Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

池谷裕二

本「単純な脳、複雑な「私」 または、自分を使い回しながら進化した脳をめぐる4つの講義」池谷裕二5

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単純な脳、複雑な「私」
単純な脳、複雑な「私」 または、自分を使い回しながら進化した脳をめぐる4つの講義

○著者: 池谷裕二
○出版: 朝日出版社 (2009/5, 単行本 421ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4255004327
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たとえばアウトリーチにその活動の是非に少なからぬ迷い(ゆらぎ)みたいなものがあって(なのかどうなのか)、どうなんだろう、なるほど(ひとつには)「愛」なのかもしれない


『進化しすぎた脳』を超える興奮! ため息が出るほど巧妙な脳のシステム。私とは何か。心はなぜ生まれるのか。高校生とともに脳科学の深海へ一気にダイブ。「今までで一番好きな作品」と自らが語る感動の講義録。

20年前に卒業した母校(静岡県立藤枝東高等学校)で、著者が後輩の高校生たちに語る、脳科学の「最前線」。切れば血の吹き出る新鮮な情報を手に、脳のダイナミズムに挑む。
・手を見れば、理系か文系か判別できる?
・ひらめきは寝て待て
・決断した理由は、脳ではなく、身体が知っている
・「心が痛む」ときは、脳でほんとに痛みを感じている
・進化の過程で、動物のパーツを使い回してヒトが完成した
・「君は30秒後にミスをする」
・僕らにある「自由」は、自由意志ではなく自由否定だ
・ランダムなノイズから生み出される美しい秩序――創発
・遺伝子は生命の「設計図」じゃない!
かつてないほどの知的興奮が沸きあがる、4つの講義を収録。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 脳は私のことをホントに理解しているのか
1-1 今ここに立っている不思議/1-2 意識は私の全部じゃない/1-3 手を見れば、理系か文系か判別できる?/1-4 指の長さと同性愛/1-5 天然パーマはIQが低い!?/1-6 風邪薬を飲んで熱が下がる、これって因果関係?/1-7 だれもが知っている富士山を描いてみれば/1-8 脳の活動がすべて/1-9 ありもしない色が見えてくる/1-10 脳を記録すれば心は読める/1-11 脳を覗かれる/1-12 点の動きに生命を感じる/1-13 脳の早とちりは生存戦略にぐっと有利/1-14 人の顔など半分しか見てない/1-15 「恋の拘束」と変化盲/1-16 本気なのにこじつける、知らぬ間に嘘をつく/1-17 「どうして私のこと好きなの」と訊かれたら/1-18 長い時間一緒にいれば好きになる?/1-19 吊り橋上の告白は成功率が高い?/1-20 行動と感情が食い違う/1-21 報酬系・テグメンタが快楽を生む/1-22 「あんな人と付き合うのやめろよ」は有効か/1-23 心の底からバカになって恋人を選ぶ/1-24 サブリミナルが教える「やる気」の正体/1-25 「勘」をサイエンスが扱うと/1-26 ひらめきは寝て待て/1-27 なぜか答えだけわかる/1-28 わからないのにできる/1-29 無意識的で、自動的で、しかも正確/1-30 理由はわからないけれど「これしかない」という確信が生まれる/1-31 ノンヴァーバル・コミュニケーションの性差/1-32 人生経験は直感を育む/1-33 グッドエイジング、すなわち勉学へのスイッチ

第二章 脳は空から心を眺めている
2-1 脳研究って何だろう/2-2 「役立つ」以外にも記憶の役割がある/2-3 突然、校歌を思い出す/2-4 世界はわずか5分前にまるごと創造された?/2-5 昨日の自分と今日の自分は同じ?/2-6 日常は根拠のない自信に満ちている/2-7 部分を全体から類推する/2-8 自由に世界を受け取ることなんてできない/2-9 逆さメガネにもやがて慣れてしまう/2-10 目のレンズが生み出す世界像は天地が逆!/2-11 脳が反応する世界が、世界のすべて/2-12 「正しさ」は、記憶しやすさに規定される/2-13 子どもの描く世界地図は歪んでいる。正しさの基準/2-14 「正しい」は「好き」の言い換えにすぎない/2-15 子どもはなぜ甘いものが好きか、大人はなぜビールを好むか/2-16 好きになることは、脳の回路が変化すること/2-17 ネズミもカンディンスキーの絵画が好きになる?/2-18 好みは操作される?/2-19 見えたという気がしないのに、わかってる/2-20 「たしかに見ました」は当てにならない/2-21 記憶そのものがすり替わる/2-22 強烈な無意識の作用を実感する/2-23 「がんばれ!」の効果は絶大/2-24 身体は真実を知っている/2-25 脳は体を介して、自分の置かれた状況を把握する/2-26 お金をたくさんもらうと仕事は楽しくなくなる?/2-27 感情を操作して行動に合わせる/2-28 右脳と左脳をつなぐ神経の束を切断すると/2-29 無意識に言葉を理解できる?/2-30 理解して表現するのか、表現を見てはじめて理解するのか/2-31 日常生活は作話(意味のでっちあげ)に満ちている/2-32 記憶は「時間の流れ」もつくり出す/2-33 僕らは「自分が道化師にすぎない」ことを知らない/2-34 作話には生存戦略上、大きな効能がある/2-35 僕らはヒトになるべく生まれてはいない/2-36 人間と動物の境界線/2-37 他人の心が理解できるのはなぜ/2-38 「心が痛む」ときは、脳でほんとに痛みを感じてる/2-39 僕らの「心」の働きは、進化の過程の「使い回し」の結果/2-40 自分か他人かを区別できなくなる/2-41 幽体離脱を生じさせる脳部位がある/2-42 他人の視点から自分を眺められないと、人間的に成長できない/2-43 他人の眼差しを内面化できるのが人間/2-44 僕らは自分に「心」があることを知ってしまった

第三章 脳はゆらいで自由をつくりあげる
3-1 少しは脳の気持ちにもならないと/3-2 僕らの「心」は環境に散在する/3-3 本当は脳にニューロンはいくつあるのか?/3-4 ふたつの壮大なプロジェクト――脳を解明し尽くす?/3-5 僕らのDNA情報はCD1枚に全部収まってしまう/3-6 進化の過程で、動物のパーツを使い回してヒトが完成した/3-7 ネズミは〈どのくらい前〉と〈いつ〉を区別できるか?/3-8 生物は、意外に簡単に地球上に生まれてしまった/3-9 有機物は、原始的な地球上でいともたやすく生まれた/3-10 生物=自己複製するもの?/3-11 生物=いずれ死ぬもの? トートロジーの悪魔/3-12 生物=外部エネルギーを活用するもの? それとも、子孫を残すもの?/3-13 生物=親があるもの?/3-14 生物=環境適応するもの?/3-15 完璧なアンドロイドを、人間と区別する理由はあるか?/3-16 違和感なく「生命」だと感じたら、それは「生命」/3-17 「自分は理解しているぞ」と自分で感じたら「理解している」/3-18 隣人は「この赤」を、同じ「赤」と見ているのだろうか?/3-19 感覚神経は、ため息が出るほど美しい――耳の構造/3-20 耳は「有毛細胞」を備えたナノテク装置/3-21 トウガラシから見つかった「熱さ」を感じるセンサ/3-22 「熱さ」と「冷たさ」、元は一緒のチャネルの使い回し/3-23 もっとも原始的な器官で400種類を嗅ぎ分ける――嗅覚の構造/3-24 感覚の中の例外――寝ている間も動く嗅覚/3-25 君の〈赤〉と、隣の人の〈赤〉は同じか? ふたたび/3-26 個人差よりも、大ざっぱな構造の類似性がポイント/3-27 目の網膜は進化の失敗作をそのまま使っている/3-28 ヒトは3原色の世界、昆虫や鳥は4原色の世界/3-29 〈目〉の誕生は5億年前/3-30 目を介さずに、大脳皮質で直接「光」を見る?/3-31 「見える」の定義を更新するテクノロジー/3-32 世界ではじめて赤を見たネズミ――人の脳を開拓する時代/3-33 僕らは本当に自由なんだろうか/3-34 本当は脳に操られているだけ?/3-35 脳内反応はすべて美しい方程式で記述できるとしても/3-36 「動かそう」と意図したときには、脳はもう準備を始めている/3-37 自由意思は生き残れるか?/3-38 自由の条件とは/3-39 他者に制御されているのを知らなければ、それは「自由」である/3-40 自由意思の「存在」よりも、自由意思の「知覚」こそがポイント/3-41 意図を生みだす中枢/3-42 エイリアン・アーム・シンドローム/3-43 ひとつの脳に複数の人格が同時に存在する驚き/3-44 頭から取り出されても、脳は活動し続ける/3-45 脳のゆらぎを目の当たりにする/3-46 ゴルフ・パットの成否は、脳を見れば予測できる?/3-47 「入力+ゆらぎ=出力」という計算を行うのが脳/3-48 行動の直前の脳の状態が、成否を握っている/3-49 脳の内面がモノの「見え」を規定する/3-50 「君は30秒後にミスをする」/3-51 脳の「ゆらぎ」が僕らを決定している?/3-52 僕らにある「自由」は、自由意思ではなく自由否定だ/3-53 〈手を上げる〉から〈手が上がる〉を引き算すると何が残るか、ふたたび/3-54 自由否定の生まれる場所/3-55 実際に「動く」よりも前に「動いた」と感じる/3-56 僕らは常に未来を知覚してしまう/3-57 僕らは未来から情報を借りている/3-58 現在の情報を使って、過去に欠落していた情報を埋め込む/3-59 フレキシブルな脳内時計/3-60 僕らは、行動の結果を想定してから動く――記憶は未来志向/3-61 僕らは、縦方向と横方向を均等に扱ってない――空間も歪む/3-62 僕らの知覚している「世界」は、脳の可塑性を通じて、後天的に形成された/3-63 可塑性の高いものが淘汰に打ち勝つ――進化のステージ1/3-64 多様性を失った種は滅びる――進化のステージ2(最終段階)

第四章 脳はノイズから生命を生み出す
4-1 脳の「ゆらぎ」は何の役に立っているのだろう/4-2 アリはどうやって行列をつくるか?/4-3 ひねくれアリの存在理由、優等生だけではやっていけない/4-4 航空会社が採用したアリのエサ運搬システム/4-5 情報の利用と収集の切り替えを担うのが「脳のゆらぎ」/4-6 ノイズのおかげで検出できるようになる情報/4-7 ニューロン(神経細胞)は積分マシーン/4-8 ニューロンを鹿威しに見立てる/4-9 ニューロンの出力ではなく、シナプス入力がゆらいでいる/4-10 連鎖する回路――フィードフォワード/4-11 脳はノイズをエネルギーに変えて、秩序ある世界を生成する/4-12 わずか20ワットの電球と同じ電力で脳は動く/4-13 情報を前の層に戻す回路――フィードバック/4-14 ランダムなノイズから生み出される美しい秩序――創発/4-15 活動するニューロンの「島」がうねうねと動いていく/4-16 睡眠中の脳の活動は、発火と静止の規則正しい繰り返し/4-17 回路なしの単体でも創発は起きる/4-18 自分が書き換えた環境が、巡りめぐって自分の行動に影響する/4-19 ふと強靭な意志を持ったように、行動パターンを変える回路/4-20 遺伝子は生命の「設計図」じゃない!/4-21 ニューロンがつくり出す優しく、浮遊感のある音楽/4-22 人間社会にも自然界にも存在する共通の法則――べキ則/4-23 生成の「ルール」の存在を予見させるベキ則/4-24 脳のベキ則はネットワークの構造から生まれる/4-25 回路の構築+ノイズ=機能/4-26 ゆらぎを意志でコントロールできる?/4-27 意志的にゆらぎをつくれるか?/4-28 僕らの「心」はフィードバックを基盤にしている/4-29 「脳」を使って「脳」を考える――リカージョンと入れ子構造/4-30 サルは「24783」という数字を理解できるだろうか?/4-31 地球上で「有限」というものを理解している唯一の動物/4-32 単純な脳、複雑な「私」――リカージョンの悪魔/4-33 自分のことは実は自分が一番わかってないかもしれない――3日間の講義を聞いて/4-34 感情や嗜好も、実は知らぬ間に条件づけられている/4-35 汎化によって好き嫌いの世界観が形成される/4-36 「自由」は感じるものであって、本当の意味で「自由」である必要はない/4-37 脳研究は、学問横断型の接着剤/4-38 ラッセルのパラドックス――リカージョンは矛盾を生む/4-39 脳研究は、答えに行き着けないことを運命づけられた学問

付論
おわりに (2009年4月 桜花の舞う本郷キャンパスにて 池谷裕二)
参考文献
謝辞


≪著者: ≫ 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 1970年、静岡県藤枝市生まれ。薬学博士。東京大学大学院薬学系研究科准教授。科学技術振興機構さきがけ研究員。堅実な実験と、斬新な視点に立った研究が国の内外を問わず、多くの人を惹きつけている屈指の脳研究者。記憶のメカニズム解明の一端として「脳の可塑性」に注目し、論文や学会に精力的に発表を続ける。2006年に日本薬理学会学術奨励賞と日本神経科学学会奨励賞、2008年には日本薬学会奨励賞と文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞。一方で、最新の科学的知見を一般にむけてわかりやすく解説する手腕は圧倒的な支持を集めている。主な著書に、『海馬』(糸井重里氏との共著、朝日出版社/新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(朝日出版社/講談社ブルーバックス)、『ゆらぐ脳』(木村俊介氏との共著、文藝春秋)、『のうだま』(上大岡トメ氏との共著、幻冬舎)などがある。

G・K・カンジ 『「逆」引き統計学 実践統計テスト100  Gopal K. Kanji; “100 STATISTICAL TESTS”, 3rd Edition 2006 』(池谷裕二 訳、久我奈穂子 訳、田栗正章 翻訳協力、講談社、2009年) '09/07/21
J・アラン・ホブソン 『夢に迷う脳 夜ごと心はどこへ行く?  J. Allan Hobson; “DREAMING AS DELIRIUM: How the Brain Goes Out of Its Mind” 』(池谷裕二 監訳、池谷香 訳、朝日出版社、2007年) '09/07/11
池谷裕二 『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社、2006年) '09/07/05
池谷裕二 『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』(ブルーバックス、講談社、2008年) '09/06/26
池谷裕二/木村俊介 『ゆらぐ脳』(文藝春秋、2008年) '09/06/24
池谷裕二/糸井重里 『海馬』(新潮文庫、2005年) '08/02/17
池谷裕二 『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007年) '08/02/12

長沼毅 『世界をやりなおしても生命は生まれるか? 生命の本質にせまるメタ生物学講義』(朝日出版社、2011年) '12/02/22





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本「「逆」引き統計学 実践統計テスト100  Gopal K. Kanji, 100 STATISTICAL TESTS, 3rd Edition 2006.」G・K・カンジ、池谷裕二 訳、久我奈穂子 訳、田栗正章 翻訳協力5

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「逆」引き統計学―実践統計テスト100
「逆」引き統計学 実践統計テスト100  Gopal K. Kanji, 100 STATISTICAL TESTS, 3rd Edition 2006.

○著者: G・K・カンジ、池谷裕二 訳、久我奈穂子 訳、田栗正章 翻訳協力
○出版: 講談社 (2009/5, 単行本 255ページ)
○価格: 2,625円
○ISBN: 978-4062154772
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池谷裕二がその名をして著する(翻訳する)著書として。
英会話に興味も必要もまったく感じなくても、怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』(ブルーバックス、講談社、2008)
当然に本書はチェックしていて気になっていたけど、統計学ってなんだそりゃ??!、と素っ頓狂な声をあげちゃうような程度の低レヴェルのぼくにとっては、どう考えても無縁なジャンル。気にはなっても触手は伸びない(わからないのはカッコよくない、恥ずかしい!?)。案の定、ぼくが活用している図書館には在庫がないみたい、正直ホッと胸をなでおろす?!。しか〜し、勤務先近くの図書館の新刊著書コーナーに見つけてしまったよ、赤い装丁、ぼくを誘うように。おそるおそる手にとって、パラパラめくると、うわぁ、数式、方程式、、、顔をそむけてページを閉じたくなる、、、でも、気にならないわけではない。しかし、きっと理解できない、確信できる(偉そうに言うな、開き直るな!)。

少数派を切り捨てて、ボリュームがあるところを一般的なデータとして採用することは、ぼくたちが日常的に選択して判断していること。なんらかの判断をくだしていかなければならない状況は、考えてみると少なくなく、無意識のうちに統計学的な判定をしているとさえ。まぁ、現実的には、厳格で精確なデータというよりは、気分!?と言ってしまってもいいような係数(ハードル?!)を採用しているような、ある意味では相当にいい加減な判定とも言えなくはないのだが、ところがどうして侮れない(ような印象をもっている)。そもそも、一定のレベルでの線引きをしたうえでの多数派を採用するしている時点で、切り捨てられている少数派の存在が見捨てられてしまっているわけであり、すでにデータとしての完全性?!が担保されていないと言わざるを得ない。ところが、完璧なデータを絶対的に必要とする場面は、考えてみると皆無に等しい。そもそも人間はカンタンに間違いを犯す。完璧な人間は存在しない。一定の間違いや勘違いを許容する度量を持ちあわせている、ありがたいことに(必要に求められて?!)。むしろ、完璧を求めて行動を躊躇することや、精度をあげようとして時間や労力を過度に注力しすぎることが忌避される。


≪目次: ≫
訳者序文
原著者序文

一般に用いられる記号
本書の手引き
統計的検定について
検定リスト
検定の分類
検定法の例

100の統計テスト

表タイトル一覧
謝辞
参考文献
索引


≪著者: ≫ G・K・カンジ 英国シェフィールド・ハラム大学・応用統計学部門・教授。専門誌Journal of Applied Statisticsの創刊者でもあり、研究歴は40年以上にわたる。その間、統計や品質管理に関する約100報の学術論文および15冊もの著書を執筆している。2002年には米国品質管理協会勲章を受章。

[訳者] 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 東京大学・大学院薬学系研究科・准教授。脳研究者。学生時代から図書館にこもって統計学の原著論文を読みあさったり、検定プログラムを書いたりと、統計的検定に興味を持っている。主著に『記憶力を強くする』、『進化しすぎた脳』(いずれも講談社ブルーバックス)など。

[訳者] 久我奈穂子 (くが・なほこ) 東京大学・大学院薬学系研究科・修士課程在籍。先駆的な生体画像技術の開発に取り組んでいる。実験データの検定で頭を悩ませていたときに手渡されたのが本書。ふと気付けば翻訳することに。科学の面白さを世の中に広く伝えていくことが将来の夢。

[翻訳協力] 田栗正章 (たぐり・まさあき) 大学入試センター副所長・放送大学客員教授。工学博士。東京大学大学院修士課程修了。千葉大学名誉教授、元理学部長・学長特別補佐。元国際統計学会教育センター招聘教授。前応用統計学会会長。専門は計算統計学。2008年度大内賞受賞。

J・アラン・ホブソン『夢に迷う脳』池谷裕二監訳、池谷香訳、朝日出版社、2007)
池谷裕二『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社、2006)
池谷裕二『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』(ブルーバックス、講談社、2008)
池谷裕二、木村俊介『ゆらぐ脳』(文藝春秋、2008)
池谷裕二、糸井重里『海馬』(新潮文庫、2005)
池谷裕二『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007)








本「夢に迷う脳 夜ごと心はどこへ行く?  J. Allan Hobson, DREAMING AS DELIRIUM: How the Brain Goes Out of Its Mind」J・アラン・ホブソン、池谷裕二 監訳、池谷香 訳5

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夢に迷う脳――夜ごと心はどこへ行く?
夢に迷う脳 夜ごと心はどこへ行く?  J. Allan Hobson, DREAMING AS DELIRIUM: How the Brain Goes Out of Its Mind

○著者: J・アラン・ホブソン、池谷裕二 監訳、池谷香 訳
○出版: 朝日出版社 (2007/7, 単行本 427ページ)
○価格: 2,415円
○ISBN: 978-4255004006
おすすめ度:5.0
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ぼくのマウスピースは、歯ぎしり対策。数年前に歯科医でつくってもらった、プラスチック(合成樹脂)製のヤツ。
しばらく使っていなかったんだけど、さいきん思い出したようにまた使っている。ストレスを感じないことなない。ときどき冷静に、「あぁ、ストレス感じちゃってるねぇ〜」と、みずからをかえりみたりして。
どちらかといえば(言うまでもなく)、細かいことが気になって仕方がなくて、ときに小さなことまでハッキリと見えてしまって(カン違いも少なくない!?)、気にしないでやりすごすことを苦手とする。こればっかりは本質的な性格みたいだから、自覚してウマくつきあっていくしかない。
せっかく細かいことが気になるのだから、悲観するばかりではなく、活かさない手はないとばかりに、みずからのことにも細かいチェックを試みる。他人のことはまったくわからなくても(ホントにわからない、だからますます興味も関心もない!?)、みずからのことには自己愛が機能する(というか、他に振り向けるべきエネルギーをも注力できる!?)。ひとり芝居は意外性がないから安心できる。とっさの事態に臨機応変に対応するなんて、どうしてウマくできようか?!。
聞こえてくるよ、いろんな声が。みずからのことながら、あまりにも甘ったれた声は、いちおう聞かないことはないけれど、それもひとつの声として、抹消してしまってはいけないとは思いつつも、我ながらかなしくなるね。聞かないことはない。対応する方策は、慎重に検討する必要があろうけれども。むしろ抹消しないで、解放させることの効果に、目を逸らすことなく注意をはらいたい、かも。いちいちキチンと対応することはしないけれども、けっして握りつぶすことをしない。クダラナイ些細なことであればあるほどに。
プラシーボ効果(偽薬、placebo)


≪目次: ≫
MIT版への序文
謝辞

第一部 心脳を定義する
第一章 脳の狂気
第二章 統合失調症の心脳
第三章 デリアのの錯乱
第四章 デリアの錯乱の原因
第五章 心脳空間を旅する
第二部 心脳を分析する
第六章 見つけたりなくしたり――見当識と失見当識
第七章 私たちの生の物語――記憶作話
第八章 見ることは信じること――知覚幻覚
第九章 心脳の核心部――情動本能
第十章 止まれ、見よ、聞け――注意と注意散漫
第十一章 浮き沈み――活力、気分、健康
第十二章 意識とは何か? とは何か?
第三部 心脳を変える
第十三章 心脳の自己治癒力
第十四章 健康に効く心脳
第十五章 最終手段を講じる――薬物による心脳状態の変化

監訳者解説 (二〇〇七年健やかな初夏の陽光を浴びる自宅にて 池谷裕二)
訳者あとがき (二〇〇七年六月吉日 池谷香)
索引


≪著者: ≫ J・アラン・ホブソン 1933年コネチカット州ハートフォード生まれ。ハーバード大学医学部で修士号を取得後、ニューヨークのベルヴュー病院で研鑽を積み、現在はマサチューセッツ州ハーバード大学医学部教授を務めるかたわら、同大学付属マサチューセッツ精神衛生センター神経生理学研究所所長を兼任する。主に、睡眠と夢のあいだに見られる神経生理学的基礎を対象とした研究をおこなう。新聞への寄稿や教科書に筆をふるう一方で、著書の執筆も精力的におこない、『夢見る脳』(どうぶつ社)、『夢の科学』(講談社ブルーバックス)などが邦訳されている。

[監訳] 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 1970年生まれ。薬学博士。現在(刊行当時)、東京大学・大学院薬学系研究科講師(2007年8月より准教授)。98年、海馬の研究により、同研究科で薬学博士号を取得。記憶のメカニズム解明の一端として「脳の可塑性」に注目し、論文や学会に精力的に発表を続ける一方で、最新の科学的知見を一般にむけてわかりやすく解説する手腕は圧倒的な支持を集めている。堅実な実験と、斬新な視点に立った研究が国の内外を問わず、多くの人を惹きつけている屈指の脳研究者。主な著書に、『海馬』(糸井重里氏との共著、朝日出版社)、『進化しすぎた脳』(朝日出版社)、『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社)などがある。

[訳者] 池谷香 (いけがや・かおり) 1977年生まれ。出版社勤務を経て2003年に渡米。2005年ニューヨーク市立大学・映画学部脚本学科修了。現在はバベル翻訳大学院・文芸字幕翻訳コース修学中。主な趣味は、〃歃儡嫋沺僻術品、映画、パフォーミングアーツなど)、⇔更圈碧れた国は30ヶ国以上)、N鼠(もっぱら食べ歩きだが、和洋の料理を習う)、ざ篋拗(2006年にインストラクターの免状を取得)、テ記(三歳から始めて一日も休むことなく書き続けている)など。

池谷裕二『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社、2006)
池谷裕二『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』(ブルーバックス、講談社、2008)
池谷裕二、木村俊介『ゆらぐ脳』(文藝春秋、2008)
池谷裕二、糸井重里『海馬』(新潮文庫、2005)
池谷裕二『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007)








本「脳はなにかと言い訳する 人は幸せになるようにできていた!?」池谷裕二5

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脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?
脳はなにかと言い訳する 人は幸せになるようにできていた!?

○著者: 池谷裕二
○出版: 祥伝社 (2006/9, 単行本 353ページ)
○価格: 1,680円
○ISBN: 978-4396681135
おすすめ度: 4.5
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幸せってなんだろう?、どのような状態であろうか?
とりあえずぼくはいま、幸せではないとは思わない(幸せであるとも言わない)。すくなからぬつよがりが含まれていることを否定しないけれども。そもそも100%の満足を求める気もない。こころ(?!)の状態がつねに一定であるとは限られない。状態には波があって、あたりまえのように変動する。変動しないものはないんじゃないかなぁ(変動しないと想定してみると、それはそれでちょっとタイヘンかも!?)。ちょっとしたことで幸せを感じてみたり、どうでもいいようなことでも不幸を感じてみたり。そうした、こころの状態の変動さえもが、ある意味ではバランスを保つために必要とされることなのかもしれない。
絶対的な位置としての高低よりも、相対的な下降状態にあるのか、それとも上昇状態にあるのか、ベクトルというのか意識の状態が、幸せに感じるか、不幸せに感じるのかの大きな要素となろうか。絶対的に高い位置にあっても下降状態にあれば、下降傾向を感じたら、周囲から見たら幸せそうに見えて、当事者は不幸感をいだいているかもしれない。どんなに低い位置にあっても、そこからすこしでも上昇傾向を見出すことができたら、実感できたとしたら、不幸を嘆くことはないのかもしれない。


≪目次: ≫
はじめに
1 脳はなにかと記憶する――「海馬」はどれほど凄いか
2 脳はなにかと疲れを溜める――記憶とストレスの意外な関係
3 脳はなにかと思い込む――虹はほんとうに七色か?
4 脳はなにかとやる気になる――モチベーションはどうやって高める?
5 脳はなにかと理性を失う――アルコールでストレスは解消できるのか
6 脳はなにかとド忘れする――それは「歳」のせいではなかった!
7 脳はなにかと言い訳する――脳に言い訳させる“変化盲”って何?
8 脳はなにかと熱中する――脳の出来、不出来を決定づけるものとは
9 脳はなにかと錯覚する――ヒトも動物も、なぜか“赤”が勝負強い
10 脳はなにかと期待する――当たらないのに「宝くじ」を買ってしまう理由
11 脳はなにかとウソをつく――その〈選択〉に根拠はなかった!
12 脳はなにかと体に頼る――脳の能力は10%しか発揮されていない?
13 脳はなにかとダジャレを言う――なぜ人間だけが笑うのか?
14 脳はなにかと夢を見る――「眠い」「眠くない」も遺伝子が握っていた
15 脳はなにかと眠れない――「睡眠」は情報整理と記憶補強に最高の時間
16 脳はなにかと占いが好き――「B型」か「O型」が減っていく!?
17 脳はなにかと“波”に乗る――アルファ波よりも重要な「脳波」とは
18 脳はなにかとボケていく――DHA摂取でアルツハイマー病を防ぐ
19 脳はなにかと冴えわたる――お腹が空けば記憶力が高まる
20 脳はなにかと念押しする――ただ「復習」すればいいというものではなかった!
21 脳はなにかと不安がる――“不確実さ”が脳の栄養源
22 脳はなにかとうつになる――信じる意識が「痛み」を変える!?
23 脳はなにかと干渉する――「果報は寝て待て」を証明する
24 脳はなにかと依存する――ニコチンの好ましい脳内作用とは
25 脳はなにかと満足できない――脳と“肥満”の密接な関係
26 脳はなにかと曖昧になる――血圧も自律神経もコントロールできる!?
おわりに
初出一覧
参考文献一覧
索引一覧


≪著者: ≫ 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 1970年生まれ。薬学博士。東京大学大学院薬学系研究科・講師。日本薬理学会学術評議委員。2002〜2005年、コロンビア大学生物科学講座客員研究員。1998年、海馬の研究により、東京大学大学院薬学系研究科で薬学博士号を取得。著書に『海馬――脳は疲れない』(糸井重里氏との共著、朝日出版社)『進化しすぎた脳』(朝日出版社)、『記憶力を強くする――最新脳科学者が語る記憶のしくみと鍛え方』(講談社ブルーバックス)など。

池谷裕二『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』(ブルーバックス、講談社、2008)
池谷裕二、木村俊介『ゆらぐ脳』(文藝春秋、2008)
池谷裕二、糸井重里『海馬』(新潮文庫、2005)
池谷裕二『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007)








本「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則 ネイティブも驚いた画期的発音術 (ブルーバックス B-1574)」池谷裕二5

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怖いくらい通じるカタカナ英語の法則 (ブルーバックス)
怖いくらい通じるカタカナ英語の法則 ネイティブも驚いた画期的発音術 (ブルーバックス B-1574)

○著者: 池谷裕二
○出版: 講談社 (2008/1, 新書 206ページ)
○価格: 1,050円
○ISBN: 978-4062575744
おすすめ度: 3.5
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「おまえのはなし(報告や説明)は、なにが言いたいのかよくわからない」とは、営業職をしていた20代のころ、先輩や上司にたびたび言われた。とくに、うまくいかなかったことの言い訳めいた報告や説明をする機会が多かった(売れない営業マンだった)から、相手である先輩や上司は長い時間を費やして聞くつもりもなければ、いまにも罵倒しそうな面持ちでいたりして、ますますぼくは慌てふためいて要領を得ない。落ち着いて足をのばせば立てるほどの浅瀬にあって、なにがなんだかわけもわからずジタバタと。
不動産(住宅)売買契約にあたっての重要事項説明をするのが、いまのぼくのおもな仕事で、淡々と1時間以上にわたってA3用紙6枚分以上の書面を説明する(すべて声を出して読みあげる)。
基本的にぼくは、おはなし好きなんだと思う。そう、子どものころ、お手伝いをよくした記憶がある。食事の支度や洗濯物を干したり畳んだり、ママンに褒めてもられるのが嬉しかったんだろうと思う。ママンの手伝いをするぼくは、ママンのそばに居ることができて、それは、まだ手伝いができないほどに小さかった弟たち(4歳下と8歳下)にぼくが優先してママンを独占できる絶好の機会だったのであろう。あまり覚えていないのだが、きっといろんなおはなしをしたのであろう。


≪目次: ≫
はじめに (2007年12月 池谷裕二)
PART機^媼渦革編
渡米カウンターパンチ/相手まかせな日本語/発音か文法か/努力は報われない!?/英語の上達はあきらめよう!?/カタカナ英語でいこう
PART供ー汰編 初級コース
PART掘ー汰編 応用コース
PART掘)‖編
PART検〕論編

忌まわしきマグネット効果/若さが決め手/バイリンガル脳の秘密/獲得すること、学習すること/おとなでも英語を習得できる/多言語を操るとき/言葉は声に出していなくても使っている/人の心は言語から生まれる/言語が生まれた歴史的瞬間/言語はできて当然
おわりに
理論編・参考文献
「カタカナ英語の法則」早見表

*本書は、2004年10月20日に小社より刊行された『魔法の発音 カタカナ英語』を一部改訂して新書化したものです。


≪著者: ≫ 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 1970年生まれ。薬学博士、東京大学大学院薬学系研究科准教授。科学技術振興財団さきがけ研究員。日本薬理学会学術評議委員。専門分野は神経生理学、システム薬理学。海馬の研究を通じて、脳の健康や老化について探究している。日本薬理学会学術奨励賞、日本神経科学学会奨励賞、日本薬学会奨励賞。2002〜2005年コロンビア大学客員研究員。著書に『記憶力を強くする』『進化しすぎた脳』(以上、講談社ブルーバックス)、『脳はなにかと言い訳する』(祥伝社)、『海馬』(糸井重里氏との共著、新潮文庫)などがある。

池谷裕二、木村俊介『ゆらぐ脳』(文藝春秋、2008)
池谷裕二、糸井重里『海馬 脳は疲れない』(新潮文庫、2005)
池谷裕二『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007)








本「ゆらぐ脳」池谷裕二/木村俊介5

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ゆらぐ脳
ゆらぐ脳

○著者: 池谷裕二/木村俊介
○出版: 文藝春秋 (2008/7, 単行本 256ページ)
○価格: 1,300円
○ISBN: 978-4163702506
おすすめ度:4.5
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ときどき明確に思い起こす出来事としての、自転車に乗って横断歩道を走行していたぼくが信号無視の自動車にはねられた交通事故。幸いなことに、救急車で運ばれたものの打撲と擦過傷で1日だけ仕事を休んで、翌日からは包帯を巻いてビッコをひいた状態で通院しながらも出勤できる程度のケガだった。ちょうど娘が小学校の入学式の翌日で、ということは、いま娘は中学1年生だから6年前の4月初旬のことで、ということは、いま39歳のぼくが33歳のときの出来事。いまでも根っこの部分では変わっていないとときどき思うんだけど、自己主張がつよくて、チームプレイが苦手で、仕事を抱えこむ傾向にある。一所懸命に仕事に励むことはワルイことではないけれど、ひとりで仕事をしているわけではないし、すべて自分で処理して完結できるわけでもないのだから、そもそもヒトの能力には限界があるし、カンタンにミスを犯すもの(カンペキではない)であることから考えても、仕事を抱えこむことのリスクは避けるべきものでもあろう。そう、交通事故に遭って、それが信号無視の車にはねられるという、ぼくに落ち度がないと言うつもりはないけれど(雨天での傘をさしての走行による不注意?!)、偶然にしては避けることが困難な、「あっ、結構カンタンに事故に遭ってしまうものなんだなぁ」というのがぼくの印象だった。それまでは、ぼくに限って?!は事故に遭うなどということを想像することすらできなかった。いつでも、いつまでもいまある状態が不変のままに継続しつづけて、などと言ったら大袈裟かもしれないけれど。だから、ぼくが仕事を抱えこんで非公開にしていても、誰にも迷惑をかけることがないと信じて疑うことがなかった。いつでも、いつまでもぼくは変わらずありつづけるという前提のもとに。
その前提がカンタンに覆されたのだからショックだった。交通事故に限られず、なんらかの偶然によって生じる出来事は、考えれば考えるほどに否定できず可能性は拡大する。

「スンクス(Suncus murinus)嘔吐」  松木則夫(東京大学大学院薬学系研究科教授)HPより


≪目次: ≫
はじめに (木村俊介)
第一章 脳を分かる
第二章 脳を伝える(サイエンスの評価は論文の成否に左右されます。
第三章 脳はゆらぐ

あとがき (二〇〇八年夏 日本橋にて 池谷裕二)
参考文献 BIBLIOGRAPHY


≪著者: ≫ 池谷裕二 (いけがや・ゆうじ) 1970年、静岡県生まれ。東京大学理科一類に入学するが、「脳に対する薬の作用」に強く惹かれ、同大学薬学部に進学、海馬の研究により薬学博士号を取得。コロンビア大学生物科学講座客員研究員などを経て、現在、東京大学大学院薬学系研究科准教授。著書に『進化しすぎた脳』(講談社)『海馬』(新潮社・糸井重里氏との共著)などがある。

≪著者: ≫ 木村俊介 (きむら・しゅんすけ) 1977年、東京都生まれ。「週刊文春」で「仕事のはなし」を連載中。著書に『奇抜の人』(平凡社)、単行本構成に『海馬』(池谷裕二・糸井重里/新潮文庫)、『イチロー262のメッセージ』(ぴあ)、聞き書きに『調理場という戦場』(斉須政雄/幻冬舎文庫)、『芸術起業論』(村上隆/幻冬舎)などがある。

池谷裕二、糸井重里『海馬 脳は疲れない』(新潮文庫、2005)
池谷裕二『進化しすぎた脳』(ブルーバックス、講談社、2007)







本「海馬 −脳は疲れない (新潮文庫)」池谷裕二、糸井重里5


海馬 −脳は疲れない (新潮文庫)
著者: 池谷裕二、糸井重里
文庫: 344ページ
出版社: 新潮社 (2005/06)




ぼくの人生も、愉しくって愉しくって疲れない♪
脳科学♪、“海馬可塑性”をめぐり、池谷裕二糸井重里が展開する対談の書籍化。
糸井重里(1948年生まれ)がどんなに多才でも、相手は1970年生まれ(22歳の年齢差)で東大大学院から研究室に籠って、約1000匹ものネズミたちを相手に日々研究に勤しむ“脳科学者”が相手では、話題がピッタリと噛み合うことなど有り得ない。それでも、そこは互いに大人で“頭のいい”ふたりだからこそ、絶妙な間合いでテンポよく展開される心地好さ。ある意味では、歴然とした“溝”(差異)があって、充分に認識し合っていて、それでも互いが自らの分野でのエキスパートを自負していて、しかも、まったく自らの専門分野との関連性を有しない位置に存在する相手だからこそ、あくまでも友好モード♪、同じフィールドで日夜しのぎを削る相手であれば、こうはいかない。腹の探り合い、立ち位置(上下関係)のせめぎ合い、真剣な戦闘モードにも!?

そう、池谷裕二「進化しすぎた脳(講談社ブルーバックス新書,2007.1)」に魅せられて♪、研究者らしからぬ(?!)、フランクな物言いは、なるほどメディア向きなのかもしれない。
まぁ、ぼくにとっては、興味を抱き始めた“脳科学”を分かり易く説いてくれるのなら、大歓迎♪、難しいことをさらに難しく語られたところで、へなちょこなぼくには耐えられない、理解が及ぶ前に挫折を味わうのがオチ。
 研究の中で脳を直接見ていると、「20代が終わるところまでの状態で、脳の編成はだいぶ落ち着いてくる」ということが、ほんとうによくわかります。
 それまでは、つくったり壊したりのくりかえしで、脳は再編成されながら柔軟に動いていくんですけど、30歳を超えるとワインが熟成していくような落ち着きがでてくる。……すでに構築したネットワークをどんどん密にしていく時期に入る。
 ですから、推測力は大人のほうが断然優れています。若い時にはつながりを発見できる範囲が狭いのですが、年を取っていくにつれてつながりを発見する範囲がすごく広がって、その範囲は30歳を超えたところで飛躍的に増える。
 (「つながりを発見する能力」P.55)
むふむふむふむふ♪
「とにかく失敗をたくさんして、インフラを整備して(P.58)」、「いちばん大事なのは、どんなことがあっても(頭の中が)真っ白にならないことです(P.36)」と。
「よりよく生きる」ことと「より頭をよくする」ことのつながりを見つけていこう。(P.15)

そして、「言葉」、“ロゴス”ですよ♪
たいせつなのは、「結果ではなくプロセス(過程)」。


≪目次: ≫
 第一章 脳の導火線
 第二章 海馬は増える
 第三章 脳に効く薬
 第四章 やりすぎが天才をつくる
 追加対談 海馬の旅









本「進化しすぎた脳 (ブルーバックス)」池谷裕二5


進化しすぎた脳 (ブルーバックス)
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書評/サイエンス



かつて“本が好き!PJ”、自腹で参画!

2002年12月に、慶応義塾ニューヨーク学院高等部で行われた脳科学講義の記録。たった8名の中高生を対象にした4回の連続講義は、著者“池谷裕二”自らが、「殊のほか思い入れ深い宝物」と語るほどに、確かに素晴らしい!、臨場感というのかワクワクドキドキ感がビシビシ伝わる心地好さ♪
そして、ブルーバックス版刊行にあたり、“現在の私”の講義(東京大学院薬学系研究科・薬品作用学教室メンバー)が追加されて、さらにじっくりじんわり成熟を帯びて味わい深く♪

そう、講義記録といえば、京都大学文学部での池澤夏樹「世界文学を読みほどく スタンダールからピンチョンまで(新潮選書,2005.1)」、あの高揚感がよみがえる。
考えてみたら、いずれも講義内容としては難解な部類に属する学術。そう、学生時代にはまったく興味を抱けなかったのに、素直に勉学に励んでいたら、、、と考えたところで、後の祭りだ、ピ〜ヒャララ♪

語り掛けられる内容に、まるでその場に居合わせたかのような緊張感を覚えながら読み耽る。想像するに、著者が目の前の学生の顔色(理解度?!)を窺いながら、時に丁寧に具体的な事例を挙げながらのゆっくりとした説明になったり、時に冗談を交えながら緊張や退屈(?!)をほぐし、時折挿入される手書きの愛らしい(?!)イラストが理解を助け、全員が100%の理解に至らないまでも、決して置き去りの独走状態に陥ることがない。これが、大勢を対象とする講義の場合だと、なかなかそうはいかない。講義する側も対象を絞り込めずに一方的に漠然とした語り掛けとなり、講義を受ける側だって緊張感など有することなく漠然と聞き流すことに。
そして、講義だから基本的には講師が一方的に語り掛けてるんだけど、そこには時折質問を投げ掛けられて、その問いに真剣に考え受け答えをする学生の“生”の存在が、緊張感やら臨場感やらを伴って浮き立つ。ぼくも、いつ問い掛けられないかと、軽い緊張に包まれる。

一方では、記録されて書籍化された“講義”内容は、既に5年前の出来事で、著者も“あとがき”に語る通り、今現在とは何もかもが大きく異なり(変わらないものもあろうが)、仮に同じ講義内容を同じ状況を設定して行ったとしても、決して再現できるものではない。仮に再現したとしても、あれほどまでの高揚感と臨場感を生み出せるとは限らないし、まったく異なるものになることが容易に想像される。現に追加された“現在の私”の講義(第5章)には、講義対象者の相違だけではなく、“変化”というのか、“進化”というべきか、非常に興味深いものがある。それは、良いとか悪いとかの問題ではなく、だからこそ、書籍化して記憶に残すのでもあろうが。

そして何より、入念な準備の下に4回で完結させるべく組まれた講義内容は、まるで上質なミステリーの如く物語性を有する。
順を辿って積み重ねられていく情報が、あちらとこちらと、あそこからと向こうから築き上げられ、ニューロンだのシナプスだの何度も聞いたことはあっても、いまだに理解が定まらないのだけれども、最終日(第4回目)の“アルツハイマー病”あたりで軽い氷解を得る♪
その辺まできちゃうと、何を聞いてもスイスイグイグイと頭の中に吸い込まれていく。と言っても、「分かった!」とか、「理解した!」には程遠くって、上手く説明したり書き記したりすることができないもどかしさを抱えながらの、「なるほどね!」なんだけど。

そう、ヒト(ホモ・サピエンス)の“進化しすぎた脳”。
進化しすぎて、有効に活用しきれていない。
進化しすぎて、すべての理解には及ばない。
進化しすぎたから、あいまいさを有する。
素晴らしき“脳科学”♪


≪目次: ≫
 第1章 人間は脳の力を使いこなせていない
 第2章 人間は脳の解釈から逃れられない
 第3章 人間はあいまいな記憶しかもてない
 第4章 人間は進化のプロセスを進化させる
 第5章 僕たちはなぜ脳科学を研究するのか









言葉→心→汎化 (P.196)
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写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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