写会人日記

2018年11月16日

「日本すごい」の胡散臭さ

hatabo2

わたしもなかなかええこと書いてます。「日本はすごい」キャンペーンの胡散臭さ。3年前に書いた記事だけれど今も変わらない状況なので再掲してご機嫌を伺います。






2015年03月26日の記事
「日本は素晴らしい」キャンペーンと嫌韓嫌中の考察
 最近あらゆるところで目につくのが「日本と日本人はこんなに素晴しい」という不自然なキャンペーンだ。レコードチャイナというニュースサイトでは中国からの旅行客の落とした財布がすぐに出てきて、やっぱり日本は素晴しいという話がひっきりなしに載っている。どんだけ中国人は財布を落とすねん。財布落としに来てんのかちゅう話だ。もちろん他の国と比べたらそういうところはあるにしても、程度の問題をことさら強調するところにいかがわしさを感じる。PRし過ぎると何かあると勘ぐりたくなるものだ。おそらく政府→電通→メディアというルートで成立したキャンペーンだろうと思う。国民に日本人たる誇りをもたせるキャンペーンだ。なぜそういうことをするのか。それは国と国民に自信がなくなってきているからだ。日本人の多くが狂ったように嫌韓反感嫌中反中を叫ぶのも同じ事で、自信の喪失が原因である。ちょっと前までは日本人には自信とプライドがあった。それはものづくり大国、世界第2位の経済大国という、空虚ではあるが日本人として胸を張るにふさわしい現実があった。全てに鷹揚に構えていられた。
 覚えているのは2008年当時の麻生首相がブッシュ大統領と会談のためにワシントンに行った時に、うれしそうに「世界1位と2位の経済大国の会談だ」と言っていた。それを聞いてそれしかないんかい、と思ったものだが、事実それしかなかったのだ。翌2009年に中国にあっさり2位の座を明け渡すことになって以降、日本の空気が変わったような気がする。バカにしていた中国に抜かれたのだ。貧乏だった隣の家が立てなおして豪華な家を建てたわけだ。こちらは実入りが悪くなってもう抜き返す力はない。経済力だけが自慢で後進国たる隣家にも鷹揚に構えていられたが、もうそうはいかない。威張れる根拠の喪失を他の部分で補おうとする。そうしないと自我がたもてないからだ。尖閣列島やもろもろの問題の要因の一部はそこにある(中国にも要因はある。これは前提)。もうひとつの隣家、韓国も経済力をつけ、とんでもない安物の液晶しか作っていなかったサムソンは世界トップ企業になり、我が方はといえばソニー、パナソニック、シャープなど世界的家電企業の凋落。巻き返すすべもない状況。嫌韓反韓もその頃から出てきたような気がする。「日本人であることだけがプライドの源泉」である人間がそれを維持しようとやってることなのである。日本人である自分はすばらしい、ということを自己納得させるためにやっていることなのだ。強制ではなく"自然に誇れる祖国”をつくることが何よりもまずやらなければならない重要課題だろう。

「私は祖国を愛している。だが、祖国を愛せと言われたら、私は遠慮なく祖国から出てゆく」チャーリー・チャップリン


(※)マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや(寺山修司)