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2006年10月22日

サマータイムマシン・ブルース 〜 シリアスなテーマほどコメディになる!? 〜

サマータイムマシン・ブルース〜 シリアスなテーマほどコメディになる!? 〜

今回もタイムトラベルもの。踊る大捜査線シリーズで有名な監督・本広克行が、タイムマシンというSFテーマをもとに、新たな切り口で贈る“脱力系コメディ”作品です。

出演は、TVドラマ『のだめカンタービレ』にも出演している瑛太、そして同ドラマの出演や『スウィングガールズ』でも記憶に新しい上野樹里や、人気上昇中の演技派俳優・佐々木蔵之介などの個性的な俳優陣が、映画と言うよりも演劇のようなノリで物語を盛り上げています。

簡単にあらすじをご紹介します。
夏休みのある日、その日も「SF研究会」の面々は大学に来て部室でダラダラしていた。その際、暑さを凌ぐ唯一の手段であるクーラーのリモコンを壊してしまう。そんなことがありつつも、いつもどおりの日常のはずだった。しかし翌日、部室には見慣れない機械が。よく見るとそれはタイムマシン。そんなワケないと疑いつつ、「とりあえず昨日に戻って、壊す前のリモコンを取ってこよう」と、部員たちは軽いノリでマシンに乗り込むのだった。

この作品ではテーマとして“タイムトラベル”を扱っていて、SF研究会のメンバーはたったひとつのリモコンをめぐり、「昨日」と「今日」だけのタイムトラベルを繰り返します。

普通、タイムトラベルものではシリアスなものが多く、時空を越えることで生じる矛盾に対しては、この作品でも課題として上がります。しかし、それは『大捜査線シリーズ』で警察内部をトコトン捻くれて描いた本広監督のこと、タイムトラベルというシリアスなテーマそのものをコメディに変えてしまうという、かなり捻くれた描き方をしていて、そのふざけ方がバカすぎて爽快、とても気持ちいい

物語の中で、過去に戻ったSF研究会のメンバーたちはリモコンを持って返るだけのはずが、いろんなイタズラをしようとします。しかし、そのちょっとした行為が未来を変えてしまい、自分達の存在そのものが消えてしまう恐れがあるという仮説を聞いてからというもの、そのイタズラを全て元の状態に戻そうと紛争する行動が何とも痛快で笑える。

1日目に起きたいろんな不可思議な現象が「なるほど、そういうことか!」という納得感とともに、徐々に回答が明かされていく作り方も上手い。

シリアスなことをふざけてする。くらだらないことを真剣にする。
このギャップが“笑い”を生み出し、またそれは「実はみんなが一度はやってみたかった」という願望のようなものも、同時に満たしてくれているのかもしれません。

何はともあれ、タイムマシンというちょっとヤバ気な物を、かなりテキトーに使い倒すSF研究会のバカッぷりに、大笑いできること請け合いです。ぜひ一度見てみてください。


■YouTube「summer time machine blues」



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1. サマータイムマシンブルース  [ 欧風 ]   2006年10月22日 11:50
ここやこことかで、メンズデーが無いことに関して嘆き、悲しみ、人生について深く考えたINDYですが(人生って難しいね??)、まあ、劇場にアンケートとかあると意見欄に「
2. サマータイムマシン・ブルース  [ Akira's VOICE ]   2006年10月22日 11:54
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3. サマータイムマシン・ブルース…オススメ!!  [ ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画 ]   2006年10月22日 12:11
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夏にピッタリの暑苦しくて汗臭くて、それでもほんわかゆるぅ??く面白い、 そう、爆笑じゃなくて、ゆるくてぬるくて面白い、 愛すべきバカたちの楽しいお調子者たちの サマータイムマシンブルース♪
ある夏の暑い日、とある大学のSF研究会の部員たちは、写真部のモデルになって野球をしている。撮影が終わり、汗をかいたのでみんなで銭湯に行く。帰ってきて部室でうだうだしてたらクーラーのリモコンを壊してしまった。 クーラーは古くてリモコンを修理できない、自治会に....
13. 映画「サマータイムマシン・ブルース」  [ ミチの雑記帳 ]   2006年10月23日 17:27
映画館にて「サマータイムマシン・ブルース」★★★★ もう夏も終わりという時期にこの映画・・・もうちょっと盛夏に公開されればもっともっと雰囲気が出たのになぁ。 ストーリー:とある大学のSF研究会の部室には、前日にクーラーのリモコンが壊れ、猛暑に悩む部員たちが...
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この記事へのコメント

1. Posted by ミチ   2006年10月23日 17:30
GAKUさん、こんにちは♪
この映画は昨年私の中でも大ヒットでした。
>ふざけ方がバカすぎて爽快、とても気持ちいい
そうなんです。
あまりにみみっちい目的のためにタイムマシンを使ってたった一日を行ったり来たりというのがいいんですよね。
公開当時には、リモコン持参の人は千円で鑑賞できるという企画があった映画館もあったそうですよ。
2. Posted by GAKU   2006年10月23日 23:47
> ミチさん
コメントありがとうございます。
さすが本広監督。期待を裏切らないおもしろさで、
思わぬ拾いモノといった感じです。
リモコン持参企画も映画の空気感を反映していて
おもしろいですね。
3. Posted by たいむ   2006年12月01日 17:27
GAKUさん、こんばんは。
>タイムマシンというちょっとヤバ気な物を、かなりテキトーに使い倒すSF研究会のバカッぷり
ですよね〜〜。
あの、危機感の無さにはバンザイでした♪
「SF研究会ならフツー考えるだろ、破綻からのビックバン(仮説)」・・と突っ込みたくても、SF研究しない「SF研究会」でしたものねw

1年以上遅れのしかもDVD鑑賞でしたが、もっと早く観ればよかった!これが最大の感想です!!(笑)
4. Posted by GAKU   2006年12月02日 09:49
> たいむさん
コメント&トラックバックありがとうございます。
私も遅ればせながら、最近観た作品なのですが「思わぬ拾い物をした!」という感じで、もう大爆笑させていただきました。
さすが本広監督、味のあるブラックコメディをさせたら天下一品ですね。

> もっと早く観ればよかった!
私もまったく同じ感想です。こんな作品を見落としていたとは。。。

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