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東京のSTの先生に指導をいただいて、動画にもアップしたように、娘の発音がとてもよくなってきた。
タ行が出るようになった動画 

ガ行が出るようになった動画
 
カ行が出るようになった動画

(現在は、ツの練習をしている。たまに出せるようになってきた)

学校の先生やデイの先生にも、聞き取ってもらえることが多くなってきた。

それに伴って娘に大きな変化が見えてきた。
それは、話し言葉への自信がみなぎってきたことだ。(笑)

これまで、発音が悪すぎたので母の私も何言ってるかわからないことが多く、そういうときは文字盤を指したり書いたりしてもらうことで、最終的には100%言ってることをわかってやれた。

しかしこのごろでは、言ってることがわからなくて「ちょっと文字で書いて」といっても、拒否するようになったのである!

これまでは「ハイハイ、どーせ私の発音は悪いもんね。書かなきゃわかんないんでしょ」という感じだったのだろう。
それが、このごろは「いやいや、私、話し言葉でもいける人なんで」という風になってきたのだろう、何度でも言い直してあくまでも音声で伝えようとするのだ。

そして、動画では私のあとにリピートしているから話すテンポはちょうどよくなっているが、普段自分からしゃべることばはくちゃくちゃっと縮まっていて、それも聞き取りにくさの原因になっている。

例えていえば、「ありがとうございます」が「あざーす」になるようなものだ。
「トイレに行ってきまーす」が「とまーす」くらいにくっついている。
「ゆっくりはっきりしゃべらないと、わからないよ」とくどく言っていたので、最近では、「と、い、れ、に、い、って、き、ま、す」と一文字一文字区切って言うようになった。

(全然自然な会話ではないが確かにその方がこちらも聞き取りやすい)

問題は、まだ不明瞭な、出せない音がいくつかあること。
娘「い」
私「い?」
娘「ぬ」(
私「ぬ?」
娘「が」
私「が?」
・・・という感じで、一文字一文字確認しながら会話が進む。
途中まだ出せない音が含まれていると面倒である。
聞き間違うと「ちがう!」「ちがう!」といって正解するまで次の文字に進めない。全体像がわからないので推測もできず、はなはだめんどくさいことになってきている。^^;

(特に人名当てクイズは大変。
娘は現在4カ所のデイに日替わりで通っているが、それぞれの場所のお友達の名前をフルネームでよく覚えていて、名前を教えてくれるのだが、文脈関係ないので聞き取るのは難しいのだ)

STの先生のお話によると、リピートしたり音読したりのときと、自発語(自分で考えてしゃべること)のときとは、使う脳の容量が全然違うらしい
自発語では言う内容を考えたり文を組み立てたり順番に音を送り出したりということに脳の容量をたくさん使ってしまうのでしゃべることばのスピードまで気を回す余裕がない?(ちょっと自己流に解釈してるかもですが)ということのようだ。

*            *           *

さて、STでは、言語評価というものをして今後の学習に生かせるようにしてくれる。

私は他県から通っていて時間がないので、家で言語評価をしてその結果を先生にもっていく、という形をとっている。

言語評価の本は自分で買いました。
●LCスケール

アマゾンで買えたので、STなどが受けられないご家庭では、(ちょっと高いけど)我が子にやってみるのもいいかもしれない。

言語評価をすると、娘の弱点がよくわかる。
LCスケールでは、言語の発達を
ことば芽生え期
一語文期
語連鎖移行・前期
語連鎖移行・後期
語操作期
発展・前期
発展・後期


と分けている。
我が子が上のうちどの段階なのかが分かるのだ。

娘の場合、しゃべるのは一語文がほとんどだったりあまり外ではしゃべらなかったりだが、言語評価をすると発展・前期には到達していたようだ。

ただ、まだまだ言語の理解があやふやなので、この結果を参考に学習していきたいと思っている。

詳しい検査結果は限定記事で公開するが、特に娘は疑問詞がほぼ全滅状態だった。
だから質問をはぐらかしてばかりいるのか。(笑)

「だれ」「いつ」「どこ」はわかっていると思っていたが、たいていの質問では、
「花子さんはきのうお父さんと動物園に行きました。」
Q「花子さんはきのうお父さんとどこに行きましたか?」という感じで、「どこ」そのものの意味がわかっていなくても、抜けている単語を答えると正解してしまう、という側面がある

この評価では
「花子さんはきのうお父さんと動物園に行きました。」という文なら
「だれが行きましたか?」「どこへ行きましたか?」「いつ行きましたか?」という感じで、質問文がヒントにならないように工夫されているのである。

ともあれ、その後家庭学習でも疑問詞を集中的にやったところ、半年以上経ってもう一度やってみたら今度は疑問詞は全問正解だった。
やりとりもずいぶんできるようになった。

こうして、我が子の弱点を知ってそれを補強していく形で学習を重ねていくことで、コミュニケーション力を伸ばしていけると思う。

(疑問詞を学ぶために作った手作り教材は別記事としてシェアしたいと思う)

今は、やはり助詞が弱点なので、いつ、どこ、だれがわかっても、「だれが」「だれに」「だれと」というような、助詞つきの疑問詞になると弱いことを指摘していただいた。
(やはり「が」「に」「を」あたりが弱い。)

これを学習する助詞カードを新たに作った。受け身文の理解とかはまだまだその先につけるべき力だな〜と思うので、ちょっと早かったかな。

他にも「〇〇したらどうしますか?」的な問題は質問の意味そのものが全然わかっておらず、これも今後学習したいところだ。

だいたい娘の場合、質問文と答えの文をセットで何度もパターン学習することで質問の意味と答え方を理解していく。
以前からずっと「どうして?」の質問に答える練習をしていたのだが、このごろになってようやく「どうして猫がすきなの?」「ほえないからです」など、自分の言葉で答えられるようになってきた。

これからは他の質問にも慣れていけるといいと思う。

●語彙テスト
もうひとつ、語彙テストというのもやった。

これはリストだけもらってきて家でネットの写真を集めてカードを作った。
(見たい方はメールくださればお見せできます)
写真を見せて、「これなに?」と聞いてことばで答えてもらうテストである。

アイロン あさがお  あひる いか いぬ いのしし うし うちわ えび   おの  おまめ おいも 
か かさ  かたつむり かぶとむし かめ  カラス  カンガルー きりん きんぎょ   くま  くも くり 
サイ さくら  ざぶとん サメ  サル しか   シーソー  じてんしゃ   しまうま   スイカ セミ せんぬき ぞう
  だいこん  たけのこ だちょう たぬき ちりとり  ツバメ ツル  手 テレビ トンボ
 なす にしきごい  にわとり   のこぎり
 はさみ はと ひつじ  ひよこ   ふぐ ぶどう  ヘリコプター ペンギン ピアノ 
 まくら  まつ(松) めがね  みみ むかで
やかん やぎ やま      ゆみや ゆり  ヨット
ライオン  らくだ れいぞうこ ろうそく
 ワニ
 
これについては、
●できたもの
ぶどう かさ  だいこん
ちりとり  えび  あひる だちょう
アイロン ふぐ  はさみ  はと  ヘリコプター
ひつじ ひよこ いか
おいも  いぬ じてんしゃ  か  かぶとむし
かめ  カンガルー  カラス  かたつむり
きんぎょ  きりん  にしきごい  くま  くも
くり  まくら  おまめ めがね  みみ
なす  にわとり  のこぎり ペンギン ピアノ
ライオン れいぞうこ  ろうそく  サイ
さくら  サメ  サル  セミ  シーソー
しか   スイカ   手 テレビ トンボ ツバメ ツル  
うちわ  うし  ワニ   やま    ゆみや  

●すぐ言い換えてできたもの
しまうま(うま、と言ってすぐ言い直した)
ヨット(ふね、と言ってすぐ言い直した)
たけのこ(最初植物の竹の写真を見て「ささのは」と言ったので食べるたけのこの写真を見せたら言えた)
 
●ヒントを出してわかったもの
「あさがお」(「あ」とヒントを出してわかった)
「まつ」(「ま」とヒントを出してわかった)
「らくだ」(はじめ「うま」といい、「せなかにこぶがふたつあるね」とヒントを出すとわかった)
「たぬき」(はじめリアルな写真を見て「あらいぐま」といい、漫画を見せるとわかった)
「ゆり」(「ゆ」とヒントを出してわかった)

●間違えたもの
いのしし→(迷って「ぶた」と言った)
むかで→(「むし」と言った)
せんぬき→(「ネクタイ」(形が似ていた))
やぎ→(「ひつじ」と言った。)
やかん→(「ポット」と言った。間違いではない?)

生き物が好きで図鑑などよく眺めていることもあり、動物や鳥や魚の名前などはわりと語彙が多いと思う。もっとマイナーな生き物の名前もわかる。
が、植物や虫は好きではないのであまり詳しくない。(笑)

*          *         *

他にも、視覚優位の娘は聴覚が弱いということでもあり、聴覚処理の力が上がってくればもっと聞いたことばを記憶にとどめてアウトプットする力にもなるということで、STでいただいた宿題として聞き取りの練習をしている。

以前紹介した「きくきくドリル」というもの。(過去記事

これを実施してみて、娘はいかに聴く力が弱いかがよくわかった。
そして普段、いかに本人の理解を超えた話しかけをしていたかがわかり、反省した。(^^;
娘は3語文あたりは復唱したり書き取ったりはけっこうできる。
(例:「だれが花瓶をわったのですか?」 「泣きながら走っているのはだれですか?」「りすが木から降りようとしています」くらいの長さの文)
ところが、もうひとつ要素が加わって4語文になると途端に崩れてきて、一語くらいしか復唱できなかったりするのである。
容量オーバーでプチパニックという感じだろう。

こんなに短い文章でも一度に記憶にとどめておくことが難しいのなら、普段容量オーバーが続くと心のシャッターを降ろして周りに対してスルーを決め込むことになるのだと思う。

この結果を得て、学校の懇談会でも、「なるべく3語文くらいの短さで、ゆっくり、はっきり話しかけてください」とお願いした。

家でも、話しかけ方を変えるように心がけている。
このごろ言葉が伸びてきたように思うのは、そのためかな?と思う。

*             *       *

先日コミュニケーションの講演会に出てきて、講師の言語聴覚士の先生もおっしゃっていた。

ことばのシャワー(もとは「ことばのお風呂」)という表現を今は誤解して理解している人が多いと。
ことばにどっぷり浸かり、たくさんのことばを浴びる環境にいればことばが育つという意味に理解している人がいるかもしれないが、それは間違いだそうだ。
「ことばのお風呂」の本来の意味は、本人がリラックスしてあったかい、心地よいと感じられる言語環境のことを指すのであって、それは本人がどの発達段階かによって変わってくるそうだ。

たとえば、クレーン(親の手をとってほしいものを取らせる)の前期の段階にいる子供(先生は「うっすら三項関係」と呼んでいる、まだ本人と物の間に第三者の(親の)存在があまり入ってきておらず、母親の目を見ない段階)に、パラレルトークと呼ばれる、子供の行動をことばにして実況中継したり(「くつをはいたね、ぼうしもかぶったね」)本人の気持ちを言語化したり(おいしいね、あったかいね)という話しかけをしても、無駄な努力に終わるのだそうだ。
実際そのような話しかけを療育センターのクレーン前期の子供たちにしても、全然伸びていかなかったと。
なぜならまだ親など第三者の存在が本人の眼中に入ってきていないからだそうだ。
その段階の子には別のアプローチをしなければならないのだ。

話は飛ぶが、娘が大勢の中にいるとき、こちらが話しかけてもまったく無視しているのは、やはり容量の関係があるのかなと思う。

イメージ図を作ってみた。

静かな環境では、娘の受容器はことばをキャッチできる。
shigeki


しかし騒がしい環境や刺激の多い環境では、娘の受容器は飽和状態で、そこにことばをかぶせかけても、キャッチできない。
shigeki2

だから耳が聞こえていないかのように、言葉がけに反応しなくなってしまうのかなと思う。
ことばの長さやスピード、内容についても、娘が全くキャッチできなければいくら浴びせても仕方がないので、キャッチできるようなボールを投げてやることを心掛けたいと思う。

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