12月21日公開の映画「永遠の0」を鑑賞した。

この映画は2004年に祖母を亡くした孫の娘と息子が

かつて祖母の夫であった祖父の太平洋戦争での足跡調べていく事で

かつて祖父がどんな人物であり、

何を託して行ったのかを知っていくストーリーである。

もうすぐ戦後70年を迎えようとする今当時の事を語れる人も少なくなり、

70年の時を経て今の平和である事が幸せな時代である事、

当時は許されなかった事を知っていく事になる。
今年最後の作品に選んだのが「永遠の0」という事で

太平洋戦争が開始されてから72年の月日が経ようとしている。

現実にもう当時の出来事を語れる人の多くは90歳前後となっており

当時の出来事を残していく上では毎年映画化されているという訳でもある訳だが、

今回の作品では夏八木勲さんの最後の遺作という事でより戦争は悲劇を招くだけだという事、

そしてその中でも生き続ける努力をしなければならない事が描かれている。

日本はアメリカとの太平洋戦争に突入した訳だけれど、

やはり絶対的に戦力差がある中で勝てる相手ではなかった中で

戦争をするしかなかった当時の状況は後の悲劇へと繋がって行く訳で、

その中ではもう戦略というのが度外視されていく。

その中で最後に特攻を選んだ祖父はどうして最後に特攻を選んだのだろうか?

そしてその想いを知った娘、孫たちはどう思ったのだろうか?

キャスト

宮部久蔵演じる岡田准一

佐伯健太郎演じる三浦春馬

松乃演じる井上真央

佐伯慶子演じる吹石一恵

清子演じる風吹ジュン

幼少期清子演じる栗本有規

賢一郎演じる夏八木勲

井崎演じる橋爪功

青年期井崎演じる濱田岳

武田演じる山本學

青年期武田演じる三浦貴大

景浦演じる田中泯

青年期景浦演じる新井浩文

大石演じる染谷将太

長谷川演じる平幹二朗

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

司法試験に落ち続け、人生の目標を失いかけた青年・佐伯健太郎は、

フリーライターの姉・慶子と一緒に、

太平洋戦争で特攻により戦死した祖父・久蔵について調べ始める。

凄腕を持ちながらも異常なまでに死を恐れ、

生きることに執着した戦闘機乗りだった久蔵。

なぜそんな彼が特攻に志願したのか。

元戦友たちの証言から祖父の意外な姿が浮かび上がってくる。

そして、次第に戦後60年にわたり封印されてきた驚きの事実が明らかになる。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして戦後60年が近づいていた2004年に健太郎は祖母の松乃を亡くした。

そこで健太郎は祖母に母の実の祖父久蔵の存在を知る。

その後姉の慶子から祖父久蔵の事を調べないか?

と言われ手伝う事になるが、

そこで祖父は臆病者だったという証言ばかり受ける。

これは時代なのだけれど、当時の日本は軍に忠実であり、

かつ天皇の為に命を捨てる覚悟を持つように教育を受けていた。

故に命を惜しむ者を忠義が足りないと殴られた歴史がある。

私の祖父も海軍で上官に殴られたという話を聞いているので

この時代はそれが普通だったと認識して今と比べていく必要がある。

その中で祖父久蔵の真の姿を知る井崎と出逢う。

井崎は祖父久蔵の事をとにかく凄腕のゼロ戦乗りだった証言し、

あれだけの戦いを生き抜くにもそれだけの腕が無ければ

生き残れなかった戦いだったと証言するのだった。

久蔵は1941年12月に真珠湾攻撃に参加し、

翌年のミッドウェー海戦で空母4隻を失う戦いでも生き残っている。

日本にとってはこのミッドウェー海戦がその後の戦いを大きく分けたと言われるけれど、

仮にこの戦いで勝利していたとしても後々の戦いで

空母を失った可能性が高くある意味この戦いだけが全てを決めた訳ではない。

そんな激戦の中でも久蔵は冷戦な判断で防衛を行っている事からも

当時のゼロ戦乗りの中では優れた腕と判断力があった。

この戦いで多くの熟練パイロットう失った事で日本軍は展開は南太平洋に移し、

そこに久蔵も向かう事になるが、

そこに向かう前に1度久蔵は松乃とわずかな再会を果たしている。

これが娘清子との最初で最後の出会いだった訳だけれど

その後は南太平洋で転戦を繰り広げていく。

しかし状況が悪化し続ける中でも生き延びてきたが

その戦い方は乱戦ではなく常に直接の戦闘を避ける戦い方に

当時の同僚たちは臆病者という話を出していたほどだ。

確かに乱戦になれば助かる可能性は低いだろうけれど、

その乱戦を避けていても助かる可能性はある訳ではない。

現実にそれで助からなかったパイロットもいた訳で

それだけの腕があったからこそ生き延びる事ができたと言える。

そして最初の証言者となった井崎は久蔵から生き延びる努力をしろ!

という言葉が後に海を9時間にわたる生還劇に繋がったと証言し、

それがあったから今があると話したのであった。

作戦である以上最終的な目的は成功=帰還である訳で、成功=死ではない。

そして何より戦力を失わないという点では生還する事が

戦力維持に繋がる事を久蔵は良く理解していた訳で、

当時の同僚の中には死しても成功という考えがあったようだが、

それは違うという事を後の証言者が語る事になる。

そして次の証言者は武田は転戦したのちに本土に帰還した久蔵の姿を語る。

久蔵は数少ない激戦の生き残りとして本土に戻り特攻の教官となっていた。

戦争が既に悪化し本土上陸は時間の問題と言われていた時代である。

もうこの時期になると日本は作戦という作戦が無くただただ防衛に徹するしかなかった。

ゆえに大本営は身近らの命を投げ出す特攻で本土防衛を考えていく事になる。

国民玉砕してでも本土を死守する事がこの時代当然だった時代においては

その思想が間違いだとは言えない時代に久蔵は次第に苦しんでいく事となる。

まして作戦と言えない特攻の訓練教官をしなければならないという時点で久蔵は苦しんでいた。

そこでであったのが久蔵に特攻の指導を受けた武田だったが、

武田はその指導により今があると言われ、

その時代の指導は久蔵は最後まで命を守る術を教える指導だった事を知る。

そして次の証言者は景浦は1度は証言を拒否したものの、

色々な証言で考えが変わった健太郎に話す決心をした。

景浦は久蔵が凄腕のゼロ戦乗りだった事を証言すると、

あの激戦の中で生き残る事はそれだけ困難だった事、

そして何よりそれだけの腕があったからこそ生き残れた事を告げた。

当初景浦は乱戦で戦ってこその人物だったが、

久蔵に出会ってからその考えが変わり、生き延びてこその作戦という考えになる。

そして特攻を命じられた景浦は拒否する事に繋がる訳だけれど、

景浦も成功=生還という考えは久蔵と変わりなかったが、

そこに生還=戦力維持という考えを久蔵は教わり、

久蔵の腕の凄さを認めたからこそでもあった。

しかし次に会ったときに久蔵はその時とは別人だった。

既にこの世の人とは思えないほどだったという。

これは最後の証言者となる大石が証言しているが景浦は久蔵を守れず

見失っていく姿が最後の姿だったという。

そして最後の証言者大石は実は久蔵を救った人でもあった。

大石は久蔵の特攻の訓練生であり、

ある日米軍の戦闘機に久蔵が追われていたところを体当たりで助けたのだった。

しかしその体当たりで大石は負傷ししばらく病院で入院する。

その時に命を粗末にするな!と言われるが、

次に再会した時には以前の久蔵とは違う姿だった。

久蔵はこの時多くの特攻兵を送り出しており、

その多くは敵艦に近づけずに命を落としていた。

その状況を援護しながら観続けてきた久蔵には

とても耐えられるものではなかったのだと思うし、

普通の人なら精神がおかしくなっても仕方ない。

そして久蔵は特攻に志願する訳だけれど、その時大石も特攻に選ばれていた。

しかしその時大石は途中でエンジントラブルにより引き返す事になるのだった。

その時のやり取りが後に松乃と清子の運命を左右する事になる。

果たして久蔵は松乃と清子に何を託し、

そして大石は何を託されたのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

たとえ死んでも戻ってくるというメッセージの意味は最後の最後でわかる訳だけれど、

あれだけ命を粗末にするなと言ってきた人が最後に特攻を選んだ心境は

やはり最後の特攻の教官をやった事にあるだろう。

あれだけ次々命を落とすために護衛していたら

何時かは自分が盾になる事で後進たちを守るという気持ちになるだろうし、

そういう気持ちにさせるだろう。

自分が育て上げた人を助けられれないとなれば尚更だ。

そしてそれが最終的に松乃と清子を守るために残った人たちに

託したこれまでの行動が全てなのだと思う。

景浦も大石もこの時の久蔵を知っているからこそ

後々松乃と清子を守るために久蔵の意志を継いだ。

景浦は表向きには出てこないけれど最後に確り守っている事を描かれている。

そして大石もその託された意志を松乃に伝えて松乃も最終的には受け取った訳だけれど、

本当の人物像を知る人がこれだけ少ないのは

それだけ久蔵が孤独だったということもあるだろうし、

凄腕だったからこそ周りと接する事が少なかったのだと思う。

しかしその中でも慕った人がいた訳で本当の久蔵を知る人物にしか

わからない本当の人間像がそこにあった。

総評として今年最後の作品として今平和である事の幸せ、

そしていま私たちがいる事の幸せを感じなければならないのだと思う。

今いる私も場合によっては存在しなかったかもしれないし、

この時代を生き抜いた人たちがいるから今私たちがいる。

久蔵は確実に今いる人たちの為に最後まで戦い抜いた優秀な人だった。

生き抜く努力をしろという言葉は今の日本人に伝えたい言葉なのだと思うし、

あの時代を比べれば私たちはいかに幸せか感じなければならない。

そして二度とこのような戦争をしないという決意を受継がなければならない。

最後にこの作品が最後の遺作となった夏八木勲さんの演技は本当に素晴らしいものでした。

昨年の希望の国での迫真の演技もそうでしたけれど、

日本人らしく伝えられる数少ない俳優だと感じております。

心よりご冥福をお祈りいたしまして2013年度映画の幕引きとさせて頂きます。

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永遠の0 (講談社文庫)
百田 尚樹
講談社
2009-07-15