このブログは管理人が記事を書かなくても、コメント投稿者同士が意見を述べあって盛り上がれるという奇妙なブログである。私に批判的な人の中には、このブログが消滅することを願っている人もいるようであるが、そうなるとコメント投稿者同士のコミュニティも消失することになる。コミュニティを無くさないためにもブログはもう少し続けることにしよう。

 

 前回の記事で、「若山研の元留学生が、小保方氏にES細胞を渡していなかったというNHKスペシャルの報道は誤っており、NHKはこの誤った報道について検証して説明をすべきであろう」と述べたが、再度声を大きくして主張したい。現時点では、NHK小保方氏の「捏造」を示すために「捏造」をした(あるいは誤った証言を誘導した)という疑いを拭いきれない。

 

 前回の記事へのコメントへの返答と重複するが、再度、NHKの「捏造報道疑惑」の根拠を述べる。

 

(1)2011年に小保方氏が若山研に来た時に、FES1細胞(桂不正調査委員会によって、STAP幹細胞(FLS細胞)およびFI幹細胞(CTS細胞)の元となったと認定された129/B6由来のES細胞)を作製した人はすでに若山研にはいなかったので、小保方氏がその人からES細胞をもらお(盗も)とい発想はありえない。一方、NHKスペシャルのインタビューでは、元留学生は「(小保方氏を知っているが、)小保方氏にES細胞は渡していない」といニュアンスの答えであり、元留学生は小保方氏といっしょにラボに在籍していた(つまり、2011年以降にも若山研究室にいた)と推定される。

(2)作製されたES細胞(FES1細胞)をラボに残さずに、学生や留学生の立場の人にすべて持って行かせるといことは通常ありえず、作製したのはおそらくシニアの研究員と考えられる。


(3)FES1細胞を作製した人は、「2005年に在籍していたが、20103月に転出し、2011年には若山研究室には在籍していない」。該当者をCDB の年報(http://www.cdb.riken.jp/about/brochures/annual.html)で調べると、2005年に special postdocだった人がその後スタッフとなり、2010年まで在籍していたが、2011年にはいなくなっている。2005年には、名前からして中国籍あるいは韓国籍らしき人が2名いるが、スタッフであり「留学生」ではない。また、両名とも2009年までにはラボを離れている。

(4)2010年まで在籍していたスタッフの名前、若山氏、FES1細胞が持っているAcr-GFPを作製した阪大の岡部氏の名前およびacrosinGoogle searchすると以下の論文(http://www.biolreprod.org/content/80/3/511.full)が出てくる。第一著者が2010年まで在籍していたシニアスタッフであり、しかもこの論文の責任著者である。若山氏は最後の著者であるが、責任著者ではなく、第一著者がかなり独立して行った研究であることが伺える。謝辞の中で、Acr-GFPを持つトランスジェニックマスを岡部氏から供与されたことも書いてある。この人ならば、作製したFES1を「全部持ち出した」ということもうなづける。

 

 以上の事実から導かれる答えは、「小保方氏のフリーザーから出てきたFES1細胞はシニアスタッフが作製し、留学生とはまったく関係ない」ということになる。桂不正調査委員会の報告では「全部持ち出されたはずのFES1細胞が、どのようにしてSTAP細胞研究時の若山研究室に存在したかは謎」とされている。

 

 留学生はNHKからの電話取材に対して、「小保方氏にES細胞を渡していない」と返答しているが、桂委員会の調査では、「培養皿ごとES細胞(GOF-ESが小保方氏に手渡された」とあるので、留学生の記憶違いか、あるいはNHKが、例えば「GOF-ES細胞(元留学生が作製)以外のES細胞を渡したか」といったように質問したかであろう。いずれにせよ、NHKは、「(元留学生から受け取っていなければ)存在しないはずのES細胞が小保方氏のフリーザーに存在している」という画像を示し、視聴者に「小保方氏がES細胞を盗んだ」という印象を与え、「小保方氏はES細胞を使ってSTAP細胞を偽造した」ということを想像させたのだ。これは「関係の無い類似画像を示し、それがあたかも真正のものであるかのように見せる」という、小保方氏が石井不正調査委員会で認定された「テラトーマ画像の捏造」と同じではないのか。

 

 小保方氏が、2つの実験データを捏造したことは事実であり、またSTAP細胞自身も偽造した可能性は極めて高いが、だからと言ってNHKに免罪符が与えられるものではない。しばらく前にNHKは「やらせ」が問題となったが、このNHKスペシャルの問題を放置するということであれば、その体質は変わっていないということになるだろう。