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Y-014 サイコロ演出の図柄を考える(3)

 大型連休が終わったあとの5月は身も心も抜け殻のような虚無です。6月は祝祭日がありませんし、今年の三連休は残すところ4回しかありません。「月に1回は絶対三連休を設ける」や「ゾロ目の日は祝日とす」とかをマニフェストに掲げたら、うっかり支持率が高まるかもしれませんぞ。参院選も近いですね。

 さて、今回も前回に引き続いて図柄のお話です。まず、現状のデザインを見てみましょう。

数図_案A_コメント付き

 これがプランA。ディティールはさておき、以下のコンセプトをもとにしてまとめられたものです。

  • シンプルということでカード型にしてみた
  • 親しみやすさということでトランプをモチーフにしてみた
  • デザインとしても、構成要素としても、ハートをちりばめてみた
  • ハートの数も数字を表すようにしてみた
  • トランプを見る目線の位置に奇をてらわない数字を配置してみた
  • リーチがかかったときに、カードからキャラが飛び出るようにしてみた
  • 立体感を醸すためにY軸にクルっと回るようにしてみた
  • 裏も予告で使えそうだから軽くデザインしてみた
  • デザインはカードだけど、造形的にはデコられたスマホケースのイメージ

 赤文字は、デザイナのアイデアの中でも遊びが大きく広がりそうなものです。企画はリクエストしていません。企画意図にそぐわなければオミットつまりボツにしなければなりません。たとえばここで「いやじつは忍者なんです」とか「右手にサイコガンを…」などといわれても、まあおもしろいし楽しいけど企画の許容範囲を超えているのでボツです。おもしろいけどね。

 今回のデザイナからの提案はすべて丸呑みできるものです。だからこれを昇華させるように、派生アイデアを膨らませたり、図柄の動き方を考えたり、あるいは予告や演出を付加したりしていくことになります。すでにいくつかのネタ、プランがありますが、それは今後じわじわとやっていくことにしましょう。

 さてそのまえに、少し考える余地がありそうな要素があります。それは数字でして、ごらんのとおり、このデザイン案の数字記号は一般的なアラビア数字です。

  • おおむね誰でも知ってる
  • わかりやすい
  • 区別をつけやすい
  • ぱちんこでは大変よく用いられる

 という点で大きなデメリットはありません。トランプがモチーフになってるということもあって、最適解と言ってもいいでしょう。でも、他の数字または数を表すデザインが駄目だ、というわけではないですね。

 そこで、他の数字記号だとどんな感じになるのか、ちょっとデザインしてもらいました。それがこちら。

数図_案B_コメント付き

 ローマ数字ですね。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅶ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹ。どうでしょう。カッコイイですね。おまけに数字記号が図柄のセンター、しかも最上部に配置されて神々しく見えます。

※余談ですがローマ数字は表記法がかっこよくって、2022をこの記号で表記するとMMXXIIです。1999だとMCMXCIX。ルールがわかると「ああなるほど!」ですが、初見だと「なんだかわかんねえ…」となりがちなところがなんともくすぐられます。

 ですが、やはり読みにくい。静止しているときはいいんですが、これが動いたときに瞬時に「あ、7だ」とわかるかどうかが不安になりますね…。

 ぱちんこにおいて、当たりはずれをお客様に伝える手段として数字を用いる場合、その視認性はとても重要です。遊戯(あえて遊技ではなく遊戯と書きます)の快適さを演出する上で、これはすべての事柄を差し置いて優先すべき事項です。

 おおもとの企画がたとえばタロット占いをモチーフにしているとか、星座であるとか、古代ローマ神話であればローマ数字を、和風テーマなら漢数字を、ずばり麻雀バトルだったりするなら麻雀牌を、と、それぞれの印象に沿った数字記号を用いることを検討します。

 ですが今回はトランプがデザインモチーフになりました。そしていまのところの仕様にはありませんが、AやJ、Q、Kなども図柄として用いる方向にプランニングが広がるかもしれません。ですので、今回はふつうに、きわめてふつうにアラビア数字を用いることにします。これは今回のデザイン上の決め事として揺るがせない事項とします。

 ローマ数字にすることで「なにかいいこと」が付加されて、かつ、同時に「なにかが解決」するのであればよかったんですけどね。今回は企画の勇み足というか考え不足、デザイナさんには負担をかけてしまいました。よくないですねー。

 そんなわけで、次回以降も図柄についてのお話を続けます。じゃ!

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企画課Y

昭和生まれ。初めて打ったぱちんこは『三共フィーバー(初代)』。初めて打ったぱちすろは『アニマル(無印)』。無人島に持っていきたい遊技機は『ナナシー』と『緑ドンVIVA! 情熱南米編』。