Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

新潮新書

本「東大教授 (新潮新書560)」沖大幹5

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東大教授 (新潮新書)
○著者: 沖 大幹
○定価: 本体700円(税別)
○ISBN: 978-4106105609







現役教授だからこそ、ここまで書けた! 「東大教授」とは、どのような職業なのか。年収や学歴は? 適性は? 勤務時間は? 専門分野の選び方やキャリアの積み方は? 入試の必勝法、教育や研究の醍醐味、出世の条件や名誉教授の資格、論文や会議の作法、有名人との交際、政府やマスコミとの折衝術、散歩の効用など。豊富な体験と貴重な情報から「東大教授」の「真相」を、スリリングな筆致で徹底解説。


≪目次: ≫
まえがき
 明日死ぬと思って生きよ。不老不死だと思って学べ。 (マハトマ・ガンジー)
 なぜ仕事をするのか/死ぬまでの暇つぶしのために/過程か、結果か/自由と名誉と資産がほしいなら/東京大学教授道

第一章 東京大学教授解体新書
 私が一日(留学先の学校を)欠席すれば 日本の近代化が一日遅れる (古市公威、帝国大学工科大学初代学長。フランス留学中に)
 大学教授の定義/年齢構成は?/なぜ「総長」なのか/最初の東大教授とは?/文明開化と東大/旧制第一高等学校とは?/東京大学名誉教授の条件/給与について/平均的キャリアは?/給与は増やせるのか?/勤務時間は?/散歩は有効か?/勤務はどう評価されるのか/車、個室、秘書など待遇は?/企業としての東大/安定した自由業

第二章 どうすればなれるのか
 人の行く裏に道あり花の山 いずれを行くも散らぬ間に行け (千利休の作とされる)
 世界一になるのは簡単/「東大卒」は必須条件か?/東大入学への道/「最難関」入試の考察/進学の振り分けは?/専門分野の選び方/研究室と指導教員の選択/勉強と研究の違い/失敗できる特権/価値ある研究テーマとは?/地球の水循環と世界の水資源/真のエンジニアとは?/研究のオリジナリティとは?/若者、ばか者、よそ者/研究はスポーツ的か、芸術的か?/動物的研究と植物的研究/流行と教養の論理/楽をするためならどんな苦労も厭わない/論文書きの論文読み/博士課程へ進むべきか?/「論文博士」とは?/東大教授になるチャンス/講座の大小/東大教授に向いている人とは?

第三章 社会的役割と権威
 包帯のような嘘を 見破ることで 学者は世間を 見たような気になる (中島みゆき 『世情』)
 専門家は偉いのか/日本を代表するには?/国の審議会に参加したら/政府の委員会での立ちふるまい/霞ヶ関の専門家になるには/国際会議の愉しみ/英語で講演するために/海外出張は魅力的か/政府や企業のトップへの講演/テレビ出演の注意/新聞や雑誌との付き合い方/政策立案支援と研究審査/論文執筆こそ命/有名学術誌から原稿を依頼されたら/教科書や雑誌に文章を載せる/書籍の執筆法/東大教授の著作はなぜ多くないのか/一般向けの講演も刺激的/講演料はいくらか?/東大教授の役得

第四章 醍醐味と作法
 「やる」か「やらない」かだ。「やってみる」という選択肢はない。 (ヨーダ 『スターウォーズ・エピソード后戞
 講義こそ自己啓発の源/研究指導の内幕/最近の学生気質/弱小チームでも勝つには/明日やろうは馬鹿野郎/ゼミは英語で/留学生の真実/外国人教員の損得/東大と国家百年の計/次世代を育てるには/教科書を書き換える研究/伯楽への道

第五章 知的生産現場のマネジメント
 いつかノーベル賞でも もらうつもりで ガンバッてるんじゃないのか (井上陽水 『氷の世界』)
 学内組織を円滑に運営するには/学内会議のしきたり/雑用を考察する/大学事務への思いやり/東大の予算とは?/研究室の改善法/同じ釜の飯を食う研究室/人事の妙/業務マネジメント/研究はポートフォリオ/時間を操るには/東大教授ほど素敵な商売はない

第六章 おわりに
 僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る (高村光太郎 『道程』)
 本書執筆の三つの理由/究極の目標は何か/知の統合のために/東大も日本の希望に

あとがき
参考資料


≪著者: ≫ 沖 大幹 (おき たいかん) 1964(昭和39)年東京生まれ、西宮育ち。東京大学卒。博士(工学)。気象予報士。現在、東京大学生産技術研究所教授。専門は水文学(すいもんがく)。著作に『水危機 ほんとうの話』など。日経地球環境技術賞、日本学士院学術奨励賞など表彰多数。国土審議会委員なども務める。

沖 大幹 『水の未来 グローバルリスクと日本』(岩波新書、2016年) '16/06/05


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本「いつまでも若いと思うなよ (新潮新書639)」橋本治5

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いつまでも若いと思うなよ (新潮新書)
○著者: 橋本 治
○定価: 本体700円(税別)
○ISBN: 978-4106106392






――明日に向かって老いろ!――
「前期高齢者」の仲間入りをした著者が、自らの「貧・病・老」を赤裸々に告白。老若男女のための年寄り入門。

若さにしがみつき、老いはいつも他人事。どうして日本人は年を取るのが下手になったのだろうか――。バブル時の借金にあえぎ、過労で倒れて入院、数万人に 一人の難病患者となった作家が、自らの「貧・病・老」を赤裸々に綴りながら、「老い」に馴れるためのヒントを伝授する。「楽な人生を送れば長生きする」「新しいことは知らなくて当然」「貧乏でも孤独でもいい」など、読めば肩の力が抜ける、老若男女のための年寄り入門。


≪目次: ≫
第一章 「老い」とはまず他人事である
・「ただでさえ年寄りはきたないものだから」
・誰も「年寄り」でありたがらない
・そう簡単に「年を取ること」に慣れられない

第二章 年を取ろう
・年を取るのはむずかしい
・「五十までになんとかなりゃいいんだ」
・一度、被雇用労働者になると「人生」をあまり考えなくなる
・壁にぶつからなければ、人は「人生」なんか考えない

第三章 「自分」という名のアク
・「俺がジジーなんかになるわけないじゃん」
・社会が年齢を規定する
・「自分」というアクが出る

第四章 「年を取る必要のない文化」は本当にあるのか?
・年を取る必要のない文化
・アクを吸収する装置
・それでも身体はなにかを教えている

第五章 年を取るとこんなにお得
・栄耀に餅の皮を剥く
・年寄りは今のことに関心がない
・「どっこいしょ」は脳化の合図
・年を取ると身体に表示が出る

第六章 老いの貧苦
・余は如何にして貧となりしか
・世にもバカげた理由
・年寄りのあり方は昔に倣えばいい
・体によくない借金返済話

第七章 病気になる
・定年を過ぎて病気になる
・過労死はきっとこうして訪れる
・何万人に一人の難病

第八章 病院で「老いの孤独」を考える
・壁から剥がれるタイルのように
・病院で「生」を考える
・覚悟はするが明後日のことは考えない

第九章 退院すると困難が待っていてくれる
・そうして、年寄りに近づく
・それでもやっぱりすぐに忘れる
・体力がない
・やっぱりまた年寄りになる

第十章 病人よりも老人がいい
・「治ろう」という気があまりない
・「老い」を選択する
・「自分の老い」に対して、人は誰でもアマチュアだ
・出来ることを少しずつやるのがリハビリ
・困ったことに老人の頭は若い

第十一章 「老い」に馴れる
・「まだ若い」の先にあるもの
・時間のギアを切り換える
・バスに乗れば「年寄り」が分かる
・それは「見栄」です
・でもやっぱり「老い」に馴れるのは大変らしい

第十二章 人はいくつまで生きるんだろう?
・超高齢大国か、超高齢窮国か
・「人生七十、古来稀れ」は本当だった
・その昔の「長生きした人」達
・楽な人生を送ると長生きをする

終章 ちょっとだけ「死」を考える
・遠い昔に死んだ猫の記憶
・猫の羞恥心
・「死」をちょっとだけ考える


※本書は、「新潮45」連載「年を取る」(2014年1月〜12月号)に加筆・修正し、改題の上、終章「ちょっとだけ『死』を考える」を書き下ろしたものである。


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと おさむ) 1948(昭和23)年東京都生まれ。作家。東京大学文学部国文科卒。小説・評論・エッセイ・古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。『窯変 源氏物語』『双調 平家物語』『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』『巡礼』『リア家の人々』『浄瑠璃を読もう』など著書多数。



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本「心の病が職場を潰す (新潮新書588)」岩波明5

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心の病が職場を潰す (新潮新書 588)
○著者: 岩波 明
○定価: 本体760円(税別)
○ISBN: 978-4106105883








患者本人「以外」のための本。発症→休職→復職or解雇。基礎知識から対処法まで。
【企業人必読】

今や日本中の職場が、うつ病をはじめとする精神疾患によって、混乱させられ、疲弊させられている──。それはいつから、どのように広がったのか。この現状を私たちはどう捉えるべきなのか。基礎的な医学知識を紹介しながら、精神科医療の現場から見える、発病、休職、復職、解雇などの実態を豊富な症例を通して報告。会社の意向と個人の要望が複雑に絡むこの問題を正しく知ることは、もはや社会人に必須の素養である。


≪目次: ≫
はじめに

序章 それはいつから広がったのか
 「月9」にも登場した「貧困と労働」/医者も無関心だった「職場の精神疾患」/国も本気にならなかった「自殺対策」/「病気」を利用する若者たち

第一章 疲弊する職場
1 日本の職場と精神疾患
  問題認識はごく最近から/隠蔽されてきた患者/精神科医療の広汎化と公然化
2 「制限勤務」について考える――ある生保社員の症例から――
 制限勤務の実際/自己診断の危険/「仕事能力」と「病状」/「身体化」と「ヒステリー」/仕事から逃げる?
3 「休職」について考える――ある銀行OLの症例から――
 きっかけはDV?/休職と企業の思惑/退職と不調の真因

第二章 その病をよく知るために
1 職場の精神疾患についての大原則
2 もっとも職場を蝕む「うつ病」
 うつ病の多様性/「うつ病」と「うつ状態」/三つの主な症状/薬物治療と休養
3 その他の主な精神疾患
 躁うつ病/パニック障害/神経症/統合失調症/発達障害/パーソナリティ障害

第三章  日本の職場の問題点
1 長時間労働と精神疾患
 患者急増の理由/日本の職場の特徴/長時間労働の実態/名ばかり管理職/ホワイトカラー・エグゼンプション/長時間労働はつらくない?
2 病気の悪用と社会的損失
 「新型うつ」という虚像/その正体とは/病気になりたがる人々/何が社会の害となるのか/「DALY」が示すうつ病の怖さ

第四章 職場に戻れる場合、去る場合
1 復職のさまざまな形
 退職者の傾向/復帰先の部署がない/産業医というシステム/「ヒール」にもなる医師/休職、復職のルールとは/メンタルケアの裏表/同じ企業でも異なる対応
2 あるうつ病患者と労災問題
 転職といじめ/洗濯物も腐らせる/休職→復職→解雇/慢性化と自殺未遂/労働基準監督署も動かず/クリニック医の診断/誤診のツケ

第五章  過労自殺という最悪のケース
 労災とは/精神疾患と労災/労災認定の現状/日本人と自殺/電通事件/金子意見書/自殺へ/事件の考察/過労自殺の実態/うつ病切り

終章 問題の本質はどこにあるのか
 統合失調症とうつ病/残業代ゼロ/首相も「復職者」のはずだが・・・・・・/「個人対企業」のゆくえ

おわりに (2014年8月 岩波 明)


≪著者: ≫ 岩波 明 (いわなみ あきら) 1959(昭和34)年、神奈川県生まれ。東京大学医学部医学科卒。医学博士。精神保健指定医。都立松沢病院、東大病院などで精神科の臨床にたずさわり、2012年より昭和大学医学部精神医学講座主任教授。著書に『狂気という隣人』『狂気の偽装』『うつ病』などがある。

岩波明 『発達障害と生きる どうしても「うまくいかない」人たち』(こころライブラリー、講談社、2014年) '16/02/07
岩波明 『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑(リンチ)』(幻冬舎新書、2015年) '16/01/31
岩波明 『大人のADHD もっとも身近な発達障害』(ちくま新書、2015年) '16/01/27


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本「日本人のための世界史入門 (新潮新書506)」小谷野敦5

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日本人のための世界史入門 (新潮新書)
日本人のための世界史入門 (新潮新書506)

○著者: 小谷野 敦
○出版: 新潮社 (2013/2, 新書 271ページ)
○定価: 819円
○ISBN: 978-4106105067




世界史の“コツ”、教えます――。古代ギリシアから現代まで。3000年を一冊で大づかみ!

いつから日本人は世界史が“苦手”になったのだろう。“コツ”さえつかめば、世界史ほど面白いものはないのに――。「物語のない歴史は退屈である」「日本人にキリスト教がわからないのは当然」「中世とルネッサンスは何が違うのか」「フランス革命の楽しみ方」……。歴史の“流れ”を大づかみするための補助線を引きながら、古代ギリシアから現代までを一気呵成に論じる。一冊で苦手意識を克服できる、便利な世界史入門。


≪目次: ≫
序言 歴史は偶然の連続である
“歴史離れ”は「知」への軽蔑/歴史に“法則”なんかあるのか/拍子抜けの『銃・病原菌・鉄』/英雄史観と民衆史観の両方があってよい/江戸時代は「江戸時代」でいいじゃないか/物語のない歴史は退屈である

第一章 皇帝とは何か、王とは何か
「皇帝」「王」が意味するもの/古代ギリシアのトロイ戦争と『オデュッセイア』/「ローマ礼賛」への違和感/カエサルからオクタウィアヌスへ/私にはキリスト教がよく分からない/ローマ帝国の興亡/シナの王朝と三国志/ローマ帝国の東西分裂
コラム(1) 同性愛と宦官

第二章 あえて「暗黒の中世」と言ってみる
ローマ帝国滅亡後の世界/神聖ローマ帝国とイスラムの登場/歴史において想像力は害悪である/宗教と世俗権力の衝突/フランスにはなぜ女王がいないのか/意外と新しい英国の歴史/“キリスト教”と“イスラム教”の激闘/宗教は理性では理解できない/『水滸伝』の時代/チンギス・ハーンは本当にヨーロッパの脅威だったのか/恋愛はアラブからの輸入品か/「暗黒の中世」はキリスト教がもたらした/東洋の発見
コラム(2) 西洋の名前と五爵の制

第三章 ルネッサンスとは何か
「中世=暗黒」への反論/なぜ裸の女が描かれるのか/王権とは何か/英仏百年戦争とジャンヌ=ダルク/明とオスマン帝国/ルネッサンスの本場・イタリア/アメリカの発見と大航海時代/うわっつらなオリエント・ブーム/姦通や離婚と宗教改革/地中海から大西洋へ――覇権の移動/シェイクスピアの時代/旧教国vs.新教国/英国は不思議な国である/明の滅亡と太陽王・ルイ十四世/泣いても喚いても西洋の科学の発展にはかなわない/中世以降のヨーロッパは戦争の歴史である/啓蒙思想家の登場
コラム(3) 「曜日」と代表権

第四章 フランス革命と十九世紀
アメリカの独立/フランス革命はなぜ起きたのか/革命政府vs.ヨーロッパ諸国/皇帝ナポレオンの時代/第二共和制から第二帝政へ/アヘン戦争と近代化への抵抗/植民地とモンロー主義/ナショナリズムの時代/社会主義思想とユダヤ人迫害

第五章 日本の擡頭、二度の大戦
日清・日露戦争と激化する列強の覇権争い/ヨーロッパの没落とアメリカの擡頭/社会主義と共産主義/ファシズムと第二次世界大戦
コラム(4) 大統領、首相、書記長

第六章 現代の世界
戦後独立する国々/冷戦の幕開け
コラム(5) 歴史を歪める安易な呼称変更

あとがき だいたいでええんや


≪著者: ≫ 小谷野 敦 (こやの あつし) 1962(昭和37)年生まれ。東京大学文学部英文科卒業、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了。学術博士。著書に『もてない男』『バカのための読書術』『日本売春史』『「こころ」は本当に名作か』『谷崎潤一郎伝 堂々たる人生』『母子寮前』『日本恋愛思想史』など。







・・・シナ歴代王朝の覚え方として、「夏殷周秦前漢新後漢三国西晋東晋南北朝隋唐五代北宋南宋元明清中華民国中華人民共和国」というのを、私は使っている。「かいんしゅうしん、ぜんかんしん、ごかんさんごく、せいしんとうしんなんぼくちょう、ずいとうごだい、ほくそうなんそう、げんみんしん」である。これは覚えてほしい。
 ・・・   (P73、「第一章 皇帝とは何か、王とは何か」)


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本「源氏物語ものがたり (新潮新書284)」島内景二5

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源氏物語ものがたり (新潮新書)
源氏物語ものがたり (新潮新書284)

○著者: 島内景二
○出版: 新潮社 (2008/10, 新書 222ページ)
○定価: 735円
○ISBN: 978-4106102844
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紫式部に取り憑かれた九人の男たち。千年かけて作られた世界に誇る物語。
いつ書き始められ、いつ書き終わったのかもわからない。作者の本名も生没年もわからない。それなのに、なぜ源氏物語は千年もの長きにわたって、読者を惹きつけてきたのか? 本文を確定した藤原定家、モデルを突き止めた四辻善成、戦乱の時代に平和を願った宗祇、大衆化に成功した北村季吟、「もののあはれ」を発見した本居宣長……。源氏物語に取り憑かれて、その謎解きに挑んだ九人の男たちの「ものがたり」。


≪目次: ≫
はじめに
第一章 紫式部―― 生没年未詳 ――すべては謎の覆面作者から始まった
イギリスでは、ダーク・エイジ/心に訴える感動の強さ/いつの時代にも読み継がれてきた奇跡の書/源氏物語の恩人たち/解説が先か、本文が先か/ほんの少しだけ、紫式部について/生身の紫式部は、どこにいる/この家族にして、紫式部あり/源氏物語五十四帖/源氏物語のビッグ・バン

第二章 藤原定家(ふじわらのていか)―― 一一六二〜一二四一 ――やまと言葉の美しい本文を確定
源氏を「古典」にした男/古典への道は、本文の整備から/桐壺更紗の美しさは、物に喩えられない/引用されている和歌の指摘/筋金入りのロマン主義者/古典を活かす文化創造/源氏物語の最初の大恩人

第三章 四辻善成(よつつじよしなり)―― 一三二六〜一四〇二 ――古語の意味を解明し、モデルを特定
春の七草/森鷗外の名作にも影響を与える/『徒然草』や『枕草子』の読み方にも影響を与える/四辻善成は、どういう人だったか/『河海抄』のトリビアは、ただのトリビアならず/嘘から出た真(まこと)/モデルとは/「重ね」こそ、日本文化の特質/紫式部の墓

第四章 一条兼良(いちじょうかねよし)―― 一四〇二〜一四八一 ――五百年に一人の天才による分類術
応仁の乱、起こる/「女」とあれば、ただの「女」/すべてを知っていた男/文脈を読みほぐす/整理大好き人間/愛妻家は、子だくさん/日本文化の美徳は、やわらかさにあり

第五章 宗祇(そうぎ)―― 一四二一〜一五〇二 ――乱世に流されず、平和な時代を作るために
芭蕉があこがれた男/古今伝授とは/時雨の宿の思い/登場人物の心を深く思いやる/和の精神の大切さ/源氏物語は、下克上の乱世を先取りしていた/宗祇は、源氏物語をどう読んだか/理想の政治家の渇望

第六章 三条西実隆(さんじょうにしさねたか)―― 一四五五〜一五三七 ――鑑賞の鋭さと深さで人間の心を見抜く
藤原定家の再来/源氏物語の権威となる/歌人としての感受性/和歌への深い理解/鑑賞という能動的読書姿勢/妻を描いたデッサン/古今伝授の権威を高める

第七章 細川幽斎(ほそかわゆうさい)―― 一五三四〜一六一〇 ――源氏が描く理想の政道のあり方を実践
室町将軍の落胤?/新しい時代を呼び込むために/理想の主従関係、美しい人間関係/暖かいユーモア精神/幽斎の二面性/源氏学の集大成

第八章 北村季吟(きたむらきぎん)―― 一六二四〜一七〇五 ――本文付きの画期的注釈書で大衆化に成功
琵琶湖に映る名月/本文に付いた注釈書/元禄ルネッサンス/平凡な人間が、よりよく生きるには/文学者で終わらず、政に参画する/六義園という夢の庭

第九章 本居宣長(もとおりのりなが)―― 一七三〇〜一八〇一 ――先人の成果に異議を唱え、「もののあはれ」を発見
国学の四大人/たった一人で、「古今伝授」をひっくり返す/光源氏の年齢の間違いを正す/古い鑑賞や主題把握に異議を唱える/「もののあはれ」の発見/空前の天才に、弱点はあるか

第十章 アーサー・ウェイリーArthur David Waley―― 一八八九〜一九六六 ――美しい英語訳で世界文学に押し上げる
美しく端麗な英語/夕顔の白い花/静謐な思索/ポエジーと、批評精神の調和/世界の危機と立ち向かう批評精神

おわりに――紫式部との対話
主要参考文献


≪著者: ≫ 島内景二 (しまうち けいじ) 1955(昭和30)年長崎県生まれ。電気通信大学教授、日本文学研究者、文芸評論家。東京大学法学部に在学中、源氏物語と現代短歌の魅力に目覚めて文学部国文学科に転進。同大学院博士課程修了。著書に『北村季吟』『光源氏の人間関係』『文豪の古典力』『教科書の文学を読みなおす』など。






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本「天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書312)」本郷和人5

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天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書)
天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書312)

○著者: 本郷和人
○出版: 新潮社 (2009/4, 新書 223ページ)
○価格: 756円
○ISBN: 978-4106103124
おすすめ度: 4.0
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キレイゴトだけで生きていけたら、笑顔のしたのトボケた表情や言動に巧妙に隠され演じられた、ウソとか偽りとか、いやいやそんなにカンタンなものではない、演じる方も必死だ、ときには決死の覚悟で、まるでなにごとでもないように平静をよそおってみたりして。ときにチラリと見え隠れする遣り口に触れるに、オトナはキライだ、遣り方がキタナイ!、などと憤りを覚えないことの方が少なかった、いまでもじゅうぶん気にならないものでもない。どうなんだろう、意識してなのか、もしかしたら無意識のうちに天然のボケ(ほうけ)が老化が着実に進行しているのかもしれない。どこまでが演技でどこからが天然なのか、みずからをふり返るには判別し難いところもあって、白とも黒ともどっちもあってどっちもそれだけではなく。みずからのことなのに、不思議なくらいに分かっていない(どう考えてみたところでも、分かっている!、などと言いえるものではない)と思うことが多々あるのだから、みずからにあらざる他人のことなんかどうして分かりえよう(わざわざ口外するまでもない)。
とかなんとか、ボケはゆるされるのかゆるされないのか?!、ウソや偽りはゆるされるのかゆるされないのか??!、カンタンにゆるされるものでもないけれど、ゆるされないものでもないのかもしれない、で、どうやら、いずれも、ゆるされちゃうんだろうなぁ、との確信めいたものをつよく



平家から維新までの約七〇〇年間、天皇は武士に権力を奪われていた。しかし、将軍職や位階を授ける天皇は権威として君臨した――。このしばしば語られる天皇像は虚像でしかない。歴史を直視すれば、権力も権威もなかったことはあきらかだ。それでも天皇は生き残った。すべてを武士にはぎ取られた後に残った「天皇の芯」とは何か。これまで顧みられることの少なかった王権の本質を問う、歴史観が覆る画期的天皇論。


≪目次: ≫
権力のない天皇の権威とは――問題提起として
第1章 古代天皇は厳然たる王だったか     人口の増加と権力の発達(魏・呉・蜀の三国は拮抗していたか/明治政府のV字回復天皇論)/ 権力は徹頭徹尾、受け身である(当事者が動かなければ始まらない/殺されるのも自由だから/「野放図な自由」よりも「取り敢えずの平和」を)/ 使えない律令による天皇の絶対権力とは(当時を生きる人々の目線で見る/幻の輝ける古代/天皇=頭で考えた王とすると)
第2章 位階と官職の淘汰と形骸化     律令にない官職こそ重職ばかり(『平家物語』も読めない官位相当表/出世が見込める「武官コース」/経験がものをいう「実務官コース」)/ なぜ中国の科挙を導入しなかったか(数代で没落する中国の士大夫/官僚を叩き世襲に寛容な日本)/ 貴族の家格は政治をどう動かしたか(家の格に縛られる貴族の役割/複数の主人を持つ実務官「名家」/政治家貴族・キャリア貴族・ノンキャリ官人/律令が生んだゴンベさん)
第3章 時代が要請する行政と文書のかたち     あらゆる要求に応える訴訟(天皇よりもえらい上皇/律令や伝統から自由な地位/上皇が訴訟をつかさどった)/ 上皇(天皇)の判断はどう下るのか(治天の君の指令を受ける奏事/格調高いが単純明快な官宣旨)/ 変化していく朝廷の公文書(官宣旨から綸旨・院宣へ/上級貴族ぬきでも出る/変化の本質は「はぶく」)
第4章 武力の王の誕生を丁寧にたどる     古代・近世へ連なる「権門」とは(あくまでも天皇と朝廷が国家の中心/中世に国家と呼べるものがあったか)/ 中世的朝廷をデザインした藤原信西(上皇の信任を根拠に朝政を主導/「お気に入り」がアキレス腱にもなる)/ 権門体制の崩壊と平家政権(武力は恐怖を放射する/牙を剥く平家、停止する院政)/ 源平の戦いの本質は何だったのか(朝廷の支配からの自立/武士の財産を保証する新しい王権)/ 源頼朝が達成したもの(幕府は朝廷を乗り越えられないのか/一一八〇年一〇月六日、鎌倉幕府成立)
第5章 悠然たる君臨からの脱皮     朝廷の新しい役割(重要なのは征夷大将軍ではない/「わたしは何者か」を決める情報)/ 文化のちからで幕府をねじ伏せる(武士を圧倒する知性・学識・教養/卓越した王が見誤った武士の実情)/ 承久の乱の敗北がもたらしたもの(武力放棄を臣下に誓う/もう強訴を止められない/伝統は崩壊し危機に瀕す王権)/ ふたつの王権の優劣を考える(非常時に大事にされた道理/幕府にすがるしかない/天皇は幕府が決める)
第6章 実情の王として統治を目指す天皇     九条道家が目指した徳政(「もとに戻す」のが徳の本質/国を治めるのは法か徳か)/ 新しい天皇のあるべき姿(法に拠る幕府と道理を求める朝廷/実情を反映した徳政で復活を図る)/ 両統迭立期の朝廷の構造(無理がある「西園寺家史観」/皇統を二つ用意した幕府の狙い/正統は大覚寺統か?)
第7章 南北に分裂しても必要とされた天皇制     実は孤立していた後醍醐天皇(明らかな二つのうそ/貴族たちは敬遠していた/鎌倉幕府は自ら倒壊した)/ 画に描いた餅から室町幕府へ(呆気なく崩壊した建武政権/重要な三つの選択/「王が必要なら木か金で作れ」)/ 初めての武士文化・バサラの登場(唐物が流入する/天皇の文化への異議申し立て)
第8章 衰微する王権に遺された芯     歴史の転換点、一三九二年南北朝合一(京都に天皇がいなくなった/幕府が生みだした天皇/実情の王が消滅した年)/ 「祭祀の王」としての機能停止(天皇と無縁だった新仏教/神道は社会に対応しなかった)/ 権力も権威もない天皇の文化のちから(日本史上最も困窮した天皇/栄光を失ったからこそ幽玄に立つ天皇/天皇は動乱の世を生き抜いていく)
天皇を再発見した日本人――むすびに代えて(信長は天皇を必要としたか/秀吉は現状維持、家康は東国へと距離を取る/仕事がなくなってしまった天皇/儒学が生んだ尊王)


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう かずと)  1960(昭和35)年東京生まれ。東京大学大学院情報学環を経て東京大学史料編纂所准教授。東京大学・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し日本中世史を学ぶ。専攻は中世政治史、古文書学。東京大学史料編纂所で『大日本史料』第五編の編纂を担当。著書に『武士から王へ』など。

本郷和人 『武士から王へ お上の物語』(ちくま新書、2007年) '10/07/10
本郷和人 『人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ』(講談社選書メチエ、2006年) '10/07/06
本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12





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本「日本語教のすすめ (新潮新書333)」鈴木孝夫5

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日本語教のすすめ (新潮新書)
日本語教のすすめ (新潮新書333)

○著者: 鈴木孝夫
○出版: 新潮社 (2009/10, 新書 252ページ)
○価格: 777円
○ISBN: 978-4106103339
おすすめ度: 4.5
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そう、いろんなことを考えないときはないのであって、考えたことのどれほどかを言語として表出できているのだろう。もっとも、書き記すほどにたいしたことなど考えていないのであろうが、ときに、あっこれは!、などと思うような考えだって、しばらくつらつらと考察を展開してみて、フムフムとひとり思いながらも、そのうちには忘れてしまい消失してしまっていたりして(そのレヴェルでしかない)。
言語学

雑誌『新潮45』に平成十九年十月から二十一年の五月まで、「日本語万華鏡」の題のもとに連載したものを多少加筆訂正したうえ編集して一本に纏めたもの(P.247「あとがき」)。アンソロジイ


≪目次: ≫
第一章 日本語は誤解されている    一 日本語ってどんな言語 (日本語は大大言語/日本語放棄論の系譜/西欧至上主義からの解放)/二 漢字の読みはなぜややこしいのか (音読みと訓読み/なぜ二重読みが生まれたのか/二重読みに良い点はないのか/漢字からなる専門語は分かりやすい/一般人に理解しづらい英語の専門語/同一概念の二重音声化/ヤーヌス的双面性/複雑な鶴のほうが覚えやすい/漢字の訓読みを止めると……)/三 ラジオ型言語とテレビ型言語(1) (世界には文字の読めない人が多い/音声だけが言語の全てである/日本語では文字も言語の一部/日本語には同音語がとても多い/同音でも文字表記が違えば大丈夫/日本人は同音語が大好き)/四 ラジオ型言語とテレビ型言語(2) (音声面が貧弱な日本語/音節構造の比較/和語の動詞は抽象的/和語の形容詞も抽象的/目と耳の能力の違い)
第二章 言語が違えば文化も変わる    一 虹にはいくつの色があるのか (本当に七色?/英語では六色だった/民衆レベルでは……/学校では何と教えている?/ヨーロッパの他の言語では/科学的で客観的な事実とは/「虹は七色」が常識でなくなる?)/二 太陽は世界のどこでも赤いのか (アメリカでは太陽は黄色/リンゴは赤い、でもフランスでは?/orangeはオレンジ色か/赤靴は赤くない/進めの信号は青か緑か)/三 蛾と鯨が同じである理由 (蝶と蛾は同じ虫? 違う虫?/なぜこの事実を知らなかったのか……/母語の見方を外れることは至難/思い込みから自由になれるか/胡蝶蘭命名の由来/鯨には蛾を思わせる部分がある)/四 文化によって異なる羞恥心 (仕切り壁も扉もない便所に驚く/女同士は真っ裸で平気/乳房はいつから恥部になったのか/靴屋に靴べらがない/素足を恥と考える文化/中国人にとっては足が催淫帯/文化人類学的に先進国を見直そう)
第三章 言葉に秘められた奥深い世界    一 天狗の鼻は「長い」ではなく「高い」 (鼻が問題になるとき/〈高い、低い〉は日本語だけ?/では、高い鼻と長い鼻の違いとは/西洋人の鼻は〈高く〉ない?)/二 形容詞の中身はなに? (一体、なにを形容しているのか/何も言わない形容詞/〈大きい〉と〈小さい〉にも問題が/隠れた比較/縦と横の比率が問題/〈寒い〉と〈冷たい〉の区別は?)/三 江戸時代、「日本酒」はなかった (日本酒vs.洋酒/逆転勝ちと逆転負け/旧制大学と新制大学/旧姓と新姓/急行と鈍行/新語の辿る運命の違い/二つの文明が併存する)
第四章 日本語に人称代名詞は存在しない    一 身内の呼び方の方程式 (自分の子供を何と呼ぶ?/家族内で使う言葉とは/相手に対して自分を表す言葉/職場や学校で使うのは/広く一般の社会的場面で)/二 日本語の人称代名詞を巡る問題 (西洋の言語と違う日本語/人称代名詞はない/影が薄い代名詞/自称詞、対称詞、他称詞と呼ぶべき/日本語には三人称しかない/テニス型とスカッシュ型/黙ってひとの部屋に入らないでよ)/三 指示語と自己中心語のしくみ (特定の動作を必要とする言葉/指さし行為とはどんな動作か/方向指示と文脈指示の違い/人称代名詞の二種の指示性/自己中心語とはどんな言葉か/親族用語の自己中心性/自己中心語の他者中心的用法/家族の最年少者が原点とされる)/四 「人称」の本質は何か (人称ってなんだろう?/相手に一人称を使う場合/相手に三人称を使う場合/自分を三人称で表す/独り言における人称/心的態度の表現)
第五章 日本語に対する考えを改めよう    一 日本人のもつ相手不在の外国語観 (言葉で他者を動かす/対外言語活動の弱い要因/国内改革のための手段/内向きか外向きか)/二 日本語教のすすめ (世界中に日本語の読める人を/鎖国状態を打破すべき/日本語熱が高まらない理由/日本は大損をしている/日本語読書人口の増加策)
注および初出文献一覧
あとがき
 (平成二十一年八月 鈴木孝夫)


≪著者: ≫ 鈴木孝夫 (すずき たかお) 1926(大正15)年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部英文科卒。慶応義塾大学名誉教授。専攻は言語社会学。著書に『ことばと文化』『閉された言語・日本語の世界』『武器としてのことば』『日本人はなぜ日本を愛せないのか』『人にはどれだけの物が必要か』など多数。

鈴木孝夫 『教養としての言語学』(岩波新書、1996年) '10/01/21







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本「「文系・大卒・30歳以上」がクビになる 大失業時代を生き抜く発想法 (新潮新書332)」深田和範5

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「文系・大卒・30歳以上」がクビになる―大失業時代を生き抜く発想法 (新潮新書)
「文系・大卒・30歳以上」がクビになる 大失業時代を生き抜く発想法 (新潮新書332)

○著者: 深田和範
○出版: 新潮社 (2009/10, 新書 191ページ)
○価格: 714円
○ISBN: 978-4106103322
おすすめ度: 3.0
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ぼくもホワイトカラーの一員として。
ところで、「成長」について。いわゆるバブル経済が崩壊して、右肩上がりの成長神話みたいなものが、そもそも神話であり、自然の摂理から考えても右肩上がりであがりつづけることの不自然さに、なんとなく気がついていないわけではないんだろうけれど、ぼくだってそう、やっぱり明日は、少なくとも将来は、未来は明るい、いまよりよくあって、欲しいんだよ、願望だね、願いをこめて。未来が明るくなかったら、あぁ、どうしてなにゆえに生きていかなければならないのだろう、たのしいことばかりではない、むしろ、日々変わらず淡々と、辛く苦しいことの方がすくなくない。
ヒトが生まれて、やがてかならず死ぬ。死なないことはありえない。死ぬことは確実に決まっている、時期の問題として早かれ遅かれ。この世に生まれ出て、ひとりではなにもできない赤ん坊は親の庇護に下で「成長」する。それまで「できなかったことが、できるようになる」ことも成長のひとつのあらわれであろう。やがて自我が芽生えて、親の庇護を放れ、自立する。アタリマエのように、そうカンタンにうまくいかない。失敗して、痛い思いをして、なにごとも経験、経験を積まずして「成長」は為しえない。経験という意味においての「成長」は、死にいたるまで可能ではあろうけれども、どうなんだろう、20歳くらいをピークと見てもいいのではないのか(個人的な根拠の乏しい印象として)、もちろん「成長」しないわけではない、しかし、10代までの「成長」一本槍の状態から、よくもわるくも複雑な、ときに喪失、老化の傾向を抗えない。すでに、この世に生まれ出た時点から、死に向かっていると考えるなら、死に向けた準備は着々と進められているとも考えられる。死に向けた準備をしてしかるべきであり、死に向けた準備がなされないことの方こそ問題視されよう。備えあれば憂いなし、などとカンタンに言えるものではないのだが。
そう、たまたまぐうぜん、日本においては、江戸時代の終わりころ(明治維新まえ)から、大雑把に言ってしまえば、右肩上がりの機運に乗ってきた、たまたまぐうぜん。第二次世界大戦の敗戦だって、もしかしたら、歴史に“もしも”はないことを承知して、壊滅的な敗戦の屈辱を経ていなかったならば、驚喜的な復興劇が展開されたかどうか、歴史に“もしも”はないのだけれど。古代からつづく東アジアの秩序(中国を中心とする朝鮮との関係)から、タイミングよくアタマひとつ抜け出したことだって(いまはどうだか)。
「成長」をね、外面的な、外見から判断できるような「成長」、もっともそれが分かり易いことに相違はないのだけれども、内面的な成長が他人から指摘(称賛)されることはすくなく、まして自分自身ではなかなか実感しがたいものであろうけれども、「成長」ってムズカシイ。
ぼくには、経済規模のタンジュンな拡大を「成長」と称することに、どうにも矛盾を覚えてムズムズムズムズして仕方がないんだ。


≪目次: ≫
まえがき
第1章 これからのリストラ対象はホワイトカラーである   派遣切りは序章にすぎない。企業が必ず手をつける次のステップでは一〇〇万人のホワイトカラーがクビになる。   (不況のショックはこれからだ/ホワイトカラーとは/ホワイトカラー就業者数の推移/ホワイトカラーがリストラ対象となる理由/大不況なのにリストラが遅れている理由/この先のシミレーション)
第2章 「自分だけは大丈夫」という根拠のない思い込み   そのうち持ち直す? 大企業だから大丈夫? 自分には能力がある? 状況を客観的に認識し、根拠のない楽観的な思い込みを捨てよ。   (危機感がないホワイトカラー/思い込み_な道埔譴復活すれば業績は回復する/思い込み経済は成長するものだから業績は回復する/思い込みB膣覿箸世ら経営は安定している/思い込みぅ曠錺ぅ肇ラーの仕事は重要である/思い込みゼ分は他社でも通用する/楽観的な思い込みの要因)
第3章 「がん細胞」となったホワイトカラー   人事制度の見直し、経営計画の策定、コンプライアンスの整備……。ホワイトカラーの「自己満足」のための仕事が増殖し、会社を蝕んでいる。   (ホワイトカラーが感じていること/「がん細胞」と自ら認めよ/不要な仕事を増やす性質/コイン・ポリッシャー/「がん細胞」となるプロセス/1980年以前のホワイトカラー(少数精鋭の時代)/1980年代のホワイトカラー/1990年代のホワイトカラー/2000年代のホワイトカラー/世界同時不況以降の状況)
第4章 人事部長M氏の見た光景   ある日、リストラの責任者になった大手電機メーカーの人事部長。彼が見た地獄とその先の光とは――。小説仕立てのシミュレーション。   (生産調整と非正規社員の雇い止め/トップダウンによるリストラ指示/見せかけの経費削減/リストラのためのムード作り/希望退職の募集/ホワイトカラーへのリストラ宣言/組織変更と管理職のリストラ/希望退職の追加募集/退職勧奨・指名解雇/リストラの完了/退職/復活)
第5章 真っ先に切られるのはどういうタイプか   文系・大卒・三〇歳以上。これからは「幹部候補生」こそが危ない。過去に例のないリストラで社会が負のスパイラルに陥る可能性も。   (特徴30歳以上の大卒・文系が主な対象者/特徴⊆唆抜間が長期化する/特徴リストラが連鎖する/特徴ぅ螢好肇蕕段々と厳しくなる/社会への悪影響も)
第6章 大量失業時代にどう対応するか   いざ「その時」が来てからでは遅い。「その時」は遠からずやってくる。今のうちに考えておくこと、覚悟しておくべきこと。   (現実を直視する/自分がやりたいこと、できることを徹底的に考える/社内の動きから状況を読む/事前に行動の選択肢を整理しておく/発想の転換を図る/新しい社会を思い描く/経営者のとるべき対応は/望まれる労働施策/セーフティーネットの充実を/失業予防ではなく再就職支援へのシフトを)
第7章 ホワイトカラー大量失業時代を乗り越えて   失業=失敗ではない。これは日本経済が変わっていくための未来へのステップである。そう考えられる者こそが生き残る。   (大量失業は新たな成長への第一ステップ/「成長」とは何か/「不安定」であることを恐れるな/今こそ、新しい社会のイメージ作りを/「がん細胞」から「万能細胞」へ/「失業=失敗」ではない/できないことに挑む)
あとがき (2009年9月 深田和範)
主要参考文献


≪著者: ≫ 深田和範 (ふかだ かずのり) 1962(昭和37)年横浜市生まれ。一橋大学社会学部卒。シンクタンク研究員、東証一部上場企業の人事部長などを経て、現在は大手コンサルティング会社に勤務。組織再編や人事制度改革に関するコンサルティングに従事するかたわら、社会保障に関する調査研究や講演、執筆活動なども行う。







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本「ひらめき脳 (新潮新書)」茂木健一郎5


ひらめき脳 (新潮新書)
著者: 茂木健一郎
新書: 198ページ
出版社: 新潮社 (2006/4/15)




ひらめき、閃き、ひらひらひらひらと、ひらひらひらひら跳んで飛んでとんでいけ〜、いたいのいたいのとんでいけ〜♪
あっ、でもね、ぼくの心のヒリヒリは、こいつばっかりは簡単にとばしちゃっちゃぁあいけねぇ。そう、とある瞬間にひらめいちゃった(覚悟!?)んだ、「ぼくはこの先ず〜っと、心の内にいたみを抱えて生きていくんだ、いたいままに生きなきゃいけないんだなぁ」って。ひらめいちゃっても、なかなかに受け容れることって困難で、「ママママ、ぼくこわいよぉ〜、たすけてよぉ〜、なんとかしてよぉ〜、ママ〜〜」とばかりに、いつもいつも心の葛藤が繰り返される、、、

茂木健一郎のエッセイ、
今まで、脳についての本は幾つか書いてきましたが、本書はその中で最もやさしく、しかし本質的なことを書こうと努めた「作品」です。
お前の話は面白いのだが、文章が難しいとこれまで何度もお叱りを受けてきました。確かに、いつもコムズカシイことをあれこれ考えているので、ついつい文章もそうなってしまうのかもしれません。しかし、私が何を考えていようと、世間の人には関係のないことです。せっかく新潮新書から本を出すのだから、一つ自分の個人的な問題は棚上げにして、できるだけ世間の人の関心に寄り添ったことを説明しようと思いました。
その一方で、やはり、脳科学の最先端や、一番面白いところはお伝えしたい。また、私は人生というものを愛していると自負していますが、「ひらめき(「アハ!体験」)」を通して人生をもっと愛する、というコンセプトは絶対に外したくありませんでした。 (P.197)
と、あとがきに書き記す。なるほど、確かに最近のハイペースで刊行される著作たちと比較すると、初期の著作である「生きて死ぬ私 (1998.6)」であったり、「脳と仮想 (2004.9)」であったり、簡単に平易に過ぎなくってぼくは好きなんだけど、「欲望する脳 (集英社新書,2007.11)」も好かったなぁ、そう考えると、著されている内容も然ることながら、それを読むぼくの状態って、結構影響が小さくないのかも。などと考えながら、ぼくは電車の中では景色や吊り広告をも眺めることなく、誰とも目を合わせないよう(現実世界との断絶!?)に、ひたすらに読書に耽るのが常なんだけど、何と最近2回も、鮮やかな黄緑色の装丁の「脳を活かす勉強法 (PHP研究所,2007.12)」(未読)を読む人を、20代後半の女性と、50代の男性サラリーマンとを見掛けて、多くの人の読んでる本がブックカバーに隠されていることを考えると、黄緑色が目立つとはいえ、「流石に人気があるなぁ」と感心してみたり、「もしかしたら、普段は本など読まない人が読んでるのかな?!」とか考えたりしたりして、なるほど茂木健一郎の人気を感じたりもする。

言語のような一つの能力を獲得するという歓びは、別のある能力を喪失するという哀しみとともにあるということなのでしょう。 (P.135)

≪目次: ≫
  ひらめきの時代
  ひらめきを生む環境
  ひらめきの正体
  脳とひらめき
  ひらめきと学習
  記憶の不思議
  不確実性を乗り越えるために
  ひらめきとセレンディピティ
  ひらめきを掴むために








本「国家の品格」藤原正彦5


国家の品格 (新潮新書)
著者: 藤原
新書: 191ページ
出版社: 新潮社 (2005/11)




今更って気がしないでもないんだけど、僕にとっては今だった。
気にはなってた、何かと話題になってて、でも手にとるまでは至らなかった、、、とある本で目にして、「やっぱり読んでおかないとダメだ。語れないじゃん!?」って気が付いちゃった。
そのとある本”紙屋高雪『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』築地書館”は、30代の真面目なサラリーマンでオタクでコミュニスト(共産主義者)の著者が主催する漫画評論サイト「紙屋研究所」で語った広範で膨大な書評を書籍化した本なんだけど、締め括りがこの「国家の品格」の書評だった。だから、僕の中で、『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』がやっと終わった。しかし早速同僚の希望者にレンタル中で、振り返りようがない、しまった(笑)。

あまりにも話題の著作だから、その影響が大き過ぎたからか、僕が耳にする評価は押し並べてよろしくない印象。
確かに軽い。講演記録をもとに執筆した著作だとかで、しかも新書で、全191ページ、じっくり語るより、親しみ易く分かり易く広く世間一般に。
物足りなさは拭えない。それでも、ベストセラー新語・流行語大賞

そうか、そうだったのか。僕は読了後、書き記す前に一応簡単な調査をすることにしているんだけど、著者”藤原正彦”は、数学者だけの人だとばかり思い込んでいたら、しかもそれも「博士の愛した数学」がらみの記憶なんだけど、両親(新田次郎藤原てい)を作家に持つエッセイストとしても有名で、翻訳まで手掛け、国語教育の重要性を説いていて、それ以前のエッセイでも、しばしば「武士道」やら「祖国愛」やら「情緒」やらが登場していた。とWikipediaにあった。

気持ちよく語られる自論。








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写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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