』(新潮社、2009年) '09/09/15







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本「戦争を知らない人のための靖国問題 (文春新書498)」上坂冬子5

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戦争を知らない人のための靖国問題 (文春新書)
戦争を知らない人のための靖国問題 (文春新書498)

○著者: 上坂冬子
○出版: 文藝春秋 (2006/3, 新書 186ページ)
○価格: 756円
○ISBN: 978-4166604982
おすすめ度: 3.5
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そう、ぼくは戦争を知らない。


≪目次: ≫
第一部 靖国神社は日本人にとってどんな存在だったか    靖国参拝是か非かの無意味/靖国で会おうといった時代/気運を盛り上げていったマスコミ
第二部 敗戦で立場を失う    靖国神社の位置をきめた占領軍/敗戦三カ月目に初の戦没者招魂/あなたは靖国を知っているか?/かけがえのない博物館
第三部 日本は加害者か    軽薄な謝罪/アジアに対するご迷惑/マッカーサーでさえ日本擁護を
第四部 東京裁判とA級戦犯    ドキュメンタリー映画「東京裁判」/国会で「東京裁判」の上映を/「私は貝になりたい」の再放送を
第五部 無知がまかり通っている    日本の手で日本人を裁くべきだったという無知/論ずる“資格”のない中国に対する無知
第六部 裁いた側の異色    パール博士とは/二十年目に世に出た「パール判決書」
第七部 裁かれた側の異色    東条英機とは/実務能力/無言の制裁/天皇を戦犯指名から守る/東條見直し論
第八部 戦犯問題、ここがポイント    独立と同時に日本が行った靖国参拝/サンフランシスコ平和条約第十一条の誤訳/中国にはA級戦犯に関する発言権なしとした平和条約
第九部 日本から戦犯が消えた日    国家で戦犯は犯罪人ではなく愛国者と/戦死、戦傷病死、戦犯刑死を平等に扱った援護法/発売された戦犯の遺言集『世紀の遺言』
第十部 近隣諸国の感情か、内政干渉か    二十年遅れたA級戦犯の合祀/A級戦犯にクレームをつける中国の真意/内政干渉以外のなにものでもない
第十一部 靖国神社はいまのままで存続可能か    靖国神社への注文/未整理な靖国の祭神/「やすくに」の国家護持を
第十二部 靖国問題決着のために    国立追悼施設は不要/どうしても建てたいなら硫黄島に
第十三部 論拠のはっきりした政府声明を    「声明書」私案

≪著者: ≫ 上坂冬子 (かみさか・ふゆこ, 1930-2009) ノンフィクション作家。昭和5(1930)年、東京生まれ。「職場の群像」で中央公論社思想の科学新人賞受賞を機に文筆活動へ。昭和史・戦後史にまつわるノンフィクションが多い。著書に「生体解剖」「慶州ナザレ園――忘れられた日本人妻たち」「貝になった男――直江津捕虜収容所事件」「巣鴨プリズン13号扉」「宰相夫人の昭和史」「虎口の総統 李登輝とその妻」「『北方領土』上陸記」「教育の忘れもの」など多数。1993年「硫黄島いまだ玉砕せず」などの言論活動により第41回菊池寛賞、第9回正論大賞を受賞。

三土修平 『頭を冷やすための靖国論』(ちくま新書、2007年) '09/11/24
小島毅 『靖国史観 幕末維新という深淵』(ちくま新書、2007年) '09/11/19
高橋哲哉 『靖国問題』(ちくま新書、2005年) '09/10/27

半藤一利/保阪正康/井上亮 『「東京裁判」を読む』(日本経済新聞出版社、2009年) '09/11/05
竹内修司 『創られた「東京裁判」』(新潮選書、2009年) '09/10/29
東郷和彦 『歴史と外交 靖国・アジア・東京裁判』(講談社現代新書、2008年) '09/07/27







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本「ゆらぐ脳」池谷裕二/木村俊介5

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ゆらぐ脳
ゆらぐ脳

○著者: 池谷裕二/木村俊介
○出版: 文藝春秋 (2008/7, 単行本 256ページ)
○価格: 1,300円
○ISBN: 978-4163702506
おすすめ度:4.5
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ときどき明確に思い起こす出来事としての、自転車に乗って横断歩道を走行していたぼくが信号無視の自動車にはねられた交通事故。幸いなことに、救急車で運ばれたものの打撲と擦過傷で1日だけ仕事を休んで、翌日からは包帯を巻いてビッコをひいた状態で通院しながらも出勤できる程度のケガだった。ちょうど娘が小学校の入学式の翌日で、ということは、いま娘は中学1年生だから6年前の4月初旬のことで、ということは、いま39歳のぼくが33歳のときの出来事。いまでも根っこの部分では変わっていないとときどき思うんだけど、自己主張がつよくて、チームプレイが苦手で、仕事を抱えこむ傾向にある。一所懸命に仕事に励むことはワルイことではないけれど、ひとりで仕事をしているわけではないし、すべて自分で処理して完結できるわけでもないのだから、そもそもヒトの能力には限界があるし、カンタンにミスを犯すもの(カンペキではない)であることから考えても、仕事を抱えこむことのリスクは避けるべきものでもあろう。そう、交通事故に遭って、それが信号無視の車にはねられるという、ぼくに落ち度がないと言うつもりはないけれど(雨天での傘をさしての走行による不注意?!)、偶然にしては避けることが困難な、「あっ、結構カンタンに事故に遭ってしまうものなんだなぁ」というのがぼくの印象だった。それまでは、ぼくに限って?!は事故に遭うなどということを想像することすらできなかった。いつでも、いつまでもいまある状態が不変のままに継続しつづけて、などと言ったら大袈裟かもしれないけれど。だから、ぼくが仕事を抱えこんで非公開にしていても、誰にも迷惑をかけることがないと信じて疑うことがなかった。いつでも、いつまでもぼくは変わらずありつづけるという前提のもとに。
その前提がカンタンに覆されたのだからショックだった。交通事故に限られず、なんらかの偶然によって生じる出来事は、考えれば考えるほどに否定できず可能性は拡大する。

「スンクス(Suncus murinus)嘔吐」  松木則夫(東京大学大学院薬学系研究科教授)HPより


≪目次: ≫
はじめに (木村俊介)
第一章 脳を分かる
第二章 脳を伝える(サイエンスの評価は論文の成否に左右されます。
第三章 脳はゆらぐ

あとがき (二〇〇八年夏 日本橋にて 池谷裕二)
参考文献 BIBLIOGRAPHY


≪著者: ≫ 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 1970年、静岡県生まれ。東京大学理科一類に入学するが、「脳に対する薬の作用」に強く惹かれ、同大学薬学部に進学、海馬の研究により薬学博士号を取得。コロンビア大学生物科学講座客員研究員などを経て、現在、東京大学大学院薬学系研究科准教授。著書に『進化しすぎた脳』(講談社)『海馬』(新潮社・糸井重里氏との共著)などがある。

≪著者: ≫ 木村俊介 (きむら・しゅんすけ) 1977年、東京都生まれ。「週刊文春」で「仕事のはなし」を連載中。著書に『奇抜の人』(平凡社)、単行本構成に『海馬』(池谷裕二・糸井重里/新潮文庫)、『イチロー262のメッセージ』(ぴあ)、聞き書きに『調理場という戦場』(斉須政雄/幻冬舎文庫)、『芸術起業論』(村上隆/幻冬舎)などがある。

池谷裕二、糸井重里『海馬 脳は疲れない』(新潮文庫、2005)
池谷裕二『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007)







本「孤独について 生きるのが困難な人々へ (文春文庫)」中島義道5

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孤独について―生きるのが困難な人々へ (文春文庫)
孤独について 生きるのが困難な人々へ (文春文庫)

○著者: 中島義道
○出版: 文藝春秋 (2008/11, 文庫 210ページ)
○価格: 550円
○ISBN: 978-4167753184
おすすめ度: 5.0
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およそ5カ月前、まだ中島義道を読み始めたばかりのころに、文春新書版(1998年刊行)で読んだときの印象はなんとなく残っていて、あぁそうだった、そうそう、とか口にしながらも、じっくり時間をかけて読んだ。
ますますぼくは孤独であること、孤独に生きることについて、つよく自覚していて、ときにヒリヒリとした違和感のようなものをみずから好んで選択したりもしている。他人(もっとも近い家族を含めた)とのあいだに少なからぬ違和感をもちながら、無理をしてまで関係を築く必要はあるのか?!、とか考えて、すこし考えてすぐにそんな必要はなかろうという方向づけを見出すと、さびしさのようなものをまったく感じないと言ったらウソになるけれど、不思議とすがすがしい心持にもなっていたりして。あぁ、ぼくは孤独にたいするなんらかの適性が備わっているんだろうなぁ、抗えないよなぁ。生きることを、ラクチンなことだと思うことはこれっぽちもないけれど、だからと言って困難だと感じることもあんまりない。およそ2年5カ月前にひとり暮らしを始めるまでは、ぜったいに孤独には耐えられないと思っていたし、じっさいにひとり暮らしがはじまって(それ以外の選択がなく不本意ながら)、ホントに心細かったし不安で不安で、あぁなんで生きているんだろう??!、と溜息を吐きながら、ときに涙を流しながら、孤独でカワイソウなぼくちゃんを哀れむ〈ぼく〉に酔っていた。


≪目次: ≫
序章 孤独に生きたい
他人を警戒する/小さなうめき声をあげている人々/孤独になる技術/運命愛
第一章 ずっと孤独だった
封建的な父母の家/父、カリフォルニアで生まれる/七歳までに五度の引っ越し/川崎と世田谷/東大法学部病/哲学がしたい!/クラスで一人だけ留年する/授業についてゆけない/「美しい敗者」になりたい!/何もしない青春/「風」が吹いてくる
第二章 孤独な少年時代
母の怨念/虚栄の家/死ぬのが怖い!/離人症体験/小便を漏らす/リアルで矮小な悩み/人間恐怖症/カインとアベル
第三章 孤独な青年時代
ふたたび留年する/「社会復帰」をめざす/八方塞がり/自殺しようと思う/法学部学士入学/そうだ、ウィーンへ行こう!/背水の陣/日本人学校の英語講師に採用される/東大助手になる
第四章 孤独を選びとる
世間嫌いの完成/Y教授による「いじめ」のはじまり/私は狡い/職がないのはおまえのせいだ!/「きみ、髭を剃ったらどうだ?」/おじきはこうするのだ!/「うちの芝生を刈ってくれないか?」/お金を渡すべきか?/学科長に訴える/そして私は助教授になった/人生を〈半分〉降りる
第五章 孤独を楽しむ
孤独な最近の生活/孤独と結婚/ゆきずりの関係がいい/孤独の実験場/孤独の条件/書くこと/書いて刊行すること/故郷喪失者
終章 孤独に死にたい
あとがき (一九九八年五月二十二日(妻の誕生日) 中島義道)
解説南木佳士

*本書は一九九八年、文春新書として刊行されました


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。現在(刊行当時)、電気通信大学人間コミュニケーション学科教授(2009年3月退任)。専門は時間論、自我論、コミュニケーション論。著書に『ウィーン愛憎』『哲学の教科書』『時間を哲学する』『人生を〈半分〉降りる』『カントの人間学』『うるさい日本の私』『愛という試練』『悪について』『私の嫌いな10の人びと』『「死」を哲学する』『観念的生活』『カントの読み方』など。


Mt.Fuji




本「人生、しょせん気晴らし」中島義道5

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人生、しょせん気晴らし
人生、しょせん気晴らし

○著者: 中島義道
○出版: 文藝春秋 (2009/4, 単行本 224ページ)
○価格: 1,550円
○ISBN: 978-4163711607
おすすめ度: 4.5
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ちょうど時間論についての考え方というのか向き合い方というのか姿勢というのかについて、どうしたものかと考えあぐね(カンタンにわからないと言及したくない!?)ながら、ぼくが勉強でつまずいたことの情景のひとつとして明確に思い浮かんだ、18歳で高校を卒業して浪人して、父親がすすめるままに(その当時ほとんどのことをぼくは決める必要がなかった)大手予備校の指定された教室に入って最初に受けた授業のチンプンカンプン。大勢の人びと(生徒)の視線のさきにはひとりの講師がホワイトボードに向かってマイクを使って早口でしゃべりながらはげしく書きまくっていて、それまで受験勉強らしきことをちゃんとしてこなかった(ぼんやりのんびりした)ぼくは、その雰囲気に怖気づいたのか、わからない、さっぱり勉強が、なにをやっているのかわからない理解できない、これだけの人たちに勝てる(受験で勝ち残って合格を勝ち取れる)気がしない、ぼくには無理だ、ここはぼくが居るべき場所じゃない?!、ぼくがここに居なくてもなにも変わらない誰も気がつかない、ぼくには無関係な場所だ!?、と思ってしまったのかどうなのか、すでに闘う前から意気消沈して尻尾をまいた負け犬。案の定、すぐに教室から足が遠のいてしまい、そんなへっぴり腰で大学に合格できちゃうほどに世の中は甘くない。どうしていいのかわからなかった。なにがわからないのかわからないままに、わからないままに途方にくれて、誰にも相談することもできないまま、ぼんやりしたままに時間だけは残酷なまでに精確にすぎていった。いまでもそんな状況になんの変わりも進歩もないのかもしれない。

「気晴らし」とは、パスカルの有名な言葉“divertissement”を翻訳したものです(「紛らせること」という翻訳もある)。・・・  (P.223、「あとがき」)



≪目次: ≫
「自由な生き方」という気晴らし
趣味の食卓/半穏遁の美学を貫く/単独者協会/後世に何も残したいものはない/悪が私を生かしてくれる/美しい不幸/おやじの思い出
「読書」という気晴らし
気になる他者、小林秀雄/不遇の時に読む本/私を変えた一冊/私の血となり肉となった三冊
「社会批判」という気晴らし
若者にきれいごとを語るなかれ/「生意気な学生」が絶滅した/テレビよ、さらば!/没落日記
「哲学」という気晴らし
ひきこもりと哲学/「恩師」ではない恩師/生命倫理学への違和感/「統覚」と「私」のあいだ/ショーペンハウアーの時間論
「人生相談」という気晴らし
20の質問と回答――哲学は人生を救えるか?
「対談」という気晴らし
意志は疎通しない(+パックン)/怒りにどう向き合うか?(+宮子あずさ)/騒音撲滅、命がけ(+呉智英
あとがき
初出一覧


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま よしみち) 1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。専門は時間論、自我論。「哲学塾カント」を主宰。著書に『ウィーン愛憎』『哲学の教科書』『時間を哲学する』『人生を〈半分〉降りる』『カントの人間学』『うるさい日本の私』『愛という試練』『悪について』『私の嫌いな10の人びと』『「死」を哲学する』『観念的生活』『カントの読み方』などがある。


ワル




本「観念的生活」中島義道5

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観念的生活
観念的生活

○著者: 中島義道
○出版: 文藝春秋 (2007/11, 単行本 239ページ)
○価格: 1,500円
○ISBN: 978-4163697307
おすすめ度: 4.0
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あぁ、簡単には書きえない。
ぼくだって、ストア派の徒よろしく独りで生きていくことを選択して、「誰ともいかなる特別の関係も築かないこと、いつその人が私の前から姿を消しても悲しむことのない関係のみつくること、 (P.52)」に近い状況に意識して在るつもりなんだけれど、迷いがないわけではない。迷いまくって揺れまくって、たびたび人恋しくならないわけでもない。さびしくないと言ったらウソにならないこともない。もしもこのまま今死んでしまったとしたら「後悔しないか?」とみずからに問うてみて、とりあえず「後悔はない」と言いたい。すでに、言いたい、のであるから、そこには願望がこめられているのであり、一切の後悔がないわけではないことは明白。それでもぼくはみずからの意志で選択した。すでにそれ以外に方法はないと思ったこともあって。

われわれが言語という唯一の手段をもって思考する限り、感じるままに思考することなどできない。思考するとは、世界を言語によって再現することではなく、世界を言語によってまったく新しく構成することなのだ。だから、哲学とは(詩と同様)言語によって世界の相貌を一変させることであり、場合によっては、世界を完璧に破壊することなのだ。  (P.162)



≪目次: ≫
1章 死んだら困る
2章 物自体
3章 独我論
4章 「時の流れ」という錯覚
5章 不在としての私
6章 過去と他者の超越
7章 二重の「いま」
8章 超越論的観念論
9章 原因としての意志
10章 想起モデル
11章 悪への自由
12章 共通感覚
13章 懐疑論
14章 ニヒリズム
15章 哲学という病
あとがき (二〇〇七年十月十日 東京オリンピックから四十三年が経った日 中島義道)

*二〇〇六年七月号から二〇〇七年九月号まで『文學界』に連載されたものの単行本化


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。現在(刊行当時)、電気通信大学人間コミュニケーション学科教授(2009年3月退任)。専門は、時間論、自我論、コミュニケーション論。著書に『カントの人間学』(講談社現代新書)『哲学の教科書』(講談社学術文庫)『戦う哲学者のウィーン愛憎』(角川文庫)、『孤独について』(文春新書)、『うるさい日本の私』(新潮文庫)、『私の嫌いな10の人びと』(新潮社)、『「人間嫌い」のルール』(PHP新書)『「死」を哲学する』(岩波書店)など。

だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶだよ♪





2009/05/03 追記(一部抜粋)。。。
西洋近代哲学における認識論は、知覚モデル(とりわけ視覚モデル)を中心に据えてきた。ローティの指摘を待つまでもなく、「思惟する」という作用ですら、実は「見る」という作用のアナロジーなのだ。これは、とりわけ「反省する」という作用について顕著である。反省とは反射(reflect)と同じ言葉であり、反省するとは、自我という光源から発した光が直進して鏡に反射し、その反射した像を捉えることなのだ。ここに、鏡に映った像をそのまま捉えることが認識の明証性の基準となる。また、その像は(古典力学では)無限大の光速によって生ずるのであるから、「現在」という時間の基準となる。知覚するとは、現在知覚することであり、知覚されたものとは、(幻覚や錯覚とは異なって)正しく知覚されたものである。  (P.146、「10章 想起モデル」)


本「私家版・ユダヤ文化論 (文春新書519)」内田樹5

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私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)
私家版・ユダヤ文化論 (文春新書519)

○著者: 内田樹
○出版: 文藝春秋 (2006/7,新書 241ページ)
○価格: 788円
○ISBN: 978-4166605194
おすすめ度: 4.5
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ユダヤ人」というのは日本語の既存の語彙には対応するものが存在しない概念である (P.17)
ことの理解をまずは求められるんだけど、わかるようでよくわからない。ユダヤ人が、国民名でも人種でもユダヤ教徒でもない、とするならば、、、過去二千年にわたる迫害(隔離、差別、追放、虐殺)のなぜ??


≪目次: ≫
はじめに
第一章 ユダヤ人とは誰のことか?
1 ユダヤ人を結びつけるもの/2 ユダヤ人は誰ではないのか?/3 ユダヤ人は反ユダヤ主義者が〈創造〉したという定説について
第二章 日本人とユダヤ人
1 日猶同祖論/2 『シオン賢者の議定書(プロトコル)』と日本人
第三章 反ユダヤ主義の生理と病理
1 善人の陰謀史観/2 フランス革命と陰謀史観/3 『ユダヤ的フランス』の神話/4 〈バッド・ランド・カウボーイ〉/5 騎士と反ユダヤ主義者/6 モレス盟友団と個人的な戦争/7 起源のファシズム
終章 終わらない反ユダヤ主義
1 「わけのわからない話」/2 未来学者の描く不思議な未来/3 「過剰な」ユダヤ人/4 最後の問い/5 サルトルの冒険/6 殺意と自責/7 結語/8 ある出会い
新書版のためのあとがき(二〇〇六年四月四日 内田樹)


≪著者: ≫ 内田樹 (うちだ・たつる) 1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業、東京都立大学大学院博士課程(仏文専攻)中退。現在、神戸女学院大学文学部教授。専門は、フランス現代思想、映画論、武道論。2007年、本書により小林秀雄賞受賞。主な著書に『「おじさん」的思考』『期間限定の思想』(晶文社)、『ためらいの倫理学』(角川文庫)、『死と身体』(医学書院)、『寝ながら学べる構造主義』(文春新書)、『先生はえらい』(ちくまプリマー新書)、『他者と死者』(海鳥社)、『街場の現代思想』『街場のアメリカ論』(NTT出版)などがある。

橋本治と内田樹 (筑摩書房、2008/11)』


Euryops pectinatus.




本「孤独について 生きるのが困難な人々へ (文春新書005)」中島義道5

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孤独について 生きるのが困難な人々へ (文春新書005)
孤独について 生きるのが困難な人々へ (文春新書005)

○著者: 中島義道
○出版: 文藝春秋 (1998/10,新書 198ページ)
○価格: 693ページ
○ISB: 978-4166600052
おすすめ度: 3.5
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「『パパは人間嫌いだから』ってママが言っていた・・・」と娘(12歳、別居中)に言われたのは、この前の日曜日に久しぶりに会ったとき、なんのキッカケがあったかを思い出すことができないし、またその意義を見出せないので思い出す努力をすることはしないのではあるが、確かにその通り「ぼくは人間嫌い」であり、もっと言えば「自分が嫌い」でもあるのだから、反論の余地が一切ない。力なくハハハハハァと笑ってごまかすのが精一杯で、きっと顔は少なからずひきつっていただろうなぁ、、、
他者と相対することを苦手として、どうにもうまく立ち回ることができなくなることが少なくない。最近ではますますその傾向が強くなってきていて、独りで居ることに安心感を覚える。本来的には、依存心が強く、自立が果たされていない幼稚な部分があるから、独りで居ることに覚える不安感を否定しない。ところが、依存心が強すぎるがゆえに、独占欲(?!)に駆られて、適度な距離感を保つことができなくて、結果的にぼくは自らが抱く相手に対する不快感を、自らがコントロールすることができなくなって、ぼくの攻撃的な本能が過剰に反応して、相手に不快な思いをさせてしまう。そんな自らに対する自己嫌悪が生じて、悪循環。ぼくは、誰にも不快な思いをさせたくないし、ましてやきずつけたくない、そんな相手の姿を見るのも苦痛だ。あらそいは避けたい。そう考えるに、究極的には、ぼくの存在なんか、この世の中からなくすしかないんじゃないか?!、とも。
だから、とりあえずのところ、他者との関わりを積極的に意識して断つことによってしか、ぼくの言動に起因して、相手に不快感を抱かせたり、きずつけてしまう心配を払拭することができない。そうして、他者と距離をおいて独りで居ることによって覚える安心感を抱くようになってからは、ますます独りの心地好さ、気楽さに耽る♪
できることならば、仕事だってしたくない、会社になんて行きたくない。自室から外に出れば、どうしたって他者との関わりを完全に断つことは不可能で、たとえヘッドフォンをして他者の会話を閉ざして、本を読み耽って顔をあげずにいたとしても、絶対的に他者の存在を感じないことはない。
だからと言って、この世の中や、自らが生きることを否定するものでもなく、「捨てたもんじゃない♪」でしょ?!


≪目次: ≫
序章 孤独に生きたい
他人を警戒する/小さなうめき声をあげている人々/孤独になる技術/運命愛
第1章 ずっと孤独だった
封建的な父母の家/父、カリフォルニアで生まれる/七歳までに五度の引っ越し/川崎と世田谷/東大法学部病/哲学がしたい!/クラスで一人だけ留年する/授業についてゆけない/「美しい敗者」になりたい!/何もしない青春/「風」が吹いてくる
第2章 孤独な少年時代
母の怨念/虚栄の家/死ぬのが怖い!/離人症体験/小便を漏らす/リアルで矮小な悩み/人間恐怖症/カインアベル
第3章 孤独な青年時代
ふたたび留年する/「社会復帰」をめざす/八方塞がり/自殺しようと思う/法学部学士入学/そうだ、ウィーンへ行こう!/背水の陣/日本人学校の英語講師に採用される/東大助手になる
第4章 孤独を選びとる
世間嫌いの完成/Y教授による「いじめ」のはじまり/私は狡い/職がないのはおまえのせいだ!/「きみ、髭を剃ったらどうだ?」/おじきはこうするのだ!/「うちの芝生を刈ってくれないか?」/お金を渡すべきか?/学科長に訴える/そして私は助教授になった/人生を〈半分〉降りる
第5章 孤独を楽しむ
孤独な最近の生活/孤独と結婚/ゆきずりの関係がいい/孤独の実験場/孤独の条件/書くこと/書いて刊行すること/故郷喪失者
終章 孤独に死にたい
あとがき


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま よしみち) 一九四六年、福岡県生まれ。一九七七年、東京大学大学院修士課程修了。一九八三年、ウィーン大学基礎総合科学部哲学科修了、哲学博士。電気通信大学教授。専攻はドイツ哲学、時間論、自我論。著書に『カントの人間学』『時間を哲学する』(講談社現代新書)、『うるさい日本の私』(洋泉社)、『〈対話〉のない社会』(PHP新書)などがある。

悪について (岩波新書、2005/2)」
「私」の秘密 哲学的自我論への誘い (講談社選書メチエ、2002/11)」

ダムダムダムダムダ、、、、、




本「草すべり その他の短篇」南木佳士5

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草すべり その他の短篇

○著者: 南木佳士
○出版: 文藝春秋 (2008/7,単行本 216ページ)
○価格: 1,575円
○ISBN: 978-4163271804


黙すしかなかった。
  (P.118、「旧盆」)


≪目次: ≫
草すべり   「文學界」二〇〇八年一月号
旧盆     「文學界」二〇〇六年九月号
バカ尾根   「文學界」二〇〇七年八月号
穂高山    「文學界」二〇〇六年一月号

浅間外輪山、黒斑山の草すべり上部からトーミの頭/撮影・梅香亮一


≪著者: ≫ 南木佳士(なぎ けいし) 一九五一年、群馬県に生れる。秋田大学医学部卒業。現在、長野県佐久市に住む。一九八一年、内科医として難民医療日本チームに加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第53回文學界新人賞受賞を知る。一九八九年、「ダイヤモンドダスト」で第100回芥川賞受賞。著書に、短篇集「神かくし」「家族」、長篇小説「阿弥陀堂だより」「医学生」、中篇小説「海へ」、「トラや」、連作短篇集「こぶしの上のダルマ」、エッセイ集「ふいに吹く風」「医者という仕事」「天地有情」「急な青空」などがある。


玉ボケ♪




本「テポドンを抱いた金正日 (文春新書)」鈴木琢磨5

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テポドンを抱いた金正日 (文春新書)

○著者: 鈴木琢磨
○出版: 文藝春秋 (2006/10,新書 224ページ)
○価格: 767円
≫Amazon



佐藤優”との対談共著『情報力 情報戦を勝ち抜く“知の技法” (イースト・プレス,2008/5)』から、「とりあえず読んでおこう♪」と。

成田から直行便で飛べばわずか三時間ほど、東アジアの半島の、そのまた北半分のちっぽけな国、一九四八年九月九日に創建された朝鮮民主主義人民共和国を、賞味期限切れの社会主義を後生大事にし、二千万の人民をいまだに食べさせられない状態で父から引き継いだ金正日とは、そもそもなにものなのか。その素顔を知らずして、彼の国は知りようがない。右へも左へも舵を切れるのは彼ただひとりである。平壌ウオッチの難しさは、その希代の独裁者の、よくいえば奇想天外、悪くいえばでまかせの発想がまるで読めないからである。テポドン2号発射の真に意味するところなど、CIAですらつかめていないのではないか。それはまともな頭で考えようとするからであり、コンピューターで計算しようとするからである。金正日の国は神話の国なのである。徹頭徹尾、神話の国なのである。奇妙キテレツ、ウソで塗り固めた。 (P.13)



≪目次: ≫
プロローグ テポドンの朝
本書関連家系図
第一章 肖像が消えた
平壌の奥深くに眠る、二枚の写真/「親の七光り」に照らされて/「親子であって、親子でない」パフォーマンス/二君に仕えぬ“忠臣”へのおもねりと警戒
第二章 先軍神話
後継への執念が“大河ドラマ”を生んだ/「タバクソル」は聖地となった/煮えたぎる七年間/神話にはキーワードが必要/テポドンという祝砲/“目の上のたんこぶ”を神にまつりあげる/秀吉からテポドンへ!?/「ポスト金正日」を愛せ/いまさら軍事優先だけでは、説明がつかない/祖父・金亨稷の「南山の青松」/あの世からの「世を継いで」/ぼんぼんなりのご機嫌うかがい
第三章 大阪生まれのオモニム
美人舞姫/かつては実母・金正淑の尊称だった/お世継ぎを生み育てた忠臣/力道山帰国工作/ダメ夫の尻を叩きまくる/軍までも動かす/仲むつまじく、二人三脚/「千年も万年もお若く」――美人おばさんへの気遣い/スパイに「無慈悲な鉄砲」を加える/そろいの灰色の防寒ジャンパーを着て/“究極の銃”だけを信じて/金正男は神話化されなかった
第四章 虚飾に汚れた白頭山
聖人降臨/ソ連生まれの「ユーラ」/出生地を建設せよ/女優のサバ読みにあらず/朝鮮総連の「世襲」工作/開放を“盗む”やつら
第五章 粛清、粛清、また粛清…
“鋼鉄の霊将”、すこぶる傾倒/スターリン批判始まる/天才少女、猛虎のように戦う!?/「個人崇拝」がアキレス腱/開放したのはソ連軍
第六章 映画狂
父の「カリスマ」「軍歴」コンプレックス/日本の左翼映画人が惜しみなく協力/「くさび」と「ヨイショ」のために/文化大革命が始まる/“イアーゴ”への猜疑心を露わに/実学を勧めただけで処刑/「赤旗歌」で一夜を明かす/「五・二五教示」は個人崇拝の印籠/二世のお坊ちゃんの“手柄”
第七章 1978年、拉致の季節
石橋を叩いて、叩いて渡る/還暦を機に、バトンタッチ/一歩ずつ、一歩ずつ、権力の頂点へ/とりまきたちがフル回転/「けっしてバカやあほうではございません」/めぐみさんたちを恐怖のどん底に/T・K生は知っていた/「漢江の奇跡」にあせる/「日朝平壌宣言」は“降伏文書”
第八章 美貌のテロリスト
老父は枕を高くして/世界一、主体性ゼロの広告塔/キム・イルセン、ソ連に連れられて“凱旋”/そんな「活動」は伝記に載せられない/朴正煕暗殺に乗じて/妨害むなしく、オリンピックは大成功
第九章 檀君発掘
朝鮮人のすっぴん姿にのけぞる/龍は飛び、天女は舞い、サンチュは芽を出す/金正日誕生で富士山大噴火/米国防総省のコンピューターから予言の声が/ここ掘れワンワン、あーら不思議/檀君陵が世界の中心/「私の初恋は音楽です」/合唱団とオモニムが「先軍」を担う
第十章 キネマの王国
金賢姫、女優デビュー/総合プロデューサーは金正日/消された美少女/二十年後に再指名/映画で人生を狂わされた人々/王子はエリック・クレイトンに夢中/映画人はすべて知っている
本書関連年表
あとがき


≪著者 :≫ 鈴木琢磨  1959年、滋賀県大津市生まれ。毎日新聞編集委員。大阪外語大学朝鮮学科卒。TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ!」コメンテーター。著書に『金正日と高英姫』等がある。



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本「ドストエフスキー 謎とちから (文春新書)」亀山郁夫5


ドストエフスキー 謎とちから (文春新書)
著者: 亀山郁夫
新書: 262ページ
出版社: 文藝春秋 (2007/11)




佐藤優との対談著作「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書,2008.4)」を読了した後に入手して、他に読んでる最中の本があって、さらに読み終えて書き記したい(記憶の喪失は抗えない)本もあるのに、堪らず割り込み♪

ロシア文学者、東京外国語大学長“亀山郁夫 (1949- )”が、「わたしの最終講義」(P.256)と位置づける本書は、2007年の6月から7月にかけて、東京外国語大学オープンアカデミーで行った6回(各2時間)の講義が出発点。ぎゅぎゅっと圧縮、要約して新書の枠に収めるべく、2007年7月15日に文藝春秋本社の会議室で、編集長と編集部員を相手に、午後1時から夜9時近くまで、ほとんど切れ目なしに続けられた口述筆記、新たな語りおろし。

恥ずかしながら、これまでの自らの不勉強と無関心から、日本語しか読み書き話すことができないのだけれど、日本人が著した本に拘る必要を感じていなくて、あくまでも自らの興味に貪欲にありたいと考える。知識も何もかもが限りなくゼロに近いところから始まっているので、理解に時間がかかるのは仕方がない。むしろ、理解できない、わからない、の前提にあっては、わからなくて理解できなくて当たり前で、興味を抱いた著者があれば(読み易さ、読み難さは、相性の問題として在る)、同じ著者の異なる著作を何冊も多角的に読み込んで、質(中身)が伴わない分を、数量でカバーする。さすがに数量を重ねるうちには、何となくも見えてくるモノがあったりして、それでも理解にはまだまだ程遠い。
そんなひょんなこと(?!)から、ぼくが好んで手にしてきた“佐藤優”が導いてくれた“亀山郁夫”に、「読みたい!」という想いを強くしたのが、前述の「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書,2008.4)」でだった。その想いは、本書において、ますます高まる。高まる想いが向かう先は、当然に、““亀山郁夫”新訳の『カラマーゾフの兄弟 (光文社古典新訳文庫)』に他ならない。
まだ見ず読まず、理解し得ぬままに興味ばかりが募る、『フョードル・ドストエフスキー (Фёдор Михайлович Достоевский,1821-1881)』に、「だったらウダウダ考えてばかりいないで飛び込んじゃえば!?」と煽る一方で、「慌てるな、じっくりと機が熟すのを待て!」との小心な臆病風も吹く。いろいろと、あ〜でもない、こ〜でもないと考えて考えて考えて想いを巡らせているうちに、来るなら来るし来ないなら来ない、いずれにしても、ぼくはひたすらに流れに身を委ねて、目の前の著作を淡々と読み続けるだけ。

これからドストエフスキー文学の「謎」を考えるうえで、わたしが起点としたい歴史的な年がある。
それが、1866年である。
ビスマルク率いるプロイセンオーストリアが戦った普墺戦争の年といっても少し難しい。そこで、わが国で明治維新に続く大政奉還が行われ、マルクスが『資本論』も刊行を始める前の年といえば、おぼろげながらもこの1866年という年のもつ意味、140年前の世界の激動はご想像いただけるかもしれない。 (P.19)


≪目次: ≫
 序章 一八六六年 −終わりと始まり
 第一章 四つの「罪と罰」
  1 第一の罪と罰 −父の死とヒステリー症
  2 第二の罪と罰 −ぺトラシェフスキーの会と死刑宣告
  3 第三の罪と罰 −結婚と癲癇
  4 第四の罪と罰 −サディズムとマゾヒズム
 第二章 性と権力をめぐるトライアングル
  1 貧しき人々
  2 コキュの登場
  3 親殺しと二枚舌
 第三章 文化的基層との対話
  1 ミクロとマクロの視点から
  2 分離派と異端派
  3 ドストエフスキーの関心
 第四章 屋根裏のテロル −『罪と罰』
 第五章 反性的人間 −『白痴』
 第六章 「豚ども」の革命 −『悪霊』
 第七章 父と子の和解 −『未成年』
 第八章 大地の謎とちから −『カラマーゾフの兄弟』
 終章 続編、または「第二の小説」をめぐって
 あとがき
 参考文献


Spiraea cantoniensis.
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本「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書)」亀山郁夫+佐藤優5


ロシア 闇と魂の国家 (文春新書)
著者: 亀山郁夫+佐藤優
新書: 248ページ
出版社: 文藝春秋 (2008/04)




いずれ読みたい著作の筆頭に挙げられる、『カラマーゾフの兄弟 (Братья Карамазовы,1880)』、著者フョードル・ドストエフスキー (Фёдор Михайлович Достоевский,1821-1881)ロシアの文豪の最高傑作と謳われる。
新潮社の季刊誌「考える人 2008年春号」の特集“海外の長篇小説ベスト100”では、堂々の第三位。

やっぱり、新訳(光文社古典新訳文庫)の“亀山郁夫 (1949- )”にて愉しみたいと目論む。まだまだ早すぎると躊躇する気持ちもある。
読んで読めないことはないのだろうけれども、深い理解を得るには、知識も情報も不足している。一読して理解が得られるものでもなく、何度か精読すべきものでもあろうけれども、であればこそ、ますます今読むべきか迷うところで、今回がその一歩前進となるのかどうか?!


当時 同志社大学神学部の学生だった“佐藤優 (1960- )”と、当時 天理大学の助教授をしていて、非常勤で同志社に来ていた亀山先生とは、ロシア文学者たちの集まりで面識があった。23年ぶりの議論を重ねる二人の「ロシア」をめぐる対談の書籍化。

[佐藤] ・・・根源的に亀山先生の中にいいかげんなところがあるからかもしれない。こういう言い方をすると誤解を招くので、言葉をつけ足しますが、亀山先生はかなり本気で宗教の勉強をした。それだから、ロシア正教にある根源的ないいかげんさに気づいたのだと思います。だから、ドストエフスキーのテキストの中の宗教性に惑わされない。
[亀山] なるほどね(笑)。 (中略) ぼくは最近、ドストエフスキーかぶれが高じて、徐々にロシア正教とはなにか、わかってきたような気がしています。だからといって決して自分のなかに神の存在を信じているわけではない。ただ、神が存在すれば、少しは楽になれるのじゃないか、と思うことがあるんですね。つよい不安と恐怖にかられた瞬間です。加賀さんとの対談でとてもためになったのは、信と不信の間を揺れ動くことこそが進行だ、という一言です。その意味で、ドストエフスキーはやはりキリスト者だったのかな、と思うわけですが、この点についても、機会をみて佐藤さんのお話をうかがいたいと思っています。 (P.43)


[亀山] ・・・そこで佐藤さんにお聞きしたいのは、ロシアはいま、精神と物質、魂と闇の終末戦争を繰り広げているか、という問題なんです。
[佐藤] その勝負は既に思想の上ではついていると思います。カネですべての価値を測る新自由主義を既にロシアは拒否しました。物質に対しては、基本的に精神が勝利したのだと思います。この精神力によって、ロシア経済は復活したのです。
私の理解では、魂と闇は二項対立を作らないのだと思います。魂が闇を吸い込み、また闇の中に魂が偏在するというイメージを私はもっています。ロシアにとって苦難は今後も続くでしょう。そして、この苦難を積極的に引き受けることによって、いつか到来する千年王国を待ち望むというメシアにズムを、プーチン=メドヴェージェフ二重王朝のロシアは静かな形で待ち続けるのだと思います。 (P.248)


≪目次: ≫
 魂のロシア  亀山郁夫
 ロシアの闇  佐藤優
 第一章 スターリンの復活
 第二章 ロシアは大審問官を欲する
 第三章 霊と魂の回復


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[亀山] 居心地のよさを権力が感じているときに芸術に金を出すという構造が、これだけ二極化した日本では機能しないから困ってしまいます。文化に対してダイナミックな態度ができるところに、ロシアの魂の力を感じます。
[佐藤] 確かにこれは「ロシアの魂」の力だと思います。亀山先生が追究している「政治と文学」は古臭いどころか、今の新自由主義の堕落が蔓延する世の中だからこそ必要とされる、極めて現代的なテーマです。今の日本の政治家は、官僚になるのが夢という、どうもスケールが小さい学校秀才みたいな奴が多い。「総理になりたい」というだけで、志が高いと言われる。政治家ならばそんな小さな夢ではなく、「全世界から貧困を一掃する」とか、「戦争を絶滅し、恒久的平和を実現する」というぐらいの「不可能の可能性」に挑む大きな夢を持ってほしい。そのためには、国民から信託された権力を使わせてもらうという、「大審問官」型の政治家が出てくることが日本にとって重要なのだとぼくは考えるのです。
[亀山] 大審問官型の政治家、というのをもう少し説明していただけませんか。非常に重要な示唆を含んでいるように思えるのですが、きっと読者は理解できないでしょう。
[佐藤] 読者に理解していただける言葉を見いだす自信はありませんが、試みてみます。政治家が、自己の政策なり理念なりを実現するためには権力を必要とします。しかし、権力というものがくせ者で、そこには魔物が潜んでいるのです。潜んでいるというよりも、自分の内部にこの魔物を飼っていかなくては、政治家になれないということなのだと思います。そして、この魔物を飼っている人たちが独自の磁場を作り出すのです。ここでは永遠に戦いが続きます。 (中略)
・・・キリストは基本的に大審問官のあり方を認めます。キリストを通じて神が大審問官と共犯関係に入るのです。
私はほんものの政治家とは、大審問官の道だと思うのです。ときに暴力を行使してでも、人類が生き残ることができるようにするために、自らの優しさを殺すことができる人間がほんものの政治家なのです。愛と平和を実現するために、常に人々を騙し続けるのが政治家の業なのです。私は日本では、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗という三人の内閣総理大臣、ロシアではエリツィンとプーチンという二人の大統領を目の当たりにしました。この五人にはいずれも大審問官と共通するところがありました。大審問官になって、有象無象の阿修羅を力で押さえつけるのが自らの歴史的責務であると考えていました。ただし、これらの政治家は、そのため自分の魂は地獄に堕ちることになる。政治家にはその覚悟をもってもらわなくてはなりません。
[亀山] 一種の自己犠牲の上に成り立った最大幸福のための決断とでもいうのでしょうか。ここでもほんものの「決断」が試される……。 (P.224-P.227)


[亀山] ・・・50代半ばにきて、『カラマーゾフの兄弟』の翻訳を思い立ち、何冊か新書を書いているうちに、はっきりと見えてきたものがあるんです。結局、文学というのは、幸福の一形式なのであって、幸福のさまざまな形を人に伝えるのが、その使命なのだ、ということです。要するに、生きる力を与えるのが文学なんですね。
でも、生きる力を与える、というのは、自分から死なない力を与えるか、というとそうじゃない。それぞれの人間が、人生の果実を味わいつくすための宣伝活動だ、といったら叱られるでしょうか。佐藤さんはどうお考えになりますか。文学って何だとお思いになりますか。
[佐藤] 私は、文学とはインテリになるための方便だと考えています。これは私の考えではなく、日本の傑出したマルクス経済学者だった宇野弘蔵の見解を踏襲しています。宇野は、インテリとは、自らが置かれた状況をリアルに認識している人と考えました。私は、認識してるだけでは不十分で、その認識を自分の言葉で表現することができるということをこれに付け加えるべきだと思います。
宇野は、インテリになる一つの方法を、体系知(科学)である経済学を体得することと考えました。もう一つの方法は、小説を読むことで、心情によって、自分の置かれた位置のリアリティーを認識するることと考えました。この意味で、インテリにとって文学は不可欠と考えます。
[亀山] ぼくはいま、学長という立場でいろいろな仕事をしていますが、法人化、少子高齢化という厳しい状況のなかで、いかに大学のプレゼンスを高めるか、というのがもっとも大きな課題です。それを実現できれば、人文・社会系の小規模大学でも生き残れると思います。また、文学者がこうした立場に立つということを、少なからず危惧する人がいるわけですが、この半年の間に、ぼくはとても重要なことを発見したんですよ。
文学的な想像力を持っている人間と持っていない人間というのは、決定的に違うということです。
結局、自分が、大学人として、あるいは研究者、教育者としてやっていることにいかに批判的であるか、という一点にすべてはかかっているということです。ぼくは、ドストエフスキーから出発しているわけですが、ドストエフスキーをとおして何を学んだか、というと、人生は何か、ということを学んだ、としかいいようがない。でも、文学よりも人生からのほうが、はるかにたくさん学んできたように感じます。そして人生から多くを学ぶには、やはり、文学から多くを学ぶための力が欠かせないのです。教養です。
[佐藤] 外交官にとっても、難しい交渉をまとめあげる上で、教養はとても重要です。また、私が会った優れたインテリジェンス・オフィサー(情報機関員)は、一人の例外もなく、優れた教養人でした。 (P.233-P.235)

本「私のマルクス」佐藤優5


私のマルクス
著者: 佐藤優
単行本: 333ページ
出版社: 文藝春秋 (2007/12)




う〜ん、ぼくにはちと難しい。
佐藤優が“マルクス主義”と“キリスト教”と、どうやら(?!ぼくにはまだまだ理解不足!?)相反する信仰思想に揺れ、だからこそ神学、そして哲学経済学を究める道程を、埼玉県立浦和高等学校入学から、夏休みのソ連・東欧への共産圏の刺激的な一人旅、そして一浪の後に同志社大学神学部への入学、19歳にしてキリスト教の洗礼を受け(沖縄出身で、戦後すぐに洗礼を受けた母親の影響!?)、学生運動にもまれながら、大学院での神学の研究にいそしむまでに見る。そこには、大きく横たわる思想家マルクスの存在、そしてマルクスと真剣に取り組んだ知識人たちとの、書籍を通じての対話(読書)。
文學界」2006年8月号〜2007年9月号に掲載分(現在も連載中)の書籍化。

ドイツ経済学者哲学者、革命家で、20世紀において最も影響力があったとされる思想 “カール・ハインリヒ・マルクス (Karl Heinrich Marx,1818.5.5-1883.3.14,)”を、名前しか知らないぼくは、分からなくて分からなくて、随分と丁寧に読んだつもりだけど、外国のカタカナの名前や地名、知らない言葉(これが度々出現する!?)が出てくる度に、「うぅ〜、分からない〜♪」と読むスピードを落としながら、それでもやっぱり嬉しくて嬉しくって、分からないままにとりあえず頭に放り込む。たいせつな言葉は何度か出てくるし、残念ながらすべてを理解して記憶することは、脳の機能的にも不可能だから、とにかく頭に放り込んで刻み付けるしかない。ほんとうにたいせつな事柄は、然るべきときに然るべき形で浮かび上がる。
ぼくは“知らない”から「でもだって、知りたかったんだよねぇ〜♪」と、フィロ・ソフィア(知を愛する、愛知)の歓び♪♪

そうそう、松岡正剛「17歳のための世界と日本の見方 −セイゴオ先生の人間文化講義 (文藝春秋,2006.12)」に、体系的に関連づけられて編集された知識が役に立った。
ぼくは、“キリスト教”を“マルクス主義”をもっともっと知って、自分の言葉で語りたい!
学生大会が無事終了したので、室町今出川の「はやし」という居酒屋に大山君、滝田君、米岡君、宇野君たちと飲みに行った。滝田君が「佐藤、俺はマルクスをきちんと読んでみたい。『共産党宣言』や『空想から化学へ』を読んでみたが、意味がさっぱりわからない。『資本論』については、難解な序文を見るだけで読む気がなくなる。果たしてマルクスはほんとうに意味がある思想家なのだろうか。きちんと読んでみて自分で判断したい」という。宇野君は「そんなことをする暇があるならば、デモや集会を組織した方がいい。理屈ばかりこねていても世の中は変わらない」という。米岡君は「世の中なんか変わらなくてもいいじゃないか。世の中が変わるときは、悪い方向にしか変わらない。とにかくマルクスはきちんと読んでみたい。なんでマルクス主義が人々の心をつかむのか、その秘密を知りたい」という。最後に大山君が「なにも義務づけるんじゃなくて、来たい者だけがくればいいんだよ。佐藤、とにかく一緒に本を読もう」という。私は「わかった。どうせやるのなら、体系的にきちんと勉強した方がいいと思う。マルクスだけじゃなくて、ドイツ古典哲学や現代思想、それから神学にも幅を広げよう」と答えた。大山、滝田、米岡の三君は積極的に賛成した。
私は二、三日考えて、次のラインナップを作った。
マルクスエンゲルス『共産党宣言』、
エンゲルス『空想から科学へ』、
マルクス『経済学・哲学草稿』、
ルカーチ『歴史と階級意識』、
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』、
宇野弘蔵『経済原論』、
宇野弘蔵『経済政策論』、
鎌倉孝夫『スタグフレーション』、
廣松渉『唯物史観の原像』、
廣松渉『マルクス主義の地平』、
バクーニン『連合主義・社会主義および反神学主義』、
ベルジャーエフ『ロシア共産主義の歴史と意味』、
オルテガ『大衆の反逆』
  (P.164-P.165)
ヨセフ・ルクル・フロマートカ (チェコ,1889〜1969)


≪目次: ≫
 1 ユダヤ教の刻印
 2 ブダペシュト
 3 やぶにらみのマルクス像
 4 労農派マルクス主義
 5 同志社大学神学部
 6 組織神学教授・緒方純雄
 7 ロシアレストラン「キエフ」
 8 黒旗の上に描いた魚の絵
 9 極めつけの嫌がらせ
 10 『美学の破壊』
 11 思想家・渡邉雅司
 12 襲撃
 13 『なぜ私は生きているか』
 14 天性の牧師・野本真也










本「脳と日本人」松岡正剛、茂木健一郎5


脳と日本人
著者: 松岡正剛、茂木健一郎
単行本: 225ページ
出版社: 文藝春秋 (2007/12)




茂木健一郎の著作を探していて、「何だか知らない人(ただただぼくが無知なだけ)との共著だから」という理由で、実は一度パスしていた。
そんな時に、池田晶子14歳からの哲学(トランスビュー,2003.3)」であり、「14歳の君へ(毎日新聞社,2006.12)」と、10代の多感な、その後の人生を方向付ける大切な時期にこそ、真剣に伝えたい真実のメッセージ♪、穢れを知らない若者だから、知識も経験も少なくて、人間的にも未成熟だからこそ、決して多くを語らず、大切なことだけ、理解し易く噛み砕いて。そう、ぼくは既に38歳だけれども、10代の時を振り返ると、自らの不勉強から、このような素晴らしい本との出会いを経ていない。20代の時にも勿論。38歳にして出会って、「あっ、ぼくはこの辺(10代)のレベルから始めた方がいいかも!?」と思った。そう思ったぼくは、「11歳の我が娘のための」などと言いながら、10代の若者に向けた著作を真剣に読み解く。自らのために。自ら乗り越えることをせずに来てしまった時間を取り戻すべく。
で、目に留まったのが、松岡正剛17歳のための世界と日本の見方(春秋社,2006/12)」、全363ページもある著作で、未知との遭遇。むふふふ「初めての経験は、やっぱり怖いんでちゅぅ〜♪」と臆病風を吹かしていたら、「ん?!、そう言えば確か」と記憶が蠢き出しちゃう不思議。「ぼくが既に知っている“茂木健一郎”との対話を愉しんだ後に判断しよう」と。

2006年11月12日と13日の2日間にわたって“二期倶楽部(栃木県那須町)”にて行われた対談の書籍化。
そう、対談の書籍化といえば、池谷裕二、糸井重里「海馬(新潮文庫,2005.6)」の、凸凹ぶりに目覚めてしまった興味、異分野のプロフェッショナル同士の巧みな絡みによって、思いがけず飛び出す知識の果てしない増幅!、ワクワクドキドキ、なるほどなるほど♪
で、そんな対談の舞台、秋の那須、「嫁に食わすな!」は秋茄子!?、挿し込まれる写真がまたまた味わい深い。煉瓦組みの暖炉、秋の穏やかな陽射しを受けた那須の森、紅葉。いい〜♪
[松岡] ありがとう(笑)。スタンド・アローンにはじまって、ニューロンの話をして、国民国家をめぐって、気がつくと伊勢神宮の話から「真水」になっていたというのは、ぼくにとって久々のことでしたよ。
[茂木] ぼくも、松岡さんと一緒にずいぶん遠くまで漂流して、それから自分の一番大切な場所に新たな気持ちで還って来たように思います。 (P223)
ホントに愉しそうな語らい。1944年生まれの松岡正剛と、1962年生まれの茂木健一郎には、18もの年齢差。専門分野だって異なるのだから、ピッタリ噛み合うどころか、何処までも果てしがなく展開される話題。僅かな関連性から見出されて飛び出す話題が、さらに互いの興味を刺激する。うっ、羨ましい、カッコいい♪、あんなに対話を展開させることができたら、そりゃぁ〜愉しかろう。紅葉する穏やかな秋の陽射しの下で、重厚な煉瓦造りの暖炉の前で、、、
[茂木] 毒って、体内に取り込むと、吹き出物とかになって外に出てきますよね。もともといらないものが出てくるわけですね。人間にとっては、二酸化炭素などもそうですね。だから、創造という現象も、毒出しというか、排泄という観点からみると面白い。脳の神経系による「毒出し」の行為が、すなわち創造でもあると。
[松岡] その通りでしょう。
[茂木] たとえば、こうやって話すと楽になりますよね。楽になるというのは、自分にとってやっかいなものを排出しているからかもしれない。普通、コミュニケーションというのは気楽なものだと思われているけれども、実は、毒出しかもしれない。
[松岡] お互いに毒を出させあっていたりして(笑)。
 (P.135)

≪目次: ≫
 第一章 世界知を引き受ける
 第二章 異質性礼賛
 第三章 科学はなぜあきらめないか
 第四章 普遍性をめぐって
 第五章 日本という方法
 第六章 毒と闇
 第七章 国家とは何ものか
 第八章 ダーウィニズムと伊勢神宮
 第九章 新しい関係の発見へ








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