みなさん、こんにちは。産業医科大学6年の堀 智音と申します。

4月7日(土)に九州大学にて、水戸協同病院・筑波大学水戸地域医療教育センターの徳田安春先生に「医学臨床推論スキル最速ゲットセミナー~スーパーレジデントになるには~」というテーマで学生向けにレクチャーをしていただきましたので、そのご報告をさせていただきます。

◆日時:平成 24 年 4 月 7 日(土)  9:30 受付開始 14:00 終了予定
◆会場:九州大学病院 総合研究棟2階 ITルーム 
当日は、福岡、佐賀、長崎、広島から30人弱の学生が集まりました。ほとんど5,6年生でしたが、低学年の参加者さんもいました!!

レクチャー1「臨床推論の基本」
 まず、臨床推論とは「謎を解くことだ」というお話から始まりました。仮説を立てて、その仮定にその患者さんが適合しているか、どういう風に病歴を聞いていくかが肝心だということでした。これはデカルトの演繹法のやり方です。ちなみに全てのデータを取ってから結論に向かっていく帰納法のは人間ドックの方法だそうです。 そして、問診内容としては、「5W1H」「O (Onset) P (Provocative) Q (Quality/Quantity) R (Region) S (associated Symptom) T (Time course)」について聞くことが大切で、それらを聞いた時点で鑑別を思い浮かべ、検査をしていきます。その後、症例を挙げていただき、みんなで鑑別やPlanを考えていきました。 いきなり、医学的な内容に入るのではなく、「臨床推論は謎を解くことだ」というお話があり、低学年の方も身構えることなく内容に入っていけたのではないかと思います。 また、医学用語はなるべく英語でも覚えていくべきだということで、ホワイトボードは英語で埋め尽くされていき、耳から入ってくる言葉は日本語もなりますが、目で見ることのできる言葉は英語ばかりで、外国で授業を受けているようなワクワクするようなレクチャーでした。

レクチャー2「臨床推論の応用」
 休憩をはさみ、臨床推論の応用編が始まりました。このレクチャーでは複雑な時に使う「VINDICATE +P」と「解剖」から鑑別疾患を挙げていくという方法を学びました。主訴が背部痛の75歳男性の症例を挙げ、「VINDICATE +P」のVascular/ Infection/ Neoplasm/ Degenerative/ Intoxication/ Congenital/ Auto immune/ Trauma/Endocrinopathy/Psychogenic と「解剖」のsoft tissue, muscle/ bone disc/ epidural space/ viscera について11×4の表を作り鑑別をグループで考えていきました。応用編ということもあり、今回は鑑別を挙げるのも難しかったですが、これだけ挙げることができれば見落としも少なくなるだろうし、実習中も自分の担当患者さんについて、この表に基づきできる限り鑑別を挙げる練習をすると、すごくいいトレーニングになるだろうなと思いました。

レクチャー3「スーパーレジデントになるには」
 お昼ご飯を食べながら、徳田先生の「闘魂外来」の動画を拝見しました。(参照:http://youtu.be/6hSve1eKzKg) 闘魂外来を見て、雰囲気も盛り上がったところで、そのまま午後のレクチャーに入りました。午後は「卒前・卒後教育」の話をしていただきました。卒前教育の話としては「TBL team based learning」という方法があるということでした。 (参照:http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02866_04) 自分で勉強するたけでなく、それを人に教えることで自分に定着するという経験はみんなあると思います。ただ、受け身の授業をするだけよりも、グループで教え合った方が効率のよい勉強ができる。そして、シンガポール大はこの取り組みの元、基礎医学を1年、臨床医学を1年で終わらせてしまうそうです。卒後教育の話では、この「卒後教育」こそ「スーパーレジデントになるには」ということの核心であるように思いましたが、これは自分たちが、研修医自身がどう動くか、耳学問だけではダメで、能動的な勉強をしていかなければいけないということです。(参照:http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02841_01) また、今後進路に悩むこともある私たちへ、「listen to inner voice 自分のインナーボイスを聞いて、それに従いなさい」というお言葉もいただきました。周りから色々言われることもあるけれど、自分のことは自分で決めるということですね。 午後は普段聞く機会がない教育の話を中心に徳田先生から学生に向けての温かいメッセージを幾つもいただきました。

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