5
7月27日公開の映画「終戦のエンペラー」を鑑賞した。

この映画は太平洋戦争で日本がポツダム宣言を受け入れた降伏後の

昭和天皇の処遇を巡る攻防の10日間を描いたストーリーである。

日本の戦前と戦後を大きく変えるターニングポイントである昭和天皇の処遇と

昭和天皇について描かれておりこの決断が今の日本があるという事を知ることとなるだろう。
日本のその後を決めた昭和天皇の処遇という難しい題材なのだけれど、

戦前の天皇の在り方について考える必要があるとすれば

天皇は人々の神として崇拝する存在ではあったけれど

政治に対する決定権は承認する以外に持ち合わせていなかった。

結局権力は太平洋戦争直前まで軍が握っていた。

山本五十六のように戦っても勝てる相手でないと悟っていた軍人もいたけれど、

その多くは戦争という権力に取りつかれていたというのが実情だ。

結局権力争いにおいて天皇は無力に等しかった。

但し全ての承認は天皇の下で承認されてきたがある種の圧力だったと推測して良いと感じる。

明治天皇まではそれなりの権力を有していたものの、

昭和天皇は大正天皇が崩御した事により若くして天皇の地位に就いた。

それゆえ権力を振るう事が若さゆえできなかったという見方もできる。

ただ当時天皇は絶対的な存在でありそれを利用すれば

国民が総動員する教育を受けていた事を軍に利用されたという流れで良いと思うのだが、

問題はその処遇を巡ってどういう攻防があったのか?振り返りたい。

キャスト

マシュー・フォックス演じるボナー・フェラーズ

トミー・リー・ジョーンズ演じるダグラス・マッカーサー

初音映莉子演じる島田あや

西田敏行演じる 鹿島

羽田昌義演じる高橋

片岡孝太郎演じる昭和天皇

伊武雅刀演じる木戸幸一 

夏八木勲演じる関屋貞三郎 

中村雅俊演じる近衛文磨

火野正平演じる東条英機

桃井かおり演じる鹿島夫人

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

1945年8月、日本が連合国に降伏し、第二次世界大戦は終結する。

8月30日、マッカーサー元帥が日本に上陸、

彼は部下のフェラーズにある極秘調査を命じる。

「戦争の真の意味での責任者を探せ」それは、

日本に対して格別な想いを抱くフェラーズにとって重く、困難な任務だった。

調査期限は10日間。

連合国、マッカーサー、フェラーズ、彼とは対立するGHQの一派、

そして日本の未来を守ろうと暗躍する人々の思惑が激しく交錯する…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして日本がポツダム宣言を受諾して降伏宣言をした直後の日本が描かれる。

赴任したマッカーサー、フェラーズは日本をどう再建すべきか?

という難しい宿題を抱えていた。

マッカーサーもこの国を纏めるには昭和天皇の処遇1つに掛かっている事を良く解っていた。

そしてフェラーズもまた日本に来日経験があり日本の事を良く理解していた。

フェラーズの日本人女性との関係を描かれているが、

実際にはこちらは架空のストーリーとなっている。

しかし実在のフェラーズは昭和天皇を戦犯から救った人物として紹介されており

その点で日本人と深く関わったストーリーが必要だった故に描かれる事となった

という見方をして良いのではないだろうか?

日本人と深く関わったストーリーなしには

このストーリーを理解するのが少し複雑となるだけに

色々賛否はあるだろうが描かれた事については間違いとは言えないだろう。

そしてマッカーサーはフェラーズに昭和天皇が戦犯から外せるように

証拠固めを命じるもその期間はわずか10日という短い期間だった。

その期間にA級戦犯となった東条英機らの身柄を拘束し

東京裁判に掛けられていく訳だけれど、

アメリカ連合軍にとって日本を領土化するのでなく

戦争行為を行わない1国の国にする必要性があった。

ただその前に日本の再建なくしてはそれも成し得ない訳で

その為にも昭和天皇の処遇1つでこの国の運命を大きく変える事となる事を熟知はしていた。

アメリカのように選挙で大統領を決める国と

元々イギリス王国、オランダ王国など王政国家が存在した国とでは立場が違う。

それが長ければ長いほどその重要性が大きいという事だ。

アメリカも移民の多くはイギリス圏でありそういう王政国家の意味を大きく捉えていた。

これは私見だけれど、日本は卑弥呼の時代より王政国家として成り立ってきた。

平清盛によって武士の世となった平安時代末期から鎌倉幕府となり

江戸幕府まで続く時代まで征夷大将軍として

日本の国家の政権を振るう権力者が存在しても

天皇という国の神という存在はそれでも絶対的なものだった。

これが隣国韓国(昔の朝鮮)中国に関しては

その時々の権力者がトップに立つ政権だったために

日本のような神として崇める存在は宗教のみだった。

日本もある意味宗教(仏教中心)の国なのだがその点では日本が纏まりがあり、

朝鮮、中国は歴史上その時々の権力者によって支配された事で

日本のような象徴的存在は成し得なかった。

これが19世紀中頃から20世紀中頃まで朝鮮、中国が纏まりのない国家として

併合や植民地化に繋がって行ったのだとも考える。

権力者によって左右される朝鮮、中国と

天皇によって纏まる日本との違いは確り理解しておきたい。

その意味でも天皇を処罰し死刑に処する事は

日本の再建と纏まりを難しくする事となってしまう。

そこで天皇を戦犯から外す事を画策する訳だが、

当時の軍部はあらゆる証拠を焼き払っており証拠は上がらなかった。

そこでマッカーサーとフェラーズは昭和天皇を救うために最後の手段に出る。

果たしてその手段とは何だったのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

今の日本があるのはこのターニングポイントにある事を良く学ぶ事に至る上で

はこの作品の意味合いも大きいし、

何よりこれがアメリカによって制作されている事は大きい。

太平洋戦争が始まり70年以上終戦から68年の月日を経ている今

日本が戦争する事のない国であるのは昭和天皇の戦争の責任を大きく感じて

その責任を背負う形でその後43年間日本の為に天皇の地位を全うされたという事だ。

これも戦前の天皇は神であるという国家教育があった故に

とても難しい事ではあったけれどもうその時代に生まれ生きている方々は少なくなった。

それ以前を知る方は少なくなりどうしてそれが変わることができたのか?

という事をその時代を知らない人たちがこういう形で知っていく必要性はあると思います。

総評として今の皇室は昭和天皇のご決断により日本の象徴であり

そしてその象徴を中心に成し得ている。

これも昭和天皇の英断あってこそであり、

それを理解していたマッカーサー、フェラーズの功績はとても大きいものだ。

今日本には徴兵制がなく平和に暮らせるのは昭和天皇の存在、

そしてサッカーさー、フェラーズの存在があったからこそだ。

仮に太平洋戦争が回避されていたとしたら

日本は今軍事力を持ったままの国家だったかもしれないし、

別の国家の体系をしていたかもしれない。

平和を尊く望まれた昭和天皇の御意向により今があるのだと再認識する作品でした。

ブログランキング・にほんブログ村へ

Rankingブログランキングに参加しております。

終戦のエンペラー 陛下をお救いなさいまし (集英社文庫)終戦のエンペラー 陛下をお救いなさいまし (集英社文庫) [文庫]
著者:岡本 嗣郎
出版:集英社
(2013-05-17)






東京裁判を批判したマッカーサー元帥の謎と真実―GHQの検閲下で報じられた「東京裁判は誤り」の真相東京裁判を批判したマッカーサー元帥の謎と真実―GHQの検閲下で報じられた「東京裁判は誤り」の真相 [単行本]
著者:吉本 貞昭
出版:ハート出版
(2013-05-31)





「終戦のエンペラー」オリジナル・サウンドトラック「終戦のエンペラー」オリジナル・サウンドトラック [CD]
アーティスト:V.A.
出版:rhythm zone
(2013-07-24)







終戦のエンペラー映画パンフレット 監督 ピーター・ウェーバー キャスト マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行終戦のエンペラー映画パンフレット 監督 ピーター・ウェーバー キャスト マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行 [おもちゃ&ホビー]
出版:松竹