2008年12月30日

地球が静止する日 ─ 文明と離れることもたまには必要か… ─

地球が静止する日 ポスター─ 文明と離れることもたまには必要か… ─

1951年に公開されたアメリカの未来SF映画を、キアヌ・リーブス主演でリメイクしたこの作品『地球が静止する日』(2008年/アメリカ/原題:The Day the Earth Stood Still)。あまり観るつもりもなかったのですが、映画の無料券があったので、上映時間がピッタリだったこの作品をチョイス。

ただ単に「キアヌが出ているSF」という情報だけで観に行ったのですが、大きな衝撃はなかったものの、この時代に人類に警告を与える…という意味で、なかなか考えさせられるものがありました。

監督はスコット・デリクソン、出演は相変わらず格好いいキアヌ・リーブス、久しぶりに見たジェニファー・コネリー、国防大臣役が似合っていたキャシー・ベイツなど。

簡単にあらすじをご紹介します。
ある任務の遂行のため、戦闘ロボット”ゴート”を従えて地球に降り立った人間型異性人”クラトゥ(キアヌ・リーブス)”。世界各国から科学者たちが召集されて異性人への対策に奔走するなか、女性科学者・ヘレン(ジェニファー・コネリー)と義理の息子は、クラトゥの任務に巻き込まれていく。そして二人は、”地球最大の危機”が訪れていることに気づくのだった…。


── キアヌの出し惜しみ感いっぱい
地球が静止する日 シーン1
地球が静止する日 シーン2
地球が静止する日 シーン3

さてこの作品、まず気になったのはキアヌの出し惜しみ感の強いのなんの…。顔を出すまでの時間を徹底的に引っ張ってました(苦笑)。たぶんスタッフも、作品の大きなウリのひとつがキアヌであることを多大に認識しているんでしょう。観客をひきつけるポイントとしてしっかり活用していました。

また、CGも冒頭から登場する宇宙船らしき球体や、戦闘ロボット”ゴート”が後半でナノマシンのような細かい砂塵になってからは、その猛威はまさに”最強の掃除機”のような感じでなかなかよくできています。ゴートが最初に登場したときは、「・・・鉄人?」なんて思ったりもしましたが…(笑)



── 文明と離れることもたまには必要か…

そして、一番気になったのは作品のメッセージ性について。
”地球が危機に瀕している最も大きな原因が人間にある”、と言う異性人の警告も確かに一理あるかな…、とは思ったものの、何だかどこかの環境保護団体がスポンサーについているのではないか、などと邪推してしまい、素直に受け止めることができなかったのは、私の性格が捻くれているからでしょう(;^_^A

それよりも観終わった後になぜか一番心に残ったのが、地球上の電力が完全に停止してしまうシーン。まさに地球が静止する日。文明が停止すると世界は、風の音、鳥の声、木々のざわめきしか聞こえない。しかし、それが一番自然な状態なのかもしれないと思ったりもします。


あるWEBサイトで、「インターネットや携帯電話から一切離れて我慢できそうな期間ランキング」というものがあり、その1位は「2日〜3日ぐらい」という結果がありました。これは逆に考えると、「2〜3日以上は離れられない」ということでもあり、私たちがどれだけ文明に依存しているかの証明。

こんなことをネットで書いている私も似たり寄ったりではありますが、”地球にやさしく”みたいなことを大っぴらに言うのではなく、まずは私達がこれだけ文明に頼りっぱなしになっているという現実を受け止めることからはじめる必要があるのかもしれません。

それこそ、時にはTVや電気を消し、時計を外して、文明社会から心と身体を解き放ってみるとか。。。それは地球のため然り、人間自身のため然り。それだけでも、クラトゥの言う”人間の変化”を起こすきっかけになるのではないか…、そんなことを考えさせられる作品でした。



■Youtube: 地球が静止する日 予告編


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1. 『地球が静止する日』  [ Sweet*Days** ]   2008年12月30日 13:25
監督:スコット・デリクソン  CAST:キアヌ・リーヴス、ジェニファー・コネリー、キャシー・ベイツ 他 ある日突然、地球に球体の物...
2. 『地球が静止する日』  [ めでぃあみっくす ]   2008年12月30日 14:20
古典『地球の静止する日』をリメイクしたこの映画。正直な感想を言いますと「地球が静止する日」ではなく「セントラル・パークが使えなくなった日」でしたね。オリジナルは見ていないのですが、どうにもこの映画には終末的要素が全くないので、映画全体もタイトル負けした内....
3. 映画を観るなら 地球が静止する日  [ 映画を観るなら ]   2011年01月07日 22:43
ご都合主義はある程度は必要とはいえ、いくらなんでも限度があるでしょう。地球で80年暮らした仲間の意見はそっちのけで、2時間の一瞬で感じた雰囲気でちゃぶ台ひっくり返す宇宙人て・・科学力最高な宇宙人が来襲⇒ひとりの優秀な宇宙人が仲間とはぐれる⇒地球の音楽聴.. ...

この記事へのコメント

1. Posted by たいむ   2008年12月30日 14:10
GAKUさん、こんにちは。
映画については、もはや何も言うまい…という感じです(^^)

>インターネットや携帯電話から一切離れて我慢できそうな期間ランキング
似たとことで、20年前の生活を今の学生に体験させる・・という企画の番組が少し前にありました。
当然ケータイもパソコンも一般には普及していないわけで、
友達の電話番号ひとつ記憶していない彼らは思い切り孤独感を味わってました。
極めつけは待ち合わせ。
ケータイがある故になぁなぁな約束しかしない癖がついていて、
結局すれ違って会えないの。

話がそれましたが、人間は便利さとともに随分沢山のものを
無くしてしまったものだとしみじみ思います。

ところで、この映画でめちゃ気になったのは、
アナログな腕時計まで止まってしまったこと。
時間が把握できないって物凄く怖くないですか?
2. Posted by にゃむばなな   2008年12月30日 14:19
そういえば2〜3年前くらいに、女子高生がケータイなしで何時間過ごせるかなんて実験がTVで行われていましたが、1時間も経たないうちにその女子高生が泣き出すという結果に終わっていたことをちょっと思い出しました。

私の学生時代などはポケベルが出始めた頃だったので、別にケータイがなくても普通に過ごすことは出来るのですが、便利になりすぎると人間ダメになってしまうということなんでしょうね。

しかしそれにしてもキャシー・ベイツ国防長官の威圧、さすがミザリー!と思ってしまいましたよ。あぁ〜怖かった。
3. Posted by GAKU   2008年12月30日 22:53
>たいむさん、こんばんは。
ケータイがないと孤独感に襲われる…という方は
若い方ほど多いかもしれませんね。
最近では小学生の頃からケータイを持ってますから。

待ち合わせも、事前に場所と時間を示し合わせておけば
別にケータイなんてなくても何とかなるもの。

その意味では文明に頼りすぎると「WALL-E」に出てきた
人間たちのように、機械がないと生きていけない身体や
心になっちゃうかも。。。(><)

>時間が把握できない
そうですね。「ウルルン滞在記」などで、原住民と暮らす
みたいな企画だと、そんな太陽とともに寝起きする生活に
なってて、それが自然といえば自然なんでしょうね。
文明社会ではさすがに時間がわからないと怖いですけど(苦笑)
4. Posted by GAKU   2008年12月30日 23:06
>にゃむばななさん、こんばんは。
ケータイがないと泣き出した女子高生の状態は、
たぶん”Stand Alone Complex”。

誰かと繋がる媒体としてケータイという媒体に依存していて
それがないと心が孤立状態になってしまうのかもしれません。

実際のところ誰かと心を通じ合わせるのは、手紙だったり、
公衆電話だったり、そもそも直接会って話したりして
どうとでもなるように思うんですけどね。。。(苦笑)

>キャシー・ベイツ
あはは(笑)
確かに実際、ゴートよりも怖かったのがキャシーベイツ。
あのおばはん、もとい上司に睨まれたら、何でも言うことを
聞いてしまいそうです(汗)
5. Posted by Ageha   2009年01月03日 21:43
そういえば、ウォーリーでは、
人間が地球から離れてン百年たってはじめて
緑が戻った・・とあります。たった1個の植物の芽でしたが。
人間がいなくなれば地球は生き返るんでしょうか?
エコとかいうてても
スプレーは使う、箸も使う、
電気の消費は半端ない、
・・・存在悪なのよねと突きつけられてます。

この映画、登場人物が少なすぎると聞きましたが、
どうでした?世界全体でこの問題を
ホントに考えてる映画でしたか?

昨年末キャンドルナイトのイベントを見に行って
ロウソクキレイだ〜とは思いました。が
あくまでもそれは非日常の美しさで
毎日がそれだとやっぱりツライ。
文明から離れるってとてつもなく大変だと思いますね。
6. Posted by GAKU   2009年01月05日 19:38
>Agehaさん
お返事が遅くなってすいません。風邪で寝込んでました (>_<)
あと、明けましておめでとうございます(今更ですが。。。)

この作品、ほんとに登場人物少なかったですね。
異星人からの警告に対する姿勢も現実的には国連などがでてきてもおかしくないのですが、そのあたりは尺の問題か、はたまた、そこまで深い内容に掘り下げないようにする意図からか。。。

「Change」「Yes,we can!」など、オバマ派のプロパガンダ的な台詞が多かったことからも、合衆国内で片付けたかったのかも(邪推)

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