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〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

河出書房新社

本「歴史という教養 (河出新書003)」片山杜秀5

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歴史という教養 (河出新書)
○著者: 片山杜秀
○定価: 本体800円(税別)
○ISBN: 978-4309631035










この国には「歴史」が足りない。歴史に学べと簡単に言うが、先行きの見えない時代の中で、それはいったいどういうことなのか――。当代屈指の思想史家が、歴史センスのみがき方を緊急講義。

「歴史」が足りないと、言葉は安っぽくなり、行動は独りよがりになり、前例を知らないので何でも新しいと錯覚し、思考が厚みを持たないので場当たり的になり、刹那の変化に溺れて、忍耐も我慢も欠いて、とんでもなく間違える・・・・・・ 歴史に学べと言うが、先行きの見えない時代の中で、それはいったいどういうことなのか――。博覧強記の思想史家が説く、これからの「温故知新」のすすめ。


≪目次: ≫
まえがき

序章 「歴史」が足りない人は野蛮である
 歴史的に考える、ということ/アウシュヴィッツとナチスの論理/なぜ、ユダヤ人が?/全部ユダヤのせいになる/究極の合理主義/忘れない、ということ/野蛮人になるというのか/歴史とは、子泣き爺である/歴史はないている

第一章 「温故知新主義」のすすめ
 温故知新主義/朱子はこう言っている/伊藤仁斎はこう言っている/遠近両用の歴史センス/昔の話なんて意味がない?/自己愛は歴史愛になる/詐術を見抜くために/荻生徂徠はこう言っている/あらためて温故知新とは/臆病こそが正しい

第二章 「歴史好き」にご用心
 「温故知新」の敵を知れ
1 人には守りたいものがある――「保守主義」という落とし穴
 何を保守するのか/保守主義者はこう考える/予約はするが、賭けはしない/小説の人、戯曲の人/保守、それは生き残り戦術の基本/革命家は「歴史のそとがわ」にいる?/ふるきをたずねて、新しきことがないことを知る/それは正しい教訓か/保ち守りたいものを奪われるのは怖い/「歴史のうちがわ」で引き受ける
2 昔に戻ればいい、はずがない――「復古主義」という落とし穴
 そこに「知新」はあるのか/そんなことは不可能なのに・・・・・・/復古は人を安心させる/過去志向だけでも未来志向だけでも、つらい/「あのときはよかった」という蟻地獄

第3章 歴史が、ない
1 「懐かしさ」はびっくりするほど役に立たない――「ロマン主義」という落とし穴
 分かりやすい、ということ/「むかしむかし」の想像力/われわれはみなロマン主義者?/ロマン主義者は決断しない/そこには「温故」も「知新」もない
2 今だけで済むわけではない――「神話」「啓蒙主義」「ファシズム」という落とし穴
 神には歴史がない/「啓蒙」と科学的精神/計算可能・予測可能・制御可能/資本主義は歴史を忘れさせる/歴史なき熱狂、歴史なき陶酔

第4章 ニヒリズムがやってくる
1 歴史は繰り返す、と思ったらアウト――「反復主義」という落とし穴
 「完璧な平等」を求めて/ブランキという男/「反復」という諦念/世界は反復と繰り返しと複製でできている/「ああ、またか」/心が動かない/「似ている」を肯定しつつ「同じだ」を否定する
2 なぜか答えが先にある――「ユートピア主義」という落とし穴
 ユートピアと歴史/マルクス主義の登場/五分で分かるマルクス主義の歴史的認識/頂上が決まっている山に登るのか/ユートピア主義という化け物

第5章 歴史と付き合うための六つのヒント
第一のヒント 歴史の道は似たものさがし
 「既視感」という手がかり/必要なのは「活知識」
第二のヒント 歴史小説は愛しても信じない
 『徳川家康』がベストセラーになったワケ/読者が司馬遼太郎に求めたもの/「似せたもの」に喜んではいけない
第三のヒント 「偉人」を主語にしてはいけない
 歴史のカメラがピンボケしていないか/「時と所を得る」という視点/英雄は、出ない/個人の値打ちは、小さい
第四のヒント ものさし変えれば意味変わる
 タイム・スケールを変えてみる/正解がある、わけではない/こんなにも違って見える/歴史を複眼で見る
第五のヒント 歴史を語る汝が何者であるかを知れ
第六のヒント 歴史は「炭坑のカナリア」である

第6章 これだけは知っておきたい五つの「史観」パターン
 すべてはひとつの「史観」である/「史観」のパターンを知る
パターン 「右肩下がり」史観――どんどん悪くなります
 仏教は仏教でなかった?/「末法」という考え方/「懺悔」という態度/孔子もまた・・・・・・
パターン◆「右肩上がり」史観――どんどんよくなります
 悲観ばかりではない/人間中心主義の時代/主役は神ではない/妄執への警鐘
パターン 「興亡」史観――盛者は必ず滅ぶ、次の盛者も必ず滅ぶ
 「交替」という発想/絶滅に学ぶ/人類滅亡のシナリオ/集団の拡大/繁栄が繁栄の条件を壊す
パターンぁ「勢い」史観――今いちばん強いのは誰か
 日本人にはなじみやすい/価値では動かない日本人/簡単で、楽
パターンァ「断絶」史観――あるところで全部が変わる

終章 教養としての「温故知新」
 危機の時代に何ができるか/人間の理性に絶望する/歴史から自由にはなれない/だからといって不自由なのか/すべては偶然、だから自由/歴史の知恵に従って、賽を振る

あとがき (二〇一八年一二月 片山杜秀)


≪著者: ≫ 片山杜秀 (かたやま・もりひで) 1963年、宮城県生まれ。思想史家。慶應義塾大学法学部教授。専攻は近代政治思想史、政治文化論。音楽評論家としても活躍。著書に『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング、吉田秀和賞、サントリー学芸賞)、『未完のファシズム』(新潮選書、司馬遼太郎賞)、『ベートーベンを聴けば世界史がわかる』(文春新書)など。



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本「ペンギンが教えてくれた物理のはなし (河出ブックス070)」渡辺佑基5

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ペンギンが教えてくれた 物理のはなし (河出ブックス)
○著者: 渡辺 佑基
○定価: 本体1,400円(税別)
○ISBN: 978-4309624709








クジラやペンギン、アザラシなどの潜水動物や、アホウドリやウといった飛翔動物をはじめ、野生動物たちの生活は人間の目に触れず、その生態は謎に包まれたままだった。そんな観察が難しい動物たちに超小型のカメラや記録計を取り付け、データから行動や生態を調査する研究手法を「バイオ(bio=生物)+ロギング(logging=記録)」と呼ぶ。本書ではバイオロギングが明らかにした野生動物の多様でダイナミックな動きから、背景にある物理メカニズムを読み解き、その進化的な意義に迫る――。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 渡る――ペンギンが解き明かした回遊の謎
 「動物はどこに、何しに行くの?」/ミズナギドリの終わらない夏/アホウドリの46日間地球一周/クロマグロの太平洋横断/マグロは速い/ホホジロザメの100日間インド洋横断/ ザトウクジラの半球内季節移動/どうやって測定?/アルゴス――最もメジャーな動物追跡システム/ジオロケータ――親指の先サイズの革命的記録計/ポップアップタグ――魚のためのスマート機器/回遊パターンの法則/南極のアデリーペンギン
/ペンギン列車あらわる/袋浦という世界の果て/ジオロケータの装着は慎重に/「ペンギンはどこに、何しに行くの?」

第二章 泳ぐ――遊泳の技巧はサメに習う
 マグロは時速100キロでは泳がない/薄気味悪いニシオンデンザメ/世界一のろい魚/サメよ、どうしてそんなにのろいのか?/世界一速い魚/ムカシオオホホジロサメの遊泳スピード/「マグロ時速80キロ」の情報源/ペンギン、アザラシ、クジラも参戦/みんな燃費を気にしている/遊泳スピードの法則/マンボウという非常識/定置網漁はエンターテイメント/浮き袋がないのに浮くのはなぜ?/意外な泳ぎのメカニズム

第三章 測る――先駆者が磨いた計測の技
 バハマの悲劇/最初のひとしずく――生理学の巨人、ショランダー/アザラシの潜水生理――ジェラルド・クーイマン/キッチンタイマーを使った深度記録計/ペンギンの生態学――ローリー・ウィルソン/破天荒なアイデア/アザラシの生態――内藤靖彦/超精密の機械仕掛け/長期間記録への挑戦/アナログからデジタルへ/先駆者たちの法則/その動物、もう一度捕まえられる?/バイカルアザラシ調査の始まり/アザラシ回収装置って何?/動物は回収しなくていい/三度目の正直?/肝心なのは電気抵抗値/バイオロギングの未来

第四章 潜る――潜水の極意はアザラシが知っていた
 「ぺんぎんは、なんでもぐるのですか?」/ダイビング界の雄、ウェッデルアザラシ/潜水マシーン、ゾウアザラシ/マッコウクジラはなぜ2,000メートルも潜れるか/謎のベールに包まれたアカボウクジラ軍団/ウミガメの掟破りの10時間潜水/潜水能力を決める三つの要因/酸素は残さず使いましょう/燃費を上げるのは大変/潜水する動物の法則/まるまると太ったバイカルアザラシ/泳ぎ方が違う三頭のアザラシ/浮き沈みの原因は肥満度?/アザラシに重りを取り付ける/奇跡のデータ/行動記録計を体脂肪記録計に/なぜバイカルアザラシは太っているか

第五章 飛ぶ――アホウドリが語る飛翔の真実
 離島での飛行百景/縦横無尽の機動性――グンカンドリ/ヒマラヤ越えのスパルタ飛行――インドガン/苦しいときこそ冷静に/小さな体に巨大エンジン――ハチドリ/鳥と飛行機は同じか?/連続滑空のミステリー/アホウドリという振り子運動/鳥は飛行機ではない/前縁渦という不思議な渦/空飛ぶ鳥の法則/飛行速度はわからない/フランスのフランスによるフランスのための/世界一の動物大国/鵜は友達/偶然の上の偶然/日本で待っていたもの

おわりに (二〇一四年二月 渡辺佑基)


≪著者: ≫ 渡辺佑基 (わたなべ・ゆうき) 1978年、岐阜県生まれ。国立極地研究所生物圏研究グループ助教(を経て、同准教授)。農学博士。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。野生動物に小型の記録計を取り付ける「バイオロギング」と呼ばれる手法を用いて、魚類、海鳥、海生哺乳類の生態を研究している。2007年、東京大学総長賞受賞。2010年、南極観測隊に参加しペンギン目線のビデオ撮影に成功。研究論文は米国科学アカデミー紀要に掲載された。2011年、学術分野全般で優れた実績を積み上げた人に贈られる山崎賞を受賞。


渡辺佑基 監修『それでもがんばる! どんまいなペンギン図鑑』(宝島社、2018年) '19/05/12
渡辺佑基 『進化の法則は北極のサメが知っていた』(河出新書、2019年) '19/04/21



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本「考える日本史 (河出新書002)」本郷和人5

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考える日本史(河出新書)
○著者: 本郷和人
○定価: 本体840円(税別)
○ISBN: 978-4309631028









「知っている」だけではもったいない。なにより大切なのは「考える」ことである。信、血、恨、法、貧、戦、拠、知、三、異。たった漢字ひと文字のお題から、即興で歴史の森に分け入り、ついには日本史の勘どころにたどりつく―― 東京大学史料編纂所教授の新感覚・日本史教室、開講! 教科書や通史は退屈だという人には特におすすめ。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 「信」
 国家の信用は「銭」で量ることができる/五十文かけて、十文の銭を探した理由/江戸時代の「銭」の信用度/中世、近世と大きくなっていった銭の信用/日本社会と中国社会の「信用」のちがい/「信頼できる男」だった徳川家康/まったく守られなかった戦国時代の同盟/「御恩と奉公」の信頼関係/戦国時代、他国の人間は信用できなかった/「一味神水」とは何か/中世武士は「自分は日本人だ」と考えていたのか

第二章 「血」
 「地位」か、「血」か/血が地位より重い日本史/トップが殺されない国/日本は取り入れなかった科挙制度/現代の政治家も世襲原理/世襲社会のメリット、それは安定/「末は博士か大臣か」の明治時代/明治維新が実現した「世界で最も平等な社会」/実力主義が生んだ高度経済成長/現代に復活する世襲社会/信長を生み出したものはなにか/一神教と多神教/実は「血」よりも大切なのは「家」/家格を上げる落胤伝説/秀吉は秀頼の生物学上の父にあらず!?/平清盛、天皇落胤説/日本でもっとも高貴な血筋/世襲社会が終わる日

第三章 「恨」
 貴族が恨みを抱くとき/天皇の名と恨み/せめては魂は京都に還りますように/徹底的に幕府に拒否された後鳥羽天皇/武士にとって怖いのは死者ではなく生者/恨みをはらすための切腹/恨みの自力救済、「敵討ち」/敵討ち公認も禁止もできなかった幕府/間男は殺していいのか、いけないのか/喧嘩両成敗が意味するもの/「忠臣蔵」の法の精神/自力救済が禁じられるまでの長い道のり

第四章 「法」
 文系の頂点は法学部/律令国家日本の輝ける歴史?/要するに努力目標だった律令/驚くべき中世裁判の実態/一貫していない幕府の法/朝廷の法と裁判/基づくものは法ではなく、道理/では、いったいどこで律令は使われたのか/法を支えるものは武力/武士と貴族、どちらの権力が上か/法よりも権力が強い日本社会/戦国時代の「法の精神」/日本では疎かにされてきた法

第五章 「貧」
 昔から貧しかった日本人/大飢饉と朝廷の貴族/飢饉がうながした貴族の覚醒/統治に目覚める武士たち/日本史の「東西格差問題」/戦国時代は小氷河期だった!?/江戸幕府の「内需拡大」政策/歴史の裏には常に貧あり

第六章 「戦」
 タブーとされてきた軍事史/戦を科学する伝統がない日本/戦いを構成するものは戦術、戦略、兵站/政治の一環としての戦略/南朝軍の戦略目的/兵站の軽視が招いた昭和の敗戦/明治軍隊と富国強兵の経済学/結局、金がモノを言う「装備」/大義名分と錦の御旗/玉砕する軍隊も、大義名分が生み出した/源平合戦は「一騎打ち」が戦いの掟/それでもやはり、「戦い」は数/集団戦の台頭で、槍が戦場に/総力戦となる戦国時代/軍事史から見直した日本の戦い/大名は物量で潰すと証明した長篠の戦い/織田信長の天下統一戦略/「戦い」を根本的に変えてしまった秀吉/戦国時代の集大成、徳川家康の大坂の陣/あらためて、冷静に戦争を分析することの重要性

第七章 「拠」
 日本は城壁がないのが当たり前/武士が拠点を築きはじめる/城を変えたのは楠木正成と織田信長/城の三つの役割/城は無視していいのかどうか問題/関ヶ原における、前田家の例/城から捉える信玄西上作戦の真実/武田信玄、最後の戦い/家康は激怒して出撃したのではなかった?/信玄の真の意図/もっとも強く所有権の働く「本拠」/もし統一国家が存在していたら所有権は均一/所有権は歴史を通して広がっていく

第八章 「三」
 日本人が苦手な「第三極」という視座/項羽と劉邦、そして韓信/三国時代のストラテジー/実は「源平の戦い」ではない「源平の戦い」/東西の王権論、さらに「北」という視座/中央と東北、五度にわたる戦い/もし東北が動いていたら日本史が変わった/東北の潜在能力に着目した徳川幕府/白河以北 一山百文/外交の名手、薩摩藩/評判の悪い日本の外交能力/中国、アメリカ、そして日本

第九章 「知」
 日本にはなかなかいない「知の巨人」/遣隋使、遣唐使がもち帰ったもの/知識人より趣味人になった平安貴族たち/宗教者は「知」の担い手たり得たか/最澄の顕教と空海の密教、どちらが大事か/宗教界も結局「世襲」/貴族社会も宗教界も前例主義/この国では肩身が狭い「文武の文」/実はいなかった「軍師」/漢字が書けなかった武士たち/室町から戦国時代に拡散していく「知」/江戸時代、「知」が爆発する!/才能を評価し、西洋に対抗しようとした明治/明治の立身出世位主義は、昭和に繋がるのか/合理主義の明治、神話化する大正/宗教だった「皇国史観」/明治時代の「天皇機関説」

第十章 「異」
 古代の関は京都奈良の東側に置かれていた/異が生んだ「天皇」/途切れた海外貿易を復活させたのは武士/国内回帰する鎌倉政権/「異」が命とりになった北条氏/台頭する「農耕」から「経済」への流れ/十四世紀の「グローバル化」/日本文化の源流も「異」にあり/戦国期「南蛮人」がもたらしたもの/キリスト教は日本になにをもたらしたのか/すべての歴史は日本史となる/秀吉の「異」との向き合い方/清盛と頼朝、秀吉と家康/鎖国による中だるみと、明治維新の転換

おわりに (二〇一八年十月吉日 本郷和人)


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう・かずと) 1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。博士(文学)。専攻は日本中世政治史、古文書学。『大日本史料』第5編の編纂にあたる。『新・中世王権論』(文春学藝ライブラリー)、『武士とはなにか』(角川ソフィア文庫)、『戦国夜話』(新潮新書)、『壬申の乱と関ヶ原の戦い』(祥伝社新書)、『日本史のツボ』(文春新書)、『上皇の日本史』(中公新書ラクレ)など。


本郷和人 『戦いの日本史  武士の時代を読み直す』(角川選書、2012年) '13/01/06
本郷和人 『謎とき平清盛』(文春新書、2011年) '12/01/04
五味文彦/佐藤信 編著、佐々木恵介/本郷和人/中島圭一 著 『日本古代中世史 '11』(放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2011年) '11/10/28
五味文彦 編著、本郷和人/中島圭一 著 『日本の中世 '07』(放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2007年) '11/05/12
本郷和人 『天皇はなぜ万世一系なのか』(文春新書、2010年) '11/03/03
本郷和人 『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書、2009年) '10/07/13
本郷和人 『武士から王へ お上の物語』(ちくま新書、2007年) '10/07/10
本郷和人 『人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ』(講談社選書メチエ、2006年) '10/07/06
本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12



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本「アメリカ (河出新書001)」橋爪大三郎、大澤真幸5

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アメリカ(河出新書)
○定価: 本体920円(税別)
○ISBN: 978-4309631011








日本にとって、いちばん重要な国であるアメリカ。しかし、日本人はアメリカの何たるかをまったく理解していない。アメリカとはそもそもどんな国なのか。アメリカ的とはどういうことか。私たちにとってアメリカとは何か――。日本を代表するふたりの社会学者が語る、日本人のためのアメリカ入門。アメリカという不思議な存在。そのひみつが、わかる。


≪目次: ≫
まえがき (大澤真幸)

I アメリカとはそもそもどんな国か
1 キリスト教から考える
 アメリカという問題/宗教改革とは何か/国王と教会/終末と独身主義/ルター派と再洗礼派/ピューリタン
2 ピルグリム・ファーザーズの神話
 新大陸に渡る/メイフラワー契約/プリマス植民地は例外か
3 教会と政府の関係はどうなっているか
 非分離派 VS 分離派/政教非分離が当たり前だった
4 教会にもいろいろある
 長老派と会衆派/メソジスト/パプテスト/クエーカー/ほんとうに信じる/会衆派が重要/信仰と政府がぶつかる/真理から法律へ/信仰は選択できない
5 大覚醒運動とは何だったのか
 州ごとに教会が異なる/不信仰な人びとの群れ/代替わりの問題/回心への渇望/大覚醒の波/伝道師の役割/信仰にもとづく社会/神の意思なのか/個人の自覚/世界理解のメカニズム/大覚醒運動と聖書/反知性主義/自然科学とキリスト教
6 なぜ独立が必要だったのか
 アメリカ独立革命/アメリカ合衆国のモデル/なぜローマなのか/オランダ独立戦争/フリーメイソン/理神論のツボ/なぜ、「俺たちアメリカ」か/州は国家だ/安全保障としての連邦/移民の国の優位
7 なぜ資本主義が世界でもっともうまくいったのか
 資本主義のアメリカ/利潤を肯定できる/なぜ際限がないのか/世俗の活動は、霊的でもある/不思議な過剰さ/世俗の中の霊性/無意識の信仰者/新しい教会/リセットへの願望
8 アメリカは選ばれた人々の選ばれた国なのか
 アメリカの二重性/アメリカにはなれない/アメリカ文化/普遍性を偽装する/選ばれた国なのか/世界一のアメリカ/キリスト教の土着化なのか
9 トランプ大統領の誕生は何を意味しているのか
 福音派の台頭/トランプと福音派/福音派は減っていくのか/アメリカは、二つある?

II アメリカ的とはどういうことか
1 プラグマティズムから考える
 プラグマティズムの新しさ/それは、哲学なのか/それは生き方なのか/どっちつかず/真理の押しつけ
2 プラグマティズムと近代科学はどう違うのか
 経験は真理を導くか/経験は信頼できるか/科学のどこが画期的か/宗教と科学の対立/大学と科学
3 プラグマティズムはどこから来たのか
 先駆としての、超越主義/カントを読む/超越主義は、どういうものか/エマソンの思想/プラグマティズム以上/先駆としてのユニタリアン
4 パースはこう考えた
 パースの人と思想/実用的、道徳的/パースとジェイムス
5 パースからジェイムズへ
 探求の前提となるもの/真理はまだ知られていない/すべての知識は連続している/真理を超える態度/真理にも二つある/超越性と言語の問題/新たな観念をもたらす「アブダクション」/ジェイムズの「信じる意志」
6 デューイはこう考えた
 デューイの人と思想/事実と価値
7 プラグマティズムと宗教
 宗教の場所/プラグマティズムの提案/ホテルの廊下/相対主義なのか/巡回説教師/巡回形式の秘密/廊下の性格/法への信頼/近代人だからこそ
8 ふたたびアメリカの資本主義を考える
 プラグマティズムと資本主義/約束の地/先住民の土地/発明の国アメリカ/発明と予定説/神の支配あればこそ/日本と似ているのか
9 プラグマティズムの帰結
 クワインの人と思想/ローティの人と思想/ローティの考えでよいのか/「スポット」という考え方

III 私たちにとってアメリカとは何か
1 なぜ人種差別がなくならないのか
 なぜ奴隷がいるのか/アフリカ系であることを隠す/個人が背負う負の遺産/なぜ奴隷制だったのか/奴隷制の階級的側面/罪責感の正体/排他的なコミュニティ/選ばれたという自負
2 なぜ社会主義が広まらないのか
 マルクス主義アレルギー/社会主義は主体性を奪う?/ヨーロッパはなぜ福祉社会か/「社会」を信頼しない/社会主義への芽/カルヴァン派が原因か/小さな政府がよい
3 なぜ私たちは日米関係に縛られるのか
 トランプ現象とは何か/なぜ事前の予想が外れたか/神の意思がはたらく/アメリカの外交を振り返る/戦後の「アメリカ大権」/アメリカは開放者なのか/敗戦がピンとこない/イスラムの鬱屈/それは開放だったのか/なぜ中国を嫌うのか/自信をなくす日本/戦場に赴くのは市民の義務/責任の所在が不明/日本軍はなぜ悪魔的か/敗戦のあと/歴史を言葉にできない/リアルの認識がない/視えないものを、視る/徴兵制と志願制/誰が世界を守るのか/盲点が視えてくる/対米従属から永続敗戦へ/なぜ対米従属なのか/対米従属を脱するには/武士がアメリカに化けた/歴史に立ち返る/明治維新は武士を超えた/アメリカはなぜアメリカか/世界の警察官になる/アメリカはいつまでアメリカか/二一世紀の世界を見通す

あとがき (二〇一八年一〇月 橋爪大三郎)


≪著者: ≫ 橋爪大三郎 (はしづめ・だいさぶろう) 1948年、神奈川県生まれ。社会学者。東京工業大学名誉教授。『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『戦争の社会学』(光文社新書)、『フリーメイソン』(小学館新書)、『政治の哲学』(ちくま新書)、『はじめての聖書』『性愛論』(河出文庫)など著書多数。大澤氏との共著『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)で新書大賞。

≪著者: ≫ 大澤真幸 (おおさわ・まさち) 1958年、長野県生まれ。社会学者。千葉大学助教授、京都大学教授を歴任。『ナショナリズムの由来』『〈世界史〉の哲学』(講談社)、『不可能性の時代』(岩波新書)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『可能なる革命』(太田出版)、『文明の内なる衝突』『考えるということ』(河出文庫)など著書多数。


橋爪大三郎 『政治の哲学 自由と幸福のための11講   Philosophy of Politics 』(ちくま新書、2018年) '18/11/28
橋本治+橋爪大三郎 『だめだし日本語論』(atプラス叢書、太田出版、2017年) '17/09/27
橋爪大三郎×大澤真幸 『げんきな日本論  Sociology of Japanese History 』(講談社現代新書、2016年) '17/04/02
橋爪大三郎/植木雅俊 『ほんとうの法華経  The Lotus Sutra in the True Sense 』(ちくま新書、2015年) '16/01/10
橋爪大三郎/大澤真幸/宮台真司 『おどろきの中国  Astonishiing Chaina 』(講談社現代新書、2013年) '13/07/11
橋爪大三郎 『政治の教室  Politics For Beginners, 2001 』(講談社学術文庫、2012年) '12/07/18
橋爪大三郎×大澤真幸 『ふしぎなキリスト教  Wonders In Christianity 』(講談社現代新書、2011年) '11/11/11

大澤真幸 『自由という牢獄 責任・公共性・資本主義』(岩波書店、2015年) '17/03/15
大澤真幸 『日本史のなぞ なぜこの国で一度だけ革命が成功したのか』(朝日新書、2016年) '17/02/08
橋爪大三郎/大澤真幸/宮台真司 『おどろきの中国 Astonishiing Chaina 』(講談社現代新書、2013年) '13/07/11
大澤真幸 『生権力の思想 事件から読み解く現代社会の転換』(ちくま新書、2013年) '13/03/25
大澤真幸 『量子の社会哲学 革命は過去を救うと猫が言う』(講談社、2010年) '12/11/13
大澤真幸 『逆接の民主主義 格闘する思想』(角川oneテーマ21、2008年) '12/11/04
見田宗介/大澤真幸 『二千年紀の社会と思想』(atプラス叢書、太田出版、2012年) '12/05/21
大澤真幸 『不可能性の時代』(岩波新書、2008年) '12/04/20
大澤真幸 『近代日本思想の肖像』(講談社学術文庫、2012年) '12/04/17
大澤真幸 『「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学』(NHK出版新書、2011年) '12/04/07
大澤真幸 『夢よりも深い覚醒へ 3・11後の哲学』(岩波新書、2012年) '12/04/03
大澤真幸 『社会は絶えず夢を見ている』(朝日出版社、2011年) '12/03/10
橋爪大三郎×大澤真幸 『ふしぎなキリスト教  Wonders In Christianity 』(講談社現代新書、2011年) '11/11/11
大澤真幸 『近代日本のナショナリズム』(講談社選書メチエ、2011年) '11/07/08



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本「進化の法則は北極のサメが知っていた (河出新書004)」渡辺佑基5

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進化の法則は北極のサメが知っていた (河出新書)
○著者: 渡辺 佑基
○定価: 本体920円(税別)
○ISBN: 978-4309631042









2016年、北極の深海に生息する謎の巨大ザメ、ニシオンデンザメが400年も生きることがわかり、科学者たちの度肝を抜いた。このサメはなぜ、水温ゼロ度という過酷な環境で生き延びてこられたのか? そして地球上の生物は、なぜこんなにも多様に進化したのか? 気鋭の生物学者が世界各地でのフィールドワークを通じて、「体温」を手がかりに、生物の壮大なメカニズムに迫る!


≪目次: ≫
はじめに

第一章 冷たい――本当の極寒はニシオンデンザメしか知らない
 純度100パーセントの寒村/海で最も恐ろしいもの/影の主役は深海にいる/体温ゼロ度という驚異/人間は肉まんである/具が入っていない/空調に頼る現代人、午睡でしのぐ先住民/対岸は見えている/大きな鍋のお湯は冷めにくい/トカゲであってトカゲでない/適応進化はどれほど強力か/イヌイット語のラップ音楽/世界の薄気味悪い動物コンテスト/すべてきっちり無駄にならぬように/グレイビーソースはほどほどに/世界一のスローライフ/徳川家康の同級生/スペシャル・コーヒーはいかが?

第二章 熱い――アデリーペンギンが教えてくれた南極の暮らし方
 時速100メートルの船/巨大化したカブトムシ/宇宙人と交信するペンギンたち/雉(きじ)を撃ちに行ってきます/ごく控えめに言って驚異的なこと/熱の伝導――直接吸い取ります/熱の放射――遠隔で作用します/赤字を出さないために/プールサイドでぶるぶる震える/どんな形でもきっちり580カロリー/ラクダという究極の恒温動物/素朴で意外なコアラの体温調節法/ペンギン、あなたは何者?/はなはだ不利な状況下にある/おちょぼ口にも意味はある/一喜一憂の初めての映像データ/秩序は一方的に乱れていく/ペンギンの見ていた世界/風変わりだけれど理にかなっている/調査後の至福のひととき

第三章 ぬるい――ホホジロザメに学ぶ中間的な生き方
 ワライカワセミの鳴き声の下/新幹線、ジェット機、ホホジロザメ/ジョーズはロックミュージックが好き/本物のチョコレートはベルギーにしかない/ぴたりと当てはまる最高の研究素材/カツオを研究したイギリスの軍医/熱はぐるぐると回る/化け物と呼ぶにふさわしい/レベル一、レベル二、レベル三/ティラノサウルスはダチョウのように歩く/恐竜あなたは何歳?/「レベル三」の推定/進化の収斂という生物学のハイライト/スーッと自然な感じで/悲しきボトミイ/りんご味のサイダーは極上の味/地味でもなく派手でもない、ちょうどその中間/ホホジロザメが教えてくれたこと/驚きはいつも最後にやってくる

第四章 激しい――イタチザメが見つけた生命エネルギーの法則
 巨大なドーナツ型は何のため/ツールドフランスを走るロードバイクのように/スペースシャトルを背負うボーイング機/すべては地下水脈で繫がっている/何もしなくても腹は減る/酸素とエネルギーの等価性/体重とともに増えるが体重ほどには増えない/一見もっともらしいがじつは曖昧/動物が動物として生きるペース/ジェームズ・ブラウン登場/生物はフラクタル構造をしたパイプである/あくまで経験則に過ぎない/人間もカンパチもゾウリムシも同じ/すべてを包み込む一つの数式/生物学の金字塔/大きければ大きいほどいい/からりとした晴天とうれしい予感/巨大サメの代謝量はいくら?

第五章 儚い――バイカルアザラシが語る生命時間のルール
 ロシア製の素朴なミニバン/100パーセント皆優しい/リアルで実体的な課題/アザラシという漁獲物/ウォッカには百万本のバラが似合う/休む場所のない動物たち/眠るとは? 時間とは?/このためだけに生きてきた/何かが裏で糸を引いている/生物の時間を表す式/人間にとっての一日、ニシオンデンザメにとっての一日/世界がこれほど多様なのはなぜ?/正常に機能することを心から祈る/今、たしかにそれをしている/バイカルアザラシが教えてくれたこと/究極の置いてけぼり

おわりに――人工衛星の視点から―― (二〇一八年一二月 渡辺佑基)


≪著者: ≫ 渡辺佑基 (わたなべ・ゆうき) 1978年岐阜県生まれ。国立極地研究所准教授。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。野生動物に小型の記録計を取り付けるバイオロギングという手法を使って魚類、海鳥、海生哺乳類の生態を調べている。東京大学総長賞、山崎賞、若手科学者賞を受賞。前作『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』は第68回毎日出版文化賞受賞、第61回青少年読書感想文全国コンクール(高等学校の部)課題図書に選出。けん玉1級。



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本「バンコクで外こもり! あなたにもできるユル気持ちいい海外逃避生活」皿井タレー5

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バンコクで外こもり!---あなたにもできるユル気持ちいい海外逃避生活
○著者: 皿井タレー
○定価: 本体1,500円(税別)、品切・重版未定
○ISBN: 978-4309271682









タイバンコクで急増中の、仕事も観光もしない「外こもり」邦人たち。シビアな日本社会から一時戦線離脱した人々がおくる、愛(?)と笑いの生活をレポート! ガイド本としても使えます!

「外こもり」志願者への入門ガイドから、社会復帰=リハビリのヒントまでをこの一冊に詰め込んだ、ダウナー系トラベラー必読&必携の書、ついに登場。


≪目次: ≫
「外こもり」のためのバンコク市内MAP

1章 入門篇――サボれ!こもれ!異郷の地で現実逃避せよ!
はじめに:「外こもり」ってナンデスカ?
コラム 日本語だけで不自由ナッシン!――安心・安全の風俗店巡りを指南する磯貝さん(仮名)の場合
コラム ソープ通いを狂犬に阻止された――サービスアパート滞在型、渡辺さん(仮名)の場合

2章 娯楽篇――オタク・カルチャーinバンコク!
外こもりライフの必需品!インドア娯楽アイテムを調達する
ヒマつぶしの王道・漫画喫茶とインターネットinバンコク
メイド喫茶とコスプレ文化の栄枯盛衰inバンコク
コラム 「なんだかなあ・・・・・・」なバンコク節約術の達人――バツイチ・レディ、サカエさん(仮名)の場合
コラム 人並み外れた行動力の持ち主――イラク帰り&ばりばりオーバーステイのユカコさん(仮名)の場合

3章 生活篇――より充実したコモラー・ライフのために
無気力滞在者も栄養補給を!タイのスタミナ飲食品事情・最前線
快適なインドア・タイライフのために
コラム 「バカにすんじゃないよまったく」――身の上&身の下相談の主、大河内さん(仮名)の場合

4章 散策篇――社会復帰への第一歩、まずは近隣散歩から!
外こもりのリハビリは散歩から? バンコク市内散策の手引き
路線バス73番で訪れるサパーンプット界隈
陸海空、市内観光でささやかに三軍制覇する
バンコク市内のエスニック路地で元気をもらう
ヤワラーの加齢臭喫茶で「老い先・行く末」を思う
コラム 高級アパートで抗うつ剤を飲みながら――含み損に耐えるニートトレーダー、佐藤さん(仮名)の場合

5章 好奇心篇――バンコク名物(?)文化施設探訪&郊外小旅行のススメ
労働博物館で「働く意味」について考える
蝋人形館で抜け落ちた髪の毛を思いやる
死体パン屋さんにぶらりと立ち寄る
巨大科学館で童心に返る
カオスなレトロ民家でノスタルジーに浸る
乗り合いバスでローカルビーチと折檻拷問寺へ
ラン島の“生きている石”で人生の方向転換?
滞在期限が切れそうなときの強い味方 格安航空会社でロケット祭り&火の玉トリップ
コラム 「世界はひとつ、心は四畳半」――ランチタイムのシニア邦人たちinスクンビット

あとがき:外こもりライフにピリオドが打たれる時? (2010年初春・皿井タレー)


≪著者: ≫ 皿井タレー (さらい・たれー) 1996年末に渡タイし、5年間の会社勤めの後、フリーに。フリーすぎるバンコクでの日々は『バンコクジャパニーズ列伝』(双葉社)、『まろやかタイ読本』(太田出版)などの著書に綴られているが・・・・・・。近況や連絡先は『メイドインライランド』でネット検索を。



ことしの夏休みは、すこしうしろにズレ気味だったから、それもけふでしまい、とはいえ、直前にいろいろあってふと思い立って検索したツアーに空席などとうぜんになく、そもそも無計画にチョー繁忙期に旅行などしてもいいことなどなにもなかろう、というわけで、10月のツアーをもうしこんだ、お金払った、すでに期限切れて久しい(すくなくとも12年は経つ)日本国旅券を申請した。
あまりの暑さに自転車にも乗れないから(そう言いいながらも2日に1回のペースで河口まで往復50kmネ、後輪のタイヤとシャフト交換で絶好調ママチャリ)、図書館で久しぶりに多くの時間を過ごした、読書三昧♪♪、旅行ガイドをパタパタと3冊+2冊+予約3冊(近刊は人気だ)、鉄道(のりもの)関係を2冊、そして、タイ語とやらで5冊(刊行2015年以降)・・・
まぁいい気分転換♪


今日からタイ語! 《CD付》:すぐに話せる基本の表現
○著者: 岡本麻里
○定価: 本体1,800円+税
○ISBN: 978-4560087190

  カタカナ×イラスト、これならできるかも!



CD付き らくらく話せる! タイ語レッスン
○著者: 小野健一
○定価: 本体1,700円+税
○ISBN: 978-4816360077



わがまま歩き旅行会話9 タイ語+英語
○定価: 本体1,100円+税
○ISBN: 978-4408008783

  和英泰辞書・泰和辞書付き!



しっかり学ぶ!タイ語入門
○著者: 宇戸優美子
○定価: 本体2,700円+税
○ISBN: 978-4475018999

  約半年間でタイ語の基礎をひと通り学べる構成(教科書)









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本「おいぼれハムレット (落語世界文学全集)」橋本治5

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おいぼれハムレット (落語世界文学全集)
○著者: 橋本治
○定価: 本体1,300円(税別)
○ISBN: 978-4309729213








〈「長ろうべきか死すべきか」で評判をとりました、後日譚でございます。〉――知の巨人・橋本治、まだまだ本気でふざける! 落語世界文学全集ついにスタート。


≪目次: ≫

第一夜
第二夜
第三夜

※橋本治・口演、酒井捏造・速記


解説 若月弦之助 「沙翁(シェイクスピア)夜話 ハムレットに就きて」 (文芸評論家・大正二年没)

特典インタビュー


※初出
 第一夜・・・・・・「文藝」二〇一七年夏季号
 第二夜・・・・・・「文藝」二〇一七年秋季号
 第三夜・・・・・・「文藝」二〇一七年冬季号


≪著者: ≫ 橋本治 (はしもと・おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業。イラストレイターを経て、77年小説『桃尻娘』を発表。以後、小説、評論、戯曲、エッセイ、古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。96年『宗教なんかこわくない』で新潮学芸賞、2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年『双調 平家物語』で毎日出版社文化賞を受賞。



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本「過酷なるニーチェ der harte Nietzsche (河出文庫)」中島義道5

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・・・・・・
 なお、「神が死んだ」の原文は“Gott ist tot.” であって、「神は死んでいる」と訳すほうが正確である。いま「死んでいる」のは、かつて生きていたからではない。そうなら、ニーチェ自身が、かつて生きていた神の死を悼む者、あるいは正反対に、神の死を喜ぶ者になってしまうであろう。
 そうではないのだ。そうではないところに、「われわれが神を殺したのだ」というセリフが狂気の男によって語られたという意味が生きてくる。この男はあまりにも真剣であり、そこにいた群衆に嘲笑される。群衆は、神の死にいかなる衝撃も受けない。いかなる真摯な態度も示さない。彼らは、ある意味で「正しく」時代をとらえているであろう。現代において、神が「存在しない」ことは自明なのだ。そんなことでオタオタすることはないのである。あらゆる深刻なことを笑い飛ばし、すべてを軽く軽くとらえるこうした輩は、いつでも「みんな」と同じ感受性を持ち、「みんな」と同じ信念を持っている。そして、それからわずかにでも外れる人を目撃すると、寄ってたかって嘲笑し、排斥するのだ。
 こうした軽薄で、怠惰で、小賢しい近代人たちに比べれば、狂気の男は、はるかにまし(besser)である。そこには、・・・・・・    (p18-19)



「明るいニヒリズム」の哲学者が「誰の役にもたたず、人々を絶望させ、あらゆる価値をなぎたおす」ニーチェに挑む。生の無意味さと人間の醜さの彼方に肯定を見出す真に過酷なニーチェ入門の決定版。

「明るいニヒリズム」の哲学者がニヒリズムの始祖のニーチェの哲学に真っ向から立ち向かいながら、哲学のおそろしさと歓び、生の無意味と人間の醜さの彼方に「ヤー(然り!)」を見出すニーチェ入門の決定版。真に「過酷な哲学者」としてのニーチェがここに蘇る。


≪目次: ≫
はじめに

第1章 神は死んだ
 ハイデガーの解釈/神はもともと死んでいた/ニーチェのパウロ主義批判/ニーチェのイエス批判/神の死と人間の死/新しい神?

第2章 ニヒリズムに徹する
 ヨーロッパのニヒリズム/ツァラトゥストラのサル/ニーチェに「反抗する」ことがニーチェを理解することである/ニヒリズムの三形式/受動的ニヒリズムの諸相/ニーチェの「怒り」を引き受ける/カントとニーチェ

第3章 出来事はただ現に起こるだけである
 徹底的懐疑と最善感/必然的なものはない/(いわゆる)偶然的なもの/偶然の消滅=運命愛/近代法にもぐり込んだ因果応報/現代日本の畜群たち

第4章 人生は無意味である
 「よく生きる」/よく生きることと死/考える葦/広大な宇宙のただ中で/『神の死』を誠実に受け容れること/誠実とエゴイズム/遠近法主義/真理は女である/永遠との結婚

第5章 「人間」という醜悪な者
 人間的、あまりに人間的/純朴なニーチェ/戦わないニーチェ/虚栄心/精神の奇形/弱者は生きる価値がない/柔和な畜群/ルサンチマン/火のイヌ/ヒトラーとニーチェ/『ツァラトゥストラ』第四部/最も醜い人間/同情の克服/「子ども」という概念の二重性

第6章 没落への意志
 「没落する」ということ/真理を伝える人間たちへの嫌悪/殉教者?

第7章 力への意志
 力への意志と誠実であること/「僧侶=パウロ主義者」という力ある者/永遠回帰を受け容れる意志

第8章 永遠回帰
 永遠回帰とは何か?/批判的検討/モグラの永遠回帰/パウロ主義も永遠回帰する?/小びとの永遠回帰/瞬間と永遠回帰/ニヒリズムの完成?

あとがき (二〇一二年 十一月中旬 ウィーンでは、そろそろクリストキンドルマルクトの屋台が出ているころだなあと思いつつ・・・・・・ 中島義道)

解説 香山リカ(精神科医)

※本書は二〇一三年に河出書房新社より刊行した『ニーチェ ニヒリズムを生きる』を改訂の上、文庫化したものです。


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。哲学者。「哲学塾カント」を主宰。著書、『不在の哲学』(ちくま学芸文庫)、『生き生きした過去』(河出書房新社)、『東大助手物語』(新潮社)、『「純粋理性批判」を嚙み砕く』(講談社)など多数。



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本「生き生きした過去 大森荘蔵の時間論、その批判的解読」中島義道5

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哲学者・大森荘蔵にその教え子である著者が自身の哲学のすべてを賭けて挑む。大森哲学の魅力と可能性、そしてその限界を知られざる素顔とともに描くふたりの哲学者のスリリングな対決。

大森荘蔵にその教え子である著者が挑む。大森哲学の魅力と可能性、そしてその限界を知られざる素顔とともに描く二人の哲学者の対決。

現代哲学の巨人・大森に教え子・中島がすべてを賭けて挑み、ふたつの哲学が火花を散らす―愛と畏敬にみちた対決だからこそ迫ることができた大森哲学の魅惑と奈落、そして人間・大森の真実。


≪目次: ≫
まえがき

1 立ち現われ一元論
 バークレイ/「存在するとは知覚されることである」/独我論的現象一元論/知覚の優位/「現在信仰」批判/「私がある」ということ/独我論を「語る」ということ/独我論に「同意する」あるいは「反対する」ということ/超越論的観念論/可能な立ち現われの排除/意識作用の否定/知覚の因果説批判/重ね描き論/「不在」の重ね描き

2 過去がじかに立ち現われる
 現在と過去とを「つなぐ」ことはできない/本物とそのコピー/「過去から」〈いま〉立ち現れることができるのか?/物理学的時間を手放さない/現在も過去も実在する/重ね描きと想起/アニミズム

3 過去透視・脳透視
 タイムトラベルは不可能である/遠い天体からの光は〈いま〉見える/昔の音や光景として〈いま〉意味付与している/〈いま〉は時間単位ではない/脳透視/脳透視するもの/脳透視と「私」

4 「思い」の立ち現われ
 やりすぎること?/「思い」は世界の「うち」にある/「像」と「思い」との差異/同一体制/「虚想」の立ち現われ/四次元の全宇宙が立ち現れる/幻覚、錯覚、空想/「不在の猫」の立ち現われ/「三角形」の立ち現われ/「他人の心」の立ち現われ

5 過去の制作
 コペルニクス的転回/立ち現われ・立ち現わし/過去を立ち現わす/過去の初体験/原型のないコピー/原生時間とリニア時間/時間と自我の双生/音と空間/風情論

6 生と死
 奈落が見えてきた/奈落を避けることはない/人間的意味と存在/色即是空の実在論/無意味な世界の中で意味を作る/殉教者?

あとがき (二〇一四年一月末 とても寒いのだが、春の到来をまったく待ち望むことなく 中島義道)


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。哲学塾「カント」主宰。著書『時間論』『「純粋理性批判」を嚙み砕く』『差別感情の哲学』『明るいヒリズム』『観念的生活』など多数。



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本「義太夫を聴こう」橋本治5

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義太夫を聴こう
○著者: 橋本治
○定価: 本体1,800円(税別)
○ISBN: 978-4309276502







日本人の不幸と幸せのドラマが鳴り響く、義太夫こそわたしたちの心の音楽だ! 知の巨人にして、古典芸能の最高のナビゲーターによる義太夫入門書。鶴澤寛也との対談収録。

義太夫節の「三大道行」(『道行旅路の嫁入』『道行初音旅』『道行恋苧環』)を題材に、知の巨人がナビゲート! 極上の古典芸能手引きにして、日本音楽論の決定版!


≪目次: ≫
Introduction
 琵琶と三味線、日本の古い楽器達
 語るための楽器
 音を体に入れる
 目で見ず耳で聴く
 長唄と義太夫
 そんなに簡単に分かるものか

第一章 「道行」について
 「道行」は音楽だ
 所作事(しょさごと)と景事(けいごと)・段物(だんもの)と節物(ふしもの)
 旅に出る憧れと不安
 道行と歌枕(うたまくら)
 ただ楽しい道行

第二章 『道行旅路(みちゆきたびじ)の嫁入(よめいり)
 『仮名手本忠臣蔵』で最も重要な恋物語
 母が娘を連れて東海道を上る道行
 水の流れと人心(ひとごころ)
 お母様は積極的
 そして、小浪の心は決まる

第三章 『道行初音旅(みちゆきはつねのたび)
 まだ花のない「花盛り」
 カットされた「静御前の胸の内」
 静御前の「恋と忠義はいづれが重い」
 やっと静御前は辺りを見回す
 そして忠信が現れる
 変わってしまった『道行初音旅』

第四章 『道行恋苧環(みちゆきこいのおだまき)
 道を行かない道行
 二股男と二人の女
 橘姫よ、そう泣くな
 恋する女と狙う男
 だったらみんなで踊りましょ

対談 橋本治×鶴澤寛也 「橋本治の小説は、義太夫である!」
  橋本さんと寛也さんの出会い/前代未聞の「道行の会」/歌舞伎座での挫折/三味線の体質/現代で義太夫をどう楽しむか/義太夫の三味線の特徴/「道行」の音/不幸に慣れに義太夫に行こう!?/義太夫が想定している幸せとは?/六代目鶴澤寛治師匠のこと (2015年1月22日収録/構成:織田桂)
鶴澤寛也 (つるざわ・かんや) 女流義太夫三味線弾き。東京都生まれ。津田塾大学学芸学部数学科卒。1984年、故・鶴澤寛八に入門。翌年に初舞台、1993年、故・豊澤雛代の預り弟子、2007年、鶴澤清介の預り弟子となる。2009年には重要無形文化財・総合指定保持者の認定を受ける。2004年から「はなやぐらの会」を主催。2008年に、橋本治を招いて「道行の会」(全三回)を企画した。

特別付録 橋本治作・義太夫 「源氏物語 玉鬘」
 《旅路の段》
 《長谷寺の段》
 ※この作品は書き下ろしです。2015年10月、鶴澤寛也の作曲により上演されました。


※本書は、二〇〇八年開催の「義太夫を音楽としてよみがえらせる会〜略称:道行の会〜」(全三回)で語られた案内を元に、書き下ろされたものです。


≪著者: ≫ 橋本治 (はしもと・おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、77年、初の小説『桃尻娘』を発表。79年には、初の評論である本書で話題となる。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ、古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。96年、『宗教なんて怖くない!』で新潮学芸賞、2002年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞。著書に『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』『桃尻語訳 枕草子』『浄瑠璃を読もう』他多数。



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本「遠い触覚」保坂和志5

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遠い触覚
○著者: 保坂和志
○定価: 本体1,800円(税別)
○ISBN: 978-4309024080






生と死、フィクションとリアル、記憶、感情、肉体、魂・・・・・・ 2008年から2015年にかけて、作家・保坂和志が考え続けてきた、奇跡のような思考の軌跡。

かつてこれほど「小説家」という存在に近接した本があっただろうか!? 小説家の中に潜む「混沌という名のリアル」に触れる「奇跡」の連載がついに単行本化!!
――2003年に長篇『カンバセイション・ピース』を発表して以降「もう小説を書かなくてもいいかな」と思っていた小説家は、2010年から、次々と傑作を世に送り出す。その間にいったい、小説家の身体の中で「何」が起こっていたのか? 「私がしたのは、私はしなかったからだ」――帯に謳われたこの、わけがわからない言い回しを皮切りに、あなたはいま「小説家」の思考の海にダイブする!!


≪目次: ≫
「いや、わかってますよ。」   (初出「真夜中」 1 2008 Early Summer )
『インランド・エンパイア』へ (1)   (初出「真夜中」 2 2008 Early Autumn )
『インランド・エンパイア』へ (2)   (初出「真夜中」 3 2008 Early Winter )
『インランド・エンパイア』へ (3)   (初出「真夜中」 4 2009 Early Spring )
『インランド・エンパイア』へ (4)   (初出「真夜中」 5 2009 Early Summer )
『インランド・エンパイア』へ (5)   (初出「真夜中」 6 2009 Early Autumn )
ペチャの魂   (初出「真夜中」 7 2009 Early Winter )
『インランド・エンパイア』へ (6)   (初出「真夜中」 8 2010 Early Spring )
『インランド・エンパイア』へ (7)   (初出「真夜中」 9 2010 Early Summer )
『インランド・エンパイア』へ (8)   (初出「真夜中」 10 2010 Early Autumn )
二つの世界   (初出「真夜中」 11 2010 Early Winter )
『インランド・エンパイア』へ (9)   (初出「真夜中」 12 2011 Early Spring )
「ペチャの隣りに並んだらジジが安らった。」   (初出「真夜中」 13 2011 Early Summer )
判断は感情の上でなされる   (初出「真夜中」 14 2011 Early Autumn )
作品全体の中に位置づけられる不快   (初出「真夜中」 15 2011 Early Winter )
もう一度『インランド・エンパイア』へ (1)   (初出「文藝」 2014年冬号)
もう一度『インランド・エンパイア』へ (2)   (初出「文藝」 2015年春号)
路地の闘争   (初出「文藝」 2015年夏号)
時間は不死である   (初出「文藝」 2015年秋号)

あとがき (二〇一五年八月 保坂和志)

引用文献


≪著者: ≫ 保坂和志 Hosaka Kazushi 1956年、山梨県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。93年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、95年『この人の閾』で芥川賞、97年『季節の記憶』で谷崎潤一郎賞と平林たい子賞、2013年『未明の闘争』で野間文芸賞を受賞。他の著書に『プレーンソング』『猫に時間の流れる』『残響』『もうひとつの季節』『生きる歓び』『明け方の猫』『カンバセイション・ピース』『朝霧通信』『世界を肯定する哲学』『小説修行』(小島信夫氏との共著)『書きあぐねている人のための小説入門』『小説の自由』『途方に暮れて、人生論』『小説の誕生』『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』『小説、世界の奏でる音楽』『猫の散歩道』『魚は海の中で眠れるが鳥は空の中では眠れない』など。


保坂和志 『朝露通信』(中央公論新社、2014年) '15/01/04
保坂和志 『小説、世界の奏でる音楽』(新潮社、2008年) '08/10/22
保坂和志 『言葉の外へ』(河出書房新社、2003年) '08/02/01
小島信夫/保坂和志 『小説修業』(朝日新聞社、2001年) '08/01/27
保坂和志 『世界を肯定する哲学』(ちくま新書、2001年) '08/01/19
保坂和志 『小説の誕生』(新潮社、2006年) '08/01/11
保坂和志 『小説の自由』(新潮社、2005年) '07/12/28
保坂和志 『カンバセイション・ピース』(新潮文庫、2006年) '07/11/29
保坂和志 『生きる歓び』(新潮社、2000年) '07/11/23
保坂和志 『書きあぐねている人のための小説入門』(草思社、2003年) '07/11/21
保坂和志 『途方に暮れて、人生論』(草思社、2006年) '07/11/18
保坂和志 『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』(草思社、2007年) '07/11/11


・・・・・・
 メンタリティにおいて、カフカもアルトーも世界に取り憑かれたタイプであり、リンチも同じタイプであり、そして彼もきっとそうなのだ。世界とは――自分が感触として予感している世界とは――哲学や科学を基盤にしてオフィシャルに語られているようなものではなく、ある錯綜した語り方を通じてやっと少し描きえて、それによって本人の世界の感触は明確になるどころかいっそう錯綜する、しかしその錯綜は世界の感触から遠ざかるものでなく、錯綜ゆえに近づく、遠ざかる―近づくなどという空間的物理的な表現がそれに当てはまるとしてだが。
『マルホランド』を観て、娯楽映画を撮る某映画監督は「全然わからない」とテレビで言った。この「わからない」は答えを前提にした「わからない」であり、この人にとって「わかる/わからない」はどちらにせよ収束する狭い世界への入口でしかない。
「わからない」にはもう一つのベクトルがあり、その「わからない」には「わかる」という対はなく、「わからない」ゆえに思考が先へ先へと進んでゆく。「わからない」とは広い世界へ出ていく出口だ。
 何度でも何度でも繰り返さなければならないのだが、〈作者の意図〉は中継点にすぎない。「この作者は何を考えて、こんなことを書いたのか?」とか「『審判』においてカフカの意図は何だったのか?」というようなことを批評は問題にしたがるが、作者は自分の意図なんて小さなものに生涯をかけたりしない。現実にはそういう作家がいっぱいいるとしても、その人たちは作家として残らないのだから、「いない」と考えてさしつかえない。
 作家には遠いずっと先にあるイメージがあり、それをいまここで仮に〈遠触〉と呼ぶとしよう。その〈遠触〉に向かって自作を開こうとする。すべての作家には本来〈遠触〉があり、〈遠触〉がなければ作品など作り出せるわけがないのだが、多くの人はすぐに〈遠触〉を忘れ、自分の作るものを作品として完成度の高いものにして当座の評価を得ることで満足するようになってしまう。〈遠触〉とはその人固有の世界の予感のようなものであり、ユングの集合的無意識のように共通したものではない。フロイトの無意識によって分析しうるものでもない。カフカは作品を完成させることに関心はなく、〈遠触〉だけがカフカにとっての指向だった。
 私たちはスポーツのルールを全然知らずにスポーツ中継を見るという経験がふつうないからスポーツそれぞれを一定の了解内で見ることしかできないが、スポーツに全然関心のない人はとんでもないことを思いながら見ている。たとえば黒柳徹子は野球中継を見ながら、
「バットを持って立っている人とその向こうにしゃがみこんでる人がいて、そのまた向こうで黒い服を着て立っている人がいるでしょ? それで、バットを持ってた人が打って、一塁っていうの? そこに走っていくとさっき一番後ろに立っていた黒い服を着ている人が走ってきた人より先に一塁のところにいて、アウトとかセーフとか言ってるんでしょ? あの人が一番足が速いのに、どうして選手で出ないの?」
 なんてことを一人で思っていたそうだ。
 つまり黒柳徹子は本塁の審判と一塁の塁審という二人がいるのでなく、一人の人がやっていると驚嘆しながら見ていたわけだが、何が言いたいのかというと、映画とか小説とか、個別の作品に接するとき、人は黒柳徹子のようにルールを全然知らずにトンチンカンなことを考えている可能性がある。ほとんどの映画や小説は、それ以前の既知の思考の枠内で理解可能だが、たまに読者や観客がまるっきりルールを知らない状態に置かれる作品があり、――つまりその作品こそが本来の、フィクションの起源を照らし出す強度を持ったフィクションなのだ――、しかもその作品のルールないし法則は、白紙の状態で野球やサッカーを観ても、目の前で展開している動きからだけではルールがわからないのと同じようにわからない。
・・・・・・   (p106-108、「『インランド・エンパイア』へ (5)」)


 デイヴィッド・リンチ『インランド・エンパイア』のことを書きたい。『インランド・エンパイア』(以下、『インランド』と略す)は観るたびいろんなことを考えて、考えが次々出てきて止まらなくなる。私はそれを全然制御できないのでこれから何回かにわたって書く予定のことも全然まとまりがない。その最たるものが、ローラ・ダーンが顔に痣をつくって、眼鏡がやけに曲がっている男に向かって話をしている場面だ。彼女はかつて男にレイプだったかレイプまがいの乱暴だったか、そういうことをされた時の話をしていて、それを見ながら私は、
「どうして性器は排泄器官といっしょになっているんだろう。」と不思議になってしまったのだった。
 性器が排泄器官といっしょになっていなくて、服や下着で隠すようなものでなければ、レイプされることも、レイプされる苦痛を経験することもこの人はなかったのに。しかし人間だけでなく、思いつくかぎりすべての動物はセックスとウンチ・オシッコの場所が同じところにある。これはどうしてなんだろう。
 思えば私は、『インランド』のこのシーンを見るまで、セックスする場所とウンチ・オシッコをする場所が同じであることを不思議だと思ったことがなかった。だいたい人間にとって恥ずかしいのはセックスの方なのか? 排泄の方なのか? 排泄器官が欲情してしまうことなのか?
 リンチの映画は私にとって全体にその傾向があるのだが、とりわけ『インランド』は、現実とフィクションがどちらも円環を閉じない。口を開けている。
 現実というのはただ現実として人間の前にあるのではなく、それが人間が経験するものであるかぎり、現実としてのつじつまが合っているように人間は感じているのだが、それは現実が現実だけで自立的につじつまが合っているわけではなく、人間がもう一方で築き上げたり語り継いできたものであるところのフィクションの力を借りて、現実としてつじつまが合っているように人間には見えている、ということだ。こういうことを私はいままで全然考えなかったようなタイプの人間でなかったことは確かだけれど、リンチを見てとりわけ切実に感じる。
・・・・・・  (p19-20、「『インランド・エンパイア』へ (1)」)



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本「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 後篇 〔新装新版〕 (河出文庫)」橋本治5

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みんな、だいすきだよ



橋本治 「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 前篇 〔新装新版〕」(河出文庫、2015年) '15/10/07


それまで誰も語ってこなかった「少女マンガ」を、はじめて論じた歴史的・マンガ評論。後篇は、「オトメチックマンガ」の陸奥A子、「孤高のギャグマンガ」の土田よしこ、なぜか少年マンガの吾妻ひでおや江口寿史も巻き込んで、「ハッピィエンドの女王」大島弓子論へと辿りつく。切なさと愛に満ちた、すべての少女マンガ読者必読の書。  ◎解説=中条省平

大島弓子、萩尾望都、山岸凉子、陸奥A子・・・・・・ 「少女マンガ」がはじめて公で語られた、伝説の漫画評論集。三浦しをん氏絶賛、待望の復刊!


≪目次: ≫
前篇のあらすじ

第V章 九十九里坂の海賊の家――江口寿史論+鴨川つばめ
 第一部 他人の章
  第一篇 少女マンガ隆盛のこと
        少女マンガ、少年マンガを侵すこと
  第二篇 星の飛雄馬は縞々パンツのこと
        衣食足って礼節を知る訳ないのこと 
  第三篇 矢吹丈、過渡期に生を享くること
        パンツの前に躊躇う少年のこと
  第四篇 少年、白を着れずにシラをきること
        パンツ売場は逢魔が時間のこと
  第五篇 郷ひろみゲテ物の由来のこと
        遠藤蘭、眉毛がドンドン下がること
  第六篇 格好だけで何が悪い? のこと
        “今の若い者”は黙殺の合言葉のこと
  第七篇 時の過ぎ行かないままにのこと
        世界はボクらの癲狂院(きちがいびょういん)かもしれないこと
  第八篇 美少年症候群(ナルシシズム・シンドローム)蔓延のこと
        マカロニ坂の菠薐草(ほうれんそう)住人のこと
  第九篇 キンドウさんトシちゃん観覧車のこと
        扉の陰に誰か、いる・・・・・・のこと
 暗中模索の章
 第二部 当人の章
  第一篇 少年マンガ衰退のこと
        少年マンガ、少女マンガになること
  第二篇 趣味趣味音楽DEVOのこと
        吾輩はナウであるのこと
  第三篇 唐突な唐突なギャクですのこと
        ストレンジャーは浪曲がお好きのこと
  第四篇 勝手に染谷輝一郎のこと
        嘲笑するは我にありのこと
  第五篇 富士一平、変身のこと
        ベッドでオカマにならないでのこと
  第六篇 江口寿史式相対性理論のこと
        ぼっぼっぼくらは少年・・・・・・のこと

第VI章 優しいポルノグラフィー――陸奥A子
 1 となりのキャシーはお年頃
 2 お散歩帰りに見る夢は
 3 もう泣いちゃうの
 4 扉を開けたらお花畑
 5 拝啓わたしのBF(あなた)様

第VII章 それでも地球は、廻っているのだ!――土田よしこ
 1 如何なる星の下に・・・
 2 クソ冠の姫
 3 リラよ

第VIII章 全面肯定としての笑い――吾妻ひでお
 1 ちょっとムチャですが
 2 癲狂院(きちがいびょういん)としての世界
 3 全面肯定としての笑い

第IX章 ハッピィエンドの女王――大島弓子
 1 有刺鉄線の向う側
 2 鳥は鳥に
 3 『バナナブレッドのプディング』九つの謎
 4 決然たる曖昧さ
 5 『綿の国星』再び
 6 時計を先に進めないで
 7 すべて男色家になる日まで
 8 屹立するせつなさ
 9 ハッピィエンドの女王

解説 中条省平

●作品リスト


※本書は、一九七九年六月、北宋社から単行本として刊行され、一九八四年一月、河出文庫より刊行されました。


≪著者: ≫ 橋本治 (はしもと・おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、77年、初の小説『桃尻娘』を発表。79年には、初の評論である本書で話題となる。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ、古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。96年、『宗教なんて怖くない!』で新潮学芸賞、2002年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞。著書に『桃尻語訳 枕草子』『ひらがな日本美術史』『バカになったか、日本人』『結婚』他多数。


橋本治 「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 前篇 〔新装新版〕」(河出文庫、2015年) '15/10/07



 人間は社会生活をする動物です。そこに人間がいれば、そこには社会があるのです。
 私達は社会の中に生まれて来ます。
 社会は、そこに生きる人間達が最も都合よく生きていけるように出来ています。そして、そこに生まれた人間は、その都合よく生きて行ける社会を支える人間になるように、成長して行くのです。
 社会は動いて行きます、そこに生きる人間の動きに合わせて。
 そこには人間が生きています、その社会に合わせて。そして、その社会はそのまま物語なのです。
 そこに生きる人間は、そこで生きているように、その物語を作ります。だから、その物語のハッピィエンドは、その社会でのハッピィエンドなのです。でも、そこにいるすべての人間の都合を社会が聞き入れてくれる訳ではありません。
 ある者は耐え、ある者はあきらめ、ある者は抗い、ある者は従って、そしてある者は社会を捨てるのです。
 一人の人間を捨てたところで、社会がどう変わるものでもありません。社会は依然もとのままです。
 だから、社会と相容れない人間の物語も登場します。それが、“悲しい結末(サッド・エンド)”です。
 耐えて、あきらめて、嘆いて、抗って、そして死んでしまう悲しい結末です。社会の望むハッピィエンドと、彼等の望むハッピィエンドとでは、全然種類が違うのです。
 物語の中、人は生きて行きます。誰も自分の物語がサッド・エンドに終わることを望んだりしないはしないのです。
 でも、自分の思うことが、自分の望むものが、そこにあるハッピィエンドとは違うと、人はいつか気づくのです。
 物語の中で、絡み合ういくつかの挿話の中で、もつれあって流されながら、決して結末の見えることのない人間。どうしてこんなに渦巻くのだろう? どうしてこんなにもつれるのだろう?――それは結末が見えないから。
 この物語の中で、私は自分の結末が探せるのだろうか? そう考えた時、物語に結末はなくなるのです。
 どこまで続くか分からない、果てしない渦の中でグルグルグルグルどこまでもどこまでも、物語は続くのです。時間を先に引き延ばすのです。
 物語が終わる時、時間は正常に動き出します。でもその物語に終わりがないのなら、時間は決して動かないのです。ただ、夢のように漂うのです。
 ・・・  (p295-296)



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本「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 前篇 〔新装新版〕 (河出文庫)」橋本治5

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みんなだいすきだよ――橋本治


女の子は、どうしたら女の子になれるのでしょう? 1970年代末、人気を極めながら誰にも語られてこなかった「少女マンガ」を、はじめて論じた歴史的・評論集。前篇は、萩尾望都や山岸凉子ほか、四人の少女マンガ家の世界を、超絶技巧の「橋本節」で繊細かつ華麗に読みといていく。マンガを愛するすべての読者に贈る!
 ◎「文庫新版のあとがき」収録

大島弓子、萩尾望都、山岸凉子、陸奥A子・・・・・・ 「少女マンガ」がはじめて公で語られた伝説の漫画評論集。三浦しをん氏絶賛、待望の復刊!

【読み返すたびに泣いてしまう。読者の思いと考えを、これほど的確に言葉にしてくれた少女漫画評論は、ほかに知らない。――三浦しをん】 少女マンガが初めて論じられた伝説の名著! 書き下ろし自作解説。


≪目次: ≫
第I章 失われた水分を求めて――倉多江美
 1 ロマコメの方へ
 2 花咲く乙女達のかげでは
 3 地獄寺も方へ
 4 裾野と黄楊の木城
 5 囚われの太陽
 6 逃げ去るストーリー
 7 見出されたコウモリ傘

第II章 眠りの中へ・・・――萩尾望都
 序章 すべてもとにはもどらない
 1 ゴールデンライラック
 2 銀河は燦(きら)めく砂粒の如く
 3 薔薇を、メリーベルに薄紅(うすべに)の薔薇を・・・

第III章 世界を変えた唇――大矢ちき 付、猫十字社論
 1 愛のレッスン
 2 下唇はエロスの匂い
 3 ポップ・マニエリスム
 4 本朝女学生縁起(ともかくじょしだいせえなのだ)
 付(つけたり)、油虫釈迦釈迦地獄変(ゴキブリシャカシャカジゴクヘン)――猫十字社論

第IV章 妖精王國女皇紀――山岸凉子
 1 少年の章
 2 少女の章
 3 抒情の章
 4 女妖の章
 5 女皇の章

文庫新版のあとがき (二〇一五年六月)

●作品リスト


※本書は、一九七九年四月、北宋社から単行本として刊行され、一九八四年一月、河出文庫より刊行されました。


≪著者: ≫ 橋本治 (はしもと・おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、77年、初の小説『桃尻娘』を発表。79年には、初の評論である本書で話題となる。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ、古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。96年、『宗教なんて怖くない!』で新潮学芸賞、2002年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞。著書に『桃尻語訳 枕草子』『ひらがな日本美術史』『バカになったか、日本人』『結婚』他多数。



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本「大不況には本を読む (河出文庫)」橋本治5

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大不況には本を読む (河出文庫)
○著者: 橋本治
○定価: 本体640円(税別)
○ISBN: 978-4309413792







 ・・・・・・一人の人間の頭の中に、そんなに膨大なものが入るはずはありません。「本を読む」という行為は、その膨大なるゴミの山の一角に入って、「自分が分担出来る片付け」を実行するというほどのものです――それが実のところは「自分のあり方を探す」なのです・・・・・・  (p245)


「思想性ゼロ」の国・日本は、二十世紀後半に貿易戦争に勝利し、一億総中流を実現させた。だが、ペリーの黒船来航に始まる近代百五十年の成功体験はもはや過去となり、不景気が当たり前になってしまった。いま日本人のなすべきことは?――貧しても、鈍する前に、本を読め。橋本治がすべての現代日本人におくる救国の書。


≪目次: ≫
文庫版のまえがき
はじめに

第一章 この不況はどのような不況なのか?
一 解決は困難だが、解明はそう困難ではない大不況
 この大不況はどんな不況か?/日本を中心にしてこの大不況を考える/日本という国の特殊性/経済大国日本と「先進国」の変貌/世界経済のひそやかなる転換点/どうしてアメリカ人は、自分達が必要とする自動車を作らなかったんだろう?/「自由貿易」という、富を増大させるルール/「いるんだかいらないんだか分からないもの」を買って、経済を拡大させる/一九八五年に日本が経済の規模を縮小させていたら――/あきれるほどのいいことずくめ/「円高」だってこわくなかった/ライヴァルがいなければ、安心して内政に集中出来る/グローバリズムへの道/そしてアメリカは攻勢に出る/「物」ではなく「考え方」が輸出される/「日本人は遅れている」という日本人自身の思い込み/「頭のいいやつだけが勝てる」という錯覚
二 この大不況はどのように収束されるのか?
 世界はその時「限界」を暗示していた/「経済」だって「侵略」になる/それは「戦争」だったかもしれない/「真犯人」が日本である可能性/「働くしか能のないやつは働かせておけ」という考え方/「右肩上がりの時代は終わった」と言っていたくせに/「中途半端な豊かさ」は、すべてをより危うくさせる/「豊かさに慣れてしまう」ということ/大不況は「どこ」で収束されるのか?/「どこに戻るべきか」を考えてみる/「昔に戻せばいい」というわけではない/大不況を収束させるための考え方

第二章 人類の折り返し点
一 黒船にやって来られた国の考え方
 日本人が「どうすればいいのか?」を考えた時期/「経済は一流、政治は二流以下」の実態/「思想性ゼロ」の国/「和魂洋才(わこんようさい)」という言葉/「和魂漢才(わこんかんさい)」という言葉だってあった/「和魂」のなにが珍しいんだ?/「和魂」が「洋才」を嫌う/「和魂洋才」から「洋魂洋才」へ/アイデンティティーなんかどうでもいいのかもしれない/「和魂」は本当に「大和魂」なのか?/「用語の規定」が混乱しても仕方がないかもしれない/だから「中途半端な思想性なんかない方がいい」のかもしれない/実際的な日本人が忘れていること
二 経済は永遠に発展しうるのか?
 なんで「保護主義」はいけないんだろう?/経済が永遠に発展をつづけるならば/「エコ」は産業となりうるのか?/「エコ」は産業の発展を保証しない/「発展」だけが経済ではない/どこかで「富の均質化」が話し合われているらしい/「発展する経済」を野放しにすると――/「自由貿易」というのはなんなのか?/その「必要」は誰が決めるのか?/いつまでも「悪いやつ」はいないだろうに――/でも、経済は「飽和状態」を迎える
三 歴史はもう停止しているかもしれない
 出版関係者は経済に強くない/経験が人を賢くしないことはない/再び、経済はただグルグルと回る/日本人に「世界経済」は分からない/それで、世界経済はこの先どうなるのだろう?/なぜ経済は「グルグル回る」をしなくなったのか?/経済の循環を可能にする「高低差」がなくなれば――/「一億総中流」というハッピーエンド/日本人はなにを変えたか?
四 日本と世界の不思議な関係
 グルグル回りの世界で、ある時なにかが変わった/「一億総中流」が実現されてしまった特異な国/なぜ日本は変わっているのか?/日本の町人は「市民」なんかじゃない/「君臨させておいて統治されない」というあり方/海の向こうからイチャモンが来る/産業革命がもたらしたもの/日本人が考えてもいいこと

終章 「本を読む」ということ
一 役に立たない「本書のまとめ」
 あまり役に立たない「本書のまとめ」/外のことは、内を見ても分かる/「バイ・ジャパニーズ!」を言われなくても/「これからは農業」かもしれないけれど/「農業で食って行ける」を実現することのむずかしさ/「農業で食って行く」を実現するたった一つの方法/最終的にトクをしていたのは誰なのか?/しかし、すべての物事には「限界」がある/近代工業の抱えるトラウマ/都市生活者の哀しい復讐
二 「本を読む」ということ
 今「本を読む」がどうして必要なのか/「その本」はどこにあるのか?/「書かれていないこと」を読む/「コピペ」は今に始まったことではない/「書かれたこと」を読んで、「書かれていないこと」を考える/「もうそんなことは分かりきっている」と思われた時/「過去」を拒絶して、時代はただ若くなった/離れられた「活字」には、離れられるだけの理由がある/本の中には、それを読む人間そのものがいる/「読まなければいけないもの」は膨大にある/それで、この大不況には本を読む/なぜ人は、「不景気になると本を読む」ということをしたのか


※本書は二〇〇九年六月、中公新書ラクレとして刊行されました。


≪著者: ≫ 橋本治 (はしもと・おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、77年、小説『桃尻娘』を発表。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ、古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。96年、『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞。著書に『桃尻語訳 枕草子』『ひらがな日本美術史』『バカになったか、日本人』『結婚』他多数。



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本「ドゥルーズ 経験不可能の経験 (河出文庫)」ジャン=クレ・マルタン、合田正人 訳5

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ドゥルーズ ---経験不可能の経験 (河出文庫)
ドゥルーズ 経験不可能の経験  Jean-Clet Martin: “Deleuze ”, Editions de l'Éclat, 2012 (河出文庫)

○著者: ジャン=クレ・マルタン合田正人
○出版: 河出書房新社 (2013/5, 文庫 200ページ)
○定価: 1,260円
○ISBN: 978-4309463841





ドゥルーズの直系にして最もドゥルーズ的な哲学者が諸概念を横断しながら、ドゥルーズ哲学のエッセンスを閃光のようにとりだして、危うく美しいその思考のラディカリズムを浮き彫りにする珠玉の名著。文庫訳し下ろし。日本語版オリジナル「ドゥルーズとグァタリ」を併載。


≪目次: ≫
Deleuze”, Editions de l'Éclat, 2012

1 問題の意味
2 批判的・危機的諸経験
3 ドラマ化
4 差異と反復
5 表層と深層
6 出来事・事件
7 諸多様体
8 器官なき身体
9 シネマでのイメージ
10 概念

補遺 ドゥルーズとグァタリ Deleuze & Guattari


訳者あとがき (二〇一三年一月二五日 合田正人)


≪著者: ≫ ジャン=クレ・マルタン Jean-Clet Martin 1958年生まれ。ドゥルーズ直系の哲学者。訳された著書に『ドゥルーズ/変奏』『百人の哲学者 百の哲学』『物のまなざし ファン・ゴッホ論』『フェルメールとスピノザ 〈永遠の公式〉』『哲学の犯罪計画 ヘーゲル「精神現象学」を読む』がある。

≪訳者: ≫ 合田正人 (ごうだ・まさと) 1957年生まれ。著書『ジャンケレヴィッチ』、『心と身体に響く、アランの幸福論』ほか、訳書、ドゥルーズ『ヒューム』、レヴィナス『存在の彼方へ』ほか。


ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『哲学とは何か  Qu'est-ce que la philosophie?, 1991 』(財津理 訳、河出文庫、2012年) '12/09/20
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 『千のプラトー 〈下〉 資本主義と分裂症  Mille plateaux, capitalisme et schizophrénie, 1980 』(宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明 訳、河出文庫、2010年) '10/12/19
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 『千のプラトー 〈中〉 資本主義と分裂症  Mille plateaux, capitalisme et schizophrénie, 1980 』(宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明 訳、河出文庫、2010年) '10/12/04
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 『千のプラトー 〈上〉 資本主義と分裂症  Mille plateaux, capitalisme et schizophrénie, 1980 』(宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明 訳、河出文庫、2010年) '10/10/18
ジル・ドゥルーズ 『批判と臨床  Critique et Clinique, 1993 』(守中高明/谷昌親/鈴木雅大 訳、河出書房新社、2002年) '09/11/07
ジル・ドゥルーズ 『スピノザ 実践の哲学  Spinoza: Philosophie pratique, 1981 』(鈴木雅大 訳、平凡社ライブラリー、2002年) '09/11/06
ジル・ドゥルーズ 『記号と事件 1972-1990年の対話  Pourparlers, 1990 』(宮林寛 訳、河出文庫、2007年) '09/10/28
ジル・ドゥルーズ 『差異について〈新装版〉  “Henri Bergson, Différence et Différenciation”, La conception de la différence chez Bergson, 1956/Bergson 1859-1941, 1956 』(平井啓之 訳・解題、青土社、2000年) '09/10/26
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『アンチ・オイディプス 〈下〉 資本主義と分裂症  L'Anti-Œdipe, Capitalism et schizophrénie, 1972 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2006年) '09/10/25
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『アンチ・オイディプス 〈上〉 資本主義と分裂症  L'Anti-Œdipe, Capitalism et schizophrénie, 1972 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2006年) '09/10/19
ジル・ドゥルーズ 『差異について〈増補新版〉  La conception de la différence chez Bergson/Bergson 1859-1941, 1956 』(平井啓之 訳・解題、青土社、2000年, 1992年, 1987年) '09/10/17
ジル・ドゥルーズ 『ニーチェと哲学  Nietzsche et la Philosophie, 1962 』(江川隆男 訳、河出文庫、2008年) '09/10/11
ジル・ドゥルーズ+クレール・パルネ 『対話  Dialogues, 1977 』(江川隆男/増田靖彦 訳、河出書房新社、2008年) '09/10/08
ジル・ドゥルーズ 『フーコー  Foucault, 1986 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2007年) '09/09/22
ジル・ドゥルーズ 『ニーチェ  Nietzsche, 1965 』(湯浅博雄 訳、ちくま学芸文庫、1998年) '09/09/19
ジル・ドゥルーズ 『意味の論理学 〈下〉  Logique du sens, 1969 』(小泉義之 訳、河出文庫、2007年) '09/09/16
ジル・ドゥルーズ 『意味の論理学 〈上〉  Logique du sens, 1969 』(小泉義之 訳、河出文庫、2007年) '09/09/13
ジル・ドゥルーズ 『カントの批判哲学  La philosophie critique de Kant, 1963 』(國分功一郎 訳、ちくま学芸文庫、2008年) '09/08/11
ジャック・デリダ/ジル・ドゥルーズ/ジャン=フランソワ・リオタール/ピエール・クロソウスキー 『ニーチェは、今日?  Nietzsche aujourd' hui?, 1973 』(林好雄/本間邦雄/森本和夫 訳、ちくま学芸文庫、2002年) '09/05/23


松本潤一郎/大山載吉 『ドゥルーズ 生成変化のサブマリン』(哲学の現代を読む2、白水社、2005年) '09/11/21
宇野邦一 『ドゥルーズ 流動の哲学』(講談社選書メチエ、2001年) '09/10/30
篠原資明 『ドゥルーズ ノマドロジー  Gilles Deleuze: nomadologie, 1997 』(現代思想の冒険者たちSelect、講談社、2005年) '09/10/25
江川隆男 『存在と差異 ドゥルーズの超越論的経験論  Être et Différence: De l'empirisme transcendantal chez Deleuze 』(知泉書館、2003年) '09/10/21
檜垣立哉 『ドゥルーズ 解けない問いを生きる』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '09/10/04
檜垣立哉 『ドゥルーズ入門』(ちくま新書、2009年) '09/09/24
小泉義之 『ドゥルーズの哲学 生命・自然・未来のために』(講談社現代新書、2000年) '09/06/10
ライダー・デュー 『ドゥルーズ哲学のエッセンス 思考の逃走線を求めて思考の逃走線を求めて  Deleuze, Polity Press, 2007 』(中山元 訳、新曜社、2009年) '09/07/03


合田正人 『レヴィナスを読む 〈異常な日常〉の思想』(NHKブックス、日本放送出版協会、1999年) '09/04/14
合田正人 『サルトル『むかつき』ニートという冒険』(理想の教室、みすず書房、2006年) '09/04/11 , '09/03/06



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本「法とは何か 法思想史入門 (河出ブックス033)」長谷部恭男5

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法とは何か---法思想史入門 (河出ブックス)
法とは何か 法思想史入門 (河出ブックス033)

○著者: 長谷部恭男
○出版: 河出書房新社 (2011/8, 単行本 234ページ)
○定価: 1,260円
○ISBN: 978-4309624334




それを「飼い慣らす apprivoiser 」こととして、相手と特別な関係を築く(créer des liens)ことの大切さ、、、王子さまの人生の危機を解決した、キツネの助言 (p15-16)


私たちは、生きていく上で多くのことがらを自分で判断して行動する。一方で、憲法改正や税制から、交通規則や婚姻制度まで、社会全体として答えを出さなくてはならないことがらについては、法に照らして考えようとする。しかし、なぜ法に従うのか。そもそも法とは何なのか。国家の権威や法の力、立法のしくみや民主政の意義について、近代国家成立以降に先人たちが唱えてきた法思想の系譜を読み解きながら、法とともにいかに生きるべきかを問う。法を自らの問題としてとらえ直すことができる、はじめの一冊として最適の書。


≪目次: ≫
はしがき (二〇一一年五月 Y・H)

序章 法はあなたにとってどういう存在か
I 「飼い慣らす」ことで得られるかけがえのなさ/II 価値があるものは限られる/III あなたにとっての国の価値/IV 本書の課題/文献解題

第1部 国家はどのように考えられてきたか
第1章 何のための国家か
I 権威に従う理由う/II 国家が権威を持つとき/III 国家の権威の限界と個人の選択の範囲/IV 小結/文献解題
第2章 平和と自己防衛を目指す国家――トマス・ホッブズ
I 生の意味――モンテーニュからグロチウスへ/II 判断基準となる国家の設立/III ホッブズと宗教/文献解題
第3章 個人の権利を保障する国家――ジョン・ロック
I 自然状態における個人の自由/II 政治権力はいかにして樹立され、解消されるか/III 最終判断は神による裁き――抵抗権論/IV ロック政治思想の限界と可能性/文献解題
第4章 自由を保全する国家――ジャン・ジャック・ルソー
I ルソーの問い/II 一般意思とは/III 大衆を導く世にも稀な「立法者」/IV ホッブズを読むルソー/文献解題
第5章 永遠に完成しない国家――イマヌエル・カント
I 他者の敵対心からの保障/II 定言命法と道徳格率の多様さ/III お世辞は反道徳的か/IV 「私の」社会の秩序/V 人間性というねじ曲がった素材/文献解題
第6章 人々がともに生きるための立憲主義
I 公と私の区分の必要性/II 基本的人権の保障と政教分離/III 正義の状況/文献解題

第2部 国家と法の結びつきは人々の判断にどう影響するか
第7章 法の規範性と強制力――ケルゼンとハート
I ザインとゾルレン/II 法予言説の問題点/III ケルゼンの「根本規範」/IV ハートの「認定ルール」/V 法による強制をどう見るか/文献解題
第8章 法と道徳の関係――ハートとドゥオーキン
I 道徳をどうとらえるか/II 裁判官の良心/III 「正解」を求めて/IV すべては解釈なのか/文献解題
第9章 法が法として機能する条件
I 「法の支配」/II 法と道徳の必然的関係?/III 「法の支配」の限界/IV プラトンとアリストテレスの考えた法の限界/文献解題
第10章 法と国家――どちらが先か
I 憲法がないと国家もない/II 法人としての国家/III 憲法制定権力の存否/IV 国民の代表とは/V 宮沢俊義の「国民代表の概念」/VI ケルゼンの民主政観/文献解題

第3部 民主的に立法することがなぜよいのか
第11章 なぜ多数決か
I 人民による人民の支配/II 一人一人の意見の尊重/III 議会の選挙と人民投票/IV 正解を求める手段としての多数決/V 多数決の過ちをどう防ぐか/文献解題
第12章 民主政の過去から学ぶ
I 多数の判断はより善い判断である――アリストテレス/II 大衆に判断はできない――プラトン/文献解題
終章 法に従う義務はあるか
I ソクラテスはなぜ死刑判決を受け入れたのか/II 「人は殺すな」はどのような法か/III 国家の能力を見極める/IV 正しい政府を支えるための遵法/文献解題

事項索引
人名索引


※装画= レンブラント・ファン・レイン 『織物商組合の評議員たち』(アムステルダム国立美術館蔵)


≪著者: ≫ 長谷部恭男 Yasuo Hasebe 1956年、広島県生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学法学部教授。専門は憲法学。著書に、『権力への懐疑』(日本評論社)、『憲法学のフロンティア』(岩波書店)、『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書)、『憲法とは何か』(岩波新書)、『憲法の理性』(東京大学出版会)、『憲法入門』(羽鳥書店)他。

長谷部恭男 『続・Interactive憲法  The Life and Opinions of Professor B, the Constitutional Conversationnist, Vol. 2 』(法学教室Library、有斐閣、2011年) '13/05/20
長谷部恭男 『Interactive憲法  The Life and Opinions of Professor B, the Constitutional Conversationnist 』(法学教室Library、有斐閣、2006年) '13/05/09
長谷部恭男 『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書、2004年) '13/05/13



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本「図説 平泉 浄土をめざしたみちのくの都 (ふくろうの本・日本の歴史)」大矢邦宣5

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図説 平泉 ---浄土をめざしたみちのくの都 (ふくろうの本/日本の歴史)
図説 平泉 浄土をめざしたみちのくの都 (ふくろうの本・日本の歴史)

○著者: 大矢邦宣
○出版: 河出書房新社 (2013/4, 単行本 164ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309762036






藤原清衡は「北方の王者」であることを宣し、みちのくの中央に「中尊寺」を建立した。藤原三代が願った「浄土」とは? ユネスコ世界遺産の「平泉」黄金伝説の謎を解く!


≪目次: ≫
序章 ユネスコ精神を実現しようとした文化が、九〇〇年前、みちのくにあった
1 「無知と偏見と不平等」の払拭をめざして
2 世界遺産「平泉」――何が評価されたのか
 コラム 世界遺産は、どうやって決まるの?
 コラム 「浄土」は本来「浄(返り点)土」だった!

第一章 浄土をめざすまで
1 「浄土都市・平泉」再現――一二世紀の平泉復元図
2 清衡に「浄土づくり」を決心させたみちのくの悲哀と誇り
 (1) みちのく・道の奥・陸奥、蝦夷征討(征夷)
 (2) 奥州藤原氏
 (3) 【二つの戦乱 その一】前九年合戦
 (4) 【二つの戦乱 その二】後三年合戦
 コラム 「陸奥」は、なぜ「むつ」と読むのか?
 コラム 深い縁で結ばれた都の霊場とみちのく
 コラム みちのくに賭けた源氏――「源威集」に見る“武家の棟梁”への道

第二章 浄土実現へのみちすじ
1 上京で見えてきた“みちすじ”
 (1) 過酷な“原体験”から
 (2) 清衡、上京す!
 (3) 都との人脈づくり
2 三つの戦略
 コラム 特論 清衡精神の総決算――現代文訳「中尊寺建立供養願文」

第三章 平泉開府と中尊寺
1 中尊寺建立――法華経による国づくり
 (1) みちのく中央の尊い寺・中尊寺
 (2) 「人中の尊」
 (3) サンキューの平泉
 (4) 関山
 (5) 釈尊の寺・法華経徒清衡
2 「文化力」でみちのくを護る
 (1) 都を以て都を制す
 (2) 中尊寺の秘宝――超一流、わが国唯一、わが国初
 ◎紺紙金銀字交書一切経――わが国唯一、金銀字の一切経
 ◎中国との密接な関係をもの語る――紺紙金字一切経と宋版一切経
 ◎金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図――唯一の華やかな彩色の金字宝塔曼荼羅
 コラム 平泉研究の根本資料――「平泉寺塔已下注文」『吾妻鏡』文治五年九月十七日条
 コラム 法華経の特色――『法華経』は、なぜ、清衡の精神的基盤となったのか?
 コラム 五台山と平泉
 コラム 中尊寺・平泉に伝わる「わが国最古・唯一」

第四章 金色堂の謎を解く――清衡はなぜ金色堂に眠っているのか?
1 不思議な聖堂・金色堂
 (1) 金色堂の七不思議
 (2) 金色堂のコンセプトは? 金色堂はなぜ金色か?
 (3) なぜ、遺体を保存したのだろう?
2 謎を解く聖なる山・金鶏山
 (1) 金色堂とセットの聖山
 (2) 経塚の始まりは藤原道長
 (3) 金色堂の清衡は、金鶏山に復活――みちのくを浄土に、悲願実現への遠大な夢
 コラム 宮沢賢治と毘沙門天陀羅尼
 コラム 金色堂とマルコ・ポーロ『東方見聞録』
 コラム シルクロードの弥勒信仰――釈迦の後継者・弥勒仏の流行
 コラム 中尊寺の寺宝

第五章 自然美の浄土――毛越寺と無量光院
1 平泉で完成した浄土庭園
 (1) 「浄土庭園」なくして平泉の世界遺産登録はなかった
 (2) 浄土の池は四角形だった!
 (3) わが国の浄土は、なぜ方池を選ばなかったのか?
2 毛越寺
 (1) 二代基衡
 (2) 毛越寺の造営――「北の都」の偉観を調える
 (3) 完全に残る「自然美の浄土庭園」
3 観自在王院の浄土庭園
4 浄土庭園の完成形・無量光院
 (1) 三代秀衡
 (2) 無量光院建立――最も進化した浄土庭園
 (3) 平等院鳳凰堂との共通点
 (4) 平等院鳳凰堂との相違点
 (5) 館と私邸と仏堂と
 コラム 円隆寺本尊像は、最先端の新様式
 コラム 基衡・秀衡の人脈
 コラム 常行堂と「毛越寺の延年」
 コラム 『作庭記』の世界と平泉
 コラム 毛越寺とその寺宝
 コラム 「十五ならべ」と「七五三」
 コラム 無量光院、もう一つの見方――なぜ、禁断の殺生図を描いたのか? みちのくを代表して、懺悔・浄化の空間か
 コラム 小さなカエル絵の大きな意義――「鳥獣人物戯画」墨描折敷を推理する
 コラム 平泉文化の広がり

第六章 平泉の残照
1 義経と平泉
 (1) 牛若は、なぜ平泉をめざしたのか?
 (2) 源平合戦――義経の活躍と凋落 最大の功労者が、なぜ追われたのか?
 (3) 頼朝が仕組んだ「東下り」
2 平泉の滅亡
 (1) 頼朝の「宿意」
 (2) 平泉滅亡
 (3) その後の平泉――護り伝えた先人を受け継いで
 コラム 鎌倉を悩まし続けた平泉の「怨霊」
 コラム 平泉町からの出土

ガイド 平泉を歩く
1 松尾芭蕉『奥の細道』の道
 (1) 「秀衡が跡」
 (2) 中尊寺(世界遺産)
2 浄土庭園の道
3 西に足を伸ばせば――達谷窟から骨寺へ
4 北に足を伸ばせば――安倍氏の古跡
5 川東へ――広がる平泉文化
6 さらに足を伸ばせば――みちのく仏の宝庫

資料 清衡精神の総決算・「中尊寺建立供養願文」――基本資料の全注釈と読解
資料 第35回ユネスコ世界遺産委員会「平泉」に関する決議文

平泉略年表
参考文献・資料
あとがき


≪著者: ≫ 大矢邦宣 (おおや・くにのり) 1944年岩手県一戸町生まれ。東京大学文学部史学科卒業。民間企業、岩手県立博物館勤務、盛岡大学文学部教授を経て、平泉文化遺産センター館長、盛岡大学客員教授。岩手県文化財保護審議会会長、岩手史学会会長を歴任。「平泉の文化遺産」世界遺産登録推薦書作成委員として、世界遺産登録を実現。引き続き拡張登録検討委員を務める。2012年度岩手日報文化賞受賞。研究分野は、日本文化史、文化財学(宗教文化)、平泉文化論。主著に、『別冊・太陽200号記念特別号 みちのくの仏像』(2012年、平凡社、監修・執筆)、『日本の世界遺産5 平泉』(2012年、朝日新聞出版、監修・執筆)、『芸術新潮』 2011年10月号特集「奥州平泉とみちのくの仏たち」(新潮社、執筆・監修)、『平泉 自然美の浄土』(2008年、里山出版)、『奥州藤原氏五代』(2001年、河出書房新社)、『図説・みちのくの古仏紀行』(1999年、河出書房新社)、『図説・宮沢賢治』(「賢治を歩く」1996年、2009年新装版、河出書房新社、共著)など。


高橋富雄 『平泉の世紀 古代と中世の間』(講談社学術文庫、2012年) '12/02/22



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本「図説 神道 八百万の神々と日本人 (ふくろうの本・日本の文化)」三橋健5

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図説 神道 ---八百万の神々と日本人 (ふくろうの本/日本の文化)
図説 神道 八百万の神々と日本人 (ふくろうの本・日本の文化)

○著者: 三橋 健
○出版: 河出書房新社 (2013/2, 単行本 144ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309762029



「不思議な自然の摂理に随(したが)うこと」とは、本書の「はじめに(p7)」に、「神道は一言でいえば」、として


平成25年、伊勢神宮式年遷宮と出雲大社大遷宮! 日本人の精神に深く根付いた魂と心と信仰の原点「神道」。神話から、禊や祓、社殿、神社まで、豊富な写真とともにわかるビジュアル版。


≪目次: ≫
巻頭口絵
いのち/かみ/みや/いのり/みそぎ

はじめに

神道と日本人
神道と自然
「神道(しんとう)」という名称/自然の猛威と恵み
神道と人道
至高(しこう)神アマテラスオオミカミ/神聖な稲作業
神道と労働
働く神々/稲の神々
神道と救済
「救済(きゅうさい)」の観念/「禊(みそぎ)」と「祓(はらえ)
神道と生活
衣食の起源/日本人の生活に浸透した神道
神道と生死
神道の死生観/死の起源
神道と生命
「いのち」を生みだすもの/神道の伝統的な生命観

神道と神々
「かみ」から「神」へ
「神」の語源/畏怖すべき「神」
八百万の神々
多神の世界/人間の崇敬
神話のなかの神
神々の物語/男女二神の登場
姿形を現した神々
「隠身(こもりみ)」の神々/神影像の登場
暮らしのなかの神々
神棚(かみだな)と台所/「トイレの神様」
神に祭られた人々
「天神」と「地祇」/祭られた歴史上の人物

神道の歴史と思想
神道以前
原神道の起源/「神道」の初見
仏教公伝とカミ信仰
「仏法」との対比/神身離脱の思想
律令時代の神祇制度
神祇令(じんぎりょう)/その他の律令と記紀二典
平安時代の神道
本地垂迹説/両部(りょうぶ)神道と山王(さんのう)神道
鎌倉・南北朝時代の神道
後期両部神道/伊勢神道
室町時代の神道
亀卜道(きぼくどう)吉田家/吉田兼倶と吉田神道
江戸時代の神道
儒家神道/垂加(すいか)神道と復古(ふっこ)神道
明治時代の神道
明治政府の神仏分離令/終戦直後の神道指令

神社の歴史と社殿の様式
神社の起源
全国の祭祀(さいし)遺跡/本殿のない神社
神社祭祀遺跡
磐座(いわくら)・磐境(いわさか)・神籬(ひもろぎ)/神地の決定
古代の神社
かむこそ・やしろ・もり/天社・国社・神社
律令制下と平安時代の神社
官社(かんしゃ)と官幣社(かんぺいしゃ)/十六社・二十二社
中世の神社
一宮(いちのみや)・総社(そうしゃ)/武家の氏神/村落の神社
江戸時代の神社
江戸幕府による統制/一郷一社制
明治以降の神社
東京招魂社の建立と祭神論争/神社と国家の分離
神社の建築と施設
多様な神社建築/鳥居・本殿
本殿の建築様式
平入(ひらいり)と妻入(つまいり)/千木(ちぎ)と鰹木(かつおぎ)
境内と付属施設
社殿の配置
コラム 神社の参拝方法
手水(てみず)とお賽銭(さいせん)/拝礼と拍手
コラム 氏神社と氏子
産土神(うぶすながみ)/氏神の氏子

神道の祭り
「まつる」という言葉
「祀」と「祭」/直会(なおらい)
祭りの前の斎戒
(けが)れと清め/不浄(ふじょう)を清める斎戒
神道の多様な祭り
四時祭(しいじさい)と臨時祭(りんじさい)/家庭祭祀
神社の祭り
大祭、中祭、小祭、諸祭/神饌(みけ)と直会
祝詞
奏上体(そうじょうたい)と宣下体(せんげたい)/言霊(ことだま)信仰
村の祭りと都市の祭礼
地域の氏神/祇園祭

日本の神話
天地のはじまり
『古事記(こじき)』と『日本書紀(にほんしょき)』/世界のはじまりと神々
国生みと神生みの神話
伊耶那岐命(イザナキノミコト)と妹伊耶那美命(イザナミノミコト)/黄泉国を訪れた伊耶那岐命
誓約で生まれた神々
建速須佐之男命と天照大御神の対決/三柱の女神の誕生
天照大御神の天の石屋ごもり
高天原と葦原中国/須佐之男命の追放
大国主神の国作りと国譲り
大国主神の試練/葦原中国の支配者/高天原との一体化/高天原からの使者
高千穂への天孫降臨
邇邇芸命の天降り/邇邇芸命の結婚
神代から神武天皇への系譜
海幸彦(ウミサチヒコ)と山幸彦(ヤマサチヒコ)/神倭伊波礼毘古命(神武天皇)

さまざまな神社信仰
代表的な神社信仰
大神宮(だいじんぐう)信仰/八幡(はちまん)信仰/天神(てんじん)信仰/稲荷(いなり)信仰
コラム 山岳信仰と教派信道
山の信仰/教派神道(きょうはしんとう)十三派
聖地の信仰
熊野(くまの)信仰/諏訪(すわ)信仰/白山(はくさん)信仰
その他の神社信仰
日吉(ひよし)(山王)信仰/春日(かすが)信仰/金毘羅(こんぴら)信仰/住吉(すみよし)信仰/東照宮(とうしょうぐう)信仰/靖国(やすくに)信仰/その他の神社信仰


あとがき (平成二十五年(二〇一三年)二月  三橋 健)

参考文献/図版(写真)提供


≪著者: ≫ 三橋 健 (みつはし・たけし) 1939年、石川県生まれ。國學院大學文学部日本文学科を卒業。同大学院文学研究科神道学専攻博士課程単位取得退学。1992年、國學院大學から神道学博士の称号を授与。1991年、ポルトガルのコインブラ大学留学。帰国後、國學院大學講師、助教授を経て教授となる。1996年、國學院大學在外研究員としてフランスとイタリアへ派遣され、パリドフィーヌ大学、グレゴリアン大学、ミラノ東洋学校、ナポリ東洋大学、バチカン放送などで神道・神社に関する講演・講義・放送を行う。2010年、國學院大學を停年退職。同大学院客員教授。また東洋大学・上智大学・駒澤大学・清泉女子大学などの非常勤講師も務めた。著書に『国内神名帳の研究 論考編』『国内神名帳の研究 資料編』(以上、おうふう)、『神道の常識がわかる小辞典』『神社の由来がわかる小辞典』(以上、PHP新書)、『神々の原影』(共著、平河出版社)、『わが家の宗教・神道』『日本神さま事典』(以上、編著、大法輪閣)、『日本人と福の神 七福神と幸福論』(丸善)など多数。


井上智勝 『吉田神道の四百年 神と葵の近世史』(講談社選書メチエ、2013年) '13/02/02
成沢光 『政治のことば 意味の歴史をめぐって』(保立道久 解説、講談社学術文庫、2012年) '12/09/07
佐藤正英 『日本倫理思想史 〔増補改訂版〕  The History of Ethical Thought in Japan, Enlarged and Revised edition 』(東京大学出版会、2012年) '12/08/29
菅野覚明 『神道の逆襲』(講談社現代新書、2001年) '10/11/18






 日本語の「いのち」の「い」は「息(いき)」という意味であり、また「生(い)きる」の「い」と同じ根から生まれた言葉である。「の」は助詞の「の」であり、そして「ち」は「目に見えないが、とても激しい力」という意味で、漢字の「霊」をあてるのがふさわしい。   (p29)


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本「図説 明治の宰相 (ふくろうの本・日本の歴史)」伊藤雅人/前坂俊之 編著5

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図説 明治の宰相 (ふくろうの本/日本の歴史)
図説 明治の宰相 (ふくろうの本・日本の歴史)

○著者: 伊藤雅人/前坂俊之 編著
○出版: 河出書房新社 (2013/1, 単行本 128ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309762005




富国強兵殖産興業の中で近代日本を創り上げた宰相7人の政策と政治。伊藤博文黒田清隆山県有朋松方正義大隈重信桂太郎西園寺公望らの業績を通じて、維新から憲法発布、帝国議会、産業革命、条約改正、日英同盟、日清・日露戦争、天皇崩御までの明治日本の足跡をたどる。


≪目次: ≫
口絵 錦絵で見る明治日本の姿
 開国/戊辰戦争の終結/富国強兵/殖産興業/征韓論/西南戦争/憲法発布/国会開設/日清戦争/日露戦争

はじめに 前坂俊之(静岡県立大学国際関係学部名誉教授)
 国家の興亡は六十〜八十年サイクル/若いエネルギーが明治維新を達成/薩長藩閥が独占し弊害を生んだ/首相・閣僚も薩長閥から/宰相・軍人がリーダーパワーを発揮/近現代史の見方


序章 近代国家への船出
明治新政府の誕生と伊藤博文
 松下村塾でのさまざまな出会い/「錦の御旗」を押し立てた新政府
新政府が戊辰戦争の内乱に勝利
 太古にもどす新政府の基本精神/戊辰戦争の終結
太政官政府の発足
 太政官政府の要職に就く伊藤/中央集権国家の成立に向けて
中央集権体制の確立
 中央集権への布石「版籍奉還」/用意周到に「廃藩置県」を断行
徴兵制の導入で富国強兵へ
 山県有朋による軍政改革/徴兵令を公布
政府主導の「殖産興業」へ
 伊藤・大隈が推進した殖産興業/官界と財界の癒着を生む/お雇い外国人の働き
条約改正に使節団を派遣
 条約改正に岩倉使節団を派遣/留守政府は遣韓使節案を決定
征韓論から「明治六年の政変」へ
 朝鮮への使節派遣をめぐる動き/伊藤・黒田・大隈は岩倉と連携
反征韓に矛盾する台湾出兵
 台湾出兵を決議/大久保は内務省で反乱に対処
最大の内乱「西南戦争」が終結
 朝鮮に欧米の方法で対処/大久保は反乱を各個撃破/私学校の暴発で西南戦争へ
活性化する自由民権運動
 下野した板垣退助の動き/伊藤らによる国会開設の動き/立憲政体に関する伊藤の意見書
大隈を追放した「明治十四年の政変」
 政争になった官有物払い下げ/伊藤による大隈追放劇

第一章 内閣制度
十年後に国会開設を詔勅
 伊藤と大隈の路線対立/国会開設を明言した政府/伊藤博文の欧州視察
貴族院を担う華族制度を創設
 四民平等の中の新身分制度/貴族院を担う華族の誕生
自由民権運動が「自由党」の結成へ
 「自由党」の誕生/激化する「自由党」を解散
福沢諭吉の「脱亜論」
 大隈重信を後押しした福沢諭吉/時事新報に掲載された「脱亜論」/隣国を見切った福沢諭吉
伊藤は政体調査に欧州視察
 欧州視察の重圧/法学者シュタインの教え/ドイツからイギリスへ
後れた隣国の近代化
 華族の制度改革/伊藤の慎重な外交
伊藤博文が初代内閣総理大臣に [第一次伊藤内閣1885・明治18年12月22日〜1888・明治21年4月30日
 内閣総理大臣になった伊藤博文/バランス重視の閣僚
不平等条約改正に欧化政策 [第一次伊藤内閣]
 鹿鳴館外交に批判/条約改正会議の失敗で外相辞任
憲法草案ができ退陣へ [第一次伊藤内閣]
 将来を見据えた制度改革/憲法草案の検討/憲法制定への伊藤の信念

第二章 憲法発布
ついに憲法発布なる [黒田内閣1888・明治21年4月30日〜1889・明治22年10月25日
 伊藤内閣を継承した黒田内閣/お祭り騒ぎの憲法発布/議会を牽制する超然主義
もつれた条約改正 [黒田内閣]
 知識人の憲法批判/難航する不平等条約改正交渉/短命の黒田内閣
天皇の大命で山県が総理に就任 [第一次山県内閣1889・明治22年12月24日〜1891・明治24年5月6日
 山県有朋へ天皇の大命/地方自治に力を注いだ山県

第三章 選挙と議会
多額納税者のみの選挙資格 [第一次山県内閣]
 選挙権・被選挙権の資格/選挙に向けて大同団結運動/反政府系政党の勝利
議会初めの議題は軍事費増強 [第一次山県内閣]
 議会政治のスタート/軍事費増強の予算案/議会運営を乗り切る現実路線
松方首相は解散権を行使 [第一次松方内閣1891・明治24年5月6日〜1892・明治25年8月8日
 首相の座は長州から薩摩へ/窮地に立たされた松方内閣/初めての解散権の行使
大津でロシア皇太子が襲われる [第一次松方内閣]
 ロシア皇太子ニコライの訪日/警備の警官が襲う/司法の独立を世界に証明
第二回選挙に干渉した松方政権 [第一次松方内閣]
 憲政史上初めての解散総選挙/死傷者も出した選挙戦/選挙干渉で崩壊した松方内閣
五人の元勲が揃う黒幕総出内閣 [第二次伊藤内閣1892年・明治25年8月8日〜1896年・明治29年9月18日
 ふたたび元勲主体の内閣へ/伊藤は解散で抵抗し予算を通す

第四章 日清戦争
東学党の乱で日清両国が出兵 [第二次伊藤内閣]
 朝鮮で東学党が武装蜂起/「天津条約」により日本軍も出動
条約改正がなり清国に宣戦布告 [第二次伊藤内閣]
 開戦前に大本営を設置/日英の条約締結が日本を後押し/宣戦布告のないまま日清は開戦
日清戦争に日本が勝利 [第二次伊藤内閣]
 中国海軍が長崎に入港し威嚇/高速巡洋艦と速射砲で対決
三国干渉で遼東半島を返還 [第二次伊藤内閣]
 下関で日清講和条約/三国干渉に屈した日本
具体的な構想となった対ロシア [第二次伊藤内閣]
 列強の蚕食が進む清国/日本は清国の賠償金で兵力増強/対戦に向け日本国内を整備/ロシアが朝鮮半島に進出
衆議院を解散し内閣は総辞職 [第二次松方内閣1896・明治29年9月18日〜1898・明治31年1月12日
 第二次松方内閣の誕生/民党の取り込みに失敗する
民党の取り込みに失敗した伊藤 [第三次伊藤内閣1898・明治31年1月12日〜1898・明治31年6月30日
 伊藤に三度目の組閣大命降る/伊東の善処を無視した伊藤/新党結成ならず伊藤は退陣
初の政党内閣は内部分裂で瓦解 [第一次大隈内閣1898・明治31年6月30日〜1898・明治31年11月8日
 政党内閣の誕生/内部分裂をする憲政党
田中正造は天皇へ公害を直訴 [第一次大隈内閣]
 日本の産業革命と労働争議/鉱毒被害者を官憲が弾圧
清国は義和団を支持し宣戦布告 [第二次山県内閣1898・明治31年11月8日〜1900・明治33年10月19日
 山県が第二次内閣を組閣/清国は八ヵ国に宣戦を布告
陸・海軍は日露戦争を構想 [第四次伊藤内閣1900・明治32年10月19日〜1901・明治33年6月2日
 伊藤は立憲憲政会を与党に組閣/日露戦争の構想を具体化する

第五章 日露戦争
「日英同盟」の締結に世界は驚愕 [第一次桂内閣1901・明治34年6月2日〜1906・明治39年1月7日
 桂太郎は「次官内閣」を組閣/「日英同盟」が成立
宣戦布告前に始まった戦闘 [第一次桂内閣]
 日露開戦を決断/巨大な敵を相手に陸軍の戦い
日本海海戦に完全勝利 [第一次桂内閣]
 旅順港封鎖作戦に失敗/ロシア海軍を壊滅させる
講和反対の民衆が暴動 [第一次桂内閣]
 アメリカの斡旋で講和会議へ/講和不満の民衆が暴徒化する/捕虜にも気遣った日本

第六章 桂園時代
公家出身の西園寺内閣誕生 [第一次西園寺内閣1906・明治39年1月7日〜1908・明治41年7月14日
 桂と西園寺の密約/西園寺内閣の最初の仕事
巨大な戦費が生んだ戦後不況 [第一次西園寺内閣]
 戦後不況と産業/戦後経営を積極的に推進
国民生活と地方改良運動 [第一次西園寺内閣]
 社会主義者が西園寺に期待/足尾銅山暴動事件
不況は社会主義を表面に [第二次桂内閣1908・明治41年7月14日〜1911・明治44年8月30日
 対立する西園寺と山県/緊縮財政を徹底する桂内閣
韓国併合と伊藤暗殺事件 [第二次桂内閣]
 伊藤博文の韓国統治構想/満州からの撤兵をめぐって
桂は再び西園寺に政権を授受 [第二次西園寺内閣1911・明治44年8月30日〜1912・大正元年12月21日
 原敬の政権授受交渉/西園寺内閣の内相と蔵相の争い
明治時代の終焉 [第二次西園寺内閣]
 天皇崩御の日の西園寺公望/桂太郎の動揺と山県有朋の動き

明治の宰相年表 (1867・慶応3年〜1912・明治45・大正元年)


参考文献

編集協力
 竜野 努 (たつの・つとむ) 1958年千葉県生まれ。早稲田大学卒業。新聞社を経て出版社勤務で歴史関係書籍後、古文書・史跡を中心に歴史研究家。著書に『日本史雑学人物伝 大貧乏大逆転』(毎日新聞社)『いま、時代小説がおもしろい』(別冊宝島)『お江戸あきない繁盛図鑑』(アスペクト)など多数
 後閑英雄 (ごかん・としお) 明治大学文学部卒業。出版社勤務を経て作家。著書に『妙楽大師』(第三文明社)『リングの鷲』(漫画原作 潮出版社)『横山光輝 三国志大研究』(共著 潮出版社)など多数
 海童 暖 (かいどう・だん) 1946年福島県生まれ。多くの職業を経験し歴史研究家。著書に『江戸「とんでも殿様」列伝』(PHP文庫)『幕末剣豪秘伝(監修・津本陽)』(ワニ文庫)『いざゆけ! ゼロ戦』(KKベストセラーズ)『栄光の日本海軍』(共著 茜新社)など多数


≪編著者: ≫ 伊藤雅人 (いとう・まさと) 1958年愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。歴史雑誌編集長を経て、歴史作家。編著書に『解き明かされる日はくるか? [歴史の謎]』(岩崎書店)、『実は平家が好き。目からウロコの「源平」、その真実』(メディアファクトリー)など多数。

≪編著者: ≫ 前坂俊之 (まえさか・としゆき) 1943年岡山県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。毎日新聞社入社。同社情報調査部副部長を経て、1993年静岡県立大学国際関係学部教授に就任。同名誉教授。著書に『太平洋戦争と新聞』(講談社学術文庫)、『日露インテリジェンス戦争を制した天才参謀明石元二郎大佐』(新人物往来社)、『死刑』(現代書館)、『ニッポン奇人伝』(社会思想社)など多数。


伊藤之雄 『山県有朋 愚直な権力者の生涯』(文春新書、2009年) '12/01/30
伊藤之雄 『元老西園寺公望 古希からの挑戦』(文春新書、2007年) '11/12/08
伊藤之雄 『政党政治と天皇』(日本の歴史22、講談社学術文庫、2010年) '11/10/23
瀧井一博 『伊藤博文 知の政治家』(中公新書、2010年) '11/11/30
瀧井一博 編 『伊藤博文演説集』(講談社学術文庫、2011年) '11/10/31
瀧井一博 『文明史のなかの明治憲法 この国のかたちと西洋体験』(講談社選書メチエ、2003年) '11/12/24

井上勝生 『幕末・維新』(シリーズ日本近現代史1、岩波新書、2006年) '11/08/13
井上勝生 『開国と幕末改革』(日本の歴史18、講談社学術文庫、2009年) '11/08/01
井上寿一 『日本外交史講義』(岩波テキストブックス、岩波書店、2003年) '13/02/23
オットマール・フォン・モール 『ドイツ貴族の明治宮廷記  Ottmar von Mohl: “Am japanischen Hofe”, 1904 』(金森誠也 訳、講談社学術文庫、2011年) '12/01/27
木村幸比古 編著 『図説 戊辰戦争』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2012年) '12/12/05
坂本一登 『伊藤博文と明治国家形成 「宮中」の制度化と立憲制の導入』(講談社学術文庫、2012年) '12/04/12
佐々木隆 『明治人の力量』(日本の歴史21、講談社学術文庫、2010年) '11/09/25
鈴木淳 『維新の構想と展開』(日本の歴史20、講談社学術文庫、2010年) '11/08/29
鳥海靖 『逆賊と元勲の明治』(講談社学術文庫、2011年) '11/12/02
西修 『図説 日本国憲法の誕生』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2012年) '12/06/10
原田敬一 『日清・日露戦争』(シリーズ日本近現代史3、岩波新書、2007年) '11/08/27
坂野潤治 『日本近代史』(ちくま新書、2012年) '12/07/06
坂野潤治 『明治国家の終焉 1900年体制の崩壊』(ちくま学芸文庫、2010年) '10/08/11
坂野潤治 『近代日本の国家構想 1871-1936』(岩波現代文庫、2009年) '10/04/01
坂野潤治+大野健一 『明治維新 1858-1881』(講談社現代新書、2010年) '10/02/23
坂野潤治 『明治デモクラシー』(岩波新書、2005年) '10/02/17
坂野潤治 『未完の明治維新』(ちくま新書、2007年) '10/02/10
牧原憲夫 『民権と憲法』(シリーズ日本近現代史2、岩波新書、2006年) '11/08/23
宮本又郎 編著 『図説 明治の企業家』(ふくろうの本・日本の歴史、河出書房新社、2012年) '12/09/09
松浦玲 『勝海舟と西郷隆盛』(岩波新書、2011年) '12/02/07






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本「図説 フランス革命史 (ふくろうの本・世界の歴史)」竹中幸史5

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図説 フランス革命史 (ふくろうの本/世界の歴史)
図説 フランス革命史 (ふくろうの本・世界の歴史)

○著者: 竹中幸史
○出版: 河出書房新社 (2013/1, 単行本 152ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309762012



フランス革命、とくにロベスピエール
サン=ドニ大聖堂のくだりから


フランス革命はいまだに終わっていない!? 暴動、陰謀、虐殺。果てはルイ16世とマリ・アントワネットを断頭台に送り、ナポレオンの天下を生んだ。フランス革命の歴史、決定版ガイド!!

近代史上最大の事件「フランス革命」とは何だったのか? 熱狂と妥協、希望と絶望の時代、人びとはいかに生き抜き、われわれに何を残したのか? 最新の学術成果をふまえ、気鋭が「革命」の真実に迫る。


≪目次: ≫
はじめに
サン=ドニ大聖堂に眠るルイ一六世とマリ=アントワネット/エトワール凱旋門レリーフの謎/革命に尽くした人がいないパンテオン

第1章 揺らぐ「絶対王政」
「朕は国家なり」の真実とは?/売官制の功罪/曖昧な国境/王権は「社団国家」の頂点に/絶対王政の構造的弱点/社団内部の均質性が崩れる時/三つの身分のあいだの流動性/中途半端な革命
column アンシアン・レジーム期の三つの身分

第2章 世論の誕生
ブルジョワジーが作った〈サークル〉とは/啓蒙思想のパトロンとして/議論の場フリーメイソンと思想協会/統合力を弱める若者組/重要だった居酒屋という場/「世論」の創出/無視できなくなってきた「世論」/出版統制の緩和/焦点は地方の行財政改革/決定的になった王権と貴族の対立/一七五年ぶりの三部会開催の決定/第三身分の意見表明/噂が噂を呼ぶ
column 革命を準備したのは誰か――三流文士? 啓蒙思想家?

第3章 一七八九年の成果
紛糾する三部会/「国民議会」から「憲法制定国民議会」へ/バスティーユ陥落/広がるパニック「大恐怖」/「貴族たちがこのまま黙っているわけがない」/「封建的特権の廃止」と市民の権利宣言/民衆、ヴェルサイユへ/終わらない改革/ついに完成した憲法
column 球技場の誓いの素描(ダヴィド)
描かれた革命の主役たち/革命の理想、現実、「記憶」

第4章 九一年体制――革命は終わらない
国王一家のヴァレンヌ逃亡事件/収まらないパリ民衆の疑念と怒り/高まる社会不安/オーストリアに宣戦布告/王制打倒へ/第二の革命
column 革命家ロベスピエールの誕生
二つの相反するイメージ/理想社会の実現を夢想する

第5章 新生への希望――市民のまわりでいったい何が変わったのか
フランス革命が革命家を生み、育てた/ジャコンバン=クラブの起こり/政治結社のネットワーク/人びとの絆/フランスばんざい!/死と再生/赤、白、青の三色/神と国王の讃歌「テ・デウム」/「ラ・マルセイエーズ」の誕生/自由の木とフリジア帽
column ニュースの誕生――Révolutions de Paris の事例から

第6章 第一共和政と国王の死
フランス王国の終焉/ジロンド派とモンターニュ派に分裂/「祖国が生き延びねばならないがために、ルイは死なねばならない」/ルイ一六世の処刑/不可逆の文化革命の開始/「自由」の像
column フランス革命と外国人
変化する外国人へのまなざし/国家に監視され規律される市民

第7章 反革命とジャコバン独裁
対英戦争と徴兵問題/ヴァンデ地方で噴き出した不満/白旗を掲げたカトリック王党軍/ジロンド派 vs モンターニュ派/熾烈を極める党派抗争/独裁の「正当化」と地方の反発/フェデラリスムの「反乱」/日の目を見なかった画期的な憲法/マラー暗殺/国家を挙げて反革命運動に抗す/革命独裁へ/ジロンド派領袖とマリ=アントワネットの処刑/公安員会――独裁の頭脳/中央集権と分断される地方
column 公安委員会の面々
ロペスピエール/バレール/ジャンボン(サン=タンドレ)/クートン/プリュール=ド=ラ=マルヌ/サン=ジュスト/ランデ/カルノー/ブルュール=ド=ラ=コート=ドール/ビョー=ヴァレンヌ/コロ=デルボワ/エロー=ド=セシェル

第8章 革命礼拝――非キリスト教化、英雄伝説、愛国教育
「聖性の移転」/革命暦(共和暦)の導入/地名・街路名の変更/ヴェルサイユは「自由のゆりかご(ベルソー・ド・ラ・リベルテ)」に/長期的に進んだ非キリスト教化/破壊された教会、修道院、イエス像/「理性の祭典」/英雄の誕生と演出/「自由の殉教者」の登場/祖国のシンボルとしての子ども/国民祭典の開始/革命にふさわしい愛国者の純粋培養/公教育の中心を「学校に求めない」
column 日章旗と君が代

第9章 独裁の神経網――実働部隊としての地方ジャコバン=クラブ
新時代の政治教育/地方に広がるモンターニュ派独裁への支持/爆発的増殖を遂げたクラブ/地方クラブの多岐にわたる活動/フランス革命を下から支えたクラブ
column 女たちも立った

第10章 テルミドールの反動――被害者は誰?
度重なる勝利/エベール派、ダントン派の処刑/地域によって差の大きい恐怖政治/パリにおける処刑と「プレリアル二二日の法」/テルミドールのクーデタへの道/ロベスピエール、処刑/「世論」の専制=革命独裁
column 奴隷解放宣言とハイチ革命
近代史上初、植民地の黒人奴隷制廃止宣言/フランス革命の負の遺産

第11章 革命の軟着陸――総裁政府、そしてブリュメールのクーデタへ
白色テロの防風が吹き荒れる/新憲法と王党派の蜂起/総裁政府の迷走/不安定な民主主義か、強権を持った警察国家か/大革命の終焉/革命の反動か定着か/エリート育成のための教育改革/政治結社の盛衰
column 革命戦争と姉妹共和国

第12章 長い革命――一九世紀における大革命の「記憶」
ナポレオンが革命に終止符を打つ/記憶の争奪戦の始まり/革命とナポレオンの「記憶」/時を経て国歌となった「ラ・マルセイエーズ」/革命の旗、三色旗/マリアンヌの行方/第三共和国によるフランス革命の記憶の動員/フランス革命はいまだに終わっていない
column 経済史上のフランス革命

フランス革命略年表 (1751〜1889)

あとがき À Marianne du 21e siècle (竹中幸史)

主要参考文献


≪著者: ≫ 竹中幸史 (たけなか・こうじ) 1970年、鎌倉市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。元名古屋外国語大学外国語学部准教授、神戸女学院大学文学部准教授。専門はフランス革命史、フランス近代史。主要著書:『フランス史からの問い』(山川出版社、共著)、『フランス革命と結社――政治的ソシアビリテによる文化変容』(昭和堂、2005年度渋沢・クローデル賞本賞受賞)、『大学で学ぶ西洋史――近現代』(ミネルヴァ書房、共著)、『新しく学ぶ西洋史――アジアから考える』(ミネルヴァ書房、共著、近刊)、P・ノラ編、谷川稔監訳『記憶の場――フランス国民意識の文化=社会史 第二巻〈統合〉』(岩波書店、共訳)、など。


佐々木真 『図説 フランスの歴史』(ふくろうの本・世界の歴史、河出書房新社、2011年) '11/10/02






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本「ニーチェ ニヒリズムを生きる (河出ブックス052)」中島義道5

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ニーチェ ---ニヒリズムを生きる (河出ブックス)
ニーチェ ニヒリズムを生きる (河出ブックス052)

○著者: 中島義道
○出版: 河出書房新社 (2013/2, 単行本 208ページ)
○定価: 1,365円
○ISBN: 978-4309624525




「誰の役にも立たず、ほとんどの人を絶望させ、苛立たせ、(略)あらゆる『価値あるもの』をなぎ倒し… 近・現代人とまさに正反対の価値観を高らかに歌い上げる」 ニーチェへ――「明るいニヒリズム」の哲学者がニヒリズムの始祖ニーチェの哲学に真っ向から立ち向かいながら、哲学のおそろしさと歓び、生の無意味と人間の醜さの彼方に「ヤー(然り)!」を見出すニーチェ論の決定版。真に「過酷なニーチェ」がここに甦る。


≪目次: ≫
はじめに

第1章 神は死んだ
ハイデガーの解釈/神はもともと死んでいた/ニーチェのパウロ主義批判/ニーチェのイエス批判/神の死と人間の死/新しい神?
第2章 ニヒリズムに徹する
ヨーロッパのニヒリズム/ツァラトゥストラのサル/ニーチェに「反抗する」ことがニーチェを理解することである/ニヒリズムの三形式/受動的ニヒリズムの諸相/ニーチェの「怒り」を引き受ける/カントとニーチェ
第3章 出来事はただ現に起こるだけである
徹底的懐疑と最善感/必然的なものはない/(いわゆる)偶然的なもの/偶然の消滅=運命愛/近代法にもぐり込んだ因果応報/現代日本の畜群たち
第4章 人生は無意味である
「よく生きる」/よく生きることと死/考える葦/広大な宇宙のただ中で/『神の死』を誠実に受け容れること/誠実とエゴイズム/遠近法主義/真理は女である/永遠との結婚
第5章 「人間」という醜悪な者
人間的、あまりに人間的/純朴なニーチェ/戦わないニーチェ/虚栄心/精神の奇形/弱者は生きる価値がない/柔和な畜群/ルサンチマン/火のイヌ/ヒトラーとニーチェ/『ツァラトゥストラ』第四部/最も醜い人間/同情の克服/「子ども」という概念の二重性
第6章 没落への意志
「没落する」ということ/真理を伝える人間たちへの嫌悪/殉教者?
第7章 力への意志
力への意志と誠実であること/「僧侶=パウロ主義者」という力ある者/永遠回帰を受け容れる意志
第8章 永遠回帰
永遠回帰とは何か?/批判的検討/モグラの永遠回帰/パウロ主義も永遠回帰する?/小びとの永遠回帰/瞬間と永遠回帰/ニヒリズムの完成?

あとがき (二〇一二年 十一月中旬 ウィーンでは、そろそろクリストキンドルマルクトの屋台が出ているころだなあと思いつつ…… 中島義道)


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。電気通信大学元教授。「哲学塾カント」を主宰。著書に『カントの自我論』(岩波現代文庫)、『カントの人間学』(講談社現代新書)、『ヒトラーのウィーン』(新潮社)、『悪について』(岩波新書)、『観念的生活』(文春文庫)、『真理のための闘争』(河出書房新社)、『「純粋理性批判」を嚙み砕く』(講談社)、『ウィーン家族』(角川書店)、『カイン』(新潮文庫)など。


フリードリヒ・ニーチェ 『喜ばしき知恵  Die fröhliche Wissenschaft: la gaya scienza 』(村井則夫 訳、河出文庫、2012年) '12/11/07
ニーチェ 『ツァラトゥストラ 〈下〉  Also sprach Zarathustra, III 1884, IV 1885 』(丘沢静也 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/02/21
ニーチェ 『ツァラトゥストラ 〈上〉  Also sprach Zarathustra, I 1883, II 1883 』(丘沢静也 訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/12/08
ニーチェ 『ツァラトストラかく語りき〈下〉』(竹山道雄 訳、新潮文庫、1953年) '09/09/29
ニーチェ 『ツァラトストラかく語りき〈上〉』(竹山道雄 訳、新潮文庫、1953年) '09/09/27
ニーチェ 『道徳の系譜学  Zur Genealogie der Moral, 1887 』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/07/08
ニーチェ 『善悪の彼岸  Jenseits von Gut und Bose, 1886.』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/05/10

ジル・ドゥルーズ 『ニーチェ  Nietzsche, 1965』(湯浅博雄 訳、ちくま学芸文庫、1998年) '09/09/19
ジャック・デリダ/ジル・ドゥルーズ/ジャン=フランソワ・リオタール/ピエール・クロソウスキー 『ニーチェは、今日?  Nietzsche aujourd'hui? 』(林好雄/本間邦雄/森本和夫 訳、ちくま学芸文庫、2002年) '09/05/23
須藤訓任 『ニーチェ 〈永劫回帰〉という迷宮』(講談社選書メチエ、1999年) '09/04/26
永井均 『これがニーチェだ』(講談社現代新書、1998年) '09/04/22
田島正樹 『ニーチェの遠近法』(クリティーク叢書、青弓社、1996年、新装版 2003年) '09/04/21
永井均 『ルサンチマンの哲学』 (シリーズ・道徳の系譜、河出書房新社、1997年) '09/04/20
神崎繁 『ニーチェ どうして同情してはいけないのか』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '09/04/12
長谷川宏 『格闘する理性 ヘーゲル・ニーチェ・キルケゴール』(洋泉社MC新書、2008年) '09/01/27






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本「図説 大奥の世界 (ふくろうの本・日本の歴史)」山本博文 編著5

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図説 大奥の世界 (ふくろうの本/日本の歴史)
図説 大奥の世界 (ふくろうの本・日本の歴史)

○著者: 山本博文
○出版: 河出書房新社 (2012/11, 単行本 128ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761992



この役所(大奥は、将軍とその正室である御台所の生活を支える役所だった)の最大の任務は、将軍の跡継ぎをもうけること、、、  (p14、「編著者のことば」)


装束・髪型・化粧・職制・行事・しきたり…禁断の園の実像に迫るビジュアル決定版。
映画「大奥」公開。江戸時代250年間、将軍のためにだけ存在した「大奥」。絢爛豪華なベールの奥に閉ざされた世界を、豊富な錦絵、衣装や家具等の写真を交え、大奥研究の第一人者が解説。


≪目次: ≫
口絵 描かれた大奥の世界
口絵 描かれた将軍の世界

編著者のことば 山本博文(東京大学大学院情報学環・史料編纂所教授)
大奥の主人/大奥の組織/大奥の生活と行事/本書の構成と特徴

第一章 百花繚乱「大奥の世界」
江戸城と大奥の変遷
大奥への奉公
大奥の職制と俸禄
御目見得以上(上臈御年寄/御年寄/小上臈/御客会釈/中年寄/御中臈/御錠口/御小姓/御表使/御右筆/御次/御切手書/御伽坊主/呉服之間/御広座敷)/御目見得以下(御三之間/御仲居/御火之番/御使番/御末)

第二章 大奥の日常生活
大奥の年中行事
大奥の生活
婚礼/出産/葬儀
 将軍の一日
 将軍の御小座敷
 御台所の一日
 御台所の住まい
 将軍と御台所の食事
 奥女中たちの宿舎
大奥の装い
 大奥の化粧
上流階級の婚礼化粧道具/お歯黒化粧/白粉化粧/紅化粧/眉化粧/髪の装いと髪飾り/髪飾り/大奥の主な行事の服装
 大奥の主な行事の服装
大奥の遊び

第三章 大奥の歴史と人物
大奥の誕生
家康時代の大奥/長子相続の原則/大奥を作った春日局
大奥の法度
「男子禁制」ではなかった大奥/男子禁制の強化/吉宗の大奥改革
大奥の対立
 お江 vs 春日局
待ち望まれた男子の誕生/竹千代を世継ぎと認めた家康/お江の無念、お福の歓喜
 天英院 vs 月光院
四歳の新将軍/絵島生嶋事件の背景/八代将軍吉宗の就任
 天璋院 vs 和宮
新将軍の“養母”天璋院/御所風にこだわる和宮/徳川家を救った二人
大奥の権威
背景にある将軍の威光/老中の人事を左右する御年寄/矜持を失わない大奥
大奥のリストラ
大奥の浪費体質/吉宗の大奥改革/ぶれる幕府の大奥対策
歴代将軍と妻妾
 初代 徳川家康
築山殿(正室)/朝日姫(正室)/小督局(側室)/茶阿局(側室)/西郷局(側室)/お亀(側室)/お万(側室)
 二代 徳川秀忠
お江(正室)/お静(側室)
 三代 徳川家光
孝子(正室)/お玉(側室)/お楽(側室)/お万(大上臈)
 四代 徳川家綱
浅宮顕子(正室)
 五代 徳川綱吉
信子(正室)/大典侍(側室)/お伝(側室)/染子(側室?)
 六代 徳川家宣
煕子(正室)/お喜世(側室)/お須免(側室)
 七代 徳川家継
吉子内親王(正室)
 八代 徳川吉宗
真宮理子(正室)/お須磨(側室)/お古牟(側室)/お久(側室)
 九代 徳川家重
比宮増子(正室)/お幸(側室)/お遊喜(側室)
 十代 徳川家治
五十宮倫子(正室)/お知保(側室)/お品(側室)
 十一代 徳川家斉
寔子(正室)/お万(側室・御内緒の御方)/お楽(側室)/お登勢(側室)/お蝶(側室)/お美代(側室)/お八重(側室)/お瑠璃/梅村
 十二代 徳川家慶
楽宮喬子(正室)/お定(側室)/お美津(側室)/お琴(側室)/姉小路(上臈御年寄)
 十三代 徳川家定
篤子(正室)/お志賀(側室)
 十四代 徳川家茂
和宮(正室)
 十五代 徳川慶喜
美賀子(正室)/お信(側室)/お幸(側室)
大奥事件帖
 絵島生嶋事件
 コラム 御中臈「てや」の奮闘
 延命院事件
 コラム 宇治の間の伝説
 智泉院事件
 コラム 御末女中「あらし」の怪死
 感応寺事件
 コラム 将軍家慶のスキャンダル
大奥の終焉

大奥年表(永禄5・1562〜明治2・1869)
参考文献


※カバー錦絵 『千代田之大奥 お花見』国立国会図書館蔵

≪編著者: ≫ 山本博文  (やまもと・ひろふみ) 1957年岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。文学博士。東京大学史料編纂所教授を経て、東京大学大学院情報学環教授史料編纂所教授兼任)。大奥女中や江戸の官僚組織研究の第一人者。1992年『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社、のち講談社学術文庫)で40回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。著書に『江戸城の宮廷政治』(講談社学術文庫)、『島津義弘の賭け』(中公文庫)、『江戸のお白州』(文春文庫)、『お殿様たちの出世 江戸幕府老中への道』(新潮選書)、『大奥学』(新潮文庫)、『日本史の一級史料』(光文社新書)、『信長の血統』(文春新書)など多数。

山本博文 『殉死の構造』(講談社学術文庫、2008年) '10/10/11





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本「図説 戊辰戦争 (ふくろうの本・日本の歴史)」木村幸比古 編著5

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図説 戊辰戦争 (ふくろうの本/日本の歴史)
図説 戊辰戦争 (ふくろうの本・日本の歴史)

○著者: 木村幸比古 編著
○出版: 河出書房新社 (2012/10, 単行本 111ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761978




2013年大河ドラマ『八重の桜』の舞台・会津落城の悲劇と戊辰の役の裏側。火蓋をきった鳥羽伏見の戦いから(、江戸無血開城彰義隊壊滅、会津落城、)箱館戦争までを、豊富な写真とともにたどる。新発見! 土方歳三辞世の句収録。


≪目次: ≫
序 戊辰戦争を歩く/木村幸比古(霊山歴史館)
内憂外患/攘夷の嵐/鳥羽伏見の戦い/上野彰義隊/奥羽越列藩同盟から会津戦争/北辺の地・箱館戦争/士族の反乱・西南戦争

第一章 開国と尊王攘夷
1 ペリー来航
アジアの激動/ペリー来航の影響
2 開国とその影響
日米和親条約ハリスの来日/安政の大獄桜田門外の変/薩摩・長州の動向/生麦事件/長州藩、攘夷決行/薩英戦争

第二章 大政奉還への道
1 混乱する京都政界
八月十八日の政変参与会議の崩壊/池田屋事件蛤御門の変四国連合艦隊下関砲撃事件
コラム 幕末最強の武装集団・新選組
新選組の誕生/池田屋事件/厳格な禁令/幕末を駆け抜けた新選組
2 幕長戦争から薩長同盟
第一次幕長戦争/高杉晋作の挙兵/坂本龍馬中岡慎太郎兵庫開港問題薩長連合/第二次幕長戦争
3 大政奉還
将軍慶喜の奮闘/海援隊陸援隊船中八策薩土盟約/大政奉還の上表

第三章 鳥羽伏見の戦い
1 王政復古
徳川慶喜の思惑/王政復古のクーデター/小御所会議/後退する討幕派
2 開戦
薩摩藩邸焼き討ち事件/鳥羽街道での衝突/城門を閉ざす淀城/津藩の寝返り/慶喜の大坂脱出

第四章 彰義隊の戦い
1 新政府軍、江戸に迫る
恭順を決意する慶喜/彰義隊の発足/江戸に迫る新政府軍
コラム 近藤勇の死
2 江戸無血開城
海舟の使者・山岡鉄舟/鉄舟、西郷と会見/海舟が敷いた背水の陣/旧幕府軍の抵抗/大村益次郎、江戸へ/彰義隊壊滅

第五章 会津戦争
1 奥羽越列藩同盟の成立
松平容保、会津へ/庄内藩の受難/水面下の謝罪嘆願工作/旧幕府軍、会津と連携/白石会議を開催/世良修蔵暗殺/奥羽鎮撫総督の孤立/白河の攻防戦/九条道孝、仙台を脱出
2 会津落城と東北戦争の終結
仙台藩の降伏/河井継之助と長岡藩/庄内藩降伏/白虎隊の悲劇/若松城下の戦闘/東北戦争の終結
コラム 女たちの会津戦争
中野竹子娘子隊/女傑・山本八重/壁に刻まれた無念/同志社と八重

第六章 箱館戦争
1 榎本武揚の夢
榎本軍、蝦夷地に上陸/榎本政権の誕生
2 箱館戦争の終結
宮古湾海戦五稜郭の落城

戊辰戦争関係年表
参考文献一覧・図版(写真)提供


≪編著者: ≫ 木村幸比古 (きむら・さちひこ) 1948年京都市出身。國學院大學文学部卒。幕末維新ミュージアム霊山歴史館学芸課長。高知県観光特使。NHK大河ドラマ「徳川慶喜」「新選組!」「龍馬伝」で展示委員を務める。著書に『龍馬語録』『新選組日記』『吉田松陰の実学』『龍馬暗殺の謎』(以上、PHP研究所)、『幕末維新 珠玉の一言』『京都 幕末維新かくれ史跡を歩く』(以上、淡交社)、『史伝 土方歳三』(学習研究社)、『新選組全史』(講談社)など多数。






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本「喜ばしき知恵  Die frohliche Wissenschaft: la gaya scienza (河出文庫)」フリードリヒ・ニーチェ、村井則夫 訳5

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喜ばしき知恵 (河出文庫)
喜ばしき知恵  Friedrich Nietzsche “Die fröhliche Wissenschaft: la gaya scienza” (河出文庫)

○著者: フリードリヒ・ニーチェ村井則夫
○出版: 河出書房新社 (2012/10, 文庫 491ページ)
○定価: 1,260円
○ISBN: 978-4309463797
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……初版が1882年、大幅な増補を含む第二版が1887年に刊行されているということは、その間に主著『ツァラトゥストラはこう語った』(1883-85年)をまるまる挟み、さらには『善悪の彼岸』(1886年)をもまたいで成立していることになる、際立って特異な位置を占める


ニーチェの最も美しく、最も重要な著書が、冷徹にして流麗な日本語によってよみがえる。「この書物の言葉は、氷晶を融かす春風にも似ている[…]。いまだ冬の圏内にありながら、冬を打倒する勝利が予感されるのだ。」「神は死んだ」と宣言しつつ永遠回帰の思想をはじめてあきらかにしたニーチェ哲学の中核をなす大いなる肯定の書。


≪目次: ≫
喜ばしき知恵――華やぐ知恵 la gaya scienza 』 Die fröhliche Wissenschaft

序文 第二版に寄せて (ジェノヴァ郊外ルータにて 一八八六年秋)

「戯(たわむ)れ、企(たくら)み、意趣返し」――ドイツ語韻文の序曲
1 招待/2 わが幸福/3 尻込みせずに/4 対話/5 徳ある人びとに/6 処世訓/7 汝が汝の指南役/8 三たび脱皮して/9 わが薔薇/10 軽蔑する者/11 箴言に曰く/12 光の愛好者に/13 舞踏者にとって/14 豪気な者/15 錆/16 上へ向って/17 傑物の言葉/18 狭い心/19 意図せざる誘惑者/20 一考の余地/21 傲慢の戒め/22 男と女/23 解釈/24 ペンシミストへの特効薬/25 願い/26 私の非情さ/27 彷徨(さすら)い人/28 初心者のための慰め/29 天体のエゴイズム/30 隣人/31 聖者の変装/32 奴隷/33 孤独者/34 セネカとその知友―― Seneca et hoc genus omne /35 氷/36 青年期の著作/37 用心/38 敬虔な者は語る/39 夏に/40 嫉みをもたない/41 ヘラクレイトス主義/42 気位の高すぎる者の原則/43 忠告/44 底を究める者/45 永遠の来訪者/46 疲弊した者の判断/47 没落/48 法則に逆らって/49 賢者は語る/50 頭脳流出/51 真摯な願い/52 足で書く/53 『人間的な、あまりに人間的な』――ある著作/54 わが読者に/55 写実主義の画家/56 詩人の虚栄心/57 選り好みの趣味/58 曲がった鼻/59 筆が進まない/60 高等な人間/61 懐疑論者は語る/62 この人を見よ―― Ecce homo /63 星のモラル

第一書
1 生存の目的の教師/2 知的良心/3 高貴と低俗/4 種を維持するもの/5 無条件の義務/6 威厳の失墜/7 勤勉な者たちへの忠告/8 無意識の徳/9 われわれの噴火/10 ある種の隔世遺伝/11 意識/12 学問の目標について/13 権力感情の理論に寄せて/14 愛と呼ばれる一切のもの/15 遠方から/16 橋を渡って/17 自分の貧しさに理由をつける/18 古代的な誇り/19 悪/20 愚劣さの品格/21 無私無欲を説く者に/22 国王のためのタイムテーブル/23 頽廃の特徴/24 あれこれの不満/25 認識に不適格/26 生きるとは何か?/27 世棄て人/28 最善のもので害をなす/29 嘘であとづけをする者たち/30 著名人の喜劇/31 商業と貴族/32 望まれざる弟子/33 講演を立ち聞きして/34 隠れた歴史―― historia abscondita /35 異端と魔術/36 末期の言葉/37 三種の誤謬にもとづいて/38 爆発する人びと/39 趣味の変化/40 高貴な外見の払底/41 後悔することなく/42 労働と退屈/43 法律が語るもの/44 思い込まれた動機/45 エピクロス/46 われわれの驚嘆/47 情熱の抑圧について/48 苦境の知識/49 寛大さとその同類/50 孤立という論証/51 真理感覚/52 他人がわれわれについて知っていること/53 善が始まるところ/54 仮象の意識/55 最後の高貴な心映え/56 苦悩への欲求

第二書
57 現実主義者たちに向けて/58 ただ創造する者のみが/59 われわれ芸術家/60 女性たちと遠隔作用/61 友情を讃えて/62 愛/63 音楽における女性/64 疑い深い者たち/65 献身/66 弱者の強み/67 自らを演じる/68 意志と受諾/69 復讐の能力/70 英雄を圧倒する女傑/71 女性の貞淑について/72 母たるもの/73 聖なる残酷/74 もてない女性たち/75 第三の性/76 最大の危機/77 悪びれることのない動物/78 感謝すべきこと/79 未熟さの魅力/80 芸術と自然/81 ギリシア的な趣味/82 非ギリシア的なエスプリ/83 翻訳/84 詩の起源について/85 善いものと美しいもの/86 劇場について/87 芸術家の自惚(うぬぼ)れについて/88 真理への熱意/89 今と昔/90 光と影/91 要注意/92 散文と詩/93 ところで一体、なぜ君はものを書くのか/94 死後の成長/95 シャンフォール/96 二人の弁論家/97 文筆家の饒舌について/98 シェイクスピアを讃えて/99 ショーペンハウアーの信奉者たち/100 尊敬を学ぶ/101 ヴォルテール/102 文献学者たちに一言/103 ドイツ音楽について/104 ドイツ語の響きについて/105 芸術家としてのドイツ人/106 仲介者としての音楽/107 芸術に対するわれわれの究極の感謝

第三書
108 新たな闘争/109 用心しよう!/110 認識の起源/111 論理的なものの起源/112 原因と結果/113 毒物学/114 道徳的なものが及ぶ範囲/115 四つの誤謬/116 集群本能/117 集群の良心的呵責/118 好意/119 利他主義にあらず!/120 魂の健康/121 生は論拠にあらず/122 キリスト教における道徳的懐疑/123 手段に甘んじることのない認識/124 無限なるものの地平で/125 狂乱の男/126 神秘的な物言い/127 最古の宗教性の名残り/128 祈りの価値/129 神の条件/130 剣呑な決意/131 キリスト教と自殺/132 キリスト教への反感/133 原則/134 犠牲者としてのペシミスト/135 罪の由来/136 選ばれた民/137 比喩で語ると/138 キリストの誤り/139 情熱の色合い/140 あまりにユダヤ的な/141 あまりに東方的/142 香の薫り/143 多神教の最大の効用/144 宗教戦争/145 菜食主義者の危険/146 ドイツ的希望/147 問いと答え/148 宗教改革が起こるところ/149 宗教改革の挫折/150 聖人の批判について/151 宗教の起源について/152 最大の変化/153 詩人たる人間―― homo poeta /154 人生のさまざまな危険/155 われわれに欠けているもの/156 影響甚大な人物/157 嘘を吐く―― mentiri /158 厄介な性格/159 すべての徳に時節あり/160 徳との交流に際して/161 時代の讃美者に対して/162 エゴイズム/163 大勝利のあとで/164 安らぎを求める者たち/165 諦念者の幸福について/166 いつも同じ仲間のうちで/167 人間嫌いと愛/168 ある病んだ者について/169 公然たる敵/170 大衆とともに/171 名声/172 趣味を台無しにする者/173 深遠であることと、深遠に思われること/174 はぐれ者/175 雄弁について/176 同情/177 「教育制度」に関して/178 道徳的啓蒙について/179 思想/180 自由思想家の絶好の時代/181 追随と先行/182 孤独の中で/183 最良の未来の音楽/184 司法/185 貧しさ/186 良心の疼き/187 実演に際して気分を害するもの/188 労働/189 思想家/190 賞讃者に抗して/191 多くの弁護に抗して/192 最良な人びと/193 カントの機知/194 隠し事のないひと/195 笑止千万/196 われわれの聴覚の限界/197 ゆえに用心を/198 気位の高い者の不快/199 気前の良さ/200 笑い/201 賛同/202 浪費家/203 この男は腹黒い―― Hic niger est /204 物乞いと礼節/205 必要/206 雨が降る日に/207 嫉妬深い者/208 偉大な男!/209 理由を尋ねるやり方/210 勤勉さの節度/211 隠れた敵/212 見損なわないよう/213 幸福への道/214 信じる者は救われる/215 理想と素材/216 声の危険/217 原因と結果/218 私が嫌悪するもの/219 刑罰の目的/220 犠牲/221 思いやり/222 詩人と嘘吐き/223 感覚の代理/224 動物たちの批評/225 自然に従う人びと/226 疑い深い者とその話法/227 考え損ない、撃ち損ない/228 調停者に対して/229 強情と忠誠/230 沈黙の欠如/231 「徹底した」人たち/232 夢を見ること/233 最も危険な観点/234 音楽家への慰めの言葉/235 精神と人格/236 大衆を煽動するために/237 礼儀正しい人/238 嫉み知らず/239 楽しみを知らない人/240 海辺に/241 作品と芸術家/242 各人にその持ち分を―― suum cuique /243 「良」と「劣」の起源/244 思想と言葉/245 選択における賞讃/246 数学/247 習慣/248 書物/249 認識者の溜息/250 罪/251 苦悩する者への誤解/252 むしろ負債を/253 どこでもわが家に/254 苦境に逆らって/255 模倣者/256 皮膚性/257 経験から/258 偶然を否定する者たち/259 楽園から/260 九九/261 独創性/262 「永遠の相の下に」―― sub specie aeterni /263 虚栄心ではなく/264 われわれの行い/265 究極の懐疑/266 冷酷さが必要なところ/267 偉大な目標をもつと/268 英雄になるには/269 あなたは何を信じているか?/270 あなたの良心はどう語るか?/271 あなたの最大の危険はどこにあるか?/272 あなたは他人の何を愛するか?/273 あなたは誰を劣っているとみなすか?/274 あなたにとって最も人間的なものとは何か?/275 事由が達成された証とは何か?

第四書 聖なる一月―― Sanctus Januarius 聖ヤヌアリウス
276 新しい年に/277 人格的な摂理/278 死の思想/279 星の友情/280 認識者向けの建築/281 締め括るすべ/282 馬脚/283 肝の据わった人間/284 自己への信頼/285 いよいよ高く!/286 口を挟む/287 盲目の喜び/288 昂揚感/289 船に乗れ!/290 一事が肝心/291 ジェノヴァ/292 道徳の説論者に/293 われわれの空気/294 自然の誹謗者に抗して/295 短期の習慣/296 定評/297 矛盾しうること/298 溜息をついて/299 われわれは芸術家から何を学び取るべきか/300 科学の前奏曲/301 観想的人間の妄想/302 最も幸福な人間の危険/303 二人の幸福者/304 実行することで諦める/305 自己統制/306 ストア派とエピクロス派/307 批判のために/308 日々の歴史/309 第七の孤独から/310 意志と波/311 屈折した光線/312 私の犬/313 受難図は描かない/314 新たな愛玩動物(ペット)/315 最後の時について/316 預言者たる人間/317 回顧/318 苦痛の中の知恵/319 われわれの体験の解釈者として/320 再会に際して/321 新たな用心/322 比喩/323 宿命の中の幸運/324 生の半ばで―― in media vita /325 偉大さに必要なもの/326 魂の医師と苦痛/327 真面目に考える/328 愚劣さをいたぶる/329 閑暇と怠惰/330 喝采/331 聾者にされるより、聾者になるのがまし/332 魔が差す瞬間/333 認識とは何か/334 愛することを学ばなければならない/335 物理学を讃えて/336 自然の吝嗇/337 未来の「人間性」/338 苦悩への意志と同情する者たち/339 生は女性である―― vita femina /340 死に臨むソクラテス/341 最大の重石(おもし)/342 ここに悲劇が始まる―― incipit tragoedia

第五書 われら怖れを知らぬ者
343 われわれの快活さが意味するもの/344 われわれはなお、どれほど敬虔であるか/345 問題としての道徳/346 われわれの疑問符/347 信仰者と、その信仰の必要性/348 学者の出自について/349 学者の出自について、再説/350 宗教的人間(homines religiosi)を讃えて/351 司祭型本性の人びとを讃えて/352 道徳はどれほど不可欠なものか/353 宗教の起源について/354 「種の守護霊」について/355 「認識」概念の起源/356 ヨーロッパはどこまで「俳優的」となっていくか/357 「ドイツ的とは何か」――この古い問題について/358 精神の農民一揆/359 精神への復讐、および道徳のその他の背景/360 混同されがちな二つの原因/361 俳優の問題について/362 ヨーロッパの男性化に対するわれわれの信仰/363 愛について、両性はいかなる先入見をもっているか/364 隠者は語る/365 隠者はふたたび語る/366 博学な書物を前に/367 われわれは芸術作品をまずいかに区別するか/368 キニク派の徒は語る/369 われわれの内なる並走/370 ロマン主義とは何か?/371 われわれ理解されがたい者/372 われわれはなぜ観念論者(イデアリスト)ではないのか/373 先入見としての「科学」/374 われわれの新たな「無限」/375 われわれはなぜエピクロス主義者に見えるのか/376 われわれの緩慢な時/377 われわれ故郷喪失者/378 「そしてふたたび清らかに澄む」/379 道化が口を挟む/380 「漂泊者」は語る/381 理解の問題について/382 大いなる健康/383 エピローグ

プリンツ・フォーゲルフライの歌
ゲーテに寄せて/詩人の使命/南国にて/信仰深い遊女ベッパ/神秘の小舟/愛の告白/テオクリストス風山羊飼いの歌/「この虚ろな人びと」/絶望に囚われた阿呆/詩的療法―― Rimus remedium あるいは、病んだ詩人はいかにして自己を慰めるか/「わが幸福よ!」/新たな海へ/シルス・マリーア/北風(ミストラル)に寄せて ある舞踏歌


訳者解説 友よ、この響きではなく! (村井則夫)


≪著者: ≫ フリードリヒ・ニーチェ Friedrich Nietzsche 1844‐1900。著書『悲劇の誕生』、『反時代的考察』、『人間的な、あまりに人間的な』、『曙光』、『ツァラトゥストラ』、『善悪の彼岸』、『偶像の黄昏』、『この人を見よ』など。ヨーロッパ思想のありかたを根底から揺るがした哲学者。

[訳者: ] 村井則夫 (むらい・のりお) 1962年生まれ。明星大学准教授。著書『ニーチェ――ツァラトゥストラの謎』、共著『西洋哲学史1』、訳書、リーゼンフーバー『中世における理性と霊性』、ブルーメンベルク『近代の正統性3』ほか。


ニーチェ 『ツァラトゥストラ 〈下〉  Also sprach Zarathustra, III 1884, IV 1885 』(丘沢静也 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/02/21
ニーチェ 『ツァラトゥストラ 〈上〉  Also sprach Zarathustra, I 1883, II 1883 』(丘沢静也 訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/12/08
ニーチェ 『ツァラトストラかく語りき〈下〉』(竹山道雄 訳、新潮文庫、1953年) '09/09/29
ニーチェ 『ツァラトストラかく語りき〈上〉』(竹山道雄 訳、新潮文庫、1953年) '09/09/27
ニーチェ 『道徳の系譜学  Zur Genealogie der Moral, 1887 』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/07/08
ニーチェ 『善悪の彼岸  Jenseits von Gut und Bose, 1886.』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/05/10

ジル・ドゥルーズ 『ニーチェ  Nietzsche, 1965』(湯浅博雄 訳、ちくま学芸文庫、1998年) '09/09/19
ジャック・デリダ/ジル・ドゥルーズ/ジャン=フランソワ・リオタール/ピエール・クロソウスキー 『ニーチェは、今日?  Nietzsche aujourd'hui? 』(林好雄/本間邦雄/森本和夫 訳、ちくま学芸文庫、2002年) '09/05/23
須藤訓任 『ニーチェ 〈永劫回帰〉という迷宮』(講談社選書メチエ、1999年) '09/04/26
永井均 『これがニーチェだ』(講談社現代新書、1998年) '09/04/22
田島正樹 『ニーチェの遠近法』(クリティーク叢書、青弓社、1996年、新装版 2003年) '09/04/21
永井均 『ルサンチマンの哲学』 (シリーズ・道徳の系譜、河出書房新社、1997年) '09/04/20
神崎繁 『ニーチェ どうして同情してはいけないのか』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '09/04/12
長谷川宏 『格闘する理性 ヘーゲル・ニーチェ・キルケゴール』(洋泉社MC新書、2008年) '09/01/27

神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史I 「ある」の衝撃からはじまる』(納富信留/木原志乃/斎藤憲/中畑正志/金子善彦/丸橋裕/村井則夫 著、講談社選書メチエ、2011年) '12/01/01





125 狂乱の男
 諸君はあの狂乱の男の話を聴いたことがないか。日も高い昼日中に提灯を掲げて広場に駆け入り、息もつかずに「神はいないか! 神はどこだ!」と叫んでいたあの男のことを。――そこにはたまたま、神を信じない人びとが大勢集まっていたため、男の振舞いは物笑いの種となった。神が行方不明になったのか? ――ある者がそう言った。神が子供さながらに迷子になったのか? ――別のひとりが応じた。それともみずから身を隠したのか? われわれのことが恐ろしくなったのか? 船に乗っていったのか? 亡命したというわけか? ――彼らは口々に叫んでは笑い合った。狂乱の男が彼らのあいだに割り込んで、彼らを穴の開くほど炯々と見つめた。「神はどこへ行ったかだと?」――彼が叫んだ――「はっきり言ってやろう。われわれが神を殺したのだ。――諸君と私が! われわれ全員が神の殺害者なのだ! しかしどうやってそんな大それたことをやり遂げたのか? 大海を呑み干すようなことがどうしてできたのか? 地平線を丸ごと消し去るような海綿(スポンジ)を誰がわれわれに授けたというのか? この地球を太陽から切り離すようなどんなことをわれわれはやってのけたのか? 地球はいまやどこへ向かっているのか? あらゆる太陽から離れていこうとするのか? われわれはひたすら突き進んでいくのではないか? 後方へ、横へ、前方に、あるいはすべての方位に向かってだろうか? 上と下の区別などまだ残っているのだろうか? われわれは無限の虚無を彷徨(さまよ)うようなものではないか? 空漠たる虚無の息吹がわれわれに吹きつけるのではないか? 冷気がましてくるのではないか? 夜に継ぐ夜が、さらに暗い夜が永遠に続くのではないか? 昼日中から提灯に火を灯さなければならないのではないか? 神の遺体を葬る墓掘り人夫たちのざわめきが聞こえないだろうか? 神の遺体の腐臭はまだ漂ってこないだろうか? ――神々もまた腐敗するのだ! 神は死んだ! 二度と甦ることはない! われわれが神を殺(あや)めたのだ! あらゆる殺害者のなかでも最たる殺害者たるわれわれに、心休まる時があろうか? これまで世界に君臨していた至聖者と至権者――それがわれわれの刃(やいば)にかかって、血の海に浸かっている。――誰がこの血の汚(けが)れをわれわれの手から拭ってくれるだろうか? いかなる水でわれわれはわが身を浄めることができるだろうか? いかなる贖罪の儀式、いかなる聖務典礼をわれわれは作り出さねばならないだろうか? われわれがやり遂げたことの偉大さは、われわれにとって立派すぎるのではないか? それに見合った分際になるには、われわれがみずから神々になるほかないのではないか? かつてこれほど偉大な行いがなされたためしはない。――そして、われわれのあとから生まれてくる者どもはことごとく、この行いゆえに、これまで存在したすべての歴史に残る高次の歴史の一員となるのだ!」――ここで狂乱の男は口を噤(つぐ)み、聞いている者たちの顔をふたたび見つめた。彼らもまた押し黙り、訝(いぶか)しそうに男を見つめた。最後には男は提灯を地面に放り出し、提灯は粉々に砕け散り、灯火は消えた。「どうやら来るのが早すぎたようだ」。そこで男は言った。「まだ来るべき時ではなかった。この恐ろしい出来事の報せは途中で滞ったままのようだ。――その報せはまだ人びとの耳に届いていない。稲妻や雷鳴も時間を要する。星の光にも時間が必要だ。何事かがなされたとしても、それがひとの耳目に届くには、やはり時間を要するのだ。かの行いは、彼らにとってはまだ、最も遠い天体よりもなお遠い。――だがしかし、彼らはその行いをやり遂げたのだ!」――世の噂では、この日、かの狂乱の男は各地の教会に押し入って、「神の永遠なる鎮魂曲(レクイエム)」を歌ったと伝えられている。教会から引きずり出され、問い詰められると、決まってこう答えるだけだったという、「こんな教会など一体何だというのか、――神の霊廟、神の墳墓でないとしたら?」。   (p216-219、「第三書 125 狂乱の男」)


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本「知の考古学  L'Archeologie du savoir (河出文庫)」ミシェル・フーコー、慎改康之 訳5

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知の考古学 (河出文庫)
知の考古学  Michel Foucault: “L'Archéologie du savoir”, Paris, Gallimard, 1969 (河出文庫)

○著者: ミシェル・フーコー、慎改康之 訳
○出版: 河出書房新社 (2012/9, 文庫 435ページ)
○定価: 1,365円
○ISBN: 978-4309463773
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あらゆる領域に巨大な影響を与えたフーコーの最も重要な著作を気鋭が四十二年ぶりに新訳。フーコーが『狂気の歴史』『臨床医学の誕生』『言葉と物』を生み出した自らの方法論を、伝統的な「思想史」と訣別し、歴史の連続性と人間学的思考から解き放たれた「考古学」として開示する。それまでの思考のありかたに根底から転換をせまる名著が新たなすがたで甦る。


≪目次: ≫
諸言 (ミシェル・フーコー)

I 序論

II 言説の規則性
 I 言説の統一性
 II 言説形成
 III 対象の形成
 IV 言表様態の形成
 V 概念の形成
 VI 戦略の形成
 VII 注記と帰結

III 言表とアルシーヴ
 I 言表を定義すること
 II 言表機能
 III 言表の記述
 IV 稀少性、外在性、累積
 V 歴史的アプリオリとアルシーヴ

IV 考古学的記述
 I 考古学と思想史
 II 独創的なものと規則的なもの
 III 矛盾
 IV 比較にもとづく事実
 V 変化と変換
 VI 科学と知

V 結論


訳注

訳者解説 (二〇一二年七月二十四日 慎改康之)
連続的歴史/解釈/「考古学」の射程

人名索引
事項索引


≪著者: ≫ ミシェル・フーコー Michel Foucault 1926〜84年。20世紀後半における最も重要な思想家。著書『狂気の歴史』『言葉と物』『知の考古学』『監獄の誕生』『知への意志』『自己への配慮』『快楽の活用』など。

[訳者: ] 慎改康之 (しんかい・やすゆき) 1966年生まれ。明治学院大学教授。共著書『法の他者』、訳書、フーコー『異常者たち』『精神医学の権力』『生政治の誕生』『真理の勇気』など。


ミシェル・フーコー 『わたしは花火師です フーコーは語る  Je suis un artificier, in Michel Foucault, entretiens」(中山元 訳、ちくま学芸文庫、2008年) '08/11/16
ミシェル・フーコー 『精神疾患とパーソナリティ  Maladie mentale et personalité, 1954 」(中山元 訳、ちくま学芸文庫、1997年) '08/11/12
ミシェル・フーコー 『真理とディスクール パレーシア講義  Fearless speech 』(中山元 訳、筑摩書房、2002年) '08/11/09

檜垣立哉 『フーコー講義 現代思想の現在』(河出ブックス、河出書房新社、2010年) '12/01/17
中山元 『フーコー 思想の考古学』(新曜社、2010年) '10/05/30
中山元 『賢者と羊飼い フーコーとパレーシア』(筑摩書房、2008年) '10/05/04
中山元 『フーコー 生権力と統治性』(河出書房新社、2010年) '10/04/14
ジル・ドゥルーズ 『フーコー  Foucault, 1986 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2007年) '09/09/22
神崎繁 『フーコー 他のように考え、そして生きるために』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2006年) '09/05/06
中山元 『はじめて読むフーコー』(洋泉社 新書y、2004年) '08/11/05
中山元 『フーコー入門』(ちくま新書、1996年) '08/11/01





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本「哲学とは何か  Qu'est-ce que la philosophie? (河出文庫)」ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ、財津理 訳5

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哲学とは何か (河出文庫)
哲学とは何か  Gilles Deleuze / Férix Guattari: “Qu'est-ce que la philosophie?”, les éditions de minuit, 1991 (河出文庫)

○著者: ジル・ドゥルーズフェリックス・ガタリ財津理
○出版: 河出書房新社 (2012/8, 文庫 406ページ)
○定価: 1,470円
○ISBN: 978-4309463759
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「この時代に逆らって、来たるべき時代のために」書かれたドゥルーズ=ガタリの最後の共著にして、その思想の総決算。内在平面‐概念的人物‐哲学地理によって「哲学」を総括し、カオスに立ち向かう三つの平面として哲学‐科学‐芸術の連関を明らかにする。世界への信をうちたてながら、人間をこえる限りなき生成/創造へと思考を開く絶後の名著。


≪目次: ≫
凡例

哲学とは何か』 “Qu'est-ce que la philosophie?”, 1991
序論 こうして結局、かの問は……

I 哲学
1 ひとつの概念(コンセプト)とは何か
2 内在平面
3 概念的人物
4 哲学地理

II 哲学――科学、論理学、そして芸術
5 ファンクティヴと概念(コンセプト)
6 見通し(プロスペクト)と概念(コンセプト)
7 被知覚態(ペルセプト)、変様態(アフェクト)、そして概念(コンセプト)

結論 カオスから脳へ


原注
訳注
訳者あとがき (一九九七年八月  財津 理)
文庫版への訳者あとがき (二〇一二年六月  財津 理)


≪著者: ≫ ジル・ドゥルーズ (Gilles Deleuze) 1925‐1995。著書『差異と反復』『意味の論理学』、ガタリとの共著に本書の他、『アンチ・オイディプス』『カフカ』『千のプラトー』他。

≪著者: ≫ フェリックス・ガタリ (Félix Guattari) 1930‐1992。著書『分子革命』『分裂分析的地図作成法』『カオスモーズ』他。

[訳者: ] 財津理 (ざいつ・おさむ) 1947年生まれ。思想研究家(法政大学教授)。訳書(共訳含む)にドゥルーズ『差異と反復』『シネマ1・運動イメージ』『経験論と主体性』『無人島1953-1968』『狂人の二つの体制1983-1995』他がある。


ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 『千のプラトー 〈下〉 資本主義と分裂症  Mille plateaux, capitalisme et schizophrénie, 1980 』(宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明 訳、河出文庫、2010年) '10/12/19
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 『千のプラトー 〈中〉 資本主義と分裂症  Mille plateaux, capitalisme et schizophrénie, 1980 』(宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明 訳、河出文庫、2010年) '10/12/04
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ 『千のプラトー 〈上〉 資本主義と分裂症  Mille plateaux, capitalisme et schizophrénie, 1980 』(宇野邦一/小沢秋広/田中敏彦/豊崎光一/宮林寛/守中高明 訳、河出文庫、2010年) '10/10/18
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『アンチ・オイディプス 〈下〉 資本主義と分裂症  L'Anti-Œdipe, Capitalism et schizophrénie, 1972 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2006年) '09/10/25
ジル・ドゥルーズ+フェリックス・ガタリ 『アンチ・オイディプス 〈上〉 資本主義と分裂症  L'Anti-Œdipe, Capitalism et schizophrénie, 1972 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2006年) '09/10/19

ジル・ドゥルーズ 『批判と臨床  Critique et Clinique, 1993 』(守中高明/谷昌親/鈴木雅大 訳、河出書房新社、2002年) '09/11/07
ジル・ドゥルーズ 『スピノザ 実践の哲学  Spinoza: Philosophie pratique, 1981 』(鈴木雅大 訳、平凡社ライブラリー、2002年) '09/11/06
ジル・ドゥルーズ 『記号と事件 1972-1990年の対話  Pourparlers, 1990 』(宮林寛 訳、河出文庫、2007年) '09/10/28
ジル・ドゥルーズ 『差異について〈新装版〉 “Henri Bergson, Différence et Différenciation”, La conception de la différence chez Bergson, 1956/Bergson 1859-1941, 1956 』(平井啓之 訳・解題、青土社、2000年) '09/10/26
ジル・ドゥルーズ 『差異について〈増補新版〉  La conception de la différence chez Bergson/Bergson 1859-1941, 1956 』(平井啓之 訳・解題、青土社、2000年, 1992年, 1987年) '09/10/17
ジル・ドゥルーズ 『ニーチェと哲学  Nietzsche et la Philosophie, 1962 』(江川隆男 訳、河出文庫、2008年) '09/10/11
ジル・ドゥルーズ+クレール・パルネ 『対話  Dialogues, 1977 』(江川隆男/増田靖彦 訳、河出書房新社、2008年) '09/10/08
ジル・ドゥルーズ 『フーコー  Foucault, 1986 』(宇野邦一 訳、河出文庫、2007年) '09/09/22
ジル・ドゥルーズ 『ニーチェ  Nietzsche, 1965 』(湯浅博雄 訳、ちくま学芸文庫、1998年) '09/09/19
ジル・ドゥルーズ 『意味の論理学 〈下〉  Logique du sens, 1969 』(小泉義之 訳、河出文庫、2007年) '09/09/16
ジル・ドゥルーズ 『意味の論理学 〈上〉  Logique du sens, 1969 』(小泉義之 訳、河出文庫、2007年) '09/09/13
ジル・ドゥルーズ 『カントの批判哲学  La philosophie critique de Kant, 1963 』(國分功一郎 訳、ちくま学芸文庫、2008年) '09/08/11
ジャック・デリダ/ジル・ドゥルーズ/ジャン=フランソワ・リオタール/ピエール・クロソウスキー 『ニーチェは、今日?  Nietzsche aujourd' hui?, 1973 』(林好雄/本間邦雄/森本和夫 訳、ちくま学芸文庫、2002年) '09/05/23

フェリックス・ガタリ 『カオスモーズ  Chaosmose, 1992 』(宮林寛/小沢秋広 訳、河出書房新社、2004年) '09/11/01

松本潤一郎/大山載吉 『ドゥルーズ 生成変化のサブマリン』(哲学の現代を読む2、白水社、2005年) '09/11/21
宇野邦一 『ドゥルーズ 流動の哲学』(講談社選書メチエ、2001年) '09/10/30
篠原資明 『ドゥルーズ ノマドロジー  Gilles Deleuze: nomadologie, 1997 』(現代思想の冒険者たちSelect、講談社、2005年) '09/10/25
江川隆男 『存在と差異 ドゥルーズの超越論的経験論  Être et Différence: De l'empirisme transcendantal chez Deleuze 』(知泉書館、2003年) '09/10/21
檜垣立哉 『ドゥルーズ 解けない問いを生きる』(シリーズ・哲学のエッセンス、日本放送出版協会、2002年) '09/10/04
檜垣立哉 『ドゥルーズ入門』(ちくま新書、2009年) '09/09/24
小泉義之 『ドゥルーズの哲学 生命・自然・未来のために』(講談社現代新書、2000年) '09/06/10
ライダー・デュー 『ドゥルーズ哲学のエッセンス 思考の逃走線を求めて思考の逃走線を求めて  Deleuze, Polity Press, 2007 』(中山元 訳、新曜社、2009年) '09/07/03





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本「図説 明治の企業家 (ふくろうの本・日本の歴史)」宮本又郎 編著5

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図説 明治の企業家 (ふくろうの本/日本の歴史)
図説 明治の企業家 (ふくろうの本・日本の歴史)

○著者: 宮本又郎 編著
○出版: 河出書房新社 (2012/8, 単行本 143ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761961
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明治の新しい時代を生き、企業家として殖産興業の近代日本を歩んだ岩崎弥太郎、大倉喜八郎、渋沢栄一ら多士済済の企業家たち。その業績、企業の発展などを豊富な写真とともに見ていく。


≪目次: ≫
口絵 新時代を築いた企業家たちの足跡

序 いまふりかえる明治の企業家たち  宮本又郎(大阪大学名誉教授)
激動の時代/資産家たちの栄枯盛衰/江戸期商家の再生/躍り出たベンチャー企業家たち/技術者、職人出身の企業家たち/社会的企業家たち/財界指導者たち/明治企業家たちの出自と企業家精神

第1章 近代ニッポンを創った名企業家たち
岩崎弥太郎(いわさき・やたろう、天保5・1834〜明治18・1885、三菱グループ) 一代で巨大財閥を立ち上げた豪腕
学問で身を立てようとする/入獄も幸運になる/故郷での雌伏の日々/長崎商会の主任になる/四苦八苦の長崎商会/ベンチャー企業の立ち上げ/「三菱」の誕生/三菱財閥の飛躍/“海坊主”の意地
大倉喜八郎(おおくら・きはちろう、天保8・1837〜昭和3・1928、大倉グループ) 軍需品の調達から大倉財閥を形成
時代を読み武器商人で成功/自費洋行で政府の顕官たちと知り合う/「大倉組商会」を発足/死の商人と批判される/多くの事業に実績を上げる/気概を発揮する喜八郎/死の直前まで派手好みを貫く
コラム 金剛組 なんと“SINCE 578” 宮大工としての技術を1430年以上も伝承
渋沢栄一(しぶさわ・えいいち、天保11・1840〜昭和6・1931、第一国立銀行など) 五百もの企業を興した国造りの神
血洗島の攘夷主義者/幕臣となってパリへ/静岡で合本主義を試みる/国造りの神のバンク創設/金融を支える第一国立銀行/よろずやのこころ

第2章 江戸時代から継承した事業
鴻池家(こうのいけ) 日本一の豪商も事業拡大に乗り遅れる
手堅い経営方針/近代的な金融業の立ち上げ
三井家(みつい) 迎えた大番頭の機転で危機を乗り越える
三井財閥の原点/江戸へ進出した「越後屋」/高利が残した家訓/有為の人物をスカウト/政商としての復活/三井財閥の成長
住友家(すみとも) 本業の別子銅山を守り新時代を近代化で乗り切る
「家祖」と「業祖」/銅取り引きを本業とする/住友の“ドル箱”別子銅山/広瀬宰平が総理事となる/次々と危機が相次ぐ/伊庭貞剛の時代へ
安田善次郎(やすだ・ぜんじろう、天保9・1838〜大正11・1922、安田グループ) 金融一筋から財閥を作る
二十歳で富山から出奔/銀行以外の事業にも着手/独裁体制の安田財閥/破綻寸前の銀行を系列化に/守銭奴と誤解された善次郎

第3章 官営事業の払い下げで繁栄する政商たち
古河市兵衛(ふるかわ・いちべえ、天保3・1832〜明治36・1903、古河グループ) 銅鉱山一筋で財閥を形成
江戸商人が明治の実績で成功/鉱山開発事業に専念/廃山寸前の足尾銅山を近代化/世界は銅を求めていた/鉱毒対策に資金を投入
後藤象二郎(ごとう・しょうじろう、天保9・1838〜明治30・1897、高島炭鉱) 土佐藩参政が新時代に起業する
公武合体派から倒幕派へ/高島炭鉱を三菱に譲る
浅野総一郎(あさの・そういちろう、嘉永元・1848〜昭和5・1930、浅野セメントなど) 七転び八起きの半生に負けず起業
起業は失敗の連続/安田の資金援助で事業を拡大
川崎正蔵(かわさき・しょうぞう、天保8・1837〜大正元・1912、川崎重工業) 不運を超え造船所建設の夢を実現
海難事故が連続する半生/川崎造船所の船出
五代友厚(ごだい・ともあつ、天保6・1835〜明治18・1885、大阪証券取引所など) 官を辞し民間人で大阪を新商都に
イギリス留学で最新工業を視察/大阪新商都構想を推進
藤田伝三郎(ふじた・でんざぶろう、天保12・1841〜明治45・1912、藤田グループ) 長州閥を活かした多角的な起業
長州人脈を生かし事業を発展/軍需産業から多角的経営に転換

第4章 近代資本主義の中での繁栄
伊藤忠兵衛(いとう・ちゅうべえ、天保13・1842〜明治36・1903、伊藤忠商事・丸紅) 天秤棒を担ぐ商いから総合商社へ
最後の近江商人/「紅忠」開く/世界に向かう総合商社へ
根津嘉一郎(ねづ・かいちろう、万延元・1860〜昭和15・1940、東武鉄道) 鉄道再建のスペシャリスト
村長から株相場師へ/鉄道事業の経営に乗り出す
小林一三(こばやし・いちぞう、明治6・1873〜昭和32・1957、阪急グループ) 田舎鉄道をアイデアで大会社に
くすぶっていた青年時代/田舎の鉄道会社で才能を発揮/温泉街の宝塚を一新する/ターミナルにデパートを
山下亀三郎(やました・かめさぶろう、慶応3・1867〜昭和19・1944、山下汽船) 戦争景気で船舶会社を飛躍させる
船賃の前渡しを知り船主となる/第一次世界大戦で船成金に
早矢仕有的(はやし・ゆうてき、天保8・1837〜明治34・1901、丸善) 医師から新時代の会社を設立
福沢諭吉に学び人生が転換/独立自尊の精神で「丸善」を開業
鹿島岩吉(かじま・いわきち、文化13・1816〜明治18・1885、鹿島建設) スーパーゼネコンの土台を造る
原点は大工の棟梁/開国によって拡大した事業
大林芳五郎(おおばやし・よしごろう、元治元・1864〜大正5・1916、大林組) 呉服店をたたみ男の世界で成功
未知の東京で修業/大阪の男気
森村市左衛門(もりむら・いちざえもん、天保10・1839〜大正8・1919、ノリタケ) 不平等の挽回で海外貿易に進出
不平等条約の現実を知り貿易を志す/森村組と森村ブラザーズの設立/「国利民福」を目ざし社会貢献
福沢桃介(ふくざわ・ももすけ、慶応4・1868〜昭和13・1938、関西電力・中部電力) 相場での儲けを水力発電に投資
福沢諭吉の養子に/相場師から電力王へ
小平浪平(おだいら・なみへい、明治7・1874〜昭和26・1951、日立製作所) 国産機器で電力事業の強い意志
国産で電気産業を起ち上げたい/日立にこだわり、日立を育てる
小菅丹治(こすげ・たんじ、安政6・1859〜大正5・1916、伊勢丹) 米穀商の婿養子から呉服店で成功
旅籠町の呉服店

第5章 相次ぐ技術屋からの起業
田中久重(たなか・ひさしげ、寛政10・1799〜明治14・1881、東芝) 豊かな発想力の発明からの起業
“からくり儀右衛門”/佐賀藩精錬方に招かれる/万般の機械考案の依頼に応ず/“日本のエジソン”の流れ
山岡孫吉(やまおか・まごきち、明治21・1888〜昭和37・1962、ヤンマー) 農業・漁業用の小型発電機を製造
ガスの普及する都会で/故郷を思って作るもの
御木本幸吉(みきもと・こうきち、安政5・1858〜昭和29・1954、ミキモト) 真珠に付加価値を付け宝飾品に
真珠養殖で成功/真珠を装飾品に加工
山葉寅楠(やまは・とらくす、嘉永4・1851〜大正5・1916、ヤマハ) 偶然のオルガン修理から製造へ
オルガンとの出会い/音楽総合メーカーへの夢
島津源蔵(しまづ・げんぞう、天保10・1839〜明治27・1894、島津製作所) 科学にのめり込み気球を揚げる
舎密局出入りの鍛冶職人/エックス線と蓄電池
服部金太郎(はっとり・きんたろう、万延元・1860〜昭和9・1934、セイコー) 時計屋に憧れ信用で店を発展
時計屋に憧れ銀座に開店/信用を積み成功/熟練工を養成する
豊田佐吉(とよた・さきち、慶応3・1867〜昭和5・1930、豊田自動織機) 先を行く外国織機を新発想で駆逐
大工仕事で織機を作る/「自動」ではなく「自働」/工場法に合致した自動織機が完成

第6章 文明開化の新しい味覚
森永太一郎(もりなが・たいちろう、慶応元・1865〜昭和12・1937、森永製菓) 異国での失望から「製菓王」へ
起業までの苦難/一粒のキャンデー
木村安兵衛(きむら・やすべえ、文化14・1817〜明治22・1889、木村屋) 日本人の日本人相手のパン作り
四十七歳の上京/「あんパン」献上
蟹江一太郎(かにえ・いちたろう、明治8・1875〜昭和46・1971、カゴメ) 西洋野菜の栽培からソース作りへ
陸軍中尉の勧め/「トマトソース」を作る/農村発の事業へ
鈴木三郎助(すずき・さぶろうすけ、慶応3・1867〜昭和6・1931、味の素) うまみ調味料で美味しさを家庭に
相場師からの改心/“美味しさ”を家庭に届ける
相馬愛蔵(そうま・あいぞう、明治3・1870〜昭和29・1954、新宿中村屋) キリスト教精神で多くの人に恩恵
研究熱心でパン屋を繁栄/中村屋サロンで芸術・文化に功績
鳥井信治郎(とりい・しんじろう、明治12・1879〜昭和37・1962、サントリー) 新発想を好み慈善事業にも全力
鼻を活かしてぶどう酒を製造/宣伝、信心、社会還元に全力投入
正田貞一郎(しょうだ・ていいちろう、明治3・1870〜昭和36・1961、日清製粉) 輸入粉に勝てる高品質の小麦粉製造
日本での近代式機械製粉業の夜明け/日産五十バーレルからのスタート
馬越恭平(まごし・きょうへい、弘化元・1844〜昭和8・1933、サッポロビール) ビヤホールから東洋のビール王へ
三井物産社員からビール業界へ/経営再建とビール大手三社の大合同

第7章 新時代の新薬種からの起業
長瀬富郎(ながせ・とみろう、文久3・1863〜明治44・1911、花王) 粗悪な国産石鹸を憂い自らが製造
小間物卸問屋から高級石鹸製造へ/ブランド化と販路展開と広告戦略
津村重舎(つむら・じゅうしゃ、明治4・1871〜昭和16・1941、ツムラ) 家伝の秘薬から起業を志す
婦人薬「中将湯」/巧みな広告戦略
福原有信(ふくはら・ありのぶ、嘉永元・1848〜大正13・1924、資生堂) 健康の薬局から、美の化粧品まで
医薬分業体制を目指す/戦争で息を吹き返す/製剤に続き化粧品事業へ
森下博(もりした・ひろし、明治2・1869〜昭和18・1943、森下仁丹) 銀の小粒で人びとの健康に寄与
新しい時代の商業を目指す/事業を成功に導いた「広告」
小林富次郎(こばやし・とみじろう、嘉永5・1852〜明治43・1910、ライオン) 石鹸から歯磨きに参入が奏功
新事業、石鹸に生きる/獅子印の歯磨き粉
上山英一郎(うえやま・えいいちろう、文久2・1862〜昭和18・1843、金鳥) アメリカから送られた除虫菊の種から
富国のため除虫菊の栽培普及に尽力/世界で初めて蚊取り線香を発明
塩野義三郎(しおの・ぎさぶろう、安政元・1854〜昭和6・1931、塩野義製薬) 洋薬に転換し自家新薬で飛躍
和漢薬問屋から洋薬の製造販売へ/優れた経営手腕で安定基盤を築く
塩原又策(しおばら・またさく、明治10・1877〜昭和30・1955、三共) 高峰譲吉博士との巡り会い
絹織物販売から新薬販売へ/産学協同体制で新薬の三共へ
ヴォーリズ(William Merrell Vories、明治13・1880〜昭和39・1964、近江兄弟社) 宗教活動の慈悲を事業に反映
英語の教師で来日/実用的な建築設計など事業を拡大

明治の企業家年表 (1840・天保11〜1913・大正2)
参考文献/編集協力/撮影協力/写真提供


※カバー・扉写真 三菱一号館


≪編著者: ≫ 宮本又郎 (みやもと・またお) 1943年、福岡市生まれ。神戸大学大学院経済学研究科修士課程修了。大阪大学名誉教授。関西学院大学客員教授、放送大学客員教授。元経営史学会会長。企業家研究フォーラム会長。大阪企業家ミュージアム館長。経済学博士。著書に『近世日本の市場経済――大阪米市場分析』『日本企業経営史研究』(以上、有斐閣)、『日本の近代11 企業家たちの挑戦』(中央公論新社)、共編著に『日本をつくった企業家たち』(新書館)、『講座・日本経営史1 経営史・江戸の経験』(ミネルヴァ書房)、『日本経済史1 経済社会の成立』(岩波書店)など多数。






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まったくもって身勝手であり自己都合ばかり、なのであろうとは自覚していないものでもないのだが、いろいろあって(いまはまだうまくいえない、またまたいつものことでしかないのではあろう)どうにも落ち着かなくって、日常的なルーチンワークに乱れが生じることも、ある意味ではヤムヲエマイ、身が入らないことを為しても本末転倒なのかもしれない、よくわからないなりに、それなりに考えて考えて、ひとつひつひとつひとつ、、、暑い夏はまだまだ続いている、カラダはラクではない、軽快とはいえないような足取りで渋谷からトボトボとR246を歩くことおよそ35分(バスに乗るのが早くてラクであろう)、ぼくにチカラをください、見守っていてください、支えてください、チカラになってください、なにかと宜しくお願いします、とは、Aoyamaの、両隣さんからの樹木の枝葉が天空を覆いかぶさってヒカゲをこしらえてくれる、ぼくにとってこころやすらかなる場所、、、落葉も雑草も、さいきんどなたか手入れをなされたと思しき様子で、だから、入念な落葉と雑草の除去はすることなくカンタンに済ませ、敷石の上にどかっと尻餅をついて(なかなか重い腰を上げられない)しばらく本を読み耽ること一時間超、彼岸会まえの午前、そう、なるようにしかならない(わるいことにはならない)だろう




本「図説 ブリューゲル 風景と民衆の画家  Pieter Bruegel (ふくろうの本・世界の文化)」岡部紘三5

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図説 ブリューゲル ---風景と民衆の画家 (ふくろうの本/世界の文化)
図説 ブリューゲル 風景と民衆の画家  Pieter Bruegel (ふくろうの本・世界の文化)

○著者: 岡部紘三
○出版: 河出書房新社 (2012/8, 単行本 127ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761947
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北方ルネサンス、、、イタリア・ルネサンスにたいし、アルプスの北


名もない農民や市民を活写し、絵画史に新たな風を吹き込んだ16世紀の画家ブリューゲル(Pieter Bruegel de Oude, 1525/30-1569)。その素朴で不思議な世界を、詳細かつコンパクトに解説した、ブリューゲル入門に恰好の一冊。


≪目次: ≫
はじめに 北方ルネサンスの画家ブリューゲル
民衆の画家/一六世紀ネーデルラント絵画とブリューゲル/ブリューゲルの技法/ドキュメント

第一章 その生涯と時代
1 ブリューゲルの素顔
二点の肖像/ブリューゲルの自画像か
2 徒弟・遍歴時代
徒弟時代/イタリア旅行
3 二大都市での活動
アントウェルペンブリュッセル
4 不穏な時代
ブルゴーニュ公国からハプスブルク家支配へ/フェリペ二世による支配の時代
Column1 ヨアヒム・パティニール
すぐれた風景画家/世界風景

第二章 アントウェルペン時代――1555〜63年
1 銅版画の下絵画家
風景版画/ボッスの後継者/七つの大罪/七つの美徳/風俗版画
Column2 ヒエロニムス・ボッス
シュルレアリスムの祖/三つの主題
2 前期の風景画
風景画の出現/「種まく人の譬えのある風景」/「イカロスの墜落のある風景」「ナポリの眺望」/「サウルの自殺」/「エジプトへの避難のある風景」
Column3 ブリューゲルとマニエリスム
マニエリスムの特性/マニエリスムとのかかわり
3 百科全書的な寓意画
不条理な人間世界/「謝肉祭と四旬節の戦い」/諺の表現/「ネーデルラントの諺」/「子供の遊び」
4 幻想の世界
ボッスとブリューゲルの相違/「反逆天使の墜落」/「悪女フリート」/「死の勝利」
Column4 ハプスブルク家のコレクション
エルンスト大公(1553〜95)/ルドルフ二世(1552〜1612)/アルブレヒト大公(1559〜1621)/レオポルド・ヴィルヘルム大公(1614〜62)

第三章 ブリュッセル時代――1563〜69年
1 宗教的歴史画
物語画としての宗教画/「バベルの塔」(ウィーン)/「十字架を担うキリスト」/「東方三賢王の礼拝」/「洗礼者聖ヨハネの説教」/「ベツレヘムの戸籍調査」/「幼児虐殺」/「サウロの改心」
2 グリザイユ(単彩画)
敬虔な宗教画/「聖母の死」/「キリストの姦淫女」
3 月暦画ないし季節画
月歴画か季節画か/「暗い日」/「干し草づくり」/「麦刈り」/「牛群の帰還」/「狩人の帰還」
Column5 ブリューゲルの評価
当代の評価/一七世紀後半からの評価/再評価
4 農民風俗画
その解釈をめぐって/「野外の婚礼の踊り」/「農民の踊り」/「農民の婚宴」
5 晩年の寓意画
寓意画の意義/「怠け者の天国」/「人間嫌い」/「足なえたち」/「盲人の寓話」/「鳥の巣盗人」/「絞首台の上のかささぎのある風景」
Column6 画家の系譜
ピーテル・ブリューゲル二世ヤン・ブリューゲル/孫の世代/曾孫の時代

あとがき (二〇一二年初夏 岡部紘三)

ブリューゲル年譜 (1525/30〜1569)
参考文献・図版出典文献


≪著者: ≫ 岡部紘三 (おかべ・こうぞう) 1941年、名古屋市生まれ。67年、東北大学大学院文学研究科美術史学専攻修了。1990‐91年、ロンドン大学・ウォーバーク研究所にて研修。桐朋学園大学音楽部講師、鳥取大学教養部助教授、東洋大学文学部教授を経て、東洋大学名誉教授。著書に『フランドルの祭壇画』(勁草書房)、『西洋美術館』(共著、小学館)、『図説ギリシア神話〔英雄たちの世界〕篇』(共著、河出書房新社)、『フランドルの美術』(かわさき市民アカデミー)など。翻訳書に。リンフェルト『ボッス』(共訳、美術出版社)、オルランディ編『ブリューゲル』(評論社)、ベイリー『デューラー』(西村書店)がある。

松島道也/岡部紘三 『図説 ギリシア神話 〔英雄たちの世界〕編』(ふくろうの本・世界の文化、河出書房新社、2011年) '12/04/26





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本「低線量被曝のモラル」一ノ瀬正樹/伊東乾/影浦峡/児玉龍彦/島薗進/中川恵一5

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低線量被曝のモラル
低線量被曝のモラル

○編著者: 一ノ瀬正樹伊東 乾/影浦 峡/児玉龍彦島薗 進中川恵一
○出版: 河出書房新社 (2012/2, 単行本 351ページ)
○定価: 3,360円
○ISBN: 978-4309245782
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2011年に行われ、話題となった東京大学緊急討論会「震災・原発そして倫理」。
本書は、その参加メンバーである一ノ瀬正樹(哲学)、伊東乾(作曲・指揮)、影浦峡(情報媒体論・言語メディア論)、島薗進(宗教学)、中川恵一(放射線医学)が“低線量被曝”をめぐる論考を新たに書き下ろし、それに東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦(内科学・分子生物学)の論考を加え+緊急討論会での討論と新たな討論、併せて2本を収録した。
「安全」側、中川恵一氏と「慎重」側、児玉龍彦氏。異なる立場に立つ専門家二人をはじめ、自然科学から人文社会科学まで気鋭の学者たちが、広大な“低線量被曝”の問題を幅広く捉えた1冊!


≪目次: ≫
はじめに  一ノ瀬正樹

I 「安全」と医のモラル
一 がんと放射線  中川恵一
 1 がんと日本人
 2 一ミリシーベルトの意味
 3 世界の医療被曝大国
 4 がん医療の現場から
 5 数値の意味を考える
二 福島原発事故とは何か――逆システム学から  児玉龍彦
 1 チェルノブイリ膀胱炎――長期のセシウム137低線量被曝の危険性
 逆システム学とは?/原発事故/深刻化するセシウム137の汚染/セシウム137とは何か/チェルノブイリ膀胱炎/チェルノブイリの尿と福島の母乳のセシウムレベル比較/急がれる除染/現行法があわない――急がれる法体系の整備/被災者の立証は不可能である――東電、政府の責任/わが国の科学技術の粋を結集して――猿橋勝子博士の偉業に学ぶ
 2 チェルノブイリ原発事故から甲状腺がんの発症を学ぶ――エビデンス探索二〇年の歴史をたどる
 エビデンス論を問う/チェルノブイリ原発事故/小児甲状腺がん増加の原因をめぐる論争/エビデンスは地域全体の情報からしか得られない――検出力の低いアメリカ型メガスタディ/エビデンスという名の迷路――甲状腺がんだから明らかになった/極端な症例がリアルタイムの認識を支える
 3 「7q11変異」――チェルノブイリがんで見つかった被曝の足跡
 子どもと妊婦を守ろう/コピー数変異とは?/放射線によるチェルノブイリ甲状腺がん細胞では四割が7q11を三コピー持つ/田中尚博士のヒト細胞でのパリンドローム増幅機能の証明/深刻な福島でのヨウ素131被曝/補足――甲状腺へのセシウム集積について

補論 リスク評価とリスク管理の混同をめぐって  中川恵一
 1 放射線と発がんについての因果関係
 2 被曝量と発がんリスク
 3 低線量放射線被曝の動物実験
 4 リスク評価とリスク管理
 5 ICRP
 6 人類の財産としての「国際合意された科学的知見」
 7 広島とチェルノブイリ
 8 放射線被曝を避ける代償
 9 スクリーニング効果と過剰診断
 10 情報格差
 おわりに

II 「安全」の意味とは何か
一 科学者はどのようにして市民の信頼を失うのか?――放射能の健康への影響をめぐる科学・情報・倫理  島薗 進
 1 日本学術会議――「放射線の健康への影響や放射線防護分科会」
 2 「日本学術会議から海外アカデミーへの現状報告」
 3 日本学術会議会長談話「放射線防護の対策を正しく理解するために」
 4 放射線の健康への影響の楽観論とその根拠
 5 異論を排除する姿勢
二 安全の語りをめぐって  影浦 峡
 はじめに
 1 問題を整理する
 2 メディア/専門家の語りの社会的な機能
 3 政府/専門家の言葉の分析
 おわりに

III 「わからない」のはなぜか
一 シュレーディンガーのチェシャ猫は笑うか?――「確率的創発としての生命の問い」に向けて  伊東 乾
 1 量子力学誕生小史
 2 「観測問題」と因果性
 3 確率解釈と物理的実在
 4 シュレーディンガーの猫のパラドクス
 5 量子力学的染み出しとトンネル効果
 6 確率的現象としての「放射能」
 7 ルイス・キャロルの「チェシャ猫」
 8 低線量被曝するチェシャ猫
 9 区別すべき[不確定性]と「打率」の[確実性]
 10 チェシャ猫の教え「正しく怖がる放射能」
 11 確率的な死生観
 12 「時間よ、止まれ」除染するファウスト
二 因果関係とは何か――低線量被曝の因果関係をめぐって  一ノ瀬正樹
 1 偶然性と無常観
 低線量被曝という問題/必然と偶然
 2 因果律と確率
 原因と結果として見ること/因果関係の理想化/因果の規則性/確率的因果
 3 揺らぐ因果性
 共通原因の可能性/因果的先取、あるいは重複決定/シンプソンのパラドクス
 結び 叡智を集結するために
 三つの可能性

討論1 何を論ずべきか?  一ノ瀬正樹[哲学]/伊東 乾[作曲=指揮]/影浦 峡[情報媒体論・言語メディア論]/島薗 進[宗教学]/中川恵一[放射線医学]
「一ミリシーベルト」の意味/数値の根拠/「危険」と「安全」のメッセージ/不確実性と行政、そしてメディア/被曝と健康障害/「わからなさ」と医学/何をなすべきか/聴き手との対話
※本討論1は、2011年7月8日、「東京大学緊急討論会『震災、原発、そして倫理』」と題して行われた第六回応用倫理・哲学研究会の、五名の提題者によるシンポジウムの記録である(東京大学本郷キャンパスにて)。緊急討論会は、中川恵一・島薗進の発議に基づき、福島原発事故以後の未曾有の事態について、さまざまな角度から検討を加えるべく企画された。
討論2 何をなすべきか?  一ノ瀬正樹[哲学]/児玉龍彦[内科学・分子生物学]/島薗 進[宗教学]
汚染の実態は、距離では測れない/除染のさまたげになる法と制度/言論統制/シーベルトという単位の人為性/国家の論理から地域の論理へ――逆システム論/内部被曝という現実/ICRPって何?/自然放射線との比較/食品の問題と道徳のディレンマ/「原子力村」の構図/個々の症例にひそむメカニズム/疫学の問題点と未来予測/お母さんたちの革命
※本討論2は、2011年9月29日、緊急討論会(討論1)の企画者でもあった島薗進・一ノ瀬正樹が、除染活動に専念されている児玉龍彦より、主として実践的な問題点を訊くという趣旨で催された鼎談の記録である(東京都内のホテルにて)。

あとがき  島薗進


≪執筆者: ≫ 一ノ瀬 正樹 (いちのせ・まさき) 1957年生まれ。専攻、哲学。東京大学大学院人文社会系研究科教授。『原因と理由の迷宮』(双書エニグマ・勁草書房、2006)、『死の所有』(東京大学出版会、2011)、『確立と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011)。

≪執筆者: ≫ 伊東 乾 (いとう・けん) 1965年生まれ。作曲家・指揮者。東京大学大学院情報学環准教授。著書に『さよなら、サイレント・ネイビー』(集英社、2006)、『指揮者の仕事術』(光文社新書、2011)、『サウンド・コントロール』(角川学芸出版、2011)ほか。

≪執筆者: ≫ 影浦 峡 (かげうら・きょう) 1964年生まれ。専攻、情報媒体論、言語メディア論。東京大学大学院教育学研究科教授。『The Dynamics of Terminology』(John Benjamins、2002)、『子どもと話す言葉ってなに?』(現代企画室、2006)、『3.11後の放射能「安全」報道を読み解く』(現代企画室、2011)。

≪執筆者: ≫ 児玉 龍彦 (こだま・たつひこ) 1953年生まれ。専攻、内科学、分子生物学。東京大学先端科学技術研究センター教授、東京大学アイソトープ総合センター長。『考える血管』(共著、講談社、1997)、『逆システム学』(共著、岩波新書、2004)。

≪執筆者: ≫ 島薗 進 (しまぞの・すすむ) 1948年生まれ。専攻、宗教学。東京大学大学院文学部教授。『いのちの始まりの生命倫理』(春秋社、2006)、『国家神道と日本人』(岩波新書、2010)。

≪執筆者: ≫ 中川 恵一 (なかがわ・けいいち) 1960年生まれ。専攻、放射線医学。東京大学医学部附属病院放射線科准教授、緩和ケア診療部部長(兼任)。『がんの練習帳』(新潮新書、2011)、『死を忘れた日本人』(朝日出版社、2010)、『放射線のひみつ』(朝日出版社、2011)。






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本「図説 エジプトの「死者の書」 (新装版、ふくろうの本・世界の文化)」村治笙子/片岸直美 文、仁田三夫 写真5

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図説 エジプトの「死者の書」 (ふくろうの本/世界の文化)
図説 エジプトの「死者の書」 (新装版、ふくろうの本・世界の文化)

○著者: 村治笙子/片岸直美 文、仁田三夫 写真
○出版: 河出書房新社 (2012/7 新装版; 初版 2002/5, 単行本 127ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761954
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紀元前3000年前は、いまから5000年前



死者は来世で永遠に生き、私たちを彼岸から見守る――古代エジプトで墓の副葬品だった置かれた呪文や経文の巻物「死者の書」の決定版。大英博物館 古代エジプト展に合わせて新装版で復活。


≪目次: ≫
古代エジプトの王朝表
エジプト全図

序章 「呪文」で探る古代エジプト人の彼岸
古代エジプト人の経文/王のための呪文『ピラミッド・テキスト』/棺に書かれた『コフィン・テキスト』/『死者の書』の出現/『死者の書』の呼称と研究/さまざまな呪文/『死者の書』の翻訳/呪文の力への期待/ナイルの民の死生観/葬儀の日
コラム オシリス神話
穀物を育てる神/冥界の王/オシリスの名前/オシリスの支配する冥界とは?

第一章 西方へ旅立つものとの別れ
1 呪文1――埋葬の日の呪文
オシリスの国に入る死体/ナイル河を渡る/西方の女神アメンテトの前で
2 呪文23――開口の儀式の呪文
来世で口が使えるように/死者の後継者が行う
コラム セム神官の表現いろいろ

第二章 来世で守られる死者
1 呪文151――守護神たちの呪文
バーが自由に動けるように/ミイラをつくる神アヌビス/オシリスの妹イシスとネフティス/内臓を守護するホルスの息子たち/死者のための「ジェド柱」と「灯明」の護符
2 呪文6――シャブティを働かせる呪文
ミイラ形の彫像
コラム 『死者の書』に書かれた神々の名前のヒエログリフをさがそう。
ヒエログリフの伝統/「決定詞」をさがす
コラム オシリスの表現いろいろ

第三章 太陽信仰の世界
1 呪文15――天の東の地平線に昇るときの太陽神ラーへの礼拝
太陽の再生/幸いなるかな、太陽神ラーよ
2 呪文17――死ののちに起き上がるために唱えられるべき呪文の始まり
ふたたび目覚めるために/セネト・ゲーム/バー鳥への変身/地平線の神々/ベヌウ鳥/遺体の守護/ヘフ神と「海」/冥界の入り口/ホルスの聖なる眼と天の牡牛/ホルスの四人の息子/オシリスとラーの合体/太陽神ラーの戦い/東の空への出現
3 呪文18――トト神への礼拝
身の潔白を証言してくれるもの
コラム 古代エジプトの神話
ヘリオポリスの天地創造神話(ヘリオポリスの九柱神/原初の丘)/メンフィスの天地創造神話(主神プタハ)/ヘルモポリスの天地創造神話(中部エジプトの創造神)/クヌム神の神話(羊頭の創造神)
4 呪文100――死者がラーの聖船に乗船するための呪文
完全なるアクとなって/ラーの聖船の神々
※ちょっとだけヒエログリフ(イアブテト「東」/アメンテト「西」)
5 呪文136B――炎の輪を通るためにラーの大船で高校するための呪文
天の大河を渡る
※ちょっとだけヒエログリフ(マンジェト「昼の船」/メスケテト「夜の船」)
6 呪文149――神々の国の十四の領域
天上世界の空間/何もかもが巨大なイアルの野/期待される来世とは

第四章 自由なバー
1 呪文64――日の下に現れ出るための呪文
鳥の姿で描かれたバー/自由に墓地を出入りする
※ちょっとだけヒエログリフ(ケレト・ネチェル「墓地」/ジュウ「砂漠」/ル エン「〜の呪文」/バー「(あえて訳すと)魂」/アク「(あえて訳すと)聖霊」)
2 呪文59――空気と水を得るための呪文
ナイルの水と帆
3 呪文105――死者のカーを満足させるための呪文
冥界の神から供物をもらう/生命力を維持するカー
4 呪文61――バーが奪われないための呪文
死者を待ち受ける困難/死者を救う呪文
5 呪文108――西方のバーたちを知る呪文
神たちのバー
6 呪文83――不死鳥に変身する呪文
望んだものに変身
コラム パピルスとロータス
ナイルの流れの形に似た植物/太陽神の聖花ロータス/若さと喜びの象徴パピルス

第五章 オシリス神の死者の裁判
1 呪文125――真理の間に入るときに唱えられるべき言葉
オシリスとの対面/罪の否定告白/死者の裁判/陪審の神々への懇願
※ちょっとだけヒエログリフ(ウセクト・ネト・マアティ「二つの真理の間」/ジャジャト「法廷、法廷につどう神々)
2 呪文30――心臓に反抗させないための呪文
人間の感情・思考の源=心臓/心臓に懇願する
3 呪文94――トト神から水差しとパレットを手に入れるための呪文
神の秘密に通じるもの/腐敗をのりこえる
コラム ヒエログリフに挑戦 呪文94を読んでみよう!!
『死者の書』呪文94 ネフェルタリ王妃の墓
4 呪文14――神の心から怒りを取り除くための呪文
神が好意的でありますように
5 呪文144――オシリスの国に入る門を守る七つの門番たちへの呪文
七つの門の門番の神々
6 呪文146――オシリスの国に入る門を通るときに唱えられるべき呪文
二十一の門の門番の神々/二つの来世観

第六章 来世での至福の生活
1 呪文99――渡し舟を手に入れるための呪文
あの河を渡るために/私の名前を言え
※ちょっとだけヒエログリフ(セケト・ヘテプ「供物の野」/セケト・イアル「イアルの野」)
2 呪文110――イアルの野で生きるための呪文
現世と変わらない生活を/最後の、あの世の楽園
コラム ナイル河の豊かな恵み――古代エジプトの生活
あの世の生活への準備(収穫する/家畜を飼う/魚を捕る/貯蔵する/技を極める/生を謳歌する)
3 呪文185――オシリス神への礼拝
死者の国の支配者オシリス/復活への期待
4 呪文186――ハトホル女神への礼拝
『死者の書』の最後を飾る/死者の国の守護女神

世界の有名な『死者の書』
アニのパピルス/ヌのパピルス/ネブセニィのパピルス/マイヘルペリのパピルス/ユヤのパピルス/ケンナのパピルス/ナクトのパピルス/フネフェルのパピルス/ネフェルレンペトのパピルス/アンハイのパピルス/ピネジェム1世のパピルス/イウフアンクのパピルス

あとがき (二〇〇一年十一月 村治笙子)

本書で扱われた『死者の書』の呪文一覧
参考文献


≪本文執筆: ≫ 村治笙子 (むらじ・しょうこ) 本名、斉藤笙子。1947年、東京都生まれ。東洋大学文学部西洋史学科卒業。エジプト学専攻(特に、古代エジプトの宗教および壁画の研究)。日本オリエント学会、西アジア考古学会、ナイル・エチオピア学会、沙漠学会、古代エジプト研究会正会員。共著に『古代エジプト文字便覧』『ルクソール讃歌』『古代エジプトの壁画』『ナイルの遺産』『ナイルに生きる人びと』『図説 古代エジプト 1・2』ほか。
本書執筆=序章、第一章、第二章、第四章

≪本文執筆: ≫ 片岸直美 (かたぎし・なおみ) 1956年、東京都生まれ。東京女子大学文理学部西洋史学科卒業。エジプト学専攻(特に、王墓や王妃墓、私人墓の壁面装飾の比較研究)。日本オリエント学会、西アジア考古学会、古代エジプト研究会正会員。共著に『ナイルの遺産』『ナイルに生きる人びと』『図説 古代エジプト 1・2』ほか。
本書執筆=序章コラム、第三章、第五章、第六章、世界の有名な『死者の書』

≪写真: ≫ 仁田三夫 (にった・みつお) 1924‐2009年。埼玉県川口市生まれ。東京写真工業専門学校(現東京工芸大学)卒業。写真家。著書に『古代エジプト壁画』『ルクソール讃歌』『エジプト古代文明の旅』『百門の都テーベ』『古代エジプトの壁画』『図説 古代エジプト』ほか多数。






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なんだかんだと(なにはともあれ)、やっぱり、この健康なカラダに感謝♪、父さん母さんアリガトウ、、、連日の猛暑にくわえて、いろいろ不安定なことがおおくて反応が過剰に振れるようなこともすくなくなくって、前夜の就寝はずるずると23時を半時間くらいは過ぎていて、とはいえ目覚まし代わりの携帯電話のタイマーを4:32にセットしたのは、真夏の太陽が高くなってから強い陽射しの下でのトレーニングを避けたいこと、混雑を他人との接触を避けたいこと、いちにちを有効に活用したいこと、そのためには睡眠時間が多少不足気味であったとしてもなんとかならないものでもないだろう、などと考えてのことなのだが、熱帯夜だから、暑くて目が覚めたのが一度目が3時半すぎで放尿して麦茶で水分を摂取して、しかしさすがに日の出前の暗い道のランはなにかと危険だろうことから、布団に身を横たえて寝た、しかしどうにもゆっくり寝ていられないようで反応が過剰気味であることを自覚しながら仕方がない、4時すぎには体を起こしてしたくをはじめた。5:00に部屋を出て、きょうはすこし風がある、などとマイナスなことが頭をよぎるときは気分が乗っていないサインであり、それは睡眠が不足気味であることも要因のひとつであろう、などと考えながらも、なにはともあれ、いちど走り出したらペダルをクルクルただひたすらにまわして自力で自室にたどり着かなければならないのだから、もちろん嫌なら止めればいいだけのことで、どうしても無理だったら無理をしないで自転車はどこかに預けてでも公共交通機関を使ってでも帰って来れないことはないだろうけれど、、、さて、甲州街道を大垂水峠へと向かう京王線の高尾山口駅を過ぎたあたりはタマアジサイね、まだタマが見れて、薄紫色のちいさな花も見れる、やっぱりウレシイ、、、スピードは上がらない、しかし、休むような休憩をしようとかいうような考えはなかったなぁ、ボンヤリしながらも、ただただ足だけはペダルをクルクルまわすまわすまわす、結局ノンストップで自室にたどり着いたのは8:57、なんと所要時間は前回(8/2)と同じ3時間57分、意外にも4時間をわずかに切った、しかしどうなんだろう、自分で言うのも可笑しい(ぼくにはフツーが他人のことがよくわからない)のだが、いま42歳のぼくは若さのパワーやスピードには明らかに老化して退行して劣るであろうけれども、およそ88kmの距離をクロスバイクで4時間近く運動を持続させることができる、まぁ、健康ということだろうとおもう



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