22日公開の映画「私は貝になりたい」を鑑賞した。

この映画は1959年に故フランキー堺主演で

映画化された作品のリメーク版で理髪店を営んでいた男が

赤紙が届いた事により軍隊に入隊し、

入隊時にアメリカ兵を殺した罪に問われ死刑判決を受けて

死刑囚として刑務所での日々を綴ったストーリーである。

戦争による犠牲者は国民と兵士であり、

その兵士がアメリカ主導の裁判により

裁かれ処刑される姿を描いている。
50年ぶりにリメークされた私は貝になりたいだけれど、

今年は明日への遺言が公開されており、

その映画を観ている後だとどうしても主人公との差を

感じてしまうかもしれない。

同じ横浜裁判でB,C級戦犯を裁いた裁判だが

事実上アメリカ主導の見せ示裁判の意味合いが強く、

検証など殆どないようなものだ。

そんな中で大きな罪に問われない主人公豊松は

実際には殺していないのに殺した罪に問われ

最後を迎えるまでを描いているんだけれど、

裁判において心象の大切さを損ねると

裁判官の印象が悪くなるという感じで捉える事もできるかもしれない。

そんな感じでレビューしたい。

キャスト

腕の良い理髪師でつつましくも平和な日々を送っていたところに

突然従軍中の事件の「戦犯容疑」で逮捕され死刑判決を言い渡される

清水豊松演じる中居正広

豊松の妻で美しく確り者で店を切り盛りし豊松を助ける。

豊松の助命嘆願書を署名集めに日中奔走する

清水房江演じる仲間由紀恵

戦争時は中将・軍司令官で裁きの場で罪があるのは

自分1人だと言い放ち、部下だった者たち全員の解放を求める

矢野中将演じる石坂浩二

房の仲間で豊松と気が合う。なかなかの情報通の

西沢卓次演じる笑福亭鶴瓶

教誨師。囚人たちの良き理解者で豊松の境遇を房江に手紙で報せる

小宮演じる上川隆也

豊松が独房で最初にであったがたった一晩限りで豊松と別れていく

大西三郎演じる草�亟剛

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

「戦犯容疑で逮捕します。」――

高知の漁港町で理髪店を営む清水豊松に、突然悲劇が襲いかかった。

彼は戦争中、本土防衛のための部隊に配属され戦地にいたが、

ある日、撃墜されたB29の搭乗員の処刑を命じられる。

歯を食いしばりながら銃剣を突き刺そうとするも、

結局怪我を負わせるに留まる。

戦争終了後、二人目の子供もでき、

家族との平和な生活に戻った彼を待ち受けていたのは、

逮捕そして裁判の日々だった。

軍事法廷で、彼は自分の罪状について抗議するも、

日本の軍隊の命令方式が理解されず、

結局絞首刑の判決を受けることとなる。

そして彼は――。彼の妻は――。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして50年ぶりにリメークされた

作品としては今年隠し砦の三悪人に続く2本目になるんだけれど、

私自身この題材の作品は既にドラマで何度か放送されており

ある程度の筋書きを知りつつ観たんだけれど、

原作といえるフランキー堺さんの作品は観た事がない。

フランキー堺さんを知らない人には比べようのない作品となるけれど、

確かに演じた当時の年齢を考えると

フランキー堺さんと中居さんの年齢は

そんな変わらないはずなので

あまり映画やドラマに出演しない中居さんが

この役を演じるにあたって年配の方々にはイメージが

違い過ぎて納得されない方々もいるかもしれない。

しかし隠し砦でも書いたように

その時代のスターが演じる事でこれから

再び50年後にリメークされた時に比べる対象になる訳で、

その時見る方々がこの作品の感じ方は

また時代背景もあり違った見方をする事になるだろう。

とストーリーに戻ると、

豊松は足が不自由で普通なら赤紙が来る対象者では

なかったはずだが戦争悪化により多少でも

動ける者を戦争に借り出された時代だ。

そして徴兵され内陸で中隊した豊松は上官に

命令されるがまま捕虜目掛けて刺しに掛かったが・・・

実際は既に捕虜は死んでおりかすり傷程度だった。

そして戦後再び理髪店に戻った豊松は妻の房江とともに

理髪店を営んでいたが、

そこにアメリカ軍のジープが来て突然戦犯として豊松を連行する。

そして横浜裁判でB,C級の戦犯を裁いた中で

豊松は捕虜を殺した罪でB級戦犯として死刑判決が下った。

確かにこの裁判を夢観る限り命令したものだけは

終身刑以下になり、殺害したものは死刑になった感じだ。

本来軍の場合はここで登場する司令官矢野1人が

全ての責任を負う事で解決させるべきなのだろうが、

それは勝者にとっては都合の裁判でしかなかった。

勝てば官軍とはこの事をいうんだけれど、

まさにこの東京、横浜裁判はアメリカによる見せ示裁判であり、

見せ示死刑執行である。

死刑判決を受けた豊松は巣鴨の独房に移され、

そこで元司令官や死刑判決を受けた戦犯兵とともに

死刑までの期間を過ごす。

そしてその事を知った房江ははるばる

土佐高知から巣鴨へ向かってくる。

そして再会した豊松と房江とその2人の子供と対面した

家族は豊松の減刑を求めて嘆願書と署名を集めに

房江が奔走するのだった。

はたして豊松の運命は・・・

結末は劇場で観てほしいけれど、

結末は結局のところ私は貝になりたいの心境へ向かっていく訳だが、

確かに時代が違えばこういう裁かれ方も、

こういう死に方もしなくて良かったかもしれない。

総評として戦争という中で数多くの犠牲も払った。

その中で本来裁かれなくて良かった

B,C級戦犯(全てではないが)が見せ示のために裁かれた。

こういう歴史があった事を私たちは忘れず

これから50年後にリメークされる時には

その時代の人たちがこの悲劇的な結末を知って

戦争の悲惨さの1つを感じてくれるなら

50年ぶりにリメークした意味は大きいだろう。

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