2015年07月21日

美しいこころ


学生時代から駆け出し社会人の頃のももたは、今のももたとは全く違いました

素地はあったけれどまったく手入れされていない、

自分の扱い方も知らない荒れ放題の原っぱみたいでした

だから人からも大切にされなかったと思います

でもプロジェクトを動かすようになり、海外出張で工場との折衝指導に直面し、

デザインする立場の責任を全うし、責務の重さを実感して帰国した時、

彼女の眼には違う輝きがありました

中国工場で日中双方計画の不足に気付き、

その補完に現地で懸命に対処し答えを出した時、

工員の方から中国語交じりの慣れない英語で、

「シャオチェ・ドン・ゴ・ホーム」

と言われ、自分が相手から必要とされていることを初めて自覚したと、

泣きながら説明してくれました

涙で光ってはいましたが、ももたの瞳の輝きはそれ以上のものでした

私は大抵は学ぶことのできないコアな部分を学べて良かったねと話し、

それゆえに仕事に厳しくないとね・・などと、少し上から加えたと思います

社会に働きかけるより、打算を働かせ周りを伺うことのほうが容易く、

ある種のものの見方からは安全でもあります

でも、ももたはあの声で

「うん、がんばる・・!」

と答えたのでした

私の気持ちがはっきりと成長し、彼女への強い想いへと育っていったのは、

その時からです



この何年かの間は、どっちの気持ちが強いかが話題になることがしばしばありました

私は、私のほうが数%強いと思っています

今のマンションに引っ越した時も、私達の心は新婚のままでした

引っ越しの荷物を入れて、初めて2人で家に入る時、

わたしはももたをお姫様抱っこでこの家に連れてきました

彼女は痩せて軽くなってしまいましたが、

病院に通いだしてからも、お姫様抱っこは介護の意味でも続きました

最期の入院の時もそうでした

京都で亡くなり自宅に連れて帰った夜も、

私は彼女を抱いて家に戻ったのです

冷たく更に軽くなってしまったけれど、

眠っているかのようなももたが、今もはっきりと腕の中に居ます










proue335sinrei at 11:38│Comments(0)TrackBack(0)ももた 

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