2019年11月11日

ProactiveとReactive (PF792)

DSC_0536ProactiveとReactiveという英語の言葉は、外資系金融機関に勤務しているときに頻繁に耳にした。また自分で使用することもあった。それぞれ積極的と消極的という日本語に概ね一致しているが、ニュアンスは少し異なる。

Proactiveは自発的、能動的という意味である。言われなくてもやる。言われる前に行動する。自ら問題点やリスクを見つけ出し、そして手も打つ。これは仕事を遂行する上で重要である。さらに言えば、仕事上だけにとどまらず、生活や人生全般についても当てはまることである。従って、Proactiveな態度は、仕事でも生活や人生でも望ましい態度である。

Reactiveは受動的、反応的である。言われればやる。指示を出せば行動する。しかし、上司が黙っていると、ルーティーンしかやらない。いわば指示待ち族である。指示すれば、そこそこやるので、パフォーマンスが悪いとまでは言えない。当人も指示には忠実であろうとしている。端から見ても、真面目ではある。しかし、自ら問題点やリスクを見つけ出し、指示を待たずに行動を起こすことはまずない。これがReactiveである。

「日本の会社員にはReactiveな人が多い」と経営陣の外国人が口にするのを聞いたのは一度や二度ではない。「どうしてなのか」と訊かれても、簡潔に説明するのは困難である。なにしろ、Reactiveだと言われている当人がそういう自覚がない場合が多い。そもそも、Proactiveであることが理想なのだという自覚や認識が薄い。

筆者の解釈は「日本の企業に長く勤めていると、ほとんどの会社員がReactiveになってしまう」というものである。さらに「日本の学校教育の在り方にも原因の一端がある」とも思っている。つまり、これまでの日本の社会(学校や会社)の基本的なしくみが「指示を忠実に実行する者を評価する」しくみになっているからではないのか。そうだとすれば、そういった日本のしくみに詳しくない外国人に、簡潔に説明するのは甚だ困難である。

先日23歳の米国の青年に会った。筆者の知り合いのお宅に学生時代の2年前にホームステイをしたことがある青年である。今年米国の大学を卒業して社会に出た。今般2週間の休暇を取得し、日本に旅行に来ていたのである。職業を訊くと、ホテルの受付をしているという。「宿泊客とのコミュニケーションは楽しい。給与水準も悪くない」と言っていた。しかし、一方で、次のような彼の考えを聞いた。
「キャリア形成と言う点では、このままホテルの受付役を続けていてはまずいと思っている」
「今回日本に旅行に来た目的の一つは、今後の自分のキャリア形成を考えるためである」
「友人の中に日本で事業をやろうとしている者がいるので、その話も聞きたいと思っている」
「日本で仕事を見つけられたらいいなぁとも思っている」

彼はなかなかの好青年である。彼の行動は人生全般にProactiveでもある。そして、多くの米国の若者はこうやって自分探しとキャリア形成を熱心にしている。
  
Posted by projectfinance at 00:02Comments(0) プロジェクトファイナンス