働く主婦の独り言

自閉症合併のダウン症(DS-ASD)の娘を育てています。

発音比較動画ー4歳と9歳ー

発音向上のために目次はこちら


娘が4歳のとき、ベネッセこどもちゃれんじ(しまじろう)のふろくについてきた「ことばあそびかるた」を音読しているところを動画にとった。

これはのちの発音と比較する目的もあったのだ。

・・・が、その後「こんなに発音がよくなりました」とはなかなかならず(笑)かえって「あのころの方がまだ発音がよかったような気がする・・・」と思うような長い停滞期を経て、ようやく今になって、比較動画をとることができた。

(「た」「て」「と」が出せるようになったので、主にタ行を含むかるただけを抜粋)

4歳と9歳なんだから、発音よくなって当たり前じゃない?と思われるかもしれないけど、つい数か月前まで4歳の頃とあまり変わらない発音だった。(爆)

映像が出てきているのが4歳の頃の動画、現在の動画は黒画面にしてあります。



https://youtu.be/wlvsajoMU2k


*             *          *

今現在はカ行に取り組んでおり、少し進歩が見えてきたのでまた別途記事にしたいと思う。
(発音練習は家庭学習にくっつけてやっています)

娘がタ行の音が出せるようになってから、少し身辺に変化が出てきた。

これまで娘の言ってることを全然聞き取れなかった学童の先生が、
「今○○ちゃん「どらえもん」って言いましたよね?はっきり聞こえました!」
なーんて初めて言ってくれたり。
(「ドラえもん」は今まで「おあえもん」になっちゃってたからな〜)

児童デイの先生にも、ことばを聞き取ってもらえるようになったり。

娘が「おとうと」なんて単語を言うのを聞くと感動する。
いままでは「おおーお」だったのに、はっきり聞こえるからだ!(*´∀`*)

(今までの癖が出てしまうこともあるが、聞き返すと、すぐに練習した言い方で言い直す)

こうなると俄然やる気が出る母(娘も)なのであった。

カ行についてはまた。

成長記録(9歳1ヶ月〜9歳2か月)(小3・6月〜7月)

成長記録目次はこちら
あいかわらず長いです。
*             *          *
姉ちゃんの高校の文化祭に。見たのは美術部の姉ちゃんの絵だけで、あとはもっぱら食べる専門。(笑)
お金を握りしめ、かき氷をひとりで買いに行きました。
シロップの指定は、しゃべらずに指さしで。^^;でもちゃんと希望の品を買ってくることができました。学校での練習の成果!?
16067h

OTを数年ぶりに始めました。
もぐらたたきゲームでやる気アップ!
ここのOTは先生方が素晴らしく定評があります。
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夏休みのところでも書きましたが、ダウン症のあるお友達親子6組でお泊り。
普通にコミュニケーションのとれるお友達たちにびっくり。
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支援学校でのお買い物学習。教室の模擬店でたくさん練習を積んでから街へ実践に行きます。セブンイレブン、ほっともっとでお買い物。
家でスーパーに買い物に行くときは、本人に好きなものをひとつ買わせるようにしています。(右下)支払いも自分で。
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授業参観はお好み焼き作りでした。順番を守ったり仲間と道具をやりとりしたりボウルを押さえててあげたりと、社会性を学ぶ場でもあります。
娘の作ったお好み焼きはひとつにまとまらず、離れ小島がたくさんできていました(爆)
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朝の会の司会をしているところ(上)と授業参観での風景。作る前に先生のお話を聞きます。
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収穫が楽しみ。農作業です。
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図工など。スタンプを押したり折り染めをしたり牛乳パックではがきを作ったり。
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プールに体育、お散歩。みんなで桃太郎の劇もやりました。
配役は自分で決めます。娘は毎回迷わず「きじ」。
さすが鳥好き。^^;
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動画・繰り上がり足し算
こんなやり方でやっています。

https://youtu.be/QDHubxsYqn8

*              *            *

数年ぶりにOTを再開しました。
体幹が弱くてぐにゃぐにゃしている(姿勢が悪い)」ことを指摘され、OTを受けた方がいいと言われたからです。

勉強のときもご飯のときも片膝を立てて座っているくらいのお行儀の悪さだったのですが、それは体幹の弱さからくるもので、今の娘には無理もないということでした。
なのでOTの先生のすすめに従い、ちゃぶ台でご飯を食べていたのをやめ、ダイニングテーブルに椅子生活に変えました。

検査により娘はいろいろと苦手なものがあることがわかりました。(前からわかってはいたけど、検査で正式に)

聴覚過敏(苦手な音が多い)・・・爪切りの音、ピンポン音、楽器の音、その他、私たちとは聞こえ方が違う。

触覚過敏(人から触られるのが嫌い)・・・先生たちにも触らせなかったのが、最近は少しずつ触らせるようになったとか。

固有感覚が苦手 (今、身体のどこが動いているかを感じ取る力が弱い)・・・そういえば娘はずっと仰向けができませんでした。(体育の時間も、ダンスの準備体操でも)
歯医者の椅子でも、うつぶせになって顔だけ横を向けているという感じだったのが、ようやく仰向けになれるようになってきました。
美容院のシャンプーも仰向けなので抱きかかえてすごく大変だったのが、2回目はすんなりできるように。徐々に体の使い方がうまくなってきているようです。

(あと、蚊にさされて薬を塗ろうとして「どこがかゆい?」といってもわからないのも固有感覚の影響かも)
これは、口の中についても言えることで、舌が今どの位置にあるかわからないとかだから発音が悪いのかなと思いました。

前庭感覚(体のバランスを整える機能)が過敏・・・メモしてなかったからうろ覚えだけど、重力に逆らう活動が苦手。足元が揺れるのが大嫌い。だからブランコやすべり台が嫌いで、公園に行っても見てるだけになっちゃうのかな。(揺れる遊具は断固拒否する。)

・・・総合すると、先生いわく、娘はとにかく日常的に不安が大きくなりやすいタイプ。

で、どうしたらいいかというと、本人を変えるのではなく環境を整えていくのがいいということ。
何が苦手というのはその子固有のものだから、慣れろといって慣れるものではない。
(黒板を爪でぎーっとする音が苦手なのは、たくさん聴けば慣れるものではないのと同じこと)苦手なものをなるべく排除して、視覚支援をして事前にスケジュールを提示するなどして、不安にならずに日々を送れるようにする、ということでした。

娘は、支援学校で笑顔が守られているのだな〜と改めて思いました。

それでも、成長記録に書いているように、歯医者、美容院・・・苦手なものはひとつひとつゆっくりと克服できている面もあります。
また、OTでやってくれるもぐらたたきでは(上の写真参照)、数年前は目の前のもぐらしか叩けなかったものが、今は、端っこまで見回して叩けるようになってきています。つまり、すごく狭かった視野が広がってきているということ。

まあ、着実に成長はしますね。
娘のためによい遊びなども取り入れていこうと思います。
(また紹介します)

<できるようになったこと・チャレンジ>


●コミュニケーション
・何かをもってきてあげると「ありがとう」と頻繁に言うようになった。
大きな声で「さようならー」とあいさつできるように。
(あとは相手の顔を見て言えれば文句なし!
必ず背中を向けて言うので)
(おはようやこんにちはは相変わらず言わない。言うようにうながすと「言えない」という)
・「た」「て」「と」の音が出せるようになった!過去記事
自分でタ行の音に注意してゆっくりしゃべると聞き取りやすくなった。
・義母や学校の先生と文字でやりとりできるようになった
(これまでは父母に対してはできていた)
言ってわからないことがあって、先生が「書いてくれる?」というと書いているらしい。
耳の遠い義母ともこれまではまったくやりとりできなかったが、娘が文字を書いて伝えると通じるように。

●安全面
車が来るとよける。渡るとき、左右を見ている。車が来ないか、確認している様子がうかがえる。

●生活面
・家でもスーパーやコンビニでひとりで買い物をさせる練習を始めた。
(自動販売機はこれまでも自分で買わせていたが)
財布にぴったりの小銭がなかったら(たとえば130円で10円玉が足りなかったら)150円とかが出せるようになった。アプリのおかげ。
・今年もプールのあと水着を洗って干すことができた。
もうそばについていなくても、自分で手洗いし、脱水機を回し、せんたくばさみでハンガーに干す。
干すのはだいぶ上手になってきた。学校でせんたくばさみの練習をしてくれているおかげ。
・飲んだ空の牛乳パックをこれまではまた冷蔵庫に入れてしまっていたが、自分ですすぐようになった。
・歯医者、2回目の美容院とも無事にクリア。前回よりもシャンプーがスムーズになった。
苦手な仰向けも、すんなりできた。
・バス通学練習6回目、何種類か通るバスから自分が乗るバスを見分けて乗り込むことができた。
バスに乗ると、乗っている人がさっと障害者席を譲ってくれる。(笑)
見た目でわかるってメリットだなあ。

<教科学習>


・繰り上がり足し算ができるようになった。(やり方
夏休みの宿題は ひらがな、カタカナ、一年生の漢字を書く、三年生の漢字の読み、
繰り上がりのある足し算、2ケタ+1ケタのひっ算、一桁の引き算、時計プリント、迷路、日記。
(夏休み中の日記については、過去記事 日記で振り返る小3の夏休み

・漢字は読むのが大好き。今のところ学年相当の教科書の漢字は(上巻は)読める。
読めるだけでなく意味もわかるよう、絵カードを作っている。

<ことば>


親の会などで出会う、同年代のダウン症のあるお友達はどんどんしゃべれるようになっているが、娘は本当にゆっくり(まだ単語レベル)。でも着実に成長はしている。^^

●雨の中、傘をさして遠くまで歩いていってきた。
もうすぐ家というところで「へとへと。」「ぺこぺこ。」

●私が居眠りしてたら
「おきてー」「おきろーねぼすけ」「おきてくださいよー」
いろいろバリエーションをつけて起こしてくれた。(笑)

「やさいのこしてもいい?」
教えてない文を、自分で組み立てて言ったので驚いた!
(暗記した文ではなく)

●鳥を見に出かける前
トイレ行った?と聞くと「いった」
ホント?というと「ほんとだよ」
いついったの?「いまでしょ」
旦那が「うそだー、いまいってないじゃん」というと「うそじゃないよ!」

打てば響く感じのやりとりができた。
すごい!会話が成立した。

●ウソを言うようになった。
学童でおやつにアイス食べた?ときくと「食べていない」と答える。
(本当は食べた)
アイスは一日1個だけね、と言われているからだろう。
「家でもアイス食べたかったから?」というと笑って「うん」と言った。

「着替えたらね」というとすぐに「着替えたよ〜」という。
バレバレなうそを・・・

ウソがつけない純粋な子たち、という概念がもろくも崩れ去る。(笑)

●決まり文句のバリエーション
「いつやるの?」というと「いまでしょ!」と必ずワンパターンで答えていたのが・・・
いつやるの?ときくと「いまじゃないよ!」とか「いまじゃねーよ」(おいおい、品が悪いざます)などと返すように。

●姉ちゃんのUSJ土産のハリーポッターの百味ビーンズを食べて「どんなあじ?」と聞かれて「へんなあじ」と答えてから「ハリーポッター百味ビーンズ」という。
その後ご飯を食べながら「へんなあじ」と言うのがブームになってしまった。^^;
失礼だからよそでは言わないで〜

●アイスすき?ときくと「うん」どうして?と聞くと「おいしいから」と返事ができた。

<問題行動>


学校でお友達を噛む、という事案が発生した。(>_<)

これまで娘はおとなしくてお友達を叩いたり噛んだりということがまったくなく(やられてもやり返さない)、他害はうちの娘には無縁だと思っていたら・・・。
明日は我が身である。

先生も噛んだりすることがあった。
本人に向かって真剣に説教したら、説教がわかったのかどうかはわからないがその後はなくなっている。
何事も他人事ではないなと反省した次第。

<絵本>


相変わらずひとりのときは漫画や絵本・児童書を読んでいることが多い。
家の本はもうボロボロだ。(手でページを曲げる癖があるため)
漫画はどらえもん。
児童書は
角野栄子の小さなおばけシリーズ、
神沢利子のくまの子ウーフシリーズ。
フレーベル社の児童書 おむすびまんシリーズ。
まだらめ三保の おひめさまシリーズ。

このあたりがヒットしている。
絵本はいろいろ。

歌は、先日Eテレのおしゃる丸のオープニングを見ながら歌っていたので、おじゃる丸の歌をいろいろ仕入れた。

「話せるようになる」は目的じゃない

「母の気持ち」目次はこちら


信州特別支援教育カンファレンスで聞いてきた、「なるほど」と思ったお話をシェアさせていただく。
表題のお話とあといくつか。

ちょっと記憶力の減退が著しいお年頃なので、メモを元にまったくの私の解釈で書く。
カンファに出た方で、「あ、そこ違うよ!」と思った方は突っ込んでください。(笑)

●「話せるようになる」は目的じゃない


私たちはSTに通ったりして言語訓練を子供に受けさせているが、「話せるようになる」を最終目的にしていないか、ということである。

「話せるようになること」に限ったことではない。
「文字の読み書きができるように」
「簡単な計算ができるように」
と親は思ったりするものだけど、「ひらがなの読み書きができるようになった!」「足し算ができるようになった!」となることを目指して勉強しているわけではないということだ。

ただの知的訓練のために勉強させているのでない限り、そこには「なんのために」があるはずである。

つまり、これらは子供たち本人の「〜したい」「〜になりたい」を叶える手段に過ぎないということだ。

(以前Masamiさんのブログに、「文字が読める・・・その先にあるもの。」という記事がありました。
Masamiさんの娘さんは、グーグル検索してどうやったらポケモンがゲットできるのか調べています。
でも、娘さんは、文字が読めるから検索をしているのではない。
「ポケモンをゲットしたい!」という要求があるから、そのための手段として彼女のもっている「文字」というスキルを使っているだけなんだ、という記事でした。
ぜひご覧ください。)


英語だってそうである。
英語を勉強するのは「英検何級とりました」と自慢するためではない。
英語は手段(道具)に過ぎない。
情報を得たり、コミュニケーションをとったりするための。
(まあ、英語そのものに魅力を感じて「英語学」をやっている人もいるとは思うが)

手段に過ぎないのならば、大事なのは手段ではなく目的となり、その目的にたどり着くための方法はいろいろあることになる。

そうなると、子供の勉強に対しても、もっと広い視野(と心)で取り組むことができるし、「繰り上がりができない、なんでわからないの、きーっ」となることもない。(笑)

「じゃあ、繰り上がりができることで、何をさせたいの?」ということだ。

まあ、話せるようになることで何をさせたいのかといったら、そりゃいろいろあるだろうけど(笑)コミュニケーションが目的なら、手段はいろいろある。
(手話、VOCA、絵カード・・・)

カンファではうちの娘と一緒に通園施設に通っていた女の子が事例として紹介されていた。
脳性マヒがあって車いすに乗っていて発語はないお子さん。
(お母さんは、すごく一生懸命絵本を読み聞かせたり、文字を教えたりしていたことを私は知っている)
手のコントロールが難しいから文字を書く練習もままならない。
しゃべれない子だと思っていたのに、iPadを使うようになったら、長い文章を書いて自分の気持ちを伝えるようになったということだ。
外に伝える手段がなかっただけで、彼女の心の中には豊かな世界が広がっていたのである

紹介されていたVTRで、支援学校の帰りの会で今日の感想を入力して発表したときの彼女のどや顔。(笑)
話せることだけを目的にしていたら、いまだ彼女は訓練しても訓練しても「発語のない子」に過ぎなかっただろう。
でもコミュニケーションを目的として、彼女なりの方法を探ったら、彼女は自分を表現することができるようになったのである。

いろいろと考えさせられる事例である。

うちの娘も、(あきらめてはいないが)発語の苦手なタイプの子であることは間違いない。
娘にとって、話すことよりも、文字を打つ(書く)ことの方がもっとコミュニケーションにはむいているのかもしれない。
というか、その両輪でカバーし合って伝えていくのがいいのかも。
だから「伝えたい気持ち」こそを育てていくことを大事にしていきたいなと思ったのだった。

●自立とは、依存先を増やすこと


先日の相模原殺傷事件で、Twitterとかをちょっと追っていたら、家族に障害のある人がいないとわからない誤解のようなものが目についた。

それは、子供を寄宿舎や施設に入れることへの誤解である。

施設に入っている人たちは、家族に見放された人たちであるとか。
特別支援学校に行けば、寄宿舎に子供たちが大勢入っている。なんだかんだ言っても、親は障害のある子どもたちを見放すようになるんだ、といった意見だ。

えええ!?

全然違うんですけど。
でも、知らなかったら、私も思っていたかもなあ・・・。

寄宿舎や施設(グループホームも)は、子供が自立するためのものである。
親は自立させようとしてそこに入れるわけだ。
いつまでも親が抱えていては自立が阻まれる。
これは親とずっと同居しているうちの52歳の兄を見ていてもわかる。(←ちょい失敗例^^;)
だから私も、将来は娘を寄宿舎に入れたいと思っている。

家にいたころは全然できなかったことが、親から離れたとたんできるようになったということはいろいろあるのだ。
(保育園だってそうだろう。ええ!?家では全然しないのに、園ではできてるの!?みたいなことが)
親がいるとそんなもんである。

それに、親だけが抱え込んでいたら、親がダメになれば、もうその子は生きていけなくなる。

自立とは、なんでも自分でできることではない。依存先を増やすこと、依存関係の発展なのだという話だった。

職場が合わなくてやめた人だって、相談できる人がいればやめなくて済んだケースもたくさんあるだろう。
(うちの兄もそう)
親以外の、頼ったり相談したりできる先を発展させていくことが自立への道でもあるわけだ。
これからは、そういうことも目を向けていかないとな〜と思った。

●視覚支援の大切さ


「ことばで指示は通ります」
「わかって動けてます」
(だから視覚支援は必要ありません)
・・・という場合、ひとつひとつの口頭での指示はわかるけれど、ルールが理解できていない、ということがありうる。

まあ、たとえばドッジボールをするとしよう。
「ボールとって!」「にげて!」「○○くんに投げて!」といった指示は口頭で聞いて動けても、ドッジボールがなんなのか、どんな球技で、どんなルールがあり、どうすれば勝ちなのか、わかって動けているわけではない。
・・・というようなものだ。

この場合、その子は、ひとつひとつことばで指示してくれる人がいないと何もできない
その結果、ひとりでは何もできない子を社会に送り出すことになる。

視覚支援は、ルールを理解する助けになる
「わかる」が「できる」につながり、「やりたい」の意欲になり、自分から動ける、主体性を育てることになる。

料理だってそうだ。
イラスト(もしくは写真)のレシピがあれば、それを見ながら自分で作ってみることができる。
が、それがなく、横に教える人がいて、「次はこしょうを入れて」「しょうゆを小さじ1杯入れて」といちいち指示を出してもらって料理を作っていたら、次回も自分で作ることはできない。
とにかくひとつひとつ言われたことをやっていたら最終的にできた、というだけのことで、どういう流れで料理を作っているのかもさっぱりわからない。

そう考えると、私たち健常者も視覚支援は当たり前に使っておりそれがあることで指示待ち人間ではなく自分で動ける人になる面もあるのだな〜と思った。

●集団に入ることが社会性じゃない


集団に合わせて個を抑制することが社会性ではない。
そこでは集団が守られることが優先になっていて、本人が守られていない。

社会性とは、居心地のいい集団があってはじめて育つものだ、ということ。

たとえば、式(始業式とか)に出ろと強制参加させられることは社会性ではない。
エスケープしたければしてもいいんだよ、と認められて、はじめて自分から参加できるようになる。これが社会性だということだったと思う。

その集団の中で、本人が選択・拒否などの意思表示ができる場であることが大事のようだ。
(それができないでいると二次障害が出てきてしまう)

まあ、うちの支援学校は社会性を育てることを謳っているが、上のようなことを大事にしている学校という気がする。
安心できる集団の中で、確かに娘の社会性は伸びてきた。

「説得より納得」という標語がでてきた。
心しておきたい。

日記(短文作り)支援その2−気持ちを表現する

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信州特別支援教育カンファレンスで学んだ短文作りその2です。

日記の締めが「たのしかったです」のワンパターンばかりでお困りの方に。(笑)

<気持ちのことばカード(文字カード)>


カンファレンスで発表されたのは、なかなか自分の気持ちをことばで表現するのが難しい子には、きもちのことばを書いたカードを並べ、自分の気持ちにぴったりのものを選んでもらって、それを日記で使うということだった。

なるほど!と思った。(*´∇`*)

何もないところからひねり出すのは難しいが、ことばを選ぶだけならもっとハードルが下がる。
何度も選ぶうちにお気に入りの表現は自分から使えるようになるだろう。
そして、そのカードの表現を徐々に増やしていけばよい。

そこで、以前作った手作り教材「気持ちのことばカード」と連動させようと思い、引っ張り出してきた。

<気持ちのことばカード(絵カード)>


これは、自分の気持ちを言葉で表現できるようになったらいいなと思って以前作ったカードだ。

何しろ娘の日常会話は、ほとんどが要求のことばである。あとは好きなフレーズの遅延オウム返しばかりで、自分の気持ちを表現することが難しい。
これは、自閉症スペクトラムをもった子に多い特徴のようだ。

たとえばこんなカード。
(ネットからお借りしたイラスト)
demo

赤い文字の表現が書かれている方と、ない方のイラストを無地はがきの裏表に貼りつける。
表をたくさん読んだ後に、裏を見ながら絵だけを見て言えるようにする練習をした。

疲れたときにてこでも動かなくなるのではなく、「つかれちゃった」などと言葉で言えたらいいなと思ってのことだ。
他にもこんなことばのカードを作った。

おなかがすいた。/ のどがかわいた。/もうつかれちゃった。/つまんない。/すりむいちゃった。/やぶけちゃった。/(ジュースを)こぼしちゃった。/ぬれちゃった。/あたまがいたい。/くびがかゆい。/(猫ちゃん)かわいいね〜。/(にじが)きれいだね。/(ラーメン)おいしそう。/まずい。/たのしみ〜。まちきれない〜。/(ハムスター)かわいいね。/(コスモスの花)きれいだね〜。/(おすし)おいしそう〜。/(ぎゅうにゅうを)こぼしちゃった。/(歯が)いたいよ〜。/(魚が)いっぱいいるね〜。/(ハトが)いっぱいいるね〜。/せなかがかゆいよ〜。/はがいたいよ〜。/おもしろ〜い。/おかしい。
やぶけちゃった。/かなしい。/(いきが)くるしい〜。/あったかい。/おなかいっぱい。
ふしぎだね。/きんちょうする。/こころぼそいな。/なつかしい。(14・・なつかしい先生の写真)/うらやましいな。/うれしいな/さびしいな。/こわいよ。/きもちいいよ。
しあわせ〜。/あぶない。/あぶなっかしいな〜。/かわいそう〜。/もの足りないな〜。/くやしい〜。/ほこらしい。/もったいないな〜。/まぶしい。/はずかしい〜。/いらいらする。/むずかしい。/かんたんかんたん。/いやされる/きもちわるい。/わくわくしちゃう。/こまったかな〜。/おかしい。/すごい。/ぞっとする。/ずるい。/うそでしょ びっくり

(縮小してるので画像が粗いですが)
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kimochi02

kimochi03

姉ちゃんが描いてくれた絵と、いつものいらすとやさんのイラストを使ったものは、ダウンロードできます。

気持ちのことばカード(一部)のダウンロードはこちらから。↓
圧縮ファイルダウンロード 右クリック→「名前をつけてリンク先を保存」
カードは赤い文字が入っているものだけです。裏面用には文字を消去して印刷することも可能です。

(ファイルは「ラベル屋さんHOME」という無料ソフトで作ってあります。(拡張子.lhd)
開き方などはこちらの過去記事を参照してください。)

ネットで拾った絵を使った絵カードについては、見たい方は個別にメールください。

このカードを使ったからかどうかはわからないが、今現在、「おなかがいたい」とか「ふしぎ」とか「おもしろい」とか「いっぱいいる」とかが、(たまにだけど)少しずつ言えるようになっている。

少なくともインプットしてないものはアウトプットできっこないので、今後もカードを少しずつ増やして、インプットは続けていきたいと思う。

<きもち表現のプリント>


きもち表現の意味や使い方の理解をチェックするため、家庭学習でこんなプリントをやったりしている。(クリックで拡大)
絵カードは絵と文脈がついているからか、やった表現は意味もちゃんと理解しているようで、別の文章を使っても正しく入れられている。
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pri02
pri03

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pri05
pri06


<文字カードを作ってみた>


そして、カンファレンスで教わった文字だけのカードもいろいろ作ってみた。
こちらは文字だけだから、いくらでも簡単に作ることができる。
今のところ作ってみたのは

つかれました。/楽しかったです。/つまらなかったです。/ざんねんでした。/さびしかったです。/悲しかったです。/かわいかったです。/いたかったです。/こころぼそかったです。ほこらしかったです。いらいらしました。/おもしろかったです。/たいへんでした。
たのもしかったです。/うっとりしました。/たいくつでした。/ねむくなりました。/おかしかったです。/どきどきしました。/にぎやかでした。かんげきしました。/くさかったです。/いいにおいでした。さいこうでした。/日本一でした。/こわかったです。/いやされました。/ふしぎでした。/うらやましかったです。/くるしかったです。/しあわせでした。/しあわせをかんじました。/もったいなかったです。/あぶないとおもいました。/あぶなっかしかったです。/おいしかったです。/おいしくなかったです。/まずかったです/
口にあいませんでした。/むねがくるしくなりました。/なきそうな気持ちでした。/なきそうになりました。/こころがおどりました。/しんぞうが口から飛び出そうでした。/
なみだが出そうでした。/天にものぼるここちでした。/たのしくて時間をわすれてしまいました。/さいこうの一日でした。


文字だけのカードに需要があるかはわからないが(笑)、ダウンロードはこちら。↓

圧縮ファイルダウンロード 右クリック→「名前をつけてリンク先を保存」

カードをたくさん並べすぎても選ぶのが大変なので、まず大まかに「ポジティブ」と「ネガティブ」に分け(「楽しかったです」「かわいかったです」「ほこらしかったです」などのポジティブワードと、「つかれました」「つまらなかったです」「ざんねんでした」」などのネガティブワード)日記から判断してどちらか一方だけを並べるとか、またはもっとカードが増えたら細分化して出したりするといいかなと思う。
(味に関する表現とか、においに関する表現などに特化して)

mojicard

そして、娘は大げさな表現が好きで使いたがるので(たぶん面白いから)、大げさな表現も入れてある。(笑)
(日記で「にっぽんいち」とか「さいこうの」などを使いたがる)

うれしかったです。だけではなく、「飛び上がるほどうれしかったです」とか「天にものぼるここちでした」とか。「きんちょうしました」だけじゃなく「心臓が口から飛び出そうでした」とか。(笑)
意味さえわかれば、そういう大げさな表現もカードに入れておけば、選ぶことができる。
まあ、まずは今の自分の気持ちにぴったり合った表現を選べるところからだが。

*          *          *

カンファレンスではいいヒントをたくさんいただいた。

教材だけでなく、特別支援教育にかかわる、というより子育ての基本的な考え方まで。
それについては、せっかくいろいろなお話を聞いてきたので、後日まとめたいと思う

日記(短文作り)支援その1−iPadアプリを使って

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iPadアプリ紹介 目次はこちら


【追記】前回のカラフルな付箋から、色の数をしぼったものに変えてみました。
名詞は黄色、動詞は黄緑、形容詞、副詞は青、助詞は赤です。


さて、先日出席した「信州特別支援教育カンファレンス」では、時間ごとに分科会に分かれていて、好きな講座を選んで参加できるようになっていた。

面白い講座がいろいろあったのだが、楽しみにしていたもののひとつが
短文作成と10までの数の指導」についての実践報告である。

他の先生方は、文作りをどのように指導しているのか、興味があった。
そして娘の文作りについてもいいヒントをいただけた。
2回に分けてご紹介したいと思う。

*         *        *

しゃべれるお子さんが、ひらがなをなんとか書けるようになったとする。

じゃあ、もう日記が書けるでしょう。しゃべれるんだから、それをひらがなに置き換えていけばいいだけだし。
・・・と私たちは思いがちである。

しかし、報告例によると(うちの娘もだが)やはりいきなりそこに飛躍するのは難しいようだ。
というのも、知的障害のあるお子さんには、「ワーキングメモリ」の問題があるからだ。

つまり、「これを書こう!」というのを頭に浮かべて、えんぴつをとって、もたもた字を書いている間に、書こうとしていたことを忘れてしまうのである!

そこで、書いたものを見返してみると、へんなちぐはぐな文になっていたりする。

対策としては、やはり、「文作り」と「字を書く」というふたつの作業を分けることがよいようだ。

娘も、文作りと字を書くという作業は、今も分けている(iPadで文を打たせてから、それを書き写させている)。字を書くより早いし、途中で文を簡単に修正することもできる。
完成した文章を、書き写せばいいわけなのだ。

私だって、ブログを手書きでなんてとても書く気にはなれない。
字を書くのに時間がかかりすぎて、書こうと思っていたことを忘れてしまうからだ。(笑)

同じことなんだなあ。

文作りも、その子の段階に応じていくつかやり方がある。

<付箋アプリを使って>


ひとつが、単語を並べるやり方。
一文字一文字入力するよりは、ハードルが低いといえる。

これは限りなく、今我が家でやっている「文作りマグネット」に近いものがある。(過去記事

bun3


「いつ」「どこ」「だれ」「なに」「どうした」という要素別の単語と、助詞や接続詞も色別にして分けておき、「だれといったの?」「なにをしたの?」などと本人に聞きながら、ことばを選ばせて右下の「つくったぶん」のところにドラッグしていく。

単語のならべかえも、入れ替えも、指で簡単にできる。
基本的なことばはあらかじめ入れておき、こどもが言った単語はその場で書いて新しく作ってやればいい。(文作りマグネットでも、消せるマーカーペンで同様にしている)

付箋アプリとは言うものの、付箋は一枚もなくてもiPad上でカードを量産できる。(笑)

ただしカードを色別にするには240円の課金が必要である。
(色を分ける必要がなければ無料アプリで作れる)

postit

Post-itR Plus (カードに色をつけるには240円)
https://itunes.apple.com/jp/app/post-it-plus/id920127738?mt=8

私も最初にこのアプリの存在を知ったときは、文作りに使えないかと考えた。
が、付箋をたくさん用意するのが煩雑だと思い、二の足をふんでいた。
しかし付箋は一枚も使わずにできることがわかったので(笑)これは使えると思う。

しかし欲を言えば、キーボード活字入力の文字が小さすぎるのが惜しい!
フォントが拡大できればいいのに!
iPad上で指で書くからこんな字になってしまうのである。(汚すぎ・・)

この付箋アプリの使い方は後述する。

<キーボード入力>


これは一歩進んで、キーボードで入力するという方法だ。

キーボード入力にはいろいろな道具が使用できる。
ひとつはうちで使っているトーキングエイドfor iPad。(現在価格 8,400円)
こちらは読み上げてくれるのが一番大きい。
http://www.talkingaid.net/products/text_input

talkingaid


無料では、iPadのひらがなキーボードを使うこともできる。

keyboard

キーボードのところにある地球マークを押していると出てくる。
出てこない人は設定→一般→キーボード→新しいキーボードを追加で、日本語を選択すると出てくるようになる・・・はず。

講座では、文字を書いた場合と、キーボード入力の場合は、やはりキーボード入力の方がスピードが早いようで、ワーキングメモリの問題のある知的障害のある子には、浮かんだ文を忘れないうちに入力し、あとでじっくり書き写す、という方法がいいようだ。

ちなみにキーボードは、お子さんの特性により、iPadのような表面がつるつるしたものよりも、ちゃんと凸凹があって「押した」という感覚がつかめるものを好む場合もあるようだ。
その場合、昔ながらのトーキングエイド(支援学校とか言語療法の部屋にはあるものと思う?)などを使うといいのかもしれない。

<短文作成練習>


もうひとつ紹介されていたのがRory's Story Cubesというアプリだ。240円。
rony

https://itunes.apple.com/jp/app/rorys-story-cubes/id342808551?mt=8
私はダウンロードしていないが、数字の代わりにイラストがついたさいころをふって、出た絵を使ってお話を作る、というアプリのようだ。

このアプリでは9つのさいころをふるそうで、難易度高すぎである。
(私だってストーリー作るの難しいよ・・・)

この原理は以前作ったこれをほうふつとさせる。(笑)(過去記事:3語文の練習
bun2

こちらは「だれ(が)」「なに(を)」「どうする(どうした)」の3要素を、助詞をおぎなって文にする練習だ。

実践発表した先生もやはり3つくらいのさいころをふって、(たぶん「どこ」「だれ」「なに」さいころみたいな感じで?)文を作らせていたようだ。
としょかん  おとうさん  りんご だったら
「お父さんはとしょかんでりんごを食べていておこられました」くらいの文は作れそうだ。(笑)

まあ、うちの場合は、日記でない文作りはノンタンアニメのキャプチャ画像を使ってやっているが。(上にリンクした文作りマグネットの記事参照)

つづく。

<注:付箋アプリの使い方>


このPost-it plus というアプリ、もともとは正方形の紙を机の上に置いてシャッターを押すと認識してくれ、取り込んで並べたりグループ分けしたりできるアプリである。
正方形の紙なら、付箋でなくてもよい
こんな風にバラバラに取り込んだ紙も・・・
post2

こんな風に整列させてグループ名をつけることができる。
howto3

やり方は、グループアイコンを選択するとグループ名の上に出てくるこの部分↓
howto2

(1)のゴミ箱アイコンは、グループ削除。(2)のRename Groupでグループ名をつけたり変更したりすることができる。(4)や(5)のアイコンをタップすると、取り込んだ向きがバラバラの付箋が、整列する。

こんな風に、イラストつきのカードを取り込むと字を習いたての子にはわかりやすいかも。

新しい付箋を(iPad上で)作るには、
(一番最初の最初は無地の正方形の紙を一枚だけ写真にとればボードが作れます)

右上にあるこの部分の(2)をタップする。((1)のカメラマークは、新しく付箋を写真にとる場合)
howto1


howto4

(1)で付箋の色を変えられる(有料:240円)。
(2)で文字をタイプ入力できる。(ただし文字が小さい)
ペンの色を選んで指で文字を書くことができる。
右端の白いものは、消しゴム。
(3)の「add」で、付箋を追加。(保存)

各付箋は、長押しすることで、自由に別グループに移動させることができる。
また付箋をタップして拡大し、上の「Edit]を押すと付箋の色を変えたり文字を追加したりといろいろ変更できる。

付箋を捨てたいときは、長押しして別グループにまとめ、グループごと削除すればよい。
(グループを選択し、グループ名のすぐ上に出てくるゴミ箱アイコンをタップ)
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