僕は昔から投書の類を読むのが好きです。
新聞は4コマ漫画と投書欄しか読みません。
しかし近年、投書がつまらない。
実につまらない。
我を忘れて収拾つかないほど怒ってる人とか、
こいつバカ過ぎるだろ!
みたいなパワフルな投書が全然なくって、
その代わりに
薄っぺらい正義感を振りかざした挙句に最後は
誰に言ってるのかさっぱりわからない
「していただきたい」とか
「繰り返してはならない」で締めるような、
良識ぶってる割には、
ボク以外の誰かが社会を良くしてください
的なものばかりなのです。
それがあまりにも滑稽で笑えるレベルなら
まだ楽しめるんだけど、妙に分別臭くて
ただひたすら胸クソ悪いんであります。
で、よくある「若者の声」的なコーナーだけど、
ずっとスルーしてたんですよ。
ガキの主張なんか知るかよって感じで。
でも読んでみるとけっこう面白いのがあるんです。
それも茶化して面白がってるんじゃなくて
普通にグッと来るっていうか、
うーむと考えさせられるやつが。
特に15歳未満のベリーヤンガージェネレイションの
投書にグっとくることが多いです。
例えばそうだな、今朝の投書欄から
ひとつ全文引用してみましょう。
あ、ヒマなんで任してください。
『自転車禁止納得できず』
学校から年末に配られたプリントに、年明けまでの自転車使用は認めていない、と書いてありました。理由は交通量が多いため、とのことですが、僕は納得できません。
最近学校は、危なそうなことはすぐに禁止します。そのせいでろくに遊ぶこともできません。そこまでするのは、何かあったときに責任逃れをするためだと思います。
もし本当に子供のことを思っているのなら、安易に禁止はしないはずだし、禁止する以外の方法も考えるべきです。大人の都合で責任逃れをするために何でもかんでも禁止するのは、身勝手だし、子供に対して失礼だと思います。
子供を教育する立場の人は、子供のことを考えて物事を決めるべきです。
(東京都 小学生 11才)
贅肉を削ぎ落とした、肝心なとこだけを
ガッと突きつけて来るような文章がカッコイイ。
筋肉質な文体でありながらテンポは軽やかで、
音楽に例えるなら、
ジョンレノンの「コールドターキー」とか
プリンスの「KISS」などが思い浮かぶ。
「子供に対して失礼」などという
攻撃的ユーモアをさらっと挿入するところもニクイ。
この投書に対してビシっと反論できる大人がいますか?
いないだろう。いるわけないのだ。
大人っていうのはそれほどいやらしくて後ろめたいものです。
我々大人どもがこの少年に向かって何か言えるとしたら、
「ドントトラストエニワンオーバー30、嘆くよりも先に」
くらいのもんでしょう。
次、いきます。
『漫画と本は何が違うの』
私はマンガが大好きだ。マンガがないと生きていけない。でも、ずっとマンガを読んでいると母は言う。「マンガばっかり読むな!」。そしてさらに「本をいっぱい読みなさいね」。そういう時、私はいつも思う。「何で本はいっぱい読まなきゃいけないのに、マンガは読んじゃだめなわけ?」と。
そもそもマンガと本の違いって何だ。絵が付いているか、付いていないかだけじゃないか!大人は何の根拠もなしに「マンガはあまりいいものではない」と決めつけているだけだと思う。そうとしか思えない。
本の作者は有名になるくせに、マンガの作者はあまり世に轟かない。これも不愉快だ。私は本の作者よりもマンガの作者の方が神並みにすごいと思う。マンガ最高ぉぉぉ!!
(東京都 中学生 13才)
これはもう、冒頭の二文で決まりです。
おい、大人ども!
あんたらは
「私は○○が大好きだ。○○がないと生きていけない」
と宣言できるものがあるか?
ないだろう?
俺もない。
そして、ガキどもはきっと知っている。
あるいは、もう間もなく知るだろう。
「本をいっぱい読みなさい」などと言う大人が
たいして本なんか読んでいないことを。
「NO MUSIC NO LIFE」などとほざくヤツが
たいして音楽聴いちゃいないことも。
以上!