キング・コング 〜 K−1さながらの異種格闘技戦 〜日清カップヌードル『FREEDOMプロジェクト』 〜 2006年版 アキラ覚醒か!? 〜

2006年06月10日

陽気なギャングが地球を回す 〜 つまらない人生にロマンを求める 〜

陽気なギャングが地球を回す〜 つまらない人生にロマンを求める 〜

直木賞候補にも選ばれた人気作家、伊坂幸太郎の原作を映画化したこの作品。特殊な能力を持つ4人によって繰り広げられる痛快ギャング劇です。

主演は『世界の中心で、愛をさけぶ』や『花』などの苦悩する役や、逆にキレた役もしっかりこなす大沢たかお。『有頂天ホテル』では汚職政治家に思いっきりはまっていた佐藤浩市。今やすっかり映画俳優である松田龍平の弟、松田翔太が初々しい演技を見せ、そんな男性陣の中に鈴木京香が花を添えています。

簡単にあらすじをご紹介します。
ある日、銀行での狂言強盗の現場に偶然居合わせた男女4人。その内の一人、成瀬(大沢たかお)は、銀行の金を狙った銀行員の狂言を見破る。そして、実はこの4人、それぞれにちょっと変わった特技を持っていて、一人はどんな嘘でも見抜く能力を持ち、一人はスリの天才(松田翔太)、さらには演説のエキスパート(佐藤浩市)、そして完璧な体内時計を持つ女性(鈴木京香)。4人が銀行で同時に思ったこと、それは「自分達ならもっと上手くやれる!」ということだった。。。

この作品を観て思ったことですが、まず主人公の4人がとてもファッショナブルにギャング劇を繰り広げるこの話は、現実とは逸脱した物語だということ。主人公達が持っている能力も、現実でありそうで、それでいてありえない設定であり、男3人女1人のチーム編成は『ルパン三世』を彷彿させる。

彼らはチームを組んで銀行強盗を企てるが、それはお金の為というよりもつまらない人生に刺激を生み出すために、銀行強盗というイベントを楽しんでいるように見えます。そんなところもルパンと似ている点でしょうか。

「ロマンはどこだ!」
劇中で演説師・響野が強盗に入る前に言います。

彼らは銀行強盗というイベントを人生の中に意図的に作り出し、そしてロマンを追い求める。そんな彼らをちょっとうらやましく思ってしまうのは、現実に生きる私達も、心のどこかでロマンを追い求めているからかもしれません。
そんな、非現実的な世界感に浸らせてくれる作品でした。


陽気なギャングが地球を回す


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まずは、おわびを。 5月16日の投稿中になにやらおかしなことになって エントリが消えてしまいました。 したがってこれは書き直しになってまして、もともと トラバいただいた方のとこへ出ている文章と若干異なりますので すいません・・・ まずは公式サイトへ。→コチラ....

この記事へのコメント

1. Posted by ミチ   2006年06月10日 08:04
GAKUさん、こんにちは♪
非現実的なこのギャングたちに魅せられてしまいます。
銀行強盗の現場に出くわして、響野の演説を聴きたいな〜なんて思ってしまいますもの(危ないですか?)
原作にはなかった雪子と成瀬の恋愛は不要だと思いましたけどね。
2. Posted by GAKU   2006年06月10日 08:56
> ミチさん
コメントありがとうございます。
演説師・響野のキャラクターは魅力的でしたね。
容姿風貌の割にはかなり学術的な演説が多くて、そんなギャップもまた魅力のひとつでしょうか。
雪子と成瀬の恋愛ついては、私も別に要らないと思いました。
どちらかというと、それぞれの特殊能力を持つようになったきっかけの方が興味があったのですが、そちらは何だか曖昧に終わってしまって残念です。
3. Posted by こーいち   2006年06月11日 02:33
こんばんは。
TBありがとうございました♪
響野は魅力的でしたよね。
僕も↑のミチさんと一緒であんな強盗に会ってみたいです(笑)
僕も「ロマン」って言葉は心に響きます。
彼らが羨ましいですよね。
4. Posted by GAKU   2006年06月11日 09:04
> こーいちさん
こちらこそ、コメントありがとうございます。
あの「ロマン」はやっぱり誰も本質的に求めているものなんでしょうね。
私もそうですが平凡な生活をしていれば、余計憧れは強いように思います。

こーいちさん。これからもよろしくお願いします。

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