「ほら、早くやれよ!」
 タイジが、偉そうにそういう。
 一緒にいる3人もへらへらと笑っている。

 ボクは、一本の竹ざおを持ってジッと水面を見ている。
 竹ざおの先には、糸と針金が付いている。
 そう、これは釣竿の代わり。
 これが、タイジたちの虐めなのだ。

 こんな、竿では魚は釣れない。
 その上、ここは最近出来たばかりの人工の池。
 魚なんて居る訳無い。

 だけど。
 ボクはくちびるをジッとかみ締め、糸の先の針金を引き寄せると
針金に、そっと、青い実を結ぶ。

 そう、あの子がくれた青い実を。
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