2011/05/02 内山 聖望

例えば何か新しい新商品を開発したとします。
その商品が市場でヒットするかしないかの見切りをどこで判断しますか?

視点を変えて、既に市場に存在する類似した商品(=後発品)を開発したとします。
どのタイミングで市場に投入しますか?

◆イノベーター理論                                                                    
イノベーター理論とは 1962 年に米・スタンフォード大学の社会学者、エベレット・M・ロジャース教授
(Everett M. Rogers)が提唱したイノベーション普及に関する理論で、商品購入の態度を新商品購入
の早い順に五つに分類したもの

1、イノベーター(Innovators:革新者)           市場全体の2.5%
   ⇒新しいものを進んで採用する人。新しいもの好き。
2、アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者) 市場全体の13.5%
   ⇒流行に敏感であり、自ら情報収集を行い、判断する人。他の消費層への影響力が大きい。
3、アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者)  市場全体の34%
   ⇒比較的慎重派な人だが、平均より早くに新しいものを取り入れる。
4、レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者)    市場全体の34%
   ⇒比較的懐疑的(=疑いをもっている)な人。周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。
5、ラガード(Laggards:遅滞者)              市場全体の16%
   ⇒世の中の動きに関心が薄く、流行が一般化するまで採用しない。また、最後まで採用しない。

 上記イノベーター理論のイノベーターは極少数であり、着眼点が"新しいもの"であり、一番重要であるベネフィット(使用/消費する側のメリット)に注目していない。
 一方のアーリーアダプターはベネフィットに着目しており(それ故に他の消費層への影響が大きい)、そのベネフィットを自らのネットワークを通じて広めてくれる。

◆普及率16%の理論                                                                 
 つまりは、イノベーターとアーリーアダプターを合わせた市場全体の16%(2.5% + 13.5%)の事をいい、この
2者まで普及するかによって、市場に大きな割合をもつ次の消費層へと繋がるかの分岐点となる。
下の表を見れば、16%を超えたあたりから大きく累積度数分布曲線が上昇するのがわかる。

★普及率16%の理論をグラフ化したもの(クリックすれば大きく表示されます)
5つのタイプの割合

簡単に言えば、小規模のまま消えるか大きく成長するかの境界線である。
※実際にはアーリーアダプターとアーリーマジョリティの層の違い(=小規模大規模市場の分岐点)には容易には
 越えがたい「キャズム(深い溝)」がある。※長くなるのでここでは記載しません。⇒キャズム理論
 ポイントは「誰も使っていない商品で他社に先んじる」ことを望む層と「多くの人が採用している安心できる商品
 で他社に遅れをとらない」ことを望む層という点にある。

◆まとめると…                                                                              
 以上の内容をふまえた上でまとめると、新商品を開発して市場に投入する場合、現在どの位置にいるかで大
体の消費者の全体規模と今後の商品がどういった過程をたどるかの先読みができる。
 なのでこれをもとに販売計画と生産計画を考え、たてる事ができる。

 始めに質問で上げた後発品の市場投入タイミングも、上記をふまえればわかると思います。
アーリーマジョリティが確立した状況で投入すれば、市場が急激に拡大するタイミングという事となるので、便乗
するにはもってこいのタイミングとなりますね。

◆16%の理論の応用??                                                      
たとえば大多数の誰かに何か提案をしなくてはならないとき、全員に対して説得するのは気持ち的に分散されてあまり効率がよく
ない気がしませんか?
なので他者への影響力が最も大きい一握りの人を中心に説得していけば、結果的に提案がとおったりするかもしれません。
こういった理論は、意外と色々なものに置き換えても十分に通用するものが多かったりすると思います。
人心に基づいた理論なので当然といえば当然ですね。
個人的に16%という数値は、群集の心理を操作する上で黄金比的な数値だと思います。

◆意味が理解できたところで問題◆                                       
自身「今度のウチの新製品、売れ行きがなかなか伸びないなぁ」
同僚 「でも( )層からの評価は高いらしいから、もう少しねばり強くプロモーション(=商品アピール)していけばヒットするんじゃないかな」
( )の中に入る語句はなにか?
1、アーリーマジョリティ
2、ラガード
3、アーリーアダプター
4、レイトマジョリティ
5、イノベーター
3、アーリーアダプター
米国の社会学者エベレット・ロジャーズは、新しく登場した商品やサービスなどを採用する人々を、その時期によって大きく5つのセグ
メントに分けた。まず、それが新しいがゆえに採用する「イノベーター」という層があり、その次に設問の「アーリーアダプター」層がある。
イノベーターとアーリーアダプター(全体の16%)に採用されたサービスは、その後急激に普及するとされている。
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