働く主婦の独り言

自閉症合併のダウン症(DS-ASD)の娘を育てています。

ハイパーレクシア

幼児期の視覚支援について(長文)

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昨日は、知る人ぞ知る、支援グッズの「おめめどう」主催の視覚支援セミナーに参加してきた。

とってもいいお話だった。
そして、もう終わりの方では、なんだか涙がでてきた。
娘に申し訳なくて。
こんなにも支援のない状態で保育園にすでに2年以上も通わせてしまったことについて・・・。

でも誰が悪いわけでもない。
娘の自閉症の診断が名実ともにちゃんとついたのが年長にあがったばかりの4月。
保育園の先生方は、とってもいい先生たちだ。娘をとてもかわいがってくれる、善意の塊の先生たち。
ただ、知らなかっただけなのだ。こういう子たちにどんな支援が必要なのかということを。
知らないっていうのは、そういうことなのである。

障害があってもなくても○○ちゃんは○○ちゃん。同じ子どもには変わりがない。それはその通りである。
でも、「ふつうに育てればいいんですよ」という、障害告知の際によく医者から言われる言葉は、ひとつ間違えば、障害を障害と認めず、あるいは診断名だけは認めても、その子に必要な支援をしないことになってしまう。
これは悪しき平等主義だと思う。
(これについては、過去記事「統合教育の問題点」にも書いた)

だから、障害のある子を取り巻く大人たちは、親であれ保育士であれ、ある程度の勉強は必要なんだろうと思う。
私も、年長になってから自閉症関係の勉強会に出るのはこれが2回目だ。
自閉症児の親としては、まだスタートしたばかり。

今回のセミナーは自閉症の子のことをとりあげていたが、視覚支援が必要という意味では、ダウン症の子も同じだと思う。
だから自閉症の子への支援の仕方は、ダウン症の子にもとても参考になる

ただ、ダウン症の子の場合、おとなしかったりこれといった問題行動がなかったりするために、本人が困っていることに誰も気づかず、「知的障害があるからしょうがない」で済まされがちなんだろうと思う。
済まされない場合は、本人が(本人のせいじゃないことで)叱らたり。

私たち親は、知的障害もないし自閉症でもない。
だからたとえ母親でも、本人の脳みそにはなれないし、本人のことがわかるわけではない。
そんな私たちに求められることは、きっと子どもの前に「あなたのことは母の私もきっとわかっていないんでしょうね。でもわかりたいから、一生懸命考えます」という謙虚な気持ちなのだと思う。(これは、健常児の子育てでも同じだけど)

*      *       *

近々、ろう学校の先生の提案により、ろう学校の先生も交えて初めて支援会議というものを開いてもらうことになっている。

実は私はこの期に及んでもなお、「保育園の先生にそこまで要求してもなー」「関係が悪化してもイヤだしな〜」と躊躇する気持ちが、ちょっとあったのである。
でも甘かった。なんとかしてもらおうという必死さが足りなかったな。親がこんなんでは園に伝わるわけがない。^^;
幼児期という大事な時期に「どうせ私はわかってもらえない」「ここで起こっていることは私にはわからない(関係ない)」という気持ちを毎日味合わせていてどうするのか。

あらためて、保育園で支援をしてもらうことに親より熱心になってくださったろう学校の先生に感謝である。

・・・ということで、今回「娘には保育園でも絶対に視覚支援が必要だ」という決意が固まった。
強い意志をもって(でも物腰やわらかく、頭をクールにして)保育園との面談にのぞもうと思う。

*      *       *

大事なお話が盛りだくさんだったのだけど有料のセミナーなので内容をここに書いてしまうのはまずいかな?と思うので、それは保育園との支援会議に使わせていただくことにして(笑)私がとても印象に残ったお話トップ3の要点のみ。

<ボトムアップとトップダウンという考え方>


障害のある子に対するアプローチとしては、この2通りがある。

これはことばの使い方が目新しいだけで、前から知ってはいた。(もともとは経営用語のようで、ここでは独自の意味を持たせている)
つまり、本人を変えるのか、周りが本人に合わせるのか、という2通りである。

療育とか訓練とかは前者(ボトムアップ、本人の持つ力の底上げ)、本人がありのままで過ごしやすくする工夫が後者と言えるかもしれない。

歩けない子には車いすがあるし、見えない子には点字、聞こえない子には手話がある。
これらは歩けない、見えない、聞こえないという特性はそのままに、それに合わせた支援だからトップダウンのアプローチだ。

ではダウン症の子とか発達障害の子にとって、車いすの子の車いすにあたるものは何か?
それが視覚支援である。

音声言語だけで伝える、音声言語だけで語りかける、音声言語だけでやりとりする。これらは、本人にとってはかなりわかりにくい、きつい方法である。
「ついてこれるもんならついてきてみろ!」的な環境になってしまう。
(今の保育園の状況はこれ)

やはり、身体障害などとは違い、具体的に目に見える障害ではないために、障害の知識がないと自分たちと同じ尺度で考え、周りの子と同じやり方でやろうとしてしまうのだ。
「だってこの子、聞こえてるじゃない」「だってしゃべれるじゃない」となる。

知的障害って、発達が遅れるという、それだけじゃないのだ。
ものの捉え方のシステムがそもそも、親とは違うかもしれない。

よく「ダウンちゃんは頑固だから」「座り込みはダウン症の子によくあることだから」ということばを聞くが、ちゃんと支援してあげれば、もっと本人が動けるかもしれないのだ。本人からすればそんなレッテルは濡れ衣かもしれないのである。

<音声のみでの声かけは、本人にとって情報にはならない>


視覚優位とは言いかえればそういうことなのである。
これは保育園に伝えなければならないな、と思う。
口だけで知らせても無駄、目からの情報が必要なのだ。
「言って聞かせる」から、「見せて伝える」子育てへの転換、が必要なのである。

私も、ミニホワイトボードを常に文字盤とセットでカバンに入れ、持ち歩いている。
保育園に送りにいったとき、何度言っても動かないときは取り出して
1.くつしたをぬぐ(←はだし保育なので)
2、くつををげたばこへいれる(←げんかんに脱ぎっぱなし)
3、かばんをもってくる

と書いてやると、さっと動く。
しかし、保育園の先生が文字を書いて本人に見せているところを見たことがない。
「聞こえてるんだし・・・」というところだろう。
このあたりは、今日お聞きしたエピソードをお話したりして、お願いしたいところである。

<音声言語のやりとりでわかりあえたと思ったら大間違い>


これは大変興味深い話だった。

聞こえているし、しゃべれもするのに、思ってもいないことを口にしてしまう子どもたちがいるのである。
(特に話し言葉の苦手な子)

今回お聞きした事例は、自閉傾向のとても強い子どもたちのお話なのかもしれない。いわゆる「典型的」な。
しかし、自閉傾向というのは「薄いか濃いか」というスペクトラムなので、うちの子にも思い当たる部分がすごくあった。
そしてとっても腑に落ちた。

うちは、毎回毎回そうなるわけではないのだ。STや家でもパターン練習したし、正しく受け答えできる「ときもある」。
そうなると、正しく受け答えできないときは、質問の意味がわからない、つまり知的障害のせい、とされてしまうのである。
でも、知的障害のない高機能の自閉症の子たちも、相手の質問がわかっていて、自分の言いたいこともわかっていながらも、口からは全然関係ないことばが飛び出してしまうことがあるのだ。

セミナーでお聞きした具体的な事例についてはここでは書かないが、似たような例として、たとえばここにコメントくださる方のお嬢さんも、頭をぶつけて痛いときに、「いたくないー」と叫ぶそうである。
これは、「痛くない?」と聞かれたときの遅延エコラリア(オウム返し)。

また、「光とともに」という漫画にあったのは、(うろ覚えだけど)「これ盗んだ?」と聞かれてやってないのに「ぬすんだ」と答えてしまう子。

「うどん食べる?」と聞いて「たべる」と答えたその言葉さえ、ただのオウム返しかもしれないのである!

最悪なのは、周りの人がそのことを知らず、本人が口にしたことばに振り回されたり「だってさっきあなた、こう言ったじゃないの」と責めたりすることである。
そんな、本心からでない音声のみのことばのやりとりなんかで、本人とコミュニケ―ションがとれていると思ったら大間違いなのだ。・・・と講師の先生は言っていた。

自閉症の子たちは、出したいことばはわかっているんだけど、それを頭の中から探して見つけてくるのに、とても時間がかかるようだ。たとえたくさんしゃべれる子でも。
だから、頭の中をやみくもに探って、浮かんだことばを言ってしまうことがあるのだ。
そういう場合、文字にして見ることで、自分の頭の中が整理できるようである。
だからそういう子たちには、絵カードや文字を見せて選ばせたりすると、本当の気持ちを答えることができるのだそう。

・・・そんなことはつゆ知らずに、ただしゃべれるようになるまではという気持ちで小さい頃娘にPECS(絵カードを出させて要求を伝える方法)をやってきたけれど、これは本人にとっては、欲しいものを伝えるためのとてもいい練習になったのだなと思う。
もししゃべれていたら、絵カードなんてやらなかっただろうし、やらなかったら、口に出した言葉だけで本人の要求に答えたとこっちは思いこみ、子どものストレスになっていたかもしれない。

娘が外で他人に何か聞かれたときにはトンチンカンな答えが目立つのは、音声のみのコミュニケーションだからかもしれないな。
相手の質問はわかっていても、また自分で言いたいこともわかっていても、その言葉を頭の中から見つけてくるのには時間がかかることを知っておかなければならないなと思った。
だから質問と答えの選択肢を文字に書いてやって選ばせるとすぐに答えるし、次から同じような場面で適切に答える場面が増えてくる。

また文字盤も、発音が聞き取れないからと始めたものだが、話し言葉よりも文字で示す方が、本人にとっては得意なのかもしれない。
どうりで、話し言葉では聞いたこともないような表現や少し長めの文章を、文字盤でなら指せるわけだ。

でもこれはなんかわかる気がするな。
私も、しゃべるよりは書く方が楽だから。(笑)
だから、自分の考えをまとめるために、よくノートに書きだしていたっけ。
自閉症の子たちも、目で見ることで、頭の中の整理ができるようだ。

<なぜスケジュールが必要なのか>



今日から何をしたらいいのですか、という質問には、まずはスケジュールを視覚的に示すこと、と答えているそうだ。

これも面白い話だったのだが、今何をすべきかを子どもに理解させる方法は、発達年齢によって変わってくる。

まだ時間の概念のない子には、活動の場所を分けることで(食事の場所、おむつがえの場所、遊ぶ場所・・・)「ここに来たらこれをする」ということがわかり、行動の切り替えができるのだそうだ。(活動と場所を一致させることを構造化という)

だんだん年齢があがると、時間の概念ができてくるので、同じ場所でいろんな活動をしても切り替えることができるようになる。
しかし、時間の概念がわからない自閉症の子や知的障害の子は、同じ場所でいろんな活動に切り替えるのが難しい。

そのままでなにも手だてがないと、なぜ同じ場所なのに行動を切り替えなければならないのかがわからず、うまく切り替えられない。
そこで、活動ごとに場所を分ける代わりになるのが、視覚的な個別のスケジュールなんだそうだ。

これはわかるわかる。うちも、なにもないと朝の支度なんて永遠に時間がかかると思えるほどだが(笑)リストを作って端から消していくとさっさと動くので、毎朝必ずやっている。

今何が求められているのか、見通しが立つことで、行動の切り替えがしやすくなるのである。

講師の先生のおすすめは、カレンダーとその日のスケジュールを連動して示すことであった。
おめめどうでは巻物カレンダーというものを販売している。
普通のカレンダーでは、知的障害の子にはたとえば日曜まで行ったら次の週は下の段だよ、というのがわかりにくい。
(だからうちも作ってはみたものの本人があまり見なかった)
これは、右へ行くほど先のことになるので、わかりやすいのである。

その日のスケジュールは、できれば前の日に教えるのがいいそうだ。
(私達だって当日急に予定を言われるよりは、前もって言われた方がいい)
知的障害の重い子でカレンダーがわからない子には、数日間にしぼってもいいそう。

そういえば、5月に見学した新しい支援学校でも、何を言っても座り込んで動かなかった子に、知的障害が重いからわからないかな、と思いつつも視覚的にスケジュールを示したところ、見通しがついてすんなり動けた、と言う話を聞いたっけ。

視覚支援をすることにより、自分がわかる世界で生きているという安心感が生まれ、それが受け入れてもらっているという安心感につながるのだそうだ。
保育園でも視覚支援を取り入れてもらえれば、娘は今のような、周りは自分と関係ないという姿勢が改善し、今よりもっと安心して過ごせるかもしれない。
音声言語だけで育てられた子は、わからないままに大きくなっているので、小学校中学年くらいになると学校に来なくなる子が多いというお話もあった。

*        *         *

この日は支援グッズの使い方や販売もあり、たくさんアイデアや刺激をもらってきた。(笑)
そろそろ、スケジュールの示し方をこれまでとは変えようかと思っている。
文字が読めるから、文字で示すことができれば、写真を撮らなくても簡単に用意できる。

おめめどうの商品のよいところは、誰もが使えるという点だ。
私が作っていたようなスケジュールの示し方(これこれ)は、パソコンで写真や文字を配置したりラミネートしたりして時間がかかるし、誰もが作れるといったものではない。
その点、誰が担当しても同じフォーマットを簡単に使えるというのは、いいと思う。

私も保育園での支援会議までには新しいスケジュールを作って、保育園でも簡単に(文字を書くだけで)スケジュールを提示してもらうよう、お願いしてみようかと思っている。
字を書くだけなら、テンプレをこちらで用意すれば保育園も抵抗が少ないのではないかと思う。
きっと他の園児さんにとっても見通しがつきやすくなると思うし。
またできたらアップしたいと思う。

そうそう、こんなツールもあることを知った。
「あのね♪DS」という商品。
ペンタッチで文字盤を押すと、しまじろうのメールパソコンのように、上に文字が並ぶ。
そして「しゃべる」ボタンを押すとしゃべってくれる。

これいいな。そしてipadを買うより安いかも。(DSなら家にある)
ただ画面が小さいことが難点だけど・・・。

支援会議の前に聞けて本当によかったと思うお話だった。
おめめどうはセミナーや講演会を行っているので、興味のある方はどうぞ。

就学に向けて(年長編その1)新設の特別支援学校見学

就園・就学に向けて目次はこちら


新年度になって、学校関係者はみんなバタバタしているだろうと思い、控えていた就(学)活を、GW明けからぼちぼち開始した。

今日は4月に開校したばかりの、社会性とコミュニケーション力をつけることを目指した特別支援学校見学へ行ってきた。
じっくり見たり話をしたりしたかったので、今回は私単独で。

他地域の方にはあまり参考にはならないと思うが、今日の感想を忘れないうちにまとめておく。

<社会性とコミュニケーション力を育てる>


このふたつの謳い文句が魅力的だと思ってここを第二志望校にしていた。(第一希望はろう学校)

ここは地元の養護学校の分校という形になっているのだが、本校との違いは、やることは同じでも、社会性とコミュニケーション力をつけることに主眼が置かれているということだった。

たとえば、今日はこども達は電車に乗ってお出かけし、また帰ってくるという校外学習をする日。
本校だったら、みんなで楽しく遠足のような形で行って帰ってくることが目的。(生活・集団に力を入れている)
この学校の場合、電車の切符を自分で買うという社会体験や、会った人に挨拶するという目標(社会性)に重点目標が置かれる。

コミュニケーション力に関しては、やはり友達同士のコミュニケーションというのはすぐには難しいので、まずは先生との1対1のやりとりができるようになることを目指すということだった。それができるようになったところで先生を介しての子ども同士のやりとり、そして最終的には子ども同士のやりとりを目指すということのようだ。

うちの子も、親以外の人とのやりとりができるようにしたいので、まずは先生との1対1のコミュニケーションを目指すところからかな、と思っている。
ただ、ここのコミュニケーションの授業はろう学校のように言語習得をターゲットにしたものではなく、社会性を育てる、という目標の中に位置づけられている感じだった。

一例をあげると、4月に入ったばかりのある子は、パソコンがやりたいとき、パソコン室のドアを蹴飛ばして「やらせろ!」みたいな感じで暴れていたそうだ。
それが、先生たちの手厚い支援と指導により、一日のうちいつパソコンを使わせてもらえるのか、「○○が終わったらパソコン」みたいな条件を理解して、それまで待てるようになった。
そして、パソコン室の鍵をもっている先生のところへいって、先生の肩を叩き、ことばで(「終わった」など)表現して、鍵をもらうことができるまでになった、というお話を聞いた。

4月から始めてまだ1カ月ちょっとである。その間に、その子は何か要求があったときに暴れるのではなく、いつできるのかの条件を理解し、他人にことばでお願いに行けるようにまでなったのだ。
すごいな、と感心した。

校舎の中はさまざまな視覚支援にあふれており、どの方向へ行けば何の教室があるかも、すごくわかりやすく提示されていた。
(大病院のように、廊下の分岐点の床に矢印とイラストがあり、こっちへ行くと何があるかが一目でわかるようになっている)教室にはそれぞれ具体的な名前(にじとかたんぽぽとか)がつけられ、プレートにイラストとひらがなが示されている。2階は空にあるもの(太陽とか虹とか)、1階は地上にあるもの(草花など)の名前で統一されているのも感心した。

こども達が安心して過ごせるために、という工夫が随所に感じられた。
気の散る子のために個人のついたてもバッチリ用意されていたし、タイムアウト用(気分が落ち着くまでそこにいる)ためのソファ付きの「隠れ家」のような場所ももちろんあった。

地域の小学校の支援学級で娘が落ち着いて学習しているところはなかなかイメージできないのだが、ここでなら、娘が安心して学習に取り組んでいる姿がイメージできた。

<個別の学習指導>


カリキュラムについては、本校と違って「みのりの時間」という個別学習の時間が多めであった。
これは個別の課題を行う時間である。認知面(国語・算数)や操作(ひも通しなどOT的なこと)などその子の課題に沿った学習を行う。
認知・操作の課題学習を行う時間が毎日あるのが、なにより魅力的だった。
本校の養護学校では、週にトータルでわずか30分くらいしか「かず・ことばのじかん」がなかったから。

<今現在の結論>


ここを見学して魅力的な学校だなとは思ったが、第一希望がろう学校というのは、やはり変わらない。
ハイパーレクシアの本には、就学について以下のことが書かれている。
教育プログラムは、表出言語、受容言語を発達させる要素を強くもっているべきである。教師は子供の理解力とことばの使い方を高めるために読む力を利用すべきである。
モンテッソーリもよい。モンテッソーリの課題はハイパーレクシアのが好むタイプのものである。読みが強調されているのはよい。しかしモンテは個々に活動するので、社会スキルを発達させるには十分ではないかもしれない。

情緒障害の学級は、ハイパーレクシアの子の問題行動のために勧められるかもしれないが、これはあまりおすすめできない。ハイパーレクシアの子の問題はことばの問題と強く関わっている。このクラスではことばの問題に焦点をあてられない。

娘についても、ことば自体の問題に焦点をあてる必要があると思っている。
たとえば、疑問詞を理解すること、助詞を理解すること、ことばの概念をさらに増やすこと。
娘のコミュニケーション力は、ことば自体の力が伸びることで、伸びてくると思う。
コミュニケーションへの意欲の面は、自分がわかってもらえる環境であれば、おのずと育てられると思うのだ。

またこうも書かれている。
人々は「どうしてこんな風に字が読めるのにことばの問題があるはずがあろうか?」と思う。
やっかいなのは、ハイパーレクシアの子は見かけがふつうだし、障害が目に見えないがゆえに、理解されにくいことである。
「お子さんを、もっと近所をのびのびと走り回らせることよ」とアドバイスする人もいる。
こういう人たちはハイパーレクシアのことを理解できない。

例A)「この子は、学習方法がちょっと変わってるんです」といって、まずその子の読む能力について説明する。
これはほかの人もすぐにわかることである。それから徐々に、コミュニケーション障害のことについても話していく。

例B)まずは神経学的に基づくコミュニケーション障害であることを言う。自閉症に似ているけれど、それほど重度でもない。
これは、親がよく使う説明である。

娘も文字からことばを覚えるタイプのようである。
いくら話し言葉で言っても動かないことが、書いてやればさっと動ける。
パターン練習を積んでやれば、次の日からそれを使って話すようになる。

ろう学校のように、ことばに焦点をあて、それも書き言葉が豊富な環境で教育を受けられれば娘にとっては最高だと思う。(手話もわかってもらえるし。)
またろう学校に行けば、娘の自閉傾向の部分については、ここの支援学校の専門の先生からの協力が得られるだろうと思う。(ろう学校のお隣にあるのだ。というよりドア一枚隔てた校舎で、鍵をあければお隣の校舎に入れる)
両方の学校の先生同士の情報交換も盛んなようだ。

<支援学級判定が出たらNG>


さて、学校見学のあと、担当の先生といろいろお話させていただいた。
その中で私は、「就学指導委員会で「支援学級判定」が出てしまったら、支援学校は選べないんでしょうか?」
と質問した。
これについては、こんな答えをいただいた。
そういう話が出てきたのは、本当にここ2・3年くらいの話です。
それ以前は、「支援学校判定が出たけれど、地域の小学校の支援学級へ行きたい」という逆のパターンの相談が圧倒的に多かったのです。
最近は、お母さん方がいろんな情報を得て勉強をされているので、支援学級判定が出たけれど支援学校の方がこの子にはいいんじゃないかと考える親御さんが出てきました。
しかし、市の方はまだそれには追いつかないのが現状です。
(予算なんかもあるので)
その場合、特に就学相談の段階で、おうちの方から「支援学校へ行きたい」という希望をはっきりと、強く意思表示していってください。

・・・つまり、支援学級判定が出てしまったら、支援学校へは今のうちの市ではいけないのである。
(それは知っていた。やはり手厚いところはかかる金額が違うからね。ちなみに知人のダウン症の男の子は、お母さんが支援学級を希望していたにもかかわらず、普通学級に入れられてしまった。((((;゚Д゚))))予算の関係で支援学級を作ってもらえなかったのだ)
市にはお金がない。
判定が出てからではどうしようもない。
やはり就学相談が勝負だな。いかにそこで強く希望し、理由を理解していただき、小児科医の推薦書みたいなものを出していくかにかかっているのだろうと思う。

先日の療育手帳再判定ではB2(軽度)が出たし。
うちは文字も本も読めるしある程度書けたりもできるので、実際以上にいい点が出てしまいがちだ。
しかし文字が読めたって、コミュニケーション力に問題があるのがうちのケースだと思う。
その辺をどう理解してもらうかだな〜。

Masamiさんのブログに以前「ダウン症児の就学先はIQで決めない」という記事があった。
(勝手にリンクすみません)
http://ameblo.jp/beautiful-sunshine/entry-10951593767.html

適切な就学先は、文字の読み書きができるかだけで決まるのではない。
以前養護学校の校長先生が言ったことばを思いだす。
「養護学校は、普通小学校に入るだけの能力がない子が行くところではありません。地域の普通小学校の教師集団と環境に、その子に見合った教育をするだけの力量と体制がない場合に行くところです」


ただ、最終的にもしも特別支援学級判定が出て、第一希望のろう学校も第二希望のここの支援学校も入れなくなった場合に、地域の普通小学校の支援学級に入ることになるが、その場合はその学級でその子に必要な支援が受けられるよう、ここの支援学校やろう学校から先生を派遣してもらって(たとえば週1回とか、毎月とか)、そこの先生を言わば「指導」してもらい、環境を整えてもらうことはできるようだ。

それを聞いてちょっぴり安心した。
小学校へは、来月の運動会が終わってから行く予定である。
(今は先生方は運動会のことでいっぱいいっぱいだろうから・・・)

遊びながらことばを育てる24の活動(ハイパーレクシア関連)その2

療育情報など目次はこちら


ハイパーレクシアの本の内容紹介、続き。
『Reading Too SoonーHow to understand and help the hyperlexic child』by Susan Martins Miller
(読めるようになるのが早すぎるーハイパーレクシアの子どもを理解し、助ける方法)

今回は、ハイパーレクシアの子どものことばを育てる24の活動、後半です。

<ことばで説明する練習>


(14)「ぼくの考えているもの、あてて」ゲーム
どこでもできるゲームであるが、ハイパーレクシアの子にぴったりの遊びだそう。
内容は昔NHKでやっていてた「連想ゲーム」と同じである。
ヒントを出す人が「人参、白い、長い耳、ぴょんぴょん・・・」などと言って解答者に「うさぎ」を言わせるものなど。そのものの名前が含まれたヒントは言ってはいけない。
語彙が増える遊びのひとつである。
親子で順番にやる。
ここでは、最終的には子供に問題を出させるのが目的である。

親が問題を出すときは、子供になじみのある、具体的で目に見えるものをテーマに選ぶ。
たとえば「お誕生日に食べるものです。いちごがのっています。クリームがついています。あまくておいしいです。」答えはケーキ、みたいに。
子供が問題を出す番のときは、最初はぜんぜん関係ないことばを言うかもしれないが、それでもよいという。パターン化できれば、子供は適切な描写ができるようになってくるからだそう。

rensougameしかしものの説明も、娘にはまだ難易度高すぎだと思う。そこでたとえばこんなカードを作ればどうだろう。
こんなのをいくつか作って、まずは裏の単語を見て「うさぎ!」と答えられることをめざす。
(表の絵を見せて「せいかーい!」とやる。)

何度かやったあとなら、「今度は問題出して」といえばここに書かれた単語をひとつかふたつ、言うかもしれない。
パターン化できたところで、カードにないものに挑戦、みたいな。

(15)「これはなにするもの?」ポスター
日用品の写真を切り抜き、紙に貼って下にその説明を書く。
たとえば冷蔵庫だったら「冷蔵庫はものを冷やします」それを実物の冷蔵庫に貼って一緒に読む。
または、写真と説明を別々にカードにして「ものを冷やします」という文と冷蔵庫の写真をマッチさせてもよい。
youto03これは去年作った「用途かるた」に該当するものである。
選ぶことはできる。まだことばでの描写はできないけど。


<問題解決>


(16)どうしたらいい?
よくある、ささいな問題を考える。たとえば「牛乳を台所の床にこぼした」など。
そして「どうしたらいい?」と聞いて答えさせる活動。

これは楽しそうな活動だ。
知能テストなどでも、「おなかがすいたらどうする?」「のどがかわいたらどうする?」みたいなものが出てくる。
娘は「ご飯を食べる」「ジュースをのむ」などと手話でなら答える。(手話で答えるのは、たぶんこういう質問に慣れていなくて自信がないから)

少し複雑な問題になると娘には難しそうだが、「子供が答えられないときは、解決法の選択肢をいくつか書いたものを見せる」とある。
たとえば「こぼれた牛乳をなめる」「となりのいぬをかりてきてなめさせる」「ぞうきんでふく」など。
(正解以外は、かなりばかばかしい答えにするのを忘れずに。変なものも混ぜておいて笑いをとると活動が面白くなるそうだ。)
ダメな解決法は線で消していって、正しいものをひとつ残す。
後にこれをもっと複雑な問題解決に使うことができるという。
(人と分け合うことを学ぶときや、協力して遊ぶこと、など)

この活動はいつかぜひやってみたいと思った。
たとえば「おともだちのおもちゃをこわしちゃった」「おうだんほどうのしんごうがあか」「スーパーでトイレにいきたくなった」・・・などなど、日常生活のパターンや社会のルールを教えることもできそうだから。
しまじろうのこどもチャレンジには、毎回何かしらのマナーとか社会のルールを教えるページがある。
娘は毎回飛ばしていてあまり読んでいないのだが^^;もったいないのでこのあたりのイラストをスキャンして、こんなカードを作ってみたらどうだろう。
dousuru02カードの表に問題をかく。ジュースをこぼしちゃった。どうすればいい?(しまじろうの冊子からスキャン)三択は「だいふきんでふく。」「もっとジュースをこぼす。」「こぼれたジュースをなめる。」

dousuru03カードの裏に答え。だいふきんでふく。(こちらはテキトーに描いた)


こんな、生活マナーやルールを教える絵カードが市販されている。
SST(ソーシャル・スキル・トレーニング。社会のルールを教える訓練)の絵カードにはこんなのがたくさんありそうだが、けっこうお高い。

↓市販品。けっこうお高い。
http://escor.co.jp/products/products_list15.html
使い方の例。
http://escor.co.jp/products/sub/products_item_sub_sst01.html
高いのでこれまでのしまじろうの冊子を使って自作しようかなと思う。

(17)物語のつづきを考える
子供と一緒に本を読んで、途中で物語をとめる。
単純な子供向けの話でも、問題解決的要素が入っている場合がある。子供に、お話の中の問題を見つけさせ、解決するにはどうしたらいいかを話し合う。それから次にどうなったかの続きを読む。
(たとえば、くうぴいの絵本「きをつけなくちゃ!」だったら、知らない人に声をかけられたらどうするか、などのお話がある)
きをつけなくちゃ!―こぐまのくうぴい (ミキハウスの絵本)
きをつけなくちゃ!―こぐまのくうぴい (ミキハウスの絵本) [単行本]


<言語表出をのばす活動>


(18)わざとばかばかしいことを言って本当のことを聞き出す
今日学校であったことを子供が話してくれないときは、ばかばかしいことを言ってあげる。
たとえば「今日は保育園でなにをしてきたの?わかった!今日一日中、逆立ちしてたんでしょう!」こうすれば普通はなんらかのリアクションを引き出せる。
そうして本当の情報をくれることがある。

(19)わざととぼける。(笑)
こどもに何か要求されたら、すぐにはわからないふりをして、子供に説明するように仕向けるワザである。
たとえば・・・
子供が棚の上にあるパズルがほしいときは、ぜんぜん違う方向に歩いていってみる。
こどもは「ちがうちがう、そっちそっち」というかもしれない。
「そっちってどこ?」とまた別の方向に歩いてみる。
子供が本当にパズルがほしいなら、なんとかわからせようとして「棚の上」など指示をし続けるだろう。

・・・なるほど。PECS絵カードをはじめた頃、おもちゃをわざと手の届かないところに置いて要求させたが、それの進化形のようなものだな。
しかしあまりイライラさせないように、ほどほどに。(^^)

<聴覚処理を鍛える>


(20)1、2、3、スタート!(指示出しゲーム)
子供に、一度に複数の指示に従うようにさせるゲームである。2つか3つの指示を出す。
(電気をつけて、めがねをもってきて、扇風機を消して、など)
口頭でもよいし、書いてもよい。子供に復唱させ、あるいは読ませる。
それから「1、2、3、スタート!」といって指示されたことをやらせる。
最初は2つの指示から始め、できるようになったら3つに増やす。

うちは今、2つくらいの指示なら従えるかな。

上は文章だが、4歳の頃のSTでは単語による簡易バージョンの活動、「お買いものゲーム」をした。
食べ物の絵をいくつも壁に貼っておいて、離れたところから「牛乳と、きゅうりと、りんごを買ってきて」とお願いする。
子どもはそれを覚えて、歩いていって、指示通りのものをとってくるのである。
その頃お買いものゲーム用の手作りおもちゃも作った。(未発表)
またいずれ紹介できたらと思う。

(21)よく聞けました(2つの属性を聞き取る)

いくつかのことばを含んだ単純な指示を出す。
「小さくてしましまのボールを見つけて」など。
最初は指示を書いてやるが、徐々に口頭のみで指示を出すようにする。口頭で指示する前に、「いい、いくよ?よくきいて?」など、子供によく注意して聞くように言う。

これは、以前トイレの壁に赤くて小さい傘、黄色くて大きい傘・・・四角くて大きいクッキー、三角の小さいクッキー、ハート形の小さいクッキー・・・などの絵を貼って「いっぽんゆび」の手遊び歌であてっこゲームをやったりした。2つの属性を聞き分ける遊びである。
詳しくは↓過去記事の真ん中あたり。
http://blog.livedoor.jp/pumpkin1205/archives/50798799.html

(22)どこにある?ゲーム(場所の表現を聞き取る)
子どもの好きなおもちゃや小さいものをいろんな場所に隠す。そして口頭で(必要なら視覚的なヒントも加えて)おもちゃのありかを指示する。
(いすのうしろ、テーブルの上、机のとなり、など)
最初は、おもちゃがあるかもしれないところにラベルを貼っておく。「下」と書いてテーブルの下にはる、など。

これは家でもよくやった。
あらかじめ小さなぬいぐるみをあちこちに隠しておいて、「もういいかい、まーだだよ」といってかくれんぼを始める。
紙に「テーブルのした」「おばあちゃんのいすのうしろ」「テレビのしたの、うえから3ばんめのひきだし」など書いておいて指示する。
または、おやつを小分けにしてラップにつつみ、家のあちこちに隠して「おやつ探しゲーム」をやったこともある。
娘は喜んで探しに行った。
場所を表す表現については、また別途記事にしたいとは思っている。

(23)スぺリングの聞き取り
子供がある単語のつづりを聞いてきたら、文字をひとつずつ言ってあげる。それを徐々に2文字、3文字ずつ一度に言うようにしていく。これができるようになると、複雑な指示に従うスキルもアップする。
(日本語は発音と表記が同じなので、この活動は不向きかも)

(24)クッキング

料理も、指示を読んで理解するという点で、ことばの学習になるようだ。
英語でクッキングなんていう教材もあるくらいだから。(料理を通して英語を学ぶ教材)

単純なレシピを見つけ、子供と一緒に料理をする。子供に材料を読ませ、全部あるか確認させる。そして子供にレシピの指示を読ませ、その順番にやるようにする。
「今度はなにをしたらいいの?」「これはどうやって料理したらいいの?」といった質問をして子供に答えてもらい、読んだものが理解できているか確認しながら進める。

レシピを読みながら料理を作るのは、小学校以降かな。
将来、娘用のレシピを作ってやりたいと思っている。
単純な指示、わかりやすいイラストを入れ、レシピカードを作ってラミネートしてリングで閉じて、料理を作るときにそれを立ててみながらできるようなもの。

*      *      *

ことばを育てる24の活動紹介はこれでおしまい。
これらは小学校になっても楽しめそうな活動である。いや、難易度からいったら、小学校以降が適齢な活動が多いかな。
しかしやりようによっては簡単にアレンジすることができる。
はじめは親が見本を見せてオウム返しさせたり、答えをいくつか用意して見せ、選ばせれば簡単になる。
部分的に答えの出だしを言ってやって、その続きを子供に埋めさせることもできる。
パターン化ができれば、やがてひとりでできるようになるということだ。
子どもにとって難しい課題には、質問を答えを文字で書いてみせてやることも大事だそうだ。
また、次に進む前に、必ず子供に質問と答えを読ませることとある。

こういう活動は、のちにより抽象的な思考をするための基礎になるということだ。

遊びながらことばを育てる24の活動(ハイパーレクシア関連)その1

療育情報など目次はこちら

ネタがたまっているので、消化します。

ハイパーレクシアの本の内容紹介が途中になっていたので、続き。
(ハイパーレクシアって何?という方はこちらこちらをご覧ください)

『Reading Too SoonーHow to understand and help the hyperlexic child』by Susan Martins Miller
(読めるようになるのが早すぎるーハイパーレクシアの子どもを理解し、助ける方法)

今回は、ハイパーレクシアの子どものことばを育てる24の活動を紹介します。
といっても、中身を見るとダウン症の子にも使えるものだと思います。
すでにうちでやってきたこともいくつかありましたし。
また、今の娘にはまだまだ難しいものもあります。小学生くらいになったらできるかも。
(ハイパーレクシアは知的に遅れのない子もいるので。でも話すことや会話が苦手)
難しいのも、アレンジ次第では今も使えるような気がします。
日ごろの活動のヒントにしていただければ。

<ストーリーとストーリーの流れに関する活動>


(1)今日なにをしたかをリストにする
夜、その日に何をしたかを書かせることを日課にするといいそうだ。
といっても日記というより今日やったことの箇条書きである。
最初は親が書いてやって、子供に付け加えてもらう。すると、だんだん自分で自分でたくさんリストを作るようになるそうだ。

これいいなあ。
すでに日記は(何かイベントのあったときだけだけど)つけているが(過去記事)、日記だとひとつしかかけないものね。
箇条書きの方がハードルが低いかもしれない。
もっとも、今のしまじろうメールパソコンは入力できる文字数が少なすぎるので、これをやるには別のツールが必要かも。^^;

(2)パソコンあそび
子どもは生来パソコンをいじるのが大好きだ。・・・ということで、子供にお話をさせ、それを自分でパソコンに打ち込ませるというものだ。
ハイパーレクシアの子は視覚から学ぶので、そのとき文法やつづりの間違いを修正してあげることが大事。
そうでないと、間違ったまま覚えてしまうということだ。
できあがったら本人に読ませる。

・・・日本語のかな入力は変な並びだから難しいよね。
外付けの(ソフトではなく)、ひらがな50音配列のキーボードがあるといいんだけど。(探しても見つからない。以前テクノツールという会社で販売していたけど今はないみたい)

内容的には、最初のうちは毎回同じお話でもかまわないが、少しずつ変化を導入していく。
また、こちらが出だしをタイプしてやり、文のつづきを子どもに打たせてもよい。たとえば「きょうのおはなしは」と打ってやり、続きを打たせる、など。
最初子供はやりたがらないかもしれないが、続けることが大事とのこと。

(3)お話の順番に絵を並べる活動
娘は長いお話も自分でよく読んでいるが、果たして内容がどのくらいわかっているのか。
これはストーリーの理解の助けや確認になる活動である。
4コマ漫画のように、場面の絵を4枚ほど用意し、ストーリーの順に並べさせる。
しかし無理だったら、絵に説明文をつけてやる。
そこに始めは番号を入れて、順番に並べるのだという活動の目的を理解させるとよいそうだ。
できるようになったら、絵と説明文を切り離して、文と絵をマッチさせる。
「最初は」「次は」「最後は」などということばをたくさん使って、そういうことばに慣れさせる。

・・・実はこれ、少し前からやりたいな〜と思っていたこと。
ノンタンのビデオが好きなので、場面を写真にとってカードを作り、お話の順に並べるという教材を作ってみたい。
ジブリの映画とかだと長すぎるし複雑なので、ノンタンの1話くらい(ひとつ2分半くらい)がちょうどいいかもと思う。
たとえば・・・
tokoya01ノンタンは、とこやさんです。さいしょに、くまくんのかみのけをきってあげました。

tokoya02つぎに、おやまが、「ぼくもきって」といいました。

tokoya03そこでノンタンは、おおきなはさみで、おやまのあたまをきれいにしてあげました。

tokoya07ところが、かがみがちいさくて、おやまのきれいになったすがたがみられません

tokoya05そのとき、くもがやってきて、あめをふらせてくれました。

tokoya06すると、おおきなみずたまりができて、おやまのかおがうつりました。

こんな具合。いきなり6枚は大変だから最初は3枚か4枚くらいかな。

(4)子どもを主人公にした写真絵本
これは年に数回だけだが、すでにやっていた。(過去記事
出かけたときや休暇のときにたくさん写真をとっておいて、子どもが経験したことの本を作る。そこに説明文をつけて、子供が旅行を思いだし、ほかの人に旅行について話ができるように助ける。
honnin旅行、誕生日、クリスマス、運動会など12冊になった。
ボロボロになっているのは、毎日のように開いているから。
こんなに喜んでもらえると、作り甲斐がある。
まだ、ほかの人に旅行についてお話できるようにはなっていないけどね。



(5)今日やるべきことリスト

その日にやることのリストを子供と一緒につくる。
朝ご飯を食べる、といったふつうの活動も入れる。
あるいは、「服を着替える」などのことを細かいステップに分けて「服を着替えるときにやるべきこと」というリストを作ってもよい。

(6)順番にお話を作る
子供の好きなキャラクターを主人公にしたお話を作る。1文か2文作ったら、そのつづきを子供に書かせる。
もし子供が暗記した文や本で読んだ文をいいはじめたら、いそいで割りこんで話をちょっと変える。
主人公をピンチにしておいて、子供にその切り抜け方と話の終わらせ方を考えさせてもよい。

・・・これは、娘にはまだまだ難しいな。お話を作るというのは、目の前にないこと、記憶にないことをイメージすることだから。今はまだ、目の前にあるものをことばで描写すること、また実際にあった出来事(保育園でのことなど)を思い出して言ってくれれば大したもの、というレベルである。
いくつかお話のつづきの選択肢を作っておいて選ぶ方がやりやすいかな。

<質問したり、答えたりする練習>


(7)20の質問(Q&A)
質問ゲームである。
次から次へと、ある特定のものや人についての質問をする。
最初は目に見える具体的なものについて質問をする。いろいろなYesNoクエスチョンやWHクエスチョンをたくさん使う。正確に答えられるように教えてあげる。
(どんな質問かな。たとえばYes/Noだったら、「お父さんは女ですか?」とか「おばあちゃんはコーヒーが好きですか?」とかいうものかな?WHだったら「赤くてまるくておいしくて、かわをむくとうさぎになる果物はなんだ?」とか)
そして今度は子供に疑問文を作る練習をさせる。
疑問文が作れるようになってきたら、今度は(なぞなぞ形式ではなく)子どもが答えを知らないものについて質問する練習をする。

・・・質問ゲームは娘には必要な活動だと思うので、ただいま手作り教材を作っているところ。

(8)クイズ番組ごっこ
アメリカの人気クイズ番組、「ジェパディゲームショー」ごっこだそうだ。
6つのジャンルから問題を選ぶが、ひとつのジャンルの中でも難易度によりポイントが違う。
日本で言えば昔やっていた「クイズグランプリ」か。「芸能音楽の20」「スポーツの50」「文学歴史の30」とか、回答者にジャンルと難易度を選ばせて、答えさせるもの。

これを真似したクイズごっこを家でもやるのである。
quiz100〜500というのは、問題のレベルの難易度である。
子どもにジャンルと点数を選ばせ、親が答えとなる単語を言って、それが答えになるような質問を子どもに考えさせる。
あ、イメージ図は漢字で書いてしまったが、ひらがなで。


これも娘には難易度高すぎかな。親が簡単な質問を用意して答えさせるならできるかも。あるいは質問を書いた紙を選ばせて、自分で読ませるとか。

<カテゴリーと連想>


(9)カテゴリーポスター
小さなカテゴリーのポスターを何枚か作る。
くだもの、丸いもの、動くもの、冬に着るもの・・・など。
category01のりものポスター。

部屋にポスターを貼って、子供に質問をする。
たとえば「のりものをひとつ言ってください」
子供はポスターをみてもよいことにする。
徐々にバリエーションをつける。
あるものがあるカテゴリーに属しているかどうか質問もできる。
(例)「バナナは、のりものでしょうか?」
または、
(例)「ここに書かれていないのりものを言ってください」
一度にたくさんのポスターを貼ってもよいし、2・3枚貼ってときどきはりかえてもよい。

(10)あたまとりゲーム(「○」のつくことば)
たとえば「あ」のつくものはなんだ、といって書いたり言わせたりする。
少なくとも10は考えさせる。
これは、しりとりの前段階の遊びかな。しりとりはときどきやる。

(11)チラシの切り抜き

古い広告や雑誌からいろんなものを切り抜く。4枚ずつ組にするが、ひとつは仲間はずれのものにする。
category03例)りんご、いちご、バナナ、フライパン
子供に、4枚の切り抜きを見せ、仲間はずれのものをひとつ選ばせる。

子供と一緒に切り抜きをやってもよい。
「おもちゃを探して」「道具を探して」「動物を探して」などといって子供に探させて切りぬいてもらうこともできる。
それをグループごとにコラージュにして子供にもたせてもよい。

(12)反対ことばのあてっこ遊び
フラッシュカードを作り、裏表に反対ことばを書いておく。
反対側になんのことばがあるかをあてさせる。
カードに書かれている基本的な概念は、事前に実際に見せて理解させる。(テーブルの上・下、高い天井・低い床、など)

うちは買ってないけど、市販品では「くもんの反対ことばカード」があってそのまま使えそうだ。
くもんの反対ことばカード
くもんの反対ことばカード [単行本]


(13)類推ゲーム

類推カードを作る。表に「草は緑」裏に「雪は___」と空白にしておく。
ヒントをあげる。「草の色は緑ね。雪の色は・・・」と言ってやる。
最初はたくさんヒントをあげて子供に答えをあてさせる。答えを言ってしまってもよい。
パターン化ができれば、子供はもっと簡単に空白を埋めるようになる。

他にはどんな問題が考えられるかな。
「うさぎははねる。さかなは____」「バナナはくだもの。電車は____」
こんな類推カードをたくさん作っておけばいいのかな。
けっこう答えるのは難しそうだが、回数こなせばパターン化できるかも。

補足(1)八百屋

今非公開になっている記事に書いてあるが、日本には分類の概念を促すような遊び歌(ゲーム)がある。
有名なのが
「八百屋のお店に並んだ品物見てごらん」というものである。

私も子どもの頃やった。
輪になって、野菜なら野菜のことばをひとつずつ言わされ、パンパンと手を叩いて次へ行く。思いつかなかったら負け。
人の番のときは思いつくんだけど自分のときは緊張のあまり何も思いつかなくて焦った、という記憶がある。(笑)

これが難しかったら、もっと簡単なバージョンがある。
http://yamatocogame.blog63.fc2.com/blog-entry-33.html
↑(レクリエーションゲーム辞典)
これは、リーダーがどんどん野菜なら野菜の名前を言っていき、他の人がパンパンと手を叩くが、野菜でない名前を言ったのに手を叩いてしまったらアウト、というもの。

それも難しかったら、単に歌として、歌っていればいいと思う。
(動物園バージョンもあるし、それこそいくらでも替え歌が作れる。ちなみに動物園バージョンは「みんなで動物園に、行きましょう、行きましょう。檻の中には、すごいのがいるぞ・・・というもの。)

補足(2)さよならさんかくまたきてしかく

日本には「さよならさんかくまたきてしかく」という遊び歌がある。
「豆腐は白い」「白いはうさぎ」「うさぎははねる」「はねるはかえる」・・・とどんどん連想していく。
上の(13)の活動がまだ難しかったら、こんな遊びができるかも。

たとえば「しろい」とホワイトボードなどで文字で書き(書いた方がわかる気がするので)、「しろいものは?」と何かを言わせ、それについてまた(豆腐だったら)「豆腐は四角い。」といって「しかくい」と書く。「四角いものは?」とまた何かを言わせる・・・(あるいはカードから選ばせる)といって続けていくもの。
これだったら今の段階でもできるかも。
連想しりとりみたいなものである。

長いので、その2へつづく。

ハイパーレクシア(過読症)についてその2

療育情報など目次はこちら


前回、ハイパーレクシアとは何か?ということと、この子たちはことばの習得の仕方が一般の子とは違っており、その特性に合った指導法が必要だ、ということをご紹介した。

今回はその、特性に合った指導法についてである。

<書き言葉(文字)がポイント>


ハイパーレクシアの子は、文字や数字が好きである。
読むことが大好きだというその特性を生かした指導が、効果があるようだ。

つまり、ひたすら書いてやることである。(書きことばで提示する)

ハイパーレクシアの子は、読む力と、話す力のギャップが大きい。
それは、話し言葉を聞くことよりも、書き言葉を読むことの方が得意だ、ということにもよる。
話し言葉は、一瞬で過ぎ去ってしまう、捉え難いものと感じられるようだ。
書き言葉なら、いつ見てもそこにあり、どこへも逃げず、何度でも確認することができる

この子たちは、話し言葉よりも書き言葉の方に、より注意を払うという特性がある。
口頭で何度言っても全然反応がないとき、文字で書いてやると一遍で通ることがあるそうだ。
(これはうちもやってみました。本当にそうです)
幼児であっても例外ではない。
小学校にあがるまで、文字を書いて示すことを待つべきではないとしている。

口で言えば済むことを、わざわざペンと紙をもってきてしょっちゅう書くことは根気がいるが、その努力はやがて報われるという。

<ことばの習得に>


ハイパーレクシアの子は、書かれている文章をすべて理解しているわけではない。
うちの子も、長い本を何冊も読むが、全部内容を理解しているとはとても思えない。
が、大人がわかりやすく、はっきりした文章を書いてやると、よいインプットになるようだ。

健常の子は、おそらく、たくさんの話し言葉をランダムに聞いて、話せるようになって、後から書き言葉や文法のルールを教わる、という経緯で話し言葉を覚えると思う。

ハイパーレクシアの子は、逆のようなのだ。
話し言葉は不規則なルールや例外が多く、ハイパーレクシアの子にはつかみにくい。
だから始めに書き言葉とともに文法のルール(パターン)を示し、そこで練習して、それから単語の置き換えができるようにしていく、という学び方が有効のようである。
(まさに、12歳以上の中学生が英語を学ぶときのやり方に似ている)

パターン化させるには、文章を文字で書いて視覚的に見せる必要があるという。
たとえば、
「りんごジュース欲しい?」とハイパーレクシアの子に言うと、本人はりんごジュースが欲しいときに「りんごジュース欲しい?」と語尾をあげて質問の形で言ってしまう。
そこで母親は「リンゴジュースがのみたい」という表現に変えた。
エコラリアででてきたように、本人に言ってほしい表現を聞かせる)

「ぼくはりんごジュースがのみたいです」と文章に書いて、子どもと一緒に読む
読んだら、すぐに要求をかなえてやる。
これをパターン化して、「りんご」を「ハンバーガー」や「おにぎり」に変えて応用できるようになる、ということだ。

これを読んでいて、あることに気がついた。

BlogPaint
娘が今、オウム返しではなく言える文章。
それは、「○○が飲みたい」「○○が食べたい」「○○が読みたい」「○○が聞きたい」「○○で遊びたい」「○○が見たい」など・・・PECSの第4段階で視覚的に示していた文章だったことに。

娘の頭の中には、絵カードを並べて、文章のパターン化が視覚的にできていた。
PECSは要求を知らせるためのツールだけでなく、やはり発話を助けるツールにもなっていたのだ。
(第4段階まで続けると、発話が伸びるという報告があったのはそういうわけだったのだ)

それから、娘が応用してしゃべれる「○○を○○している」「○○が笑っている(泣いている、怒っている、驚いている)」なども、私が絵カードを作って、文字と絵で視覚的にパターン練習したものである。
やはり娘のことばの練習には、こうしたパターン練習が欠かせないのだ。
STの先生とやってきたことは、方向性としては合っていたということになる。

今は、STでも自宅でも、「○○が○○を○○する(している)」の3語文パターンを、練習しているところだ。
こうして、徐々に応用のきく文章を、増やしていくことができると思う。
それと、これからは、話しながら、大事なことは文章を書いて示すこともやってみようと思った。

<疑問詞とその答え方の練習>


娘が、疑問詞に答えるのが苦手だったことは、以前書いた。
簡単な質問も、スルーされることがよくある。(笑)
疑問詞は、ハイパーレクシアの子が特に苦手とする部分のようだ。
簡単なYes/Noの質問でさえも、答えずに逃げていって自分の好きな遊びをしていることがあるという。
これもやはり、疑問詞ー答え方のパターンを何度も聞かせ(答えもこちらから言って見本を示してやる、文字にも書いて読ませることで習得していくようだ。

大事なのは、まずは質問を文章として文字で書いてやることである。
(例「りんごジュースを飲みたい?」
それから、答え方の見本やヒントを与える。
(例 「うん」「飲みたくない」など答え方を言ってあげる)
それから答えを書いてやる。
次は「牛乳を飲みたい?」などの似たような質問をしておさらいする。同じように答えを示してやる。こうして子どもがパターン化するのを助ける。

疑問詞の中でも、「なに」、「どっち」、「どこ」は、比較的具体的なので、習得しやすいようだ。
しかしより抽象的な「いつ」、「どうして」、「どうやって」などは難しい。
通常のことばの発達でも、これらはやはり後から習得されるようで、これはハイパーレクシアの子も同じだそうだ。

これらもやはり、(1)まずは質問を書いてやり(2)答え方を教え(3)答えも書いてやり(4)パターン化する、という手順で教えられるそうだ。

「どうして」だったら、「だって・・・」とか「・・・だから」というパターンを形成してやる。

うちの娘も、雨どいから集まった水を排水する排水管に興味があって、登下校中に端から確認していた時期があったが、そのときに「どうして水が出ているの?」「雨がふってるから」「どうして水が出てないの?」「雨がふってないから」と毎回くどくどと言っていたら、私が聞くと「雨がふってるから」とか「雨がふってないから」とか答えるようになった。
これを応用して、いろんなことについても聞いて、自分で答えてやればいいんだ。(自問自答^^;)

ハイパーレクシアの子の親は、一日中子どもに質問をしまくって、その都度自分で答えていってやるといいようだ。(笑)
傍からみるとかなり風変りな親に映ってしまうが、しかしその理由は親だけがわかっていればよい。
その努力は必ず報われるそうだ。

この本に「初めて息子が「どうして・・・?」という質問をしてきたことは、私のこれまでの人生の中で最高のクリスマスプレゼントになりました」という文章があった。
これは、その子が情報を聞き出すために、質問をするという機能を理解したことを示すからだ。
ああ、私も、娘が「なんで?」とか「どうして?」とか質問してくれたら、感動して泣いちゃいそうだな。(笑)
(私に質問したことはまだないので)

情報交換をするために疑問詞を答えを使うことを学ぶと、新しいことばの世界が広がるという。
子供にとっては、会話に参加するよりどころとなるようだ。
そしてそのことが、自分に興味のあることを話すのを促すことになるようだ。

ちなみに、うちも「どんな」という、最初できなかった疑問詞をクリアした。
道を歩いていても「あれはどんな車?」「あれはどんな犬?」などとしょっちゅう聞きまくり、答えを示し続けていたからかもしれない。
娘にパターン化ができたのだ。
今では、「あれはどんな車?」「黄色いタクシー」なんて、2語文でも答えられるようになった。
疑問詞は、だいぶOKになってきたと思う。
今は、「いつ」という比較的抽象的な疑問詞に取り組んでいるところだ。
「どこ」はよく理解していたので、「今日はどこへ行くの?」などと聞くことが多かったが、今は「プールにいくのはいつ?」などと聞いたりして、「今日」「明日」「火曜日」などと答えのパターンを示している。

これからは「どうして」のパターンも取り組んでみようと思う。
小さい子どもはたいてい「どうして?」「どうして?」と聞くものだが(うちの息子はマジで一日100回くらい聞いてたことがあった)、娘は聞きたくても聞けないのかもしれない。
周りの目にうつるものについて、私が質問して、答えてやれば、少しは娘もそういう欲求が満たされるかも。

ちなみに「いつ」はこの本にも、カレンダーを使って質問して答えてやるのがいいと書かれていた。
カレンダーは単語と数字が読める子には理解できるものなので、活動などをカレンダーに書いておいて、「いつ」の質問をする。
読むことで先の見通しもつく。
時計もよい。時計の読めない子はデジタル時計でもよい。
子どもの好きな番組について、(例)「ワンピースはいつはじまるの?」と文字も書いて質問し、答えも示してやり、パターン化したりするとよいそうだ。

一般的な質問についてもモデルを示し、教えてやるとよい。
何歳か、誕生日はいつか、お名前は、など。これもパターン化すれば、知らない人に聞かれても不安になって逃げ出すのではなく答えることができる。
うちもこのやり方で、家族全員の名前を答える、自分の誕生日を答える、など基本的な質問は答えられるようになった。
(実際その場で答えるかどうかは、また別問題だけど^^;(人見知り))

<書き言葉の生活場面での応用>


私はこの本を読みながら、『光とともに』の光くんのことを思い出していた。
彼は自閉症であり、ハイパーレクシアという記述はない。
でも、やはり話し言葉よりも書き言葉の方がよく理解できるし、文字の習得は早かったようだ。
それにこの本に書かれている対処法は、まさに光くんに対して、お母さんや周囲の理解ある支援者が行っていたことととてもよく似ているのだ。
うちの娘が典型的な自閉症ではないとしても、ハイパーレクシアの気があるのなら、光くんにやっているようなことを日常生活で取り入れていくことはやってみる価値があると思った。

(1)見通しを立てさせるために文字を使う


たとえば、お母さんと離れるのが不安で暴れる子がいるとする。
お母さんはお買い物へ行くの、終わったら帰ってくるからね、とハイパーレクシアの子に説明しても無駄な努力になることがあるそうだ。(耳を貸さない)

しかし、言ってわからないものが書いてわかるものか、と思われがちだが、これが効果がある場合があるのである。
その子には、次のように書いてやった。(仮にAちゃんとすると)
1ベビーシッターがきてAちゃんと過ごします
2ママはお買い物にいきます
3Aちゃんはベビーシッターと遊びます
4ママはもどってきてAちゃんをハグします

こう書いてやったところ、子どもが変わったそうだ。

また、子どもに遊んで遊んでと言われて「お母さんの用事が済んでからね」「ちょっと待ってて」と言っても通用しないとき。
このお母さんは「やることリスト」を書いてやった。
1お皿をあらう
2医者の予約をする
3寝室を掃除する
4Aちゃんとゲームをする
5洗濯をする
6お買い物にいく

一緒にリストを読んでやったところ、子供は自分と遊ぶことがリストに入っているのをみて安心したようだ。

(2)ルールを理解させるために文字を使う


ルールを理解させるのには、やはり一瞬で消えさる話し言葉よりも、文章にして書くのが有効らしい。
私たちでも、いつも思い出しておきたい大切なことばや標語は、文字にして壁に貼ったりしている。
こうしたものを壁に貼ることは、幾分インテリアを損なうかもしれないが、子どもを叱る回数はぐっと減る、ということだ。

例えばこんな見本が載っていた。(Davidという名前として)
1Davidはママとパパの言うことを聞きます
2Davidはママにキスします
3Davidは妹にやさしくします
4Davidはパパと遊びます
5Davidは夕ご飯を、テーブルについて食べます

見ておわかりのように、2番と4番は本人にとってうれしいルールである。
大事なのはこのように子供の意見も取り入れること(全部大人の都合にしない)、「〜しないこと」などのように、否定文を使わないこと、そして楽しいことも入れておくこと。
こうすることで本人がルールを守りやすくなるそうだ。
妹にいじわるしようとしたら「3つめのルールはなんだった?」と言うと、Davidは妹にハグしたという。

ちなみに、我が家では早速100円ショップで、ミニホワイトボードとマーカーのセットを買ってきた。
これはいつでもどこでもかばんにしのばせておける。
board
朝、トイレに行きたがらない娘に早速こんなリストを作った。
1 トイレ
2 きがえ
3 くつした
4 くすり
5 テレビ
6 ほいくえん

文章にした方がよかったが、ボードが小さいので単語にしてしまった。
テレビが見たいから、納得してさっとトイレに行った。
こんなとき、「トイレに行かないと、テレビがみれないわよ」などと、複文の、仮定法の、否定が2つという、難しい文で言っても従えるわけがないのである。(If you don't go to the toilet, you shall not watch tV.)
それよりも
1 トイレにいく Go to the toilet.
2 テレビをみる Watch TV.

の方が、英語にするとわかるように、しなければならないことがはっきりしやすい。
(もちろん私たちも、文字にして書いてもらった方が英語はわかりやすい)

「〜したら、どうなる」という仮定法の文は子供には難しいのか・・・。
どうりで、「〜したらね」といくら言い聞かせても聞かないわけだ。(上の子もそうだった時期がある)
しかも口頭で。
難しいことを強いていたんだな。

終わったら横線をひいて消していく。
「光とともに」で出てきたのと同じである。

*       *       *

ハイパーレクシアの子の、その他の苦手分野についてはまた次回。

こうした子どもたちも、ことばの理解が進むにつれて、問題行動は減っていくという。
周りのことばがうまく理解できなければ、そりゃ不安になるよね。
言葉の通じない外国にいるようなものだもの。
本人のためにも、親のためにも、またことばの習得のためにも、ことばを伸ばしていくということは、大事なのだなと思う。
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働く主婦

3人の子持ちです。
ダウン症をもつ末娘の子育て記事と翻訳関連の記事がごちゃまぜになっています。^^;
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