Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

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本「生まれ変わる動物園 その新しい役割と楽しみ方 (DOJIN選書052)」田中正之5

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日本の公設動物園で二番目に古い京都市動物園は、日本で初めて、大学の研究者が常駐している動物園だ。大学と動物園が連携し、チンパンジーやマンドリルの「お勉強」、ゴリラの出産と育児、アミメキリンやアジアゾウの夜の行動など、動物園だからこそできる研究を展開、十分に調べることができなかった動物たちの生態の理解が少しずつ進んでいる。このような具体的な取り組みをとおしていま動物園に何が求められているかを考え、これからの動物園のあるべき姿を探る。

動物園には「種の保全」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」という四つの目的がある。レジャー施設としてだけでなく、この四つの役割をはたす施設として変化のときを迎えている動物園。日本ではじめて、大学の研究者が常駐して研究をしている京都市動物園ではどのような取り組みがなされているのか。チンパンジーやマンドリルの「お勉強」、ゴリラの出産と育児、キリンやアジアゾウの夜の行動など、動物園にいる動物だからできる研究からわかってきた行動や生態を紹介しながら、これからの動物園のあるべき姿を考える。


≪目次: ≫
はじめに

第1章 研究フィールドは動物園
 一 動物園で始めたサルの研究
マンドリルとテナガザル/サル舎に通う毎日
 二 お勉強を始める
マンゴロウのお勉強/タッチモニターに強い関心を示した末っ子のマンマル/マンドリル一家の力関係/テナガザルのお勉強
 三 数字のお勉強
なぜ数字の勉強?/シロマティー、不満を述べる/父から息子へ、兄から妹へ伝えられる「文化」

第2章 チンパンジーのお勉強
 一 京都市動物園のチンパンジーたち
チンパンジーの勉強部屋/勉強部屋の運営方針/やってきたチンパンジーたち
 二 勉強開始
タッチモニターに触るまで/数字に触れる/1と2の順番を覚える/四人の個性が見られる勉強風景
 三 チンパンジーのいろんな姿
タッチモニターを横取りされるヨウコ/場所取り合戦/横で遊ばれても我関せず/女性のケンカ
 四 仲間の死がもたらした変化
ヨウコの死/三人になった勉強部屋
 五 新しい仲間、ジェームス
間男作戦/お見合いはうまくいくのか?/遠慮がちなジェームス/自己主張するようになったジェームス/妊娠はうまくいくか?/その後のジェームスと仲間たち/国内の個体数維持をめざして

第3章 動物園にいるいろいろな動物の姿
 一 ゴリラの観察
飼育下ゴリラの異常行動/吐き戻しの実態を観察する/もっとも効果的な対象/ゴリラは夜に何をしているのだろう
 二 アジアゾウは夜に何をしているのだろう
監視カメラによる観察/単調な夜間行動/広がる夜間行動観察の輪
 三 動物園で見られる出産
ブラジルバクの出産と育児の観察/雨が好きなバク(?)/ヤブイヌの出産と育児を観察する/アムールトラ、グレビーシマウマ、アミメキリンの出産

第4章 動物園の飼育員はどんな仕事をしている?
 一 キリンはどうやって寝るの?
夜間のキリンの行動観察/キリンは座って休む。眠るのは一回二、三分/キリンの授乳は母親の都合/キリンの体重測定/キリンの担当者が見たアフリカ/「キリンタイムズ」発行中
 二 ゴリラも道具を使う?
「ガラポン箱」で食事の時間引き延ばし作戦/「フードキャッチャー」――ゴリラの道具使用/野生のゴリラが見たい/「世界標準」をめざして
 三 元気に育て、赤ちゃんゴリラ
ゲンキの出産/抱き上げから授乳まで/赤ちゃんゴリラの保護/バトンリレー・プロジェクト/ゲンキと同居再開――バトンリレー・プロジェクトは次の段階へ/バトンリレー・プロジェクト、最終章は……

第5章 動物園はどんなところ?
四つの目的/現実の動物園/共同利用・共同研究拠点としての動物園/新・京都市動物園/動物園に課されている宿題/新しい時代の動物園

参考文献とウェブページ
あとがき (二〇一三年 今年は平和な一年でありますように  田中 正之)


≪著者: ≫ 田中 正之 (たなか まさゆき) 1968年兵庫県生まれ。95年、京都大学大学院理学研究科博士後期課程中退。京都大学霊長類研究所などを経て、京都大学野生動物研究センター准教授。博士(理学)。専門は比較認知科学。現在は、動物園動物を対象とした行動学・比較認知科学的研究を中心に研究活動を展開している。著書に『チンパンジーの認知と行動の発達』(共編著、京都大学出版会)などがある。




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本「パンデミックを阻止せよ! 感染症危機に備える10のケーススタディ (DOJIN選書049)」浦島充佳5

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パンデミックを阻止せよ!: 感染症危機に備える10のケーススタディ (DOJIN選書)
パンデミックを阻止せよ! 感染症危機に備える10のケーススタディ (DOJIN選書049)

○著者: 浦島充佳
○出版: 化学同人 (2012/12, 単行本 258ページ)
○定価: 1,995円
○ISBN: 978-4759813494




ハンデミック・インフルエンザ2009、SARS、西ナイル熱、エボラ出血熱、スペイン風邪など、感染症の事例を読み解くと何が見えてくるか。本書では、アウトブレイクを封じ込める過程を七つのステップでとらえ、実際に発生した10の事例から、感染源や感染経路の特定、致死率の算出、封じ込めのための対策などを分析し、感染症対策にどう活かすかを検討する。グローバル化が進み、誰もがアウトブレイクのリスクにさらされている現代、その脅威にいかに備えるかを考える。


≪目次: ≫
はじめに (二〇一二年三月二二日 桜が満開のワシントンDCにて)

第1章 感染症封じ込め 七つのステップ
ステップ1.症例(Case)、クラスター(Cluster)、共通した症状・兆候(Common Characteristics)、症例定義(Case definition)
いつものパターンと同じか?/ほぼ全員に共通する点は何か?/症例を定義せよ
ステップ2.原因となる微生物(Causative agent)
既知のエージェントと比較?/未知の感染症かもしれない。どうする?
ステップ3.流行曲線(Curve)と感染中心(Center of epidemic(= epicenter))、伝染性(Communicable)と致死率(Case-fatality rate)
感染流行曲線——拡大速度は速いか?/最初の患者は?/感染源は?/感染性か?/感染経路は?/ヒト—ヒト感染するか?/致死率は高いか?/自然発生のものか、バイオテロなど人為的なものか?
ステップ4.コミュニケーション(Communication)、対策(Countermeasure)
ステップ5.ケース・コントロール研究/コホート研究(Case-Control and/or Cohort study)
ステップ6.封じ込め/撲滅(Containment/eradication)とサーベイランスの継続(Continuing surveillance)
天然痘撲滅/サーベイランス
ステップ7.生態系の変化(Change in ecology)
 コラム One Health の動き

第2章 感染症はなぜ拡大するのか――その数理モデル
R0(基本再生産数)/感染症数理モデルの基礎/偶然の影響/数えてR0を算出/患者発生間隔、患者数倍加時間そしてR0/サージ・キャパシティ/発症前感染+不顕性感染(=θ)/カオス

第3章 病原性大腸菌O104——ハンブルグ
疫学調査/感染源の特定/O104の教訓

第4章 豚インフルエンザ(H1N1)——メキシコシティ
重症化率と致死率の評価/流行曲線を読み解く/豚インフルエンザの特徴をさぐる/各国比較
 コラム◆WHO本部にて

第5章 SARS——広東省
一通の電子メール/香港での発生/ハノイからの警鐘/グローバル・アラート/SARSウイルスの発見/シンガポールへの飛び火/カナダへの飛び火/香港アモイ・ガーデンでのSARS集団発生/SARS流行の終息/再興SARS
 コラム 国際保健規則
 コラムぁSARS封じ込めに成功したタン・トク・セン病院

第6章 炭疽菌テロ——フロリダ
最初の患者/第二、第三の攻撃/郵便局員の犠牲者/郵便物のスクリーニング
 コラムァG8バイオテロシナリオ演習

第7章 西ナイル熱——ニューヨーク
ニューヨークのクラスター/ウイルスの同定/風土病となった西ナイル熱
 コラムΑ_磴龍扈方法——マニラの例

第8章 ニパ脳炎——マレーシア
シンガポール/マレーシアにおける疫学調査/ニパ・ウイルスの自然宿主
 コラムА.ぁ璽好拭偲腓龍儀

第9章 鳥インフルエンザ——香港
最初の症例/鳥インフルエンザ/サーベイランス/コホート研究/ケース・コントロール研究/鳥インフルエンザの再興/ベトナムでの発生/タイの家族内感染例/WHOサーベイランス
 コラム─/祁織ぅ鵐侫襯┘鵐饗从

第10章 エイズ——ロサンゼルス
最初のクラスター/原因の検討/感染経路は?/リスク・コミュニケーション/診断法の確立
 コラム ニードル・エクスチェンジ

第11章 エボラ出血熱——ザイール
ミッション/ウイルスの発見と疾患定義/スーダンでのアウトブレイク/エコロジー/アメリカ人患者/オランダ人患者
 コラム 映画『アウトブレイク』

第12章 スペイン風邪
内務省報告書/超過死亡/夏—秋—冬のスペイン風邪/アメリカ四三都市の対応/超過死亡がもっとも多かったフィラデルフィア/大都市でありながら超過死亡が比較的少なかったニューヨーク/二つのピークをもつセントルイス/日本における四七都道府県の超過死亡率
 コラム ビタミンDのインフルエンザ予防効果

第13章 アウトブレイク対策の批判的吟味
1 病原性大腸菌O104(二〇一一年):不成功
2 パンデミック・インフルエンザ2009(二〇〇九年):日本では過剰な場面もあったが成功
3 SARS(二〇〇三年):成功
4 炭疽菌郵便テロ(二〇〇一年):不成功
5 西ナイル熱(一九九九年):不成功
6 ニパ脳炎(一九九八年):シンガポールは成功、ほかは不成功
7 高病原性鳥インフルエンザ(一九九七年):短期的には成功、長期的には不成功
8 エイズ(一九八一年):不成功
9 エボラ出血熱(一九七六年):不成功
10 スペイン風邪(一九一八年):成功

あとがき (二〇一二年五月七日 ボストンにて最初の推敲を終える  浦島 充佳)
引用文献


≪著者: ≫ 浦島充佳 (うらしま みつよし) 1986年東京慈恵会医科大学卒業後、附属病院において骨髄移植を中心とした小児がん医療に献身。93年医学博士。94〜97年ダナファーバー癌研究所留学。2000年ハーバード大学大学院にて公衆衛生修士取得。2006年より東京慈恵会医科大学准教授。小児科診療、学生教育に勤しむ傍ら、分子疫学研究室室長として研究にも携わる。9.11米国同時多発テロに強い衝撃を受け、医師として大勢の尊い命を守るべく活動するようになる。専門は小児科、疫学、統計学、がん、感染症。現在はビタミンDの臨床研究にフォーカスしている。またパンデミック、災害医療も含めた グローバル・ヘルスにも注力している。小児科専門医、日本血液学会代議員、 薬剤疫学会評議員。著書は『放射能汚染 ほんとうの影響を考える』(化学同人)など多数。
ホームページ: http://dr-urashima.jp/

浦島充佳 『放射能汚染 ほんとうの影響を考える フクシマとチェルノブイリから何を学ぶか』(DOJIN選書、化学同人、2011年) '12/01/20


すこし気分(流れ)を変えるべく、2012年10月以来の朝練、大垂水峠越えクロスバイク Run 88km。東京の日の出は04:32(国立天文台 暦計算室)。前夜の雨は、夜中の早い時間にあがって朝から晴れて気温高めの天気予報。ひさしぶりのトレーニングだから、準備運動は入念に。start 05:36〜goal 09:32、3時間56分ノンストップ。ひきこもり傾向が加速していることから、くるくるまわすスピードがupすることはないもの、体調はわるくない(そう、汗が酒臭くない)。もちろん、ヘトヘトになって、あたまからっぽまっしろけ。サイクロコンピュータのデータは、Tm 3:48'22, Dst 87.71km, Av 23.0km/h, Mx 60.4km/h... そして、ボウズ5mm、スッキリ


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本「麻酔をめぐるミステリー 手術室の「魔法」を解き明かす (DOJIN選書047)」廣田弘毅5

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麻酔をめぐるミステリー: 手術室の「魔法」を解き明かす (DOJIN選書)
麻酔をめぐるミステリー 手術室の「魔法」を解き明かす (DOJIN選書047)

○著者: 廣田弘毅
○出版: 化学同人 (2012/7, 単行本 210ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4759813470
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またまた夜の月がうつくしい♪、月のある夜空♪♪
月の見えない夜空は、見上げて見回して探して、サガシモノハナンデスカァ〜、ミツケニクイモノデスカァ〜、ひとしきり見上げて見回して目的物としての“月”を見ることがかなわなければ、高い空を見上げるためにあげた顔を視線を、やがておろす下に向けて頭を垂れることになる、だからだから、月のある夜空を月があるから月がその高い空に在る限りにおいては、上を向いて歩こう


もしも麻酔がなかったら、歯の治療や手術はどんなに苦しいものであろう。現在は麻酔があるからこそ、安心して手術も歯の治療も受けられる。では、そもそもなぜ麻酔は「効く」のか。そのメカニズムは完全にはわかっていない。未解決の謎がいくつも横たわっているのだ。そこで本書では、とくに全身麻酔をめぐるさまざまなミステリーを取り上げながら麻酔の迷宮を探検し、全身麻酔はなぜ効くのか、という大きな謎の解明に挑む。はたして迷宮の先にはどんな真相が……


≪目次: ≫
まえがき

ミステリーファイル#1 もしも麻酔がなかったら
プロローグ/フィレンツェの宮殿にて/麻酔がないこと/麻酔のヒント
コラム ,垢戮討離スは麻酔作用をもつ
産業革命と麻酔薬/コルト少年と不思議なガス/ウェルズの悲劇とモートンの栄光
真のヒーローは誰だ?
コラム◆ヽ慍颪任靴磴戮辰燭世韻任魯痢璽戰訃泙呂箸譴覆
歴史的偉業にダメ出し?/栄光の影にMACあり?/麻酔薬のバランス感覚/笑気で地球は温暖化する?

ミステリーファイル#2 麻酔はなぜ効くか
お酒に弱いヒトは麻酔も効きやすい?
コラム 酵素誘導と全身麻酔
医学生、人体実験に挑む/どうやってテストするか?
コラムぁ.丱ぅ▲垢砲翰竸粥
実験結果を解析する/データの相関を調べる/思いがけないバイアス/科学のトキメキ/飛行機ではお酒に酔いやすい?
高圧で麻酔が醒める/脂質説――麻酔は非特異的に作用する/メイヤー・オバートンの法則を脳で検証する
コラムァ)秧賁瑤龍さを調べるのは難しい
脳をスライスする
コラムΑヽで呂繁秧
コラムА.轡淵廛垢里呂燭蕕と神経伝達物質
アルコールがシナプスを抑制する
ナゾは解けた?

ミステリーファイル#3 マイケルはなぜ死んだ?
マイケル・ジャクソン殺人事件?/麻酔は眠りではない/麻酔で心臓が止まる!/電位を固定するウラワザ/押してもダメなら/イオンの出入口――イオンチャネル/心筋収縮のキーマン――カルシウム・イオン/ほかのイオンチャネルはどうか?/活性化・不活性化を修飾する麻酔薬
マイケル 死の真相

ミステリーファイル《番外編》 名探偵KOKIの事件簿「緑色の研究」
「緑色の研究」
医療ガス/証人尋問/真相解明
麻酔器のフール・プルーフ
名探偵KOKIの帰還
ナゾの術中覚醒/第4手術室の秘密/低濃度笑気のトリック

ミステリーファイル#4 麻酔のパラドックス
麻酔薬の特定結合部位/麻酔薬で増強するイオン電流/決定的な証拠
脂質説はウソ?/麻酔の圧拮抗を再考する/相関関係の落とし穴/脂質かタンパクか/ふたたび海馬スライス実験へ/ヒルの方程式/モリリン予想

ミステリーファイル#5 麻酔メカニズムの真実
アルコール・ミステリー/ポケット仮説
全身麻酔薬研究の最前線/海馬ワンダーランド/全身麻酔薬の作用と眠りの質
コラム─)秧賁瑤蓮△覆式媼韻鮠端困気擦襪里
麻酔もオーダーメイド
さまざまなポケットに入り込む麻酔薬/実はポケット仮説を見ていた?/ファイナルアンサー?

ミステリーファイル《スピン・オフ》 医学生探偵モリリンの冒険
 (文とイラスト: 杉谷野 森子)
恐怖の杉谷《いきなり最終話》
筋弛緩薬の秘密
コラム 筋弛緩薬で心筋麻痺が起こらないか?
スキサメトニウムの興亡/スガマデクス登場
毒薬で麻酔が安全に?/オオカミと7匹の子ヤギ/麻酔の3要素

ミステリーファイル#6 卒業試験
フィードバック
エピローグ 神様のなぞなぞ


あとがき (2012年4月 廣田 弘毅)
参考文献


※カバーイラスト: Philippe petit-Roulet イラストの原案は「モルフェウスに抱かれて(Les dras de Morphée)」より


≪著者: ≫ 廣田弘毅 (ひろた こうき) 1959年福井県生まれ。84年、富山大学医学部医学科卒業。88年、富山大学大学院医学研究科修了。医学博士。富山大学大学院医学薬学研究部准教授。専門は麻酔科学。とくに全身麻酔薬の作用メカニズムを研究。趣味はチェロ演奏。ボランティアオーケストラ「杉谷の森合奏団」の団長として病院コンサートを定期的に開催している。また「モルフェウス弦楽四重奏団」を主宰し、学会・市民公開講座などで演奏活動している。






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本「森の「恵み」は幻想か 科学者が考える森と人の関係 (DOJIN選書046)」蔵治光一郎5

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森の「恵み」は幻想か: 科学者が考える森と人の関係 (DOJIN選書)
森の「恵み」は幻想か 科学者が考える森と人の関係 (DOJIN選書046)

○著者: 蔵治光一郎
○出版: 化学同人 (2012/5, 単行本 218ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4759813463
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アチラを立てればコチラが立たず、コチラを立てればアチラが立たず、、、もちろん、思い切ってチカラワザにうったえて、なるようになるさ(ならないようにはならない??!)、、、とは、およそぼくもこれまでおおく、ふりかえってかんがえてみるには(考えるまでもなく)、そうしてきた、かもしれない

さて、本書において最初から最後まで一貫して述べられることとして、「作用」が人間に関係なく、おのずからそこにあるもの(メカニズム、機構)、であって、「機能」が人間の都合、欲望の表現(サービス、恵み)、であるようなことごと、どこまでも(果てしがない)人間の都合/不都合、とか。そう、「作用」と「機能」を厳密に使い分けて、冷静に分析して、だから、便益だけでなく、むしろ、便益をもたらさない作用や、安全を脅かす作用をあわせもっていることをも、その表も裏もいいことも悪いことも(可能なかぎりで怠ることなく)すべて正確に、、、どうなんだろう、なるほど、「現実社会では、人間は、自然がもともともっている作用にはお構いなく、人間の都合で自然に過剰に介入し、それにほとんど疑問も感じなくなり、やがて、介入したことに無関心になりつつある・・・(p216)」、あぁ、いわゆる、心地よい「神話(おとぎ話)」に浸ってしまって、思考停止に陥ることがないように(とてもとてもカンタンなものなんかでは、ない)


森は人にとってどのような存在なのか。洪水緩和、水資源かん養、自然エネルギー、生物多様性、二酸化炭素吸収、木材生産など、人にとって好都合な「恵み」だけを提供してくれるのだろうか。本書では森と人の関係を、科学的な知見に基づいて捉え、森は水を生み出すのか消費するのか、洪水と水害あるいは渇水と水不足に果たす役割、環境サービス、木材生産、エネルギー供給、そして森の管理の理想的なかたちを考察する。森のほんとうの姿を描き出した一書。


≪目次: ≫
まえがき
森に対する一般的な誤解/作用(メカニズム、機構)と機能(サービス、恵み)の違い

第1章 森と人の関係の変遷
一 人間に翻弄される森――森と人の関係史
定住生活が進めた森の過剰利用/奈良時代から江戸時代にかけての日本の森/荒廃の進んだ森/拡大造林とのその代償
二 変わりゆく森の価値
森の価値とは何か/社会的価値の変化と森の変化のタイムラグ/里山という新たな価値

第2章 森と水の科学
一 森と水の関係における作用と機能の違い
三つの作用とふたつの機能/作用と機能の相互関係/森と水の「作用の研究」と「機能の研究」の方法論の違い
二 森と水の作用の科学
保水力は森のどこで発揮されるのか/山地の降水/樹冠遮断作用を巡る謎/蒸発した水はどこへ行く?/バイオティック・ポンプ仮説と蒸発力/浸透能を巡る論争

第3章 森と洪水、水害
一 水害への備え
洪水と水害/日本の水害への対応の歴史
二 緑のダムへの過剰な期待と過剰な否定
森による洪水の緩和とは/緑のダムとコンクリートダムの類似点と相補関係/緑のダムを全否定するダム推進勢力、緑のダムを全肯定するダム反対勢力
三 洪水緩和機能が強化されるとき、低下するとき
森の洪水緩和機能の概念的、定性的な理解/洪水緩和機能を理解するうえでの難問/森の過剰利用、ハゲ山化で、洪水は増えるか減るか/森の減少は水害に直結しない/森が再生して洪水は緩和されたか/荒廃人工林を整備して洪水緩和機能は強化されるか/洪水緩和のために有効な森は総保水力が大きい森/森と洪水、水害の関係をどう理解しておけばよいか

第4章 森と渇水、水不足
一 人間の都合が生んだ森と水を巡る神話
渇水と水不足/水需要の低下による影響/神話と逆神話の形成/平田・山本論争/オール・オア・ナッシングで決まらない問題/一九世紀の欧米の神話
二 森と年流量(水資源賦存量)との関係
森と年流量との関係/草地化、ハゲ山化、森の伐採で年流量は変化したか/拡大造林によって年流量は変化したか/B&H八二論文への異論/針葉樹林の成長によって年流量は変化したか/針葉樹林を間伐し、健全な人工林や広葉樹林に誘導して年流量は変化するか
三 どのような条件で渇水緩和機能は発揮されるか
森と渇水時流量との関係/流域の森の伐採にともない、渇水の緩和機能は変化したか/植林や森の自然回復により、渇水の緩和機能は変化したか
四 森の実態を把握する
土壌が貧弱で水消費型の森が「緑の砂漠」/健康な人工林と不健康な人工林/森と水と湿原の保全/砂漠への植林の弊害

第5章 森の環境サービス
一 注目を集めるふたつのサービス
生態系サービス/二酸化炭素の吸収サービス/地球温暖化と人工林の間伐/オフセット・クレジット
二 森の水源保全サービス
水源域の整備という考え方/戦後の水源保全サービスへの取り組み/水源税構想の萌芽と挫折/水道水源のための支払い/包括的環境サービスへの支払い
三 理想的な水資源の管理方法とは
海外の事例1 南アフリカ/海外の事例2 オーストラリア/海外の事例3 ニューヨーク/日本での取り組みをどう変えていけばいいか

第6章 森と木材生産業
一 木材生産の現状
木材自給率の推移/間伐材と伐倒木の違い
二 何が「もったいない」かを考える
間伐の伐倒木を運び出さないことは「もったいない」のか/未来世代の立場で「もったいない」を考えよう
三 持続可能な森林利用に向けた取り組み
耐久的な木材・木製品を使うこと/森林認証と地域材認証

第7章 森とエネルギー
一 森が供給するエネルギー
エネルギー源としての森/日本の森のエネルギー資源としての歴史
二 木材と木質バイオマスのどちらが有効か
日本の森のエネルギー源としての価値は高いか/化石燃料を使ってエネルギー資源を運び出す不思議さ/農山村地域活性化のための施策としての森とエネルギー

第8章 森の管理
一 森の所有という考え方
森の管理の歴史/森の所有者のもうけと損失
二 より効果的な森の管理へ向けて
里山の管理を巡る状況/ボトムアップ型の森の管理――愛知県豊田市の試み

おわりに これからの森と人の関係

参考文献
あとがき (二〇一二年三月  蔵治 光一郎)


≪著者: ≫ 蔵治 光一郎 (くらじ こういちろう) 1965年東京都生まれ。96年東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻博士課程修了。博士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所長。専門は森林水文学、森・水と人間との関係。矢作川森の研究者グループ共同代表として「矢作川森の健康診断」運営に携わるなど、現場の課題解決に総合的な視点から取り組む市民活動実践者でもある。著書に『「森と水」の関係を解き明かす』(全国林業改良普及協会)、編著書に『水をめぐるガバナンス』(東信堂)、『森の健康診断』『緑のダム』(ともに築地書館)。


田近英一 『地球環境46億年の大変動史』(DOJIN選書、化学同人、2009年) '09/07/02





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本「文化遺産の眠る海 水中考古学入門 (DOJIN選書045)」岩淵聡文5

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文化遺産の眠る海: 水中考古学入門 (DOJIN選書)
文化遺産の眠る海 水中考古学入門 (DOJIN選書045)

○著者: 岩淵聡文
○出版: 化学同人 (2012/3, 単行本 228ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4759813456
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いま世界が注目する水中文化遺産。海洋戦略、文化政策はもとより、外交交渉のカードとしても使われ始めている。その背景には、ダイビング技術の普及や海洋工学機器の急速な技術革新による、水中考古学研究の著しい進展がある。その一方で、世界統一基準のもとでの保全管理も火急の課題として浮かび上がってきている。考古学、人類学、歴史学、地理学、法学、化学など多岐にわたる学際的な研究分野ともいえる水中考古学の最新動向の紹介を通して、今なぜ水中文化遺産が重要か、その本質を説く。


≪目次: ≫
まえがき

第一章 水中文化遺産と水中考古学
水中文化遺産/人間の遺骸は残らない/沈没船遺構/先史時代の遺産/一〇〇年を経過したものが水中文化遺跡/水中にある部分/水中考古学/海洋考古学あるいは海事考古学/トレジャー・ハンティングとの相違/歴史を変える水中考古学/船の構造は良くわからない/古代交易の謎/船上生活/今なぜ水中文化遺産か?

第二章 水中文化遺産は誰のもの?
自由の時代/各国独自の取り組み/海洋法に関する国際連合条約/水中文化遺産保護条約/商業的利用の禁止/原位置保存の原則/「沈没船引き揚げ」は不可/海底ミュージアム構想/締約国の義務/増えつつある批准国/大国の動向/遅れる日本/水難救護法/周知の埋蔵文化財包蔵地/二〇四五年問題

第三章 水中考古学の方法
水中文化遺産の同定/偶然の発見/水の中は良く見えない/音響測深機/サイドスキャンソナー/海底地下を調べるには?/磁気探査/表層の除去/正確なマッピング/水中文化遺産の破壊的発掘/歴史分析と科学分析/保存処理

第四章 世界の水中考古学
ヘルメット潜水/スクーバ・ダイビングの発明/北欧における発見/水中考古学の父/世界最古の沈没船/海底都市/アレクサンドリア海底遺跡/ポート・ロイアル/トレジャー・ハンターに荒らされるカリブ海/海洋考古学研究所/水中考古学諮問委員会/新安沈没船/中国の動き/東南アジア/インド洋/アフリカ/国際水中考古学会議/深海考古学の台頭

第五章 日本の水中考古学
モースと海事文化遺産/曽根論争/小江慶雄の業績/開陽丸発掘/石干見の調査/元寇の水中遺跡/水中考古学の一時的興隆/トレジャー・ハンターの影/与那国島沖水中自然遺産/神津島海底遺跡/いろは丸の調査/水中遺跡地名表/水中文化遺産の地図/小値賀島前方湾海底遺跡/南西諸島の水中文化遺産/海揚がりの陶磁器/日本における深海考古学

文献紹介
あとがき (二〇一二年二月  岩渕 聡文)


≪著者: ≫ 岩淵聡文 (いわぶち あきふみ) 1960年東京都生まれ。83年早稲田大学第一文学部史学科卒業。85年東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。90年オックスフォード大学大学院社会人類学科博士課程修了。東京海洋大学海洋工学部海事システム工学科教授。テキサスA&M大学海洋考古学研究所連携研究員。哲学博士(オックスフォード大学)。専門は社会人類学・海洋文化学。著書に The People of the Alas Valley(Clarendon Press)、共著に『ギリシア世界からローマへ』(彩流社)、訳書に『タイ南部のマレー人』(風響社)などがある。






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本「マジックにだまされるのはなぜか 「注意」の認知心理学 (DOJIN選書044)」熊田孝恒5

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マジックにだまされるのはなぜか 「注意」の認知心理学 (DOJIN選書)
マジックにだまされるのはなぜか 「注意」の認知心理学 (DOJIN選書044)

○著者: 熊田孝恒
○出版: 化学同人 (2012/1, 単行本 226ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4759813449
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タネも仕掛けも、モチロンあるのだけれども、ときにマジシャンが観客をひきつけるべき「注意」は、タネが仕掛けられているトコロとは別のトコロに観客の注意を向けさせることにあるのだから、タネと仕掛けはなんだろう?、どこにあるのだろう??、などと観客が夢中になって注意を向ければ向けるほどに、注意を集中することによって視野は焦点は絞られて、見える部分は狭くなり、見えない部分が注意のおよばない向けられない(だから気がつくことがないような、見えないはずがないのに見えてない)部分が広がって、、、なるほど、注意のメカニズムとか、その限界とは


おかげさまで?!、単位認定試験を全9科目の試験がおわった、ヨカッタ、ホッとした(ホッとしている)、脱力♨、、、やがてまもなく通達されるであろう試験結果(合格・不合格、及第・落第)はともかくとして、それはそれとしてただただ結果として受け容れる以外にないのだから、こればかりは、もちろん一喜一憂、悲喜こもごも、しないものでもないけれども、あとは野となれ山となれ、なんのことやら、ナスがママ、キュウリがパパ♪


誰もが楽しめるエンターテインメント、マジック。マジシャンは、人間の認知機能の盲点をついた巧妙なテクニックによって観客を魅了する。観客がそうとは気づかぬうちに注意を誘導し、ときには行動さえコントロールするのだ。その背後にある人間の認知機能の特性とはいかなるものか。本書では、認知機能のうちでもとくに「注意」の働きに焦点を当てマジックと関連づけながら、人の認知システムの不思議が満載されたステージを披露する。


≪目次: ≫
まえがき

第1章 マジックと人間の認知機能
一 マジックはなぜ成立するのか
マジックとは?/世の中の法則を理解する人間/錯覚する人間、それに気づかない人間/他者の影響を受ける人間
二 進んでだまされる心理
欺くテクニックを磨くマジシャン/だまされるのを楽しむ人間
三 注意とは何か

第2章 注意が働かないということ――脳損傷にともなう注意の障害
一 注意の障害としての半側空間無視
左半分への注意/注意を向けようとしない
二 半側空間無視の機序
病態失認/イギリスで接した半側空間無視の患者/注意しなければ存在しない
三 なぜ半側空間無視は左視野に起きるのか?
半側空間無視の謎/注意の機能が失われたという仮説/半側空間無視を生じさせる脳の部位
四 バリント症候群
二つのものを同時に認識できない/注意が向くのは常に一つ/注意の働き方

第3章 注意のスポットライト
一 注意のスポットライトとは何か
ポズナーの実験/視野を動き回る注意/注意のスポットライトの移動/中心手がかり実験/二種類の注意メカニズム――反射的な注意の移動と持続的な注意の移動
二 注意のスポットライトをめぐる三つの疑問
注意のスポットライトはいくつあるのか?/注意のスポットライトは大きくできるか?/注意のスポットライトの明るさは同じか?
三 注意の引き離し
半側空間無視と先行手がかり実験/注意を向け直すことができない
四 視線の移動と注意
注意が先か、眼球運動が先か/眼の構造とスポットライト/単純化することの意味

第4章 ミスディレクションと注意のコントロール
一 ミスディレクション
二 注意の目標に対する「構え」
「構え」とは何か/構えと手がかりの関係
三 注意の捕捉
手がかりにつられて移動する注意/目立つものに注意が向く/二つのモード/注意のモードの切り替え
四 視線と注意
注意の誘導/「あっちむいてほい」はなぜ難しいか/注意の対象を共有することの意味

第5章 視覚探索と注意のスポットライト
一 特徴探索と結合探索
連続的な注意の移動/視覚探索課題/特徴探索/結合探索
二 特徴統合理論
注意の統合理論/二つの問題点/誘導探索モデル
三 過去の経験も注意のスポットライトを誘導する
ポップアウトプライミング/文脈手がかり効果/六カ月後にも残っていた文脈手がかり効果
四 結合錯誤

第6章 不注意のメカニズム
一 メカニズムとしての非注意
復帰の抑制/注意を向けにくくする機構/注意の瞬き/記憶のボトルネック/ほんの一瞬の空白
二 注意をしすぎることによる不注意
エリクセン効果/課題の複雑さが注意に与える影響/資源の配分の障害/処理資源の最適配分

第7章 変化に対する気づき――シーンの認識と注意、意識
一 なぜ変化を見落とすのか
変化検出課題/短期記憶の容量/注意を向けたときにイメージができあがる/甘く見られる変化検出課題
二 注意を向けていないものは記憶されない
想定外の変化には気づかない/非注意対象の見落とし実験
三 記憶や意識の連続性
サッカード抑制と変化検出の失敗/秒針が止まって見えるのはなぜか
四 いつも注意を向けるとは限らない
高齢者の注意機能/注意機能の低下を補う行動/日常生活での注意機能

第8章 マジシャンは観客の行動をどうコントロールするか
一 行動決定についての心理学実験
無意識の情報処理――単純接触効果/選択に関する認識の不全――チョイス・ブラインドネス/判断を正当化する解釈装置  直感の正しさ
二 誤った信念はなぜ形成されるのか
原因の帰属と因果関係の理解/信念のミスディレクション/マジシャンズ・チョイス
三 脳のなかのマジシャン

あとがき (二〇一一年一一月  熊田 孝恒)

よりくわしく知りたい人へ


≪著者: ≫ 熊田孝恒 (くまだ たかつね) 1962年兵庫県生まれ。91年筑波大学大学院心理学研究科修了。教育学博士。旧通産省工業技術院製品科学研究所研究員、生命工学工業技術研究所主任研究官を経て、産業技術総合研究所ヒューマンライフテクノロジー研究部門認知行動システム研究グループ、研究グループ長。専門は認知心理学。現在は人間の認知メカニズムの解明とその応用に関する研究を進めている。






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本「トップアスリートの動きは何が違うのか スポーツ科学でわかる一流選手の秘密 (DOJIN選書043)」山田憲政5

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トップアスリートの動きは何が違うのか: スポーツ科学でわかる一流選手の秘密 (DOJIN選書)
トップアスリートの動きは何が違うのか スポーツ科学でわかる一流選手の秘密 (DOJIN選書043)

○著者: 山田憲政
○出版: 化学同人 (2011/12, 単行本 216ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4759813432
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うごき

トップレベルのアスリートと一般人。歴然たるパフォーマンスの違いにはどんな要因が隠されているのか。スプリント競技、ハンマー投、投球動作などのさまざまな競技スポーツを取り上げ、身体能力の違いと片付けられない、トップアスリートの合理的な動きを読み解く。一方で脳研究の進展は、見ることと身体を動かすことが一体となった新しい視覚論をもたらそうとしている。はたしてその先に究極のスポーツ上達法は存在するのだろうか。多様な広がりをもったスポーツ科学の最前線を活写する。


≪目次: ≫
まえがき
第1章 いかにして動きに迫るか
1 身体能力か、動きの技術か
2 動きへの関心――動きの映像化
マイブリッジによるウマの動き
3 動きへの関心――現代
動き解析の新たな試み/動きを解析することの意義
4 動きへの接近――スポーツ心理学、神経心理学、神経生理学の実験
知覚へのアプローチ/脳科学での発見

第2章 動きの科学――全力疾走の解析
1 関節運動からの問題提起
二重振り子と運動/関節運動のメカニズム/関節運動で生じるもうひとつの回転力/ベクトルの外積で定義されるトルク/エネルギー分析
2 全力疾走に潜む二重振り子の原理
全力疾走の脚の動き/ランニング中の腰の動き/ランニング速度と腰のひねり――二軸走法の発案

第3章 ハンマーをいかに加速させるか――二重振り子とハンマー投
1 ハンマーを回転させる
ハンマー投の基礎/ハンマー投の技術/ハンマーを加速する二重振り子
2 ハンマーの加速とブランコの立ち乗り
パラメータ励振/ブランコが大きく揺れる原理とハンマーの加速/室伏選手はなぜ金メダルを獲得できたか――その一要因

第4章 投球動作――二重振り子の三次元空間への拡張
1 肘と肩の関節を動かす――上肢の三次元運動の解析
関節の動き/動きに名前をつける/上肢の三次元運動の不思議――コッドマンのパラドックス/関節の動きを分解する
2 ムチのようにしなる腕――投球動作の分析
コッキング期の上肢のらせん運動/ムチ運動の発生
3 なぜ高速で腕を振れるのか――投球動作と二重振り子
加速度の分解/ジャイロ効果による加速度/投球動作における二重振り子
4 速度と正確性のトレードオフ――ダルビッシュ選手と武田勝選手のフォーム分析
投球フォームの特徴/フィッツの法則

第5章 ネコの空中回転と空中でのひねり運動
1 走幅跳の空中動作
反り跳びで考える空中動作の意義/空中動作発生のメカニズム
2 ひねりの発生
空中で体をひねる/猫ひねりの原理/猫ひねり理解の意義/空中動作から着地へ

第6章 衝突の科学――スポーツにおける瞬間の技術を捉える
1 スプリンターと地面の衝突
フォースプレートによるはじめての実験/ストライドとピッチ/足と地面の衝突で発生する力――ランニングにおける地面反力
2 ハードル走の地面反力
ハードル走はなぜ全力の8割程度の速度か/ハードル走の全4歩の地面反力/踏切時の効果的な力発揮/柔らかな接地でうまく越えられるか/ハードル走のリズム/スティフネスの導入
3 柔らかな衝突――オーバーハンドパス
オーバーハンドパスとスティフネス/ボールコントロールとスティフネス

第7章 運動観察の科学
1 運動と視覚の一体化
視力のよさとスポーツ能力/生態学的視覚論
2 感覚器としての筋の役割
身体運動の情報系と力学系/力学システムと情報システムの相互作用モデル/関節の硬さ調節
3 無意識で行われる運動
ふたつの視覚システム/反応時間が速い無意識の視覚/随意運動と反射/反射の反応時間を短縮できるか
4 脳のなかの運動――運動観察
イメージトレーニングは有効か/できることが見ることに影響するか/運動共感に迫る

究極のスポーツ練習法の考案――あとがきにかえて (2011年  山田 憲政)

参考文献


≪著者: ≫ 山田憲政 (やまだ のりまさ) 1960年新潟県生まれ。1985年筑波大学大学院体育科学系修士課程修了。博士(教育学)。北海道大学大学院教育学研究院人間発達科学分野教授。専門は、バイオメカニクス、知覚‐運動科学。身体運動の力学的メカニズム、身体運動の学習メカニズム、身体運動特有の情報伝達方法、自己運動制御と他者運動観察の関係、そして絵画の生成と観察のダイナミクスに興味がある。






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本「放射能汚染 ほんとうの影響を考える フクシマとチェルノブイリから何を学ぶか (DOJIN選書040)」浦島充佳5

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放射能汚染 ほんとうの影響を考える: フクシマとチェルノブイリから何を学ぶか (DOJIN選書)
放射能汚染 ほんとうの影響を考える フクシマとチェルノブイリから何を学ぶか (DOJIN選書040)

○著者: 浦島充佳
○出版: 化学同人 (2011/7, 単行本 256ページ)
○定価: 1,995円
○ISBN: 978-4759813401
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さて、「独身男性」にカテゴリされるぼくとしては、なるほど、第6章「処方箋」に手短に説かれる、ジッサイ本書のおおくは小児であり、子どもをもつ親としての、といったところの記述がメインとなる、まさに独身男性だったら、“放射能のことは忘れ、今までと変わらない生活をする。”(P.232)とは、まぁそういうことで、まぁ(およそ結果として)そうしている、とはいえ、今までと同じ生活は、どうなんだろう、できない、だろうなぁ


福島第一原発事故による放射能漏れは、人びとにどのような影響を及ぼすのか。チェルノブイリ原発事故から25年、この間に発表された報告書や論文に示されたデータを読み解くことで明らかになってきたことは何か。いつ終わるとも知れない原発事故。放射能汚染という現実に直面したいま、どう対処していけばよいのだろうか。チェルノブイリの教訓を生かすべく、疾病の発生リスクを分析する疫学も学んだ小児科医による、原発事故への処方箋。


≪目次: ≫
まえがき
プロローグ

第1章 爆発
1.1 事故
チェルノブイリ原子力発電所事故福島第一原子力発電所事故/震災後2カ月
1.2 封じ込め
液体窒素で冷却
1.3 リスク・コミュニケーション
チェルノブイリの避難指示/日本政府の会見/誰の発言を信用するか

第2章 影響
2.1 放射線被曝
外部被曝と内部被曝/日ごろから放射線に被曝している/チェルノブイリ原発事故での被曝量
2.2 放射線被曝による健康被害
国の基準/ICRPの基準/確定的影響/確率的影響/胎児被曝が知能発達に影響する可能性/1Sv被曝した場合、がん発症率はどれくらいに上がるのか?/胎児あるいは子どものときに広島・長崎原爆に被曝した場合/放射線被曝のがん以外の影響/放射線が寿命に及ぼす影響/新たな基準:10Sv/年
2.3 急性放射線病
骨髄移植も歯がたたない/急性放射線病生存者のその後
2.4 がんのリスクは原発事故被曝でたかくなるのか
X線写真撮影によるがんリスク

第3章 飛散
3.1 気象条件と放射性降下物(フォールアウト)
まずスウェーデンが感知/福島第一原発北西50km/レベル7/積算線量広域の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(WSPEEDI)
3.2 避難
チェルノブイリ/福島第一原発周辺住民の避難
3.3 汚染地域住人の被曝
ヨーロッパ各国への広がり/飯舘村
3.4 放射能の土壌への影響
チェルノブイリ原発事故直後の家畜移送と出荷制限/原乳、野菜の出荷制限にいたる過程/対応の違い/セシウム137の除染

第4章 病気
4.1 小児の甲状腺がん
放射線内部被曝による甲状腺がん発症メカニズム/甲状腺がんの外部被曝によるリスク上昇/エコロジカル研究/子ども、胎児、卵のいずれが子どもの甲状腺がんリスクか?/ケース・コントロール研究/コホート研究/甲状腺がんの子どもたちはどうなった?/内部被曝測定の是非
4.2 小児の白血病
小児白血病の発症メカニズム/白血病の病態/ヨーロッパでのエコロジカル研究/胎児期に原爆被曝した場合、がんは増えるか?
4.3 集団発生する子どもの白血病
ナイルスでの集団発生/ウーバンで多発した子どものがん:映画『シビルアクション』のモデル/核燃料再処理施設付近での白血病の増加
4.4 がんスクリーニングによるバイアス
4.5 先天奇形
ウクライナ森の住人
4.6 原発事故によって引き起こされる社会病理
原発事故の胎児への影響/原発事故は子どもをもつ母親を不安障害にする/不安を取り除く方法は?/福島トリップ

第5章 危機発生時のリーダーのあり方
5.1 ジュリアーニの存在感――米同時多発テロ
すでに確立していたニューヨークの危機管理体制/9月11日朝/仮設指揮センター/脱出/最初のメッセージ/14時35分、すっかり汚れた姿でテレビ出演/18時、二度目の記者会見/テロ攻撃後の日曜日に行われた消防署の儀式において
5.2 ケネディの決断力――キューバ危機
キューバ・ミサイル危機/選択肢の把握/審議の過程/徹底した秘密主義/後日談/ピッグズ湾事件の教訓

第6章 処方箋

まとめ
エピローグ
あとがき (2011年4月25日 慈恵医大研究室にて  浦島 充佳)
参考文献


≪著者: ≫ 浦島充佳 (うらしま みつよし) 1986年東京慈恵会医科大学卒業後、附属病院において骨髄移植を中心とした小児がん医療に献身。93年医学博士。94〜97年ダナファーバー癌研究所留学。2000年ハーバード大学大学院にて公衆衛生修士取得。2006年より東京慈恵会医科大学准教授。小児科診療、学生教育に勤しむ傍ら、分子疫学研究室室長として研究にも携わる。9.11米国同時多発テロに強い衝撃を受け、医師として大勢の尊い命を守るべく活動するようになる。専門は小児科、疫学、統計学、がん、感染症。現在はビタミンDの臨床研究にフォーカスしている。またパンデミック、災害医療も含めた グローバル・ヘルスにも注力している。小児科専門医、日本血液学会代議員、 薬剤疫学会評議員。
ホームページ: http://dr-urashima.jp/






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本「Amazonランキングの謎を解く 確率的な順位付けが教える売上の構造 (DOJIN選書039)」服部哲弥5

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Amazonランキングの謎を解く: 確率的な順位付けが教える売上の構造 (DOJIN選書)
Amazonランキングの謎を解く 確率的な順位付けが教える売上の構造 (DOJIN選書039)

○著者: 服部哲弥
○出版: 化学同人 (2011/5, 単行本 218ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4759813395
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数学的研究


インターネット時代におけるロングテールビジネスの先駆けとされるアマゾン。本書では、そこで公開されている書籍ランキングの変動に注目。古くから知られていた「move‐to‐front規則」の考え方を、時々刻々変化する巨大な数値変動にあてはめると何が見えてくるだろうか。確率順位付け模型による分析で、ロングテールからの売上への貢献度合いや、昼夜における人びとのネット活動の様子を大胆に予測し、限られたデータから現実の社会現象を鮮やかに照らし出す。


≪目次: ≫
第1章 謎順位
1.1 インターネット時代の順位付け
1.2 アマゾンの謎順位
1時間に1回/普通の本の順位/百聞は一見にしかず/漏れと重複は許されない
1.3 研究を始めたころ

第2章 ランキング
2.1 最後に売れた順
先頭に跳ぶ規則/ツェトリンの考察/先頭に跳ぶ規則の再発見/ジャンプ率/確立順位付け模型
2.2 謎順位と数理モデル
モデルと現実の整合性/1冊売れれば1位

第3章 大数の法則
3.1 ばらつきを抑えて鮮明にする
3.2 平等性の指数
ジップの分布/ロングテール/パレート分布

第4章 模型と現実
4.1 何位だとどれだけ売れる?
理論は実証された/ロングテールの敗北?/一騎当千/新時代の順位付けにふさわしい単純化/ランキングと売上の関係
4.2 多すぎて勝手に順位付けできない
「1冊売れれば流行」で正しい/ランキングの普遍性

第5章 確率過程入門
5.1 小さな原因の累積
ポワッソン分布とは/小さな原因の重ね合せ
5.2 交通事故の統計
事故件数と自動車台数/事故原因の詳しい分布/より安全な未来への試練
5.3 日々の記録
ばらつきがゆらぐ/ポワッソン過程の存在/平日と休日の差を取り込む
5.4 大きさを測るということ
大きさという視点を数学する/関数の集合の大きさを測る

第6章 流体力学的極限
6.1 できるだけ単純な数式
ランキングの数理モデル/注文行動の独立性
6.2 極限を用いて分布を単純化する
ブラウン運動/経験分布/経緯分布の収束
6.3 ランキング下位は売上に貢献するか?
下位の貢献/売上における大数の法則/ランキングによるロングテールの売上推定
6.4 理論の補足
数学的一般化の威力/模型のさらなる拡張/研究者向け覚え書き/元気の源

第7章 ロングテール
7.1 関心は集中する
ランキングに隠れている真理/ビッグヒットが支配する
7.2 活動の昼夜差
社会活動の昼夜差/さらに細かい構造
7.3 2ちゃんねるのスレッド一覧
確率順位付け模型は広く使える/2ちゃんねるのスレッド一覧/社会活動の昼夜差を理論が検出する/ここもビッグヒットが支配する

第8章 長い尾
8.1 長時間変化
8.2 確率的な順位付け

あとがき
付録
A ランキングに関する大数の法則
B 一般化したジップ(ジフ、Zipf)の分布、一般化したパレート(Pareto)分布
C ポワッソン分布
D ポワッソンの小数の法則
E ポワッソン分布の再生性
F (時間的に一様な)ポワッソン過程
G 非一様なポワッソン過程
H 可測集合と測度
I 確率順位付け模型
J 経験分布
K 経験分布の概収束
L ポーランド空間上の確率測度の集合の距離
M 経験分布に関する大数の法則
N ロングテールからの売上への寄与の公式
O 位置ジャンプ率結合経験分布の極限が従う偏微分方程式


≪著者: ≫ 服部哲弥 (はっとり てつや) 1958年、東京生まれ。1985年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。慶應義塾大学経済学部教授。理学博士。専門は確率論、数理物理学。とくに、くりこみ群や流体力学的極限など、相互作用する多粒子系の多粒子極限に関する数学的研究。著書に『ランダムウォークとくりこみ群』(共立出版)、『統計と確率の基礎』(学術図書)がある。






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本「日常に生かす数学的思考法 屁理屈から数学の論理へ (DOJIN選書038)」竹山美宏5

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日常に生かす数学的思考法―屁理屈から数学の論理へ (DOJIN選書38)
日常に生かす数学的思考法 屁理屈から数学の論理へ (DOJIN選書038)

○著者: 竹山美宏
○出版: 化学同人 (2011/4, 単行本 194ページ)
○定価: 1,470円
○ISBN: 978-4759813388
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およそ騙らないことの不可能性みたいなことを、さて、どう解釈したものかと、矛盾が解消するようなことは容易には想像できないんだよなぁ。矛盾や誤解なんかがフツーに生じちゃうようなところの曖昧さというのか、規範性の低さ、いい加減みたいなところは、どうなんだろうね、ゆるすかゆるさないか、ゆるされるのかゆるされないのか、ゆるされようがゆるされまいが、好い加減みたいな♨


なぜ数学を勉強しなければならないの? 多くの人が一度は抱いたであろうこの疑問を、数学の論理や言葉遣いという切り口から考える。日ごろ接する文章なども題材にしながら、日常生活と数学の世界での言葉遣いの違いを浮き彫りにしつつ、それを越えて数学的思考法を日々の生活に生かす可能性を探る。すると、自分を頑なにしている思い込みを解きほぐし、新しい発想を得るうえで、数学が「役に立つ」ことが明らかになってきた。クールで刺激に満ちた数学の論理をめぐる冒険。


≪目次: ≫
まえがき

第1章 数学の言葉遣い――「ならば」をめぐって
1・1 「ならば」に敏感に
1・2 屁理屈から数学の論理へ
1・3 「ならば命題」が偽となるとき
1・4 三段論法のしくみ
1・5 証明を三段論法で読み解く
コラム1 手順を文章で説明しよう

第2章 演繹という考え方――論理体系としての数学
2・1 定義のたいせつさ
2・2 定義か命題
2・3 演繹的に考えるということ
2・4 演繹的な議論への出発
2・5 定義から出発する証明
2・6 定義に向かう証明
2・7 数学の基礎づけ
コラム2 数学書の読み方について

第3章 議論の骨組みをつかまえる ――数学の記号論理(1):論理結合子
3・1 「または」は「かつ」を含む
3・2 「または」と「かつ」の否定
3・3 「ならば」を「または」で言いかえる
3・4 逆と裏と対偶
3・5 対偶を示す証明
3・6 必要条件と十分条件
3・7 同値な言いかえ
コラム3 方程式の解法と論理

第4章 文章の曖昧さを照らし出す――数学の記号論理(2):量化子
4・1 「存在する」のは少なくとも一つ
4・2 二つの意味の「任意の」
4・3 「任意の」と「ある」の否定
4・4 反例をあげて反駁する
4・5 「任意の」と「ある」の順序
コラム4 「任意の」の強烈さ

第5章 切れ味鋭い数学の論理――代表的な二つの論法
5・1 仮定から矛盾を導き出す――背理法
5・2 ドミノ倒しのように――数学的帰納法
コラム5 数学的帰納法のバリエーション

第6章 日々の言葉に数学を
(1) 数学の言葉遣いは、伝えたい内容を誤解が生じない形で表現するための道具である。/(2) 数学の演繹的な議論は、多様な考え方をもつ人々の間で意味のある対話を展開するためのモデルとなる。/(3) 数学で使われる記号論理は、日常言語の曖昧さを捉えるための一つの基準となる。

あとがき (竹山 美宏)
参考文献
【付録】折り紙による角の三等分/練習問題の解答


≪著者: ≫ 竹山美宏 (たけやま よしひろ) 1976年、大阪府生まれ。2002年、京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。筑波大学大学院数理物質科学研究科講師(准教授)。博士(理学)。専門は数理物理学。量子可積分系に関連する表現論・差分方程式・特殊関数論・組合せ論に興味をもっている。著書に『微積分学入門』(培風館、共著)がある。






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本「肥満は進化の産物か? 遺伝子進化が病気を生み出すメカニズム (DOJIN選書041)」颯田葉子5

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肥満は進化の産物か?: 遺伝子進化が病気を生み出すメカニズム (DOJIN選書)
肥満は進化の産物か? 遺伝子進化が病気を生み出すメカニズム (DOJIN選書041)

○著者: 颯田葉子
○出版: 化学同人 (2011/7, 単行本 200ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4759813418
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アデニンA; adenine)、チミンT; thymine)、グアニンG; guanine)、シトシンC; cytosine)、ね



ヒトの病気の原因を進化の過程に求める「進化医学」。本書は遺伝子のレベルから進化と病気の関係をとらえる。遺伝子は長い時間のスケールで変化(進化)する。その変化が病気と結びつくとはどういうことか。ビタミン合成の能力を失ったことによる壊血病、尿酸が抗酸化の機能を肩代わりしたことで起きる痛風などの例を引きながら、遺伝子の変化が即座に病気に結びつくわけではなく、生活環境の変化スピードとのミスマッチによって発生するという視点を提供する。


≪目次: ≫
まえがき

序章 進化学の視点とは?
遺伝情報DNA/ヒトの進化からとらえる腰痛/病気を遺伝子からとらえる

第1章 ゲノムと遺伝子
1 細胞・染色体・ゲノム
    細胞分裂/染色体/DNAの複製/進化の原動力、突然変異
2 ゲノムと遺伝子    ゲノムサイズ/遺伝暗号
3 遺伝子の発現
◎この章のポイント

第2章 遺伝子が進化する
1 一〇億年に一回の変化

2 メンデルの遺伝の法則    遺伝の法則の発見/優性の法則/分離の法則と独立の法則
3 集団への突然変異の広がり方――遺伝子的浮動と自然選択    任意交配における遺伝子頻度/進化における偶然の効果/三つの自然選択
4 分子進化の中立説    分子進化のふたつの特徴/分子進化速度の推定
◎この章のポイント

第3章 ヒトの系統
1 分類学におけるヒトの位置
    霊長類の分類/ヒトへの進化
2 分子時計による分類    抗原抗体反応/ミトコンドリアDNAによる分類/現生人類の誕生/古DNAと人類進化
◎この章のポイント

第4章 壊血病と色覚変異――霊長類の進化とその代償
1 壊血病
    ビタミンCをつくる酵素の喪失/グロノラクトン酸化酵素の偽遺伝子化/バスコ・ダ・ガマと壊血病
2 色覚変異    色を感じる/恐竜の絶滅が引き金となった遺伝子の変異/進化の代償/性を決める遺伝子/なぜ男性に色覚異変が多いのか
◎この章のポイント

第5章 痛風――類人猿の進化と病気
1 尿酸酸化酵素は二度死んだ
    プリン体の分解/霊長類の尿酸濃度
2 なぜ尿酸は必要なのか    尿酸酸化酵素は重要なのか/遺伝子を傷つけるふたつの要因/傷つきやすい尿酸酸化酵素/尿酸の働き/遺伝子はなぜ機能を失うことができたのか
3 プリン代謝系に残る謎
◎この章のポイント

第6章 環境変化と生活習慣病、遺伝子の傷と病への抵抗性
1 メタボと進化
    ヒトのエネルギー源/倹約遺伝子
2 高血圧と水分不足    血圧調整に関わるアンジオテンシンII/アンジオテンシノーゲン濃度の調節/なぜ高血圧になりやすいか
3 感染症    感染をめぐる細胞表面の攻防/ふたつの移転因子/機能を失った年代の絞り込み
◎この章のポイント

第7章 進化するヒト
1 乳糖不耐症
    牛乳を飲むとおなかがゴロゴロするわけ/ラクターゼを生産する能力/ラクターゼ活性は二度変化した
2 エイズ天然痘    免疫の仕組み/エイズウイルスの感染/エイズに感染しないヒト/CCR5デルタ32はいつ生まれたか
3 マラリア抵抗性    マラリア感染/マラリア原虫の系統/マラリア原虫への抵抗性/免疫反応をすり抜けるマラリア/マラリア感染に有効なワクチンはあるか
4 薬剤代謝    薬の代謝/薬の効き方/遺伝子的要因による薬の効き方の違い
◎この章のポイント

終章 進化と環境と病気

あとがき (二〇一一年六月  颯田 葉子)


≪著者: ≫ 颯田葉子 (さった ようこ) 1986年お茶の水女子大学理学研究科修了。90年理学博士(九州大学)。総合研究大学院大学先導科学研究科生命共生体進化学専攻教授。専門は、進化生理学、ゲノム進化学。とくに免疫に関する研究と、ヒトの進化に関する研究を展開している。著書に『環境を〈感じる〉』(共著、岩波書店)などがある。


長谷川眞理子/長谷川寿一 『進化と人間行動 '07』(放送大学教材;総合科目、放送大学教育振興会、2007年) '11/04/26





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本「不便から生まれるデザイン 工学に活かす常識を超えた発想 (DOJIN選書042)」川上浩司5

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不便から生まれるデザイン: 工学に活かす常識を超えた発想 (DOJIN選書)
不便から生まれるデザイン 工学に活かす常識を超えた発想 (DOJIN選書042)

○著者: 川上浩司
○出版: 化学同人 (2011/9, 単行本 218ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4759813425
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携帯電話のディスプレイが不調でホワイトアウト、なんどかパカパカと開閉してみたり主電源のオフ・オンを5〜10回くらい繰り返すうちには正常に戻らないものでもない(ここ3〜4日はそうしてダマシダマシ使っていた)のだが不便でイライラさせられること至極、もっともぼくの携帯電話はロートルで電池交換を2回(2年以上の同一機種の連続使用で無償交換サービスを活用)してもらっているからね、ジッサイ5年半の連続使用が寿命なのかどうなのかと考えるには、そうかもしれないしそうではないかもしれない、まぁジッサイよく分からない、機械自体に考え(意思?!)みたいなものがあるとも思えないのだが、機械であるならば機械らしく?!機械的に働いてくれたまへ!!?、などと言ってみたところの、そう、〈機械的〉とは、なんなんだろう?!、コツコツコツコツおなじリズムを飽くことなく(ほぼ永久的に!?)刻み動き働きつづけるといったようなことなのか、ところで、機械も機械としてはひとつのモノではあったとしても、その詳細を分解して考えてみるには、いくつかの部品を組み合わせて組み立てて構成しているようなモノでもあるようなことを考えるには、そのひとつひとつの部品が作動しているうちには、いずれやがてその部品のいずれかに摩耗や損耗が生じてみたり疲労なんかがしてみないものでもないのかしら、およそはかったように(まるではかられているかのように)不調があらわれる、ような印象が

i-podは電源が入らなくなった(だから本来の使用目的である音楽を聴くことができない、ヘッドフォンだけは毎日毎日のweb配信による授業の聴講の際に朝に夜に使ってる)
ノート型PCはディスプレイがブラックアウトしたままずいぶん経って(オーソドックスなデスクトップが使い易い)、ふと思い立って、こないだメーカーに電話で修理を依頼(相談)したところ、ディスプレイのバックライトが切れて交換を要する可能性を示唆されて、やがて提示された見積書には4万円台後半で5万円に届きそうな金額が記載されていて、微妙な金額を高いんだかか高くないんだかよく分からないような金額の見積書に見入ったままにしばし絶句して迷っていろいろ考えて、たしかに修理交換する部品代のたぐいは高価なものではないのかもしれないけれど、メーカーとして故障した商品(製品)を、その授受をまずは確実に安全なものとして(輸送のコストも個別に応対するとなると安価なものではない)、修理を銘打って有償でおこなうからには(メーカーとしての責任みたいなものもあるかもしれないことからも)万全を期さなければならない、ある意味では妥協は許されず、さらには個別性も要求される(手間がかかってコストを圧縮できない)のであろうことからも、そう考えるには、そこにディスカウントして安価なサービスを提供するといったような発想が生じる余地はないのかもしれない、んで、かたや新品で販売する場面を考察するには、販売は積極的に促進しなければならない、販売を大規模に促進する必要性はなにをおいても優先して採用されてしかるべきで、およそ商品や製品としてのひとつひとつを単体でみた場合にどれだけの利益が生じるのか(どう考えても利益が生じるようには思えないだろう)などと考えるには、それなりの数量がまとまって大量に製造(生産)されて販売されることによって、おなじ製品を大量に生産することによって、およそ全体としての総量のコストを圧縮することが可能となって、そうしてやっと利益を生じさせることができるとうなものなのかもしれない、、、そう、新(製)品の販売価格がイレギュラーに驚異的に不自然に安価にすぎるのであろう

ぼくの携帯電話の修理代金は、たしかおよそ15,000円とはドコモショップで提示されたのだが、基盤?!を交換する代金だそうだ、、、修理して使いつづけることをチラリと考えないものでもなかったが、本意であろうが不本意であろうがどうであろうが、すこしだけ悩まないものでもなかったが、そんなに悩むようなことでもないだろう、もっともシンプルでもっとも安価な機種を購入(機種変更)したよ


「不便益」(FUrther BENEfit of a Kind of Inconvenience)と呼ばれる視座

便利さと豊かさは同一視できるだろうか。不便は悪いことで、積極的な価値を見いだすことはできないのだろうか。不便の解消を試みた結果、思いがけない問題が発生することがある。ならば不便にも益が存在するはずで、その益をモノや方式のデザインに活かす方策を考えても良いのではないか。本書では、さまざまな「不便で良かった」体験談を収集・整理し、「不便益」と呼ばれる視点から、デザインに活かすための知見を掘り起こす。便利さ追求から一歩引いて考える、不便の活用法。


≪目次: ≫
まえがき

第1章 便利≠豊か

第2章 不便の益コレクション
2・1 便利の害
2・2 不便で良かったこと
    連続で時間がかかる(スっ飛ばせない)/できることが限られる/面倒な手作業/わかりにくい(情報伝達)/行きにくい/難しい/メンテが必要/認知リソースを割く
2・3 微妙な不便の益    あなたの不便が私の益/プロフィット保存則/トレードオフに対する妥協/温故知新、ノスタルジー、塞翁が馬、視点の違い、そして心のもちよう

第3章 不便益の整理
3・1 不便の効用
    手間を介した対象系の理解(可視性)/気付きの機会拡大/能動的工夫の余地と飽和しない習熟
3・2 不便の認知心理    自己肯定感醸成/動機付けの心理学/「綺麗に汚れること」とパーソナライゼーション/物理の揺らぎや多様性を援用する/物理的実感を援用する

第4章 不便を工学的に考えてみる
4・1 便利ってなんだっけ
4・2 狭義の便利
    便利の外延的定義/便利の内包的定義/「便利」の再整理/各種便利の個別検討/不便益対象の整理
4・3 娯楽は不便?    言葉遊び(らく、たのしい、ごらく、どうらく)/不便と娯楽の目的――手段関係
4・4 不便益のシステム論
4・5 看過された事象の掘り起こし
4・6 無駄なムダと無駄でないムダ


第5章 不便益からシステムを見直す
5・1 モノづくりと理解社会学とイタチゴッコ
    対症療法とイタチゴッコ/便利の押し付け
5・2 ヒューマンファクター
5・3 安全と安心
5・4 適合と習熟
5・5 発明・発想支援
5・6 ユーザビリティ
5・7 ユニバーサルデザイン
5・8 インクルーシブデザイン
5・9 モジュールの切り出し方
5・10 技能継承とブリコラージュ


第6章 不便益から見た社会
6・1 エコロジズムとディープ・エコロジー
    エコロジーとエコノミー/ディープ・エコロジー/サスティナビリティと「もしドラ」/エコ住宅とエコロジカルデザイン/エコポイント/エコカー/Low TechかRaw Techか
6・2 文化と社会構造    買い換えからメンテに/完全分業制の功罪/合理性を追求すること/ローカリティと合理性
6・3 関係性の科学

第7章 システム論に向けて
7・1 中庸と緩やかな拘束
7・2 不便益の数理
    セミラティスというグラフ構造/情報同型射の任意性/そのほかの道具
7・3 日用品デザインへの展開    かすれるナビ/不便な音声合成装置/ジェスチャ入力携帯/電子レンジのインタフェース/ズボラー/なんとなく渋滞予測/でこぼこ自転車/隠された賞味期限/クラッチつき電気自動車
7・4 コミュニティデザインへの展開    猫メディア/知的書評合戦ビブリオバトル

むすびに代えて――日常に活かす不便益
あとがき (二〇一一年  川上 浩司)
参考文献


≪著者: ≫ 川上 浩司 (かわかみ ひろし) 1964年島根県生まれ。89年京都大学大学院工学研究科修了。博士(工学)。京都大学大学院情報学研究科准教授。専門は、システム科学。現在は、生態学的・創発的システム設計、不便益、人間‐システムコミュニケーション、知識情報処理(進化論的計算、人工知能)に関する研究を展開している。






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本「なぜヒトは旅をするのか 人類だけにそなわった冒険心 (DOJIN選書037)」榎本知郎5

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なぜヒトは旅をするのか―人類だけにそなわった冒険心 (DOJIN選書)
なぜヒトは旅をするのか 人類だけにそなわった冒険心 (DOJIN選書037)

○著者: 榎本知郎
○出版: 化学同人 (2011/1, 単行本 208ページ)
○価格: 1,575円
○ISBN: 978-4759813371
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そう、許容、許して容れる?!、、、ゴメンネ、イイヨ、アソボ、アソボ、、、
冷静に考えるには(冷静に考えるまでもなく)、別にどうってことはこともない、いちいち目くじらたてて言い咎めることも怒りをあらわにすることも、そもそもコトをあらだてることに平安を場の空気みたいなものを乱すことに、バッカジャナイノ


ヒトはなぜ旅ができるのか。渡りをする鳥や所属集団を替える霊長類は存在する。しかしそれは、各個体の生活圏での行動である。ヒトは、自らが所属する集団の生活圏を離れ、見ず知らずの集団の生活圏に入り、ふたたび自らの生活圏に戻る「旅」ができる。このような行動はなぜ可能になったのか。本書では、旅が可能になる、見知らぬ他者でも中立的で対等にコミュニケーションできる性質を「許容」と呼び、これがどのように進化したか、ヒトと近縁のサル類との比較から浮き彫りにする。


≪目次: ≫
まえがき
第1章 旅する人たち    1 民族大移動(フローレス島/グレート・ジャーニー)/2 お輿入れ(古代エジプトのお輿入れ/政略結婚)/3 仏教僧の旅(インドをめざした法顕/フンザからタキシラへ/ひとりっきりの帰路/国禁を破った玄奘のインド行/ウズベキスタンをめぐってインドへ/玄奘、中国へ帰る)/4 好奇心にかられた人の旅(イブン・バットゥータの大旅行/江戸時代の旅/マルコ・ポーロは中国へ行ったか)/5 旅のかたち
第2章 なぜ動物は移動するのか    1 移動の目的(越冬のための渡り/ライフサイクルで生活の場を変える回遊/生活圏を確保するナワバリ/集団移動――ジャーニー)/2 属する集団を替えるサル類の移籍(群れを乗っ取るハヌマンラングールの移籍/序列が明確なニホンザルの群れ/雌が移籍するチンパンジー/群れる理由の違い)/3 移動様式
第3章 旅とはなにか    1 誤解された進化論(原始人=野蛮人?/社会進化思想/ヒトは同じ能力をもつ)/コラムI 遺伝子のバラツキが小さいヒト――ボトルネック効果とファウンダー効果/2 文明以前、ヒトはどんな社会をつくったか(小笠原諸島へも移動したヒト/縄文時代の集落/黒曜石の移動からわかる人びとの交流/西アジアから中国へもたらされた彩色土器/アメリカ先住民への迫害)/3 旅人への便宜供与(「旅」の辞書的な意味/旅が可能になる条件/ルソーが受けた便宜/コンゴの旅事情/エスキモーの“妻貸し”/便宜供与の損得勘定/旅先でのトラブルは例外的)/コラムII 適応度と包括適応度/4 なぜヒトは旅ができるのか(“うちの集団”/“よその集団”/金銭に勝る情報の価値/旅とはなにか)
第4章 “よその人”との対等な関係    1 不平等の誕生(人間の平等と不平等/ルソーが考えた“不平等”)/2 分配と平等主義(アカ・ピグミーの平等主義/平等主義の進化/トゥルカナ族の互酬性/互酬的利他行動/平等原則/旅人との関係は対等)
第5章 許容が生まれるコミュニケーション    1 メタコミュニケーションのかたち(「あいさつ」/「ほほえみ」/「おじぎ」)/2 コミュニケーションはなぜ可能か(コミュニケーション・システム/コミュニケーション・ネットワーク/コミュニケーションのチャンネル/人と人との関係性)/コラムIII シンボルによる情報伝達/3 許容関係を支える言語とトレード(許容関係をなかだちする信号/言語の役割 /トレードの基盤)
第6章 許容はいかに進化したか    1 雌に選ばれる雄(派手な雄/例外的な雌のセックスアピール/地味な雌/強い雄を選ぶ雌の戦略)/コラムIV 自然淘汰と性淘汰/2 ヒトではなぜ女性が着飾るのか(ペア結合仮説/生殖管淘汰/家族であることのメリット/愛の役割/セックスアピールの進化)/3 許容の誕生(“われわれ”を越えたコミュニケーション/分節構造はいつ生まれたか/許容を生んだ要因)/4 許容がもたらす利得(類人猿にとっての言語/許容の進化)
第7章 ヒトはなぜ旅をするのか    1 許容はヒトに固有の特徴(許容が旅を可能にした/許容はヒトにとって普遍的/ダライ・ラマの許容/遭難者を助けるこころ)/2 許容が拓く共存への道(文明がもたらした適応度の低下/アステカ王国の滅亡/パレスチナの共存/十字軍の侵攻/イスラエルが築いた壁/敵と味方の危うさ)/3 ヒト 旅をするサル(旅への原動力/なぜヒトは旅が好きなのか)

参考文献
あとがき (二〇一〇年八月一二日 チベット ラサにて  榎本 知郎)


≪著者: ≫ 榎本知郎 (えのもと ともお) 1947年、鳥取県生まれ。74年、京都大学理学部卒業。理学博士。前 東海大学医学部准教授。専門は霊長類学。長年ニホンザルとピグミーチンパンジーの行動研究に従事してきた。著書に、『性器の進化論』(化学同人)、『ヒト 家をつくるサル』(京都大学学術出版会)、『人間の性はどこから来たのか』(平凡社)、『愛の進化』(どうぶつ社)など多数ある。

榎本知郎 『人間の性はどこから来たのか』(平凡社・自然叢書、1994年) '10/03/19
榎本知郎 『ボノボ 謎の類人猿に性と愛の進化を探る』(丸善ブックス、1997年) '10/03/13
榎本知郎 『ヒト 家をつくるサル』(学術選書、京都大学学術出版会、2006年) '10/03/05
榎本知郎 『性器の進化論 生殖器が語る愛のかたち』(DOJIN選書、化学同人、2010年) '10/02/28





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本「生命の起源を宇宙に求めて パンスペルミアの方舟 (DOJIN選書036)」長沼毅5

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生命の起源を宇宙に求めて―パンスペルミアの方舟 (DOJIN選書36)
生命の起源を宇宙に求めて パンスペルミアの方舟 (DOJIN選書036)

○著者: 長沼毅
○出版: 化学同人 (2010/11, 単行本 240ページ)
○価格: 1,785円
○ISBN: 978-4759813364
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そりゃ、なにかがある(ないわけではない)から、なんらかのきっかけがなんらか(たまたま偶然とかであったとしても、事実として)あったからこそ、なにかは生じて誕生するのであろうことから、「自然発生」するような考え方を採用することはできないような気がするのだが、、、しかし、じゃぁ果たして、なにから生じて誕生したのか?、そのなにを問われて証明することの困難の想像は難くない、、、たとえばそのひとつとしての「地球外生物の発見」♪


生命の起源は地球にあったのだろうか? 宇宙空間を飛び交う生命の種が、地球に飛来し、進化して人間になったと考えてもおかしくないのではないか? 本書では「パンスペルミア説」として知られる、地球生命の宇宙起源論を、さまざまな証拠をもとに精緻に論証する。地球から始まる生命の起源を探る旅は、火星、彗星、天の川銀河などをめぐり、どこに漂着するだろうか。あなたの常識が激しく揺さぶられることと必至の、知的興奮の書。


≪目次: ≫
まえがき
第一章 生命は地球で誕生しなかった    生物の自然発生説/自然発生説への疑念/自然発生説の否定――パスツールの偉大な功績/自然発生説の復活――生命の起源/「最初の生命」の自然発生/ミラーの実験――化学進化の再現/天然のミラーの実験室――深海熱水噴出孔/最古の生命の痕跡と微生物の化石/後期重爆撃期の後にでた祖先?――LUCA(Last Universal Common Ancestor)/いきなり完成度の高い生命体の存在/LUCAの祖先/LUCAの祖先のゲノムの大きさ/偶然の確率論/RNAワールド/RNAワールドの弱点/RNAワールドの救世主
第二章 生命は火星から地球に飛来した?    火星に生命が存在した可能性/原始火星の「海」/原始火星の磁場/暗い太陽のパラドックス/原始火星の大気/原始火星の大地/生命の必要条件と十分条件/生命のエネルギー源――酸化還元反応/原始火星の酸化還元環境/原始火星の熱水噴出孔/バイキング生物学実験/火星から地球に飛来した隕石
第三章 パンスペルミア説の発展と受難    宇宙胚種としてのパンスペルミア/パンスペルミア説の系譜/トムソン(ケルビン卿)のパンスペルミア説/ヘルムホルツのパンスペルミア説/アレニウスのパンスペルミア説/ホイル卿の登場/ホイルとウィクラマシンジのパンスペルミア説/ホイル卿へのインタビュー/クリックのパンスペルミア説/パンスペルミア説を支持する近年の論拠/パンスペルミア説が支持されない理由
第四章 パンスペルミアを生みだす宇宙    生物と天体/惑星ソラリスはあり得るか/宇宙の大きさ/宇宙の星の数、原子の数/地球型生物の元素と原子/宇宙における元素の生成/元素合成のマジックナンバー/鉄が豊富になる宇宙/宇宙の元素存在度のカレンダー/生命誕生に必要な大数性
第五章 パンスペルミアの故郷    地球生命の起源は地球ローカルか/ローカル起源からユニバーサル起源へ/パンスペルミアの故郷を考えるにあたって/パンスペルミアは星雲で生まれた/試行錯誤の場としての宇宙塵の大数/生命誕生の偶然と必然/がらくたワールド仮説/円偏光とβ線/宇宙塵をイメージする/宇宙塵が彗星になる/フランケンシュタインの怪物の生気/非生命から生命への大跳躍/生命への「一撃」/生命誕生への試行錯誤/散逸について/散逸構造とエントロピー増大原理/生命という散逸構造/カオスによる増殖という可能性
第六章 パンスペルミアの方舟    パンスペルミアの継代/生命に過酷な宇宙環境/宇宙放射線と生命/遮蔽ということ/太陽フレアと宇宙天気予報/大気、水、岩石の遮蔽効果/銀河ハビタブルゾーン/隕石・彗星内ハビタブルゾーン/大気圏突入による加熱/地表への衝突ショック/単体で旅するパンスペルミア?/照射実験/彗星こそ「方舟」の実体か/銀河系の「腕」/アンドロメダ銀河との衝突/西暦三〇〇〇〇年、ふたつの太陽系のニアミス/西暦一〇〇〇〇年、ウォルフ424の大接近

あとがき (二〇一〇年七月 天の川を眺めながら  長沼 毅)
参考文献


≪著者: ≫ 長沼 毅 (ながぬま たけし) 1961年、人類初の宇宙飛行の日に生まれる。89年、筑波大学大学院生物科学研究科博士課程修了。海洋科学技術センター(現、独立行政法人海洋研究開発機構)などを経て、広島大学大学院生物圏科学研究科准教授。理学博士。夢は、地球外生物の発見。著書に『深海生物学への招待』『生命の星・エウロパ』(ともに日本放送出版協会)、『宇宙がよろこぶ生命論』(筑摩書房)、『辺境生物探訪記』(光文社、共著)などがある。





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本「音楽の感動を科学する ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス”になったのか (DOJIN選書035)」福井一5

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音楽の感動を科学する―ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス”になったのか (DOJIN選書35)
音楽の感動を科学する ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス”になったのか (DOJIN選書035)

○著者: 福井 一
○出版: 化学同人 (2010/9, 単行本 248ページ)
○価格: 1,890円
○ISBN: 978-4759813357
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なぜ音楽はあるのか? 音楽を聴いて感動するのはなぜか? そもそも音楽とはなんなのか? 音楽における根源的な問いを軸にしながら、ストレス社会での音楽の役割や音楽療法の効果の検証、ホルモンに働きかける音楽の役割、さらには、音楽の進化的な意味まで。科学的な知見に基づきながら、音楽するヒト=ホモ・カントゥスの姿を浮き彫りにする。音楽のエニグマ(謎)の解明に挑む!


≪目次: ≫
長〜いまえがき
第1章 音楽と科学    1 enigma(エニグマ)(我々はどこから来たのか/我々は何者か/我々はどこへ行くのか/言語も音楽も普遍的な存在/音楽の生存価)/2 音楽から社会が見えてくる!(音楽の形式と社会形態の関係/複雑化した社会は音楽を求める)/3 ヒトは音楽に操られる(政治に利用された音楽/世界を変えた歌/音楽による犯罪防止効果)/4 音楽するヒト――ホモ・カントゥス(音楽に国境はある?/いや、音楽に国境はない?/音楽の普遍性とはなにか)
第2章 音楽が必要な現代社会    1 先端技術と音楽(狩猟採集民の音楽/音楽を聴く技術の変遷/楽器の発明は技術とともに)/2 ストレスという側面からとらえると(音楽狂の時代/なぜ音楽を求めるのか/社会化とストレス/ストレスと戦うために必要な音楽)
第3章 音楽を科学する    1 「音楽の科学」のホントとウソ(音楽の科学的研究はなぜ遅れたか/日本人の音楽の聴き方は特殊なのか/フロイトの亡霊/子供が悪いのか、それとも親が悪いのか?/科学知識は重要だ/コラム1 エディプス・コンプレックスとウェスターマーク効果/コラム2 フロイトは科学的か/2 音楽と科学の断絶(かつて音楽は科学だった/音楽と科学の蜜月時代/音楽と科学の再会/芸術至上主義の呪縛)/3 音楽の謎は自然科学で解ける(音楽の相対化の問題/音楽に法則性はあるか/音が音楽になるとき――科学現象としての音楽)
第4章 音楽と「心」    1 音楽の感動はどこからくるか(水戸黄門の理論/音楽と恋愛/音楽的感情(情動)と遺伝)/2 「心」とはなにか?(一元論と二元論/脳と心と音楽/意識の研究には視覚だけでなく聴覚も利用できる/コラム3 心は解明できるか)/3 情動を生むメカニズム(情動とはなにか/情動がもたらす心の変化/情動と意識)
第5章 情動と音楽    1 情動はどうして起こるのか?――情動を生む神経基盤(大脳辺縁系の役割/情動を生む脳の回路/音の刺激で起きる情動――視床の役割/情動の源と伝達回路/音楽を理解することと楽しむことは別の回路/音楽を知覚するのは大脳皮質/音楽がもたらす喜び)/2 生理現象としての音楽(音楽による生理反応/ホルモンの役割/コラム4 モーツァルト効果は幻想だ)
第6章 音楽が操るホルモン    1 ホルモンによって変わる人体(心はホルモンがつくる/ホルモンと神経伝達物質)/2 音楽とテストステロン(テストステロンの役割/音楽能力とテストステロン/テストステロンの分泌周期/芸術の秋を疑う/音楽を聴くとテストステロンはどう変化するのか)
第7章 音楽は脳にどんな影響を与えるか    1 脳から迫るヒトの音楽行動(脳画像研究と音楽/「音楽野」はあるのか/音楽を聴いているときの脳/旋律の理解/和音と不協和音の脳内処理/ヒトの協和音への反応は生得的/コラム5 脳画像で脳の働きのすべてはわからない)/2 音楽家の脳、非音楽家の脳(注目される音楽家の脳/訓練によって肥大化する脳領域/訓練によって追加される音楽回路/脳領域の異常な増長/音楽経験は脳を変える)
第8章 音楽の才能は遺伝か環境か    1 音楽能力・才能と遺伝(才能と脳力の線引きは可能か/音楽才能への科学的アプローチ/なぜ女性作曲家がいないのか/失音楽症/ウィリアムズ症候群と自閉症に見る音楽脳力)/2 音楽才能に恵まれる運・不運(脳の成長に影響するテストステロン/音楽は体によい? 悪い?/音楽家とホモセクシュアル/テストステロンは男性化を阻害する?)/3 音楽は脳を育む(属する文化の音楽に適応する脳/本当に音楽の効果なのか/当たり前の結論)
第9章 音楽は病気に効くのか    1 音楽とストレス性疾患(ストレス性疾患とはなにか/そもそもストレスとはなにか/ストレスへの人体の反応/ストレスがもたらした障害)/2 音楽は病気に効いているか?(音楽によるストレス軽減効果/痛みの緩和/アルツハイマー病への応用/音楽療法の可能性)
第10章 動物たちの音楽    1 音楽の進化論(音楽は人間だけのものか/音声行動と音楽の違い/言語と音楽)/2 動物の音楽(鳥の音楽/クジラの歌/鳴くために必要なテストステロン/鳴き声が促進する性行動/霊長類のコミュニケーション/音楽の機能はなにか)
第11章 音楽はなぜ必要なのか    1 音楽と進化(進化心理学のアプローチ/音楽はチーズケーキか/音楽の機能をめぐる諸説)/2 音楽はいつ生まれたのか?(ストレスが音声行動を促進する/一夫一妻制の発達と芸術の爆発/音楽による他者の操作)/3 生存のための戦略――音楽の機能を問い直す(社会の複雑化が音楽を必要とした/性行動のコントロールと社会生活/音楽で本能をコントロールする)/4 ストレスが音楽を生んだ
あとがき (遷都千三百年祭りにわく古都、奈良の地で  福井 一)


≪著者: ≫ 福井 一 (ふくい はじめ) 大阪生まれ。1976年京都市立芸術大学音楽学部卒業。1982年ミシガン大学大学院修士課程修了。奈良教育大学教育学部教授。専門は、音楽生理学、行動内分泌学。研究モットーは「たかが音楽、されど音楽」。著書に、『音楽の謀略』(悠飛社)、『音楽の生存価』(音楽之友社)がある。






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本「だまし絵のトリック 不可能立体を可能にする (DOJIN選書034)」杉原厚吉5

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だまし絵のトリック―不可能立体を可能にする (DOJIN選書34)
だまし絵のトリック 不可能立体を可能にする (DOJIN選書034)

○著者: 杉原厚吉
○出版: 化学同人 (2010/9, 単行本 192ページ)
○価格: 1,470円
○ISBN: 978-4759813340
クチコミを見る



そう、だまされちゃうのは、どうなんだろう、けっして気分が好いものではないけれども、まぁ仕方がない、だまされちゃうことは避けられない(なにがどうあっても、他人をだますことは、他人にだまされることはあっても、他人をだますような、他人を欺くことは、これまた避けることはできないだろうけれども、可能なかぎりで回避したいと思うのは、やっぱり自己愛なんだろうなぁ)、あまり緊密に厳格にすぎたら、カンペキを求めたって、まぁまぁそりゃぁムリがあろう♪、なにごともホドホド適度に遊びがあって、間違いや過ちをアタリマエのように犯して、みずからが犯す過ちを間違い勘違い失敗やらを減ずる努力を怠ることは避けたいけれども、ゼロにすることは不可能だから、トウゼンに他人が過ちを犯すことを許容しないわけには、それなりのレヴェルで甘受しなければ、ならないものなんだろうけれども、そうそう寛容に、つねに大きな気持ちで対応できるものでも



たとえば、エッシャーの絵を見て、自分でも書いてみたいと思ったことはないだろうか。あるいは、その絵を立体としてつくったら、どんなに楽しいことかと思ったりしないだろうか。本書では、不可能立体と呼ばれるだまし絵をめぐる、七つの疑問を足がかりとして、立体にできそうにない立体を可能にする方法や単に立体化するだけではなく、動きを加えることでさらなる驚きの錯覚現象を生み出す不可能モーションまで紹介する。だまし絵の新しい楽しみ方、発見。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一〇年五月  杉原 厚吉)
第1章 “だまし絵”の不思議    1 だまし絵を観察してみよう(ペンローズの三角形/なにが変なのか/無限階段)/2 だまし絵の疑問(なぜだまされるのか?/だまし絵は作れない?)
第2章 あり得る絵とあり得ない絵    1 ペンローズ三角形の不可能性(平面とその交線の性質/二つの面が作る尾根と谷/二つの面の交線は一本のみ/線の意味の矛盾)/3 作れない証拠の基本パターン(輪郭線の矛盾/あり得ない平面)
第3章 絵を解釈するための頂点辞書    1 まず議論のための土俵固めから(基本となる三つの前提/線の分類/頂点の分類)/2 ラベルづけによる絵の解釈(頂点辞書/頂点辞書の力と限界/立体感の解釈/なにが立体感をもたらすのか)
第4章 だまし絵の描き方    1 立体感をもたせるために/2 正しい部品をでたらめに組合せる/3 だまし絵の美しさ
第5章 立体認識の原理    1 両眼立体視/2 運動立体視/3 単眼立体視(奥行きの判断/明るさの手がかり・遮へいの手がかり/模様のひずみの手がかり/平行線の手がかり/直角立体の手がかり/生活体験とだまし絵)
第6章 投影の幾何学と遠近法    1 投影法の種類(中心投影と平行投影/垂直投影)/2 遠近法の性質(消点とはなにか/視点の探索)/3 奥行きの不確定性
第7章 正しい絵の見分け方    1 描かれた立体の再構成(コンピュータによる絵の理解/コラム 方程式による立体の再構成/手作業で頂点位置を決める/うまく頂点位置が定まらないとき)/2 コンピュータの振舞い(直感とずれる判定/コンピュータの錯覚)
第8章 だまし絵の立体化と新しい立体錯視    1 不連続のトリック(立体になったペンローズ三角形/遠近法を使わないペンローズ三角形/ペンローズ四角形)/2 曲面のトリック(つなぎ目のないペンローズ三角形/粘土細工でつくるペンローズ三角形)/3 非直角のトリック(エッシャー作品の立体化/コンピュータで見つけた非直角のトリック/コンピュータを使わない立体化の技法)
第9章 不可能モーションの錯視    1 基本的アイデア/2 不可能モーションのバリエーション(棒の貫通/知恵の輪風のモーション/反重力モーション/鐘降下モーション)
第10章 人の視覚と非直角のトリック    1 直角の思い込み/2 直角の思い込みにはわけがある/3 錯覚は足りない情報を補うことに失敗したとき生じる
錯覚コンテスト参戦記――あとがきにかえて (二〇一〇年五月)


≪著者: ≫ 杉原 厚吉 (すぎはら こうきち) 1948年岐阜県生まれ。73年東京大学大学院工学系研究科計数工学専門課程修士課程修了。工学博士。東京大学工学部教授などを経て、明治大学研究・知財戦略機構先端数理科学インスティテュート特任教授。図形計算コンサルタント。専門は数理工学。特に、計算幾何学、コンピュータビジョン、コンピュータグラフィックス。Best Illusion of the Year Contest 2010で優勝。このコンテストでアジアへ初めてのトロフィーをもち帰った。著書に『立体イリュージョンの数理』(共立出版)、『へんな立体』『すごくへんな立体』『だまし絵の描き方入門』(いずれも誠文堂新光社)など多数ある。


北岡明佳 『だまされる視覚 錯視の楽しみ方』(DOJIN選書001、2007年) '07/11/02





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本「人はなぜ夢を見るのか 夢科学四千年の問いと答え (DOJIN選書033)」渡辺恒夫5

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人はなぜ夢を見るのか―夢科学四千年の問いと答え (DOJIN選書33)
人はなぜ夢を見るのか 夢科学四千年の問いと答え (DOJIN選書033)

○著者: 渡辺恒夫
○出版: 化学同人 (2010/5, 単行本 240ページ)
○価格: 1,785円
○ISBN: 978-4759813333
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たぶん、夢を見ていないってことは、ないんじゃないかなぁ!?、と思う。きっと夢を見てはいるんだろうと思う。起きているときにも、絶えずなんらか考えることをしつづけていて、ときどきこうして考えたこと、考えていることを言葉にして表出を試みたりするんだけど、現実的には考えたことの半分も、いや一割(10%?!)も、感覚的には1%だって、そもそも表現するに値するのか否かという問題はあるのだが(言うまでも問われるまでもなく自己満足の域を超えることはないだろう)、書きえている気がしていない。提示されたものごとにたいして、その根拠は意味はなんだろう?、背景にあるものがどのようなものであり、ほかの可能性や要因としてはなにがあるんだろう?、なにゆえになにゆえに、たったひとつの要因に起因して現象が生じることは、その可能性は限りなくゼロに等しい。あれもこれも、あんなことだってこんなことだって、じつは一見して無関係に見えるあのことだって!!?、そんなはずがあるのかないのか、当の本人が、本人だって、どこまで認識しているものなのかどうなのか、意外に分かったものではないのかもしれない(みずからをかえりみるには)。



古来より人類を魅了してきた。夢の探究には、フロイトによって開花した深層心理学的な流れがある一方、レム睡眠の発見により進展した脳生理学的な研究という流れがある。また、夢データを蓄積する統計学的研究は夢の進化理論の提唱をもたらした。さらには、夢の世界をありのままに理解する夢の現象学という試みも始まっている。本書は、夢探究の4000年に及ぶ歴史を整理し、文理にまたがる総合科学としての姿を描き出す夢科学の決定版である。


≪目次: ≫
序章 映画『マトリックス』の問い――付 本書の構成
第1章 『ギルガメシュ叙事詩』に始まる    一 世界最古の叙事詩と夢判断/二 エジプトのファラオの夢/三 『ウパニシャッド』(婆羅門奥義書)と第四の意識状態/四 荘子の胡蝶の夢/五 アルテミドロスの『夢判断』/六 近代の夢研究/七 夢研究の三大先駆者
第2章 フロイトユング――深層心理学の時代    一 フロイトと『夢判断』(フロイトの「症例ドラ」/フロイトの夢理論――願望充足説/夢の言語と夢の源泉/夢の性的象徴説/神話は民族が見る夢である)/二 ユングと深層心理学の発展(ユングがフロイトとの船旅で見た夢/元型と集合的無意識/ユング心理学の人気と評価/ユングの夢解釈法――問題の提起と解決としての夢/意識の知恵より深い無意識の知恵)/三 深層心理学と科学的夢研究
第3章 レム睡眠の発見――夢の現代科学のはじまり    一 深層心理学的な夢研究の問題点/二 レム睡眠の発見/三 睡眠の諸段階/四 レム睡眠の発見で分かったこと/五 「邯鄲一炊の夢」の故事は本当か?
第4章 もう一つの夢の現代科学――シリーズ分析と内容分析    一 ホールの日常夢の研究/二 夢のシリーズ分析/三 夢の内容分析と夢の認知的理論/四 内容分析の諸相1(舞台設定/自己役割/登場人物)/五 内容分析の諸相2(衝動・禁止・罰/葛藤と問題)/六 人格の深層を理解するための夢解釈/七 夢の統計学的研究から夢の進化理論へ
第5章 夢には何の意味もない?――レム睡眠の仕組みと夢の脳生理学的なモデル    一 ジュヴェによる動物でのレム睡眠メカニズム研究とPGO波の発見/二 ホブソンの心脳空間モデル(A〔活性化〕・I〔入力情報源〕・M〔モード〕)/三 夢は何の役にも立たないどころか、夢解釈は有害?
第6章 レム睡眠の機能――記憶の整理?    一 夢とレム睡眠の機能に関する一九八七年時の四つの主要学説()槐重衝動の解放説/ホメオスタシス説/3惱記憶説/げ麌説)/二 レム睡眠が記憶を整理する/三 レム睡眠中にラットの海馬が学習をリプレイする?/四 レム睡眠は私たちの記憶を助けるか/五 記憶にも色んな種類がある(感覚記憶/短期記憶/長期記憶/手続き記憶/エピソード記憶/意味記憶)/六 睡眠に記憶の固定・向上の効果があるのはかなり確からしい
第7章 夢と記憶――夢の源泉は前日の記憶か    一 ラットは迷路学習の夢を見るか?/二 夢の源泉は前日の記憶か?/三 夢は過去記憶の再現ではなく未来へのシミュレーションである/四 夢に記憶が再現されるのは一週間かかるのか(ジュヴェの科学小説『夢の城』のエピソード/夢に記憶が再現されるのに翌日と七日後の二つのピークがあるという調査結果)/五 おわりに――次章への橋渡し
第8章 夢の進化理論    一 夢の有用な機能を発見できない、認知神経科学という名の現代科学/コラム 夢の精神生理学から認知神経科学へ/二 夢の「自然な」機能と「発明された」機能/三 進化心理学の登場/四 夢見の進化にとっての進化的適応環境とは/五 レヴォンスオの、夢は脅威的状況のシミュレーションであるという理論(夢の経験は無秩序でなく、組織立っている/夢の経験は脅威的状況のシミュレーションに特殊化されている/夢の内容は現代の環境より人類の太古の進化的適応環境を反映している/シミュレーションシステムを活性化させるのは、現実の体験である/夢見の機構とその誤作動/夢によるシミュレーションが、リハーサルとして効果をもたらすか)/六 本章のまとめと次章の予告)
第9章 明晰夢と自己意識の誕生    一 映画『マトリックス』再訪――この世は夢ではないかという疑い/二 明晰夢とはなにか/三 明晰夢の検証実験に成功する/四 明晰夢を見やすい人々/五 明晰夢の役立て方/六 自己意識の発生/七 明晰夢と自我体験/八 この世は夢ではないかという疑いと明晰夢
終章 夢の現象学    一 夢を「世界」として内側から観察してその法則を探るには/二 現実世界の生きられる時間構造/三 夢世界の現象学的構造1――仮定法未来がない?/四 夢世界の現象学的構造2――過去形もない/五 夢世界の現象学的構造3――反事実的条件法がない/六 仮定法がないという夢世界の構造によって願望充足説とシミュレーション説を理解する/七 夢世界の現象学的構造4――生の現実と記号の架空との二重性がない/八 夢世界の現象学的構造:総論まとめ/九 現実世界の〈自己―他者〉構造/十 夢世界の〈自己―他者〉構造

読書案内
あとがき――バベルの図書館より (二〇一〇年四月 渡辺 恒夫)


≪著者: ≫ 渡辺 恒夫 (わたなべ・つねお) 京都大学文学部で哲学を、同大学院文学研究科で心理学を専攻。博士(学術)。現在、東邦大学理学部生命環境科学科教授。専門は生涯発達心理学(自我論)、科学基礎論、環境心理学と、多岐にわたる。著書に『輪廻転生を考える』(講談社)、『〈私の死〉の謎』(ナカニシヤ出版)、『図解深層心理のことが面白いほどわかる本』(中経出版)、『自我体験と独我論的体験』(北大路書房)など多数ある。ブログ「夢日記・思索幻想日記」で、夢の現象学を実践している。





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本「鳥脳力 小さな頭に秘められた驚異の能力 (DOJIN選書032)」渡辺茂5

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鳥脳力―小さな頭に秘められた驚異の能力(DOJIN選書32)
鳥脳力 小さな頭に秘められた驚異の能力 (DOJIN選書032)

○著者: 渡辺茂
○出版: 化学同人 (2010/4, 単行本 232ページ)
○価格: 1,785円
○ISBN: 978-4759813326
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タイトル「ちょうのうちょく」は、鳥の脳(鳥脳)の力♪
研究(心理学、実験)の対象としてのハト(鳥)、ネズミやマウスではなく。ネズミ(マウス)が嗅覚優位であるのにたいして、視覚優位であり色覚をもつハト。


≪目次: ≫
まえがき――鳥脳に挑む    なぜ心理学者が動物の研究をするのか/モデル動物から行動の多様性へ/鳥脳の魅力
第1章 鳥――絶滅しなかった恐竜    一 始祖鳥の発見とその後の鳥たち(始祖鳥から遼寧鳥へ/現代鳥への系譜)/二 始祖鳥以前の話(鳥の祖先/現代鳥へ)/三 羽は見せるためのものか、飛ぶためのものか(始祖鳥は飛んだか/羽根はなんのためにあるのか)/四 恐竜を復元するには
第2章 鳥脳とはなにか    一 鳥脳と哺乳類脳――どこが似ているか(大脳が大きい)/二 これが鳥脳の謎だ! その1――DVRとはなにか(鳥脳の特徴/中脳が発達することの利点/鳥脳はなぜ中脳が発達したか)/三 これが鳥脳の謎だ! その2――鳥型視覚脳(鳥の視覚システム/視覚認知に重要な部位)/四 なぜ鳥脳は誤解されたのか
第3章 鳥脳はものを憶えられないか    一 生まれてすぐの経験と親子の絆/二 刻印づけによる自種認知(自種に対する愛着は生得的か/記憶形成の脳内部位)/三 短い記憶と長い記憶(ハトは一〇秒過ぎれば忘れる?/餌の位置の記憶/二年近く記憶できるハト)/四 長期空間記憶と海馬(脳細胞は新生する/海馬損傷と空間記憶の関係/海馬の役割)/五 過去への心的時間旅行――鳥の思い出(記憶の種類/カケスのエピソード記憶/鳥にも思い出はあるか)/六 未来への心的時間旅行――朝食の支度をするカケス
第4章 道具をつくる鳥脳    一 道具を使う動物たち/二 道具使用の古典的実験(棒でスイッチを押すカラス/踏み台を使うハト)/三 ニューカレドニアカラスの道具使用と道具作成(木の枝を細工するカラス/針金を加工するカラスのベティ/学習・経験の可能性/ニューカレドニアカラスだけなのか)/四 なにが道具の作成に必要か
第5章 鳥脳のナヴィゲーション・システム    一 伝書鳩の歴史(伝書鳩の盛衰/伝書鳩の脳)/二 太陽コンパスによるナヴィゲーション/三 磁気ナヴィゲーション(時期弁別実験/磁気検出装置は体のどこにあるか/磁気感覚の本体)/四 視覚ナヴィゲーション・システム(帰巣航路の測定/GPSの利用/路線情報/夜間飛行とクラスターN)/五 鳥脳に地図はあるのか(聴覚地図/嗅覚地図/地図のための脳内機構)
第6章 鳥脳に「美」を教える    一 鳥脳を解放する(ハト脳の解放実験――コロンバン・シュミレーション/生物学的制約から解放できるか)/二 美の進化的基盤(美しさはなぜ好まれるか/動物たちの芸術活動)/三 絵画を見分けさせる(ハトにモネとピカソの絵を見分けさせる/弁別の手がかりはなにか/ゴッホとシャガールではどうか/水彩画とパステル画の区別/上手か下手かの判断)/四 鳥農は絵画を楽しむか/五 やはりヒトとは違う(ハト脳はバラバラになったチャーリー・ブラウンがわかる/二次元の刺激から三次元の世界を構成する)
第7章 鳥脳に「音楽」を教える    一 音楽の理解または弁別(バッハとストラヴィンスキーを聴き分ける/ブンチョウはバッハとシェーンベルクを聴き分ける/和音と不協和音が手がかり?)/二 鳥脳は音楽を楽しむか(ハトは音楽を楽しまない/ブンチョウはシェーンベルクが苦手?)/三 小鳥の歌は音楽か?――音楽の産出/四 音楽に合わせて踊るオウム
第9章 鳥脳に「論理」を教える    一 適応、合理、論理(鳥脳のコンコルド効果/ハトのカード分類作業)/二 鳥は人間の論理を理解するか(「AはAである」/「AはBである」と「AならばB」/推論/推移的推論/刺激等価性)
第9章 鳥脳に「言語」を教える    一 ハトどうしのコミュニケーション/二 鳥脳に音声言語を聞き分けさせる/三 鳥脳に英語を教える(オウムの言語能力/オウムのおしゃべりに意味はあるか)/四 鳥脳に文法はあるか(ジュウシマツとキンカチョウのもつ文法/鳥の文法、ヒトの文法/音声文法は学習するもの/文法の起源)
第10章 鳥脳に「自己」を教える    一 内部環境の認知/二 哺乳類は鏡のなかの自分がわかるか/三 鳥に鏡を見せる(ハトとカラスは自己像を認識できるか/鏡のなかの自分がわかるカササギ/鳥は鏡を好むか/鳥脳に鏡像認知を訓練する)/四 ハトにモニター自己像認知を訓練する
エピローグ 鳥脳への挑戦はつづく    
あとがき (二〇一〇年二月  渡辺 茂)
参考文献


≪著者: ≫ 渡辺 茂 (わたなべ しげる) 1948年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科心理学専攻博士課程修了。文学博士(心理学)。現在、慶応義塾大学文学部人間関係学系教授。専門は比較認知神経科学。著書に『ヒト型脳とハト型脳』(文藝春秋)、『ハトがわかればヒトがみえる』(共立出版)、『脳科学と心の進化』(共著、岩波書店)など多数ある。





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本「DNA鑑定は万能か その可能性と限界に迫る (DOJIN選書031)」赤根 敦5

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DNA鑑定は万能か―その可能性と限界に迫る(DOJIN選書31)
DNA鑑定は万能か その可能性と限界に迫る (DOJIN選書31)

○著者: 赤根敦
○出版: 化学同人 (2010/4, 単行本 226ページ)
○価格: 1,680円
○ISBN: 978-4759813319
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嘘発見器」とかって、原始的で非科学的なシステムかもしれないけれど、なにをどうして、考えようによっては案外ハズさないシステムのかもしれない(それゆえに度々開発されて使用されてきた?!)。
じつは、すでに「嘘発見器」にかけられている時点で嫌疑をもたれている事実は明白なのであって(直接「そのこと」ではなくとも、むしろ直接「そのこと」じゃない場合のがすくなくない!?)、火のないところに煙はたたない、などと言ってしまうと、恐怖政治?!さながら、つねにビクビクおびえて小さくなって目立つことがないようにしていなければならなくなって、自由も主権(人間の尊重?!)も担保されないことにもなりかねない、のかどうなのか。ときに権力者たるもの、アタリマエのように気まぐれで暴力的だったりもする(だろう)。

ところで、「DNA」って、いったいなんであるのか?!、どうしてもぼくにはいまだに理解ができていないんだけど、優れた科学技術で、ある意味でいろんなものが科学的に精確に解明される、「鍵」となるようなものなんだろうか。
そして、そのぼくになんだかよく分からない「DNA」を検査することによって鑑定(識別)する「DNA鑑定」とは??!
最先端の科学技術の恩恵を享受して便利な日常生活をアタリマエのものとしてしまっているぼくに、科学技術を否定する気は、ないわけではないのだが、積極的な関与を避けるといったような消極的な態度に止めるのが精一杯のところで、とは言え、気がつかないところで無意識の(知らず知らずの)うちに絶対的に科学技術の恩恵を享受しちやっている、避けられない、逃れられない。
さて、婚姻関係にある夫婦から生まれる子どもの、父親が夫ではない、夫以外の子を出産する確率の、具体的な数値は失念したのだが(調べればきっとすぐに分かるだろう)、「えっそんなに高い確率なの!!?」と驚いて言葉を失ってしまうような数字だったことだけはハッキリと記憶にある。もっとも、男と女がすること(性交)をして、精子と卵子がなるようになったら(詳しいことは説明できない)、子どもができる。子どもができることに、そのもととなる卵子と精子が、その男と女が婚姻関係にあるか否かは、まったく関係がない。そもそも、婚姻とはなんであろう?、それまでまったく赤の他人であった男と女が、たまたま偶然、ホントに考えれば考えるほどに不可思議としか言いようがない、とぼくには思えてならないのだが、互いを欲して意気投合して「結婚」する、法的な?!、手続き的な?!、契りを交わす(ということなのか?!)。
だからなのかどうなのか、たしか法律(民法?!)では、「婚姻関係にある夫婦に生まれた子どもは、(疑いがあったとしても)夫の子」と規定される。優先すべきは守られるべきは保護すべきは「子ども(の養育)が放置されないこと」であり、子の父親が誰であるか?!は後の話(だったはず)。


≪目次: ≫
まえがき――足利事件DNA鑑定
第1章 法医学鑑定と個人識別    一 法医学鑑定/二 個人識別法の変遷
第2章 DNA鑑定でなにができるか    一 なぜDNA鑑定なのか/二 DNA鑑定の現場
第3章 DNAとはなにか――名称と構造と分析方法    一 DNAの構造/二 DNAの分析方法
第4章 〈DNA鑑定の検査対象1〉塩基配列の反復STRと塩基の変異SNP    一 個人差の大きい領域――反復配列多型(タンデムリピート)/二 塩基配列そのものの個人差――一塩基多型(SNP、スニップ)
第5章 〈DNA鑑定の検査対象2〉父親由来のY染色体と母親由来のミトコンドリアDNA    一 父から子へ受け継がれるY染色体DNA多型/二 母から子へ受け継がれるミトコンドリアDNA多型/三 ミトコンドリアDNAで歴史の謎に挑む
第6章 DNA鑑定は万能か――その限界と問題点    一 DNA鑑定を阻む要因――検査技術上の問題/二 分析結果の解釈に潜む問題/三 刑事裁判におけるDNA鑑定
あとがき
参考文献・引用文献
用語解説


≪著者: ≫ 赤根 敦 (あかね あつし) 1960年島根県生まれ。84年島根医科大学卒業、88年島根医科大学大学院医学系研究科博士課程修了。医師、医学博士。島根医科大学法医学講座助手を経て、現在、関西医科大学法医学講座教授。専門は法医学、とくに法医遺伝学。「研究や鑑定は発掘のようなもの。地道な作業を続けたり、見方を変えたりすることにより隠れた事実を発見することができる」という考えのもと研究を進める。





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本「性器の進化論 生殖器が語る愛のかたち (DOJIN選書029)」榎本知郎5

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性器の進化論――生殖器が語る愛のかたち(DOJIN選書029)
性器の進化論 生殖器が語る愛のかたち (DOJIN選書029)

○著者: 榎本知郎
○出版: 化学同人 (2010/1, 単行本 200ページ)
○価格: 1,575円
○ISBN: 978-4759813296
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なるほど、雌が雄を選択し、雄は雌に選択されるとは!!?
ぶっちゃけ、ソレってケッコウ大きくって、大問題ダョ!、だからといって、すべてがスッキリ解決とはいかないまでも、さらにはぼくの社会的な責任が免れられるものでもなく

ところで、やっぱり「愛」ってなんだか、よくわからない♪
もっとも、どうやらぼくには関係ないことみたい(不適格)。メランコリック気味でコミュニケーション障害傾向(ヒキコモリ)だから、ムリをしてまで、いわゆる世間イッパンが要求する社会生活に適合させることには、もちろん可能であるならばぼくだってフツーでありたいんだけど


≪目次: ≫
まえがき    性とはなにか/有性生殖の進化/生殖器とはなにか/ヒトの進化と生殖器の進化
第1章 性を決めるもの    Y染色体の役割/性を決定するSRY遺伝子/生殖腺/コラム1 性のリレー競争仮説
第2章 繁殖をめぐる内なる戦い――雄の内生殖器    一 精子を効率よくつくるために (精巣の発生/精子のでき方/精子形成細胞の発達/いかに効率よく精子をつくるか/繁殖の季節/出産のピークはなぜ10月か)/二 宣伝装置としての睾丸の進化 (睾丸をアピールするサル/キンニギリ/睾丸をつぶすチンパンジー/ホルモンのはたらきで筋肉質の身体をつくる――間質/精巣のある場所/精巣の温度はなぜ下げる/睾丸サイズ/交尾と睾丸サイズの関係)/三 受精をめざして (精子の形/受精をめぐる工夫/キラー精子――精子の戦略/精子が待機するところ―精巣上体/精子を送り出す/精子を運ぶ――前立腺の分泌物/精子の活動をしやすくする――精嚢液/精液はなぜ固まるのか)
第3章 いかに良い遺伝子を獲得するか――雌の内生殖器    一 エリート卵子の選別 (卵子の戦略/排卵の準備――卵胞の発達/排卵のメカニズム/つぶれた卵胞の行方――閉鎖と黄体/閉経の進化)/二 より良い精子の選択 (精子の関所/性交頻度と精子の寿命/受精の場――卵管膨大部/試練を乗り越える精子/卵子のまとう鎧/卵管の長さと精子の活力/卵管の進化、ふたつの仮説)/三 なぜ単一子宮になったのか (受精卵の受け入れ準備/胎児を育む/いろんな動物の子宮/単一子宮への進化)/四 生殖管における選択と進化 (適応度と選択/配偶者選択/産めよ増やせよ――ウサギとネズミの繁殖戦略/ウシの淘汰はどうだったか/霊長類の妊娠率の違いからなにがいえるか/なぜヒトの妊娠率は低いのか)/五 ペニスと共進化をした (発情がもたらす膣の変化/膣の分泌液はフェロモン?/膣の位置と交尾姿勢/処女膜の役割はなにか)
第4章 ヒトのペニスはなぜ突出しているか――雄の外生殖器    一 ペニスの発生 (多種多様な哺乳類のペニス/泌尿器性器との深い関係/ヒトにはない陰茎骨勃起のメカニズム/ペニスの役割/コラム2 勃起器官)/二 文化のなかのペニス (ペニスは宣伝装置か/亀頭冠の役割/象徴としてのペニス/コラム3 脳の性差・性分化)
第5章 性信号を発しているか――雌の外生殖器    一 発生の原型をとどめる外陰部発情を知らせる性皮/多彩なクリトリス)/二 乳房の膨らみは繁殖力の指標 (膨らむ乳房、膨らまない乳房/脂肪のつきかたはなぜ違う/コラム4 精神機能の性差)
第6章 愛はなぜうまれたか――生殖器の進化と人間の性    一 自然淘汰説 (進歩思想の台頭/進化とはなにか)/二 性淘汰 (クジャクの羽の進化/ふたつの性淘汰/第三の性淘汰――精子競争)/三 淘汰の場 (四つの淘汰の時期/生殖管淘汰が必要なわけ/ヒトではなぜ配偶者選択の基準が低いか/コラム5 美しい顔の進化)/四 性現象の進化 (繁殖に限定されない性行動/愛の誕生/遺伝学の論理と個体の論理/複合体として考える性現象/コラム6 遺伝子が行動を決めるのか)
参考文献 (発生学・比較解剖学・精子・進化・精子競争)
あとがき (二〇〇九年一一月三〇日 榎本知郎)


≪著者: ≫ 榎本知郎 (えのもと ともお) 1947年鳥取県生まれ。74年京都大学理学部卒業。理学博士。東海大学医学部准教授。専門は霊長類学。長年ニホンザルとピグミーチンパンジーの行動研究に従事してきた。著書に『ヒト 家をつくるサル』(京都大学出版会)、『人間の性はどこから来たのか』(平凡社)、『愛の進化』(どうぶつ社)など多数ある。
“榎本知郎のホームページ”

チャールズ・ダーウィン 『種の起源〈下〉  Charles Darwin: “On the Origin of Species by Means of Natural Selection”1859.』(渡辺政隆訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '10/01/28
チャールズ・ダーウィン 『種の起源〈上〉  Charles Darwin: “On the Origin of Species by Means of Natural Selection”1859.』(渡辺政隆訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/10/27







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本「生命にぎわう青い星 生物の多様性と私たちのくらし (DOJIN選書030)」樋口広芳5

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生命(いのち)にぎわう青い星――生物の多様性と私たちのくらし(DOJIN選書030)
生命にぎわう青い星 生物の多様性と私たちのくらし (DOJIN選書030)

○著者: 樋口広芳
○出版: 化学同人 (2010/1, 単行本 224ページ)
○価格: 1,680円
○ISBN: 978-4759813302
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たとえば、“風が吹けば桶屋が儲かる”、そこで展開される7つのステップ、‖臧・ほこり→¬嫂佑増加→三味線の需要増→ぅ優海減少→ゥ優坤澆増加→Σ海かじられる→Р害阿儲かる!、バタフライ効果、などとも。実際にそのように展開されるかどうかはともかくとしても、思いもよらないところに、思いもよらない影響が及ぶことは往々にしてありえる話で、考えはじめるとキリがないのだが、じゅうぶんに考えるに値するであろう(イッパン的には要求されることはすくない気がしているが)。考えすぎることによるマイナスの効果を考慮しつつ、そう、先の先の影響を考慮して想定するには(カンタンなものではない)、さまざまな行動のひとつひとつにためらいを覚えて行動不能(カタマル)へと、それでもさらに否定的な批判的な考察を止むことなくすすめるには、ある意味ではどうにも仕方がないところまで矛盾のループをグルグルグルグルめぐりめぐって、いやいや、ゼッタイに矛盾なんてありえない許せない容れられない!、と息巻いて頑ななまでに(イマハムカシ)を、コエテ。
生物多様性を、あるがまま、あえて手を加えることなく、とは。なるほど、〈多様〉の、ただただ種類や数量の多い少ないではなく、生態系の連鎖を破壊することなく持続させることを目的としての多様性、環境に応じて。生物の〈種〉にたいする概念を基礎知識として、イッパンに生物の異なる〈種〉と〈種〉のあいだにおいては生殖に困難が生じる、雑種防止。あるがまま、あるがまま。ある意味では、いまある状態は、なるべくして、力関係のバランスの調整を経た結果として(ときにあれよあれよと絶滅する、三葉虫恐竜、われわれ人類だって)。一方では、いまある状態は、不変のゼッタイ的に安定したものではなく、あらたな外的な要因によって(ホットイテクレョとはいかない)、カンタンに様相を変えるであろう、また、変化を要求されもするのだろう。そう考えるに、いまある状態とは、まさにいま、いまこの時点におけるバランスが保たれた、変移の過程における瞬間的な状態とも。変移することをトウゼンとして。
としたときの、たとえば善悪優劣好悪さまざまの判断基準とは、基点をどこに設定されるべきであろう??、基点が変われば、視点が変われば、おのずとその結果にも差異が生じる。


≪目次: ≫
第1章 いろいろな生きもの、さまざまな自然    いろいろな生きものがくらしている――種の多様性/種内の遺伝的多様性/さまざまな自然が存在する――生態系の多様性
第2章 なぜこんなにいろいろな生物がいるのか    一 そもそも種とは何?/二 なぜこんなに多様な種がいるのか――生き方の多様性 (多様な環境、多様なくらし/近縁種間の違い/それぞれの種は専門家)/三 食われないための適応/四 さまざまな体色、模様、装飾物/五 生活史の多様性
第3章 どのようにして多様になってきたのか    一 多様性はいかに進化したか (一つの種が複数の種に分かれる「種分化」/適応放散による多様化/地球規模での適応放散)/二 托卵をめぐる攻防 (すばやく産卵/だれに托卵するか/産みこむ卵がそっくり/大き目の卵を産む/巣を独占するひな)
第4章 生物多様性の価値――なぜ重要なのか    一 失われると戻ってこない/二 自然の恵み――いろいろな生態系サービス (供給サービス/調節サービス/文化的サービス/基盤サービス)/三 生態系サービスの経済的な価値 (経済評価の事例/経済評価の課題)
第5章 失われゆく自然や生きもの    一 生息・生育地の破壊 (森が消えていく/干潟の減少)/二 消えゆく里山の自然/三 遠隔地の環境破壊による影響 (夏鳥の減少/なぜ減少したのか)/四 いろいろな汚染 (農薬による汚染/薬や重金属/海を汚染する油とプラスチック)/五 外来種の移入 (捕食による在来種の抑圧/三宅島へのイタチ導入がもたらした影響/競合、寄生生物、交雑、物理的基盤の崩壊がもたらす影響/外来種によって維持される生態系)/六 いくつも重なる影響
第6章 温暖化が生きもののくらしに及ぼす影響    一 気候変化の今後/二 生物季節の変化 (植物の開花時期/都市昇温/鳥の繁殖時期など/生物季節情報はどこに?)/三 分布の変化/四 個体数の変化 (コハクチョウはなぜ増えたか)/五 生きものどうしのつながりが狂ってきた/六 私たちのくらしはどう変わるか/七 レジームシフトやカタストロフの発生/八 科学研究と長期モニタリングの重要性
第7章 拡大する野生との軋轢    一 カラスとの身近な軋轢 (ゴミの食い散らかし/線路への置き石/ロウソクの持ち去りと「放火」)/二 農林水産業への被害 (農林業被害/水産業被害)/三 人への襲撃 (哺乳類の例/鳥類の例)/四 航空機との衝突/五 感染症の伝播/六 有効な対策はとれているか/七 今後の課題
第8章 未来に向けて    一 生物の多様性を保全するとはどういうことか/二 ある誤解/三 生物多様性の保全の異なるレヴェル (種の多様性の保全/遺伝的多様性の保全/生態系の保全)/四 自然の診断、治療、予防 (自然の診断/自然の治療/自然再生の試み/野生動物との軋轢解消の場合/科学的知見が重要となる予防)/五 国際協力の必要性/六 未来に向けて (調査・研究体制の整備/市民・行政・研究者の連携)/七 青い地球とともに
あとがき (二〇一〇年一月五日  樋口 広芳)


≪著者: ≫ 樋口広芳 (ひぐち・ひろよし) 1948年横浜生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。。農学博士。東京大学農学部助手、米国ミシガン大学動物学博物館客員研究員、(財)日本野鳥の会・研究センター所長を経て、現在、同大学大学院農学生命科学研究科教授(生物多様性科学研究室)。専門は保全生物学、生態学、鳥類学。日本鳥学会前会長、The Society for Conservation Biology Asian Section 前会長。著書に『鳥の生態と進化』『赤い卵の謎』(思索社)、『鳥たちの生態学』(朝日新聞)、『保全生物学』(編著、東京大学出版会)、『湿地と生きる』(共著、岩波書店)、 「カラス、どこが悪い!?」(共著、小学館)、『鳥たちの旅――渡り鳥の衛星追跡』(NHK出版)など多数ある。








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本「ほんとうの「食の安全」を考える ゼロリスクという幻想 (DOJIN選書028)」畝山智香子5

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ほんとうの「食の安全」を考える―ゼロリスクという幻想(DOJIN選書28)
ほんとうの「食の安全」を考える ゼロリスクという幻想 (DOJIN選書028)

○著者: 畝山智香子
○出版: 化学同人 (2009/11, 単行本 224ページ)
○価格: 1,680円
○ISBN: 978-4759813289
おすすめ度: 5.0
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オーガニックで食中毒でも、それもまた食育かも。
「基準」が万能(万全)なものでも絶対的なものでもなく、ライン(線)として、便宜上。いちど設定された「線(基準)」は、良くも悪くもひとり歩きをはじめて、経緯や意義よりも、上か下か、OKかNGか、善か悪か、安全か安全ではないか、ときに宣伝材料としても活用されて、、、
死生観についても考えよう。


≪目次: ≫
まえがき
第1章 「基準値」はいかに決まるか    一 残留農薬はすべて犂躙鵜瓩覆里? (毒性影響を確認する実験/一日許容摂取量(ADI)/最大残留基準値/基準値違反は安全性に問題があるのか/回収・廃棄は正しい対応なのか/農薬の暴露量評価/日本の対応に改善を望む)/二 天然は常に牋多喚瓩覆里? (食品添加物の基準値違反/天然添加物/天然だから安心なのか/安全側にどれだけ余裕をもたせるか)/●コラム1 安全性試験における優良試験所基準とガイドライン/三 安全基準は厳しければよいのか? (タマネギがもし食品添加物だったら/ジャガイモに含まれる配糖体がもし残留農薬だったら/遺伝子組換え食品の安全性)/●コラム2 レギュラトリーサイエンスとはなにか/四 参考にする値はなにを用いたらよいのか? (中国製冷凍餃子事件メタミドホスの影響が出る量/残留農薬の基準は中毒症状の値に当てはまらない/日本での毒物混入事件)
第2章 発がん物質のリスクの大きさをどう考えるか    一 発がん性とはなにか (「発がん性がある」という言葉の意味/注意すべきは遺伝毒性発がん物質/発がん物質のリスクを比較する/カビ毒臭素酸カリウムのどちらが危険?)/●コラム3 動物実験での「発がん性」の定義/二 発がん性のリスク評価 (遺伝毒性発がん物質の評価方法/MOEの計算方法/遺伝毒性のリスクをどう評価するか/微量でも発がん物質は危険か/マラカイトグリーンの危険な摂取量/マラカイトグリーンに発がんリスクはあるのか)/●コラム4 化学発がんの歴史/三 健康的な食生活にもっとも大切なことはなにか? (障害調整余命年数の損失原因/日本での推定/一般の人は発がんリスクをどう受け止めているか/がん予防のためにできること)/●コラム5 Alar
第3章 食品のリスク分析はどのようになされているか    一 魚中メチル水銀のリスク分析/●コラム6 リスクコミュニケーションの一方法としてのパブリックコメント募集/●コラム7 安全性が高いと小さいリスクが問題視される/二 トランス脂肪酸のリスク分析/三 緊急時のリスク分析 (中国のメラミン汚染ミルク事件/米国ペットフードのメラミン汚染事件/メラミン汚染事件のその後)/四 リスクとどう付き合うか (リスク分析の課題/多様な選択肢でリスクを分散させる/リスク分析は日常生活にも役立つ)  
第4章 食品の有効性をどう評価するか    一 抗肥満薬はやせ薬なのか? (競争の激しい抗肥満薬開発/食欲抑制作用/動物実験だけではわからない副作用/脂肪吸収抑制薬)/二 ビタミン剤でがんの予防ができるのだろうか? (ビタミンの健康影響/ビタミン剤にがんの予防効果は期待できない)/三 健康強調表示の牴奮愿根拠瓩箸呂覆砲 (健康強調表示はどのようになされているか/魅力的な健康強調表示は期待できない――FDAによる評価/厳密な根拠を要求するEFSA/特殊な認可基準――日本の特定保健用食品の評価/必要となる評価基準の統一)/●コラム8 高濃度にジアシルグリセロールを含む食品の安全性について/四 健康的な食生活とは/●コラム9 食品は効果も毒性も不明な多数の化学物質の塊
終章 健康的な食生活を送るために――科学リテラシーを育む    一 食の安全の本質はなにか? (オーガニックは優れているか?/情報の本質を見抜く)/二 ジャガイモから考える食の安全
あとがき (二〇〇九年九月 畝山 智香子)
付表
参考文献およびサイト
略語一覧


≪著者: ≫ 畝山 智香子 (うねやま ちかこ) 宮城県生まれ。東北大学大学院薬学研究科博士課程前期二年の課程を修了。薬学博士。現在、国立医薬品食品衛生研究所主任研究官。専門は薬理学、生化学。「食品安全情報blog」(http://d.hatena.ne.jp/uneyama/)では、食品や健康などに関するさまざまな情報を発信している。







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本「統計数字を読み解くセンス 当確はなぜすぐにわかるのか? (DOJIN選書027)」青木繁伸5

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統計数字を読み解くセンス―当確はなぜすぐにわかるのか?(DOJIN選書27)
統計数字を読み解くセンス 当確はなぜすぐにわかるのか? (DOJIN選書027)

○著者: 青木繁伸
○出版: 化学同人 (2009/11, 単行本 208ページ)
○価格: 1,575円
○ISBN: 978-4759813272
おすすめ度: 5.0
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そう、センス。統計学に興味がないわけではないのだが、ふかく究める気になれない。文字や数式や数列をじっくり読みこむことなく、つぎ行ってみよう!

ところで、天気予報とギャンブルと。
最近の天気予報はアテになる。そう、自転車は天候に大きく左右される。雨が降ったら、危ないし不快だから乗りたくない。気温と風速も行動計画の判断材料としての有用性が高い。
そして、ギャンブル。どうにも当たる気がしない。興行主が当然の権利として配当の一部を差し引いて配当するシステムということ。儲かるかもしれないけれど損をするかもしれない、儲からなくてもいいから損をしたくない(夢がない)、などと考えるには。


≪目次: ≫
第1章 統計数字はじめの一歩――データの集計と分析    一 どんなデータがあるのだろう (カテゴリーデータ/数値データ/計数データと連続データ/収集したデータをどう表現するか――データの性質を考慮した統計処理)/二 データの分布に現れる法則 (市町村の人口の先頭桁の数字――ベンフォードの法則/ベンフォードの法則に従うのはどんなデータ?/k番目のものの割合は全体のk分の一に比例する――ジップの法則/パレート曲線とパレートの法則ローレンツ曲線ジニ係数)/コラム●確率をめぐる話 ‘鷂弔離汽ぅ灰蹐量椶力
第2章 平均することでなにがわかるか    一 平均とはどういうことか (実感からずれる平均/代表する値はいくら?/トリム平均)/二 宝くじ一枚の当選金――期待値とはなにか/コラム●確率をめぐる話◆ヽ領┐魘饌硫修垢襪箸匹ΔいΔ海箸砲覆襪里世蹐Δ
第3章 偏差値を正しく理解する    一 全体の中での位置を知る (平均値との差を測るモノサシ――標準偏差/標準化得点を求める/標準化得点でなにがわかるか)/二 偏差値はなにを明らかにするか? (偏差値を求める/偏差値が正しく機能する条件)/三 対数正規分布の平均値と標準偏差/コラム●確率をめぐる話 宝くじの番号、宝くじに当たりやすい人
第4章 データ集計のコツ    一 集計表の見方とつくり方 (クロス集計表とはなにか/クロス集計表のつくり方)/二 シンプソンのパラドックス (なぜパラドックスが生じるのか/データの個数に差はないか)/コラム●確率をめぐる話ぁ誕生日のパラドックス
第5章 相関関係をどう読み取るか    一 ふたつのデータの相関をとらえる (散布図からわかること/相関の強さはどう決まるか/直線相関と曲線相関)/二 性質の異なる数値をどう扱うか (外れ値の扱い方/ふたつの性質の異なるデータの扱い方/統計学的に意味のある相関係数とは)/コラム●確率をめぐる話ァ.蹈硲兇能个笋垢た字はあるのか?
第6章 因果関係を検討する    一 相関関係と因果関係 (因果関係の基準はなにか/後向き調査と前向き調査/危険度を測る目安――相対危険度/相対危険度の近似値――オッズ比)/二 見かけの相関/三 風が吹けば桶屋が儲かるか/コラム●確率をめぐる話Α〔瑤陵効・無効
第7章 もっともらしい結論に惑わされない――検定    一 検定とはなにか (帰無仮説と対立仮説/観察値と期待値)/二 違いの大きさを測る基準 (有意確率/有意水準/ふたつの過誤/検出力/統計量の大きさとサンプルサイズの影響)/三 奇妙な一致に統計学はどう答えるか? (生まれ星座で交通事故の危険性が異なる?/スポーツ選手の生まれ月の偏り/血液型と性格に関係はあるか?)/コラム●確率をめぐる話А〔邉總手の打率
第8章 全体の姿を推しはかる――推定    一 標本とはなにか (標本が満たさなければならない条件/偏った標本だとどういうことが起きるか/標本調査とくらべて、全数調査は本当に有効なのだろうか/どれくらいのデータを集めればよいのだろうか)/二 得られた結果をどう判断するか (調査で得られた結果は、母集団を代表するものだろうか/調査によって得られた比率の確からしさ)/三 ペンキの厚さの分布と信頼区間 (ペンキの厚さを推定することはできるか/ふたつの独立な測定値の和の平均値と分散)/コラム●確率をめぐる話─.┘譽ントな調査法
第9章 統計による予測は可能か?    一 “回帰”という現象/二 地球は温暖化しているか? (気温の推移はどうなっているか?/気温はどう変化するか?/予測の宿命)/三 予測の精度を高める方法 (二〇〇八年の平均気温/重回帰分析/ダミー変数を使うこと/外挿と内挿)/コラム●確率をめぐる話 確率を意思決定に役立てる――降水確率
第10章 健康な生活を送るための統計学    一 正常と異常の境目 (診断基準はいかに決まるか?/検査結果はどの程度信頼できるのか?)/コラム●確率をめぐる話 検査結果の確からしさ/二 安全性の判断 (発がん動物がゼロ匹なら発がん性はないのか?/外挿すれば安全な量は出せるか?)
参考文献
あとがき (二〇〇九年九月 青木繁伸)


≪著者: ≫ 青木繁伸 (あおき しげのぶ) 1950年香川県生まれ。79年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。保健学博士。現在、群馬大学社会情報学部情報行動学科教授。専門は統計学、疫学、公衆衛生学。ホームページ(http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/)の「統計学関連…何でも掲示板」は、日々統計学をめぐるさまざまな質問が寄せられる人気のページ。著書に『Rによる統計解析』(オーム社)がある。







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本「宇宙の謎に挑む ブレーンワールド (DOJIN選書026)」白水徹也5

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宇宙の謎に挑む ブレーンワールド(DOJIN選書26)
宇宙の謎に挑む ブレーンワールド (DOJIN選書026)

○著者: 白水徹也
○出版: 化学同人 (2009/9, 単行本 184ページ)
○価格: 1,470円
○ISBN: 978-4759813265
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ブレーンワールド(膜宇宙、braneworld)


≪目次: ≫
まえがき
第1章 宇宙はどのように誕生したか――膨張する宇宙と力の統一
1 膨張する宇宙    ハッブルの発見/一般相対性理論が記述する宇宙/宇宙の始まり/力の進化/コラム・素粒子とはなにか
2 インフレーション宇宙論    インフレーション宇宙論の誕生/宇宙の晴れ上がり/温度のムラが意味すること
3 宇宙を構成する物質    暗黒物質ダークエネルギー/物質の起源/ダークエネルギーv.s.時空の法則
4 宇宙の果てはどうなっているか    時間の果て/宇宙の形/宇宙誕生について/どこまで理解したのか?/宇宙の最後
膜宇宙論ダイジェスト※  超弦理論の進展/次元はいくつ必要か/膜宇宙/湾曲する余剰次元/私もあなたもホログラフィー
第2章 余剰次元はなぜ必要か――アインシュタインの夢から究極の理論へ
1 時空の理論 相対性理論    特殊相対性理論一般相対性理論アインシュタイン方程式/コラム・物理法則の美しさ
2 アインシュタイン方程式が予言したブラックホール    ブラックホールの発見/ブラックホールから抜け出せない/ブラックホールはいかに形成されるか/ブラックホール研究黄金時代/数値相対論の発展/タイムマシーンは可能か?/コラム・時空の数学的表現/コラム・時空の特異点
3 余分な空間    アインシュタインの夢/なぜ余分な空間は必要か/余剰次元方向に運動する粒子/余剰次元のサイズと力の法則/万有引力の法則の検証    
4 ひもから膜へ    粒子は「ひも」で記述される?/膜の登場
第3章 究極の理論が描く最新の時空像――ブレーンワールドの登場
1 エネルギー砂漠    階層性問題とエネルギー砂漠/宇宙の過去はどこまで見えるか/砂漠のない世界はあるのか  
2 膜世界の登場    三人組のアイデア/物体間に働く力/軽い膜世界
3 地上でブラックホールをつくる?    ブラックホールができるためには/地上でつくるブラックホール/生成されたブラックホールの運命/高次元ブラックホール/回転ブラックホールの対称性/コラム・ヒッグス粒子超対称粒子の探索/コラム・高次元ブラックホール唯一性定理
4 湾曲する余剰次元    膜によって余剰次元は曲がる/無限に広がった余剰次元空間/砂漠のない世界再考/超弦理論版湾曲余剰次元模型/複雑な現象をいかにとらえるか
第4章 宇宙の新世界――ブレーン宇宙論
1 独自の発展を遂げた日本の相対論研究    コラム・アインシュタイン方程式の解
2 膨張する膜宇宙    膜宇宙の膨張をどう扱うか/おもちゃの模型/ケンブリッジにおける膜宇宙論/膜宇宙論の土台固め
3 膜宇宙とブラックホール    余剰次元を伝わる重力/暗黒輻射/ブラックホール論争/おもちゃのブラックホール/膜宇宙の衝突による宇宙の創成/コラム・膜上の重力方程式の導出法の概略/コラム・タイムマシーン再考
4 多様な余剰次元、多様な宇宙    余剰次元はいくつ必要か/超弦理論はインフレーションを説明できるか?/コラム・ダークエネルギー問題に挑む
第5章 身近な余剰次元――究極理論はすぐそこに
1 マルダセナの予想    ホログラフィー/なぜホログラフィー/そもそもブラックホールに端を発する?
2 マルダセナの予想の応用と一般相対性理論の役割    膜技術/一般相対性理論の普及
3 予想できない今後の展開    ダークエネルギー問題/今後の展開

参考図書
あとがき (二〇〇九年初夏 京都・洛中にて 白水 徹也)


≪著者: ≫ 白水 徹也 (しろみず てつや) 1969年福岡県生まれ。96年京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士課程修了。博士(理学)。東京工業大学大学院理工学研究科基礎物理学専攻准教授などを経て、京都大学大学院理学研究科物理学宇宙物理学専攻准教授。専門は、宇宙論、一般相対論。2005年に第20回西宮湯川記念賞、2006年に平成18年度文部科学大臣表彰若手科学者賞をそれぞれ受賞。

DOJIN選書・シリーズ、化学同人≫
渡部潤一 『夜空からはじまる天文学入門 素朴な疑問で開く宇宙の扉』(DOJIN選書025、2009年) '09/07/13
田近英一 『地球環境46億年の大変動史』(DOJIN選書024、2009年) '09/07/02
井村秀文 『環境問題をシステム的に考える 氾濫する情報に踊らされないために』(DOJIN選書023、2009年) '09/04/29
石田秀輝 『自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか』(DOJIN選書022、2009年) '09/02/28
江守正多 『地球温暖化の予測は「正しい」か? 不確かな未来に科学が挑む』(DOJIN選書020、2008年) '09/01/17
林宏樹 『世界初!マグロ完全養殖 波乱に富んだ32年の軌跡』(DOJIN選書021、2008年) '08/12/22
八田武志 『左対右 きき手大研究』(DOJIN選書018、2008年) '08/08/31
篠原菊紀 『未来の記憶のつくり方 脳をパワーアアップする発想法』(DOJIN選書019、2008年) '08/08/23
越智啓太 『犯罪捜査の心理学 プロファイリングで犯人に迫る』(DOJIN選書017、2008年) '08/06/18
河善一郎 『雷に魅せられて カミナリ博士、その謎を追う』(DOJIN選書016、2008年) '08/06/15
長谷川善和 『フタバスズキリュウ発掘物語 八〇〇〇万年の時を経て甦ったクビナガリュウ』(DOJIN選書014、2008年) '08/04/14
桜井静香 『あなたのエクササイズ間違っていませんか? 運動科学が教える正しい健康メソッド』(DOJIN選書015、2008年) '08/04/10
大浦宏邦 『人間行動に潜むジレンマ 自分勝手はやめられない?』(DOJIN選書013、2007年) '07/12/30
井村秀文 『中国の環境問題 今なにが起きているのか』(DOJIN選書012、2007年) '07/12/19
針山孝彦 『生き物たちの情報戦略 生存をかけた静かなる戦い』(DOJIN選書011、2007年) '07/12/06
井山弘幸 『笑いの方程式 あのネタはなぜ受けるのか』(DOJIN選書010、2007年) '07/11/30
林幸雄 『噂の拡がり方 ネットワーク科学で世界を読み解く』(DOJIN選書009、2007年) '07/11/20
村山貢司 『降水確率50%は五分五分か 天気予報を正しく理解するために』(DOJIN選書008、2007年) '07/11/15
吉田荘人 『漢方読みの漢方知らず 西洋医が見た中国の伝統薬』(DOJIN選書006、2007年) '07/11/14
中田亨 『ヒューマンエラーを防ぐ知恵 ミスはなくなるか』(DOJIN選書004、2007年) '07/11/10
岸野正剛 『なぜ人は宝くじを買うのだろう 確率にひそむロマン』(DOJIN選書003、2007年) '07/11/07
藤田一郎 『「見る」とはどういうことか 脳と心の関係をさぐる』(DOJIN選書007、2007年) '07/11/06
北岡明佳 『だまされる視覚 錯視の楽しみ方』(DOJIN選書001、2007年) '07/11/02
渡邉泰治 『黄金比の謎 美の法則を求めて』(DOJIN選書005、2007年) '07/10/31
藤原晴彦 『似せてだます擬態の不思議な世界』(DOJIN選書002、2007年) '07/10/25







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Tm 3:24'18(7:31〜10:58, 3:27), Dst 88.35, Av 25.9, Mx 61.9, Odo 481.3..
9/22以来の大垂水峠ラン、なかなかタイムが縮まらない。まだまだタマアジサイ(↑)が薄紫色の小さな花を咲かせていたよ。いよいよ長袖(昨年買ったユニクロのヒートテック)、アンダーはまだまだショート丈、(天気予報を気にしつつ)、クルクルまわせ!!

本「夜空からはじまる天文学入門 素朴な疑問で開く宇宙の扉 (DOJIN選書025)」渡部潤一5

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夜空からはじまる天文学入門―素朴な疑問で開く宇宙のとびら(DOJIN選書 25)
夜空からはじまる天文学入門 素朴な疑問で開く宇宙の扉 (DOJIN選書025)

○著者: 渡部潤一
○出版: 化学同人 (2009/5, 単行本 232ページ)
○価格: 1,890円
○ISBN: 978-4759813258
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日食が2009年7月22日に起こるってことを教えてくれたのは、会社の同僚のコンちゃんで、テレビも新聞も雑誌もまったく見ないぼくは知らなかったからオドロイタ。東京でも食分0.749とあるから、太陽の4分の3が欠けてしまう(太陽の上に月が入り込む!!?)ことになるようだ。図解されているから、日食が起こるしくみ!?のようなものは、わからなくはないんだけど、ハッキリ言ってしまえば、よくわからない。
いまでこそ、よくわからないながらも、しくみには興味をいだいて、見てみたい!、見てみよう♪、となるのだけれども、、、ぼくには素直じゃない、イジケテひねくれたところがあって、よくわからないから、興味も関心もない、と不貞腐れて背を向けつづけてきた。失敗や間違いをおそれたのかなぁ。


満天の星空
3年前の正月。西伊豆の雲見、駿河湾ではなく太平洋を見下ろす山の中腹のオートキャンプ場。ランドローバー、フリーランダーHSE。娘と娘の母親と3人、さいごのキャンプ。寝るためのテントとタープと。2泊目の夜。つよい季節風。はげしい風の音。不安な夜。夜中にタープが風にとばされてたおれる。緊急対応。真夜中なのに灯りを必要としないほどの星、星、星。


≪目次: ≫
まえがき
第1章 見上げることから始めよう
一 宇宙を楽しむはじめの一歩/二 夜空の主役――まずはから眺めてみよう(圧倒的な存在感 姿を変える月)/三 星座を形作る恒星たち(星のきらめき 星座の起源)/四 動き回る惑星たち(ローマの神と陰陽五行――名前の由来 惑星の輝き)
第2章 地球は宇宙のメリーゴーラウンド――四季の星座
一 移りゆく星景色/二 春――北斗七星から始まる物語(初春の夜空の目印、北斗七星 北の空の中心 春の夜空のランドマーク――春の大曲線 北斗七星の運命 ナイトサファリの猛獣たち 西向きの星座たち 夜空を横切る大海蛇 磔にされた烏)/三 初夏〜夏――日本に根付く七夕(星石に描かれたかまど星 てんびん座の控えめな輝き 七夕伝説 織姫星と彦星の見ごろ 伝統的七夕 年に一度の再会は待ち遠しい? 夏の大三角形 天の川を下る物語 アンタレスの赤い輝き――さそり座 生をつかさどる南斗六星)/四 秋――静かな星景色(化けそこねた神?――やぎ座 孤独な一等星 秋の夜空のランドマーク――ペガスス座 時刻と方角の目印――カシオペヤ座)/五 冬――想像力をかきたてるきらびやかな夜空(神格化された三ッ星 おうし座散開星団すばる」 猿田彦の神 冬の夜空のランドマーク――冬の大三角形 シリウス・ミステリー 憧れの星――カノープス カノープスは横着? ぎょしゃ座ふたご座
第3章 惑星たちのダンス
一 太陽系というメリーゴーラウンドの構造(惑星のサイズ 地球の内側と外側で異なる惑星の動きの速さ)/二 太陽の周りで踊る(内惑星のダンス 見やすい金星、見にくい水星)/三 深夜の夜空を行き来する(外惑星のループ・ダンス 逆行はどのように説明されたか 赤い惑星・火星の華麗なダンス 外惑星のダブル・ループ 土星の環の「ひらひら」ダンス)/四 惑星とはそもそもなんなのか(観測技術の進歩と惑星の意味の変遷 冥王星の発見 小さくなる冥王星 太陽系外縁天体の存在 冥王星より大きな小惑星 ようやくできた惑星の定義)
第4章 華やかな美しさ――太陽系のアウトロー
一 颯爽と現れ彼方に消える彗星(謎の天体だった彗星 彗星の故郷 華麗な彗星の姿 彗星はいつ見えるのか)/二 彗星の子どもたち(一瞬の輝きの美しさ――流星 星花火――流星群を眺めよう おすすめ流星群 雨のごとく流れ星が降る――流星雨
第5章 星の一生
一 星が生まれるところ――星雲オリオン大星雲の中に輝く赤ちゃん星 散光星雲は、星の母親だった)/二 輝き始めた星の集団――散開星団暗黒星雲から散光星雲へ そして若き散開星団へ 散開星団の運命 星の独り立ち バラバラにならない星団――球状星団)/三 死にゆく星たち(大人になった星たち 赤ら顔の老人の星たち 静かな星の死――惑星状星雲 激しい星の死――超新星残骸)/四 星の死が残すもの
第6章 星々の人生舞台――天の川をめぐる旅
一 最近天の川を見ましたか?/二 天の川下り(天の川がつくる影 オーストラリアの天の川下り 天の川の正体とは)/三 星々の人生舞台(銀河の渦巻き 波乱に富んだ星の人生)
第7章 宇宙に果てはあるのか――大宇宙の構造と規模
一 解き明かされる銀河の姿(アンドロメダ大銀河の発見 群れをつくる銀河たち)/二 宇宙の粗密はなぜできるのか?(膨張する宇宙 ビッグバンの余熱――宇宙背景放射)/三 宇宙に果てはあるのか?(宇宙の終焉 宇宙の果て 宇宙はいつ始まったか)
第8章 宇宙人はいるのだろうか?
一 楽観的な天文学者/二 大宇宙に知的生命は存在するか(知的生命のいる確率 ホット・ジュピター ハビタブル・ゾーンとはなにか もっとも難しいパラメータ――生命の発生と進化)/三 宇宙人探査プロジェクト
星空読書案内
あとがき (東京・三鷹にて 渡部潤一)


≪著者: ≫ 渡部潤一 (わたなべ・じゅんいち) 1960年福島県生まれ。83年東京大学理学部天文学科卒業。現在、大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台情報センター長、同准教授。理学博士。専門は太陽系の中の小さな天体(彗星、小惑星、流星など)の観測的研究。また、宇宙や星の輪廻転生といった概念を中心に独自の思想信条を軸に、天文学の広報普及活動に尽力している。著書に『ガリレオがひらいた宇宙のとびら』(旬報社)、『新しい太陽系』(新潮社)など多数。








本「地球環境46億年の大変動史 (DOJIN選書024)」田近英一5

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地球環境46億年の大変動史(DOJIN選書 24)
地球環境46億年の大変動史 (DOJIN選書024)

○著者: 田近英一
○出版: 化学同人 (2009/5, 単行本 228ページ)
○価格: 1,680円
○ISBN: 978-4759813241
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そう、変わらないものなどないのかもしれない。変わりつづけることをつねとして。同じ(ように見える)状態を維持することだって、ある意味では、変わりつづける周囲にあわせて微妙に応対する(変わる)ことによって、表面的には変わらない状態を維持している(ように見える)、のかもしれない。

地球の誕生以来、地球環境は変動し続けており、これからも同じ状態が長期的に継続することはないだろう。このことも、過去の地球環境の変動記録を調べれば明らかである。地球環境は変動することが本質だからである。  (P.214)


≪目次: ≫ 
まえがき
第1章 生命の存在する惑星
一 地球のどこが特別なのか?   地球と似た太陽系内の惑星/金星と地球と火星の環境/地球大気は異質である/奇跡の惑星、地球
二 温室効果とはなにか?   太陽放射と惑星放射のつり合うところ/惑星環境を決める三つの要因/金星と火星の有効温度
三 海の存在   金星と火星にも海はあったか/寒冷化が進む地球の状態/温暖化による海の消失シナリオ/ハビタブルな条件

第2章 大気と海洋の起源
一 海の水はなぜ塩辛いのか?
   なぜ海水の組成は変わらないのか?/元素の供給源/もとから海は塩辛い
二 大気や海洋はいつどうやってできたのか?   大気形成の謎を解く鍵、希ガス/地球大気の二次起源説/同位体比に注目する/アルゴン四〇/初期大規模脱ガス説/水蒸気がもたらす暴走温室状態/巨大衝突と暴走温室状態
三 初期地球の環境   生命の起源と初期地球大気/地球最古の岩石/隕石重爆撃期

第3章 地球環境の安定化の要因はなにか
一 暗い太陽のパラドックス
   現在の七〇パーセントの明るさだった太陽/温室効果を強める気体
二 炭素循環とはなにか   炭酸塩鉱物と珪酸塩鉱物/二酸化炭素の固定
三 地球環境はなぜ安定なのか   風化作用/ウォーカー・フィードバック
四 二酸化炭素濃度の変遷   地球の熱進化/大陸成長モデル/大局的に見た地球環境の変遷
五 メタンの役割   古二酸化炭素濃度の推定/メタン菌/メタンの役割

第4章 生命の誕生と酸素の増加
一 光合成生物の誕生
   酸素発生型光合成生物/生物の化石か否か/シアノバクテリアはいつ出現したか
二 酸素濃度の変遷   ステージ機宗宿六請脳態/ステージ供宗衆貮貧酸素状態/ステージ掘宗宿抻請脳態
三 酸素の急激な増加   大酸化イベント/硫黄同位体比の異常/酸素濃度はなぜ増加したのか/酸素濃度の謎

第5章 気候の劇的変動史
一 気候変動の鍵を握る二酸化炭素
   なぜ二酸化炭素濃度は増減するのか/気候の安定と変動を支える同じ原理
二 繰り返す氷河時代   氷床の成長/氷河時代特有の堆積物/今の地球も「氷河時代」
三 生物が巨大化した大氷河時代   陸上植物の登場/大氷河時代の訪れ/湿地帯に埋没した陸上植物/陸上植物によって高まった風化効率/巨大化した昆虫
四 恐竜の反映と超温暖化   温暖だった中生代/スーパープルーム/海洋無酸素イベント/温暖化が起因となった海洋無酸素イベント/高緯度地域も温暖だった
五 ヒマラヤの隆起がもたらした寒冷化   新生代後期氷河時代/ヒマラヤ山脈、チベット高原の隆起と寒冷化/さらに進んだ寒冷化

第6章 スノーボールアース・イベント
一 原生代氷河時代の謎
   氷河堆積物とキャップカーボネート/低緯度氷床のもつ意味
二 スノーボールアース仮説   なぜ全球凍結はしないと考えられていたのか/氷の惑星/キャップカーボネートはいかに形成されたのか/通常では考えられない炭素同位体比の値
三 そのとき生物は?   ソフト・スノーボールアース仮説/氷の下でも生物が活動できる条件
四 破局的な地球環境変動と生物の大進化   カラハリ・マンガン鉱床/シアノバクテリア誕生が全球凍結の原因か/六億年前の多細胞生物化石/生物大進化の要因はなにか

第7章 恐竜絶滅を引き起こした小惑星衝突
一 小惑星衝突説
   恐竜はなぜ絶滅したか/イリジウムの異常濃集/チクシュルーブ・クレーター
二 ストレンジラヴ・オーシャン   小惑星の衝突はどんな現象か/生物ポンプの停止/海洋における大量絶滅/衝突の冬は起こったのか
三 海洋衝突   衝突津波/深海性の津波堆積物/繰り返された津波/天体衝突は当たり前の現象

第8章 そして現在の地球環境へ
一 氷期と間氷期は規則的に訪れるのか
   酸素同位体比の変動と氷期・間氷期サイクル/ミランコヴィッチ仮説/二酸化炭素はどこへいったか
二 突然の寒冷化――ヤンガードリアス   コンベヤベルト/寒の戻りはなぜ生じたか/クローヴィス文化の消滅と天体衝突、そして突然の寒冷化
三 安定な気候と人類文明の繁栄   ダンスガード・オシュガー・イベント/気候ジャンプ/間氷期の気候は安定なのか
四 これからの地球環境――過去からなにを学ぶか

参考文献
あとがき


≪著者: ≫ 田近 英一 (たぢか えいいち) 1963年東京都生まれ。92年東京大学大学院理学系研究科地球物理学専攻博士課程修了。現在、東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻准教授。理学博士。専門は地球惑星システム科学。2003年第29回山崎賞、2007年日本気象学会堀内賞受賞。著書に、『凍った地球』(新潮社)などがある。

田近英一『凍った地球 スノーボールアースと生命進化の物語』(新潮選書、2009/1)
川上紳一『全地球凍結』(集英社新書、2003/9)
ガブリエル・ウォーカー『スノーボール・アース 生命大進化をもたらした全地球凍結』(川上紳一監修、渡会圭子訳、早川書房、2004/2)








本「環境問題をシステム的に考える 氾濫する情報に踊らされないために (DOJIN選書023)」井村秀文5

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環境問題をシステム的に考える 氾濫する情報に踊らされないために (DOJIN選書23)
環境問題をシステム的に考える 氾濫する情報に踊らされないために (DOJIN選書23)

○著者: 井村 秀文
○出版: 化学同人 (2009/3, 単行本 248ページ)
○価格: 1,890円
○ISBN: 978-4759813234
おすすめ度: 5.0
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そうだよね、そもそも「環境問題」ってなにか?、って考えてみたときに、エコだの、地球にやさしいだの、ことばの精確な意味やら本質やら背景やらがキチンと問われることなく、まさに「氾濫する情報に踊れされ」ている印象がつよいかも。とくに企業の広報活動のひとつとして展開される企画には、どうしても限界が見えてしまう感が拭えない。ひとことで「環境問題」といっても、簡単なものではないから、複雑に絡み合って影響し合って、これだけやっておけば大丈夫!、ってものでもなくって、なにかを為した影響は思わぬところに思わぬかたちで表れちゃったりして、案外ぜ〜んぜん環境にやさしくなかったりすることだって少なくないであろうとは容易に想像できる。企業にやさしい(利点が多い)ことはあっても。少なくとも積極的に環境問題に取り組む姿勢をアピールすることによる企業イメージの向上による利得は小さくなかろう、当然の戦略であり否定されるものでもないが。

本書執筆の動機のひとつは、これから環境問題を学ぼうとする若い人びとに参考になる書、できれば教科書のようなものを書きたいという思いであった。  (P.241-P.242、あとがき)

簡単な易しい内容ではないが、「環境問題」を考えるうえでは、いや”環境問題を語ろうとするならば”、まずは現段階における最新の教科書的存在といって過言ではないであろう本書を読んで、横断的に俯瞰して幅広い見識を得てから!、と言いたいところだが、まぁ、無自覚に、声が大きく目立つ存在が、多分に的外れであったとしても、少なからぬ誤解があったとしても、まずは大衆の注目を集めることから始まるのかしら。


≪目次: ≫
まえがき――氾濫する情報に踊らされないために
序章 自然と人間が織り成す相互関係の把握と理解   判然としないものをどう見るか/複雑な問題をどう見るか――環境システムの理解/見えないものを見えるようにする――環境システム分析の役割/自然と人間社会の相互関係の理解/合理的な意思決定に役立てる――IPCCの活動から/ソフトな人間中心主義――開発と保全の政策決定/マクロとミクロ――大局的視点と細部の分析

第1章 宇宙船地球号の制御 
一 地球人間   宇宙船地球号/小さくなる地球/自然と人間の相互関係/地球の有限性を認識し、理解する/成長の限界を認識する/予測の困難
二 地球の許容限界――環境容量を考える   環境のもつ受容能力、扶養能力/環境容量をどう評価するか/技術による環境容量の拡大/時間、空間の境界条件/地球温暖化/環境容量を超えた汚染/環境の自浄能力にも限界がある/化学物質汚染という時限爆弾
・本章のまとめ・ 宇宙船地球号を制御するためのカギ

第2章 地球の気候システムを理解する 
一 水の惑星、地球   地球の大気/水の循環
二 地球の気候   間氷期に起きている地球温暖化/理解の鍵となる時間スケール/縄文海進の時代/中世温暖期、近世の寒冷化
三 地球温暖化は進行している   IPCC第四次評価報告書/地球温暖化進行のスピード/加速する温暖化/気候に影響を及ぼす海洋大循環
四 未来をどう見るか   温度上昇/天気予報と温暖化予測/将来をどう認識するか/モデルによるシミュレーション
・本書のまとめ・ 後悔しない政策の必要性

第3章 地球環境の指標――生物多様性生態系サービス 
一 人類に恵みをもたらす生物多様性   生物大量絶滅の危機/生物の多様性と進化/大量絶滅の原因/地球環境の健全性を示す生物多様性
二 無償の恩恵――生態系の機能とサービス   遺伝資源の価値/生態系サービス――環境の恵沢/バイオテクノロジーとバイオミミックリィ/人間社会を移す鏡――動物の社会
三 生物多様性を守るために   自然保護と生物多様性の保全/生物多様性条約
・本章のまとめ・ さらに重要性を増す生物多様性

第4章 進化論的環境観 
一 変化する世界をどう見るか   変化の法則/成長の限界――無人島のヤギ/盛者必衰の理――ライオンとシカ/蛹からチョウへの変身――パラダイムシフト
二 熱力学的に見た地球   秩序と無秩序――エントロピー定常開放系と地球/自然界における物質循環とエントロピー/人間活動とエントロピー/環境問題とエントロピー/熱機関としての地球/地球温暖化は本当か――水と水蒸気の役割/森が海をつくる
・本章のまとめ・ 人間という小さな存在の大きな影響

第5章 必要とされる文明の転換――低炭素共生循環型社会に向けて 
一 地球の歴史、人間の歴史   一瞬のひとこま/エコノミーとエコロジー/「閉じた経済」と「開かれた経済」/農耕文明/気候と産業革命/産業革命と近代工業文明/新しい文明――低炭素社会
二 持続可能性を目指して   持続可能性とはなにか/環境と経済の波動/進歩の原動力/循環型社会へ/社会経済のパラダイムシフト――所有価値から利用価値へ
・本章のまとめ・ 脱化石燃料依存体質

第6章 コモンズとしての環境をどう管理するか 
一 環境は誰のものか   コモンズの悲劇/コモンズの悲劇はなぜ発生するか/囚人のジレンマ/グローバルコモンズ/人間中心主義かエコ中心主義か/ディープエコロジー/環境の所有者は誰か/空気も水もただではない――廃棄物の捨て場の管理
二 持続可能なローカルコモンズの管理   ローカルコモンズ/利用放棄によるコモンズの悲劇/ローカルコモンズ管理の道
三 負のローカルコモンズをどう管理するか   負のローカルコモンズ――迷惑施設/リスク――慣れによる恐怖心の減退/ゴミ焼却工場――ダイオキシン問題
・本章のまとめ・ 適切なコモンズの管理へ向けて

第7章 環境の経済学 
一 環境経済学の誕生   地球環境と経済学/環境経済学の系譜/市場の失敗――環境税外部経済と外部不経済/私的費用と社会的費用/上流と下流、汚染者負担と受益者負担――コースの定理/環境の価値をどう考えるか/将来世代にとっての価値をどう考えるか
二 環境政策へどうつなげるか   環境情報と消費者の行動/幸福をどう測るか――グリーンGDP/政策の選択はどうあるべきか/公平性――地域間、世代間の平等とは/温室効果ガス(GHG)排出権取引
・本章のまとめ・ 環境と経済に好ましい選択とは

第8章 資源・エネルギー利用と環境負荷 
一 経済活動と資源・エネルギー   資源生産性、エネルギー生産性/隠れた資源フロー/内包エネルギー/人間生活にともなう資源・エネルギーフロー/都市活動と資源循環/エコロジカル・フットプリント/交通と環境負荷――コンパクトシティ/環境資源勘定――マテリアルフロー分析
二 環境へのやさしさを評価する――ライフサイクルアセスメント   環境にやさしい商品とは/製品のLCA/LCAの対象/ライフサイクルインベントリ分析/ライフサイクル影響評価/LCAは万能ではない
三 自然エネルギー利用と省エネ   注目される米国の動きと日本/太陽光発電が問いかけるもの――大規模集中と小規模分散/エネルギーの質――熱力学の第一法則第二法則/細切れにされたエネルギー/エクセルギー/質の悪いエネルギーを有効に使う――熱効率、ヒートポンプ/カルノー効率/バイオマスエネルギー
四 環境に好ましい選択とは   比較評価の条件/マクロの目標管理とミクロの選択行動/ゴミは燃やすべきかリサイクルすべきか
・本章のまとめ・ 適切に判断するために必要な正しい環境情報

終章 アジアの視点から 
アジアの中の日本/日本の経験/アジアの問題への対処/グローバル化の中のアジア/問題の共有と協力

参考文献
あとがき
(二〇〇九年二月 井村 秀文)


≪著者: ≫ 井村 秀文 (いむら ひでふみ) 1947年石川県生まれ。74年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。環境庁、外務省OECD日本政府代表部、横浜市公害対策局、九州大学工学部などを経て、現在、名古屋大学大学院環境学研究科教授。工学博士。専門は環境システム工学、中国の環境問題など。環境問題とは、人間活動によって起こっている問題であるという原点に立ち、科学・技術と経済・社会の両面から総合的、システム的に分析・理解することをめざしている。著書に『中国の環境問題 今なにがおきているのか』(化学同人)などがある。

井村秀文『中国の環境問題 ――今なにが起きているのか』 (DOJIN選書、2007/11)


at dawn




本「自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか (DOJIN選書022)」石田秀輝5

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自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか (DOJIN選書22)
自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか (DOJIN選書022)

○著者: 石田秀輝
○出版: 化学同人 (2009/1,単行本 232ページ)
○価格: 1,785円
○ISBN: 978-4759813227
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生きることを楽しんで暮らすのが人間の本質だと思う。それは決して便利なだけの世界ではないはずである。しかし、残念なことに、私たちは近代テクノロジーという道具を使って、便利で快適な暮らしを求めて全力で走っている。・・・  (P.1)

地球環境問題のターニングポイントを二〇三〇年と掲げる、、、今からおよそ二〇年後。確かに楽観できる状況にはないものの、地球の四五億年ともいわれる歴史から考えるに、などと思いながら読み進めるに、後半にはそのことの言及がなく、まぁ二〇年くらい先であれば今生きて在るわれわれが具体的に想像できて行動にうつせるのかも、などと、なるほどネイチャーのテクノロジー♪

≪目次: ≫
あたらしいテクノロジーのかたち――まえがきにかえて
第1章 あたらしく生まれたネイチャー・テクノロジー

一 土に暮らす――無電源エアコン/二 カタツムリに教えてもらう――汚れない表面/三 ネイチャー・テクノロジーの予備軍たち
第2章 自然観をもったテクノロジーが必要なのだ
一 あたらしいものづくり文化の創造/二 自ら淘汰を起こし生命文明をつくる/三 テクノロジーへの二つの扉
第3章 地下資源文明から生命文明へ――今こそ第三次産業革命のとき
一 だれのための地球環境問題か/二 地下資源文明から生命文明へ
第4章 人間活動の肥大化が生み出す地球環境問題
一 今の地球の姿/二 地球温暖化は文明崩壊のインジケーター
第5章 近代テクノロジーを支える資源・エネルギーは有限だ
一 化石燃料への依存は続く/二 金属資源だって有限だ/三 ターニングポイントは二〇三〇年
第6章 一歩先ゆく粋なテクノロジー
一 テクノロジーはなんのためにあるのか/二 自然を奴隷にした近代テクノロジー/三 自然との和合/四 ネイチャー・テクノロジー――日本発、精神欲をあおる粋なテクノロジー
第7章 ネイチャー・テクノロジーを生み出すシステムが必要だ
一 ネイチャー・テクノロジーをつくる四つの要素/二 ネイチャー・テクノロジー創出システム
第8章 二〇三〇年に向けて鳥の目をもった人材が必要だ
一 求められる鳥瞰的視野/二 求められる日本から見た世界観
第9章 ネイチャー・テクノロジーの卵たち
一 軽く、強く、しなやかな自然/二 くっつく、離れるを自在に操る自然/三 光で色を織り成す自然/四 水を導く自然/五 自然が作る糸の不思議/六 病気を治し、人を癒す自然/七 極限の中を生きる自然
参考文献
あとがき
(二〇〇八年九月 沖縄への機中にて 石田 秀輝)


≪著者: ≫ 石田 秀輝 (いしだ ひでき) 1953年岡山県生まれ。78年伊奈製陶株式会社(現(株)INAX)入社、空間技術研究所基礎研究所(新設)所長、技術統括部空間デザイン研究所(新設)所長、技術戦略委員会・環境戦略委員会兼任議長CTOなどを経て、2004年より東北大学大学院環境科学研究科教授。工学博士。専門は地質鉱物学をベースとした材料化学。多くの実践経験をもとに、「自然のすごさを賢く活かすものつくり」のパラダイムシフト実現に国内外で積極的に活動している。また、環境リーダー人材育成を目的とした大学院SEMSaT研究代表、最近では小学生たちの環境教育にも強い関心を持っている。自然のメカニズムを活かした多くの材料を開発し、環境技術倫理にも造詣が深い。地球村研究室代表、ネイチャーテック研究会代表、ものづくり生命文明機構理事、アースウォッチ・ジャパン理事ほか。


The eye of an insect




本「地球温暖化の予測は「正しい」か? 不確かな未来に科学が挑む (DOJIN選書020)」江守正多5

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地球温暖化の予測は「正しい」か? 不確かな未来に科学が挑む (DOJIN選書020)
書評/サイエンス
Amazonで購入  おすすめ度: 4.5
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ぼくがマイバッグをつねに持ち歩いて、買い物するたびにレジで「レジ袋はいらないです」と言うようにしているのは、自室にレジ袋がたくさんあって「じゃまだなぁ」と思ったからであり、お店によっては2円割引きがあったり、ポイントが付いたりと特典があるから。クロスバイクを購入したのは、運動不足の解消と体力増強もあるけど、「少し遠くに写真を撮りに行きたいなぁ」と思ったとき、高価な自動車を購入して維持(ガソリン、駐車場、保険、車検、税金など)する資力がなかったから。

ぼくは天気予報がだいすきで、といってもテレビも新聞も見ないからもっぱらウェブ上でチェックするんだけど、会社がある区と自室がある市のピンポイント天気情報を、それぞれPCのお気に入りに登録してある。夜には翌日の天気と気温と降水確率をチェックするようにしていて、外出時の服装を考えたり、折り畳み傘の用意をしたり、、、そう、雨に降られて不快な思いをすると、まずはみずからが天気予報の確認を怠っていなかったか、天気予報を基に下したぼくの判断に誤りはなかったか、と振り返って、ぼくに落ち度があった場合には、最終的には「仕方がないなぁ」に落ち着くんだけど、落ち着くまでにはひとしきり腹を立てて悪態をついて(振り上げてしまった拳はそのまま下ろすことができない)、蓄えられてしまったエネルギーを発散させる手続きを採る(そんなに冷静なものではないが)。ぼくに落ち度がなかった場合には、天気(自然現象)の確率論に収まらない気紛れさを恨む(やっぱり腹を立てて悪態をつく、おこりんぼう)。しかし、ぼくがどんなに恨んで怒りを露わにしたところで、そもそも天気予報が科学的な見地から収集したデータを分析して確率論的に予測して報じるものであることを考えるに、「勝手に勘違いしないでよ」(怒、笑)!?

冬だからあたりまえなんだろうけれど寒い。寒いと低血圧のぼくはすぐに手足が冷たくなって痺れて痛みを感じてしまうから、どんなに防寒対策を講じても外出する気力が湧かない。それはそれで暖房が効いた室内で読書に励むことができるから喜ばしいことではあるんだけど、、、やっぱり太陽の下で風を感じて、クロスバイクで走りたい!、写真を撮りたい!!、最高気温が10度を超えたら行けるかな?、15度かなぁ?!、ますます天気予報から目が離せない。
天気予報なんてなければいいのに♪


≪目次: ≫
まえがき
第1章 地球温暖化はどんな問題か?
一 温暖化はなぜ起こるのか?/二 温暖化はすでに起こっているのか/三 温暖化は人間のせいか?/四 温暖化が異常気象をもたらしているのか?/五 温暖化はどんどん進むのか?
第2章 未来をどうやって予測するのか?
一 未来を探るシナリオ/二 温室効果ガスはどれくらい大気中に残るか/三 気候の変化と影響を予測する
第3章 コンピュータの中の地球
一 物理法則による予測/二 気候モデルに教えていること/三 気候モデルの方程式/四 パラメタ化/五 気候モデルのチューニング/六 天気予報と気候モデル/七 気候モデルの性能
第4章 何が予測されているのか?
一 気温は何℃上がるのか/二 場所によって異なる変化/三 異常気象は増えるのか/四 日本の気候はどう変わるか/五 海面上昇/六 人間社会への影響
第5章 予測は「正しい」か
一 予測のどの部分に自信があるか/二 不確かさを測る/三 不確かさを狭める/四 不確実な情報をもとに判断する
第6章 地球温暖化予測の今後
一 超高解像度モデル/二 気候モデルはいくつ要るか/三 IPCC第五次報告書に向けて

参考文献
あとがき(二〇〇八年九月 江守正多


≪著者: ≫ 江守正多 (えもり せいた) 1970年神奈川県生まれ。97年東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了。博士(学術)。97年より国立環境研究所勤務、2006年より国立環境研究所地球環境研究センター温暖化リスク評価研究室長。海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターグループリーダー(2004年より)ならびに東京大学気候システム研究センター客員准教授(2006年より)を兼務。専門は気象学。とくにコンピュータ・シミュレーションによる地球温暖化の将来予測。


Tokyo Tower




本「世界初!マグロ完全養殖  波乱に富んだ32年の軌跡 (DOJIN選書021)」林宏樹5

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世界初!マグロ完全養殖  波乱に富んだ32年の軌跡 (DOJIN選書021)
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書評/サイエンス



魚飼い“熊井英水”♪、近畿大学水産研究所元所長。
マグロの興味深い生態として、生まれてから死ぬまで泳ぎ続けなければならない宿命がある。
ふつう魚は、えらを動かして水を取り込むことによって呼吸を行う。ところが、マグロにはえらを動かす能力がないのだ。そのため口をあけて泳ぎ続けることでしか呼吸のための酸素を取り込むことができない。休息時も、口をあけて泳がなければ窒息してしまう。  (P.20)

じつは最近、にわかに地中海に着目している(と、意識している時点で、関連するさまざまな知識を欲しているのであり、現段階においては何も知りえない)ぼくは、クロマグロに、太平洋クロマグロ(本書においては当然にこちらが採用されている)と、大西洋クロマグロが別種(交流がない)として存在していて、大西洋クロマグロの産卵海域が、メキシコ湾と地中海(マジョルカ島からシチリア島)との解説に、「さすが地中海♡、なんだかわからないけど、スゴイ!?」♪

本が好き!PJ”経由の献本が“化学同人”からあったけど、この“DOJIN選書シリーズ”は大人気(高倍率)だから、自腹(といっても図書館で無償貸借)で読んじゃうぼくは、万が一にも当選しちゃったら他のメンバーが手にする機会を奪うことになってしまう(あぁ〜おこがましい)から、あえて応募することなく、我が道を行く♪
献本を受けていないことをいいことに、「魚飼い“熊井英水”のナマ(直接)の言葉で読みたかった」などと口外したら、そりゃワガママかしら??!

≪目次: ≫ 
挑戦のはじまり〜まえがきにかえて
国家プロジェクト/昭和四五年という時代
第1章 クロマグロ養殖に向いた魚か
一生泳ぎ続けるクロマグロ/クロマグロはどこにいるのか/クロマグロの漁法/日本で生まれた延縄漁/畜養の欠点を解決する完全養殖
第2章 魚飼いの精神――近畿大学水産研究所
海を耕す/海への憧れ/運命のいたずら/ハマチを売って研究費を稼ぐ/家魚化をめざして――新たな挑戦
第3章 ヨコワ捕獲作戦
水産庁「マグロ類養殖技術開発企業化試験」/第一の壁――ヨコワの活け獲り/第二の壁 ――捕獲したヨコワの全滅/困難の克服 一度は諦めたケンケン釣りに活路
第4章 はじめての産卵からの長い道程
挑戦から一〇年、はじめての産卵/空白の一一年と指揮官の死/強まるクロマグロに対する規制/「不可能を可能にするのが研究」/待ちに待った産卵再開/ようやくたどり着いた、 はじめての沖出し/突然の停電が問題解決の糸口に/一尾でも多くの成魚を育てるために
第5章 三二年目の偉業
世界初の完全養殖/世界的研究拠点として/はじめての出荷と市場での評価/クロマグロの安全性/魚で起業する――養殖のノウハウの販売も視野に
第6章 完全養殖のめざすもの
安定した産卵/衝突死やパニック行動を抑える技術/「家魚化」に向けて/成長を早めるための「選抜育種」/人工飼料開発の必要性/完全養殖による種苗用稚魚の出荷が開始/生簀の中のクロマグロ/輸入に頼るクロマグロの消費/世界的なマグロ消費の増加が意味すること/最終目標は天然資源の保護
終章 完全養殖を支えたもの
忍耐/観察眼/愛情/「私学」であることの誇りと反骨精神/学会からの各賞贈呈/教育者としての一面/四七歳での学位取得/マグロと熊井の隠れた関係

おもな参考資料
あとがき(平成二〇年一〇月吉日 林宏樹)


≪著者: ≫ 林 宏樹 (はやし ひろき) 1969年京都生まれ。同志社大学商学部卒業。大手食品メーカーに5年間勤務後、東京農業大学農学部農芸化学科入学。同卒業後、同大学院博士前期課程中退。現在、フリーランスライターとして、関西を中心に書籍、雑誌、広告と広く活動。著書に、『京都極楽銭湯案内』(淡交社)、『京の銭湯 本日あります』(コトコト)、共著に『京都の近代化遺跡』(淡交社)などがある。


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『ヒト』の興味深い生態として、生まれてから死ぬまで『考え』続けなければならない宿命がある!?
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