写会人日記

2017年06月07日

釜ヶ崎-沖縄からの視点

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中央公論7月号には岸政彦白波瀬達也の対談「大阪・釜ヶ崎、沖縄ー政治に揺れる街の声」という注目の社会学者対談が掲載されています。対談が行われたのはココルームという異国情緒すらただようカフェ&ゲストルーム。ここがまたいいんですね。対談中白波瀬さんの知り合いのおっちゃんが500円頂戴って入ってきたり(記事内でも触れている)、対談前2人はハンモックで遊んだりしていましたね。対談で社会学的調査には量的調査と質的調査があり、データから読めないディテールの大切さということを教えてもらいました。その影響で遅ればせながら岸さんの”質的社会調査”の重要性が結実した「断片的なものの社会学」を、その関連で上間陽子さんの「裸足で逃げる:沖縄の夜の街の少女たち」、そしてフィールドワーカー白波瀬達也さんの量と質がミックスされた渾身のレポート「貧困と地域:あいりん地区から見る高齢化と孤立死」を読んだ。いずれも息が詰まるほどの迫力を感じる著作。インタビューはやり取りと取材現場の雰囲気を淡々と伝えるだけで著者の結論へのリードはない。こう感じ、こう受け取るべきというものがない分、読み手の負担が増える。それに耐えて読むというところ、そこがポイント。そこが質的調査の真骨頂。新しい方法だと思う。問題は一番読んでほしいなーんも考えてない世代にどうやって手に取らせるか、読ませるかということなのではないかと思う。