写会人日記

2015年07月23日

空と風と星と詩

CYMERA_20150727_174658

死ぬ日まで天を仰ぎ
一点の恥じ入ることもこともないことを、
葉あいにおきる風にさえ
私は重い煩った。
星を歌う心で
すべての絶え入るものをいとおしまねば
そして私に与えられた道を
歩いていかねば。

今夜も星が 風にかすれて泣いている。(1941.11.20)


 この詩は同志社大学に留学中に治安維持法で逮捕起訴され、終戦の半年前に福岡刑務所で獄死した朝鮮人留学生、尹東柱(ユン・ドンジュ)の「空と風と星と詩」の序詞だ。この清冽な詩を綴った若き才能を"日本"は殺したのだ。亡くなる前には連日打たれたわけのわからない注射によって骨と皮のような状態だったという。そして45年2月18日「十六ニチトウチュウ シボウ シタイトリニ コイ」という電報が朝鮮龍井(ヨンジョン)の父親のもとに届く。書いているだけで腹が立つ。日本はとんでもないことをやらかした国家なのだ。
 なんで尹東柱のことを書いたかというと、彼の詩碑もある同志社大の村田学長が国会で安保法制を肯定して安倍政権を支える発言をし、尹東柱を逮捕、獄死させた国にもう一度戻ろうとする安倍政権を肯定したからなのだ。なんでこんなのが同志社の学長やってるのか、ということだが、幸いにも学生教職員から非難決議があがっているようで、さらに学長選もあるようなので、そこは同志社の良識を信じたいと思う。

psharuky at 23:57 │