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4月26日公開の映画「藁の楯」を鑑賞した。

この映画は木内一裕原作の藁の楯を映画化した作品で、

少女連続殺人事件で仮出所中の犯人が再び少女を殺して逮捕されるも、

殺された祖父に当たる人物が殺したら10億円の懸賞金を広告で

発表した事で日本中がパニックとなり未遂でも1億という金額に

次々と凶悪犯に対する魔の手が忍び寄る。

その凶悪犯を護送すべくSPが守る価値のない凶悪犯を命がけで守り抜くストーリーである。

戦時であり軍人でない限り平時では人殺しは認められない事であるが、

金に目が眩んでしまった日本国民の常軌に逸した姿と、

この犯人を本当に生かしていく意味のなさ、

そしてどうやってこの犯人を死に追いやるべきなのかを考えさせられる内容となっている。
これだけの犯罪を犯しながら仮出所できてしまうという事そのものが

まず問題点でもあるんだけれど、

それ以上にこのストーリーでの狂気は殺したら10億円、

未遂でも1億円と要するに殺すというジェッシャーだけで

最低1億円も手に入るという事だ。

人はそれだけの大金が目の前に提示されてしまうと動じずにはいられなくなるだろうし、

何より殺す価値があるという点が1番のポイントになるのだろう。

ただ民主主義国における現実として一般人がどんな理由であれ人を殺す事は許されない。

不慮の事故については除くとしても人を殺してしまったら罪に問われる。

その中には更生の余地ありと判断される内容もある訳だが、

それがどこまでを指すべきか?

という点については人の考え方次第で違ってくる訳で

その基準によって許す許されないという基準になっていく。

しかし法制度のある以上裁きの中で罪を問わなければならない現実に

私たちはどう向き合うべきなのか?

その点を踏まえてレビューしていきたい。

キャスト

銘苅一基演じる大沢たかお

白岩篤子演じる松嶋菜々子

奥村武演じる岸谷五朗

関谷賢示演じる伊武雅刀

神箸正貴演じる永山絢斗

由里千賀子演じる余貴美子

清丸国秀演じる藤原竜也

蜷川隆興演じる山崎努

大木係長演じる本田博太郎

以上多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

ある日、日本の大手全国紙のすべてに見開き全面で

「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします」という新聞広告が掲載された。

それは財界の大物・蜷川隆興が、

孫娘を惨殺した容疑者の清丸国秀を殺して欲しいと依頼するものだった。

恐れた清丸は福岡県警に出頭してくる。

そして、警視庁警備部警護課のSP・銘苅と白岩、捜査一課の奥村と神箸、

福岡県警の関谷という5人のメンバーが清丸を警視庁まで護送する事に…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして少女連続殺人犯が仮出所後に再び再犯して少女を殺して逮捕された。

しかしその犯人清丸国秀には殺された少女の祖父が

「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします」という新聞広告が掲載された。

通常こういう事は有り得ないのだが、

それができたのは財界の大物と言われる人物だったからだ。

その人物は蜷川隆興で孫娘を殺され、

お金に糸目をつけずに清丸を殺してくれと国民に訴えかけたのだった。

通常のケースなら悪戯と捉えるが、さすがに殺した人に10億、

殺人未遂で1億となればそれだけに人は狂ってしまう。

そのために護送にはSPをつけて厳重体制で護送する事になった。

SPに選ばれたのは銘苅一基、白岩篤子の2人で銘苅は

酒酔い運転の交通事故で妻と娘を失い、

白岩はシングルマザーで9歳の息子がいた。

そんな2人が清丸の警護を任された訳だが、

当然福岡から護送するための警護もあと3人動員され計5人の護衛でスタートする。

しかし既に清丸の居場所はGPSで探知されており、

それを狙った一般市民だけでなく、

警察や機動隊までもが清丸を襲ってくるという状況に進む事も容易でなく

次から次へと魔の手が忍び寄ってくる。

こうなってしまうと誰が信じられるのかわからなくなってしまう訳で、

それは5人の警護するSPにもまた同じ事が言えた。

そして最初の犠牲者が出た後に次々と犠牲者が出る事になる。

そして最後の1人になった時果たして私たちが観る光景とは一体何なのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

流れだけ追うと本当に最初から最後まで見逃せないシーンばかりなので

これは劇場で観た方が良いと思うが、

問題はこの犯人をどうするべきだったのか?という事になるだろう。

現状の日本の刑法では死刑判決が下らない限り

最長でも20年位で仮出所できる仕組みになっている。

無期懲役と言っても期限が決まっていないだけで

更生次第では出所可能という事なのだ。

その事がまず重点に置く必要がある。

アメリカでは懲役200年とかいう生きているうちには出られない判決例もある訳で

それを比べると日本の懲役年数は少ない。

ゆえに死刑判決以外は必ず外の世界に犯人が出てくると思えば良い。

日本の現行の刑法では犯人が世の中に出ない為には

死刑判決を下す以外に他ないという事だ。

この犯人清丸も最初の事件で少女1人だった故に死刑判決が下らなかった。

判決事例を考慮すると1人を殺しても余程残忍で非道と判断されない限り

年数こそ長くなるが必ず期限がある懲役刑が下される。

死刑判決が下るには飛行機のハイジャックか数人以上殺害しない限り下されない。

いい事例は光市母子殺人事件で事件当時18歳だった元少年に

最終的に死刑判決が下った判例が1番参考になるが、

反省の色もなく遺族感情を逆なでするような言動の数々に

悪魔に魂を売った弁護団のドラえもん弁護で

明らかな詭弁で裁判官も生かす理由はないと判断し死刑判決が下された。

この事例を当てはめるなら清丸のような犯人が光市事件の死刑囚と同じ

死刑判決を初犯で受けたとしても不思議はない訳だ。

この光市母子殺人事件はこれまでの裁判のあり方を変えて行った訳だけれど、

私たちが今こういう犯人に対して死を与える事ができるのは

裁判員裁判として法廷に立つか、被害者遺族として法廷で訴える事しかない。

逆に言えば裁判員に選ばれれば私たちはこういう犯人を

二度と世の中から出さずに済み怯える事を防げるという事にもなる。

こういう犯罪心理という点で考えると清丸という人物は

とにかく少女に対する快感が忘れられない位の性癖があり、

人を殺す事に何のためらいもないが、

逆に自分が殺される事には恐怖を感じている。

要するに自分がかわいいという事になるのだが、

こういう凶悪犯を殺す事ができる場所は法廷しかない。

間違っても公衆の場ではないのだ。

そんな混乱を招き、それによって発生する犠牲者を生むようなお金に

一体何の価値があるのだろうか?

それは人それぞれお金が必要という事情があるだろうけれど、

その血で染められたお金に手を出せばさらに血が流れる

という事をこのストーリーで見事なまでに描いてくれた。

総評として人はお金に目が眩んでしまうと本当に犯人に

死を宣告するチャンスを見失ってしまう。

民主主義国家においては法廷が唯一死を与える事ができる場所だ。

それ以外は正当防衛及び敵国の侵略の阻止以外では認められない。

お金を人を狂わし、金の切れ目が縁の切れ目というように

このような価値のないお金はさらなる血を流すだけなのだ。

本当にこの犯人を死に追いやるなら私たちが裁判員として

法廷で死刑判決を言い渡すしかないという事を改めて感じるのだった。

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