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〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

集英社文庫

本「幸いは降る星のごとく (集英社文庫)」橋本治5

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幸いは降る星のごとく (集英社文庫)
○著者: 橋本 治
○定価: 本体580円+税
○ISBN: 978-4087454147








「芸能界」は光り輝いてみえるものだった──。ときは高度成長期。明確な目標もなく、流されるままに“女芸人”となった女性の悲喜こもごもを描く。時代を切り取る名手による長編小説。

ときは1990年代前半、“女芸人ブーム”前夜。東京の国立大学に通う真名子は、幼なじみの貴子とお笑いコンビ「モンスーンパレス」を結成した。自らの不美人を認識しない真名子と、世間ズレしたOL志望の貴子。笑いとは縁遠い生活を送ってきた彼女たちが、なぜその世界に入り、どう生き延びていったのか。時代によって作り出された“女芸人”の先駆者となる四人の女性の悲哀と幸福を描いた長編小説。


≪目次: ≫
第一話 欲望という名の電気ゴタツ
 一 ツァラトゥストラはまだ語らない
 二 芸人の夜明け
 三 モンスターパレスの女
 四 お笑い探査計画
 五 愛の錯誤
 六 さまざまな試練
 七 無限の彼方(ビヨンド・ザ・インフィニティ)
 八 「化物の宮殿(モンスター パレス)」ではなくて

第二話 セックス・アンド・ザ・シティ
 一 シンデレラのための略式地図
 二 舞踏会への階段に立つ二人
 三 禿鷹(はげたか)と石子詰(いしこづ)めの女
 四 一体なにが「おもしろい」んだ?
 五 ないものはない、なにもないったら本当になにもない
 六 神と信者の間(はざま)で
 七 「なんだかへんだな」と思いつつ、全能感だけはしっかりとある女達
 八 金坪真名子が「処女ではないもの」に変わる場所
 九 進化するモンスーンパレス
 十 本篇の数少ない「セックスアリ」のシーン

第三話 電気ゴタツは安楽椅子の夢を見るか
 一 そして作者はあることに気がついた
 二 中身のないシュークリーム
 三 金坪真名子の回心(かいしん)
 四 マザー・テレサへの道
 五 笛を吹く金目鯛(きんめだい)
 六 綿菓子製造機と一本の割り箸(ばし)
 七 安井貴子の帰還
 八 もう電気ゴタツに足は突っ込まない

第四話 すべての人に幸福な未来を
 一 「阿蘭陀(おらんだ)おかね」という女
 二 なに不自由のない貧しさ
 三 阿蘭陀おかねの芸風
 四 「いつか分かる日が来るわ」と言うこともなく――
 五 とみざわとみこもやって来る
 六 夢見る三十代を過ぎても
 七 そして奇跡が最後にやって来る


※初出 「小説すばる」
 第一話 欲望という名の電気ゴタツ 2010年9月号
 第二話 セックス・アンド・ザ・シティ (前編)2011年5月号 (後編)2011年9月号
 第三話 電気ゴタツは安楽椅子の夢を見るか 2012年2月号
 第四話 すべての人に幸福な未来を 2012年5月号


※本書は二〇一二年九月、集英社より刊行されました。


カバーデザイン/中島かほる
イラストレーション/ジョルジュ・バルビエ


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと・おさむ) 1948年東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒。1977年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作入選。以後、小説・評論・古典の現代語訳・エッセイなど、あらゆるジャンルで執筆活動を行う。幅広い活動を続ける。2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年『双調平家物語』で毎日出版文化賞受賞。近著に『日本の行く道』『小林秀雄の恵み』『ひらがな日本美術史7』『菅原伝授手習鑑』など。

橋本治 『幸いは降る星のごとく』(集英社、2012年) '12/10/25


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本「ゲーテさんこんばんは (集英社文庫)」池内紀5

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ゲーテさんこんばんは (集英社文庫)
ゲーテさんこんばんは (集英社文庫)

○著者: 池内紀
○出版: 集英社 (2005/11,文庫 271ページ)
○価格: 560円
○ISBN: 978-4087478853
おすすめ度: 4.0
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ぼくが「東京ゲーテ記念館」(東京都北区西ヶ原)なるものを知って目にしたのが記憶や記録を遡ると今年一月五日のことで、勤務する会社から指示された職務としての、そこから一〇〇メートルと離れていない新築戸建住宅の不動産売買にかかる調査が主目的としてあってのことであったのだが、もっともゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe, 1749-1832)がなに者であるのか、名前は耳にしたことがあるような記憶はあるような気がするけれども、、、とは、どうにもたよりない。知らないことに、ある意味での恐怖のような印象をいだくぼくは、その恐怖を直視したくない無意識の自己防衛により、無関心を装ってみたりする半面としての、悔しい悔しい反骨心がないわけでもなかったりして、それゆえに気になる人物としての、なんらかのひっかかりがあったのかもしれない。なにげなく手にした『となりのカフカ(光文社新書、2004/8)』のつぎは順当に『カフカの生涯』であること疑いはなかったけど、どうしてもあいだに割り込ませたい衝動を、ぼくとしては大切にしたかったりもする。

ゲーテが生きていた時代のドイツは、政治や経済において見るかげもなかったが、精神的にはすこぶる輝いていた。カントが『純粋理性批判』を世に出したのは、ゲーテがワイマール公国の財務局長になった年である。その前後のレッシングが『賢人ナータン』で宗教哲学を絵解きした。シラーが革命的な『群盗』を書いた。
カントが『判断力批判』を公にしたのは、ゲーテが二度目のイタリアへ旅立った年のこと。シラーが「三十年戦争」を素材として高らかに歴史哲学を語った。そのかたわらで、シェリングが自然哲学を説いていた。
ヘーゲルが『精神現象学』を公刊したのと同じ年に、ゲーテは『ファウスト』第一部を書き上げた。さきに見たとおり湯治場テプリツでベートーヴェンと会ったのが一八一二年であって、この年にヘーゲルの『論理学』が世に出ている。ゲーテの晩年にはドイツ・ロマン派とよばれるホフマンノヴァーリスハイネがあらわれた。ショーペンハウアーが『意志と表象としての世界』を書き、フンボルトが『比較言語学研究』を発表した。  (P.223、雲と飛行機)

ゲーテの生まれた一七四九年から死の年である一八三三年までを、ためしに世界史とひき合わせてみると、奇妙なことに気がつく。ゲーテの青年期から壮年期にかけて、二つの大事件があった。一つはアメリカの独立戦争と合衆国の誕生であり、いま一つはフランス革命と共和制の成立である。いずれにも自由と革新の気運がみなぎっていた。  (P.146、名句の作法)

そんな時代であり、そんな文化だった。立腹すると、貴族もその夫人も粗野な言葉でどなり合ったし、酢漬けやキュウリとジャガイモの食卓がご馳走だった。「暖炉の臭気」を掻き出すというとき、煤(すす)よりも小水のそれだった。しばしば夜中に暖炉で用を足したからである。宮廷といえども、さしてちがいはなかっただろう。人々の不潔なからだからスエた臭いが漂っていた。からだが臭う点では、官女も町娘もちがいはない。そして男と同じく女たちもまた、胸より股で愛した。  (P.154、名句の作法)



≪目次: ≫
教育パパ
大学生の実験
逃げる男
ヨハーン三兄弟
顧問官の仕事
イタリア逃亡
紀行記の作り方
ブロッケン山
石の蒐集
骨の研究
名句の作法
埋め草名人
ファウスト博士
湯治町の二人
ワイマールの黒幕
酒は百薬
雲と飛行機
赤と黄と青
モデルと肖像
もっと光を!

文庫版あとがき(二〇〇五年十月 池内 紀)


≪著者: ≫ 池内紀 (Ikeuchi Osamu) ドイツ文学者。一九四〇年、兵庫県姫路市生まれ。主な著訳書に『ウィーンの世紀末』『生きかた名人』『姿の消し方』『カフカ短篇集』ゲーテ『ファウスト』など多数。本書で第五回桑原武夫学芸賞を受賞。


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本「憲法なんて知らないよ (集英社文庫)」池澤夏樹5

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憲法なんて知らないよ (集英社文庫)

○著者: 池澤夏樹
○出版: 集英社 (2005/4,文庫 213ページ)
○価格: 500円
○ISBN: 978-4087478143


「日本の憲法」の英語のテクストには people という言葉が何度も出てくる。公式の「日本国憲法」ではこれは一様に「日本国民」と訳されている。日本という国の主体であり、主役であり、主人であるこの国の人々のことだから「国民」でいいと普通は考えられている。
しかし、英語の people は本来もっと意味が広い言葉だった。辞書によればこれは、(世間一般の)人々、民族、国民、市民、公民、人民、などと訳し得るのだ。ほんとうに people をぜんぶ国民と訳していいのかどうか。
・・・  (P.120、「翻訳について」)
この「国民」と同じような問題として、英語における nation と state と country の使い分けというのがある。この三つの定義域と日本語における「国」と「国家」と「国民」と「民族」とは重なっていない。どちらかというと state が制度的で、nation が人の集団という印象が強く、残る country では国土の側面がわずかに強調されているだろう。
こんな基本的なところで翻訳には難問がつきまとう。アメリカ人にとっての国と、フランス人にとっての国、それに日本人やインド人にとっての国はそれぞれまったく違う概念であるかもしれない。  (P.123、「翻訳について」)



≪目次: ≫

まえがき、
あるいは「つまり、こういうことなんだ」

新訳「日本の憲法――「私たち日本人は、国を動かす基本の力は国民みなが持ち寄って生まれるものであることを、まず宣言する」
第一章 天皇――「天皇は国のシンボル、まとまって国を作ろうという人々の気持ちのシンボルでなければならない」
第二章 戦争の放棄――「陸軍や海軍、空軍、その他の戦力を持つことはぜったいにしない」
第三章 国民の権利と義務――「国は、国民が人間としての基本的なさまざまの権利を思うとおりに用いることを邪魔してはいけない」
第四章 国会――「国会は国の権力のいちばん上に位置する機関であり、国の法を作るただ一つの機関である」
第五章 内閣――「内閣は統率する総理大臣と、その他の国務大臣からなる。内閣の構成は法律によって決める」
第六章 司法――「最高裁判所はあらゆる法律や命令、規則、行政府の行いが憲法に違反していないかどうかについての最終的な判断を行う場である」
第七章 財政――「国会が認めないかぎり、国はお金を使ったり、また債務を負担したりしてはいけない」
第八章 地方自治――「地方自治体は、それ自身の財産を管理し、事務と行政を進め、法律の範囲内で条例を決める権限を持つ」
第九章 改正――「この憲法を改正する手続きは、まず衆議院と参議院のすべての議員の三分の二ないしそれ以上の賛成によって始められる」
第十章 最高法規――「この憲法は日本の国民に人間としての基本的な権利を保障する」
第十一章 補則

翻訳について
あとがき/文庫版のあとがき

附録 日本国憲法(和文)/日本国憲法(英文) THE CONSTITUTION OFJAPAN

解説――読んでみて分かること  なだ いなだ


*この作品は、二〇〇三年四月、単行本としてホーム社より発行、集英社より発売されました。


≪著者: ≫ 池澤夏樹 (いけざわ・なつき) 1945年北海道生まれ。75年より3年間ギリシャに滞在。詩作、評論から作家活動に入る。「スティル・ライフ」で88年第98回芥川賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で第29回谷崎潤一郎賞、2003年『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ――というキミのための「日本の憲法」』『静かな大地』などの著作活動全般について司馬遼太郎賞受賞。04年、フランスに移住。05年『パレオマニア』で第8回桑原武夫学芸賞受賞。
http://www.impala.jp/


Dianthus superbus var. longicalycinus




本「蝶のゆくえ (集英社文庫)」橋本治5


蝶のゆくえ (集英社文庫)
著者: 橋本治
文庫: 314ページ
出版社: 集英社 (2008/2/20)




文庫化されたのを知って、既に単行本(2004/11)で読んでいたのに、あらためて読んでみようと思わせる“橋本治 (1948- )”の魅力♪
柴田錬三郎賞受賞の短篇小説集、全六篇。

文庫本がありがたいのは、何より解説が付されること。しかも、本作にあっては、著者“橋本治”本人の解説。
「女にとって家とはどういうものなのか?」という疑問を中心軸とする作品となった。 (p.310)
「女にとって、母とはいかなるものか。家とはいかなるものか」という問いを立てて、橋本はその答えを出さない。答えを出すことが小説ではなく、問いを出すことこそが小説であると理解した結果である。 (P.313)

人間関係って、ホントに難しい。
依存心が強いぼくは、ついつい簡単に答えを求めてしまう傾向にあって、簡単に結論に導きたいと焦ってしまう。答えがわからない、先が見えない不安は、どうにも耐えがたい。ひとりで考えることは、決して愉しいとはいえない、孤独な作業。その孤独な作業を乗り越え、自己を確立して自立を遂げてこそ、健全な人間関係が築ける?!、ぼくにはわからない、、、


≪目次: ≫
 ふらんだーすの犬  「小説すばる」2003年2月号
 ごはん   「小説すばる」2003年5月号
 ほおずき  「小説中公」1994年8月号
 浅茅が宿  「小説すばる」2003年9月号
 金魚    「小説すばる」2004年1月号
 白菜    「小説すばる」2004年6月号
  自作解説/著者
  *2004年11月刊行


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主として“本”が織りなす虚構の世界を彷徨う♪

‘表 BLOG (since 2006.8)
▲ロスバイク TREK 7.3FX(神金自転車商会 since 2008.8)
写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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