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2月28日公開の映画「くちびるに歌を」を鑑賞した。

この映画は長崎の五島列島の島を舞台に故郷に戻ってきた

音大出身のピアニストがある事情を抱えながら生徒たちに

合唱を教えるが当初はバラバラになりながらも次第に1つになって

合唱コンクールを目指すストーリーである。

15歳の生徒たちが色々な葛藤や境遇

そしてピアニスト本人も困難を乗り越えた先に待っていたのは

誰かの為に自分がいるというみんなの合唱に涙する事だろう。
15歳の時は精神的にも不安定な年頃であるし、色々な悩みを抱えたりしている。

そして人によっては自分の存在の意味を考えてしまう人もいる。

そんな色々な人たちが合唱コンクール全国大会を目指していく事になる訳だけれど、

ここに赴任してくる母校の出身者であるピアニストは

臨時職員として赴任するも何故かピアノを弾けない。

それがどういう理由なのかは次第に明らかになる訳だけれど、

色々な葛藤の先にみる1つになった合唱で

私たちは一体どんな感動を観る事になるだろうか?

キャスト

柏木ユリ演じる新垣結衣

松山ハルコ演じる木村文乃

塚本哲男演じる桐谷健太

仲村ナズナ演じる恒松祐里

桑原サトル演じる下田翔大

関谷チナツ演じる葵わかな

辻エリ演じる柴田杏花

長谷川コトミ演じる山口まゆ

向井ケイスケ演じる佐野勇斗

三田村リク演じる室井響

横峰カオル演じる朝倉ふゆな

福永ヨウコ演じる植田日向

神木マイ演じる高橋奈々

篠崎シュウヘイ演じる狩野見恭兵

菊池ジュンヤ演じる三浦翔哉

桑原アキオ演じる渡辺大知

仲村祐樹演じる眞島秀和

仲村静流演じる石田ひかり

桑原照子演じる木村多江

桑原幸一演じる小木茂光

仲村キヨ演じる角替和枝

仲村利男演じる井川比佐志

他多数のキャストでストーリーが進行する。


ストーリー

長崎県の五島列島にある中学校に、臨時の音楽教師として柏木ユリがやって来た。

美人のピアニストということで、学校中は大騒ぎ。

柏木が担当する合唱部には、男子生徒の入部希望が殺到する。

合唱部の部長・仲村ナズナは、いつも機嫌の悪そうな柏木を好きになれない。

しかし、ナズナたちが全国大会出場を目指す

全国合唱コンクールの地区予選は間近に迫っている。

ナズナたちは柏木にピアノの伴奏を頼むが、

柏木は頑にピアノを弾うとしなかった…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして臨時の音楽教師として故郷に戻ってきた柏木ユリは

元同級生松山ハルコの産休の為に赴任してきた。

音大卒でピアニストとして活躍していたがある理由からピアニストを辞めていた。

そんなユリだったが、赴任早々ぶっきらぼうな感じで生徒たちから不評を買う事になる。

そして合唱部も当初は関わらないつもりだったが、

観るだけという条件で合唱部を観る事になるが、

あまり関わらない事で部長である仲村ナズナは反発し、

さらに男子生徒の入部を認めたユリに反感を覚える。

そんな中で始まった合唱コンクール全国大会への出場を目指して

始まるも男子生徒の加入とバラバラな中で始まったために基礎から始まり呼吸が合わない。

そしてユリはピアノを弾かない事に対してさらに不満が大きくなっていく。

そんな合唱部に桑原サトルが入ってきてその声の良さに周りは驚くが、

ユリはサトルを指導し始めた事でさらに部員たちの不信感が大きくなっていく。

確かにこれまで入らなかった男子部員、

さらに指導らしい指導をしなかったユリがサトルに指導したのは

サトルの歌唱力が他の部員よりあったからでもある訳だけれど、

最初から部員である生徒たちにとってはどういう事?

という事になるのはある意味仕方ない。

そんなユリは故郷に戻ってきた理由は恋人だった人が

交通事故で亡くなった事によりピアニストを辞めて戻ってきたのだった。

その事故の経緯がコンサート直前に電話で知った事により

弾ける心理状況で無かったのだった。

まああのまま知らないままだったらコンサートで弾けない事は無かったと思うけれど、

この経験が合唱コンクールで活かされる事になる。

それを知らない生徒たちは当然どうして弾かないのかわからないままだ。

そしてナズナもまた母親が亡くなり、父親は出ていったために両親がいない環境だった。

両親はできちゃった結婚だった事でもし自分が生まれていなければ

という葛藤を抱えてナズナは生きている。

一方サトルも自閉症の兄を抱えており、兄の世話を毎日しなければならなかった。

そんな中で合唱部に入る決意を固めた事で家族に

迷惑を掛けないかという葛藤があったが、

こちらは母親が父親を説得して合唱部を続ける事になる。

そんな事情をユリは知り、サトルの事を知りユリの心境に変化をもたらす事になる。

そして部員たちに15年後の君へという宿題を出すのだが、

この宿題を出したのはサトルだけだった。

サトルは自分が生まれてきたのは自閉症の兄の面倒を見る為だ

という生きて行く意味を既に見出していたのだ。

これについてだけれど、確かに両親の死後兄が残された時誰が面倒を見るのか?

という問題を抱えるのだが、弟が生まれた事で弟が自分が見て行くという気持ちを

15歳で感じる事ができたのはその境遇がハッキリしているからでもある。

サトルにとって兄が自閉症を抱えていなければ

自分は生まれてこなかったかもしれないという意識もあるようだが、

これについてはその両親の考え方次第なので

例え兄が自閉症を抱えていなくてもサトルは生まれて来ていたと思う。

一夫ナズナは母親を病死で亡くし、

父親は家を出て行ってしまった事で両親に捨てられたという想いを抱えていた。

ナズナは普段は気が強く男子生徒とやり合うほどだが、

小さな地域故にナズナの父親が出て行った事を島中のみんなが知っている。

時としてそれが原因で生徒と衝突するケースもあるようだ。

そんな中でナズナは自分が生まれてこなければ良かったという葛藤を抱える。

ここ20年は授かり婚というケースも珍しくないし、こういう形で生まれてくる子供も多い。

しかし両親の中が悪かったり、死別したりするとそういう部分で

自分の生まれた意味を見つけられないケースはあると思う。

それをナズナは合唱という場所で探しているのだと感じる。

そんな中でユリはサトル、ナズナの境遇を知る事で

これまで逃げてきたピアノと向き合う決心を固める。

そして再びピアノを弾いた時自分のピアノは

誰か他の為に弾いていた15歳の頃の気持ちを思い出す。

ユリはピアノを弾くのは誰かが自分のピアノで幸せであってほしいという想いがあった。

しかしそれが恋人の為という比重が大きくなり過ぎた事でユリは

そのピアノは不幸にすると思い悩んでしまったというのが弾けなくなった1つだと思うし、

弾けるまでにはやはり色々な人たちの事を見て行ったり、

誰かに助言を受けたりして時間を経ないと解決しないのだと感じる。

そしてユリがピアノと向き合えるようになって男子生徒たちも真剣に取り組み、

女子生徒たちとも1つになって合唱コンクールを目指して練習をしていく。

そして本番当日に会場に駆けつけるはずだったハルコが

突然の容態が急変して緊急出産する事になり、生徒たちは動揺する。

そんな状況でもユリはナズナらに逃げるな!今できる事をしようと話す。

そしてそんな生徒たちにナズナたちはある提案をして本番に挑む!

果たして生徒たちはこの合唱で何を得て何を知り、何ができたのだろうか?

そしてコンクールで優勝する事ができるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

それぞれの家庭環境によって生徒たちの葛藤の違いが描かれており、

ユリ自身もピアノと向き合うまでに生徒たちと向き合う事で

これまで誰のためにピアノを弾いているのか?

という答えに辿り着いたし、

ナズナ、サトルも自分が生きる意味を理解する事になっていく訳だけれど、

それぞれ人には役割があり、合唱ではパートで異なる声で歌う。

その意味でそれぞれの役割を知る上で合唱は非常に重要な体系であるし、

人は誰かに活かされ、誰かのために生きているのだと生徒たち、

そしてユリは知っていく事になる。そして辿り着いたのは誰かのために

自分は何ができるのか?という答えだった。

総評としてラストシーンの合唱では2度彼女たちは合唱する訳だけれど、

私は1つはみんな慕うハルコ先生の為に

そしてもう1つはナズナに生きる意味を残してくれた母親の言葉を覚えていた

サトルの兄の為に歌っているけれど、

どちらも誰1人欠いてもこの奇跡は起きなかった。

みんながいたから奇跡は起こせたし、

みんながそれだけ必要だという事をハルコ先生、

そしてサトルの兄が教えてくれたのだと感じる。

人は誰かの為に生まれ、誰かに活かされている。

それを見事に描いてくれた「くちびるに歌を」は名作として語り継がれる事だろう。

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