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【追記】文が長すぎたので短縮しました。(まだ長いけど)

子どもにルールを守らせるということについて、最近考える機会が多い。

学校というところは集団生活なので、必ず家とは違うルールがある。
そして学校という集団の中でルールを守ることは、将来社会に出てルールが守れる人になるための基礎になる。

が、子どもの中には、生まれつきルールを守ることになんの抵抗も努力もいらない子もいれば、大変な労力を要する子もいる。
後者は悪い子というわけではなく、ただ型にはまらないタイプなだけで、そういうお子さんは豊かな発想をもっていたり興味関心が幅広かったりと素敵な面ももっているのだが、いかんせん日本の小学校ではしょっちゅう怒られることになりがちだ。

私も、どうしても型にはまらないタイプの子にどうやってルールを守らせるか、日々頭を悩ませている。
(型にはまらない小学校というのは公立ではほぼないが、私立では出始めているけどね。
長野県内にこの春開校した私立小学校も、そのような学校だ。私立は裕福でないと無理だけど、笑)
https://diamond.jp/articles/-/180118

*       *         *

私がルールを守らせる上で大事だなと思うのは以下のことだ。

\萓犬燭舛隆屬妊襦璽襪鯏一すること

私もバイトのとき、A先輩がやれと言われてやったことをB先輩に怒られた、なんてことがよくあった。

学校も同じで、ある先生がいいと言ったからやったら別の先生に怒られた、なんてことがたびたび生じる。
小学校はたいてい校則なんてものもないし、先生次第なところも大きいのだ。

しかしいろんな先生で言うことが違うというのは子どもが混乱するし、下手するとルールを守る気持ちそのものを潰してしまうおそれがある。

なので、中心となる人がルールを作ったら関係職員全員に文書で配布し、統一した意識をもってあたることが必要だと思う。

∨椰佑眷柴世両緻鸞をかわすこと。
よく「先生との約束を破った」と怒られているが、全然本人は約束なんかしていなかったりする。

約束とは、双方が納得の上取り決めたものであるはずで、一方的なものは約束とは言わない。上からの押し付けである。

小学校低学年くらいのうちは、先生の言うことは鵜呑みにして素直に聞いていたものが、高学年くらいになるとそうはいかなくなる。
なんでこれをしちゃいけないの?と理由を聞いてくる。
その理由が納得できなければ取り決めは成立しない。
また、理由からいろいろ考えて抜け道を探ることもある。
でもそれが成長の証である。
なぜそのルールがあるのか、納得できるまで話し合うことも必要。
そして、こちらがはっきり理由を言えないようなルールは、たいして重要ではないということが多い。

ルールは明確にすること
悪いこと(とその先生が思っていること)を見かけるたびに注意していたらルールは膨大になってしまう。
人を叩いてはいけないなど、誰もがわかりきっていることは別として、今注意していることは以前、ちゃんと本人に説明したことだろうか、それとも今回初めて教えることだろうか。
問題児扱いする前にちゃんとその子にルールを伝えたかを反省する必要がある。
(伝わっていない場合、悪いこととは知らなかった可能性がある)

また、それはどうしても注意しなければならないことかも考える必要がある。

以前玉井邦夫先生の講演会で、「いいこととダメなことの間に、好ましいことではないけどさほど重要ではないというグレーなゾーンを作ってください」と言われたことを思い出す。

nogood


上はすべての行動を「いいこと」「ダメなこと」のふたつに分けているので、朝から叱ってばかりの生活になる。
下は、その両者の間に「どっちでもいいこと」という叱らないゾーンを作っている。
つまりルールにも優先順位をつけ、グレーゾーンについては言いたくても我慢することがこちらにも必要ということだ。

たとえば、友達を叩く、人のものを黙ってとる、学校の敷地外に出て行く、などは「絶対にしてはいけないこと」だが、鼻くそをほじる、ひじをついて座っているくらいのことはその子にとっては優先順位のうち「やらないにこしたことはないけどすごく重大なことでもない」ゾーンに入るかもしれない。

ルールも100くらいあればもう本人も覚えきれないし、守る気をなくす。
5つなり3つなりに絞って、守れるようになったところで本人に相談してルールを増やしていけばいいと思うのだ。

ぅ襦璽襪呂錣りやすく提示すること(視覚支援)
3つなら3つに絞ったルールを、口約束ではなく文字に書いて壁に貼ったり、イラストにしたりして目でみてわかるようにすることはとても重要だと思う。

特にADHDのお子さんとか、注意力散漫なお子さん、知的障害のあるお子さんというのは、ワーキングメモリーが小さいというか、ルールを常に頭の片隅に置いておくことが難しい
ワーキングメモリーはよく作業台にたとえられるが、別の、本人の気をひくものが入ってくると、作業台の上はそのことで占められてしまい、ルールなど忘れてしまうのである。

なので、記憶に頼らなくてもルールがつねに視界に入るように、視覚支援が欠かせないと思う。

知的のないお子さんであれば文字で、知的障害があれば(なくてもだけど)イラストがあればわかりやすい。

以前も書いたが、どうしても靴を履いたまま畳の上にあがる子がいて、毎日毎日怒られていたが、靴の絵に赤でバッテンをつけた絵を貼ったらそのときからぴたりとしなくなったのだ。
その子はそれまで反抗的だったわけでも言うことを聞かない子だったのでもなく、ただ「畳の上に靴であがっちゃいけない」というルールをついついいつも忘れてしまっていただけだったのだ。

私も、眼医者に通っており毎晩目薬をささなければならないのだが、どうしても忘れてしまうので、携帯のアラームを寝る前の時刻に合わせてかけておいて、知らせてもらう。
それがないと、絶対に忘れる。
毎日毎日、一日中目薬のことを考えているわけにはいかないからである。

視覚支援にはもうひとつ重要な利点があると思う。

それは、親に言われるとムカつく思春期に、余計な軋轢を生まずにルールを伝えることができるという点である。(笑)

スーパーで、「環境のためレジ袋を持参しましょう」というポスターが貼ってあるのと、どこかの買い物客のひとりに「あなた、環境のためにレジ袋を持ってきてくださいよ」と言われるのと、どちらがいいかといったら、それは貼ってあった方がもやもやしないだろう。(笑)

うちの娘も、注意するとなかなか素直になれなかったり、下を向いて固まったりするのは、裏を返せば親に言われることのダメージが大きいということでもあると思う。
口で伝えるよりも、ルールを貼っておいた方が本人も心穏やかなのである。

ゥ瀬瓩覆海箸世韻犬磴覆て、どうすればいいかも伝えること。
「ここから入っちゃダメ」だけでなく「反対側のドアから入りましょう」または「先生のおゆるしが出たら入りましょう」など、代替案を必ず伝えること。
「体育館は使っちゃダメ」じゃなくて、いつなら使ったらいいのかも伝えると子供も受け入れやすくなる。

守れた時はいいことがあるように。
好ましくない行動は、なくなったらそれが当たり前になってしまうが、好ましくない行動がなくなったということは、本人がそれだけがんばっているということである。
それをきちんと評価したい。

学校では、トークン方式を採用している。
ルールを守れたらその日の終わりとかにシールを貼る。
シールがたまったら、お楽しみのことをする。(畑でとれたもので料理をするとか)

*        *         *

さて、そんなことを仕事の上で考えていると、自分の娘に対して、いろいろとまずい叱り方をしているなと、気づかされる。

娘は、注意されると必ず反抗(口答え)して素直じゃないが、その後言われたことは守る子である。
つまり、注意されたことのダメージがかなり大きい、ガラスのハートの持ち主なのだ。^^;

娘はもう他害はすっかりなくなったということなので、今娘に身につけさせたいルールは何か、と考えてみると、
・よその子に張りつかない

・人のいるところで、胸や股をさわらない
(かゆかったり、服が気になったりして触ることがあるので)

・電車やバスで、口と脚を閉じよう(笑)

・身だしなみ
(食べた後顔をきれいにする、眼鏡を拭く、シャツを出しておかない、など)

・部屋から出るときはテレビを消す

くらいかなと思う。

大したことでもないのが入っているのは、それだけ今の娘は落ち着いて生活できているということでもある。
朝の支度も早いし、切り替えも早くなった。
出したものは片付けるし、そういう点は上の子よりもきちんとできる。(笑)
学校のご指導のたまものであるし、娘なりに成長しているということだ。

その中で最近一番困ったことといえば「よその子に張りつかない」ということ。

娘は小さいお子さんが大好きなので、出かけた先に赤ちゃんや小さい子がいると、その後を付け回してしまう傾向があった。

それはダメ、と強く言ったところ(実は視覚支援で伝えていなかったのでこちらにも落ち度があったと思う)ストーキングすることはしなくなった。

それより前は赤ちゃんにチューしたがって困ったが、それも強く言ったところしなくなった。

注意されれば守れる子なのである。

で、先日、公園に遊びに行ったら、レジャーシートの上でピクニックをしているご家族がいて、そこに赤ちゃんがいた。
娘はレジャーシートのそばにぴたりと張り付いて、じーっと赤ちゃんを見ているのである。
家族のだんらんに、部外者が一人張り付いている状態。^^;

慌てて引きはがしに行ったが、頑として動かなくて困った。
これは私に怒られて傷ついたり、意地になっているからということもある。

でも考えたら、「赤ちゃんのそばに行ってずっと見てちゃダメ」というルールを、本人にわかるように伝えたことがなかった。
言われてないのだからわかるわけがない。
(自動的に周りの空気を読んでそろそろ迷惑がられているから去ろうか、と気づくなどという高度なことは無理)

その都度叱って子どもの心を傷つけるよりも、ルールを明確にしてビジュアル化した方がいい。

ということで、いくつかカードを作ってみた。
rule01

rule02

rule03

rule04


これを冊子にして、ルールブックにした。
守れたら、うんとほめていこう。

rule06

rule05


今回のは使える人はあまりいないと思いますが、同じようなことで悩んでいる方がいたらということで、一応イラストの方と生活用教材の方にアップしておきます。
イラスト(「ルールブック」のフォルダ)
https://drive.google.com/drive/folders/1UgSd1GWk75o6kHxGhGCUF0_8aLsoG2Wp?usp=sharing

生活用教材

https://drive.google.com/drive/folders/0B31fHTDqXEGba2d2Y1lycmI4WG8?usp=sharing