5月24日公開の映画「青天の霹靂」を鑑賞した。

この映画は劇団ひとりが書き下ろした小説を自ら監督と出演して映画化した作品で、

もうすぐ40歳目前の売れないマジシャンがある日父が亡くなったと

警察から連絡を受けて自分の存在の意味を見いだせない中で突然雷に打たれ、

自らが生まれる半年前にタイムスリップして自らの出生、

生い立ちと経緯を知っていくストーリーである。

人は時として生まれた生い立ちを知らぬまま生きている事がある。

しかし生まれた生い立ちを知った時

それぞれの見る人によって見方が変わってくるのかもしれない。
両親のどちらかが幼い時に亡くなっていたり生き別れになっていたりすると

実際に自ら生まれた経緯を知らずに大人になっている事は少なくない。

平凡な家庭に生まれた人でも両親がその事を話さずに亡くなってしまうという事も珍しくない。

全ての人が生まれる生い立ちを知って生きている訳じゃないだけに、

その経緯を知って今回の主人公はどう変わっていくのか?

というのがこの作品の趣旨でもある。

40年近く生きてきて生きる意味を知らずに育った先に

本当の生い立ちを知っていく事になる。その経緯をレビューしていきたい。

キャスト

轟晴夫演じる大泉洋

花村悦子演じる柴咲コウ

轟正太郎演じる劇団ひとり

医師演じる笹野高史

雷門ホール支配人演じる風間杜夫

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

マジックバーでバーテンをしながら、ぱっとしない日々を送る39歳のマジシャン・晴夫。

ある日、20年間音信不通の父・正太郎の訃報が届き、

父の死亡現場である河川敷を訪れた。

そこで青天の霹靂が晴夫を襲う…。

目を覚ました時、そこは昭和48年になっていた。

浅草の雷門ホールにマジシャンとして雇われた晴夫は、

若き日の自分の父親と、自分を捨てて出て行ったはずの母親と出会う。

そして正太郎とコンビを組んで舞台に立つこととなり…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして39歳の売れないマジシャン轟晴夫は

ある日突然父の正太郎が亡くなったと警察から連絡を受けて遺骨を受け取る。

しかしそのあと暮らしていたと思われるテントから生まれた頃の写真が残されていた。

そんな中でこれからどう生きて行けば良いのかわからず途方に暮れる晴夫だった。

まあ誰もがいずれ両親が亡くなっていく訳だけれど、

そんな時1人残されていく自分はどうその後を生きて行くべきなのか?

と思う事は私自身も少なくない。

まだ独身である中でこのまま結婚する事なく行けば

いずれは1人で生きて行かなければならないが、

確かに両親が生きているうちは良いけれど

その後をどうして行くべきかはその時にならないと正直分らないし、

何よりその時自分自身がどうなっているのかもわからないからね。

晴夫は父正太郎から母親は自分を捨てて出て行ったという話を父から聞かされていた。

そんな中で突然雷に打たれ、晴夫が生まれる前の1973年10月にタイムスリップしてしまった。

約40年前は丁度巨人がV9を達成した年であり、

まだ500円札があった時代だ。

今の30歳以下の世代だと500円札を観た事はまずないだろうけれど、

まだ今より物価が安く、賃金も今より安かった時代は500円も貴重なお金だった。

1982年に500円玉が登場したので30歳以下は知らないのは当然なんですけれどね。

そんな中で晴夫はある子どもに導かれるように浅草の劇場ホールに案内される。

そこで晴夫はマジシャンの技を披露してぺぺとして雇ってもらえる事になった。

ここで紹介されたのが花村悦子という女性だった。

当初は口下手な晴夫を悦子がフォローする形で始まり、

次第に人気が上がっていくが、

本当はチンというマジシャンがいたが突然行方を暗ましたのだった。

しかし後日警察からチンが見つかった。

悦子が体調不良で代わりに迎えに行くと、その人こそ晴夫が若き頃の父だったのだった。

そしてその母は悦子だった。

当時悦子は妊娠4か月であと半年で晴夫が生まれる状況だった。

そんな中で晴夫と正太郎がコンビを組む事になり、

コンビを組んでマジシャンとして人気を博して行き、

テレビオーディションを受けるところまで進む。

しかしその直後悦子が突然倒れ、

診断の結果悦子はこのまま出産すると命が無いという状況だった。

果たして晴夫はその真実を知ってどう向き合う事になったのか?

結末は劇場で観てほしいけれど、晴夫の知らない生い立ちの真実を知る訳だけれど、

人は自分の生い立ちを知ると知らないでは人生観が大きく異なるという事はある。

晴夫は当初母親は産んですぐに出て行ったと聞かされていたが、

実は晴夫を生んだ直後に亡くなっていた。

この状況だけでも大きく異なる訳だけれど、

やはり亡くなったと出て行ったでは生まれてきた

晴夫にとっても自分が生まれなければ助かったのではないか?という思いもある。

しかしここで悦子は晴夫に未来の事を突然尋ねられる。

おそらく悦子は晴夫が自分の息子だという事を感じ取ったのだろう。

その上で自らの運命を知ってその後の事を聞きだしたのだと思うと、

ここで晴夫は悦子から愛されて望まれて生まれてきたという愛情を知ったのだった。

総評として人は色々な事情を経て生まれてくる。

最近は授かり婚で生まれる子供が多くなっているけれど、

それでも生まれてくる以上産むと決めた母親は

その子に会うために産む決意をしている訳であり、愛情を持って生まれてくる人が多い。

もちろんその逆もないとは言わないが、

生い立ちを知る事で自らの存在の意味を晴夫は知り、

そして生きてきてよかったという気持ちになった事だけは

間違いない真実だったと思います。

ブログランキング・にほんブログ村へ

Rankingブログランキングに参加しております。

青天の霹靂
劇団ひとり
幻冬舎
2010-08-27



青天の霹靂 (幻冬舎文庫)
劇団ひとり
幻冬舎
2013-08-01