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9月17日公開の映画「怒り」を鑑賞した。

この映画は八王子で起きた凄惨な殺人事件から3つのストーリーが展開し、

その事件によって翻弄される3つストーリーの登場人物たちが

翻弄されていく事になるストーリーである。

1つの事件で3つのストーリー展開は1つ1つ確り見つめていかないと

どの時系列なのかを把握することが難しくなるだろう。
私の映画ライフで初めて地元新潟以外での劇場鑑賞となったこの作品だけれど、

とにかく3つのストーリー展開を把握しながら観れるかどうかになる。

正直なところ1つに焦点を絞りながら観てしまうと

3つのストーリー展開がゴチャゴチャになってしまうので確り見る事が必要だ。

その上でそれぞれのストーリーから生まれる疑いが

この作品の本当の意味だという事だ。

果たして結末でみる怒りとは何だったのか?

キャスト

ストーリー1

槙 洋平演じる渡辺謙

槙 愛子演じる宮崎あおい

田代 哲也演じる松山ケンイチ

明日香演じる池脇千鶴

ストーリー2

藤田 優馬演じる妻夫木聡

大西 直人演じる綾野剛

藤田 貴子演じる原日出子

薫演じる高畑充希

ストーリー3

小宮山 泉演じる広瀬すず

知念 辰也演じる佐久本宝

田中 信吾演じる森山未來

全てのストーリー

南条邦久演じるピエール瀧

北見 壮介演じる三浦貴大

他多数のキャストストーリーが進行する。

ストーリー

八王子で起きた凄惨な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、

事件から1年が経過しても未解決のままだった。

洋平と娘の愛子が暮らす千葉の漁港で田代と名乗る青年が働き始め、

やがて彼は愛子と恋仲になる。

洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、

ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして3つのストーリーを分けたのは

この3つのストーリーにそれぞれの人物に対する接点は1つもないという事だ。

言ってしまえば3つのストーリーが独立しているんだけれど、

その中で警察関係者だけは

全てのストーリーに絡むと考えて頂ければわかりやすいと思う。

ストーリー1

千葉の漁港で暮らす親娘のストーリーであり、

娘が風俗嬢をやっていた事で周辺から好奇の目で見られる娘に

この漁港で働いていた青年に恋して暮らし始めるがその青年にはある秘密があった。

ストーリー2

ゲイの青年がゲイパーティーで出会った青年と同居生活をすることになる。

その生活で青年の奇妙な行動に次第に疑心暗鬼になっていく事となる。

ストーリー3

沖縄で暮らす少年と少女がある無人島で出会った男と親しくなるが

ある事件をキッカケにやり切れない気持ちになっていく。

そして警察は八王子事件の容疑者を負うために日々奔走しているが

公開捜査番組を放送した事でこの3つのストーリーが動き出していく。

3つのストーリーに共通するのは疑念である。

人は何かを疑う時にどうしても色々な情報を受け入れ、

その中で何かがおかしいと思う事に繋がることがある。

真実は違うのにその真実じゃない事が真実になる。

そういう思い込みが3つのストーリーを狂わせていく。

ストーリー1の場合は突然現れた青年が借金に追われて

職を転々しているという事実に八王子事件の容疑者ではないか?

と疑念を抱くことになっていくが、

こういう身元が良くわからない人と接する時以上に

普段から本当に相手の素性を知っているか?

と問われると実に難しいものだ。

ストーリー2の場合もまた同じくパーティーで出会った

ゲイ同士が突然同居する事になる訳だけれど、

普通にそういう流れで同居する事になっているのか?

と思うとある意味相手を本当に知って?

という部分はどう感じるものなのだろうかと思う。

その中で八王子事件の容疑者の特徴に

似ているという観点から疑いの目になっていく。

ストーリー3は無人島で出会った男と少年少女を巡るストーリーなのだが、

ここでは情報という観点では2つのストーリーと異なる。

少年少女にとって世間の事件って案外関心がないものだったりする。

故に見知らぬ人と突然知り合ってもそれ以上

素性を知らずに接していることは珍しくない。

まして沖縄のような本当を離れた場所なら

余計に世間の情報から遠ざかるものである。

3つ目のストーリーは少女がある事件で精神的にトラウマになってしまうのだが、

少女は身近に起きた自身の事件以外は

世間で起きた事件の何かを知ることに

至らないという世間の事件と自分自身の事件と全く別々として受けている。

これがストーリーとして情報弱者というべき姿を上手く描いていると思います。

結末は劇場で観てほしいけれど、

いかに私たちは情報に翻弄されているのかを上手く描いたストーリーです。

情報に振り回されるようになった今の時代において

何が本当の情報なのかを確り見極めなければならないと思いますし、

それぞれの登場人物が本当の真実を知った時に

その疑念は怒りへと変わるのだと思います。

総評としてそれぞれの登場人物は1つの八王子事件として繋がっていた。

しかしその繋がりは情報という繋がりであり本当の意味での繋がりではない。

その情報は皆知り得る情報ではあるものの、

その情報をどう受け止めるかで周りを巻き込んでしまう事もあるという事だ。

情報に振り回されている毎日だからこそ

この作品はある種の警告をしているのだと痛感するのだった。

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