10月6日公開の映画「ツナグ」を鑑賞した。

この映画は辻村深月原作の「ツナグ」を映画化した作品で

生涯1度だけ会いたい死者に会す事ができる使者が

3人の依頼主の死者との出会いを通じて使者としての役目、

そして使者になる決意をしていくストーリーである。

生涯たった1度の死者と会えるとしたら誰に会うべきなのか?

そしてその死者に何を伝えるのか?

誰もがたった1度しかいない機会に伝えられる人、伝えられない人、

そしてそれを仲介する使者とそれぞれの立場から観る事で

1度しかない機会の決断が問われる事を感じる事になるだろう。
何時も人生は1度しかない事はわかっていても

その時に下す結論が果たしてどういう結果をもたらすかわからないものだ。

それは経験を重ねる事で様々な結果が予測できる訳だけれど、

それがたった1度の対面だけで伝えられるか?

後悔しない事が伝えられるか?

本当に人生は1度しかない機会の中で生きている事を解っているはずなのに

次があるケースとそうでないケースの割り切りができない事も少なくない。

そんな1度しかない機会にあなたは何を伝えられますか?

そして何を聞きますか?

というのが今回の「ツナグ」である。

実際に死んだ人とは出会えないけれど、

霊感を持つ人はその魂から死者の言葉を読み取れる人も存在するようだけれど、

実際にはほぼないものだ。

でももし会えるなら・・・一体何を伝えるか?何を聞くか?

私は今現在死者に会いたい人はいないので実際にあったとしても使う事はないが、

この事を知り3人の依頼人が死者との対面を果たす。

果たして3人の依頼人は対面して何を伝え、そして聞くのか?

そして使者となろうとする主人公は使者になる決意をするのだろうか?

キャスト

渋谷歩美演じる松坂桃李

渋谷アイ子演じる樹木希林

畠田靖彦演じる遠藤憲一

畠田ツル演じる八重草薫

嵐美砂演じる橋本愛

御園奈津演じる大野いと

土屋功一演じる佐藤隆太

日向キラリ演じる桐谷美玲

渋谷亮介演じる別所哲也

渋谷香澄演じる本上まなみ

御園奈々美演じる浅田美代子

秋山定之演じる仲代達也

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる人がいるらしい。

半信半疑で依頼をしてくる人たちの前に現れる使者は、ごく普通の高校生・歩美だった。

横柄な態度で、癌で亡くなった母・ツルに会うことを希望する中年男性・畠田。

喧嘩別れをしたまま自転車事故で死んでしまった

親友・御園に聞きたいことがある女子高生・嵐。

プロポーズ直後に突然失踪した恋人・キラリのことを信じて待ち続けているサラリーマン・土谷。

歩美は、実は“ツナグ”を祖母のアイ子から引き継ぐ途中の見習いで、

その過程で様ざまな疑問を抱く。

死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。

間違いかもしれない。

果たして会いたかった死者に会うことで、生きている人たちは救われるのか。

人生は変わるのだろうか。

そして死者は……。

その疑問は、自身の両親の不可解な死の真相へも向けられていく。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてこのツナグ(使者)は渋谷の家系が代々受け継ぎ、

そしてそれをサポートするのが秋山の家系という事が語られる。

そして3つのルールがあり

ルール1

依頼人が死者に会えるのは、生涯に一度、一人だけ。

ルール2

死者も、生者に会えるのは一度だけ。ただし死者側からの依頼はできない。

ルール3

会えるのは月の出る夜。夜明けまでの限られた時間だけ。

そしてツナグの側にもいくつかルールが存在する。


会える日が限定されるのはある意味仕方ない部分はある。

満月の夜しか会えないようだが、

ルール1とルール2は死者も生者も1度限りとなると

誰かが1度呼び出していると呼び出せない事になるし、

しかも交渉が失敗すると交渉権も失うという事でもある。

ゆえに必ずしも会えるとは限らない訳だが、

実際に会うまで半信半疑である事は言うまでもないところだ。

それを交渉するが使者な訳だけれど、

これまで使者を務めてきた渋谷アイ子が体の状態が優れない事もあり、

後継者として渋谷歩美を指名して引き継ぐまでの3人を

歩美が依頼人とのやり取りをする事になる。

そこで出会う今回3人の依頼者が登場する。

1人は息子と上手くいかずどうしたら良いのか相談する畠田靖彦、

2人目は歩美の同級生で事故で失った親友に謝りたい嵐美砂、

3人目は恋人が失踪し恋人に会いたい土屋功一

と3人の依頼人を通じてツナグの役割を感じていく。

まず1人目の畠田靖彦は亡くなった母親畠田ツルに伝えたい事、

そして聞きたい事を聞くためにツナグに交渉してきた。

歩美に会った当初はやはり半信半疑疑いの目でしか見なかった。

まあ無理もないいきなりツナグが高校生の青年だったらそれは戸惑うだろう。

そしてこれがお金を貰わないとなればなおさらだ。

しかし人助けというのは解るけれど、どうしてお金を貰わないのかが解らない。

費用対価費的に考えるとあれだけの高級ホテルの一室を借りるのに

一泊相当な金額が必要だ。

そして交渉する携帯料金も同じくだがそんな中で日取りが決まり、

ある高級ホテルの一室で面会するのだが、

このホテルは渋谷家と繋がる秋山家が金銭面で全面サポートしているらしいんだけれど、

どうしてこのホテルなのかは描かれていないが、

これだけのホテルの同じ一室を使えるという事は年間契約をしているからだと感じるし、

何も怪しまれない事を踏まえればこのホテルのオーナーが

秋山家だと考えれば誰も怪しまずに使えるだろう。

そして畠田靖彦は半信半疑で部屋を開けるとそこには亡くなったツルがそこにいた。

まあ驚くのは無理はないけれど、

そこで畠田靖彦がツルに伝えたかった事は病気の事と息子の事だった。

詳細は劇場で観てほしいけれど、

ここでの対面は生きている時に言わなかった事が本当に良かったのか?

そしてこれからどうしたら良いのかを訪ねている。

人生は何事もこれで良かったのか?と思う事は多いですからね。

でもこの対面で畠田靖彦はツルに伝えて、そして聞きたい事を聞けた。

それによりツナグの役割は人との繋がりは亡くなっても続く事だという想いになるのだった。

そして2人目は歩美が通っている高校の同級生嵐美砂からだった。

その前に歩美の学校生活が描かれる訳だけれど、

歩美は美沙にとっても気になる存在で、

さらに美砂の親友御園奈津はもっと気になる存在だった。

2人は同じ演劇部に所属していたが、

それぞれ異なる性格のためにどうしても合わない部分は確かに会った。

美砂は人望がある訳じゃなくどちらかというと孤高タイプ、

対して奈津はみんなから好かれる明るい人気者タイプだったが

優柔不断なところがあった。

そんな2人が演劇で同じ役を争う事となり美砂はその事に嫉妬するのだった。

まあ演技というのは実力差が顕著に表れるものだから差を感じれば尚更面白く思わない。

それがエスカレートすると些細な事でも自分の悪口にすら聞こえる事がある。

それが自然と目も合わさない状況に陥る事があるんだけれど、

2人特に美砂は同じ演目を奈津に決まった事で

自分が持っていたプライドが傷ついたのだろう。

そんな状況で美砂に殺意が芽生えるのだった。

確かにあなたが選ばなければという気持ちはプライドが

高ければ高いほど強いものだからそれが親友でも親友を解消しようとしても

良いという位の気持ちにさせる事がある。

特に10代ではその気持ちがより強いものにあるだけに、

本当はそんな事をするつもりが無くてもその悪魔の囁きを感じ取る事がある。

そしてそれが強くなり過ぎて実際に奈津は

交通事故で帰らぬ人となった事で美砂は後悔の念に駆られてしまう。

美砂は以前奈津が話していたツナグという存在をインターネットで調べる。

そしてそこで知った電話番号に電話して繋がったのがアイ子だった。

アイ子はこの依頼を引き受けてそれを歩美に仲介役を任せる。

どうしてこのような電話番号がありながら

辿り着ける人と着けない人がいるのか疑問なんだけれど、

信じたから電話したという流れのようだ。

そして歩美は美砂と対面し、美砂に自分が使者だと告げて美砂の話しを伺った。

そして交渉の末奈津は美砂と会う事を了承しあのホテルへと美砂が向かう。

その前に歩美が会っているんだけれど、

本当は奈津は歩美に会いたかったようで

奈津は歩美との対面は何よりも嬉しかったようだ。

そして奈津は歩美にある伝言を伝えるのだった。

そして美砂は奈津と対面する。

そこで美砂はある事を言い出そうとするが奈津はその事は話さなかった。

この先の結末は劇場で観てほしいけれど、

このケースの場合美砂が言えなかった事を悔やんでしまうんだけれど、

あの時本当の事を言っていたら果たしてどうなったかな?というのはある。

奈津はそれを解った上で歩美に伝言を告げて美砂にはその事を話さなかった。

この件については美砂の想いを知った上での配慮だったと思うし、

奈津も最後はその伝言で美砂を許したかったのだと思う。

そして3人目は土屋功一という会社員だけれど、

功一は7年前に疾走した婚約者の彼女を探してほしいという依頼だった。

最もこれは最初アイ子が何かを察してこういう事があったら

連絡してくださいという経緯がある訳だけれど、

功一は7年前に日向キラリという女性と出会い交際した。

交際するにつれてキラリの事が愛しくなり

最終的にプロポーズをするがその翌日旅行に行くと言って行方不明となった。

結局生きているか生きていないのかわからない中で探す事になるのだが、

これで生きていたらおそらく生きているという回答をしたのだろう。

しかしキラリは亡くなっていた。

その事実を知るのだが、功一は受け止められない。

まあ無理もないが7年も経て亡くなっていたと知らされてしまったら

それは事実として受け入れる事は難しいだろう。

しかしキラリは功一に会う事を了承した。

そしてその夜功一はホテルに向かうが会う事を躊躇う。

来ない功一に歩美は後悔しないでほしいと探しに向かう。

その途中で美砂と出会い美砂に会った事を後悔していない?

という問いに美砂は後悔していないと答えた。

それで確信した歩美は功一をホテルに行く事を説得するのだった。

そして功一はキラリと会ったのだった。

この結末は劇場で観てほしいけれど、

元々キラリという名前は本名じゃなく偽名だった。

どうして偽名を使ったのかは色々あるが、

本当の自分を知られたくなかったのは理解するし、

田舎から東京に出てきて自分を変えたいと願った。

その結果最終的に本当の事を言えないままになってしまったんだけれど、

そこで功一が真実を知った時ある意味救われた部分と

何時もキラリがいるという事を感じたのだった。

3つのストーリーを辿った訳だけれどその中で歩美は

使者としてツナグを引き継ぐ意思を固めていく。

それは3つのツナグ役目を務めた事でこの役目が

何時も何処かで繋がっているという想いを感じたからだし、

それが使命だからなのだと思う。

総評としてそれぞれ人は誰かと繋がっている。

中には1度も会わずに終わる人もいれば、毎日会って終わる人もいる。

それぞれ繋がり方は違えども繋がっている事で何かを常に伝えているのだと

いう事をこの作品は教えてくれているし、何より毎日が1度しかない。

その1度しかない毎日をどう過ごすのか?

そしてどう繋がるのか?

そのチャンスは何度あるのか?

色々悩むけれど、何事も後悔しない結論と決断を下したいと思うものですね。

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