Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

東京大学出版会

本「新装版 ニヒリズム 内面性の現象学 (UPコレクション)」渡辺二郎5

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 無


1975年10月10日 初版第1刷
2013年9月15日 新装版第1刷


――人間存在の背後に立ち現れる根源的な問いに鋭く迫る。――
無の問題は、人間存在の背後に立ち現われる根源的な問いである。ニヒリズムは“超克"さるべき何かではなく、ひたすら凝視され、生き抜かれねばならないだろう。ニヒリズムの問題現象を「内面性の現象学」として確立する。


≪目次: ≫
一 哲学の根本問題
 第一講 問題提起
問題の発端/哲学の根本にあるものの問題化
 第二講 内面性の現象学
哲学の根本にあるものの問題化の再確認/いくつかの重要な注意
 第三講 根本的に問題であるもの
内面性の現象学再考/根本問題の内実/「反省的判断力」との連関

二 ニヒリズムの問題現象
 第四講 意味と無意味
再確認/根源的意味/無意味の二種類と四様相/意味と無意味の交錯
 第五講 無の問題
ニヒリズムの問題現象の確認/ニヒリズムの不可避性/ニヒリズムの意味/無の問題に対する否定的見解(ベルクソン)/無の問題に対する積極的見解(サルトル、ハイデッガー)/無の問題とニヒリズムの問題現象
 第六講 ニーチェのニヒリズム
要旨再説/意味の無化/ニーチェのニヒリズム(1)――ニヒリズムの意味・心理・到来の必然性・その理由/ニーチェのニヒリズム(2)――遠近法・意味づけの投入・意味づけられたものの虚妄性/ニーチェのニヒリズム(3)――ニヒリズムの二義性・その超克/ニーチェのニヒリズム(4)――意味の無化・超克の問題性・遠近法の真理論
 第七講 存在信念と運命意識
ニヒリズムの問題現象/存在信念と運命意識/キルケゴール・ニーチェ・ハイデッガーの場合/存在の先行的事実性

三 自己への生成とその全体
 第八講 人間的営為の諸相、および深淵と没落
無意味の二種類/極限的無意味に対して/具体的歴史的無意味に対して/いくつかの注意/哲学的形而上学/野生の世界
 第九講 他者性の媒介を経た自己性
媒介を経てゆく生成/ヘーゲルの場合/ディルタイの場合/ハイデッガーの場合/現代哲学の課題との連関
 第十講 内的必然性

あとがき (昭和五十年十月十三日 著者識)
『ニヒリズム』復刊によせて (『UP』三六一号〔二〇〇二年一一月〕)
解題 (榊原哲也・東京大学大学院人文社会系研究科教授)


≪著者: ≫ 渡辺二郎 (わたなべ じろう) 1931年 東京に生れる。1953年 東京大学文学部哲学科卒業。1978年 東京大学文学部教授。1992年 東京大学名誉教授。2002年 放送大学名誉教授。2008年 逝去。主要著書、『ハイデッガーの実存思想』(新装第二版 1985年、勁草書房)、『ハイデッガーの存在思想』(新装第二版 1985年、勁草書房)、『西洋思想の流れ』(1964年、共著、東京大学出版会)、『ニーチェ』(1976年、平凡社)、『ハイデッガー『存在と時間』入門』(1980年、編著、有斐閣)、『ニーチェ物語』(1980年、共編著、有斐閣)、『西洋における生と死との思想』(1983年、共編著、有斐閣)、『西洋哲学史』(1984年、共編著、有斐閣)、『構造と解釈』(1994年、ちくま学芸文庫)、『現代文明と人間』(1994年、編著、理想社)、『哲学入門』(1996年、放送大学教育振興会)、『英米哲学入門』(1996年、ちくま学芸文庫)、『人生の哲学』(1998年、放送大学教育振興会)、『芸術の哲学』(1998年、ちくま学芸文庫)、『美と詩の哲学』(1999年、放送大学教育振興会)、『歴史の哲学』(1999年、講談社学術文庫)、『モデルネの翳り』(1999年、編著、晃洋書房)、『現代の哲学』(2001年、放送大学教育振興会)、『現代人のための哲学』(2005年、ちくま学芸文庫)、『自己を見つめる』(新版 2009年、左右社)、『渡邊二郎著作集(全12巻)』(2010-2011年、筑摩書房)。


渡邊二郎 編著 『ハイデガー 「存在と時間」入門』(岡本宏正/寺邑昭信/三冨明/細川亮一 著、講談社学術文庫、2011年) '11/12/15
渡邊二郎 『現代人のための哲学』(ちくま学芸文庫、2005年) '10/04/09
渡邊二郎 『はじめて学ぶ哲学』(ちくま学芸文庫、2005年) '10/04/06
渡邊二郎 『自己を見つめる』(佐藤康邦/榊原哲也 解説、放送大学叢書、左右社、2009年) '10/04/01

生松敬三/木田元/伊東俊太郎/岩田靖夫 編著 『概念と歴史がわかる 西洋哲学小事典』(ちくま学芸文庫、2011年) '13/02/03


・・・・・・「これが――人生だったのか」「よし! それならば、もう一度!」と、永遠回帰を生きるよりほかにない。・・・・・・   (p184)




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本「地方財政論  Principles and Practice of Local Government Finance 」持田信樹5

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――地方財政の行動原理――
制度・理論・政策を一体化して解説し、納税者の立場から意義と課題を考察する。考え方を養う本格テキスト。

政治・経済・社会のシステムが変貌しつつある現代において、体制転換期を迎えた新しい地方財政を解説するテキスト。制度と理論と政策を一冊の中で有機的に結合して論じる。また、消費者・納税者の立場から、地方財政の意義と問題点を考察する。各章に解答の充実した演習問題を設け、思考プロセスを養う本格的教科書。


≪目次: ≫
はしがき (2013年秋 持田信樹)

第1章 現代経済と地方財政
  1. 地方財政論の意義
  2. 政府の経済活動
公共部門の規模/公共財・準私的財の供給/政府の費用負担
  3. 地方政府の役割
中央と地方の役割分担/スピル・オーバーと規模の経済/財政外部性と福祉移住/地域選好と応益原則/政府間の競争と政策革新
  4. わが国の地方財政
中央集中と地方分散/経費と租税の分担関係

第2章 予算制度と経費の膨張
  1. 予算とは何か
予算原則/予算の内容/予算の循環
  2. 地方の経費構造
目的別歳出/性質別歳出
  3. 地方財政計画
地方財政計画
  4. 地方経費膨張の理論
増分主義的予算編成/事業部局と予算最大化/需要の所得弾力性/労働集約的な生産技術
  5. 予算制度の改革論
発生主義と現金主義/官庁会計の問題点/財政書類4表/公会計の意義/行政評価/行政評価の効果

第3章 地方政府の意義と役割
  1. 私的財と公共財
公共財の定義/地方政府の行政活動/準私的財と現物給付
  2. 公共財の効率的供給
サミュエルソン条件
  3. 地方政府が存在する理論的根拠
地方公共財/オーツの地方分権化定理/ティブーの「足による投票」
  4. 現物給付と所得再分配
現金給付と現物給付/普遍主義/自己選択/時間に関する不整合
  補論A
  補論B
  補論C

第4章 教育と機会均等
  1. 義務教育の行財政
国と地方の事務分担/国と地方の経費分担/教育費の内訳/義務教育費国庫負担金制度/地方公共団体の権限拡大
  2. 教育における政府の関与
教育の外部性/教育の機会均等
  3. 消費者から見た教育
人的資本論/スクリーニング仮説
  4. 教育をめぐる政策的諸問題
学力問題と階層化/教育の機会均等と就学援助制度/教育委員会制度

第5章 医療・介護とリスク分散
  1. 社会保険の仕組み
国民健康保険/介護保険
  2. 保険市場の特質
公正な保険料/期待効果/情報の非対称性/クリーム・スキミング
  3. 国民健康保険の財政
国保財政の構造/国保財政の課題
  4. 介護保険の財政
介護保険の財政構造/介護保険財政の課題

第6章 福祉と所得再分配
  1. 福祉についての簡単な説明
生活保護制度/児童扶養手当
  2. 福祉制度の理論的根拠
最低限の生活水準/効率的な所得再分配/問題の諸側面
  3. 分析的問題
中央・地方の役割分担/所得分配と財政支出の関連性/福祉と労働供給
  4. 福祉をめぐる政策的課題
生活保護費の経費負担/漏給問題/「貧困の罠」

第7章 地方税の体系
  1. 地方税の類型
地方税の位置/地方税の類型
  2. 地方税原則
  3. 代表的な地方税
固定資産税/個人住民税/地方消費税/法人事業税
  4. 課税自主権
税率決定権/税目についての課税自主権/法定外税の課題

第8章 税源配分の理論
  1. 地方税の位置づけ
地方税と補助金/課税自主権
  2. 望ましい地方税制
  3. 財政外部性
租税競争/重複課税
  4. 資産課税と所得課税
固定資産税/個人所得税
  5. 消費課税と法人課税
付加価値税/法人税

第9章 特定補助金の理論と応用
  1. 補助金のタイプ
歳入に占める割合/特定補助金と一般補助金/法律補助金と任意補助金/定率補助金と定額補助金/地方財政法における「国庫支出金」
  2. 補助金に関する分析的問題
一般補助金/定額特定補助金/定率特定補助金
  3. 補助金の意義と弊害
画一性/費用転嫁/財政不均衡/スピル・オーバー/ナショナル・スタンダード
  4. 補助金改革論
補助金改革のパターン/グローバル化と補助金

第10章 地方財政調整制度
  1. 地方財政調整制度:入門
なぜ、必要なのか/どのように均衡化するか
  2. 財政調整制度の理論的根拠
財政的公平/移住外部性/純財政便益の格差/非効率な人口移動と財政調整制度
  3. 地方交付税の仕組み
わが国における発展/地方交付税の意義/マクロの財源保障/ミクロの財源保障
  4. 政策的な諸問題
持続可能性/算定の簡素化/インセンティブ

第11章 地方債制度と市場
  1. 地方債の財政的側面
発行の目的/発行の手続き/発行の形式/地方債の発行の消化
  2. 地方債の金融的側面
借入金額/短期と長期/発行条件/地方債の償還/地方債の安全性
  3. 地方債の発行根拠
便益と費用の一致/税と地方債の等価性/人口移動による資本化
  4. 地方債をめぐる環境
地方債の需給環境/予算制約のソフト化/地方債の制御/地方財政健全化法/財政ルール

第12章 地方政府の準企業活動
  1. 地方公営企業
地方公営企業の定義と経理/公営企業の経営原則
  2. 自然独占と政府の規制
自然独占/限界費用価格規制/独占価格/平均費用価格規制
  3. 地方公営企業の会計制度
借入資本金とみなし償却/引当金と繰延資産
  4. 第3セクター
第3セクターの概要/ペストのトライアングル/日本の第3セクター/債務保証と損失補償

第13章 地方財政と分権改革
  1. 分権改革の潮流
グローバル化の帰結/地域単位の自己決定/Jカーブ
  2. わが国における分権改革の歩み
地方財政をめぐるアクター/分権改革の胎動/「三位一体」改革
  3. 外部環境と内在的要因
改革の文脈/適時性と範囲
  4. 分権改革のプロセス


演習問題 解答
参考文献
索引


◎Column 一覧
1 専決処分/2 行政評価の効果/3 画一性のコスト/4 学校の質と住宅価格/5 学校選択制の導入/6 保険者規模と保険数理/7 国保の最小効率規模/8 ふるさと納税/9 地方消費税の課税根拠/10 いわゆる「第3号要件」に該当する事例/11 法定外税の適法性/12 地方歳入の類型化/13 水平的外部性:租税輸出/14 垂直的外部性の実証研究/15 欧米の地方法人税/16 摂津訴訟/17 栄村の知恵/18 4.7兆円の国庫補助負担金の改革/19 財政調整制度の紹介/20 地方公共団体の格付け/21 下水道の経費負担区分/22 地方公営企業の意義/23 土地開発公社の解散/24 第3セクターの可能性


≪著者: ≫ 持田信樹 (もちだ のぶき) 1953年 東京生まれ。1977年 東京大学経済学部卒業。同大学院経済学研究科修了。東京大学大学院経済学研究科教授、経済学博士(東京大学)。専攻、財政学・地方財政論。主要著書、『都市財政の研究』(東京大学出版会)、『グローバル化と福祉国家財政の再編』(共著、東京大学出版会)、『地方分権の財政学』(東京大学出版会)、『地方分権と財政調整制度』(編著、東京大学出版会)、Fiscal Decentralization and Local Public Finance in Japan(単著、Routledge)、『財政学』(東京大学出版会)、『地方消費税の経済学』(共著、有斐閣)。




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本「鳥・人・自然 いのちのにぎわいを求めて  Birds, Humans, and Nature: Celebrating the Diversity of Life 」樋口広芳5

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鳥・人・自然: いのちのにぎわいを求めて
鳥・人・自然  いのちのにぎわいを求めて  Hiroyoshi HIGUCHI: “Birds, Humans, and Nature: Celebrating the Diversity of Life”, University of Tokyo Press, 2013

○著者: 樋口広芳
○出版: 東京大学出版会 (2013/5, 単行本 254ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130633369




人の手に乗るスズメ、クルミを車にひかせて食べるカラス、世界を旅する渡り鳥など、鳥たちの不思議な行動や生態をわかりやすく紹介。鳥たちの世界をとおして、生物多様性の意味・仕組・保全についての理解を深め、これからの人と自然のあり方を探る。


≪目次: ≫
はじめに

第1部 鳥との一期一会
第1章 日々のくらしの中で
スズメが人の手に乗った!/窓を開けてはいけない、カラスが起こる/都市の緑、初夏のにぎわい/港にたたずむイソヒヨドリ
第2章 日本と世界の片隅で
コマドリが赤いボタンに跳びついた!/釣りをする少年を見つめるササゴイ/アビとツグミの声に包まれて/トカラの森で/はじめての野生キンケイとの出合い/湿原に映えるあでやかな姿/ヤマガラの足のぬくもり

第2部 鳥のくらしと人のくらし
第3章 人慣れスズメ、急増中――出現の記録とその背景
記録をたどってみると/どんな場所で見られるか/どう拡がったのか
第4章 鳥たちの貯食
だれが、いつ、何を貯えるのか/種による違い/どのように貯えるのか/いつとり出して食べるのか/貯食は植物にとっても得なのか
第5章 カラスと人の地域食文化
カラスの多様な食生活/季節の果実を食べる/ビワ園をつくる!?/タケノコ狩り/貝や木の実を割って食べる/生ごみに集まる都市ガラス/石鹸をかじる/ロウソクをかじる/カラスにとっての地域食文化/種による違い/食文化をもつ理由/文化の伝播
第6章 島の自然と生きものの世界――三宅島とのつき合い
三宅島の自然/三宅島の生物の特徴/托卵相手の幅が拡がるホトトギス/イタチが島の生態系に与えた影響/二〇〇〇年噴火を体験する/噴火によって島の自然はどう変わったか
第7章 放射能汚染が鳥類の生活に及ぼす影響――チェルノブイリ原発事故二五年後の鳥の世界
チェルノブイリ原発事故とメラー教授らの研究/遺伝、生理、生活史形質などへの影響/鳥類以外への影響/福島原発事故への今後の対応

第3部 世界の自然をつなぐ渡り鳥
第8章 渡り鳥の衛星追跡
衛星追跡の仕組/カモ類の春の渡り/ハクチョウ類の春の渡り/タカ類の渡り/サシバの春秋の渡り/ハチクマの春秋の渡り/季節による渡り経路の違いの理由/種による違い/今後の課題
第9章 鳥の渡り衛星追跡公開プロジェクト
対象となった鳥や実施体制/ウェブサイトの公開/渡りの開始/中国入り/インドシナ半島、マレー半島へ/インドネシアへ/さらに東へ/秋の渡り公開、終了

第4部 鳥・人・自然
第10章 これまでの研究生活を振り返って
鳥との出合い/研究との出合い/赤い卵の謎にとりくむ/アメリカ留学/渡り鳥の衛星追跡/ハチクマの渡り追跡/保全に向けての研究成果の利用/今後に向けて
第11章 若き日の「恩師」、エルンスト・マイヤー
著書を読む/島の鳥の研究/心の恩師
第12章 日々のできごとの中の鳥や自然
小次郎はほんとうにツバメを切ったのか/「はつ恋」とサンコウチョウ/官僚世界の「渡り」/尖閣諸島は国際自然保護区に/「いただきます」に込められた意味

おわりに (二〇一二年一二月 大晦日をまぢかに控えて 樋口広芳)

引用文献(よりくわしく知りたい方のために)


≪著者: ≫ 樋口広芳 (ひぐち・ひろよし) 1948年 横浜市に生まれる。1970年 宇都宮大学農学部卒業。1975年 東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。東京大学農学部助手、米国ミシガン大学動物学博物館客員研究員、(財)日本野鳥の会・研究センター所長、東京大学大学院農学生命科学研究科教授を経て、東京大学名誉教授、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授、農学博士。日本鳥学会元会長、The Society for Conservation Biology Asian Section 元会長。主要著書、『鳥の生態と進化』(1978年、思索社)、『赤い卵の謎――鳥の生活をめぐる十七章』(1985年、思索社)、『鳥たちの生態学』(1986年、朝日新聞社)、『保全生物学』(編著、1996年、東京大学出版会)、『湿地と生きる』(共著、1997年、岩波書店)、『カラス、どこが悪い!?』(共著、2000年、小学館)、『鳥たちの旅――渡り鳥の衛星追跡』(2005年、日本放送出版協会)、『生命にぎわう青い星――生物の多様性と私たちのくらし』(2010年、化学同人)、『カラスの自然史――系統から遊び行動まで』(共編著、2010年、北海道大学出版会)ほか多数。


ジョナサン・ワイナー 『フィンチの嘴 ガラパゴスで起きている種の変貌  Jonathan Weiner: “The Beak of the Finch: A Story of Evolution in Our Time”, 1994 』(樋口広芳/黒沢令子 訳、ハヤカワ文庫NF、2001年) '10/03/26
トマス・C・グラッブ, Jr. 『野外鳥類学への招待 〈新装版〉  Thomas C. Grubb Jr. : “Beyond Birding: Field Projects for Inquisitive Birders”, 1986 』(樋口広芳/小山幸子 訳、新思索社、2006年) '10/03/09
樋口広芳/森下英美子 『カラス、どこが悪い!?』(小学館文庫、2000年) '10/03/09
樋口広芳 『鳥たちの旅 渡り鳥の衛星追跡』(NHKブックス、日本放送出版協会、2005年) '10/02/28
樋口広芳 『生命にぎわう青い星 生物の多様性と私たちのくらし』(DOJIN選書、化学同人、2010年) '10/02/27



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本「平家と六波羅幕府  A New Study on the Political Power of the Heike 」高橋昌明5

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平家と六波羅幕府
平家と六波羅幕府  Masaaki TAKAHASHI: “A New Study on the Political Power of the Heike”, University of Tokyo Press, 2013

○著者: 高橋昌明
○出版: 東京大学出版会 (2013/2, 単行本 349ページ)
○定価: 5,460円
○ISBN: 978-4130201506





平清盛による権力が最初の武家政権とし、幕府とは何かということに分け入り論じる平家政権論。貴族化されたとされる平家像を越え、その後の日本社会の権力のあり方を考察するためのあらたな歴史像を描く。歴史学の通説的概念を根本的に問い直す。


≪目次: ≫
序、ならびに用語について
  はじめに
  一 平家
  二 平氏系新王朝

第一部 六波羅幕府と平氏系新王朝
第一章 後白河院と平清盛――王権をめぐる葛藤
  一 後白河時代をどうとらえるか
  二 王権のラブコール
  三 平家の国政への介入方式
  四 福原居住の政治的効用
  五 対立のかなたに――結びにかえて
第二章 福原遷都をめぐる政治――治承二年(一一七八)から同四年八月末まで
  はじめに
  一 遷都は清盛の突然の暴走か
  二 福原が新都の候補地だった徴証
  三 福原への行幸
  四 都遷りか離宮か
  五 八月一二日院御所議定
  六 結び
第三章 六波羅幕府と福原
  一 清盛の福原退穏
  二 平家にとっての福原の意味――六波羅幕府論
  三 福原での発掘の現状
  四 都市福原の素描
  五 結語にかえて
第四章 六波羅幕府再論
  はじめに
  一 頼朝の政権が最初の幕府であるのは自明のことか
  二 幕府とは何か
  三 京都大番から見た平家と鎌倉幕府
  四 平家と鎌倉幕府の共通性
  五 結びにかえて

第二部 平家権力の諸相
第五章 平家の館について――六波羅・西八条・九条の末
  はじめに
  一 六波羅館前史
  二 最盛期の六波羅
  三 西八条殿
  四 九条の末
第六章 平家家人制と源平合戦
  はじめに
  一 平家の有力家人たち
  二 小松家・一門主流と有力家人
  三 有力家人と大将軍
  四 近江・美濃の戦野で
  五 重衡と維盛
第七章 清盛家家政の一断面――備後国大田荘関係文書を手がかりとして
  はじめに
  一 平安期大田荘関係文書の伝来過程
  二 院の御厩舎人ら年貢の受け取りを拒否
  三 主典代基兼、問題解決に奔走
  四 関係文書は盛国のもとへ
  おわりに
第八章 嘉応・安元の延暦寺強訴について――後白河院権力・平家および延暦寺大衆
  はじめに
  一 嘉応の強訴
  二 安元の強訴(その一)
  三 安元の強訴(その二)
  四 鹿ヶ谷事件
  五 結語

第三部 日宋の交流と海
第九章 大輪田泊について
  一 福原山荘と大輪田泊
  二 承安の外交
  三 経の島
  四 千僧供養
  むすび
補論 治承三年六月中旬の瀬戸内航海記録
第一〇章 宋銭の流通と平家の対応
  はじめに
  一 治承二年の高倉新制
  二 治承三年の万物沽価法関係史料
  三 沽価法とは
  四 沽価法に銭の直法はなぜ必要か
  五 銭の流通は公認されたか

第四部 物語への展望
第一一章 『平家物語』の虚実――北米の日本史・日本文学研究者に向けて
  はじめに
  一 『平家物語』の基本構図はどう理解されるべきか
  二 平家の政権をどう評価するか
  三 石母田正の『平家物語』について
第一二章 平重盛の四天王寺万灯会について
  はじめに
  一 釈文・読み下し・語釈など
  二 表白の作者および作成時期など
  三 四天王寺の万灯会
  四 表白から「灯炉之沙汰」へ
第一三章 「朝敵」という語の成立
  はじめに
  一 「朝敵」の用例
  二 「朝敵」と「君の御敵」
  三 「朝敵」の語の意味したもの
  四 匹敵するものから謀反人へ

あとがき (二〇一二年一一月一一日 盒蕎嗣澄
索引


※[カバー図版]
平治の乱にあたり、清盛は、内裏に幽閉されていた二条天皇を、六波羅殿に迎え入れることに成功した。その報が伝わるや、公卿らが続々と六波羅につめかけた。門前に列をなす軍兵は、平家重代の家人たちである。
平治物語絵巻(六波羅行幸巻)」 東京国立博物館蔵


≪著者: ≫ 高橋昌明 (たかはし まさあき) 1945年高知市に生れる。1969年同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。滋賀大学教育学部教授、神戸大学大学院人文学研究科教授を経て、2008年定年退職。神戸大学名誉教授。博士(文学、大阪大学、2002年)。主要著書、『中世史の理論と方法』(校倉出版、1997年)、『武士の成立 武士像の創出』(東京大学出版会、1999年)、『平清盛 福原の夢』(講談社、2007年)、『平家の群像 物語から歴史へ』(岩波書店、2009年)、『[増補改訂] 清盛以前――伊勢平氏の興隆』(平凡社ライブラリー、2011年)。

高橋昌明 『平清盛 福原の夢』(講談社選書メチエ、2007年) '11/06/04
高橋昌明 『平家の群像 物語から史実へ』(岩波新書、2009年) '11/05/24






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本「生活民法入門 暮らしを支える法  Introduction to Civil Low: The Legal Foundation of Everyday Life 」大村敦志5

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生活民法入門―暮らしを支える法
生活民法入門 暮らしを支える法  Atsushi OMURA, Introduction to Civil Low: The Legal Foundation of Everyday Life, University of Tokyo Press, 2003

○著者: 大村敦志
○出版: 東京大学出版会 (2003/2, 単行本 329ページ)
○定価: 3,360円
○ISBN: 978-4130323277




消費・家族・外交――社会と法の新たなかかわりへ
民法は取引の基本法であると同時に日常生活の基本法でもある。本書は「日常生活の基本法としての民法」の立場にたち、広く現代日本の法と社会の変貌を考察しつつ、民法上の制度を検討する。法律学習のみならず隣接諸学を学ぶ人々への法学入門ともなる教科書。


≪目次: ≫
はしがき (2003年1月 大村敦志)
【対照表 I: 本書⇒民法典】
【対照表 II: 民法典⇒本書】

生活民法へようこそ
 1. 生活民法への旅立ち
  (1) 本書の編成/(2) 参考文献
 2. 法学から
  (1) 民法とは/(2) 生活民法とは何か――取引民法と生活民法
 3. 生活科学から
  (1) 生活とは?/(2) 生活民法とは何か――「生活科学」の中での法学
pause café 1 三四郎の中の生活民法

序章 生活基盤と民法
序 「メトロ・ブロ・ドド」(1960年代まで)
第1節 家産と民法
 1. 土地所有権の保護
  (1) 農村社会の法としての民法/(2) 所有権の絶対性と利用権の脆弱性
 2. 土地所有権の取得原因
  (1) 相続/(2) 取得時効
第2節 労働と民法
 1. 都市の場合
  (1) 民法典の規定/(2) 労働立法
 2. 農村の場合
  (1) 民法典の規定/(2) 小作立法
pause café 2 有産階級の子弟たち
第3節 住居と民法
 1. 民法典と借地借家立法
 2. 1960年代までの展開
  (1) 民法典/(2) 特別法/(3) 判例法理
 3. 1990年代の動向
  (1) 新・借地借家法の制定――定期借地権/(2) 新・借地借家法の改正――定期借家権
pause café 3 借家に住む人々
第4節 安全と民法
 1. 産業化と危険
 2. 不法行為法の中核
  (1) 戦前の不法行為法/(2) 1960〜70年代の不法行為法
 3. 不法行為法の周辺
  (1) 適用領域の拡大/(2) 事故後の対応
pause café 4 電車事故
序章・まとめ

第1章 消費生活と民法
序 「豊かな社会」(1970年代)
第1節 物品と民法
A 物を買う
 1. 売買とは何か
  (1) 取引としての売買/(2) 契約としての売買
 2. 売買の成立
  (1) 合意の存在/(2) 交渉の段階
 3. 売買の効力
  (1) 義務の発生/(2) 履行の態様
pause café 5 リボンと香水
B 欠陥の責任を追及する
 1. 問題の所在
 2. 民法
  (1) 売主の責任/(2) メーカーの責任/(3) 保証書
 3. 特別法
  (1) 製造物責任法/(2) 住宅品質確保促進法
pause café 6 カレーライスと葡萄酒
C 契約の無効・取消を求める
 1. 無効・取消とは?
  (1) 契約(法律行為)の仕組み/(2) 様々な無効・取消原因
 2. 意思の完全性
  (1) 民法/(2) 特別法
 3. 内容の妥当性
  (1) 形式的な分類/(2) 実質的な分類
pause café 7 三越の看板
D 無効・取消の後始末をする
 1. 無効・取消の対比
  (1) 制度の趣旨/(2) 制度の現状
 2. 無効・取消の帰結
  (1) 相手方との関係/(2) 第三者との関係
pause café 8 様々な見せ物
第1章第1節・まとめ
第2節 役務と民法
A 仕事を頼む
 1. 役務提供契約の位置づけ
  (1) 役務提供契約の社会的位置づけ/(2) 役務提供契約の法的位置づけ
 2. 役務提供契約の内容
  (1) 役務提供契約の種類/(2) 役務提供契約の特徴
pause café 9 様々な習い事
B 債務を履行する
 1. 履行の仕組み
  (1) 債務の履行/(2) 債務の不履行
 2. 履行過程のコントロール
  (1) 付随条項の存在/(2) 付随条項の規制
pause café 10 大学病院
第3節 信用と民法
 1. 企業金融から消費者金融へ
 2. 伝統的な信用供与
  (1) 貸付型/(2) 支払猶予型
 3. 現代的な信用供与
  (1) サラ金問題/(2) クレジット問題/(3) 過剰信用問題
pause café 11 預金
第4節 貯蓄と民法
 1. 借金から貯蓄・投資へ
 2. 貯蓄・投資の諸形態
  (1) 預貯金/(2) 生命保険/(3) 証券取引・商品取引/(4) ゴルフ会員権
 3. 貯蓄者・投資者の保護
  (1) 情報提供義務/(2) 倒産からの隔離
 4. 補論――現金からキャッシュレス化へ
pause café 12 為替
第1章第2節〜第4節・まとめ

第2章 家族生活と民法
序 「フェミニズムの時代」(1980年代)
pause café 13 この欄の参考文献
第1節 子どもと民法
A 子どもを育てる
 1. 親の責任
  (1) 親権の内容/(2) 親権の行使
 2. 社会の責任
  (1) 親子に代わる関係/(2) 親子に準ずる関係
pause café 14 兄と弟(坊つちやん)
B 子どもの親になる
 1. 婚姻家族の場合
  (1) 制度/(2) 思想
 2. 非婚姻家族の場合
  (1) 制度/(2) 思想
pause café 15 車中の女・郷里の女
第2節 カップルと民法
A パートナーと暮らす
 1. 婚姻
  (1) 婚姻の効果/(2) 婚姻の要件
 2. 婚姻以外の場合
  (1) 届出を出せる場合/(2) 届出を出せない場合
pause café 16 美彌子の自由
B パートナーと別れる
 1. 離婚
  (1) 離婚の種類/(2) 離婚の効果
 2. 死別
  (1) 相続/(2) 失踪
 3. 自由結合の解消
pause café 17 自分のもの・家のもの(猫)
第3節 高齢者と民法
 1. 高齢者支援の必要性
 2. 財産面での支援
  (1) 扶養/(2) 成年後見など
 3. 身上面での支援
  (1) 日常の面倒見/(2) 家族との交流/(3) 人身・人格に関する決定
 4. 関連する諸制度
  (1) 契約法・高齢者の自己防衛/(2) 相続法:遺言自由とその限界
pause café 18 国の母親
第2章・まとめ

第3章 社交生活と民法
序 「NPO元年」(1990年代)
第1節 近隣と民法
A 〈私〉をまもる
 1. 物質的な領域
  (1) 住居への侵入/(2) 生活の妨害
 2. 精神的な領域
  (1) プライヴァシーの侵害/(2) 名誉の毀損
pause café 19 監視する人々(坊つちやん)
B 〈共〉をつくる
 1. 「強いられた共住」としての区分所有
 2. 区分所有法の仕組み
  (1) 所有権としての側面/(2) 団体としての側面
 3. 区分所有権の問題
  (1) 修繕・建て替え/(2) 「選ばれた共住」へ?
pause café 20 隣の学校(猫)
第2節 団体と民法
 1. 民法における団体
  (1) 団体性の諸相/(2) 参照対象としての株式会社
 2. 法人
  (1) 民法の法人/(2) 特別法の法人
 3. 組合
  (1) 民法の組合/(2) 特別法の組合
pause café 21 会合する人々
第3節 好意と民法
 1. 好意と無償
  (1) 好意の諸相/(2) 法概念としての無償契約
 2. 無償契約の意義
  (1) 無償契約の諸類型/(2) 無償契約の法理
 3. 無償契約の将来
  (1) 適度の拘束/(2) 責任の確保
pause café 22 乞食と迷子
第4節 文化と民法
 1. 文化とは何か
 2. 創作活動の保護
  (1) 著作権の制度/(2) 著作権の現状
 3. 文化財の保護
  (1) 喪失の回避/(2) 保存の手法/(3) 公開の促進
pause café 23 運動会と展覧会
第3章・まとめ

生活民法、これから
 1. 生活民法はなぜ?
  (1) 物質的な条件――都市化によって/(2) 精神的な条件――市民化によって
 2. 生活民法は何のため?
  (1) 法律問題の解決・予防のため/(2) 自己=社会の発見・変革のために
 3. 生活民法を超えて
  (1) 民法を超えて――市場・社会保障・自治へ/(2) 日常生活を超えて――社会構成原理へ
pause café 24 三四郎のその後は……


一般用語索引
法律用語索引


≪著者: ≫ 大村敦志 (おおむら あつし) 1958年千葉県に生まれる。1982年東京大学法学部卒業。東京大学法学部教授。主要著書、『公序良俗と契約正義』(1995年、有斐閣)、『典型契約と性質決定』(1997年、有斐閣)、『消費者法』(1998年、有斐閣)、『契約法から消費者法へ』(1999年、東京大学出版会)、『消費者・家族と法』(1999年、東京大学出版会)、『民法総論』(2001年、岩波書店)、『基本民法I 総則・物権総論』(2001年、有斐閣)、『家族法 第2版』(2002年、有斐閣)。

大村敦志 『民法改正を考える』(岩波新書、2011年) '13/03/29
大村敦志 『「民法0・1・2・3条」 〈私〉が生きるルール』(理想の教室、みすず書房、2007年) '09/05/26






[条文をもう一度]

第206条【所有権の内容】 所有者は法令の制限内に於て自由に其所有物の使用、収益及び処分を為す権利を有す。
第882条【相続開始の原因】 相続は、死亡によって開始する。  (p30)

第612条【賃借権の譲渡又は転貸】 …村攷佑歪詑濘佑両蟻あるに非ざれば其権利を譲渡し又は賃借物を転貸すること得ず。 賃借人が前項の規定に反し第三者をして賃借物の使用又は収益を為さしめたるときは賃貸人は契約の解除を為すことを得。
第1条2項【基本原則――信義誠実の原則】 私権は公共の福祉に遵(したが)ふ。権利の行使及び義務の履行は信義に従ひ誠実に之を為すことを要す。
第177条【不動産物権変動の対抗要件――登記】 不動産に関する物件の得喪及び変更は登記法の定むる所に従ひ其登記を為すに非ざれば之を以て第三者に対抗することを得ず。   (p43)

第709条【不法行為の一般的要件・効果】 故意又は過失に因りて他人の権利を侵害したる者は之に因りて生じたる損害を賠償する責めに任ず。   (p59)

第555条【売買】 売買は当事者の一方が或財産権を相手方に移転することを約し相手方が之に其代金を払ふことを約するに因りてその効果を生ず。
第570条【売主の瑕疵担保責任】 売買の目的物に隠れたたる瑕疵(かし)ありたるときは第566条〈地上権等による制限等がある場合の売主の担保責任〉の規定を準用す。但強制競売の場合は此限に在らず。
第91条【任意規定と異なる意思表示】 法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関せざる規定に異なりたる意思を表示したるときは其意思に従ふ。   (p79)

第90条【公序良俗違反】 公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は無効とす。
第95条【錯誤】 意思表示は法律行為の要素に錯誤ありたるときは無効とす。但表意者に重大な過失ありたるときは表意者自ら其無効を主張することを得ず。
第96条【詐欺・強迫】 〆承祝瑤篭迫に因る意思表示は之を取消すことを得。 ⇔ 詐欺に因る意思表示の取消は之を以て善意の第三者に対抗することを得ず。   (p102)

第73条【不当利得の要件・効果】 法律上の原因なくして他人の財産又は労務に因り利益を受け之が為めに他人に損失を及ぼしたる者は其利益の存する限度に於て之を返還する義務を負ふ。
第94条【虚偽表示】 〜蠎衒と通じて為したる虚偽の意思表示は無効とす。 ∩姐爐琉媚徂充┐量妓は之を以て善意の第三者に対抗することを得ず。   (p113)

第643条【委任】 委任は当事者の一方が法律行為を為すことを相手方に委任し相手方が之を承諾するに因りて其効力を生ず。
第644条【受任者の注意義務】 受任者は委任の本旨に従ひ善良なる管理者の注意を以て委任事務を処理する義務を負ふ。   (p127-128)

第415条【債務不履行による損害賠償の要件】 債務者が其債務の本旨に従ひたる履行を為さざるときは債権者は其損害の賠償を請求することを得。債務者の責に帰すべき事由に因りて履行を為すこと能はざるに至りたるとき亦同じ。
第541条【履行遅滞による解除権】 当事者の一方が其債務を履行せざるときは相手方は相当の期間を定めてその履行を催告し若し其期間内に履行なきときは契約の解除を為すことを得。   (p140)

第369条1項【抵当権の内容】 抵当権者は債務者又は第三者が占有を移さずして債務の担保に供したる不動産に付き他の債権者に先ちて自己の債権の弁済を受くる権利を有す。
第467条【指名債権譲渡の対抗要件】 〇慳昇銚△両渡は譲渡人が之を債務者に通知し又は債務者が之を承諾するに非ざれば之を以て債務者其他の第三者に対抗することを得ず。 ∩姐爐猟銘遼瑤肋蟻は確定日附ある証書を以てするに非ざれば之を以て債務者以外の第三者に対抗することを得ず。   (p152)

第1条の2【解釈の基準】 本法は個人の尊厳と両性の本質的平等とを旨として之を解釈すべし。   (p176)

第818条【親権者】 \年に達しない子は、父母の親権に服する。 ∋劼養子であるときは、養親の親権に服する。 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同してこれを行う。(但書、略)
第820条【監護教育の権利義務】 親権を行う者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。   (p189)

第772条1項【嫡出性の推定】 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
第779条【認知】 嫡出でない子は、その父又は母がこれを認知することができる。   (p200)

第752条【同居・扶助の義務】 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
第742条【婚姻の無効】 婚姻は、左の場合に限り、無効とする。
一 人違その他の事由によつて当事者間に婚姻をする意思がないとき。
二 当事者が婚姻の届出をしないとき、但し、その届出が第739条第2項に掲げる条件を欠くだけであるときは、婚姻は、これがために、その効力を妨げられることがない。   (p212)

第770条1項【離婚原因】 夫婦の一方は、左の場合に限り、離婚の訴を提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があつたとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明かでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
第768条1項【財産分与の請求】 競技場の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
第890条前段【配偶者】 被相続人の配偶者は、常に相続人となる。   (p224)

第887条1項【扶養義務者】 直系血族及び兄弟姉妹は、互に扶養する義務がある。
第900条【法定相続分】 同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、左の規定に従う。
一〜三(略)
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。但し、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし、父母の一方のみ同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。   (p237-238)

第710条【非財産的損害の賠償】 他人の身体、自由又は名誉を害したる場合と財産権を害したる場合とを問はず前条の規定に依りて損害賠償の責に任ずる者は財産以外の損害に対しても其賠償を為すことを要す。   (p256)

区分所有法第3条  区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。   (p269)

第34条【公益法人の設立】 祭祀、宗教、慈善、学術、技芸其他公益に関する社団又は財団にして営利を目的とせざるものは主務官庁の許可を得て之を法人と為すことを得。
特定非営利活動促進法第1条  この法律は、特定非営利活動を行う団体に法人格を付与すること等により、ボランティア活動をはじめとする市民が行う自由な社会貢献活動として特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与することを目的とする。   (p282)

第549条【贈与】 贈与は当事者の一方が自己の財産を無償にて相手方に与ふる意思を表示し相手方が受諾を為すに因りて其効力を生ず。
第550条【書面によらない贈与】 書面に依らざる贈与は各当事者之を取消すことを得。但履行の終はりたる部分に付ては此限に在らず。   (p294)

著作権法第1条  この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作権等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。
第192条【即時取得】 平穏且公然に動産の占有を始めたる者が善意にして且過失なきときは即時に其動産の上に行使する権利を取得す。   (p308-309)

第1条1項【基本原則――公共の福祉】 私権は公共の福祉に遵(したが)ふ。(昭和22法222本条追加)
第1条の2【解釈の基準】 本法は個人の尊厳と両性の本質的平等とを旨として之を解釈すべし。(昭和22法222本条追加)   (p321)


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本「イスラム 思想と歴史 〔新装版〕」中村廣治郎5

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新装版 イスラム: 思想と歴史
イスラム 思想と歴史 〔新装版〕

○著者: 中村廣治郎
○出版: 東京大学出版会 (2012/12, 単行本 280ページ)
○定価: 2,625円
○ISBN: 978-4130130288




イスラムはなによりもまず宗教であり、その宗教としての本質を見失っては、イスラム社会の綜合的な把握は出来ない。本書は、聖典、預言者、共同体など宗教上の重要な個々のトピックについて語りながら、イスラムの全体像を浮び上らせようと試みる。新装復刊にあたり、山内昌之氏(東京大学名誉教授)の解説を付す。


≪目次: ≫
まえがき (一九七七年一月 中村廣治郎)

第一章 聖典――コーラン
1 コーランとは
「読誦されるもの」/コーランの形式/書物としてのコーラン/「神の言葉」としてのコーラン
2 コーランの思想(一)――信
神/天使/世界/来世/人間
3 コーランの思想(二)――行(ぎょう)
「行」の二区分/イバーダード/ムアーマラート

第二章 預言者――ムハンマド
1 社会的背景
時代状況/アラブ部族社会/メッカ社会の病弊/ハニーフ
2 メッカのムハンマド
生いたち/召命/最初期の啓示/伝導と迫害/ヒジュラ
3 メディナのムハンマド
メディナの調停者/「メディナ憲章」/メッカ側との対決/預言者の死

第三章 共同体――ウンマ
1 ウンマとは
人類史の中のウンマ/ウンマの本質/「ムハンマドのウンマ」/神とウンマの関係
2 ウンマの構造的特質
「聖なる共同体」/生活共同体/聖と俗/在家の宗教
3 ウンマの現実態
ウンマの動態/ウンマの構造的変容

第四章 「異端」――ハーリジー派とシーア派
1 ハーリジー派
正統と異端/運動の発端/運動発生の史的背景/ハーリジー派の活動/ハーリジー派の思想/ハーリジー思想の特質
2 シーア派
シーア諸派/「シーア」とは/運動の発端/カルバラー事件/ムフタールの反乱/メシア思想/ザイドの反乱/イマーム派の確立/イマーム論/シーア思想の特質

第五章 聖法――シャリーア
1 シャリーアとは
シャリーアの意味/シャリーアと実定法/シャリーアと道徳/事実性の問題/実定法としてのシャリーア/シャリーアと歴史
2 シャリーアの歴史
初期の法解釈/「前法学派」/ハディース学派/シャーフィイーの功績/正統四法学派の成立
3 ハディース
ハディースとは/ハディースの収集/ハディース集の成立/ハディース批判/イスラム的「正統」の確定

第六章 神学――カラーム
1 カラーム発生の基盤
カラームとは/「信仰」の問題/自由意志か予定か/解釈学上の問題/伝統主義の立場/カラームの展開過程
2 ムゥタズィラ派
ムゥタズィラ派の起源/「五つの原則」/神の唯一性/神の正義/啓示の意義/「非存在」の概念
3 アシュアリー派
アシュアリーの回心/神の唯一性/「見神」/神の正義/「獲得」理論

第七章 政治――スィヤーサ
1 イスラムと政治
カリフ制の意味/カリフ制の成立/政治の理念と現実/ウマイヤ朝期の政治/アッバース朝期の政治
2 イスラム政治理論の展開
アッバース朝体制の変質/古典的カリフ論/カリフ制の理念と現実/カリフ論の新しい展開/ウラマーと政治/現代的状況

第八章 神秘主義――スーフィズム
1 スーフィズムの起源
「スーフィー」の語源/禁欲主義/スーフィズム/「起源」をめぐる問題/発生の歴史的基盤
2 スーフィーの修行と目標
神秘階梯/ズィクル/ファナー/ファナーのあと/導師
3 聖者崇拝
聖者/奇蹟/スーフィーとウラマーの対立/対立の克服
4 スーフィー教団
スーフィーの組織/教団の発生/民衆化の要因/中世イスラムの展開とスーフィズム

第九章 むすび――近代への序曲
伝統主義の底流/復古運動/アフガニー

参考文献
解説 (山内昌之)
 内在的理解への姿勢/「目に見える」面と「目に見えない」面/ハワーリジュ派の提起したもの
  ※山内昌之・長崎暢子編 『現代アジア論の名著』(中央公論新社、一九九二年)に所収の文章を、一部修正のうえ解説といたしました。

新装版あとがき (二〇一二年一一月 中村廣治郎)


≪著者: ≫ 中村廣治郎 (なかむら こうじろう) 1936年福岡県に生れる。1960年東京大学文学部宗教学科卒業。1970年米国ハーバード大学大学院博士課程修了、哲学博士(Ph.D.)。1987年東京大学文学部教授。1997年同大学定年退官、桜美林大学国際学部教授。2007年同大学定年退職。東京大学名誉教授、桜美林大学名誉教授。主要著書「ガザーリーの祈禱論」(1982、大明堂)、「イスラームと近代」(1997、岩波書店)、「イスラム教入門」(1998、岩波書店)、“Ghazali and Prayer”, 2001, Kuala lumpur、「イスラムの宗教思想――ガザーリーとその周辺」(2002、岩波書店)。






……イスラムとは何であるのか。それはいかなる宗教であるのか。
 実は、この問に答えることはけっして容易ではない。そればかりか不可能でさえある。なぜならイスラムは、他の宗教についてもいえることであるが、これこれしかじかであると定義づけできるような固定的な実体として存在するものではないからである。これまでしばしば「イスラム」として説明されてきたものは、正確にいえば、特定の時代にできた教義であり、儀礼であり、制度にすぎない。これらはイスラムの一部――しかも周辺的なもの――でしかない。それはやがて変わりゆくものである。重要なのは、それらをつくり出し、あるいは破壊さえしていくもの、すなわち神(超越者)と人間との生きた人格的な関係である。イスラムでは、これはまさに「イスラーム」islām(人間の神への絶対的帰依)として表現されるものである。神とこのような関係を結ぶ人間が現実の具体的な歴史の中に生きている以上、その関係を表わす思想(象徴体系)も歴史の変化と共に変わらざるをえない。われわれにできることは、過去においてこの思想がどうであったか、それを直ちに具体的歴史に短絡するのではなく、神と人間、人間と歴史という関係の中に位置づけ、その変化の意味を理解し跡づけることでしかない。……   (pi-ii、「まえがき」)


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本「伝統都市・江戸  Edo: The City in Tradition 」吉田伸之5

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伝統都市・江戸
伝統都市・江戸  Nobuyuki Yoshida: “Edo: The City in Tradition”, University of Tokyo Press, 2012

○著者: 吉田伸之
○出版: 東京大学出版会 (2012/6, 単行本 328ページ)
○定価: 6,300円
○ISBN: 978-4130201490




日本近世の都市社会をいかに構造的にとらえるか。都城や城下町をめぐる諸論考から「伝統都市」の比較類型的分析を展開し、名主や職人、問屋や商人など社会集団の実態を丹念な史料分析から明らかにする。日本近世史の第一人者による都市史研究の集大成。


≪目次: ≫
序章
はじめに
一 本書の方法と視角
(1) 都市史の時期区分と伝統都市/(2) 城下町論・補説/(3) 分節的把握、分節構造
二 都市史をめぐる研究動向と課題
(1) 都市史研究の方法的基盤/(2) 近世都市史研究の動向/I 都市社会=空間の構造把握/ 分節構造/ 社会的権力/ 社会集団と身分的周縁/ 空間構造/II 比較類型把握/II-1 日本近世都市間の類型比較/ 大坂/ 中小規模の伝統都市/II-2 日本の他時代における都市との類型比較/II-3 海外・同時期の都市史との類型比較
三 各部・各章の概略


第I部 城下町論

第1章 城下町の類型と構造
一 都市史の方法
(1) 近世都市の諸類型と城下町/(2) ウェーバーの都市論から/(3) 前近代の都市/(4) 都市のイデア/(5) 伝統都市
二 城下町
(1) 小野均らの城下町論/(2) 城下町論ノート
三 城下町の類型論
(1) 城下町の類型区分/(2) 陣屋元村/(3) 京都
四 城下町の即自的な分節構造
(1) 都市社会の分節構造/(2) 足軽町/(3) 職人町/(4) 皮多町村
五 城下町の対自的な分節構造
(1) 単位社会構造(分節構造β)/(2) 対抗的社会構造
六 城下町研究の課題
(1) 「首都性」/(2) 宗教都市との比較/(3) 城下町の近代化
 ※初出: (佐藤信・吉田伸之編 『新体系日本史6 都市社会史』 山川出版社、2001年)

第2章 近世都市の成立と展開
はじめに
一 近世都市の成立
(1) 中世末の都市の到達点/(2) 近世都市の形成と町
二 近世都市の展開
(1) 諸変化の前提/(2) 都市社会の変容/(3) 都市社会のあらたな段階と存在構造
 ※初出: 「近世都市の成立」・「近世都市の展開」、タイトル変更、(『日本歴史大系 近世』 山川出版社、1988年)

第3章 巨大都市・江戸の空間構成と社会構造
はじめに
一 都市空間の三つの構成要件
二 武家屋敷
三 神社・仏閣
四 町家
五 裏店と民衆世界
 ※初出: (1989年8月成稿。「イスラムの都市性」 国際会議での報告(英文)原稿の原版。未発表)

第4章 都市の近世
一 都市史の現在
(1) メガロポリス・東京の二つの歴史的現在/(2) 汐入――都市集落の死/(3) 死者の都市、最適都市
二 都市史の方法
(1) 都市の骨格/(2) イスラームの都市性/(3) 都市の発展段階論
三 「都市の時代」としての近世
(1) 日本の伝統都市――城下町/(2) 城下町の基本要素/ 城郭と領主の館/ 武家地(家中屋敷)/ 足軽町/ 寺社地/ 町人地/(3) 巨大城下町、三都
 ※初出: (吉田伸之編 『日本の近世9 都市の時代』 中央公論社、1992年)

補論1 都市社会=空間構造の分節的把握
一 都市の社会=空間構造論について
二 都市社会=空間構造の分節的把握をめぐって
 ※初出: 「編集に参加して」、タイトル変更、(塚田孝・吉田伸之編 『近世大坂の都市空間と社会構造』 山川出版社、2001年)


第II部 名主と役

第5章 近世前期江戸の名主と「行政・自治」
はじめに
一 江戸町方の拡大
(1) 「古町三百町」/(2) 寛文二年(1662)十一月〜/(3) 正徳三年(1713)閏五月〜/(4) 延享二年(1745)閏十二月以降
二 町の名主
三 支配名主の成立
四 名主番組
おわりに
 ※初出: 「おさめる:行政・自治」、タイトル変更、(大谷幸夫・羽田正・和田清美編 『シリーズ・都市のアナトミー1 都市のフィロソフィー』 こうち書房、2004年)

第6章 近世前期江戸町人地・内・地域の分節構造
はじめに
一 南伝馬町と周辺町々
二 名主=道中伝馬役・高野氏
(1) 由緒と家系/(2) 経営
三 地域の諸要素と分節構造
補説 行倒れ・無宿と賤民組織
四 江戸町人地・内・地域社会
 ※初出: (井上徹・塚田孝編 『新体系日本史6 都市社会史』 山川出版社、2001年)

第7章 江戸町触と「承知」システム
はじめに
一 町触請状の位相
二 町触札
三 町触の深度
 ※初出: (佐藤信・吉田伸之編 『東アジア近世都市における社会的結合』 山川出版社、2001年)

第8章 江戸の桶樽職人と役
はじめに
一 「桶樽職役銭取立書留」について
二 「古来」の樽桶職人役徴発システム
三 「天和度」以降の役銭徴発システム
四 寛政期「役銭納方仕法」
おわりに
 ※初出: 「江戸の桶樽職人と役システム」、タイトル変更、(小泉和子編 『桶と樽――脇役の日本史』 法政大学出版局、2000年)


第III部 問屋と商人

第9章 描かれた「売り」の諸相――「熙代勝覧」を素材として
はじめに
一 通町筋の空間諸要素
町/ 町屋敷/ 表店/ 庇下/ 道路/ 広場/ 橋台・橋下/ 川・堀と河岸地
二 表店と大店
三 商番屋
四 市場
(1) 魚市場/(2) 青物市場
五 家台の食類商人
六 振売・振買
(1) 古着売/(2) 紙屑買
七 「売り」の諸相
(1) 常設店舗/(2) 仮設店舗・売場
 ※初出: 「描かれた売りの諸相」、タイトル変更、(文部科学省中核的研究拠点COEプログラム報告書[1999-2003年] 『象形文化の継承と創成に関する研究』 東京大学大学院人文社会系研究科象形文化研究拠点、2004年)

第10章 食類商人
はじめに
一 描かれた食類商人
二 表店食類商人
三 荷い家台と振売
四 商番屋
おわりに
 ※初出: 「食類商人について」、タイトル変更、(『和菓子』 17、2010年)

第11章 伝統都市の終焉
はじめに
一 十七世紀中後期の仲間と組合
(1) 明暦三年(1657)町触の再考/(2) 十仲間
二 享保期の仲間・組合
(1) 享保六年(1721)の商売人組合/(2) 地廻り十二品問屋/(3) 十仲間・十二品問屋体制
三 株仲間体制とその解体
(1) 「文化度」/(2) 株仲間解散
四 諸問屋再興
(1) 空白の一〇年/(2) 古復
五 仲間・組合の展開と伝統都市の終焉
 ※初出: (『日本史講座』 7巻 「近世の解体」、東京大学出版会、2005年)

補論2 寛永期・金沢の魚問屋について
 ※初出: (『金沢市史会報』 9、2002年)


索引


≪著者: ≫ 吉田伸之 (よしだ のぶゆき) 1947年東京に生まれる。1972年東京大学文学部卒業。2012年東京大学退職。主要著作:『近世巨大都市の社会構造』(東京大学出版会、1991年)、『近世都市社会の身分構造』(東京大学出版会、1998年)、『身分的周縁と社会=文化構造』(部落問題研究所、2003年)。

吉田伸之 『成熟する江戸』(日本の歴史17、講談社学術文庫、2009年) '11/07/12





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本「日中歴史認識 「田中上奏文」をめぐる相剋 1927-2010  Understanding Sino-Japanese History: Conflict over Tanaka Memorial, 1927-2010 」服部龍二5

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日中歴史認識―「田中上奏文」をめぐる相剋 1927‐2010
日中歴史認識 「田中上奏文」をめぐる相剋 1927‐2010  Ryuji HATTORI: “Understanding Sino-Japanese History: Conflict over Tanaka Memorial, 1927-2010”, University of Tokyo Press, 2010

○著者: 服部龍二
○出版: 東京大学出版会 (2010/2, 単行本 348ページ)
○定価: 3,360円
○ISBN: 978-4130230599



「支那を征服せんと欲せば、先づ満蒙を征せざるべからず。世界を征服せんと欲せば、必ず先づ支那を征服せざるべからず。(中略)之乃(すなわ)ち明治大帝の遺策にして、亦(また)我が日本帝国の存立上必要事たるなり。」(p2)



日中歴史共同研究報告書の執筆者が贈る、日中問題の総決算――日本版『我が闘争』として知られ、時代の荒波に翻弄された怪文書「田中上奏文」を主題に、今日に至るまでの日中関係と歴史認識問題の全体像を描く。蒋介石ローズヴェルトトロツキー松岡洋右、そして戦後の東京裁判・国際検察局、フルシチョフ江沢民など、多彩な人物が繰り広げる群像劇を通じ、歴史の真相と本質に迫る。


≪目次: ≫
はしがき

序章 「田中上奏文」とは何か
 一 二一項目の怪文書
 二 「田中上奏文」への眼差しI――アメリカとロシア
   アメリカ/ロシアなど
 三 「田中上奏文」への眼差しII――一九七〇年代までの日本、中国、台湾
   日本/中国と台湾
 四 「田中上奏文」への眼差しIII――一九七〇年代以降の日本、中国、台湾
   日本/中国と台湾
 五 実存説と偽造説の間

第一章 昭和初期の日中関係――1927-1931
 一 「田中上奏文」の起源――東方会議前後
   流通と抑制――四つの視角/蔡智堪床次竹二郎牧野伸顕/東方会議との不整合/新聞報道/王家
 二 「田中上奏文」の流通
   太平洋問題調査会/新東北学会と東北学会/『時事月報』/『支那人の観た日本の満蒙政策』/アメリカ国務省知日派
 三 駐華日本公使館と国民政府外交部
   偽書と知っていた中国/『中央日報』国際面
 四 中国東北の排日運動
   蔡智堪・王家呂販貿省政府/遼寧省国民外交協会と新聞/満州事変前

第二章 満州事変後の日中宣伝外交――1931-1937
 一 満州事変
   宣伝外交とメディア――二つの視角/『チャイナ・クリティク』誌/Japan and the Next World War
 二 中国国民党と反日宣伝
   上海日本商工会議所/多様な怪文書/中国国民党
 三 上海事変と「田中上奏文」の流布
   日中宣伝外交とアメリカ/東南アジアとヨーロッパ
 四 リットン調査団と日中論戦
   五人の委員/日本の抗弁/上海の松岡洋右/リットン汪兆銘/不可侵条約の模索/北平から満州へ
 五 リットン報告書と日中「協力」
   顧維鈞と満州国外交部/リットン報告書/日中「協力」
 六 国際連盟――松岡洋右・顧維鈞論争
   松岡・顧維鈞論争/顧維鈞と国民政府外交部/宣伝と報道/ジュネーヴの王芃生/衰えぬ影響力/コミンテルンと中国共産党

第三章 情報戦としての日中戦争、太平洋戦争――1937-1945
 一 日中開戦前後の宣伝
   宣伝と流通――二つの視角/日中開戦前/「立憲国」日本のジレンマ/日中開戦と対外宣伝
 二 「田中上奏文」をめぐる情報戦
   「田中上奏文」の再登場/蒋介石ローズヴェルトタウンゼント/トロツキー論文/中国国民党中央宣伝部国際宣伝処
 三 太平洋戦争におけるラジオと映画
   開戦後のアメリカ/プロパガンダ映画/娯楽映画とアメリカ海軍/ソ連の対日参戦と終戦

第四章 日本占領と東京裁判――1945-1951
 一 占領統治と「田中上奏文」の残像
   終戦後の「田中上奏文」――三つの視角/アメリカの報道/GHQと昭和天皇/鳩山一郎公職追放/「マッカーサーは『田中メモリアル』を採用するのか」/映画『日本の悲劇』
 二 国際検察局と日本外務省
   戦犯起訴状/外務省の憤慨/弁護団の見解/国際検察局の「田中上奏文」観(1)――木戸幸一への尋問/国際検察局の「田中上奏文」観(2)――広田弘毅小磯国昭吉田茂らへの尋問
 三 東京裁判の迷走
   岡田啓介の出廷/秦徳純の証言/ウェッブ裁判長の問い/ウェッブの真意/ソ連の追求とセミョーノフ宣誓口供書/弁護側冒頭陳述/岡田忠彦久原房之助/判決における共同謀議

第五章 冷戦と歴史問題――1951-1989
 一 台湾――中国国民党と国府
   冷戦期の「田中上奏文」――四つの視角/羅家倫と蔡智堪/蔡智堪の談話/国府への請願
 二 冷戦下の「田中上奏文」
   朝鮮戦争から中ソ対立まで――一九五〇年代/日米安保改定とその後――一九六〇年代〜一九七〇年代
 三 歴史問題の顕在化
   第一次歴史教科書問題と宮澤談話――一九八二年/第二次歴史教科書問題――一九八六年

第六章 歴史問題の再燃と日中歴史共同研究――1989-2010
 一 天皇訪中前後――歴史問題の沈静化
   「田中上奏文」の行方――三つの視角/天安門事件から天皇訪中へ――一九八〇年代末から一九九〇年代初頭/村山談話――一九九五年
 二 歴史問題の再燃――江沢民訪日後
   江沢民訪日と歴史問題の再燃――一九九八年/小泉首相の登場――二〇〇〇年代前半/対中広報
 三 反日デモから日中歴史共同研究へ
   第一次町村李肇星会談――二〇〇五年四月/第二次町村・李肇星会談――二〇〇五年五月/日中歴史共同研究――二〇〇六―二〇一〇年
 四 「田中上奏文」問題の行方
   報告書に見る「田中上奏文」/「田中上奏文」問題の出口

終章 日中関係と歴史認識
   「田中上奏文」の戦前と戦後/二つの謎/情報戦としての国際政治

読書案内――歴史認識問題

あとがき (二〇一〇年二月 服部龍二)
索引(人名・事項)


≪著者: ≫ 服部龍二 (はっとり りゅうじ) 1968年東京都生まれ。京都大学法学部卒、神戸大学大学院法学研究科単位取得退学。博士(政治学)。中央大学総合政策学部准教授(を経て、同教授)。主要編著書、『東アジア国際環境の変動と日本外交 1918-1931』(有斐閣、2001年)、『幣原喜重郎と二十世紀の日本――外交と民主主義』(有斐閣、2006年)、『広田弘毅』(中央公論新社、2008年)、『満州事変と重光駐華公使報告書――外務省記録「支那ノ対外政策関係雑纂『革命外交』に寄せて』(編著、日本図書センター、2002年)、『王正廷回顧録 Looking Back and Looking Forward』(編著、中央大学出版部、2008年)

服部龍二 『広田弘毅 「悲劇の宰相」の実像』(中公新書、2008年) '12/02/09
服部龍二 『日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年) '12/01/24

川島真/清水麗/松田康博/楊永明 『日台関係史 1945-2008』(東京大学出版会、2009年) '12/11/25
下斗米伸夫 『アジア冷戦史』(中公新書、2004年) '12/11/24
神田豊隆 『冷戦構造の変容と日本の対中外交 二つの秩序観 1960-1972』(岩波書店、2012年) '12/11/ 17
田中明彦 『日中関係 1945‐1990』(UP選書、東京大学出版会、1991年) '12/09/22
袖井林二郎 編訳 『吉田茂=マッカーサー往復書簡集 [1945-1951] 』(講談社学術文庫、2012年) '12/08/17






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本「カントからヘーゲルへ (UP選書174)」岩崎武雄5

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本「カントからヘーゲルへ UP選書」岩崎武雄

カントからヘーゲルへ (UP選書174)

○著者: 岩崎武雄
○出版: 東京大学出版会 (1977/1, 単行本 269ページ)
○定価: 2520円(品切れ)
○ISBN: 978-4130060745



新装版が2012年5月に刊行されて、しかし、最寄りの図書館には蔵書がなかった。で、初版 1977年8月25日の、1990年10月10日 第10刷 ver.


カントの批判哲学から、フィヒテシェリングをへてヘーゲルの哲学体系までドイツ観念論を平明に解説したスタンダードな入門書。哲学を志す者にとって、またカント、ヘーゲル哲学へのすぐれた手引として、待望の書といえよう。解説=坂部恵 【書物復権: 初版1977年】


≪目次: ≫
第一章 カント
1 カント哲学の背景と意図
近世哲学の特徴/カント哲学の意図
2 生涯と著作
『純粋理性批判』以前/『純粋理性批判』以後
3 批判哲学の意図
ヒュームの影響/コペルニクス的転回
4 数学および自然科学の基礎づけ
先天的総合判断/物自体と現象
5 伝統的形而上学の否定
無制約者/二律背反
6 実践的形而上学の基礎づけ
道徳律と意志/霊魂と神の存在
7 自然界と道徳界との統一
自然の合目的性/『判断力批判』の思想

第二章 フィヒテ
フィヒテとシェリング
1 生い立ちからイエナ赴任まで
カントへの傾倒/イエナ大学へ
2 前期思想
カント批判/二つの自我/三原則について/絶対的自我の概念/神的な自我
3 無神論論争
宗教的汎神論/弁明と破局と
4 ベルリン時代
『ドイツ国民に告ぐ』
5 後期思想
絶対者の哲学/転回の萌芽/『人間の使命』/神の現存

第三章 シェリング
1 生い立ちからイエナ時代まで
イエナ時代
2 前期思想
フィヒテとの相違/自然哲学の構想/美的観念論/同一哲学の思想
3 ヴュルツブルク、ミュンヘン、ベルリン時代
ミュンヘン時代/ベルリン大学へ
4 後期思想
神の意志/積極哲学の立場/実存哲学への影響

第四章 ヘーゲル
1 ヘーゲルに対する相反する評価
2 生涯と著作活動
宗教・政治・歴史/理性宗教の批判/国家の意義/『精神現象学』/『大論理学』/『法の哲学』
3 根本思想
歴史の法則/絶対者の規定/普遍と特殊
4 弁証法
弁証法とは何か/認識の発展/矛盾の論理
5 体系の概観
(1) 論理学/(2) 自然哲学/(3) 精神哲学
6 『精神現象学』序論と『法の哲学』
実体と主体/法と倫理
7 後世への影響
マルクス主義/非合理主義と実存主義/プラグマティズム/西田哲学への影響

著作略年表
解説/坂部 恵


≪著者: ≫ 岩崎武雄 (いわさき たけお) 1913年東京都に生れる。1936年東京大学文学部哲学科卒業。1952年文学博士。1956年東京大学文学部教授。1974年東京大学名誉教授。1976年逝去。主要著書『カントとドイツ観念論』(1951年、有斐閣)、『西洋哲学史』(1952年、有斐閣)、『弁証法』(1954年、東京大学出版会)、『カント』(1958年、勁草書房)、『カント『純粋理性批判』の研究』(1965年、勁草書房)、『倫理学』(1971年、有斐閣)、『真理論――哲学体系第一部』(1976年、東京大学出版会)、『存在論・実践論――哲学体系第二・三部』(1977年、東京大学出版会)、『岩崎武雄著作集』全10巻(1982年、新地書房)


イマヌエル・カント 『道徳形而上学の基礎づけ  Grundlegung zur Metaphysik der Sitten, 1785 』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2012年) '12/09/10
カント 『純粋理性批判 7654321  Kritik der reinen Vernunft, 2. Auflage, 1787 』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2010〜2012年) '10/02/21〜'12/02/13
カント 『永遠平和のために』(宇都宮芳明 訳、ワイド版岩波文庫、2005年) '08/11/25
カント 『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/09/02

黒崎政男 『カント『純粋理性批判』入門』(講談社選書メチエ、2000年) '12/10/19
石川文康 『カント入門』(ちくま新書、1995年) '12/10/07
熊野純彦 『カント 世界の限界を経験することは可能か』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '12/09/28
坂部恵/佐藤康邦 編著 『カント哲学のアクチュアリティー 哲学の原点を求めて』(黒崎政男/松山壽一/渋谷治美/小田部胤久/勢力尚雅/山根雄一郎/滝沢正之 著、ナカニシヤ出版、2008年) '12/09/21
佐藤康邦 『カント『判断力批判』と現代 目的論の新たな可能性を求めて』(岩波書店、2005年) '12/09/17
村岡晋一 『ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル』(講談社選書メチエ、2012年) '12/09/06
カント研究会 編、石川求・寺田俊郎 編著 『世界市民の哲学 (現代カント研究12)』(晃洋書房、2012年) '12/05/04
中島義道 『悪への自由 カント倫理学の深層文法』(勁草書房、2011年) '11/11/18
竹田青嗣 『完全解読 カント『実践理性批判』』(講談社選書メチエ、2010年) '11/01/05
中島義道 『『純粋理性批判』を噛み砕く』(講談社、2010年) '10/10/26
竹田青嗣 『完全解読 カント『純粋理性批判』』(講談社選書メチエ、2010年) '10/06/09
ジル・ドゥルーズ 『カントの批判哲学  La philosophie critique de Kant, 1963.』(國分功一郎 訳、ちくま学芸文庫、2008年) '09/08/11
中島義道 『カントの自我論』(岩波現代文庫、2007年) '09/06/24
中島義道 『カントの法論』(ちくま学芸文庫、2006年) '09/02/09
中島義道 『カントの人間学』(講談社現代新書、1997年) '09/02/07
中島義道 『カントの時間論』(岩波現代文庫、2001年)'09/01/28
中島義道 『カントの読み方』(ちくま新書、2008年) '09/01/23


ヘーゲル 『歴史哲学講義 〈下〉  Vorlesungen uber die Philosophie der Geschichte 』(長谷川宏 訳、岩波文庫、1994年) '12/11/09 , '08/12/20
ヘーゲル 『歴史哲学講義 〈上〉  Vorlesungen uber die Philosophie der Geschichte 』(長谷川宏 訳、岩波文庫、1994年) '12/10/29 , '08/12/12
ヘーゲル 『法の哲学 自然法と国家学の要綱 下巻  Grundlinien der Philosophie des Rechts, 1821 〈ヘーゲル全集9b〉』(上妻精/佐藤康邦/山田忠彰 訳、岩波書店、2001年) '12/09/26
ヘーゲル 『法の哲学 自然法と国家学の要綱 上巻  Grundlinien der Philosophie des Rechts, 1821 〈ヘーゲル全集9a〉』(上妻精/佐藤康邦/山田忠彰 訳、岩波書店、2000年) '12/09/23

長谷川宏 『ヘーゲルの歴史意識』(講談社学術文庫、1998年) '12/11/06
村岡晋一 『ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル』(講談社選書メチエ、2012年) '12/09/06
加藤尚武 編著 『ヘーゲル 「精神現象学」入門』(原崎道彦/伊坂青司/栗原隆/松山壽一/座小田豊/滝口清栄/山純 著、講談社学術文庫、2012年) '12/06/11
熊野純彦 『ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考』(筑摩書房、2002年) '09/12/30
長谷川宏 『新しいヘーゲル』(講談社現代新書、1997年) '09/02/02
長谷川宏 『ヘーゲル『精神現象学』入門』(講談社選書メチエ、1999年) '09/01/29
長谷川宏 『格闘する理性 ヘーゲル・ニーチェ・キルケゴール』(洋泉社MC新書、2008年) '09/01/27


カントからヘーゲルへカントからヘーゲルへ [新装版]
○著者: 岩崎武雄
○出版: 東京大学出版会 (2012/5, 単行本 269ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130130271



 本書の著者岩崎武雄先生は、一九七六年十月二十日急逝された。
 本書は、先生が生前カントからヘーゲルにいたるドイツ哲学について執筆された論稿を一書の形にまとめたものである。書物の形にまとめるについての論文の選択、また配列構成などの仕事の一切は先生の高弟である埼玉大学教授伊藤勝彦氏がもっぱらこれにあたられた。なお、おのおのの章の初出はつぎの通りである。

 第一章 カント
  1〜2 思想学説全書4『カント』(1958年、勁草書房) 序論「カント哲学の背景と意図」および第1章「カントの生涯と著作」
  3〜7 世界の大思想16『カント 〈下〉』(1965年、河出書房新社) 解説「カントの思想」
 第二章 フィヒテ
  世界の名著・続9『フィヒテ・シェリング』(1974年、中央公論社) 解説「フィヒテとシェリングの生涯と思想」
 第三章 シェリング (同上)
 第四章 ヘーゲル
  世界の名著35『ヘーゲル』(1967年、中央公論社) 解説「ヘーゲルの生涯と思想」

 見られる通り、各稿は、本来独立の解説として書かれたものであり、一書の形にまとめることをあらかじめ意図した上で執筆されたものではない。もし先生が生きておられたとすれば、仮にこの種の書物を企画されたとしても、最低限初出の草稿にかなりの加筆修正を加え、各章のつながり具合にも考慮をはらうことをされたであろう。現に見られるような形で書物が日の目を見ることは、おそらく先生の本意ではなかったにちがいないのだが、今となっては悔やんでもすべのないことである。
 しかし、この解説を草するためにあらためて通読してみて、わたしは、透徹し一貫した先生の姿勢が全体に見事につらぬけ、この上何をつけ加えるまでもなく一書としての緊密なまとまりをおのずからそなえしめていることに一驚した。当初は、各章につなぎをつけるべき多少の補いをと考えていたのだが、見られる通り全体をつらぬく先生の姿勢について、初心の読者に多少の注意をうながく以上の仕事は、解説者に残されていなかった。  (p266-267、「解説/坂部恵」)






2012年=390(@1.16/日)、12月-32、11月-30、10月-31、9月-31、8月-31、7月-32、6月-30、5月-32、4月-39、3月-35、2月-31、1月-36


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本「政治学講義 [第2版]  LECTURES ON POLITICS, 2nd ed. 」佐々木毅5

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政治学講義 第2版
政治学講義 [第2版]  Takeshi SASAKI: “LECTURES ON POLITICS, 2nd ed.”, University of Tokyo Press, 2012

○著者: 佐々木 毅
○出版: 東京大学出版会 (2012/11, 単行本 336ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130322225




政治における「合理的なるもの(reasonableness)」(=適切なるもの)への関心と究極的に結び付いている、政治学
「政治学とはどのような学問であるか」という問題の、出発点として、伝統的に二つの立場、アリストテレスホッブズ

大学における講義「政治学原論」(「政治学入門」ではない)についての私(著者)の試み
「政治をどのように読み解くか」、「政治についてどのように思考するか」という問題に意識的に焦点をあて


政治はどこへ向かうのか――
政治をどのように読み解くか。政治についてどのように思考するか。金融市場の肥大化、政治基盤の液状化、イデオロギーの現代的展開などを踏まえて政治はどこへ向かうのかを展望する、定評あるテキストの待望の改訂版。


≪目次: ≫
第2版まえがき (二〇一二年九月  佐々木 毅)

はじめに

序論
 第一章 現代政治学の展開
   1 制度論からリアリズムへ
   2 政治学の「科学化」の試みとその限界
   3 「科学化」をめぐる論争
 第二章 理論・概念・価値判断
   1 理論と現実
   2 理論と実践

第一部 原論
 第一章 人間
   1 社会諸理論に現れた人間の姿
   2 「人間とは何か」について
 第二章 政治
   1 制度論から権力中心の政治理解へ
   2 自由人にふさわしい営みとしての政治
   3 政治の概念を求めて
 第三章 権力と政治権力
   1 権力論の二つの理念型
   2 権力論と自由論
   3 権力の「現れ」
   4 政治権力の問題
 第四章 政治システム・政府
   1 イーストンの政治システム論
   2 政府論と制度論
 第五章 正統性
   1 ウェーバーの三類型論とその展開
   2 ハーバーマスと正統性概念の見直し
 第六章 リーダーとリーダーシップ
   1 エリート論とエリート分析
   2 リーダー論の基本的枠組み
 第七章 公共の利益と公民の徳
   1 公共の利益についての多元主義的理解
   2 公共の利益を求めて

第二部 現代民主政治論
 第一章 民主政治
   1 民主政治概念の遺産
   2 「政治家による政治」
   3 参加と討議・熟議
   4 政治体制と倫理性
 第二章 民主政治の諸条件
   1 社会的・経済的条件
   2 社会的亀裂と政治文化
   3 政治リーダー
 第三章 民主政治の制度
   1 多数派支配型と合意型
   2 議会制・大統領制・半大統領制
 第四章 投票行動と政治意識
   1 公民(市民)に対する幻滅
   2 投票行動研究の軌跡と民主政治
 第五章 政党
   1 政党の概念と機能
   2 政党類型論
   3 政党システム論
   4 政党政治と統治責任
 第六章 官僚制
   1 政治家と官僚との役割分担
   2 政党政治と官僚制
 第七章 利益集団
   1 利益集団と他のアクター
   2 多元主義とコーポラティズム
 第八章 政治経済体制と民主政治
   1 二〇世紀型体制をめぐって
   2 金融市場の肥大化と政府
 第九章 エスノポリティクス
   1 「差異の政治」の時代
   2 多元主義の諸相
 第一〇章 政治思潮とイデオロギー
   1 二つの自由主義
   2 新しい自由主義の諸政策と理論
   3 保守主義の反撃
   4 グローバル化状況

むすび 政治判断について

初版あとがき (一九九八年十一月  佐々木 毅)

参考文献
事項索引
人名索引


≪著者: ≫ 佐々木 毅 (ささき たけし) 1942年秋田県に生まれる。1965年東京大学法学部卒業。助手、助教授、教授、東京大学総長を経て、学習院大学法学部教授、法学博士。主要著書:『マキアヴェッリの政治思想』(岩波書店、1970年)、『プラトンと政治』(東京大学出版会、1984年)、『現代アメリカの保守主義』(岩波書店、1984年)、『いま政治になにが可能か』(中央公論社、1987年)、『現代アメリカの自画像』(日本放送出版協会、1995年)、『プラトンの呪縛』(講談社、1998年)、『政治学は何を考えてきたか』(筑摩書房、2006年)など多数。

佐々木毅 『宗教と権力の政治 「哲学と政治」講義II』(講談社学術文庫、2012年) '12/12/15
佐々木毅 『よみがえる古代思想 「哲学と政治」講義I』(講談社学術文庫、2012年) '12/11/01





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本「ギリシア哲学史  A History of Greek Philosophy 」加藤信朗5

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ギリシア哲学史
ギリシア哲学史  Shinro KATO: “A History of Greek Philosophy”, University of Tokyo Press, 1996

○著者: 加藤信朗
○出版: 東京大学出版会 (1996/2, 単行本 280ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130120548




「哲学」という一つの新しい「知の探究の道程」の礎を据えたギリシア哲学。ソクラテス、プラトン、アリストテレスという巨人を誕生させた、哲学の源泉を探り、その全貌を明らかにする。知の変遷を呈示。

初期自然学から、問う人ソクラテスを描いて新しい知の探求の道を開いたプラトン、諸学の礎を築いたアリストテレスへ。人間の「知」のあらゆる萌芽を秘めつつ、哲学そのものの成立の機微をうかがう待望の通史。


≪目次: ≫
序章 古典ギリシア哲学の成立
 1 「哲学」の起源――「フィロソフィア」のフィロロジア
 2 ギリシアにおけるフィロソフィアの成立
   a 「フィロソフィア」の起源
   b プラトンにおける狭義の用法
 3 ギリシア哲学の本質
   a かたち
   b 魂、生命、身体
   c 言葉、問答、真実
 4 時代区分
       I 古典ギリシア哲学の成立
        1 初期自然学の成立(前6〜5世紀)
          a 東方イオニア自然学――前494、ミレトスの陥落
          b 西方イオニア(=イタリア)自然学――前492〜前479、ペルシア戦争
        2 アテナイ古典哲学の成立と展開(前5〜4世紀)
          a ソクラテス(前469〜前399)――前431〜前404、ペロポネソス戦争
          b プラトン(前427〜前347)
          c アリストテレス(前384〜前322)――前338、アレクサンドロスの制覇
       II ギリシア哲学の継承と展開
        1 ヘレニズム時代の哲学(前3〜前1世紀)
          a ストア派
          b エピクロス派
          c 懐疑派・アカデメイア派
          d ペリパトス派
        2 ローマ帝政時代の哲学(後1〜6世紀)――ローマの平和、アウグストゥス帝
          a プラトン主義――キリスト教の成立
            プロティノス(205〜269/70)
            プロクロス(412〜485)
          b キリスト教教父の哲学・神学
            ニュッサのグレゴリオス(335〜394)
            アウグスティヌス(354〜430)


第一章 初期自然学の誕生
 1 初期自然学の特性――宗教・科学・哲学の交錯
     1 ミレトス派……タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネス(前6世紀、ミレトス)
     2 クセノファネス、ピタゴラス派、ヘラクレイトス(前6〜5世紀、コロフォン、クロトン、エフェソス)
     3 パルメニデス(前5世紀、エレア)
     4 パルメニデス以降
       a 多元論者……エンペドクレス、アナクサゴラス、デモクリトス(前5世紀、アクラガス、クラゾメイナ、アブデラ)
       b 弁証論者……エレアのゼノン(前5世紀、エレア)
       c ソフィスト……プロタゴラス、ゴルギアス(前5世紀、アブデラ、レオンティノイ)

 2 資料の性質
 3 ミレトス派
   a タレス
   b アナクシマンドロス
   c アナクシメネス
 4 クセノファネス
 5 ピタゴラス派
     相反の表/三角数・正方数・長方数・テトラクテュス/階和論/対地星/天球のハルモニア
 6 ヘラクレイトス
   a ロゴス
   b 反対の一致

第二章 パルメニデスとパルメニデス以後の人びと
 1 パルメニデス
   a 著作
   b 二つの道
 2 パルメニデス以後の人びと
   a 多元論者
     エンペドクレス(四つの根/宇宙の四つの時期)
     アナクサゴラス(万物の種/理性)
     デモクリトス(原子論/倫理学)

   b 弁証論者(エレア派)
     弁証論
     運動否定の論
      (a) 運動するものは一定の地点に達することができない。
      (b) アキレスは亀に追いつくことができない。
      (c) 飛ぶ矢は止まっている。
      (d) 一定の速さで進むものは二倍の速さで進む。

   c ソフィスト
     プロタゴラス(人間尺度論)
     ゴルギアス


第三章 ソクラテス
 1 謎の人ソクラテス
 2 ソクラテスの肖像画――問う人ソクラテス
     (1) 外貌
     (2) 酒好き、色好みであると同時に、節制、堅忍の人
     (3) 問答好きで相手を吟味する人であると同時に、冥想癖のある人
     (4) おとぼけ
     (5) 神的な不思議な声

 3 問いの本質

第四章 プラトン
 1 生涯と著作
   a 生涯
   b 著作
     初期――『ソクラテスの弁明』『クリトン』『ラケス』『リュシス』『カルミデス』『エウテュプロン』『ヒピアス(小)』『ヒピアス(大)』『プロタゴラス』『ゴルギアス』『イオン』
     中期――『メノン』『パイドン』『国家』『饗宴』『パイドロス』『ウエテュデモス』『メネクセノス』『クラテユロス』
     後期――『パルメニデス』『テアイテトス』『ソフィスト』『政治家』『ティマイオス』『クリティアス』『ピレボス』『法律』

   c プラトン解釈の問題点
     対話篇とプラトンの哲学/プラトン哲学の三つの顔
 2 プラトン哲学と言われているもの
   a イデアの存在とイデアの分有
   b 二世界論、二元論
   c イデア論の難点
 3 初期哲学
   a 端初(『ソクラテスの弁明』篇)
   b 展開――初期対話篇の問題群
     徳の定義、伝統道徳の吟味/知の思い、擬似知の吟味/知の探求の場
   c 移行
     探求の可能性の基礎づけ(『メノン』篇)/本然の性への還帰
 4 中期哲学
   a 魂の不死性(『パイドン』篇)
     「ここ」と「あそこ」/想起/第二の航海/存在と生成、イデア論
   b 美の恋(『饗宴』篇)
     エロースの諸説/ディオティマの話/エロースの系譜譚/恋の奥義
   c 魂の内なる言葉(『パイドロス』篇)
     ソクラテスの第一演説/ソクラテスの歌いなおし(パリノーディアー)
   d 正しさそのもの――魂と国家の秩序(『国家』篇)
     グラウコンの挑戦(第ニ巻)
     「正しさ――大きな文字と小さな文字」(第二巻)
     国家と魂の三部分のアナロジー(第二〜四巻)
     徳論の図解(第四巻)
     逸脱形態論(第八〜九巻)
     真実に従う生、哲学者とは何か(第五〜七巻)
       三つの波(第五巻)――男女の平等/妻子の共有/哲学者が支配者になる(=哲人王論)
       最大の学習・三つの比喩(第六〜七巻)――太陽の比喩/線分の比喩/洞窟の比喩
     詩人追放論(第十巻)

 5 後期哲学
   a 一と多(『パルメニデス』篇)
   b 分割と雛型(『ソフィスト』篇、『政治家』篇)
     端初となる形相の措定/形相の分割
   c 「存在しないもの」の存在(『ソフィスト』篇)
     形相相互の共同/存在と非存在、同と異、一と多
   d 神々の贈り物(『ピレボス』篇)
   e 四つの類、生成の秩序(『ピレボス』篇)
   f 宇宙の秩序(『ティマイオス』篇)
     宇宙の初め・範型・生成・製作者
     理性の秩序・生成の言説
     宇宙の魂と宇宙の身体
     理性の秩序と必然
     受容者・受け地・養母・場


第五章 アリストテレス
 1 生涯と著作
   a 生涯
   b 著作とその伝承
   c アリストテレス解釈の問題点
 2 知識
   a 原因の知
   b 事実、ある何か
   c 根拠・原因、なぜあるか
     原因の遡行、無中項命題
 3 存在
   a 「第一哲学」の理念
   b 「ある」ということ
     さまざまな用法、カテゴリアの種別
   c 認識の順序、自然学・形而上学の問題
   d 実体論
   e 四原因論
     質料因/形相因/始動因/目的因
   f 存在の現実性
       不動の動者/理性の自己観照(純粋現実態)
     「可能態―現実態」論
       相反による説明、第三のもの(=質料)の導入
     生成変化の過程と終極の実現――「実現態活動」
     魂論
       心身問題/魂の定義/魂の部分、または要素/受動理性―能動理性
     理性の現実性
     アリストテレスの学問分類と体系構成
       オルガノン(学問の道具)
       理論学
        数学/自然学/神学
       実践学
        政治学
         倫理学

 4 善
   a 倫理学 
     倫理学と政治学
   b 善と最高善
     行為・目的・善
     欲求
     カントによる目的論倫理学批判
     「……のために」のさまざまな用法
     三つの生活
      「享楽的生活」/「政治的生活」/「観照的生活」
     幸福(=最高善)

   c 魂の構成要素――人間本性の要素
   d 人柄、性向、徳性
     徳性と悪徳――中間の性向としての徳性
     行為、本意―不本意、選択、思案、願望
     正義の徳性
     理性の働きとしての徳性、知恵と賢慮

   e 親愛
   f 快と観照
 5 公共の善(『政治学』)
   a 政治学
   b ポリス共同体
     家
     村落
     ポリス(国家共同体)


終章 ヘレニズム期と古代末期の哲学
 1 ヘレニズム期の哲学
   a ストア派
   b エピクロス派
   c 懐疑派、アカデメイア派
   d ペリパトス派
 2 古代末期の哲学
   a 移行期の思想家
     アスカロンのアンティオコス/プルタルコス/アルキヌース/新ピタゴラス派
   b 新プラトン主義の哲学
     プロティノス/ポルフュリオス/ヤンブリコス/プロクロス
   

あとがき
参考文献
索引


≪著者: ≫ 加藤信朗 (かとう しんろう) 1926年 生まれ。1950年 東京大学文学部卒業。1981年 東京都立大学教授。1990年 聖心女子大学教授。都立大学名誉教授。主要著書『初期プラトン哲学』(1988年、東京大学出版会)。


納富信留 『ソフィストとは誰か?』(人文書院、2006年) '12/12/17
納富信留 『プラトン 哲学者とは何か』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '12/11/26
納富信留 『哲学者の誕生 ソクラテスをめぐる人々』(ちくま新書、2005年) '12/11/23
プラトン 『ソクラテスの弁明』(納富信留 訳、光文社古典新訳文庫、2012年) '12/11/14
岩田靖夫 『ギリシア思想入門  Introduction to Greek Thought 』(東京大学出版会、2012年) '12/09/16
関根清三 『ギリシア・ヘブライの倫理思想  Greek and Hebrew Ethical Thought 』(東京大学出版会、2011年) '12/04/15






……人びとが哲学を古代ギリシアに学び、継承したことを意味する。厳密な意味での哲学の歴史というとき、それは古代ギリシアに始まり、連綿と継承されてきた同じ一つの学問の伝承を意味するのである。
 では、古代ギリシア人はそのフィロソフィアをどこか他から学んだのだろうか。そうではない。フィロソフィアという語は古代ギリシアのある時期・ある所で生まれた、れっきとしたギリシア語である。そして、この語が意味する「知の探求の道程」は、まぎれもなく古代ギリシアのある時期・ある所で生まれた「知の探求の道程」であったのである。これは、厳密な意味では「哲学」は古代ギリシアに生まれたこと、そして、古代ギリシアに学び、これを受容した者に、厳密な意味での哲学が継承されたことを意味する。それゆえ、古代ギリシアにおける哲学の歩みをたどることは、そのまますぐれた意味での「哲学」の源流を訪ねることになる。  (p4、「序章 古典ギリシア哲学の成立」)



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本「中国思想史  An Intellectual History of China 」溝口雄三/池田知久/小島毅5

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中国思想史
中国思想史  Yuzo MIZOGUCHI et al. : “An Intellectual History of China”, University of Tokyo Press, 2007

○著者: 溝口雄三池田知久小島毅
○出版: 東京大学出版会 (2007/9, 単行本 255ページ)
○定価: 2,625円
○ISBN: 978-4130120562





長い歴史のなかで、中国の何がどう変化し、どう現在へとつながっているのか。四つの変動期の断面にかくれた歴史の動力をさぐる新機軸の思想通史。世界史のなかで、はたして中国とは何だったのか? 古代から近世、そして近現代にいたる衝撃の歴史像を呈示する。


≪目次: ≫
はしがき (二〇〇七年五月 溝口雄三/池田知久/小島毅)

第一章 秦漢帝国による天下統一 (池田知久)
一 天人相関と自然
殷の上帝から周の天命へ/天の理法化――先秦儒家/天と道――戦国道家/天人の分――荀子/天人相関説と災異説/自然思想の発生と展開
二 天下のなかの人間
性の思想の発生/性三品説の成立と展開
三 国家の体制をめぐって
封建制の理念/現実の郡県制/儒教化された封建制
四 儒教国教化と道教・仏教
学問の誕生/諸学統一の構想/儒教国教化/博士制度と諸学統一/新たに登場した道教と仏教

第二章 唐宋の変革 (小島 毅)
一 新しい経学
印刷技術の登場/三教鼎立と『五経正義』/経学の変化
二 君主像の変化
禅譲の消滅と上帝の変質/三教の上に立つ王権/専制にして自由な社会/宋代以降は君主独裁制なのか
三 政治秩序の源泉
王権の変質/天譴論の意味するもの/正統論と華夷思想
四 心をめぐる教説
「理」字の愛用/天理という考え方/理気論の誕生/陽明学の理観
五 秩序の構想
郷里空間/経学と社会/祠廟政策

第三章 転換期としての明末清初期 (溝口雄三)
一 政治観の転換
民本観、君主観の変化/民の「自私自利」と皇帝の「大私」/王土観と民土観の変化
二 新しい田制論と封建論
井田論の伝統/民土観に立った新しい田制論/明末清初期の新しい「封建」
三 社会秩序観の転換
朱子学・陽明学・礼教を見る見る視点/新しい天理人欲観/公私観、仁観の変化
四 人間観・文学観の変化
人間観の変化/「習」論の登場/戴震の新しい人性論/文学観の変化
五 三教合一に見る歴史性
哲理上の合一/道徳実践上の合一/郷里空間の特質とその歴史性

第四章 激動の清末民国初期 (溝口雄三)
一 清末の地方「自治」
黄宗羲と「郷治」/善挙・地方公事・郷治/清末の「自治」力量/省の独立へ
二 西欧近代思想の受容と変革
近代政治思想の受容/清末民国の封建」
三 伝統のなかの中国革命
清代中葉の田制論/土地国有論と公有論/公革命としての中国革命/孫文の三民主義
四 現代中国と儒教
清代の礼教/『新青年』の反礼教/儒教倫理と社会主義

あとがき (溝口雄三)
ブックガイド
人物生卒一覧
事項索引

≪著者: ≫ 溝口雄三 (みぞぐち ゆうぞう) 1932年生まれ。1958年東京大学文学部卒業。1981年東京大学文学部教授。東京大学名誉教授。主要著書:『中国全近代思想の屈折と展開』東京大学出版会、1980年。『中国の公と私』研文出版、1995年。『中国の衝撃』東京大学出版会、2004年。

≪著者: ≫ 池田知久 (いけだ ともひさ) 1942年生まれ。1965年東京大学文学部卒業。1991年東京大学大学院人文社会系研究科教授。大東文化大学教授、東京大学名誉教授。主要著書:『老荘思想』放送大学教育振興会、2000年。『郭店楚簡儒教研究』汲古書院、2003年。『老子』東方書店、2006年。

≪著者: ≫ 小島 毅 (こじま つよし) 1962年生まれ。1985年東京大学文学部卒業。1992年徳島大学総合科学部専任講師。東京大学大学院人文社会系研究科准教授(を経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授)。主要著書:『中国近世における礼の言説』東京大学出版会、1996年。『宋学の形成と展開』創文社、1999年。『中国思想と宗教の奔流』講談社、2005年。


『訳注「淮南子」(えなんじ)』(池田知久 訳注、講談社学術文庫、2012年) '12/08/19

小島毅 『江と戦国と大河 日本史を「外」から問い直す』(光文社新書、2011年) '11/02/26
小島毅 『東アジアの儒教と礼』(世界史リブレット、山川出版社、2004年) '10/01/20
小島毅 『父が子に語る近現代史』(トランスビュー、2009年) '09/12/27
小島毅 『織田信長 最後の茶会 「本能寺の変」前日に何が起きたか』(光文社新書、2009年) '09/12/23
小島毅 『足利義満 消された日本国王』(光文社新書、2008年) '09/12/19
小島毅 『義経の東アジア』(智慧の海叢書、勉誠出版、2005年) '09/12/09
三谷博/並木頼寿/月脚達彦 編著 『大人のための近現代史 19世紀編』(月脚達彦/遠藤泰生/川島真/櫻井良樹/千葉功/デイヴィッド・ウルフ/松本武祝/茂木敏夫/飯島渉/生田美智子/大谷正/岡本隆司/岸本美緒/木畑洋一/栗原純/小島毅/斎藤修/塩出浩之/杉原薫/鈴木智夫/高橋均/豊見山和行/中見立夫/新村容子/朴薫/古田元夫/松方冬子/宮崎ふみ子/吉野誠 執筆、東京大学出版会、2009年) '09/12/02
小島毅 『近代日本の陽明学』(講談社選書メチエ、2006年) '09/11/28
小島毅 『靖国史観 幕末維新という深淵』(ちくま新書、2007年) '09/11/19
小島毅 『父が子に語る日本史』(トランスビュー、2008年) '09/11/16





次に、『孝経』は戦国末に成立したが、実際に影響力を発揮するのは漢初からである。「孝」は孔子や孟子が儒教道徳の基礎として以来、儒家は一貫してこれを重視してきた。ところで、子が父に服従する「孝」は、臣が君に服従する「忠」と対立・衝突する場合がある。父子関係と君臣関係の対立、家と国の対立である。周代以来の血族制度であった宗法制が崩壊して、それに代わって君主権の強化にもとづく国家秩序が形成されつつあった春秋末〜戦国には、こうした対立は頻繁に現われた。孔子・孟子もこれに注意を払い、君臣関係よりも父子関係を、国よりも家を第一義と考えていた。その後、家族の利益を抑えつつ国家の中央集権強化を図った戦国末から漢初には、これはさらに鋭いかたちをとって現われた。当時、孝よりも忠を、父子関係よりも君臣関係を第一義と考えたのが儒家の荀子であり、これを徹底させて孝・父子関係を否定したのが法家の韓非である。『孝経』は表面上は孔子・孟子の旧に復って孝・父子関係を第一義としながら、そのなかから忠・君臣関係と対立する要素を取り除き、中央集権強化が進行中の現実に応えようとした書である。こうして『孝経』の孝は、あらゆる道徳の根本の位置に置かれ、天下を服従させるという濃厚な政治性をおびて天子の天下統治の一元性を強化することとなった。  (p68、「第一章 秦漢帝国による天下統一、四 儒教国教化と道教・仏教」)


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本「日台関係史 1945-2008  A History of Japan-Taiwan Relations, 1945-2008 」川島真/清水麗/松田康博/楊永明5

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日台関係史 1945‐2008
日台関係史 1945-2008  Shin Kawashima, Urara Shimizu, Yasuhiro Matsuda, and Philip Yang “A History of Japan-Taiwan Relations, 1945-2008”, University of Tokyo Press, 2009

○著者: 川島 真/清水 麗/松田康博/楊 永明
○出版: 東京大学出版会 (2009/3, 単行本 284ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130322119



、、、用語の変化や微妙な意味の違いが持つ歴史的背景や国際政治上の含意についても、


東アジアを的確に理解するために必要な戦後の日本と台湾、その連続と非連続の関係を総合的に明らかにする。日本の植民地支配が終わった後も、密接な関係を築いてきたにもかかわらず、公式の関係がなくなり、変容を続けてきた日本と台湾の現在までの六十余年の歴史をグローバルな視点から描き出す初めての通史。日台共同研究の成果。


≪目次: ≫
序章 戦後日華・日台関係を概観する (川島真・松田康博)
「海図」の必要性/日華・日台関係/本書の構成/分析概念と用語について/ 崙台・日華の二重関係」(川島)/◆屮船礇優襪療彰垢噺饗С宛髻廖弊郷紂法伸「民主化・台湾化・政治化」(松田)/ぁ岼汰簡歉磴瞭鷭鼎了鯵儡愀検廖瞥漫


第I部 日華関係の展開と終焉
第一章 日華・日台二重関係の形成――1945-49年 (川島 真)
 はじめに
 一 中華民国と日本の占領統治
    (1)戦勝国・中華民国と敗戦国・日本
    (2)戦争の終結と日本の占領統治
    (3)国共内戦と中華民国の遷台
 二 日本の台湾統治の終焉
    (1)日本の敗戦と台湾統治の終結
    (2)日本本土の台湾人・中国人
 三 脱帝国/脱植民地化という課題
    (1)脱帝国/脱植民地化への制度的プロセス
    (2)台湾を語ること/日本を語ること
 おわりに――日華・日台二重関係の形成

第二章 日華関係正常化の進行――1950-57年 (川島 真)
 はじめに
 一 日台通商協定の締結と政経分離
    (1)戦後初期の東シナ海貿易圏
    (2)日台通商協定の締結
    (3)日台貿易の担い手
 二 サンフランシスコ講和会議と日華関係
    (1)朝鮮戦争と台湾
    (2)対日講和と中華民国
    (3)対日講和と「二つの中国」
 三 日華平和条約の締結と台湾
    (1)吉田書簡をめぐる諸議論
    (2)日華関係の正常化
    (3)対日賠償と「以徳報怨」
 四 日本の制度的な「脱帝国化」の進行と台湾
    (1)日本の脱植民地化と新たな外交問題の発生
    (2)戦後日本における台湾への関心――学術の継承と断絶
    (3)「日台連合王国」と台湾独立運動
 五 冷戦下の「二つの中国」問題と日本
    (1)鳩山内閣と「二つの中国」
    (2)日本の国連加盟と中華民国
 おわりに

第三章 日華関係再構築への模索とその帰結――1958-71年 (清水 麗)
 はじめに
 一 日中民間貿易協定
    (1)第四次日中民間貿易協定
    (2)日華紛争
    (3)長崎国旗事件以降の日本の対中、対台湾姿勢
 二 中国代表権問題をめぐる新たな模索
    (1)「二つの中国」論の台頭
    (2)原則と妥協をめぐる中華民国政府の思考様式
    (3)対米不信感のなかで揺れる台湾
 三 日中貿易再開と日華断交危機
    (1)池田政権と台湾
    (2)対中プラント輸出への輸銀融資問題
    (3)周鴻慶事件による関係悪化
 四 日華・日台のいびつな二重構造の深まり
    (1)吉田茂訪台と「中共対策要綱」
    (2)「第二次吉田書簡」
    (3)非公式チャネルによる政治工作
 五 中華民国政府の国連脱退と佐藤の決断
    (1)佐藤政権と「政経分離」
    (2)佐藤首相の訪台と蒋経国訪日
    (3)一九七〇年の国連総会とその衝撃
    (4)米中接近の衝撃
    (5)中国代表権問題をめぐる国連での結末
 おわりに

第四章 日華断交と72年体制の形成――1972-78年 (清水 麗)
 はじめに
 一 一九七〇年代初頭の台湾の対外政策
    (1)経済外交の強化
    (2)蒋経国体制のもとでの対外政策
 二 日中国交交渉進展への対応
    (1)対日強硬姿勢
    (2)米国の対日影響力行使への期待
    (3)実質関係維持をめぐる策動
 三 大平外相の「別れ外交」と台湾
    (1)密使派遣
    (2)特使派遣
    (3)椎名特使受け入れをめぐる台湾の姿勢
 四 日華断交と実質関係の維持
    (1)椎名特使訪台
    (2)対日断交声明発出をめぐる最後の決断
    (3)実務関係の維持
    (4)実質関係維持機構の設立
 五 「半公半私」の関係構築
    (1)外交関係なき外交交渉――日台航空路線問題
    (2)日台関係の転換点としての航空路復活
    (3)台湾の国内建設と日本
 おわりに――七〇年代後半の衝撃を超えて


第II部 国際構造変動下の日台関係
第五章 日台関係の安定化と変化への胎動――1979-87年 (松田康博)
 はじめに
 一 日台関係の「相対的安定」
    (1)日米中関係の緊密化と台湾
    (2)準公式・非公式チャネルの強化
    (3)保守政治家の台頭と中台ゼロサム問題
 二 バイラテラル問題に対する日本の対処
    (1)中国の強い反対の程度が強い問題――「本家争い」
    (2)中国の反対の程度が弱い問題――「日台固有のトラブル」
 三 日台経済関係の進展
    (1)輸銀融資の継続
    (2)日台貿易不均衡の政治問題化
 おわりに

第六章 台湾の民主化と新たな日台関係の模索――1988-94年 (松田康博)
 はじめに
 一 東アジアの構造的変動と日台の接近
 二 台湾の新外交と日台新チャネルの形成
    (1)李登輝訪日問題の「政治化」
    (2)変化の起点としての一九九三年
 三 「ハイレベル接触」の増大による「政治化パターン」の確率
 四 変化する日台のバイラテラル問題
    (1)実務レベルにおける関係の改善と進展
    (2)争点化する「過去」
 おわりに

第七章 安全保障の二重の三角関係――1995-99年 (楊 永明)
 はじめに
 一 変動する北東アジアの国際環境
 二 台湾海峡危機――米中台の安全保障の三角関係
 三 日米安保体制――米日台の安全保障の三角関係
 四 日台の実務関係および相手に対する政策
 五 李登輝要因と日台双方の認識態度
 おわりに

第八章 東アジアの構造変動と日台関係の再編――2000-06年 (楊 永明)
 はじめに
 一 東アジア環境の構造変動と日台関係
    (1)北東アジアの新時代と政治の新世代
    (2)米中関係の変化、反テロ戦争の衝撃
    (3)中国の経済的台頭と地域の国際関係・軍事情勢
    (4)二重の戦略的三角関係と新たな三角関係の出現
 二 小泉外交と日台関係
    (1)小泉外交における対台湾政策の変化
    (2)七二年体制に対する柔軟対応
    (3)対台湾安全保障政策――「戦略的あいまいさ」と「戦略的明確さ」
    (5)二プラス二共同発表
    (6)小泉時代の日台実質関係の発展
 三 陳水扁外交と日台関係
    (1)陳水扁外交の内容と特色
    (2)台湾の対日政策の変化
      (a) 対日政策事務部門の組織強化
      (b) 「対日台安保対話」の推進
      (c) 「価値同盟」理念の主張
      (d) 日台実質交流の促進
 おわりに

終章 継続と変容のなかの日台関係 (清水 麗)
 一 日本のなかの台湾理解
    (1)台湾の政権交代と揺れる日本の台湾認識
    (2)「李登輝」という象徴
 二 日台関係のなかの「中華民国」
    (1)尖閣諸島事件と日台チャネル再編
    (2)台湾史のなかの“日華”
 三 再生産される問題状況のなかで
    (1)台湾海峡をめぐる言語政治
    (2)現状維持という時間


引用・参照注

あとがき (二〇〇九年一月 松田康博・楊永明)

日台関係年表
日台関係文献目録
索引
執筆者一覧


≪執筆者: ≫ 川島 真 (かわしま しん) 東京大学大学院総合文化研究科准教授。1968年生まれ。1997年東京大学大学院人文社会系研究科単位取得退学。博士(文学)。主要著書:『中国近代外交の形成』(名古屋大学出版会、2004年)、『東アジア国際関係史』(共編著、名古屋大学出版会、2007年)等。
[序章、第1、2章]

≪執筆者: ≫ 清水 麗 (しみず うらら) 桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部教授。1968年生まれ。1998年筑波大学大学院博士課程国際政治経済学研究科単位取得退学。博士(国際政治経済学)。主要著書:『中台危機の構造』(共著、勁草書房、1997年)、『アジア太平洋地域における平和構築』(共著、大学教育出版、2007年)等。
[第3、4、終章]

≪執筆者: ≫ 松田康博 (まつだ やすひろ) 東京大学東洋文化研究所准教授。1965年生まれ。1997年慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。2003年、博士(法学)。主要著書:『台湾における一党独裁体制の成立』(慶応義塾大学出版会、2006年)、『岐路に立つ日台関係――過去との対話・未来への模索』(共編著、晃洋書房、2007年)等。
[序章、第5、6章]

≪執筆者: ≫ 楊 永明 (Philip Yang) 台湾大学政治学系教授。1964年生まれ。台湾大学卒業、米ヴァージニア大学Ph.D(国際関係論)。主要論文:“The Taiwan That Can Say No: Taiwan’s External and Cross-Strait Relations Since 1995,” in Shiping Hua ed., The Beijing-Taipei-Washington Triangle, (New York: Palgrave-Macmillan, 2006)、「東アジアにおけるリージョナリズム――コラボレーションから法制化へ」滝田賢治編著『東アジア共同体への道』(中央大学出版部、2006年)等。
[第7、8章]

〈日台関係年表作成〉 石川誠人 (いしかわ まこと) 立教大学法学部助教 1974年生まれ。主要論文:「アメリカの許容下での『大陸反攻』の追求――雲南省反攻拠点化計画の構想と挫折」(『日本台湾学会報』第10号、2008年5月)。

〈日台関係文献目録作成〉 竹茂 敦 (たけしげ あつし) 法政大学大学院社会科学研究科博士後期課程 1973年生まれ。主要論文:「台湾の外交関係断絶国との実務関係――1950年初頭の英国との例を中心に」(『日本台湾学会報』第9号、2007年5月)。


川島真 『近代国家への模索 1894-1925』(シリーズ中国近現代史2、岩波新書、2010年) '11/11/01
三谷博/並木頼寿/月脚達彦 編著 『大人のための近現代史 19世紀編』(月脚達彦/遠藤泰生/川島真/櫻井良樹/千葉功/デイヴィッド・ウルフ/松本武祝/茂木敏夫/飯島渉/生田美智子/大谷正/岡本隆司/岸本美緒/木畑洋一/栗原純/小島毅/斎藤修/塩出浩之/杉原薫/鈴木智夫/高橋均/豊見山和行/中見立夫/新村容子/朴薫/古田元夫/松方冬子/宮崎ふみ子/吉野誠 執筆、東京大学出版会、2009年) '09/12/02

下斗米伸夫 『アジア冷戦史』(中公新書、2004年) '12/11/24
神田豊隆 『冷戦構造の変容と日本の対中外交 二つの秩序観 1960-1972』(岩波書店、2012年) '12/11/ 17
田中明彦 『日中関係 1945‐1990』(UP選書、東京大学出版会、1991年) '12/09/22
服部龍二 『日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年) '12/01/24
丸川哲史 『台湾ナショナリズム 東アジア近代のアポリア』(講談社選書メチエ、2010年) '10/06/18





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本「日中関係 1945-1990 (UP選書)」田中明彦5

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本「日中関係 1945-1990」田中明彦

日中関係 1945‐1990 (UP選書)

○著者: 田中明彦
○出版: 東京大学出版会 (1991/4, 単行本 241ページ)
○定価: 1,785円 (品切)
○ISBN: 978-4130020640
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11月の面接授業の参考書として(ちと気が早い)
1952年に中華民国(台湾)と平和条約を結び、1972年に中華人民共和国と国交正常化した
戦後の日中関係の推移を、一つの基準として、「貿易関係」にみる。二国間関係の他の側面の影響が多かれ少なかれ反映される。政治の影響が強く現われ、関係の全般的動向を見るのに、便利な指標となりうる


第二次世界大戦の終結以来、現在に至る日中関係の通史。台湾との国交時代から1989年の天安門事件とその後の経過までを、その時々の国際情勢や両国の国内政治的要因との関連にも配慮しながら描く。研究者のみならず一般の関心にも応える好著。
 

≪目次: ≫
序章 戦後日中関係の構図
第1節 戦後日中関係の焦点
第2節 国際環境の中の日中関係
第3節 内政と日中関係

第1章 台湾との国交
第1節 東アジアの冷戦
1 戦前の中国/2 連合国の対日政策/3 中国内戦/4 朝鮮戦争
第2節 台湾か北京か
1 サンフランシスコ講和と中国問題/2 「吉田書簡」/3 日華平和条約

第2章 政経分離と政経不可分
第1節 日中貿易の開始
1 対中貿易規制/2 民間貿易の開始
第2節 日中断絶
1 第四次日中民間貿易協定と長崎国旗事件/2 中断された日中関係
第3節 民間貿易の再開
1 LT貿易/2 佐藤内閣と文化大革命の中国

第3章 日中国交正常化
第1節 ニクソン・ショック
1 戦後国際秩序の変化/2 米中接近/3 ニクソン・ショック/4 日中国交正常化要求の高まり/5 中国の国連加盟
第2節 日中国交正常化へのプロセス
1 ニクソン訪中/2 田中内閣成立/3 竹入メモ/4 日中共同声明

第4章 日中平和友好条約
第1節 条約交渉の開始
1 反覇権とアジア集団安全保障構想/2 反覇権条項で交渉中断/3 日本の譲歩
第2節 条約締結
1 条約交渉の再開への動き/2 条約交渉再開から締結へ/3 日中平和友好条約締結以降のアジアの国際関係

第5章 フィーバーと摩擦と
第1節 経済大国の外交
1 対中経済協力/2 対中経済協力の論理/3 宝山ショック
第2節 独立自主の対外政策と日中関係
1 趙紫陽訪日と日中関係三原則/2 教科書問題/3 鈴木訪中から胡耀邦訪日へ

第6章 「成熟の時代」
第1節 中曽根パートナーシップ
1 “最良の状態”/2 貿易不均衡の拡大
第2節 「靖国問題
1 「靖国公式参拝」批判/2 九・一八デモ/3 地方への拡大と一応の終結/4 「靖国問題」と学生デモの背景
第3節 不安定な関係の進展
1 貿易問題の進展/2 第二の教科書問題?/3 対中批判の開始/4 光華寮裁判/5 「雲の上の人」発言/6 不安定な収束

第7章 天安門事件の前と後
第1節 天安門事件直前の日中関係
第2節 天安門事件
第3節 天安門事件後の日中関係
1 関係修復への模索/2 経済協力の再開と今後の日中関係

付章 日本の対中国政策決定――組織と過程
はじめに/内閣総理大臣/閣議/内閣官房/外務省/通商産業省/省庁間の調整/自民党/野党/マスコミ/おわりに



あとがき (一九九一年三月 田中明彦)
索引


≪著者: ≫ 田中明彦 (たなか あきひこ) 1954年埼玉県に生まれる。1977年東京大学教養学部卒業。1981年マサチューセッツ工科大学、Ph.D.(政治学)。東京大学東洋文化研究所助教授(東洋文化研究教授、東洋文化研究所長、東京大学副学長などを経て、国際協力機構理事長)。主要著書、『世界システム』(東京大学出版会、1989年)。


袖井林二郎 編訳 『吉田茂=マッカーサー往復書簡集 [1945-1951] 』(講談社学術文庫、2012年) '12/08/17
服部龍二 『日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年) '12/01/24





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本「ギリシア思想入門  Introduction to Greek Thought 」岩田靖夫5

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ギリシア思想入門
ギリシア思想入門  Yasuo IWATA: “Introduction to Greek Thought”, University of Tokyo Press, 2012

○著者: 岩田靖夫
○出版: 東京大学出版会 (2012/7, 単行本 252ページ)
○定価: 2,625円
○ISBN: 978-4130120616
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本書は、筆者が1997年から数年間、放送大学で『西洋思想の源流――自由民の思想と虜囚民の思想』(東北大学名誉教授 坂口ふみ氏と共同担当)というテーマの下に行ったテレビ講義のうちで、筆者の担当したギリシア思想の部分(第1回から第10回)を基にして、それに大幅な加筆修正を加え、新たにヘレニズム時代の哲学(「エピクロス」と「ストア哲学」)を補充して、成ったもの、であり、筆者としては、これをもって、古代ギリシア人の思想については、過不足なしに概観を描きえた、と思う、、、とは、「あとがき」(p233)に



現代文明の基盤の一つとなった古代ギリシア文明とはいかなるものだったのか。ホメロスから、三大悲劇詩人、ソフィスト、ヘレニズム時代の哲学まで、神話、文学、哲学の流れを生き生きと描きだし、古代ギリシア人の思想の特質を明らかにした決定版。


≪目次: ≫
まえがき (※)
古代地中海周辺図

第1章 ギリシア人とはなにか(一)――自由と法
1 ギリシア人と自由
ヘレーネスとバルバロイ/エジプト・メソポタミアの文明と後進のギリシア人/ギリシア人の活動力の開花とアッシリアの弾圧/自由と平等の自覚/テルシテースの物語
2 ペルシア戦争の意味
世界の支配者ダリウス大王/クセルクセスとデマレトスとの対話
3 共同体的動物としての人間
法治体制の成立

第2章 ギリシア人とはなにか(二)――理性と本質への眼差し
1 ギリシア人とバランスの感覚
カロス(美しい)の含蓄/アレテーの意味
2 理性と本質の探究
理性主義/ギリシア人の文字/ギリシア人の造形作品/ギリシア人の神
3 哲学の誕生
「神々の気まぐれ」から「理性的秩序」へ

第3章 ホメロス
1 歴史的真実
2 神々と人々の交わる世界
アガメムノンの弁明/「ゼウスの意志は満たされた」/人間の本性である神/運命と正義
3 生の賛歌
宇宙も人間も物品も美しい/社交としての贈答儀礼/運動競技大会
4 ホメロスの霊魂観
迷信の嫌悪/力なき影/オデュッセウスの冥界降り
5 英雄的人生
栄光と悲惨のコントラスト/神に愛でられし者/記念碑の建立
6 オデュッセウスという男
存在欲求の権化の成立/大航海冒険物語/人食いのキュクロプス/セイレンの歌声/スキュッラとカリュブディスの淵/ナウシカ姫とアルキノオス王の宮殿

第4章 ギリシア悲劇
1 ギリシア悲劇とは
デモクラシーの精神とギリシア悲劇/大ディオニュシア祭における競演
2 アイスキュロス――正義を求めての戦い
『縛られたプロメテウス』/独裁者ゼウス/理性の化身プロメテウス/オレスティア三部作/血まみれのアトレウス王家/イフィゲニエの生贄/オレステスとエレクトラの母親殺し/復讐の女神エリーニュス/民衆の法廷による正義の確立
3 ソフォクレス――運命と諦念
悲劇的アイロニー/人間の意図が逆の結果を生むというアイロニー/アイロニーの化身オイディプス/犯人が犯人を捜索する/主観的憶見(ドクサ)によって生きる人間/二重構造の世界/不可避の破滅/神々の謀りごと/諦念(運命愛)
4 エウリピデス――理性と非合理の葛藤
『バッコスの信女』/ディオニュソスとは何者か/若返る二人の老人/山中での深夜の饗宴/エウリピデスの流血する傷口/啓蒙的知性の神/非合理なものへの関心/生命の源としてのディオニュソス/「メーデイア」/裏切られた愛/冷血漢の正義/愛と憎悪に引き裂かれるメーデイア

第5章 ソクラテス以前の哲学(一)――ミレトスを中心とする自然哲学の誕生
1 ミレトスの自然哲学
タレス/アナクシマンドロス/ハイデガーのアナクシマンドロス解釈/アナクシメネス
2 クセノファネス
擬人的神観の破壊/人間とそっくりの神々/理性としての神
3 ヘラクレイトス
子供の戯れ(ツアラツーストラの理想)/宇宙論/生きるとは死ぬこと、死ぬとは生きること/ここにも神々はおられる

第6章 ソクラテス以前の哲学(二)――南イタリアを中心とする多様な哲学の展開
1 ピタゴラスとピタゴラス派
シャーマン的博識者/禁欲的宗教団体/観想による魂の浄化
2 エレアの存在論――パルメニデスとゼノン
女神の啓示/理性の洞察/存在は、不生不滅、不変不動、一であること/ハイデガーによる断片三の解釈/ゼノン/ゼノンの論法の性格/多(polla)の否定/運動(kinêsis)の否定――「アキレウスと亀」、「飛矢静止論」
3 エンペドクレス
宇宙論/『浄め』の世界/魂の観念における矛盾
4 アナクサゴラス
冷徹な知性人/宇宙論/宇宙の起動因としての理性の登場
5 デモクリトス――原子論
笑う人/原子と空虚/上機嫌

第7章 ソフィスト
1 ソフィスト出現の社会的背景
デモクラシーの成立と自由思想家の出現
2 プロタゴラス
人間は万物の尺度である/「真か偽か」ではなく「有為か無益か」/神に関する不可知論/フュシス(自然)とノモス(約束)
3 ゴルギアス
万能の弁論術/『非存在もしくは自然について』
4 トラシュマコス
「正義とは強者の利益である」

第8章 ソクラテス
1 謎の人ソクラテス
一文字も書き残さなかった人/了解における主観性の意味/ソクラテスの多面性/否定の精神
2 デルフォイの神託
神託の謎/「善」の探究/馬を刺す虻
3 反駁的対話
反駁的対話の論理構造/精神の助産婦
4 正義
問題の状況/「不正には報復せよ」という常識/ロゴスによる基礎付け/復讐の禁止
5 ダイモニオン
制止の力/死の逆説/神話の意味

第9章 プラトン
1 イデア論
イデア論の根本的性格/感覚的世界の存在論的次元――イデア定立の認識論的根拠/認識が成立するためには、動かぬものがなければならぬ
2 霊魂不滅の証明
ソクラテスの信仰の遺産/プラトンによる理論化――イデアの自己同一性/生命の原理としての霊魂/オルフェウス・ピタゴラス教団の信仰の理論化
3 哲人王
正しい人は本当に幸福なのか/「ギュゲスの指輪」/外見と内実/魂の調和/イデアの観想/哲学者の幸福/闇の洞窟への降下

第10章 アリストテレス
万学の祖
1 自然
運動の始源/人工品は自分自身のうちに運動の始源をもたない/パルメニデス批判――存在原理の多元性
2 実体
質料/第一質料/形相
3 自然の目的論
常に同じように/生物からの視点/あたかも理性に基づくかのごとくに/あたかも理性の統括下にあるかごとき自然

第11章 エピクロス
1 ヘレニズムという時代
アレクサンドロス大王/悲惨と混乱の時代/地の糧による魂の救済
2 エピクロスの問題
伝道の人エピクロス/四つの薬(恐怖心の除去)
3 自然学
パルメニデスの大原則/無からはなにも生じない(永遠不変の宇宙)/原子と空虚/等速落下運動する原子と偶然の逸脱/事物は原子の暫時の絡まり合い
4 死
死とは絡まり合った原子の塊の解体/死はどこにも存在しない
5 神々
人間界に無関心な神/神々もまた存在者(合成体)
6 快楽
魂の平安と肉体の無痛/自然の欲望に従って生きる/パンと水/徳は快楽への手段
7 友情
友愛の人エピクロス/自由な学園

第12章 ストア哲学
1 ソクラテスの精神の陰――実践的継承者
ストアの始祖ゼノン
2 自然学
ソクラテス以前の自然学の伝統/プラトンの宇宙論/宇宙の根源的原理としての物体/体系的矛盾(能動的原理と受動的原理)/万物の相互連結運動/最善の世界/魂と身体/人間の特質は精神のうちにある
3 倫理学
哲学の原型(魂の癒し)/部分と全体/ゼウスの繁栄(宇宙の健康)/悪とはなにか/宇宙の理性的進行への同意/自己保存から秩序の認識へ/相応しい行為(to kathêkon)/善いもの、悪いもの、どうでもよいもの/宇宙の摂理に調和して生きる
4 ストア派の神観念
一神論と汎神論の混在/一元論と二元論の混在/運命(摂理)の問題/本性的原因と直近の原因/運命の意味/宇宙を支配する真理の瞑想

あとがき (二〇一二年六月 亘理にて  岩田 靖夫)
参考文献
人名・神名索引


≪著者: ≫ 岩田靖夫 (いわた やすお) 1932年 東京生まれ。1961年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。北海道大学助教授、東北大学教授、聖心女子大学教授、仙台白百合女子大学教授を経て、東北大学名誉教授、仙台白百合女子大学名誉教授、文化功労者。専攻、哲学。主要著書、『アリストテレスの倫理思想』『神の痕跡』『倫理の復権』『神なき時代の神』『アリストテレスの政治思想』(以上、岩波書店)、『いま哲学とは何か』(岩波新書)、『ヨーロッパ思想入門』(岩波ジュニア新書)、『よく生きる』『ギリシア哲学入門』(以上、ちくま新書)、『三人の求道者』(創文社)、『ソクラテス』(勁草書房)など多数。






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まえがき(※)
 古代ギリシア文明は、古代ヘブライの信仰と共に、西洋文明の基礎を形成したが、現代に至って、その西洋文明が東洋文明と接触し、化合し、新しい世界文明へと生成しつつある。この意味で、古代ギリシア文明は現代世界文明の一つの岩盤である。
 では、古代ギリシア文明の特質はなにか。それは、まず大きく捉えれば、この世界の賛美、生命の喜びの肯定である、と言ってよいだろう。この現世のあらゆる存在と生命における美と豊饒の肯定は、ギリシアの文学、美術、哲学、科学のすべてを通して、脈々と流れるギリシア的特質である。ギリシア人をギリシア人たらしめたもの、それは「宇宙の存在」と「人間であること」の自覚的肯定であった。
 この肯定は、おおまかには、次の二点として現れる。その一つは、人間が自由で平等であることを、かれらが自覚した点である。かれらとても、古くは王制の下に虐げられて暮らしていたのであり、また、奴隷制という社会構造を最終的には克服できなかったのではあるが、しかし、紀元前六世紀頃から、時代の進展と共に次第に「すべての人間が本来自由であり、その意味で平等である」という思想へ少しずつ前進し始め、ついに古代アテナイにおいて、デモクラシーという社会構造の創造に到達したのである。この社会構造の創造こそ、そして、その結果として展開する言論の自由と哲学・科学の奔放な進展こそ、古代ギリシア人が現代世界文明へ遺贈した輝かしい貢献である。
 もう一点は、ギリシア人の理性主義である。かれらとても、他の諸民族と同様に古くは蒙昧な迷信のうちで生きていた。しかし、次第に、この無限に変転万化する現象世界は、神々の気まぐれによって動いているのではなく、不変の法則の下に運動する秩序体(コスモス)であることを、見透(とお)すに至った。すなわち、混沌とした現象の底に不変にして普遍の本質を洞察するに至ったのである。この本質と実体への眼差しが、宇宙については根源(アルケー)と法則(ロゴス)の探求を生み、人間界については人倫の法則の探究を生み、哲学を生み、科学を生み、ギリシア人に特有の理性的な芸術、文学、建築を生み出したのである。この姿勢は、必ずしも、世界や人生の明朗な面のみを賛美するものではない。むしろ、ホメロス、ギリシア悲劇、諸哲学において明らかなように、世界や人生の残酷な暗黒面をも呵責なく抉り出す、地獄の底までも降りてゆく理性主義であった。理性による止めどなき真実の追究と言ってよいだろう。
 もう一つ、ギリシア的特質の一つとして付言すべきことは、特に、ソクラテス、プラトンの善の哲学において際立って出現した超越への志向性である。キルケゴールは、この特異性を「ソクラテスとはアテナイという高貴な馬に付けられた神からの贈り物としての虻だ」という「ソクラテス自身の言葉」のうちに見ている。それは、大きな思想の流れからすれば、やがてキリスト教へと接続してゆく超現世的思想の萌芽であるが、しかし、ギリシア本来の、哀愁を帯びた残酷さと晴朗な歓喜とを併せ持つ、現世賛美の精神性とはやはり異なったものである。
 本書は、現代世界文明の一つの岩盤となった古代ギリシア文明とはいかなるものであったかを、以上に述べた諸特質を展開しながら、ミュケーナイ時代からヘレニズム時代にいたるまで、節目節目をたどる。




本「日本倫理思想史 増補改訂版  The History of Ethical Thought in Japan, Enlarged and Revised edition 」佐藤正英5

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日本倫理思想史 増補改訂版
日本倫理思想史 増補改訂版  Masahide SATO: “The History of Ethical Thought in Japan, Enlarged and Revised edition”, University of Tokyo Press, 2012

○著者: 佐藤正英
○出版: 東京大学出版会 (2012/4, 単行本 238ページ)
○定価: 3,150円
○ISBN: 978-4130120609
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冒頭の「はしがき」からしてむつかしい(なんどかよみかえした)、、、
 学問には二種類ある。知識のかたちをとる学問と知恵のかたちをとる学問である。
・・・・・・
 倫理学は、私たちの現存の意味はなにか、あるいは私たちはなにを拠りどころにして生き、死ぬのかと問い、答えるところの知恵にかかわる学問である。(知恵のかたちをとる学問の内実は思いなしである。) 私たちがなにを信じ、なにを怖れ、なにを愛し、なにを願っているいるかを捉えないままに、私たちの現存の意味を総体として対象化することはできない。日本倫理思想史は、私たち、すなわち、わが国のひとびとがなにを信じ、なにを怖れ、なにを愛し、なにを願っていたかを捉えようとする学問である。
 日本倫理思想史は、知恵そのものではない。・・・・・・



何を自らの拠りどころとし、私たちは今・ここにあるのか。その知恵の痕跡を古代神話にさかのぼり、仏法のうちに捉え(中世)、天の思想に表現しつつ(近世)、文明と直面して回折する近代・現代まで、日本人の心の歴史を鮮烈に描く。昭和期を中心に増補し、『古事記』から吉本隆明まで展望する決定版。


≪目次: ≫
はしがき

序論 対象と方法
今・此処の現存/此処と彼処――事物や事象の情景/自己――有限性・一回性・非通約性/当事者――この拠りどころ/夢想者――もう一つの拠りどころ/傍観者――他者の了解/現存の意味をめぐる営為の対自化/倫理思想の痕跡の様態/時間・空間の表象/神・仏法・天・文明――他物の様態

第一章 神をめぐる思想
一 〈もの〉神の顕現――第一次神話
天地初発以前の世界/〈神の女〉の物語/〈神の女〉〈神の子〉による〈もの〉神の祭祀
二 〈たま〉神の発生――神代神話
〈もの〉神を祀るひとの物語/イザナキ・イザナミによる世俗世界の整序/死の世界の定立――黄泉国/〈神の子〉スサノヲの流離/尊貴な〈たま〉神アマテラス
三 天皇をめぐる物語と和歌
勇猛さの物語/予祝の和歌

第二章 仏法をめぐる思想
一 仏法の伝来
漢字の移入と仮名の成立/儒学の移入/仏像・祭具・経論の渡来.憲法十七条の述作――太子伝説I/勝鬘経の講説――太子伝説II/役小角――修験道の始祖/「僧尼令」と具足戒/行基――〈もの〉神から〈たま〉神へ/八幡大菩薩――皇祖神としての菩薩/『日本霊異記』――善・悪の因果
二 仏法の土着
菩薩僧の創出――最澄/密教の集大成――空海/菅原道真――天満宮天神/密教の展開と西方極楽浄土/西行――隠遁と和歌
三 仏法の成熟
法然――専修念仏/親鸞――自燃法爾/栄西――禅宗の移入/道元――修証一等/日蓮――法華経の行者/一遍――孤絶する自己
四 原郷世界と栄華
花鳥風月――原郷世界の徴表/『竹取物語』――作り物語の祖/『源氏物語』――作り物語の深化/『大鏡』――世俗世界における栄華/『愚管抄』――世俗世界の理路/『神皇正統記』――世俗世界の持続と道徳/お伽草子・『神道集』・説経節/夢幻能の世界――「井筒」

第三章 天をめぐる思想
一 武士の思想
『今昔物語』――戦いを業とする者/『甲陽軍艦』――国持ち武将の生と死/『三河物語』――合戦の想起/『五輪書』――観と見・心と意/『葉隠』――「忍ぶ恋」
二 儒学の思想
藤原惺窩・林羅山――朱子学の移入I/山崎闇斎・貝原益軒――朱子学の移入II/中江藤樹――陽明学の系譜/山鹿素行――「士道」/伊藤仁斎――古義学/荻生徂徠――古文辞学/寛政異学の禁――松平定信
三 国学の思想
神道教説の発生――両部神道・伊勢神道・吉田神道/国学の成立――契沖・荷田春満・賀茂真淵/本居宣長――「もののあはれ」/平田篤胤――復古神道/新派神道――黒住教・天理教・金光教
四 庶民の思想
円空――鉈彫りの仏像/井原西鶴――『好色一代男』/近松門左衛門――世話浄瑠璃の確立/西川如見――町人による理/石田梅岩――石門心学/安藤昌益――「自然世」/二宮尊徳――「分度」と「推譲」/良寛――孤絶した自己
五 幕末の思想
蘭学の展開――『どちりいな・きりしたん』から『解体新書』まで/尊王攘夷論――藤田東湖・会沢正志斎/和魂洋才――佐久間象山・横井小楠/吉田松陰――倒幕論

第四章 文明をめぐる思想
一 文明開化
外部としての文明――幕藩体制の崩壊/福沢諭吉――有用な理知・独立自尊/明六社の洋学者――中村正直・森有礼・西周・加藤弘之/中江兆民――民権
二 国家の核としての天皇の創出
神仏分離――仏法の排除/天皇にかかわる祭祀の変容/兵士の創出――軍人勅諭/国民道徳論――西村茂樹『日本道徳論』/教育勅語――道徳にかかわる現人神としての天皇
三 キリスト教の解禁
新島襄――同志社英学校/内村鑑三――不敬事件から無教会主義へ/キリスト教と武士道――植村正久・新渡戸稲造
四 さまざまな潮流
平民主義――徳富蘇峰/国粋主義――三宅雪嶺・志賀重昂・陸羯南/岡倉天心――日本美術の再発見と復興/社会主義――幸徳秋水・木下尚江
五 回折する理知
北村透谷――「想世界」の情念/浪漫主義者の群れ――島村藤村・与謝野晶子・国木田独歩・石川啄木/夏目漱石・森鷗外――「自己本位」と諦念
六 『善の研究』の成立
清澤満之・大西祝――『宗教哲学骸骨』・『良心起源論』/西田幾多郎――「純粋経験」
七 大正デモクラシー
民本主義・天皇機関説――吉野作造・美濃部達吉/人格主義・白樺派・耽美派――阿部次郎・武者小路実篤・有島武郎・谷崎潤一郎/大杉栄・平塚らいてう・西光万吉
八 和辻倫理学――間柄の理法
九 土俗への根ざし
宮沢賢治――法華経行者への希求/柳田国男――常民と神をめぐる学/小林秀雄――孤絶した個と土俗
十 敗戦
北一輝――超国家主義の台頭/思想と学問の抑圧――満州事変から日中戦争へ/太平洋戦争――アメリカ・イギリスとの戦い
十一 「倫理」の脱神話化
坂口安吾・丸山真男・吉本隆明――ふたたび土俗へ

参考文献


【カバー図版】 勾玉 古墳時代


≪著者: ≫ 佐藤正英 (さとう まさひで) 1936年長野県に生れる。1958年東京大学文学部倫理学科卒業。東京大学大学院人文社会系研究科教授、共立女子大学文芸学部教授を経て、東京大学名誉教授。主要著書、『隠遁の思想――西行をめぐって』(1977年、東京大学出版会:2001年、ちくま学芸文庫)、『歎異抄論釈』(1989年、青土社:1992年、新装版)、J・R・ヒネルズ編『世界宗教事典』(監訳、1991年、青土社:1999年新版)、『親鸞の核心をさぐる――徹底討論』(対談集、1992年、青土社:1997年、増補新版)、『親鸞入門』(1998年、ちくま新書)。

佐藤正英 『故郷の風景 もの神・たま神と三つの時空』(ちくまプリマー新書、筑摩書房、2010年) '11/07/26
佐藤正英 『古事記神話を読む 〈神の女〉〈神の子〉の物語』(青土社、2011年) '11/06/21
佐藤正英 『小林秀雄――近代日本の発見』(再発見 日本の哲学、講談社、2008年) '11/06/02

相良亨 『本居宣長』(講談社学術文庫、2011年) '11/06/25
相良亨 『武士道』(講談社学術文庫、2010年) '10/10/28
菅野覚明 『神道の逆襲』(講談社現代新書、2001年) '10/11/18
菅野覚明 『武士道の逆襲』(講談社現代新書、2004年) '10/11/03
熊野純彦 『埴谷雄高――夢みるカント』(再発見 日本の哲学、講談社、2010年) '11/04/15
熊野純彦 『和辻哲郎 文人哲学者の軌跡』(岩波新書、2009年) '09/11/13
遠山敦 『丸山眞男――理念への信』(再発見 日本の哲学、講談社、2010年) '11/08/06
吉田真樹 『平田篤胤――霊魂のゆくえ』(再発見 日本の哲学、講談社、2009年) '11/07/17
木村純二 『折口信夫――いきどほる心』(再発見 日本の哲学、講談社、2008年) '11/06/13
藤村安芸子 『石原莞爾――愛と最終戦争』(再発見 日本の哲学、講談社、2007年) '11/05/12
栗原剛 『佐藤一斎――克己の思想』(再発見 日本の哲学、講談社、2007年) '11/04/29





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本「死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学  Ownership of Death: A Philosophy towards the Death Penaity, Homicide, and the Use of Animals 」一ノ瀬正樹5

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死の所有―死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学
死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学  Masaki Ichinose: “Ownership of Death: A Philosophy towards the Death Penaity, Homicide, and the Use of Animals”, University of Tokyo Press, 2011

○著者: 一ノ瀬正樹
○出版: 東京大学出版会 (2011/1, 単行本 408ページ)
○定価: 6,090円
○ISBN: 978-4130101196
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あぁむつかしい、もうまもなくの単位認定試験(今学期受験の全9科目のうちのその1科目)は再試験科目だから後がない。先学期の試験問題(不合格だった)は手元にある、その前の学期の試験問題は公開されていることからすでにノートに書き写してある、教科書だけしっかりみっちり読み込んでおけば、多分それだけでいいのかもしれない、むしろ余計なことなどせずに欲張らずに頑張りすぎずに必要以外のことは排除して選択して集中すべきなのかもしれない、なにごとにも限りが限界がある(ないものではない)ことからも、注意が散漫になってしまっては本末転倒といったところなのかもしれない


死刑、安楽死、脳死、殺人、戦争、動物利用――さまざまな倫理的問題に潜んでいる虚構とは何か? 「人格」「所有」といった近代的な概念が可能にしている“死をめぐる思考”を問い直し、社会制度や宗教文化をふまえた、私たちの死生観の深層を探る。和辻哲郎文化賞、中村元賞を受賞者した『人格知識論の生成』から、さらに現代の課題に挑む渾身の一作。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一〇年一二月 一ノ瀬正樹)

序章 「涙の哲学」に向けて――「死」の誕生
 1 泣くという作用
 2 「涙の哲学」のプログラム
 3 死という喪失
 4 パースペクティブの反転
 5 人称の交錯
 6 彼岸視点 /現世視点そして「死の所有」

第1章 死刑不可能論――死刑存廃論に潜む倒錯
 1 死という逆説
 2 死刑の迷宮
 3 人格に対する所有権
 4 人格と生命の相違
 5 所有権の喪失としての刑罰
 6 死刑の残虐性と恣意性
 7 誤判と抑止効果の問題
 8 安楽死や自殺への結合可能性
 9 死刑存廃論から死刑不可能論へ
 10 「死の所有」の観念

第2章 「死ぬ権利」の欺瞞――安楽死の陥穽
 1 死者のパラドックス
 2 安楽死論争の構図
 3 「殺すこと」と「死なせること」
 4 「殺すこと」へのためらい
 5 自己決定の倒錯
 6 所有権の捏造
 7 「死者のパラドックス」から「死の所有」へ

第3章 生命倫理と死ぬ主体――胎児、代理母、クローン、そして死にゆく人
 1 伝統と変化の交錯
 2 主体性の交錯
 3 代理母と親概念の変容
 4 遺伝子の共有
 5 死にゆく人からの誘引
 6 「自己決定」をめぐる係争
 7 「人格」概念への揺り戻し
 8 「パーソン論」の欺瞞
 9 響き合う「人格」
 10 「人格」の実在性
 11 死を所有する
 12 「死の所有」の顕現

第4章 殺人者の人格性――虚構なのか適応なのか
 1 「殺すこと」の日常性
 2 尊厳性を損なう負性のパラドックス
 3 人格性の神話
 4 虚構性の空転
 5 繁殖への衝動
 6 明快性に潜む罠

第5章 殺された人の非存在性――「害グラデーション説」の試み
 1 「殺された人」への死後表現
 2 エピクロスの死無害説
 3 死の恐怖
 4 被害者の非存在
 5 殺人の被害性
 6 害グラデーション説
 7 一人称的経験の仮託
 8 死者のオントロジー
 9 「死の所有」と因果的哀切の想い
 10 因果的プロセスのグラデーション
 11 mens rea の暗号

第6章 戦争という法外な殺戮――戦争をめぐる事実と規範
 1 殺人と戦争の懸隔
 2 正戦論からユートピア論へ
 3 「正当な戦闘行為」の亀裂
 4 戦争の常在性
 5 戦争の称賛
 6 攻撃性の進化理論的効用
 7 戦争犯罪の問題
 8 「涙の哲学」への回帰

第7章 動物たちの叫び――動物実験と肉食の彼方
 1 隠蔽された日常性
 2 動物実験という問題
 3 動物実験のモラル
 4 「モラル」を語ること
 5 義務説
 6 動物権利論と動物開放論
 7 自体的「動物の権利」
 8 権利の競合
 9 派生的「動物の権利」
 10 種差別
 11 不安定性と教条性の克服
 12 パーソンへの回帰
 13 「声主」としてのパーソン
 14 動物のパーソン性
 15 パーソン度の概念
 16 道徳的配慮度
 17 肉食への問い
 18 いのちをいただく
 19 死の所有の隠蔽
 20 非発展というプライド

終章 死に基づく認識論――生と死を貫く同一性
 1 認識と同一性
 2 「ピュシス」と「ノモス」
 3 認識の基盤としてのパーソン
 4 パーソン分裂の深層
 5 応報的均衡の観念
 6 死刑を支える「死の所有」の虚構
 7 身近な存在者の死
 8 「別離」の瞬間



参考文献
事項索引
人名索引


≪著者: ≫ 一ノ瀬正樹 (いちのせ まさき) 1957年茨城県土浦市に生まれる。1981年東京大学文学部卒業。1988年東京大学大学院人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得。東洋大学文学部専任講師、助教授、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授、英国オックスフォード大学 the 2010 Uehiro Lecturer などを歴任。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授、博士(文学)。主要著訳書、『人格知識論の生成――ジョン・ロックの瞬間』(東京大学出版会、1997年、第10回和辻哲郎文化賞・第6回中村元賞受賞)、『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001年)、『原因と理由の迷宮――「なぜならば」の哲学』(勁草書房、2006年)、『功利主義と分析哲学――経験論哲学入門』(放送大学教育振興会、2010年)、Philosophy of Uncertainty and Medical Decisions. Bulletin of Death and Life Studies. vol. 2.(共著, 21st Century COE Program DALS. Graduate School of Humanities and Sociology. The University of Tokyo. 2006)、『死生学5 医と法をめぐる生死の境界』(共編、東京大学出版会、2008年)、『岩波講座哲学02 形而上学の現在』(共著、岩波書店、2008年)、D・ヒューム『人間知性研究』(共訳、法政大学出版局、2004年)。


一ノ瀬正樹 『原因と理由の迷宮 「なぜならば」の哲学』(勁草書房、2006年) '12/07/08
一ノ瀬正樹 『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001年) '12/07/02
一ノ瀬正樹 『人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間』(東京大学出版会、1997年) '12/06/06
一ノ瀬正樹 『死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年) '11/12/30
一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '11/09/04





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本「人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間」一ノ瀬正樹5

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人格知識論の生成―ジョン・ロックの瞬間
人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間  Masaki ICHINOSE: “The Rise of The Person-Knowledge Theory: The Moment of John Locke”, University of Tokyo Press, 1997

○著者: 一ノ瀬正樹
○出版: 東京大学出版会 (1997/5, 単行本 359ページ)
○定価: 8,190円
○ISBN: 978-4130100816
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an appeal to Heaven... 天に訴える、しか、ないだろう(どうなんだろう??!)
むつかしい、アタマにはいらない、読むスピードがあがらない(苦難)、、、サラリと流して字面だけを目で追っておわりにしてはならない(そろそろいいかげんにすこしはわからないとこのままではうまくない)
努力探求という労働を継続することができない怠惰な存在、他からの影響を容易に被りやすい、ようなことなんかをふかく自覚しつつ


ジョン・ロックJohn Locke, 1632-1704)の哲学への斬新な視点から切り込むことによって、知識とは人格が所有するものである、という主張を打ち出す。そして所有権概念にからむ考察を介して、知識論と道徳論を鮮やかに橋渡しする。 和辻哲郎文化賞・中村元賞受賞


≪目次: ≫
まえがき (一九九七年 正月 土浦にて  一ノ瀬 正樹)
凡例

序章 人格と知識の融合
1 持続と瞬間
2 人格知識と三つの位相
3 ジョン・ロックの瞬間

I 知識論の構図
第一章 生得説批判

1 論理と事実の連続
2 批判の位置づけ
3 批判の射程
4 同意の行為へ
第二章 実践への眼差し
1 『自然法論』の探究
2 自然法の認識と実践
3 生得的実践原理
4 「人格」の同意
5 性向と傾向性

II 人格概念の確立
第三章 人格同一性の問い

1 人格概念のゆれ
2 『人間知性論』における人格概念
3 『統治論』における人格概念
4 事物の同一性
5 事物の同一性から人格の同一性へ
6 人格・人間・実体
7 循環の恐れ
8 意識は記憶か
第四章 意識概念の迷路
1 推移律からの挑戦
2 意識は確実か
3 「反復できる」
4 反復可能性の判定
5 神の善性
6 意識の錯誤と神への訴え
第五章 道徳性に向けて
1 道徳的人格
2 道徳性の位置づけ
3 様相としての人格
4 人格の道徳的創造
5 道徳的「意識」
第六章 法廷用語としての人格
1 法廷用語説の基本性
2 変容しうる人格
3 人格と法廷との交錯
4 刑罰制度への同意
5 論証道徳の実現
6 人格の呼応

III 人格知識論の現出
第七章 労働から所有へ

1 人格を所有する
2 人格の譲渡・交換
3 人格要素説
4 労働の混合
5 労働と所有の結びつき
6 二つの「ロック的但し書き」
第八章 戦争状態からの反照
1 戦争状態への展開
2 「天への訴え」に向かう労働
3 「ロック的但し書き」の実現
4 積み重なりいく人格
5 知識の所有
6 「子供の人格」への問い
第九章 同意する瞬間
1 日常性としての「明示の同意」
2 「暗黙の同意」への道
3 同意の向かうところ
4 同意の応酬のなかの人格
第十章 刑罰への跳躍
1 刑罰権と「喪失」の論理
2 二つの刑罰論
3 賠償しうる人格
4 生命の侵害
5 「死刑」のアポリア


参考文献
索引(人名・事項)


≪著者: ≫ 一ノ瀬正樹 (いちのせ まさき) 1957年 茨城県土浦市に生まれる。1981年 東京大学文学部卒業。1988年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得。東洋大学文学部専任講師、同助教授を経て、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授(を経て、同教授)。主要著訳書、『真理への反逆――知識と行為の哲学』(共編著、富士書店、1994年)、G・バークリ『視覚新論』(共訳、勁草書房、1990年)、P・G・クンツ『ホワイトヘッド』(紀伊國屋書店、1991年)、R・M・セインズブリー『パラドックスの哲学』(勁草書房、1993年)。

一ノ瀬正樹 『死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年) '11/12/30
一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '11/09/04





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本「ギリシア・ヘブライの倫理思想  Greek and Hebrew Ethical Thought 」関根清三5

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ギリシア・ヘブライの倫理思想
ギリシア・ヘブライの倫理思想  Seizo SEKINE: “Greek and Hebrew Ethical Thought”, University of Tokyo Press, 2011

○著者: 関根清三
○出版: 東京大学出版会 (2011/4, 単行本 368ページ)
○定価: 3,990円
○ISBN: 978-4130120593
クチコミを見る




正義、徳、贖罪、隣人愛……西洋の倫理思想における系譜と本質とは何か? 古代の「ギリシア哲学」と「ヘブライ宗教」という二つの源流まで遡り、両者に共通・相違するものを探り出すことで、現代世界に広まった西洋倫理の要諦に迫る。国際的評価の高い A Comparative Study of the Origins of Ethical Thought を改訂した日本語版。倫理学・哲学・宗教学・聖書学などの基本図書。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一一年新春 関根清三)
凡例

序論 「驚き」
驚き/ギリシアにおける「驚き」/ヘブライにおける「驚き」/本書の意図

第I部 古典ギリシアの実践哲学
第1章 ソクラテス前の哲学者たち
1 ミレトスの自然哲学者たち――タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネス
タレスの「水」/アナクシマンドロスの「無限者」
2 クセノファネス
擬人神観批判/神への畏敬と知的探求
3 ヘラクレイトス
万物を操る叡慮/万物流転/対立物の一致/神の知恵
4 パルメニデス
あることの分析/ハイデッガーによる存在と思惟の解釈
5 エンペドクレス
『自然について』/『浄め』
6 ピュタゴラスとピュタゴラス派
7 デモクリトス
「笑い屋」/原子論/上機嫌
第2章 ソクラテスとプラトン
1 ソクラテス
ソクラテスについての資料/無知の知/善についての知/ダイモニオン/正義の貫徹/自然哲学との対比
2 ソフィスト
トラシュマコスの強者の正義論/ソフィストの説得術/グラウコンの問題提起
3 ギュゲスの指輪
正義の起源論/透明人間に成ったなら/正義の人と不正の人のどちらが幸福か/(a)国制との類比における答え/(b)霊魂の機能の三区分に基づく答え/(c)快楽論に基づく答え/ギュゲスの物語再考
4 プラトンとその対話篇
プラトンの略歴/中・後期対話篇
5 徳と幸福
徳と幸福/理性と欲望/霊魂三分説/非−理知的な徳の諸側面
6 徳と正義
徳同士の相互作用/正義の弁護
7 愛と快楽
愛についての理論/フィチーノの注釈/エロース論の結論/快楽と幸福
8 霊魂とイデア
霊魂と肉体/プラトンへの問い/霊魂不滅説とイデア論/イデア論の難点/イデア論の超越性/驚き
第3章 アリストテレス
1 『ニコマコス倫理学』の位置付けと構成
位置付け
2 プラトンの倫理学との相違点――善のイデア論批判を中心に
プラトンの倫理学との相違点/善のイデア論批判
3 幸福論
善とは、幸福とは?/最高善とは?
4 倫理的卓越性(徳)
倫理的卓越性と知的卓越性/習慣付け/勇気ある人と勇気ある行為/情念・能力・習性
5 中庸論
運動・飲食・工芸品との類比/倫理における中庸/中庸の選択
6 中庸論についての評価
7 徳論――勇気・正義・愛
勇気/正義/正義の分類/配分的正義/矯正的正義/相補(交換)的正義/愛/快ゆえの愛と有用ゆえの愛/善ゆえの愛/エゴイズムは非か/友の善と自己の善
8 知的卓越性
技術・学知・直観・思慮・知恵/思慮(実践知)行為と責任/放埒と無抑制
9 快楽
10 幸福としての観想
観想/神的なもの/『形而上学」との比較/プラトンとの比較/倫理学から政治学へ/アリストテレスにおける「神的なもの」の「観想」再考/大衆への侮蔑/擬人神観の擁護/ヘブライ的奴隷ないし捕囚民の倫理へ

第II部 古代ヘブライの宗教倫理
第II部の始めに
第4章 十戒
1 十戒総論
律法(トーラー)と決疑法・断言法/十戒の位置付け/十戒の原形
2 十戒各論――第六戒から第九戒をめぐって
第六戒:「君は殺してはならない」/第七戒:「君は姦淫してはならない」/第八戒:「君は盗んではならない」/第九戒:「君は君の隣人に偽証してはならない」
3 第六戒から第九戒の倫理学的根拠付けの試み
カントの定言命法/定言命法への批判と擁護/和辻哲郎の定言命法批判/和辻による十戒の根拠付け
4 第六戒から第九戒の根拠付け再考――和辻説への疑問
神関係の戒めの位置付け/倫理の超越的原理/もう一つの根拠付けへ
5 第一戒をめぐって
第一戒:「わたしは、君をエジプトの地、奴隷の家から導き出した、君の神、ヤハウェである。わたしの面前で君に、他の神々があってはならない」/ルターの註解/神の真贋をめぐるティリッヒの議論/象徴をめぐるティリッヒの議論/単なる象徴と掛け替えのない象徴/第一戒の解釈/歴史的解釈学と哲学的解釈学
6 倫理的命法の旧約的根拠付け
十戒の構成/殺人・姦淫・偸盗が禁ぜられる根拠――特殊の側面から/殺人・姦淫・偸盗が禁ぜられる根拠――一般の側面から/倫理の超越論的原理/超越への驚き
第5章 法集成――「契約の書」「申命記法」「神聖法典」
1 「契約の書」
構成と成立/オリエント法との関連/底辺の人々への顧慮/十戒との対応/神との関係
2 「申命記法」と「神聖法典」
「申命記法」の構成と成立/唯一神への愛の律法/「神聖法典」の構成と成立/「聖なる者」
3 アガペー再考
隣人愛/神の愛・社会の底辺の者への眼差し・倫理の循環・愛敬の思想
第6章 前期知恵文書――『箴言』
1 知恵文書と『箴言』
知恵文書/知恵文書の生活の座/徳目表としての『箴言』/『箴言』の構成
2 ギリシアと通ずる徳目
中庸・節制/真実・情愛/穏和・正義/機知・知恵
3 ギリシアの固有の徳目
勇気・太っ腹/豪気・矜持
4 ヘブライに固有の徳目
謙り/神信仰
5 応報倫理をめぐって
応報についての知恵/応報の破れ
6 『ニコマコス倫理学』と『箴言』の比較論要旨
第7章 後記知恵文書――『ヨブ記』
1 『ヨブ記』の主題と構成
主題/構成/枠物語のヨブ/友人たちの非難/ヨブの反論
2 キルケゴールの解釈
ヨブに対する讃美/超越の顕現
3 ユングの解釈
ヨブの神に対する批判/ヤハウェの暴力性/ユングの分析の評価
4 『ヨブ記』における応報倫理
応報のドグマ/『ヨブ記』の結論/応報倫理の此岸へ

第III部 ギリシア・ヘブライ倫理の帰趨
第8章 ヘブライ宗教における応報倫理――『コーヘレス書』を中心に
1 驚きと応報
驚き/応報の神をめぐる問い/現代の日本の場合/カントのアンチノミーとその評価/ヘブライにおけるアポリア/ヘブライにおけるテーゼ/ヘブライにおけるアンチテーゼ
2 コーヘレスとニーチェ
ニーチェとニヒリズムとの対比/コーヘレス=ニヒリスト?
3 コーヘレスによるニヒリズムの超克
隠れた神との出会い/究極目的の無化/エゴイズム/コーヘレスの評価/驚畏
第9章 ヘブライの宗教倫理と贖罪思想――『イザヤ書』『第二イザヤ書』を中心に
1 イザヤの頑迷預言
頑迷預言/深層心理学的な説明/義の神
2 ダビデにおける罪の赦し
バテシェバ事件/罪の告白の起点/地平の融合としての解釈/愛の神の発見と残る問題
3 第二イザヤ書五三章の贖罪思想
預言者第二イザヤ/苦難の僕と驚き/贖罪/ヴェーバーの「苦難の神義論」/旧約における贖罪思想の系譜/新約における贖罪思想/愛と義の統合
4 贖罪思想をめぐる三つの批判とそれへの応答
啓蒙以降の思想史における贖罪思想批判/カント、若きヘーゲルの場合/ニーチェの場合/レヴィナスの場合/贖罪思想からの応答/カント、若きヘーゲルに向けて/ニーチェに向けて/レヴィナスに向けて/応答と課題
5 贖罪信仰と哲学
第10章 愛と義をめぐるギリシア哲学の省察――アリストテレスに示唆を得て
1 愛についてのアリストテレスの思索
『ニコマコス倫理学』第八・九巻の考察要約/残る問題/人となりを愛するということ/ヌース/相手方にとっての善を願うということ/血縁的な愛/友人・隣人への愛/共同的な存在
2 博愛的公正と贖罪
博愛的公正さ/自己への不正/理性的な同一性に基づく愛/贖罪の位置付け/フィリアーとアガペー/贖罪信仰の哲学的洗い直し
3 象徴と直解
直解主義の危険/象徴言語の持つイメージの喚起力
結語 再び「驚き」をめぐって
1 ギリシアとヘブライに底流するもの
ギリシアにおける「驚き」/ヘブライにおける「驚き」
2 現代に語り掛けるもの
贈り物/謙虚/謎解き/愛/超越

古代ギリシア・イスラエルとその周辺
古代ギリシア・ヘブライ年表
索引


≪著者: ≫ 関根清三 (せきね せいぞう) 1950年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科倫理学専攻博士課程修了。東京大学より博士(文学)、ミュンヘン大学よりDr.Theol。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部・教授。主要著訳書、Die Tritojesajanische Sammlung redaktionsgeschichtlich untersucht, BZAW 175, de Gruyter, 1989、『旧約における超越と象徴――解釈学的経験の系譜』(東京大学出版会、1994、和辻哲郎文化賞・日本学士院賞受賞)、『倫理思想辞典』(共編著、山川出版社、1997)、『イザヤ書』(岩波書店、1997)、『旧約聖書の思想――24の断章』(岩波書店、1998/改訂版、講談社学術文庫、2005)、Transcendency and Symbols in the Old Testament : A Genealogy of the Hermeneutical Experiences, BZAW 275, de Gruyter, 1999、『死生観と生命倫理』(編著、東京大学出版会、1999)、『性と結婚』 講座 現代キリスト教倫理 第2巻(編著、キリスト教団出版局、1999)、『倫理思想の源流――ギリシアとヘブライの場合』(放送大学教育振興会、2001/改訂版、2005)、『倫理の探索――聖書からのアプローチ』(中公新書、2002)、『エレミヤ書』(岩波書店、2002)、A Comparative Study of the Origins of Ethical Thought : Hellenism and Hebraism, Rowman & Littlefield Publishers, 2005、『応用倫理学事典』(共編著、丸善、2007)、『旧約聖書と哲学――現代の問いの中の一神教』(岩波書店、2008)ほか。






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本「死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学」一ノ瀬正樹5

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死の所有―死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学
死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学  Masaki Ichinose: “Ownership of Death: A Philosophy towards the Death Penaity, Homicide, and the Use of Animals”, University of Tokyo Press, 2011

○著者: 一ノ瀬正樹
○出版: 東京大学出版会 (2011/1, 単行本 408ページ)
○定価: 6,090円
○ISBN: 978-4130101196
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娘に会うのは、ぼくと娘のあいだに会うことの約束が成立してからジッサイに会うまでをも含めてず〜っとず〜っととってもとっても、たのしみなこころおどるようなコトなんだけれども、そのじつ、かなしいことにも、すでに会うまえからわかれることの別離の辛苦みたいなモノを意識しないでもなくってね、ジッサイ、親子?!でありながら、ぼくの娘は15歳だからそう考えるにはビミョーな時期ではあるんだけれども(ぼくが子離れしなければならないだろう)、そう、別離のときは彼女は10歳で「自分でも小さいのにかわいそうだなぁとおもった」とはいつのことだったか本人の口からでたことば(コメント)で、ぼくのこころのなかから消えることはない、それからおよそ5年もの時間が歳月が経過するのだから経過したのだから、すでにその当時とはそのことば(コメント)の意味では彼女のいま置かれている状況は、それなりによくもわるくもよかろうがわるかろうがなるようになってなるようにしかならないのであって、そのときとおなじモノではないだろう、また彼女がそのことをコメントを記憶して覚えているかどうかも分からない、ぼくがつよく覚えていてときどき思い返して意識しているほどには彼女は意識していないであろうことは想像に難くない、ぼくのおもいちがいの可能性だって否定できない(他人の本意をくむことの理解の限界、不可能性みたいなことだって考慮すべきであろう)、はたまた、高校受験を間近に控えている彼女は、ある意味での人生のおおきな岐路に立っている、とは、ときどき携帯電話から聞こえ伝わる彼女の口調から、その少なからぬ小さくない迷いをも含めて、ぼくに感じられないものでもなくってね、目に入れても痛くないほどに愛しい我が娘が、いろいろ考えないものでもないのだけれども、将来の人生でぼくみたいに困ったことになるようなことがないように、などと考えてみるのだが、ところがはたして、ぼくになにができるのだろう、ぼくがなにをどうすることが彼女にとって、いまの彼女であり、将来の彼女であり、ぼくみたいに困ることがないように、などと先には言ってみたのだが、ジッサイぼくは言ってしまうほどには困っていなくて、けっしてラクではないけれども、好きなことをして、もちろん仕事は仕事として生活の糧を得るためにそれなりの時間と労力を費やしているけれどもそれ(仕事ばかり)がすべてではないのだから、どちらかと言えば、価値観のモンダイではあろうけれども、ぼくは自分じしんでは(ゼッタイテキに悲観的にならないものでもないけれども)綜合的にかんがみるには悲観すべき(ジョウキョウ)ではないんじゃぁないかなぁと、周囲にたいする感謝をわすれない



死刑、安楽死、脳死、殺人、戦争、動物利用――さまざまな倫理的問題に潜んでいる虚構とは何か? 「人格」「所有」といった近代的な概念が可能にしている“死をめぐる思考”を問い直し、社会制度や宗教文化をふまえた、私たちの死生観の深層を探る。和辻哲郎文化賞、中村元賞を受賞者した『人格知識論の生成』から、さらに現代の課題に挑む渾身の一作。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一〇年一二月 一ノ瀬正樹)
序章 「涙の哲学」に向けて――「死」の誕生
1 泣くという作用/2 「涙の哲学」のプログラム/3 死という喪失/4 パースペクティブの反転/5 人称の交錯/6 彼岸視点/現世視点そして「死の所有」
第1章 死刑不可能論――死刑存廃論に潜む倒錯
1 死という逆説/2 死刑の迷宮/3 人格に対する所有権/4 人格と生命の相違/5 所有権の喪失としての刑罰/6 死刑の残虐性と恣意性/7 誤判と抑止効果の問題/8 安楽死や自殺への結合可能性/9 死刑存廃論から死刑不可能論へ/10 「死の所有」の観念
第2章 「死ぬ権利」の欺瞞――安楽死の陥穽
1 死者のパラドックス/2 安楽死論争の構図/3 「殺すこと」と「死なせること」/4 「殺すこと」へのためらい/5 自己決定の倒錯/6 所有権の捏造/7 「死者のパラドックス」から「死の所有」へ
第3章 生命倫理と死ぬ主体――胎児、代理母、クローン、そして死にゆく人
1 伝統と変化の交錯/2 主体性の交錯/3 代理母と親概念の変容/4 遺伝子の共有/5 死にゆく人からの誘引/6 「自己決定」をめぐる係争/7 「人格」概念への揺り戻し/8 「パーソン論」の欺瞞/9 響き合う「人格」/10 「人格」の実在性/11 死を所有する/12 「死の所有」の顕現
第4章 殺人者の人格性――虚構なのか適応なのか
1 「殺すこと」の日常性/2 尊厳性を損なう負性のパラドックス/3 人格性の神話/4 虚構性の空転/5 繁殖への衝動/6 明快性に潜む罠
第5章 殺された人の非存在性――「害グラデーション説」の試み
1 「殺された人」への死後表現/2 エピクロスの死無害説/3 死の恐怖/4 被害者の非存在/5 殺人の被害性/6 害グラデーション説/7 一人称的経験の仮託/8 死者のオントロジー/9 「死の所有」と因果的哀切の想い/10 因果的プロセスのグラデーション/11 mens rea の暗号
第6章 戦争という法外な殺戮――戦争をめぐる事実と規範
1 殺人と戦争の懸隔/2 正戦論からユートピア論へ/3 「正当な戦闘行為」の亀裂/4 戦争の常在性/5 戦争の称賛/6 攻撃性の進化理論的効用/7 戦争犯罪の問題/8 「涙の哲学」への回帰
第7章 動物たちの叫び――動物実験と肉食の彼方
1 隠蔽された日常性/2 動物実験という問題/3 動物実験のモラル/4 「モラル」を語ること/5 義務説/6 動物権利論と動物開放論/7 自体的「動物の権利」/8 権利の競合/9 派生的「動物の権利」/10 種差別/11 不安定性と教条性の克服/12 パーソンへの回帰/13 「声主」としてのパーソン/14 動物のパーソン性/15 パーソン度の概念/16 道徳的配慮度/17 肉食への問い/18 いのちをいただく/19 死の所有の隠蔽/20 非発展というプライド
終章 死に基づく認識論――生と死を貫く同一性
1 認識と同一性/2 「ピュシス」と「ノモス」/3 認識の基盤としてのパーソン/4 パーソン分裂の深層/5 応報的均衡の観念/6 死刑を支える「死の所有」の虚構/7 身近な存在者の死/8 「別離」の瞬間


参考文献
事項索引
人名索引


≪著者: ≫ 一ノ瀬正樹 (いちのせ まさき) 1957年茨城県土浦市に生まれる。1981年東京大学文学部卒業。1988年東京大学大学院人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得。東洋大学文学部専任講師、助教授、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授、英国オックスフォード大学 the 2010 Uehiro Lecturer などを歴任。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授、博士(文学)。主要著訳書、『人格知識論の生成――ジョン・ロックの瞬間』(東京大学出版会、1997年、第10回和辻哲郎文化賞・第6回中村元賞受賞)、『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001年)、『原因と理由の迷宮――「なぜならば」の哲学』(勁草書房、2006年)、『功利主義と分析哲学――経験論哲学入門』(放送大学教育振興会、2010年)、Philosophy of Uncertainty and Medical Decisions. Bulletin of Death and Life Studies. vol. 2.(共著, 21st Century COE Program DALS. Graduate School of Humanities and Sociology. The University of Tokyo. 2006)、『死生学5 医と法をめぐる生死の境界』(共編、東京大学出版会、2008年)、『岩波講座哲学02 形而上学の現在』(共著、岩波書店、2008年)、D. ヒューム『人間知性研究』(共訳、法政大学出版局、2004年)。

一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '11/09/04





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本「Horizonte (東京大学ドイツ語教材、テキスト+2CD)」東京大学教養学部ドイツ語部会 編5

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Horizonte―東京大学ドイツ語教材 [CD付]
Horizonte, Deutsche Abteilung, Universitat Tokyo, Komaba (東京大学ドイツ語教材、テキスト+2CD)

○著者: 東京大学教養学部ドイツ語部会 編
○出版: 東京大学出版会 (2006/9, 単行本 216ページ)
○定価: 3,150円
○ISBN: 978-4130821254
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「ドイツの文化の遺産から、現代の社会像まで」というテーマで編まれた講読テキスト。カフカ、ニーチェ、ドイツのことわざ、トルコ人作家の小説、環境や遺伝子に関する論考、ドイツ人による日本論――バラエティに富んだ30篇を精選。文法を学び終えた段階の学習に最適。好評『Prismen』に続く第二弾。ネイティヴ・スピーカーが朗読したCD2枚を添付したセット。


≪目次: ≫
Vorwort はしがき    ドイツ語を通して、より広い新たな地平へ/知と心のレッスン/本書の構成について/テクストの表記および略号など (編集委員を代表して 鍛治哲郎

I
1 Verschiedene Erzählformen
(記憶を語る、いまを生きる)
Text1 Zwei Märchen ; Brüder Grimm (星の銀貨、ヨリンデとヨリンゲル; グリム兄弟)
Text2 Die kleine Ida ; Erich Kästner (幼いころのイーダ; エーリヒ・ケストナー)
Text3 Nein, danke ; Daxing Chen (「ナイン、ダンケ」; ダクシン・チェン)
Text4 Selam Berlin ; Yadé Kara (ハロー、ベルリン; ヤデー・カラ)
Text5 Erwachen ; Hermann Hesse (目覚め; ヘルマン・ヘッセ)

2 Rätsel Lebewesen (生き物の不思議)
Text1 Gene und Umwelt (遺伝子と環境)
Text2 Körper und Geist ; Hans Goller (身体と心; ハンス・ゴラー)
Text3 Und die Ideen? ; Peter Bichsel (思いつきはどこから; ペーター・ビクセル)

3 Neugier und Entdeckung (問うことの力)
Text1 Lust auf Bildung , Physik ; Ulrich Schnabel (空はなぜ青い; ウルリヒ・シュナーベル)
Text2 Lust auf Bildung , Geschichte ; Volker Ullrich (歴史を見る目; フォルカー・ウルリヒ)
Text3 Relativitätstheorie mit Wurst und Käse ; Ulrich Schnabel (おしゃべりから生まれた相対性理論; ウルリヒ・シュナーベル)

4 Lebenseinsichten und –erkenntnisse (知恵を伝える)
Text1 Parabeln ; Kafka, Buber, Grillparzer, Ebner-Eschenbach (寓話; カフカ、ブーバー、グリルパルツァー、エーブナー=エッシェンバッハ)
Text2 Aphorismen und Betrachtungen ; Goethe, Schopenhauer, Ebner-Eschenbach, Schnitzler, Hofmannsthal, Nietzsche, Arendt, Einstein (アフォリズムと考察; ゲーテ、ショーペンハウアー、エーブナー=エッシェンバッハ、シュニッツラー、ホーフマンスタール、ニーチェ、アーレント、アインシュタイン)
Text3 Sprichwörter (ことわざ)

5 Musikalisches Intermezzo (歌の翼)
Text1 Heidenröslein ; Johann Wolfgang Goethe (野ばら; ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ)
Text2 An die Freude ; Friedrich Schiller / Ludwig van Beethoven (歓びの歌; フリードリヒ・シラー/ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン)
Text3 Der Lindenbaum ; Wilhelm Müller (菩提樹; ヴィルヘルム・ミュラー)

II
1 Japan in deutscher Perspektive
(日本への視線)
Text1 Die Globalisierung des Nickerchens - Die Kultur des öffentlichen Schlafs in Japan ; Sabine Etzold (居眠り文化論; ザビーネ・エツォルト)
Text2 Weltmacht Manga - Comics aks Nationalkultur und globaler Pop ; Jens Balzer (漫画大国ニッポン; イェンス・バルツァー)
Text3 Lafcadio Hearn ; Hugo von Hofmannsthal (ラフカディオ・ハーン追悼; フーゴ・フォン・ホーフマンスタール)

2 Literarische Lesestücke (文学作品を読む)
Text1 Der prozeß ; Franz Kafka (訴訟; フランツ・カフカ)
Text2 Die Front ; Ernst Toller (戦場の記憶; エルンスト・トラー)
Text3 Tonio Kröger ; Thomas Mann (トニオ・クレーガー; トーマス・マン)

3 Denkmotive (さまざまな思考)
Text1 Was ist Aufklärung? ; Immanuel Kant (啓蒙とは何か; イマヌエル・カント)
Text2 Die fröhliche Wissenschaft ; Friedrich Nietzsche (悦ばしき知識; フリードリヒ・ニーチェ)
Text3 Öffentlicher Raum und politische Öffentlichkeit - Lebensgeschichtliche Wurzeln von zwei Gedanlenmotiven ; Jürgen Habermas (コミュニケーションと公共性; ユルゲン・ハーバマス)

4 Mensch, Natur, Erde (人間・自然・環境)
Text1 Es wird ein Mensch gemacht - Möglichkeiten und Grenzen der Gentechnik ; Jens reich (遺伝子操作は夢の実現か、それとも悪夢をもたらすのか; イェンス・ライヒ)
Text2 Der Mensch und die Ameisen ; Christian Göldenboog (蟻と人間:戦争をする動物たち; クリスティアン・ゲーデンボーク)
Text3 Das Prinzip Nachhaltigkeit - Generationengerechtigkeit und globale Genechtigkeit ; Felix Ekardt (持続可能な成長とは; フェーリクス・エカルト)

5 Deutschland heute (現代のドイツ)
Text1 Rede zum Gedenktag für die Opfer des Nationalsozialismus ; Wolfgang Thierse (アウシュヴィッツ開放の日に; ヴォルフガング・ティールゼ)
Text2 Die Macht der Jungend ; Jörg Lau (素顔の若者たち; イェルク・ラウ)
Text3 Das Symbol - Die Windlraft und die Wirtschaft der Zukunft ; Wolfgang Kessler (シンボルとしての風力発電; ヴォルフガング・ケスラー)


Textnachweise テクスト出典一覧
Bildnachweise 図版出典一覧


東京大学教養学部中国語部会 編 『園地 Yuandi』(中国語購読教材、東京大学出版会、2002年) '11/11/13
東京大学教養学部ドイツ語部会 編 『Prismen』(東京大学ドイツ語教材、東京大学出版会、2002年) '11/11/07
東京大学教養学部中国語部会 編 『行人 Xíngrén』(中国語購読教材、東京大学出版会、2008年) '11/11/05
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Promenades――En France et ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2006年) '11/10/22
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Passages――De France et d'ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2001年) '11/10/18

東京大学教養学部ドイツ語部会 編 『Prismen』(東京大学ドイツ語教材、東京大学出版会、2002年) '11/11/07
清野智昭/山田敏弘 『日本語から考える! ドイツ語の表現』(シリーズ 日本語から考える!、白水社、2011年) '11/06/28
清野智昭 『ドイツ語入門I '11』(放送大学教材、放送大学振興会、2011年) '11/06/23
清野智昭 『中級ドイツ語のしくみ』(白水社、2008年) '11/06/16
清野智昭 『ドイツ語のしくみ』(シリーズ 言葉のしくみ、白水社、2005年) '11/04/19
鍛治哲郎/識名章喜 『ドイツ語入門II '06』(放送大学教材、放送大学振興会、2006年) '11/03/29
保坂一夫 『ドイツ語基礎 '06』(放送大学教材、放送大学振興会、2006年) '11/01/07
鍛冶哲郎/識名章喜 『ドイツ語入門I '06』(放送大学教材、放送大学振興会、2006年) '10/07/27
関口存男 『関口・新ドイツ語の基礎  Bausteine der deutchen Sprache (復刻版・CD付)』(関口一郎改訂、三修社、2008年) '10/07/09 【第二読】
福本義憲 『はじめてのドイツ語』(講談社現代新書、1991年) '10/07/03 【第二読】
関口一郎 『すぐに役立つ はじめてのドイツ語』(NHK CDブック、日本放送出版協会、1992年) '10/05/16
関口存男 『関口・新ドイツ語の基礎  Bausteine der deutchen Sprache (復刻版・CD付)』(関口一郎改訂、三修社、2008年) '10/05/03
福本義憲 『はじめてのドイツ語』(講談社現代新書、1991年) '10/04/04





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本「日本美術の歴史  A History of Japanese Art 」辻惟雄5

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日本美術の歴史
日本美術の歴史  Nobuo TSUJI: “A History of Japanese Art”,University of Tokyo Press, 2005

○著者: 辻 惟雄
○出版: 東京大学出版会 (2005/12, 単行本 480ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130820868
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「かざり」
「あそび」
「アニミズム」


『奇想の系譜』から35年。岩佐又兵衛狩野山雪伊藤若冲曾我蕭白長澤芦雪歌川国芳の「発見」を通して、日本美術の独創的なおもしろさ、新しさを論じた著者が、いま、縄文からマンガ・アニメまで、360枚の図版とともに日本美術の流れと特質を大胆に俯瞰する。書下し、オールカラー。装丁・横尾忠則


≪目次: ≫
まえがき

第1章 縄文美術――原始の想像力
美術としての縄文土器/縄文美術の「発見」/縄文文化とは/縄文土器の様式展開――誕生から終りまで(草創期・早期/前期・中期/後期・晩期)/土偶の豊饒と神秘/装身具・その他/住居/縄文美術の意義

第2章 弥生古墳美術
1 縄文に代わる美意識の誕生[弥生美術]
弥生文化・弥生美術とは?/弥生土器銅鐸銅鏡/「縄文的」と「弥生的」
2 大陸美術との接触[古墳美術]
弥生文化との連続性/黄金の埋葬品と埴輪装飾古墳

第3章 飛鳥白鳳美術――東アジア仏教美術の受容
仏教公伝と大陸美術の本格移入/荘厳としての仏教美術/仏教の波及/飛鳥寺法隆寺の建造/大規模土木工事と道教的石造物/飛鳥大仏以後/救世観音像の異様な“物凄さ”/百済観音その他/童顔への信仰――白鳳仏の世界/塑像の出現/飛鳥・白鳳の絵画、工芸

第4章 奈良時代の美術(天平美術――国際様式の盛行
平城遷都と唐文化の影響/寺院造営と造像(大規模な寺院造営と造寺司/薬師寺の東塔と金銅仏)/塑像・乾漆像の流行(法隆寺五重塔初層の塑像群/興福寺の乾漆像/東大寺法華堂(三月堂)の塑像と乾漆像)/東大寺大仏の鋳造/唐招提寺の新様/大型の繍仏と過去現在因果経/正倉院宝物

第5章 平安時代の美術(貞観・藤原・院政美術
1 密教の呪術と造形貞観美術
密教美術の伝来/密教の修法と仏画/両界曼荼羅/曼荼羅の諸図/貞観彫刻の特異性/神仏習合の像/世俗画/書と密教法具、蒔絵
2 和様化の時代[藤原美術]
和風美術の形成/藤原の密教美術/信仰の動向――浄土への憧れ(浄土往生の思想/『往生要集』の反響)/極楽荘厳の浄土教建築/寝殿造の成立/仏像の和様化と定朝/定朝以後の仏像、鉈彫り像/藤原仏画(曼荼羅を中心とする宗教図像/浄土教絵画/釈迦を描く図/祖師像と羅漢像)/仏教工芸と書/宮廷絵師の消息/やまと絵の発生/その他一一世紀絵画の遺品/浄土庭園と『作庭記
3 善を尽くし美を尽くし院政美術
末世の美意識/絵画――耽美の一方での躍動(仏画装飾経/豪華な和歌集冊子と扇絵/絵巻物――説話絵巻と物語絵巻/六道絵/美術の移入と影響)/彫刻・工芸・建築(建築と仏像/蒔絵・螺鈿・鏡・陶器・華籠・懸守――デザインの多様化と和風化/日本的焼物の登場)/風流とつくりもの

第6章 鎌倉美術――貴族的美意識の継承と変革
現実へのまなざしと美術の動向/宋建築の新しい波――大仏様/仏像のルネッサンス(天才仏師運慶の出現/快慶の活躍/定慶湛慶康弁康勝――運慶の次世代の作風/慶派以外の彫刻、鎌倉地方の彫刻)/仏画の新動向(宋仏画影響の進展/仏教説話画の流行/来迎図の新様/垂迹図と影向図)/やまと絵の新様(肖像画と似絵/絵巻物のその後/絵巻に中世を読む)/禅宗にともなう新しい美術――頂相墨蹟、水墨画(中国禅宗の日本移入/頂相と墨蹟――禅の高僧たちのおもかげ/禅寺の新しい建築――禅宗様)/工芸――重厚への志向

第7章 南北朝室町美術
1 唐様の定着[南北朝美術]
仏像・仏画の形式化とスタイルによる美術の展開/宋・元・明の美術(唐物)の移入と風流/水墨画の移入と展開/日本人水墨画家の出現と活躍/やまと絵の新傾向と縁起絵
2 室町将軍の栄華[室町美術前半(北山美術)]
座敷飾りの全盛と御伽草子絵/国産唐絵の進展と明兆/詩画軸の流行と如拙周文
3 転換期の輝き[室町美術後半(東山――戦国美術)]
義政東山山荘座敷飾り(枯山水の芸術)/工芸の新しい動向/桃山様式の胎動――やまと絵障屏画と建築装飾/雪舟と戦国武将画/和漢の取り合わせから統合へ/自然軸の魅力――焼物

第8章 桃山美術――「かざり」の開花
桃山美術の興隆――天正期(「かざり」の黄金時代/安土城狩野永徳侘び茶の意匠)/装飾美術の展開――慶長期(等伯友松らの活躍/天守の意匠の最盛期/風俗画と南蛮美術/「かぶく」精神の造型――利休から織部へ)

第9章 江戸時代の美術
1 桃山美術の終結と転換寛永美術
大規模建築の造営/探幽山楽山雪/王朝美術へのあこがれと再生(「綺麗さび」と桂離宮光悦宗達――民間デザイナーの旗手)/浮世の享楽――風俗画の流行
2 町人美術の形成元禄美術
桃山建築の終焉/狩野派の功罪――探幽以後の役割/色絵磁器の出現と日本化/桃山の余光――寛文小袖/修験僧円空の鉈彫り/元禄文化の花形――菱川師宣尾形光琳黄檗美術と明美術の移入/民家
3 町人美術の成熟と終息[享保―化政美術
中国から西洋から――新しい表現手法の到来と吸収/「唐画」のニューモード――文人画の成立/合理主義の視覚――応挙の写生主義/奇想の画家たち――京画壇の最後の光芒/師宣以後――浮世絵版画の色彩化と黄金期/出版文化と絵本、挿絵本/文人画の普及と全国化/洋風画――秋田蘭画司馬江漢酒井抱一葛飾北斎――化政・幕末の琳派と浮世絵/後期工芸の総括/後期建築・庭園の動向(寺社の庶民化と装飾の過剰/さざえ堂大名庭園)/木喰良寛

第10章 近・現代(明治平成)の美術
1 西洋美術との本格的出会い[明治美術]
高橋由一と油絵の開拓/「真に逼る」見世物――近代展覧会の土壌/工部美術学校の設立とフォンタネージフェノロサの来日と啓蒙/洋画派の受難と団結/文明開化の狭間で――暁斎清親/「彫刻」の導入とラグーザ/洋風と擬洋風――幕末・明治前半の建築(外国人居留地の洋風建築/本格的な建築家の招聘)/殖産工芸の推奨と超絶技巧の工芸品
2 近代美術への新動向[明治美術・続]
黒田清輝と「新しい」洋画/洋画壇の対立と浪漫主義・装飾主義――藤島武二青木繁岡倉天心日本美術院――横山大観菱田春草の活躍/京都の日本画と富岡鉄斎/建築――次世代建築家の活躍と伝統への目覚め(伊東忠太の登場/アール・ヌーヴォーとその後の歴史主義)
3 自由な表現を求めて[明治末―大正美術]
自己表現への自覚――高村光太郎の「緑色の太陽」/浮世絵のその後と創作版画/彫刻の生命表現/建築のモダニズム
4 近代美術の成熟と挫折[大正美術・続―昭和の敗戦]
洋画の成熟/日本画の近代化(東京――再興日本美術院展/京都――国画創作協会と大正デカダンス/古典への回帰とモダニズムへの転身)/前衛美術の最先端の移入とその行方/幻想、シュルレアリスムと戦争の予感/戦争画の時代/関東大震災後の建築(建築は美にあらず/MAVOの建築活動/モダニストの抵抗と戦争)
5 戦後から現在へ[昭和20年以後]
戦後美術の復興と前衛美術の活発化〈1945―1950年代〉(日展アンデパンダン展/日本美術の国際進出と「具体」の活動/「墨美」の活動/現代の書家たち)/モダニズム建築の興隆と限界/「美術」と「アート」の分立と混交〈1960年代―現在〉(「アート」の巻――状況の変化/もの派とポスト・モダンの建築/マンガアニメの興隆/「美術」の巻――「美術」の現状)/前衛と伝統(ないしは美術遺産の創造的継承)

もっと日本美術史について知るための文献案内  佐藤康宏
あとがき (二〇〇五年秋 つじ のぶお)

作品名・事項索引
人名索引
掲載図版一覧
 

≪著者: ≫ 辻 惟雄 (つじ のぶお) 1932年愛知県生まれ。1961年東京大学大学院博士課程中退(美術史専攻)。東京国立文化財研究所美術部技官、東北大学文学部教授、東京大学文学部教授、国立国際日本文化研究センター教授、千葉市美術館館長、多摩美術大学学長などを歴任。東京大学・多摩美術大学名誉教授、MIHO MUSEUM館長。主要著書、『奇想の系譜』(1970年、美術出版社;新版1988年、ぺりかん社;2004年、ちくま学芸文庫)、『奇想の図譜』(1989年、平凡社;2005年、ちくま学術文庫)、『岩波 日本美術の流れ7 日本美術の見方』(1992年、岩波書店)、『遊戯する神仏たち』(2000年、角川書店)、『日本美術の発見者たち』(共著、2003年、東京大学出版会)、『浮世絵ギャラリー3 北斎の奇想』(2005年、小学館)


木下直之 編著 『講座日本美術史 第6巻 美術を支えるもの  Studies in the History of Japanese Art 6: What Makes Art Possible』(五十殿利治/佐藤康宏/蔵屋美香/平瀬礼太/岩切信一郎/北澤憲昭/武笠朗/玉蟲敏子/三浦篤 著、東京大学出版会、2005年) '11/07/20
玉蟲敏子 編著 『講座日本美術史 第5巻 〈かざり〉と〈つくり〉の領分  Studies in the History of Japanese Art 5: The Domains of Decoration and Image-Making』(藤井恵介/川本重雄/金行信輔/武笠朗/日高薫/荒川正明/泉万里/丸山伸彦/木下直之/山崎剛 著、東京大学出版会、2005年) '11/07/18
長岡龍作 編著 『講座日本美術史 第4巻 造形の場  Studies in the History of Japanese Art 4: Sites of Artistic Production and Reception』(太田昌子/木下直之/海老根聰郎/高橋範子/榊原悟/根立研介/加須屋誠/奥健夫/大久保純一 著、東京大学出版会、2005年) '11/07/13
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第3巻 図像の意味  Studies in the History of Japanese Art 3: Iconology』(長岡龍作/泉武夫/相澤正彦/板倉聖哲/須藤弘敏/中島博/浅野秀剛/奥平俊六/成澤勝嗣 著、東京大学出版会、2005年) '11/06/29
板倉聖哲 編著 『講座日本美術史 第2巻 形態の伝承  Studies in the History of Japanese Art 2: Transmission and Transformation of Froms』(井手誠之輔/根立研介/河野元昭/藤岡穣/相澤正彦/武田光一/佐藤康宏/島尾新/玉蟲敏子 著、東京大学出版会、2005年) '11/06/26
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第1巻 物から言葉へ  Studies in the History of Japanese Art 1: From Objects to Words』(有賀祥隆/田邉三郎助/島尾新/山本勉/林温/川本桂子/松原茂/黒田泰三/塚原晃 著、東京大学出版会、2005年) '11/06/07





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本「園地 Yuandi (中国語購読教材、テキスト+CD2枚)」東京大学教養学部中国語部会 編5

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中国語講読教材 園地
園地 Yuandi [text+2CD] Department of Chinese, The University of Tokyo, Komaba (中国語購読教材、テキスト+CD2枚)

○著者: 東京大学教養学部中国語部会 編
○出版: 東京大学出版会 (2002/3, 単行本 190ページ)
○定価: 3,150円
○ISBN: 978-4130821155
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漢字を、日本語?!で知っている、それなりに分かって理解しているツモリでいた(もちろん無意識で無自覚のうちにね)なんだけれども、そう、そもそも
じつはひとつ、どこを探しても(ずいぶんいろいろと探してみたのだけれども)どうしても出てこない分からない漢字があって、左側が(多)で右側に(句)ね、あぁくやしいなぁ、なぜかピンインもふってなくってさ、あえなくギブアップ、仕方がないから、あした会社でとなりのデスクの中国語を母語とする(日本在住10年と言っていたかなぁ)日本の大学を卒業して日本語もペラペラで営業職に従事する兰(蘭)さんにきいてみることに


ある少女の手紙やミステリー、円周率の歴史、さらに著名映画監督やノーベル賞作家のことばなど、多彩なジャンルからなる珠玉の17編。詳細な語釈と練習問題を収録し、学習にも最適。
初歩の発音・文法事項を学習したレベルからの講読教材。難易度に合わせて3段階に分けて、ピンインの分量を調整し、また文法事項をコラムにまとめて、学習の便宜を図った。
全編17編を録音したCD2枚付。


≪目次: ≫
はしがき    購読による段階的なレベル・アップ/現代的で多彩なジャンル/面白いこと・思考すること/開かれたことばの「場」を求めて (2002年2月 (文責 代田智明) 東京大学教養学部中国語購読教材編纂作業グループ(五十音順)代田智明田原史起中島隆博吉川雅之、ラマール・クリスティーン)

ユニットI
1 母亲让我辍学打工怎么办?
(私を学校に行かせて――ある少女の叫び)
2 可恶的陷阱 (邪悪な仕掛け――推理小品)
3 孕育於悲哀中的幸福 (悲しみに育てられて――台湾人としての喜び)
4 十二平均律 (中国の音楽学――十二平均律
5 两张老照片 (思い出の写真)
6 急需 (見習い急募――ショートショート)

ユニットII
7 中学生普通话水平的现状
(中国中学生の標準語能力)
8 小姐 (ことばの話1――“小姐”)
9 应不应当用法律惩罚婚外性关系 (婚外性交渉は取り締まるべきか)
10  老板 (ことばの話2――“老板”)
11 “排队上车”小议 (整列乗車――乗り方の比較文化)
12 买単,埋単 (ことばの話3――“买単、埋単”)
13 圓周率祖冲之 (円周率計算の歴史)

ユニットIII
14 接触与碰撞
(身体接触の比較文化)
15 在美国焚烧国旗是否合法? (国旗を燃やすことは違法か――アメリカの民主主義)
16 背负着民族的十字架 (民族という十字架を背負って――映画監督陳凱歌のインタビュー)
17 这个话言,还(多句)用吗? (現代中国語は世界を表現できるか――ノーベル賞作家高行健と詩人楊煉の対話)

ユニットIV
発音復習・ドリル
    1 紛らわしい発音の練習:子音の無気音・有気音/2 介母音をはっきり:発音練習/3 よく間違える発音の練習/4 単語の練習
文法ドリル    1 複文(接続詞と副詞が呼応する文)I/2 複文(接続詞と副詞が呼応する文)II/3 前後の同じ要素を使う文/4 兼語文/5 処置文/6 結果補語・方位補語の派生的用法I/7 結果補語・方位補語の派生的用法II/8 可能補語1/9 可能補語II/10 取り立ての文/11 前置詞/12 用法の広い動詞/13 de
解答(発音・文法ドリル・なぞなぞ・第13課解答と解法)

文法事項コラム    1 結果補語の“给”/2 兼語文/3 “又”と“再”/4 連用修飾語につける助詞の“地”/5 方向補語“出”、“出来”の派生的用法/6 能願動詞“会”/7 “着”のさまざまな用法と読み/8 “一…就…”/9 前置詞“把”を用いる処置文/10 書きことばの文体に慣れよう/11 “为”wéiとWèi/12 方位詞/13 描写の表現/14 比較と比喩、比況の表現/15 連体修飾の“的”/16 さまざまな“就”/17 “来”が「来る」を意味しないとき/18 “再”の用法(コラム3の補足)/19 “是”を使った譲歩表現/20 結果補語“到”/21 複文と接続詞I・II・III/22 文を目的語としてとる動詞
その他    繁体字と簡体字のドリル/“多音字”について/中国大陸と台湾の語彙はここがちがう

CD録音:凌慶成(CD編集、吹き込み)/于暁飛(吹き込み)/盧建(吹き込み)


東京大学教養学部ドイツ語部会 編 『Prismen』(東京大学ドイツ語教材、東京大学出版会、2002年) '11/11/07
東京大学教養学部中国語部会 編 『行人 Xíngrén』(中国語購読教材、東京大学出版会、2008年) '11/11/05
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Promenades――En France et ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2006年) '11/10/22
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Passages――De France et d'ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2001年) '11/10/18

木村英樹/宮本徹 編著 『中国語入門 I '10』(盧建 著、放送大学教材;共通科目・外国語科目、放送大学教育振興会、2010年) '11/09/24
木村英樹 『中国語はじめの一歩』(ちくま新書、1996年) '11/08/26
永倉百合子/山田敏弘 『日本語から考える! 中国語の表現』(白水社、2011年) '11/08/22
池田巧 『中国語のしくみ』(シリーズ 言葉のしくみ、白水社、2007年) '11/05/20
大西克也/宮本徹 編著 『アジアと漢字文化 '09』(岩月純一/福井玲/陳力衛 著、放送大学教材;基礎科目、放送大学教育振興会、2009年) '11/01/12





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本「Prismen (東京大学ドイツ語教材、テキスト+2CD)」東京大学教養学部ドイツ語部会 編5

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Prismen―東京大学ドイツ語教材
Prismen, Deutsche Abteilung, Universität Tokyo, Komaba (東京大学ドイツ語教材、テキスト+2CD)

○著者: 東京大学教養学部ドイツ語部会 編
○出版: 東京大学出版会 (2002/9, 単行本 182ページ)
○定価: 3,150円
○ISBN: 978-4130821162
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Die deutsche Sprache


ドイツ語を音とともに楽しむ 「ドイツ語学習から他者理解へ」。単なる語学習得から一歩踏み出し、文化・歴史・技術といった幅広い教養を身につける道具としてのドイツ語テキスト。文法を学び終えた学習者を対象に様々なジャンルの文章を通して読解力の向上を目的とする。難易度表示つき。ネイティブスピーカーによる録音CD2枚つきセット。


≪Inhaltsverzeichnis: 目次: ≫
Vorwort 序文    あたらしいドイツ語像に向けて/ドイツ語学習から他者理解へ/ドイツ語教育スタッフの変化/テキストへの多様なアプローチ/本書編集作業について(石光泰夫 9章、幸田薫 8章、杉橋陽一 2章、高橋宗五 7章、田尻三千夫 5章、田中純 3,6章、長木誠司 4章、森井裕一 1章、Peter Giacomuzzi、Ulrich Heinze、Gabriele Stumpp)/文法用語などについて

1 Die Bundesrepublik in Europa (ドイツとヨーロッパ)
Text 1 Rede anlässlich des 125. Geburtstages von Konrad Adenauer (5. Januar 2001) ; Johannes Rauコンラート・アデナウアー生誕125年記念演説; ヨハネス・ラウ
Text 2 Ansprache anläßlich des Gedenkens an den 50. Jahrestag des Warschauer Aufstandes (Warschau, 1. August 1994) ; Roman Herzogワルシャワ蜂起50周年記念追悼演説; ローマン・ヘルツォーク
Text 3 Warum braucht Europa eine Verfassung? ; Jürgen Habermas (なぜヨーロッパには憲法が必要なのか; ユルゲン・ハーバーマス

2 Moglichkeiten einer judisch-deutschen Symbiose (「ドイツ=ユダヤの共生」は可能か?)
Text 1 Die verkehrte Krone――Über Juden in der deutschen ; Marcel Reich-Ranicki (逆さの王冠――ドイツ文学におけるユダヤ人たち; マルセル・ライヒ=ラニツキ
Text 2 Das Vernichtungslager Belzec ; Adalbert Rückerl (Hg.) (絶滅収容所ベウゼツ; アーダルベルト・リュッケルル 編)
Text 3 Rede zur Eröffnung des Jüdischen Museums Berlin (9. Sept. 2001) ; W. Michael Blumenthalベルリン・ユダヤ博物館開所式の挨拶; W・ミヒャエル・ブルーメンタール

3 Berlinベルリン
Text 1 Das neue Berlin――Annäherung an eine Metropole (新しいベルリン――メトロポリスの実現)
Text 2 Erinnerungen an den 13. August 1961 ; Gerda Langosch (1961年8月13日の思い出; ゲルダ・ランゴッシュ)
Text 3 Hört endlich anf mit den zwanziger Jahren――Wie sich Berlin ständig mit historischen Reminiszenzen aufplustert ; Michael Bienert (20年代との訣別――どうしてベルリンはいつも歴史的な思い出を自慢するのか; ミヒャエル・ビーネルト)

4 Film-Musik-Tanz (映画、音楽、ダンス)
Text 1 Lola rennt (Tom Tykwer) Ein Film über die Möglichkeiten des Kinos ; Gabriele Stumpp (『ラン・ローラ・ラン』(トム・テュクヴァー)、「映画の可能性についての映画」; ガブリエーレ・シュトゥンプ)
Text 2 Nusiktheater heute――Operettenwahrheiten ; Peter Konwitschny (今日のムジークテアーター――オペレッタの真実; パーター・コンヴィニチュニー)
Text 3 TANZ PALUCCA――Der Erfolg als Solotänzerin ; Ralf Stabel (パルッカのダンス――ソロ・ダンサーとしての成功; ラルフ・シュターベル)

5 Literarische Kurzformen (簡素に語る)
Text 1 Autor und Leser――Zwei Vorreden ; Peter Härtling (作者として読者として――二つの前書き; ペーター・ヘルトリング)
Text 2 Warum müssen wir in die Schule gehen? ; Kenzaburo Oe (わたしたちは何故学校に行かなければならないのか; 大江健三郎
Text 3 Parabel im 20. Jahrhundert ; Kafka und Brecht (20世紀のたとえ話; カフカブレヒト

6 Neuere Wissenschaften (新しい科学技術)
Text 1 Wirklichkeit ohne Gewähe ; Norbert Bolz (保証されない現実; ノベルト・ボルツ
Text 2 Wir sind besser als Gott (「神を超えて」)
Text 3 Gesetz zum Ausstieg aus der Atomenergienutzung in Kraft getreten (原子力エネルギー利用からの撤退)

7 Jugend in Deutschland (ドイツの青年たち)
Text 1 Jugend ohne Gott ; Ödön von Horváth (『神なき青春』; エーデン・フォン・ホルヴァート)
Text 2 Liebe auf Distanz und durch die rosarote Brille――Die Jungen sehen Fernbeziehungen nüchterner / Morgenmuffel bleiben länger inkognito ; Michaele Fuidl (遠距離恋愛はバラ色?――男の子は遠距離恋愛に気が乗らず、女の子も相手が朝は不機嫌屋かどうかもわからない; ミヒャエル・フイドル)
Text 3 Fußball in Deutschland ; Ulrich Heinze (ドイツのサッカー事情; ウルリヒ・ハインツェ)

8 Sprachvarianten des Deutschen (ドイツ語の中の多くの「言語」)
Text 1 Das Experiment ; Bertolt Brecht (実験; ベルトルト・ブレヒト
Text 2 Mehrsprachigkeit in deutschsprachigen Ländern ; Peter Giacomuzzi (ドイツ語圏の国々における多言語性; ペーター・ジャコムッツィ)
Text 3 Welche Verbindung besteht zwischen Sprache und Gewalt? ; Senta Trömel-Plötz (言語と暴力の間にはどんな関係があるか?; ゼンタ・トレーメル=プレッツ)

9 Verfremdungen: Deutsch aus der Distanz (ドイツ語とほかの言語とのはざま)
Text 1 Kitchen ; Banana Yoshimoto (キッチン; 吉本ばなな
Text 2 Talisman ; Yoko Tawada (お守り; 多和田葉子
Text 3 Die schreckliche deutsche Sprache ; Mark Twain (「すざまじい」ドイツ語; マーク・トウェイン


テキスト出典一覧
図版出典一覧


東京大学教養学部中国語部会 編 『行人 Xíngrén』(中国語購読教材、東京大学出版会、2008年) '11/11/05
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Promenades――En France et ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2006年) '11/10/22
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Passages――De France et d'ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2001年) '11/10/18

清野智昭/山田敏弘 『日本語から考える! ドイツ語の表現』(シリーズ 日本語から考える!、白水社、2011年) '11/06/28
清野智昭 『ドイツ語入門I '11』(放送大学教材、放送大学振興会、2011年) '11/06/23
清野智昭 『中級ドイツ語のしくみ』(白水社、2008年) '11/06/16
清野智昭 『ドイツ語のしくみ』(シリーズ 言葉のしくみ、白水社、2005年) '11/04/19
鍛治哲郎/識名章喜 『ドイツ語入門II '06』(放送大学教材、放送大学振興会、2006年) '11/03/29
保坂一夫 『ドイツ語基礎 '06』(放送大学教材、放送大学振興会、2006年) '11/01/07
鍛冶哲郎/識名章喜 『ドイツ語入門I '06』(放送大学教材、放送大学振興会、2006年) '10/07/27
関口存男 『関口・新ドイツ語の基礎  Bausteine der deutchen Sprache (復刻版・CD付)』(関口一郎改訂、三修社、2008年) '10/07/09 【第二読】
福本義憲 『はじめてのドイツ語』(講談社現代新書、1991年) '10/07/03 【第二読】
関口一郎 『すぐに役立つ はじめてのドイツ語』(NHK CDブック、日本放送出版協会、1992年) '10/05/16
関口存男 『関口・新ドイツ語の基礎  Bausteine der deutchen Sprache (復刻版・CD付)』(関口一郎改訂、三修社、2008年) '10/05/03
福本義憲 『はじめてのドイツ語』(講談社現代新書、1991年) '10/04/04





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本「行人 Xingren (中国語購読教材、CD2枚付)」東京大学教養学部中国語部会 編5

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中国語講読教材 行人 Xingren [CD2枚付]
行人 Xíngrén (中国語購読教材、CD2枚付)

○著者: 東京大学教養学部中国語部会 編
○出版: 東京大学出版会 (2008/4, 単行本 149ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4130821278
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日本語における漢字の読み方みたいなものは、およそおおきく〈音読み〉と〈訓読み〉とがあって、さらにレギュラーならざるイレギュラーな読み方があったり許容されていたりして(たとえば名前のたぐいは氏名ともに、フツーに正しく読み得ないだろう)、そう考えるにはぶっちゃけ、よく分からない、すくなくともぼくにはとてもとても母語話者としてネイティブではあるんだろうけれども、正しく読めるといったような自信など持ち得ないのであって、間違えて呼称するのも相手にたいして失礼にあたるかもしれないからとか配慮なんかをもしないものでもないことから、ますます口にして口外して音唱する機会を減少させよう、、、といったことからなのかどうなのか(それがよいのかわるいのか、よくもわるくも)、ときにサラサラと、あえて意識をしないことには無意識のうちに、よく分からないままに、つぎへつぎへと読み進めてしまっているようなことにハッと気がついて気がつかされて



詳しい注釈を手がかりに、文法を復習しながら中国語を読むことができる講読テキスト。日常生活、食文化からインターネット、映画、格差問題など、中国の現在を知り、中国語がそして中国がさらに身近になってくる東京大学駒場の中国語教材第二弾!


≪目次: ≫
はしがき    学習の「媒介者」として/変容する中国語世界への「使者」/対話へと「旅立つ者」として (2008年2月 (文責・代田智明) 東京大学教養学部中国語部会)

ステップI
1 四月十四炸酱面
(ブラックデー)
2 北京的吃 (北京のグルメ)
3 流泪手机 (携帯電話にまつわる涙の秘密)

ステップII
4 来往中日之问的福原爱
(日中の架け橋 福原愛
5 万人民调:贫富分化问题严重 (中国の人々が感じる格差)
6 我恋爱他结婚 (ぼくのラブレターの相手)
7 少说话 (沈黙は金)
8 網絡中國與維權者的聲音 (インターネットで民主化を!)
9 《中国农民调查》引言:在现实与目标的夹缝中 (都市の経済発展のはざまで)

ステップIII 
10 爸爸的花兒落了
(お父さんの花が散った)
11 论《幽灵公主 (「もののけ姫」論)
12 “文革”帮助我认识了自己 (追放される恐怖――映画監督陳凱歌が語る文革


学習コラム    1 存現文〔場所+V着/了/满了+名詞句〕/2 主な句読点とその名称/3 〔X―得〕型の動詞群/4 時間幅と目的語を含む文/5 ちょっと複雑な文に挑戦! 「たとえ〜しても」/6 目的語として文をとる動詞群/7 〔X V1 Y V2〕の形をとる連動文、兼語文と使役構文/8 〔動詞・形容詞+得+補語〕の表す様々な意味/9 10 11 ちょっと複雑な文に挑戦! 「〜であろうと」/12 主な度量衡の単位/13 “上”と“起”/14 “成 chéng”と〔V 成+名詞句〕型の動詞句/15 方向補語“下”の様々な用法/16 ちょっと複雑な文に挑戦! 最低条件と必須条件の接続詞/17 ちょっと複雑な文に挑戦! 「〜だが」、「〜だけれど」/18 ちょっと複雑な文に挑戦! 条件と仮定の表現

人物紹介:福原愛/競技名でクイズ!/中国の新しい労働法/“我门走在大路上”/パソコン時代の常用語彙/人物紹介:胡佳(Hú Jiā)/効率の悪い小規模水利/自分勝手な農民/地域それぞれの農村問題/炸酱面(刘岸丽)


東京大学教養学部フランス語部会 編 『Promenades――En France et ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2006年) '11/10/22
東京大学教養学部フランス語部会 編 『Passages――De France et d'ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2001年) '11/10/18





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本「Promenades――En France et ailleurs (東京大学フランス語教材、テキスト+CD2枚)」東京大学教養学部フランス語部会 編5

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Promenades En France et ailleurs―東京大学フランス語教材 テキスト+CD2枚
Promenades――En France et ailleurs (東京大学フランス語教材、テキスト+CD2枚)

○著者: 東京大学教養学部フランス語部会 編
○出版: 東京大学出版会 (2006/9, 単行本 134ページ)
○定価: 3,150円
○ISBN: 978-4130821261
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たとえば、〈漢字〉の形をつくりを構成みたいなものを見るにはなんとなく、読み方は分からなくとも(フツーに漢字が読めないことは多い)、およその意味は分からなくもないことから想像できないものでもない、として、立ち止まることなくつぎへさきへと読みすすめることは日常茶飯事。いっぽう〈アルファベット〉は記号っぽくて機械的で無味乾燥?!などと、ぼくのなかに決めつけちゃって思いこんで(嫌悪して忌避して)いたところがあったんだけれども、たしかにそうであって、しかし、ひと文字ひと文字(慣れないことから時間を要することを厭うことなく、しかしやっぱりイライラしないものでもない)アルファベットを目で追いかるく口ずさみ、もちろん分かる(分かった!!)など言いえるほどの理解にはマッタク及ぶことはないのではあるものの



新しいタイプの購読用テキストとして好評のPassagesに続く東京大学のフランス語テキスト新バージョン。レヴィ・ストロースル・クレジオブラッサンス…… 多岐にわたるジャンルについて、魅力的なテクストをセレクトした。フランスとフランス語を楽しむための画期的なテキスト。


≪目次:  Table des matières≫
Préface はしがき    異なる「写し」としての外国語/フランス語という窓から世界を読む、思考する/「いちばん反対のものどうしが、いちばんの友となる」(プラトン)/フランス語の歌、フランス語による詩/より、ゆるやかな共通教材として/難易度の表示と注釈のシステム/大学の語学教材を越えた存在として (2006年夏 宮下志朗
(編者代表: 宮下志朗パトリック・ドゥ・ヴォス、編集・執筆・校閲: 石井洋二郎石田英敬今橋映子小林康夫坂原茂鈴木啓二野崎歓原和之増田一夫三浦篤森山工山田広昭湯浅博雄


1. Quelle planète pour demain? (地球の明日は?)
TEXTE 1  La croissance démographique (人口増加)
TEXTE 2  Les forêts (森林破壊)

2. Un peu, beaucoup, passionnément..., pas du tout (少し、たくさん、熱烈に...全然)
TEXTE 1  Le café devant la gare de Cornavin  Roger Grenier (コナルヴァン駅前のカフェ:ロジェ・グルニエ)
TEXTE 2  De l'amour et de la vie  La Rochefoucauld (愛と人生について:ラ・ロシュフーコー
TEXTE 3  Tous les garçons et les filles  Françoise Hardy (男の子も女の子も、みんな:フランソワーズ・アルディ

3. L'autre et son image (他者とそのイメージ)
TEXTE 1  Le portrait  Henri Matisse (肖像画:アンリ・マティス
TEXTE 2  Le corps  J.M.G. Le Clézio (身体:J.M.G. ル・クレジオ
TEXTE 3  L'image symétrique de nous-mêmes  Claude Lévi-Strauss (われわれ自身の鏡像:クロード・レヴィ=ストロース

4. Le retour des troubadours (帰ってきた吟遊詩人たち)
TEXTE 1  Pauvre Martin  Georges Brassens (あわれなマルタン:ジョルジュ・ブラッサンス
TEXTE 2  Le déserteur  Boris Vian (脱走兵:ボリス・ヴィアン
TEXTE 3  Le dernier repas  Jacques Brel (最後の晩餐:ジャルク・ブレル)

5. Société urbaine, société virtuelle (都市という社会、ヴァーチャルな社会)
TEXTE 1  Informer n'est pas communiquer  Dominique Wolton (情報はコミュニケーションではない:ドミニック・ヴォルトン)
TEXTE 2  Paris――est, ouest et dehors  Monique Pinçon-Charlot et Michel Pinçon (パリ――東、西、そして外部:モニック・パンソン=シャロル、ミシャル・パンソン)

6. Les mots en jeu, l'enjeu du poème (ことばを遊ぶ、詩に賭けられたもの)
TEXTE 1  Paroles  Jacques Prévert (パロール:ジャック・プレヴェール
TEXTE 2  Le Dormeur de Val  Arthur Rimbaud (谷間に眠る男:アルチュール・ランボー
TEXTE 3  Les Chats  Charles Baudelaire (猫:シャルル・ボードレール

7. Vu de loin, vu de près (遠くから見ると、近くから見ると)
TEXTE 1  L'analphabète  Agota Kristof (文盲:アゴタ・クリストフ
TEXTE 2  Le ramadan  Xavier Ternisien (ラマダーン:グザヴィエ・テルニジアン)
TEXTE 3  La tête à l'ombre  Albert Memmi (日射しを避けて:アルベール・メンミ)

Table des illustrations 図版出典一覧



東京大学教養学部フランス語部会 編 『Passages――De France et d'ailleurs』(東京大学フランス語教材、東京大学出版会、2001年) '11/10/18
佐藤 康/山田敏弘 『日本語から考える! フランス語の表現』(シリーズ 日本語から考える!、白水社、2011年) '11/09/15
鈴木啓二/原和之/オディール・デュシュッド 『フランス語入門 I '06』(放送大学教材、放送大学教育振興会、2006年) '11/09/14
清岡智比古 『フラ語動詞、こんなにわかっていいかしら?  Les verbes du français, si faciles à apprendre... 』(白水社、2005年) '11/07/16
清岡智比古 『フラ語練習、楽しいだけじゃだめかしら?  Les exercices de français, utiles et excitants 』(白水社、2005年) '11/07/09
清岡智比古 『フラ語デート会話、恋ってどんなものかしら?  Le te donne un rendez-vous. Un rendez-vous pour la vie...... 〈CD付〉』(白水社、2007年) '11/06/30
清岡智比古 『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!  Les règles du français, si faciles à apprendre... 〈CD付・改訂版〉』(白水社、2009年) '11/06/24
佐藤康 『フランス語のしくみ』(シリーズ 言葉のしくみ、白水社、2005年) '11/04/23
斎藤兆史/野崎歓 『英語のたくらみ、フランス語のたわむれ  English Plotting, French Playing: L'anglais ou le français: le stratégique ou le ludique ? 』(東京大学出版会、2004年) '11/03/09





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本「Passages――De France et d'ailleurs (東京大学フランス語教材、テキスト+CD2枚)」東京大学教養学部フランス語部会 編5

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Passages―De France et d’ailleurs 東京大学フランス語教材
Passages――De France et d'ailleurs (東京大学フランス語教材、テキスト+CD2枚)

○著者: 東京大学教養学部フランス語部会 編
○出版: 東京大学出版会 (2001/9, 単行本 164ページ)
○定価: 3,150円
○ISBN: 978-4130821148
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そもそも日本語の、たとえばぼくにとっての母語である日本語の文章だって理解がおぼつかないのに、そう考えるには、だったら入門編をいままさにとりくんでいるフランス語は、文法の初歩的なところはおよそひととおりをことしのはじめからはじめて、どうにかこうにか!?といったところで、だからジッサイなんどかこれまでに、読んでみようかなぁなどとフランス語の文章を例えば本書を図書館で目にして借りてきて手元に置いて読んでみようと試みてみたのだが(たしかこれまでに2回ほどと記憶している)、あたりまえのように目の前に積んで置いてあってもまったく本を開く気になれずに、やがてタイムオーバー時間切れ、結局そのまま返却したことを挫折を経て、、、とりあえずアルファベットのいち文字いち文字を目で追ってかるく口ずさみながら


≪目次:  Table des matières≫
Préface はしがき    世界の多様性にむけて開かれた外国語教育/文系と理系をつなぐ総合教育/フランス語を通して世界を見る/ゆるやかな共通教材/難易度のマークと全体の構成/街の散策にも似た自由な購読法
(編者代表: 工藤庸子、編集委員: 池上俊一石井洋二郎鈴木啓二野崎 歓増田一夫松浦寿輝松村 剛森山 工

1. Le République: de la France à l'Europe (共和国:フランスからヨーロッパへ)
 TEXT 1) Déclaration des droits de l'homme et du citoyen du 26 août 1789 (人権宣言
 TEXT 2) La Constitution de la Ve République Française (第五共和国憲法
 TEXT 3) Traité de Maastricht (マーストリヒト条約

2. Société en mutation (変わりゆく社会)
 TEXT 1) 3minutes de pause chronométrées (休憩はストップウォッチで3分間)
 TEXT 2) Tarif couple pour homosexuels pacsés (PACS同性愛者もカップル料金)
 TEXT 3) La Propagande d'Internet  Paul Virilio (インターネットのプロパガンダ:ポール・ヴィリリオ

3. Les images et les mondes contemporains (イマージュと現代世界)
 TEXT 1) Le cinéma doit être vrai  Lean Renoir (映画は真実でなければならない:ジャン・ルノワール
 TEXT 2) Le regard de l'autre  Claire Denis (他者の眼差し:クレール・ドゥニ)
 TEXT 3) L'Afrique sur l'écran  Gaston Kaboré (スクリーンの上のアフリカ:ガストン・カボレ

4. Qui sommes-nous? Où allons-nous? (われわれは何者か? どこへ行くのか?)
 TEXT 1) Économie et environnement  Sylvie Deraime (経済と環境:シルヴィ・ドレーム)
 TEXT 2) Histoire d'Aurélie  Thanh Lang Carpuat-Ly (オーレリの物語:タン・ラン・カルプアト=リー)
 TEXT 3) L'idéologie des dons  Albert Jacquard (才能というイデオロギー:アルベール・ジャッカール)
 TEXT 4) Quand l'aphasie nous parle  Gaëtane Chapelle (失語症の人が語るとき:ガエタヌ・シャペル)

5. Multiculturalisme, multilinguisme (多文化主義,多言語主義)
 TEXT 1) Les Lingots d'or  Jean-Philippe Toussaint (金塊:ジャン=フィリップ・トゥーサン
 TEXT 2) une pluie à Bruxelles  William Cliff (ブリュッセルの雨:ウィリアム・クリフ)
 TEXT 3) Pour l'antillanite  Édouard Glissant (アンティル性のために:エドゥアール・グリッサン
 TEXT 4) La guerre des langues  Roland Breton (言語戦争:ロラン・ブルトン)

6. Colonisation, décolonisation (植民地化,脱植民地化)
 TEXT 1) Peuple de France!  Ho Chi Minh (フランス人民よ!:ホー・チ・ミン
 TEXT 2) Espoirs guinéens  Patrick De Vos (ギニアの少年の夢:パトリック・ドゥ・ヴォス)
 TEXT 3) Esclavage et colonisation  Aimé Césaire (奴隷制と植民地化:エメ・セゼール
 TEXT 4) Les causes des insurrections――Lettre d'Afrique  Guy de Maupassant (暴動はなぜ起きるか――アフリカからの手紙:ギィ・ド・モーパッサン

7. Au carrefour des civilisations (諸文明の出会いの場)
 TEXT 1) Méditerranée  Albert Camus (地中海:アルベール・カミュ
 TEXT 2) Genèse――Isaac bénit Jacob (創世記――イサク,ヤコブを祝福する)
 TEXT 3) Ennemis complémentaires――Europe et Islam  Fernand Braudel (求めあう敵たち――ヨーロッパとイスラーム:フェルナン・ブローデル

8. De l'immigré an citoyen (移民から市民へ)
 TEXT 1) Discrimination à l'embauche (雇用差別)
 TEXT 2) SOS-Racisme  Yvan Gastaut (SOS-Racisme:イヴァン・ガストー)
 TEXT 3) L'intégration à la française  Jacqueline Costa-Lascoux (フランス的統合:ジャクリーヌ・コスタ=ラスクー)

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佐藤 康/山田敏弘 『日本語から考える! フランス語の表現』(シリーズ 日本語から考える!、白水社、2011年) '11/09/15
鈴木啓二/原和之/オディール・デュシュッド 『フランス語入門 I '06』(放送大学教材、放送大学教育振興会、2006年) '11/09/14
清岡智比古 『フラ語動詞、こんなにわかっていいかしら?  Les verbes du français, si faciles à apprendre... 』(白水社、2005年) '11/07/16
清岡智比古 『フラ語練習、楽しいだけじゃだめかしら?  Les exercices de français, utiles et excitants 』(白水社、2005年) '11/07/09
清岡智比古 『フラ語デート会話、恋ってどんなものかしら?  Le te donne un rendez-vous. Un rendez-vous pour la vie...... 〈CD付〉』(白水社、2007年) '11/06/30
清岡智比古 『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!  Les règles du français, si faciles à apprendre... 〈CD付・改訂版〉』(白水社、2009年) '11/06/24
佐藤康 『フランス語のしくみ』(シリーズ 言葉のしくみ、白水社、2005年) '11/04/23
斎藤兆史/野崎歓 『英語のたくらみ、フランス語のたわむれ  English Plotting, French Playing: L'anglais ou le français: le stratégique ou le ludique ? 』(東京大学出版会、2004年) '11/03/09





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本「美術を支えるもの (講座日本美術史6)」木下直之 編5

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講座日本美術史 (6) 美術を支えるもの
美術を支えるもの (講座日本美術史6)  “Studies in the History of Japanese Art 6: What Makes Art Possible”, Naoyuki KINOSHITA, editor, University of Tokyo Press, 2005

○著者: 木下直之 編著、五十殿利治佐藤康宏/蔵屋美香/平瀬礼太/岩切信一郎北澤憲昭/武笠朗/玉蟲敏子三浦篤
○出版: 東京大学出版会 (2005/4, 単行本 355ページ)
○価格: 4,410円
○ISBN: 978-4130840866
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あらしが、大型の台風6号が日本列島付近をノロノロとウロウロしているみたい(20日20時には御前崎の南南西約150kmにあって、東南東へ毎時20kmで進んでいます。中心気圧は980hPa、中心付近の最大風速は30m/s)で、ときおりはげしい雨がつよい風とともザワザワザワとやってきては、ふと、まるでなにごともなかったかのようになにごともないかのようにおだやかにしずかに(しかし着実にコチラにむかって歩をすすめているみたい)、ブキミ



美術」はどのように生まれ、扱われ、後世に語り伝えられていくのか。「美術」という価値を与えられたさまざまな物の側から、それらをとりまく仕組みを考えていく。美術史、美術館、国宝…… 美術にかかわる「もの」を捉え直す新たな視点を提示。


≪目次: ≫
刊行にあたって (二〇〇五年三月 編者一同)

 美術を支えるもの (木下直之)

第1章 美術を生み出す (=宝物論、行為論、作者論)
明治維新名古屋城――金鯱・御殿障壁画・天守の行方 (木下直之)    1 金鯱(無用の長物/珍物/古器旧物と什器/巨大物品)/2 御殿障壁画(御成御殿/離宮)/3 天守(城郭保存)
美術の「近代」と美術家の「行為」 (五十殿利治)    1 展示空間という舞台(書画会と席画/余興と芸/演説する)/2 美術家のアイデンティティー(制服を着る芸術家/1903年(明治36年)の大転換――仮装と活人画)/3 演劇的「近代」との併走(画塾や美術研究所の余興――活人画から演劇へ/街頭へ)
都の事件――「年中行事絵巻」・「伴大納言絵巻」・「病草紙 (佐藤康宏)    1 市街の喧騒、追われる民――「年中行事絵巻」/2 結果としての門、泣く女――「伴大納言絵巻」/3 都の病者、嘲笑する傍観者――「病草紙」

第2章 美術を扱う (=場所論、移動論、メディア論、規制論)
壁画タブロー――1900-1940年代 (蔵屋美香)    1 はじめに/2 装飾性と平面性――1900-1910年代/3 内と外――1920-1940年代/4 おわりに
戦争と美術コレクション――そこにあってはならないもの (平瀬礼太)    1 銅像の行方――戦中/2 銅像の行方――戦後/3 戦争画の制作、移動、もしくは移動の延期
メディアとしての版画――近代版画揺籃期の考察 (岩切信一郎)    1 はじめに/2 日本近代版画の源流(白馬会展と合田清の木口木版画/白馬会第5回展におけるエミール・オルクリの版画/白馬会第5回展における西欧ポスター(広告画)の受容/白馬会第6回展のポスター展示)/3 「版による絵」の時代(白馬会への版画出品/『明星』からの「版画」/明治37、8年の「版の絵」の隆盛)/4 おわりに
美術における政治表現と性表現の限界 (北澤憲昭)    1 「美術に対する規制」と「美術という規制」――『頓智協会雑誌』の発禁/2 国家と美術――ノモスへの意志/3 天皇制へのノモス――「限界」と「境界」/4 視覚の権力――「見られる天皇」と「見る天皇」/5 写真と絵画――「御真影」とリアリズムの変質/6 展示と礼拝――「御真影」の二重性/7 スラッシュ上の裸体画――ノモス/ピュシス/8 裸体画のアンビヴァレント――男性/女性/9 裸体と玉体――父権的秩序と女性=男性像

第3章 美術を語る (=批評論、歴史論、教育論)
平等院鳳凰堂阿弥陀如来像の近代 (武笠 朗)    1 仏像の近代化と問題提起(仏像の近代/鳳凰堂像の問題提起)/2 平等院と鳳凰堂の評価(近世までの平等院/『國華』に載る/京都・平安文化の復権と共に/特別保護建造物指定とその後)/3 定朝と平安時代・藤原彫刻(近世までの評価(仏師の定朝観)/天心の平安時代観と定朝観/『稿本』から『国宝帖』へ)/4 鳳凰堂像の評価(国宝となる/定朝作ではない?/1931年の田中豊蔵と源豊宗/像の写真/雲中供養菩薩像の評価/『平等院図鑑』)
江戸の古画趣味と日本の美術史学――宗達平家納経」補修説と牧谿伝記資料『松斎梅譜』の出現をめぐって (玉蟲敏子)    1 はじめに/2 「平家納経」の補修/3 宗達補修説の登場/4 牧谿伝記資料、呉太素撰『松斎梅譜』の発見/5 江戸後期の古画趣味/6 おわりに――江戸の古画趣味の行方
黒田清輝と西洋美術教育 (三浦 篤)    1 はじめに/2 留学時代の黒田清輝と美術教育/3 帰国後の黒田清輝と美術教育/4 おわりに


掲載図版一覧


≪編著者: ≫ 木下直之 (きのした・なおゆき) 1954年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書、『美術という見世物』(筑摩書房)、『世の途中から隠されていること』(晶文社)。

≪著者: ≫ 五十殿利治 (おむか・としはる) 1952年生まれ。筑波大学人間総合科学研究科教授。著書、『大正期新興美術運動の研究(改訂版)』(スカイドア)、『日本のアヴァンギャルド芸術』(青土社)。
≪著者: ≫ 佐藤康宏 (さとう・やすひろ) 1955年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書、『新編名宝日本の美術27 若冲・蕭白』(小学館)、『絵は語る11 湯女図』(平凡社)。
≪著者: ≫ 蔵屋美香 (くらや・みか) 1966年生まれ。東京国立近代美術館。論文、「旅――『ここではないどこか』をいきるために」『旅――ここではないどこか」を生きるための10のレッスン』展カタログ(東京国立近代美術館)。
≪著者: ≫ 平瀬礼太 (ひらせ・れいた) 1966年生まれ。姫路市立美術館。論文、「戦争画とアメリカ」(『姫路市立美術館研究紀要』第3号)、「戦争とアメリカ 補遺」(『姫路市立美術館研究紀要』第5号)。
≪著者: ≫ 岩切信一郎 (いわきり・しんいちろう) 1950年生まれ。東京文化短期大学(新渡戸文化短期大学)生活学科教授。著書、『橋口五葉の装釘本』(沖積舎)、「明治期木版文化の盛衰」『近代日本版画の諸相』(共著、中央公論美術出版)。
≪著者: ≫ 北澤憲昭 (きたざわ・のりあき) 1951年生まれ。跡見学園女子大学教授(を経て、女子美術大学教授)。『眼の神殿』(美術出版社)、『境界の美術史』(ブリュッケ)。
≪著者: ≫ 武笠 朗 (むかさ・あきら) 1958年生まれ。実践女子大学文学部教授。著書、論文、水野敬三郎監修『カラー版日本仏像史』(共著、美術出版社)、「中尊寺金色堂壇上諸仏研究の現状と問題点」(『佛教藝術』277号)。
≪著者: ≫ 玉蟲敏子 (たまむし・さとこ) 1955年生まれ。武蔵野美術大学造形学部教授。著書、『生きつづける光琳』(吉川弘文館)、『都市のなかの絵』(ブリュッケ)。
≪著者: ≫ 三浦 篤 (みうら・あつし) 1957年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授(を経て、同教授)。著書、『まなざしのレッスン 1 西洋伝統絵画』(東京大学出版会)、『自画像の美術史』(編著、東京大学出版会)。


玉蟲敏子 編著 『講座日本美術史 第5巻 〈かざり〉と〈つくり〉の領分  Studies in the History of Japanese Art 5: The Domains of Decoration and Image-Making』(藤井恵介/川本重雄/金行信輔/武笠朗/日高薫/荒川正明/泉万里/丸山伸彦/木下直之/山崎剛 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/07/18
長岡龍作 編著 『講座日本美術史 第4巻 造形の場  Studies in the History of Japanese Art 4: Sites of Artistic Production and Reception』(太田昌子/木下直之/海老根聰郎/高橋範子/榊原悟/根立研介/加須屋誠/奥健夫/大久保純一 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/07/13
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第3巻 図像の意味  Studies in the History of Japanese Art 3: Iconology』(長岡龍作/泉武夫/相澤正彦/板倉聖哲/須藤弘敏/中島博/浅野秀剛/奥平俊六/成澤勝嗣 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/29
板倉聖哲 編著 『講座日本美術史 第2巻 形態の伝承  Studies in the History of Japanese Art 2: Transmission and Transformation of Froms』(井手誠之輔/根立研介/河野元昭/藤岡穣/相澤正彦/武田光一/佐藤康宏/島尾新/玉蟲敏子 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/26
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第1巻 物から言葉へ  Studies in the History of Japanese Art 1: From Objects to Words』(有賀祥隆/田邉三郎助/島尾新/山本勉/林温/川本桂子/松原茂/黒田泰三/塚原晃 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/07





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本「〈かざり〉と〈つくり〉の領分 (講座日本美術史5)」玉蟲敏子 編5

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講座日本美術史〈第5巻〉“かざり”と“つくり”の領分
〈かざり〉と〈つくり〉の領分 (講座日本美術史5)  “Studies in the History of Japanese Art 5: The Domains of Decoration and Image-Making”, Satoko TAMAMUSHI, editor, University of Tokyo Press, 2005

○著者: 玉蟲敏子 編著、藤井恵介/川本重雄/金行信輔/武笠朗/日高薫/荒川正明/泉万里/丸山伸彦木下直之/山崎剛 著
○出版: 東京大学出版会 (2005/11, 単行本 330ページ)
○価格: 4,410円
○ISBN: 978-4130840859
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ああ美しい♪、うつくしいうつくしいうつくしい、さて

じつは、むすめのピアノの発表会にオヨバレして、たしか会うのは春休み以来久しぶりのことで、ぼくにはよく分からないのだけれども、ベートーヴェンのピアノソナタ第8番ハ短調 『悲愴』(Klaviersonate Nr. 8 c-Moll "Grande Sonate pathetique" )だったのかなぁ、ずいぶん忙しく両手をときにクロスされて動かして、ダークカラーのドレスもステキダッタヨ、まるで親バカ♪なんだろうけれども、ジッサイ


造形の場について考察した後、美術史学は「美術と工芸」という分類概念を問い直し、〈かざり〉と〈つくり〉の視点を提案する。ものがかざられる空間としての寺院や武家庭園を分析し、漆芸や陶磁器におけるかざりとつくりの方法を探る。そして染色やつくりものの豊かな造形性をあらためて捉え直す。


≪目次: ≫
刊行にあたって (二〇〇五年三月 編者一同)

 〈かざり〉と〈つくり〉の領分 (玉蟲敏子)

第1章 かざる空間の意味と機能
構造から意匠へ――平等院鳳凰堂を解析する
 (藤井恵介)    1 はじめに/2 日本建築の見方/3 鳳凰堂の解析(「裳階」/「連続する小壁」)/4 おわりに
住まいの系譜と飾りの系譜 (川本重雄)    1 日本の住まいとその起源/2 寝殿造の空間と装束(正月大饗の装束――庭を飾る/移徙に見る寝殿の装束――寝殿造の住空間を飾る/母屋調度と庇調度/移徙に見る出居・侍廊の装束――寝殿造の執務空間)/3 寝殿造から書院造へ(襖障子の成立/引き違い建具を用いた住まいの成立/調度の建築化)/4 室町将軍邸に見る空間と飾りの変遷(室町殿行幸の飾りI――寝殿の空間と飾り/室町殿行幸の飾りII――会所の空間と飾り/東山殿の飾り)/5 二条城行幸の飾り(行幸御殿と大広間の飾り)/6 住まいの系譜と飾りの系譜
武家庭園の近代――江戸から東京へ (金行信輔)    1 はじめに――庭園都市のゆくえ/2 庭園の幕末(調練の庭/黒船と庭園)/3 維新と庭園(上地令と桑茶政策/邸宅の庭/饗宴の再開)/4 おわりに――近代化のなかで

第2章 かざりとつくりの方法
〈かざり〉と〈つくり〉と絵画の位相
 (玉蟲敏子)    1 日本絵画の自律/2 絵の輪郭・絵の帰属/3 絵の空間――延宝八年の座敷飾/4 絵と他のジャンルの交流――絵師の職分・結ぶメディア/5 絵と料紙装飾・下地装飾
仏像における〈工芸的〉なこと――仏像の金属製荘厳具をめぐって (武笠 朗)    1 はじめに――工芸的な仏像とは(峰定寺千手観音像と光台院阿弥陀三尊像)/2 仏像の荘厳具(飛鳥前期・飛鳥後期(白鳳)/奈良(天平)/平安前期/平安後期/鎌倉)/3 峰定寺像と光台院像(美麗の仏像として――峰定寺像の場合/生身の仏像の表象として――光台院像の場合/かざりの強調と生身性の表象と)
蒔絵の「色」――絵画と工芸のはざまで (日高 薫)    1 はじめに/2 蒔絵における色彩表現(金銀と色彩/平安蒔絵の色彩表現/鎌倉時代から室町時代へ)/3 高台寺蒔絵の革新性(高台寺蒔絵様式の特徴/絵梨地と色彩表現/高台寺蒔絵以降)/4 おわりに
陶磁のかざり――宴のうつわを中心に (荒川正明)    1 新たな陶磁史の構築を目指して/2 宴のうつわ――古代から中世の陶磁/3 伊達道具の誕生――桃山時代の陶磁/4 大皿の時代――江戸時代前期の陶磁(大皿の波到来/江戸の大名屋敷から出土した大皿/古久谷の意匠/古九谷の受容者)

第3章 かざりとつくりの諸相
外への視線――標の山・南蛮人・唐物
 (泉 万里)    1 標の山/2 南蛮人/3 唐物荘厳
友禅の虚像と実像 (丸山伸彦)    1 はじめに/2 近代の視線I――教科書問題/3 近代の視線II――辞典類の状況/4 画工か染工か/5 信じられていた友禅の真蹟/6 符合する岸駒の出世譚/7 おわりに
屋根の上のつくりもの (木下直之)    1 灰色の大海/2 屋根の上の鯱と翁/3 「大行之造り物又ハ如何敷造物」/4 看板と凱旋門


掲載図版一覧


≪編著者: ≫ 玉蟲敏子 (たまむし・さとこ) 1955年生まれ。武蔵野美術大学造形学部教授。著書、『生きつづける光琳』(吉川弘文館)、『都市のなかの絵』(ブリュッケ)。

≪著者: ≫ 藤井恵介 (ふじい・けいすけ) 1953年生まれ。東京大学大学院工学系研究科助教授(を経て、同教授)。著書、『密教建築空間論』(中央公論美術出版)、『関野貞アジア踏査』(共編、東京大学出版会)。
≪著者: ≫ 川本重雄 (かわもと・しげお) 1953年生まれ。京都女子大学家政学部教授(を経て、同学長)。著書、『寝殿造の空間と儀礼』(中央公論美術出版)、『類聚雑要抄指図巻』(共編、中央公論美術出版)。
≪著者: ≫ 金行信輔 (かねゆき・しんすけ) 1966年生まれ。広島大学大学院工学研究科助手(を経て、千葉大学大学院工学研究科准教授)。著書、『江戸の広場』(共著、東京大学出版会)、『シリーズ 都市・建築・歴史 第5巻 近世都市の成立』(共著、東京大学出版会)。 
≪著者: ≫ 武笠朗 (むかさ・あきら) 1958年生まれ。実践女子大学文学部教授。著書、論文、水野敬三郎監修『カラー版日本仏像史』(共著、美術出版社)、「中尊寺金色堂壇上諸仏研究の現状と問題点」(『佛教藝術』277号)。
≪著者: ≫ 日高薫 (ひだか・かおり) 1961年生まれ。国立歴史民俗博物館研究部助教授(を経て、同教授)。著書、『日本の美術427 海を渡った日本漆器II』(至文堂)、『日本美術のことば案内』(小学館)。
≪著者: ≫ 荒川正明 (あらかわ・まさあき) 1961年生まれ。出光美術館(を経て、学習院大学文学部哲学科教授)。著書、『板谷波山の生涯』(河出書房新社)、『やきものの見方』(角川書店)。
≪著者: ≫ 泉万里 (いずみ・まり) 1957年生まれ。大阪大学総合学術博物館教授。論文、「月次祭礼図模本について」(『國華』1230号)、「壬生地蔵縁起絵巻とその周辺」(『佛教藝術』268号)。 
≪著者: ≫ 丸山伸彦 (まるやま・のぶひこ) 1957年生まれ。武蔵大学人文学部教授。著書、『図説 江戸図屏風をよむ』(共編、河出書房新社)、『日本の美術340 武家の服装』(至文堂)。
≪著者: ≫ 木下直之 (きのした・なおゆき) 1954年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書、『美術という見世物』(筑摩書房)、『世の途中から隠されていること』(晶文社)。


長岡龍作 編著 『講座日本美術史 第4巻 造形の場  Studies in the History of Japanese Art 4: Sites of Artistic Production and Reception』(太田昌子/木下直之/海老根聰郎/高橋範子/榊原悟/根立研介/加須屋誠/奥健夫/大久保純一 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/07/13
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第3巻 図像の意味  Studies in the History of Japanese Art 3: Iconology』(長岡龍作/泉武夫/相澤正彦/板倉聖哲/須藤弘敏/中島博/浅野秀剛/奥平俊六/成澤勝嗣 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/29
板倉聖哲 編著 『講座日本美術史 第2巻 形態の伝承  Studies in the History of Japanese Art 2: Transmission and Transformation of Froms』(井手誠之輔/根立研介/河野元昭/藤岡穣/相澤正彦/武田光一/佐藤康宏/島尾新/玉蟲敏子 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/26
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第1巻 物から言葉へ  Studies in the History of Japanese Art 1: From Objects to Words』(有賀祥隆/田邉三郎助/島尾新/山本勉/林温/川本桂子/松原茂/黒田泰三/塚原晃 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/07





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本「造形の場 (講座日本美術史4)」長岡龍作 編5

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講座日本美術史〈第4巻〉造形の場
造形の場 (講座日本美術史4)  “Studies in the History of Japanese Art 4: Sites of Artistic Production and Reception”, Ryusaku NAGAOKA, editor, University of Tokyo Press, 2005

○著者: 長岡龍作 編著、太田昌子/木下直之/海老根聰郎/高橋範子/榊原悟根立研介/加須屋誠/奥健夫/大久保純一 著
○出版: 東京大学出版会 (2005/9, 単行本 353ページ)
○価格: 4,410円
○ISBN: 978-4130840842
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ようこそ日本美術史へ♪、「場」違いなのは、お呼びでない、お呼びでない、こりゃまたシツレイいたしましたっ、てなグアイで、ある意味では、そもそも「場」に沿った合致した適合した、などと言われるところの「場」って、まぁもっともぼくには縁のないところなのかもしれない、適う人が、結果的にその「場」に適った人が、呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ〜〜ン♪


様式論・図像学・図像解釈学という美術史学の方法論の新展開をみたうえで、本巻では、造形と場とのかかわりを探る。それぞれの時代に特有な空間意識と造形の関係、作品の構造そのものを規定する場のあり方と造形の機能、そして造形をとりまく人々――仏師、施主など――、さらには造形の生きる社会について考察する。


≪目次: ≫
刊行にあたって (二〇〇五年三月 編者一同)

 造形の場――「美術」はいかに人間と関わったか (長岡龍作)

第1章 造形の居場所
仏像をめぐるいとなみ――上代法隆寺を場として考える
 (長岡龍作)    1 はじめに/2 仏像の銘文とその意義――法隆寺金堂釈迦三尊光背銘の再検討(法隆寺金堂釈迦三尊光背銘/知識と邑義/奉為の造像)/3 天平時代法隆寺における仏像の「伝承」と「再定義」(伝承/再定義)/4 おわりに
花鳥の居場所――西本願寺書院のイメージ・システムを中心に (太田昌子)    1 ジャンルの階層性(ジャンルを横並びにみる/「美術鑑賞」の文化/絵画は「場所」の文化/ハイ・カルチュアと基層文化/皇帝コレクションの記録『宣和画譜』とジャンルのヒエラルキー/西本願寺の書院に中国五代の簿廟から光を当てる)/2 儀礼の場におけるジャンルの交差(二つの儀礼空間を比較する/西本願寺の大広間――対面儀礼の空間装置/王処直墓の前室――葬送儀礼の空間装置/儀礼の場の求心的構造――王処直墓では中核に山水/対面儀礼のなかの絵の居場所――大広間の花鳥をどう位置づけるか/西本願寺大広間の求心的構造――核心に中国故事人物図)/3 建築空間のなかの「図」と「地」――花鳥はどこに?(ジャンルの交差とその立体化の仕掛け/儀礼の場に儀礼の主題――商山四皓図の意味と働き/絵は場所を「イメージづけ」する/人物か花鳥か――「イメージづけ」とジャンルのヒエラルキー/求心的構造のなかで中国故事人物図をフレーミング/花鳥というジャンルの特異な「場」の作り方/「図」を引き立てる「地」の働き/花鳥は「場所」に貼りつき、「場所」に精気を吹き込む)/4 西本願寺書院のイメージ・システムと「地」をなす花鳥の多元的な広がり(イメージ・システムの外縁部で動くもの/ハイ・カルチュアにおけるモノクロームの優位/複合的イメージづけによる格差の可視化/「地」をなす花鳥の位置/多元的な花鳥の広がり)
殿様の銅像 (木下直之)    1 手も足もない肖像/2 偉人の俤――亀井茲藍像/3 公園と銅像――西郷隆盛像・井伊直弼像

第2章 造形と個別の磁場
頂相管窺――成立をめぐって
 (海老根聰郎)    1 日本における頂相理解(近代以前/近代)/2 頂相の成立(頂相前史/名称の始まり/新語としての頂相/嗣法・伝承と頂相/造形)
詩画軸の構造と場――杜甫の詩意図をめぐって (高橋範子)    1 五山文化――禅僧と漢詩文学/2 「詩画軸」前史――義堂周信の文雅と杜詩/3 文雅の気運――元末の禅林文化への憧れ/4 応永の詩画軸「柴門新月図」/5 詩画軸の展開――禅僧がそこに何を見たか/6 詩画軸とは
屏風=儀礼の場の調度――葬送と出産を例に (榊原悟)    1 葬送の場で(逆さに立てる/様ことに立てる/裏返して立てる/絵方を外になす)/2 出産の場で(自絵屏風/白綾屏風)

第3章 造形の生きる社会
院政期の僧綱仏師をめぐる仏像制作の場――仏師賢円を中心にして
 (根立研介)    1 はじめに/2 仏像制作の場/3 仏師賢円とは/4 「家貧無貯」、仏師法印賢円は何を要求したのか/5 結び
ジェンダー論――地獄に堕ちた女たち (加須屋誠)    1 はじめに/2 病気にかかった女/3 死んでしまった女/4 地獄に落ちた女/5 おわりに
生身仏像論 (奥健夫)    1 はじめに――四体の生身仏像/2 清涼寺釈迦像の造立と日本における反応/3 霊場の成立と生身仏像の秘仏(あるいは納入品)化/4 裸形着装像/5 像内への舎利納入/6 仏三十二相の付与/7 おわりに
錦絵の制作と流通 (大久保純一)    1 錦絵の大衆性/2 錦絵の制作過程/3 錦絵の販売/4 錦絵制作の舞台裏


掲載図版一覧


≪編著者: ≫ 長岡龍作 (ながおか・りゅうさく) 1960年生まれ。東北大学大学院文学研究科教授。著書、『世界美術大全集 東洋篇 五代・北宋・遼・西夏』(共著、小学館)、『文化史の構想』(共著、吉川弘文館)。

≪著者: ≫ 太田昌子 (おおた・しょうこ) 1944年生まれ。金沢美術工芸大学芸術学部教授。著作、『絵は語る9 松島図屏風』(平凡社)、『日本の時代史13 天下統一と朝鮮侵略』(共著、吉川弘文館)。
≪著者: ≫ 木下直之 (きのした・なおゆき) 1954年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書、『美術という見世物』(筑摩書房)、『世の途中から隠されていること』(晶文社)。
≪著者: ≫ 海老根聰郎 (えびね・としお) 1938年生まれ。東京藝術大学美術学部教授。著書、『元代道釈人物画』(東京国立博物館)、『日本の美術333 水墨画――黙庵から明兆へ』(至文堂)。
≪著者: ≫ 高橋範子 (たかはし・のりこ) 1957年生まれ。正木美術館。著書、『水墨画にあそぶ』(吉川弘文館)、『禅と天神』(共著、吉川弘文館)。
≪著者: ≫ 榊原 悟 (さかきばら・さとる) 1948年生まれ。群馬県立女子大学文学部教授。著書、『美の架け橋』(ぺりかん社)、『日本絵画の見方』(角川書店)。 
≪著者: ≫ 根立研介 (ねだち・けんすけ) 1956年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。著書、『日本彫刻史基礎資料集成 鎌倉時代造像銘記篇』(共編、中央公論美術出版)、『日本の美術452 彫刻の保存と修理』(至文堂)。
≪著者: ≫ 加須屋 誠 (かすや・まこと) 1960年生まれ。奈良女子大学文学部助教授。著書、『仏教説話画の構造と機能』(中央公論美術出版)、『美術史と他者』(共編、晃洋書房)。
≪著者: ≫ 奥 健夫 (おく・たけお) 1964年生まれ。文化庁文化財部美術学芸課。論文、「清涼寺・寂光院の地蔵菩薩像と『五境の良薬』――像内納入品論のために」(『佛教藝術』234号)。
≪著者: ≫ 大久保純一 (おおくぼ・じゅんいち) 1959年生まれ。国立歴史民俗博物館研究部助教授(を経て、同教授)。著書、『浮世絵の観賞基礎知識』(共著、至文堂)、『日本の美術366 豊国と歌川派』(至文堂)。
 

佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第3巻 図像の意味  Studies in the History of Japanese Art 3: Iconology』(長岡龍作/泉武夫/相澤正彦/板倉聖哲/須藤弘敏/中島博/浅野秀剛/奥平俊六/成澤勝嗣 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/29
板倉聖哲 編著 『講座日本美術史 第2巻 形態の伝承  Studies in the History of Japanese Art 2: Transmission and Transformation of Froms』(井手誠之輔/根立研介/河野元昭/藤岡穣/相澤正彦/武田光一/佐藤康宏/島尾新/玉蟲敏子 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/26
佐藤康宏 編著 『講座日本美術史 第1巻 物から言葉へ  Studies in the History of Japanese Art 1: From Objects to Words』(有賀祥隆/田邉三郎助/島尾新/山本勉/林温/川本桂子/松原茂/黒田泰三/塚原晃 著、講座日本美術史、東京大学出版会、2005年) '11/06/07





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