「日本の科学を考える」へ投稿された多数の類似画像の話について書こうと思ったが、いくつかの疑問が残されているのでSTAP騒動についてもう一度書くことにする。
「謎が多い」氏が日経サイエンスの記事を指摘してくれたが、私の推理どおり(1月10日付記事「NHKは小保方氏の「捏造」を示すために「捏造」をしたのではないのか」)、小保方氏のフリーザーから出てきたFES1細胞(acrosin-GFPを持つES細胞)はシニアスタッフ(大田浩氏)が作製し、留学生とはまったく関係なかった(http://www.nikkei-science.com/201503_034.html)。小保方氏のフリーザーから出てきたES細胞は3種類で、残りは129B6F1とGOF-ESである。そして129B6F1は若山氏が作製したわけであるから、GOF-ES細胞が元留学生が作製したものであることに疑いの余地はない。やはりNHKは若山会見と元留学生の話に矛盾があるにもかかわらず、若山氏の話を無視して元留学生の話だけを放送した。
NHKスペシャルのストーリーの組み方は実に功名であった。この動画(http://www.at-douga.com/?p=11686)の19分くらいから再度見ていただきたい。STAP細胞はacrosin-GFPを持つES細胞ではないかという疑念を視聴者に強く印象付けた後で、小保方氏のフリーザーで発見されたES細胞のボックスを見せた。この時にはどのES細胞かを述べていないが、視聴者は前の話の続きなので「acrosin-GFPを持つES細胞」とばかり思っている。そして、「ES細胞は若山研から譲与された」という小保方氏のコメントを紹介した後に、元留学生がインタビューでそれを完全否定する。ほとんどの視聴者が「小保方氏はacrosin-GFPを持つES細胞を元留学生の知らないうちに彼から盗んで使った」と思ったことだろう。実際、「DORAのブログ」でもそういった誤った理解が述べられている(http://blogs.yahoo.co.jp/nx3262p0yz057j/12839151.html)。
<小保方さんの冷凍庫で見つかったアクロシンES細胞について、NHKスペシャルは「若山研究室の留学生がつくったもの」だとし、「若山研空室が山梨大学に移った際、持って行くことになっていた」と放送した>
若山氏は、acrosin-GFPを持つES細胞は大田氏がすべて持っていったと思っていたわけであるから、「山梨大学に移った際、持って行くことになっていた」ということはありえないわけであり、上に述べたように、これはGOF-ES細胞に間違いない。
この「DORAのブログ」であるが、年末からずっと桂不正調査委員会の結論に疑問を呈している。いわゆる「小保方擁護派」と思われるが、二つの指摘は妥当である。
第一は、これはNekogu氏(12月28日付記事「桂不正調査委員会の調査で判明したこと」のコメント373)や多くの人が指摘しているが、丹羽氏は「FI幹細胞の培地でES細胞は全滅する」と証言していた。これが本当だとすると、小保方氏から受け取った細胞をFI幹細胞用培地で培養して幹細胞を樹立できたのは奇妙ということになる。ES細胞がFI幹細胞用培地で培養できるかどうかは若山氏が確認する必要があるだろう。FI幹細胞を樹立したのは若山氏なのであるから。もし若山氏が行わず他の人が実験をし、丹羽氏が述べたように、ES細胞が死滅することが判明したら、それこそ「若山氏真犯人説」が信憑性を帯びて来てしまう。
第二に、これは遠藤氏にコメントをいただきたいが、遠藤氏はRNA-seqのデータから「STAP細胞は、129/B6マウス由来のトリソミーES細胞であり、129側の8番染色体が重複している」と結論した。しかしながら、保存してあった細胞でトリソミーだったのは、B6マウス由来のGLS細胞であり、129/B6マウス由来のトリソミーES細胞は存在しなかった。これについては2つの可能性が考えられるだろう。一つは小保方氏が129/B6マウス由来のトリソミーES細胞を廃棄したということであり、もう一つは遠藤氏の解析には誤りがあったという可能性だ。
「Doraのブログ」では、「実は遠藤高帆論文も嘘だった」として、この問題を指摘している(http://blogs.yahoo.co.jp/nx3262p0yz057j/12752526.html)のだが、さらに続けて以下の記載がある。
<それから、もっと変なのは、FI幹細胞の方です。遠藤高帆が解析したのはOct4-GFPの入ったB6由来のFI幹細胞です。ところが、今回の調査委の報告では、アクロシンの入った129B6由来のFI幹細胞は見つかったものの、遠藤高帆が解析したB6由来のFI幹細胞は見つからなかった、というのです。?!?!‥‥んなアホな」>
これについての合理的な説明は、小保方氏がFI幹細胞のRNA-seq分析の時に用いたのは、CTS1細胞(FI幹細胞とされているが、実際はFES1細胞)ではなく、B6マウス由来のGOF-ES細胞であったということだろう。要するに、小保方氏はサンプルを混同した(誤った)ということだ。ここからも伺えることは、小保方氏の行動は「捏造」よりも「杜撰」が上回っているということだ。捏造していたならば、当然、FI幹細胞としたCTS1細胞を使うはずである。こう書くと、小保方氏を敵視する人は必ず、「その時に使えたES細胞を場当たり的に使っただけ」と主張するのだが、いずれにしても「捏造者」としてはあまりに杜撰な行動である。
第三の疑問は「Doraのブログ」にはないが、私自身の疑問である。それは捏造と認定され、小保方氏自身も捏造と認めたDNAのメチル化のデータについてである。STAP幹細胞がES細胞であったとしたら、データを改ざんする必要はなかったはずなのだ。ES細胞様のパターンを示さなかったということは、この時はES細胞を使わなかったということになる。なぜ?これも「ES細胞を使い忘れた」というのなら、彼女の杜撰さは普通の人間には到底理解できない。
蛇足であるが、捏造とされたもう一つの実験、すなわち「STAP幹細胞増殖曲線」についても私見を述べたい。彼女の記憶している時期の出勤記録からは「3日に1度の細胞数測定は不可能」として、実験を行っていない可能性を指摘されているが、私は彼女はこの実験を行っていたのではないかと思うのだ。勿論、時期の記憶は誤り。そして、細胞がFLS(acrosin–GFPを持つFES1細胞由来)だったという記憶も誤り。使ったのはGLS(Oct4-GFPを持つ GOF-ES細胞由来)であり、長期間培養したためにこの幹細胞はすべてトリソミーとなってしまったのではないだろうか。通常は長期間培養した細胞をストックすることはないのだが、彼女ならやりかねない。他のSTAP幹細胞、FI幹細胞、それらの大元のES細胞はトリソミー化していないので、このトリソミー化しているGLSだけ何か特別な培養をしたと考える方が合理的なのだ。
最後に、私の7月12日付の記事を振り返りたい。私は以下のように述べた。
<8.「再現実験を停止して、論文作成において生じた研究不正の実態解明を最初にすべき」という主張について
「言うは易し、行うは難し」。実態解明を主張する人はその難しさを理解しているのだろうか?若山教授の記者発表で、小保方さんの捏造の疑いはほぼ確定したかの印象を与えたが、新事実が見つかればすぐに解釈は変わってる。(途中略)このブログの議論を見てもわかるが、小保方さんが捏造したと最初から思っている人は、どのような話があってもまったく耳を貸そうともしないし、その逆も真だろう。互いの「変えない主張」をぶつけ合っているだけだ。STAP騒動の逸話を養老先生が書いたら、200冊くらい「バカの壁」が書けるのではないか。
「実態解明が先」と主張される方は、「両者の言い分が食い違って結論は出ず、また実験ノートからは十分なフォローができなかったので結局不明でした」という結論が出ても納得されるのだろうか?そして再現実験に同意するのか?
(途中略)再現実験とサンプル解析を並行して進めることが現実的な道だ。>
やはり「サンプル解析」だけからでは「小保方氏が酸処理した細胞をES細胞にすり替えた」という明確な結論は出なかったではないか。未だに「若山氏捏造説」を唱える人がいるのは、幹細胞化においては若山氏も関与していたからである。また、保存してあったサンプルの解析からも上に述べたような疑問は残っているのだ。現在、「小保方氏捏造説」を強く示唆する客観的根拠は、彼女の再現実験の失敗だけであろう。彼女は「細胞の初期化(Oct4-GFPの蛍光発光)を行うことができていなかったのでES細胞を使って捏造する必要性(動機)があった」ということなのだ。 一方、若山氏にはその動機はない。
<1月24日:記事の追加>
昨日の記事に対していくつかのコメントがあり、またフライデーの記事の内容もだいたい分かったので、それを踏まえて記事を追加したい。フライデーの記事については以下のサイトを参照(http://roppongi-cafe.com/obokata1)。
まず第一に、「元留学生」の件。記事によるとこれは李(Li Chong)氏であるとのこと。
12月28日付の記事「桂不正調査委員会の調査で判明したこと」のコメント欄で、「謎が多い」氏に対して私が行った返答は、
<NHKスペシャルのインタビューでは、「(小保方氏を知っているが、)小保方氏にES細胞は渡していない」というニュアンスの答えでしたので、その留学生は小保方氏といっしょにラボに在籍していた(つまり、2011年以降にも若山研究室にいた)と考える方が自然>
<「元留学生」といのは、2008年にjunior research assistant(注:正確には2007年から在籍。また“assistant”ではなく、“associate”)、2010年にresearch scientistとなり、2012年まで在籍した人と思われます。この人がGLS細胞の元となったGOF-ESを2011年に作製し、小保方氏に培養皿ごと細胞を渡したのでしょう>
上の経歴の人物は李氏であり、小保方氏と同時期に若山研に滞在していた。それゆえ、「小保方氏を知っている」というニュアンスとなるのは当然。
小保方氏のフリーザーから見つかった「「ntES BOX Li」と書かれた78本のES細胞」(これは2つ見つかった容器のうちの“Box1”と思われる)には2011年7月の記載があったとのことである。GOF-ES細胞は「核移植」(nuclear transfer)して作製したのでntであり、そして樹立されたのは2011年の5月~10月(桂不正調査委員会報告書3ページ)。まさに一致。
残る疑問は、GOF-ES細胞は「小保方氏から、当該メンバーに対し、STAP細胞の研究でコントロールとして使用したい、との依頼があり、培養皿ごとES細胞GOF-ESが小保方氏に手渡された」(桂不正調査委員会報告書7ページ)にもかかわらず、なぜ李氏は「(ES細胞があって)びっくりしました」「それを直接私が渡したことはないです」と明確に答えたのか?その疑問を解くために、再度李氏へのインタビューの場面を見てみた。
動画(http://www.at-douga.com/?p=11686)の21.5分頃からの画像を見られたい。小保方研のフリーザーから見つかったとされるES細胞の入った容器が大写しにされた後で、「(これは)別の研究で解析中のもので去年若山研究室が山梨大学に移った際、持って行くことになっていたからだ」とナレーションが入る(背景音はまさにミステリーを思わせるもの)。そして李氏の「びっくりしました」と、それに続く「それを直接私が渡したことはないです」という返答。この時、インタビューしているNHKのスタッフと思われる「眼鏡のお兄さん」の李氏への質問内容は放送されていない。
私は、李氏が「記憶違い」をしていると思っていたのだが、おそらくそうではないのだろう。スタッフはたぶんこう質問した。「あなたは、小保方研のフリーザーで見つかった山梨大学へ持って行くことになっていた容器を小保方氏に渡しましたか?」。そう聞かれれば、李氏は当然「それを直接私が渡したことはないです」と答えることになる。つまり、「それ」が問題なのだ。「それ」は「李氏が作製したES細胞一般」ではなく、「山梨大学へ持って行くことになっていた容器(この中に李氏が作製したES細胞が入っている)」を指すのだろう。
「眼鏡のお兄さん」、もしあなたに良心があるのなら、李氏にどのように質問をしたのかを開示すべきだ。直接的か間接的な影響かは誰にもわからないが、NHKスペシャルが「不正の深層」の中心人物とした人が直後に自殺しているのはまぎれも無い事実なのだから。
私のNHK批判に対して的外れな文句を述べている人がいるが、私の真意は、「公共放送であるNHKが「捏造まがい」の放送をして世の中を煽動し、人を追い込んで行くようなことを再度起こさせない」ようにするための発言だ。
さて、フライデーに報道された理研の元研究員である石川智久氏が小保方氏を「ES細胞の窃盗」で刑事告発するという話であるが、告発が受理されないどころか、「有志の調査委員会」メンバーが逮捕されるおそれがあるだろう。
「有志の調査委員会」が行った「小保方氏が細胞サンプルを自由に処分できないように実験室の鍵を付け変えた」という行為は、「建造物侵入」と「威力業務妨害」に当たるだろう。「建造物侵入」というのは不思議に思うかもしれないが、19歳の「つまようじ混入少年」の容疑が「建造物侵入」であることを考えれば理解できるだろう。スーパーのように誰でも入れる場所であっても、購入とは別の目的で入ればこの罪に問われる可能性がある。また、小保方氏が管理している部屋の鍵を付け替えれば、「威力」によって小保方氏の正常な「業務」を妨害しているので「威力業務妨害」だ。
上のような行為ができるのは、CDBのセンター長である竹市氏や理研理事長の野依氏だけだ。彼らにしても正当な理由無しに小保方氏の管理下にある研究室を勝手に捜索したり、鍵を付けかえることは違法行為となる。警察であっても捜査令状が必要であり、そして捜査令状の対象外の場所を勝手に捜査したり封鎖したりすることはできないのだ。
最後に私のもう一つの疑問を追加する。
小保方氏は「DNAのメチル化の実験」については捏造を認めている。この罪は重く、もし懲戒委員会にかかれば懲戒免職処分となることは十分あり得る。それほど重い罪を認めながら、その一方で「STAP細胞の作製」については捏造を認めていない。片方だけの捏造でも懲戒免職ならば、両方認める、あるいは両方とも認めないということはありえるだろう。しかし、「DNAのメチル化の実験」についてだけ認めるという感覚は、私には理解できない。理解は不能であるが、桂不正調査員会の聞き取り時点では、小保方氏はSTAP細胞のことを「生き別れた息子」であると確信していたことに間違はない。
コメント
コメント一覧 (106)
まだ、そのフライデーの記事は読んでませんが、ご疑問のところにつきましては、行政書士は業として告発状を作成することができます。が、業務上知り得た秘密を漏洩してはなりません。すでに公知となっているなら話は別ですが、そうでなければ、その行政書士は「行政書士法上、大丈夫ではない」と思います。
何故「それとも」で並べられているのか分かりませんが、別にNHKの報道姿勢をどうしたいなんて考えているわけではないと思いますよ。科学界を良くしたいという思いと同時に公正さを求めているんじゃないでしょうか。
あなたがた科学コミュニティは科学界を良くしたいという思いは強いのかもしれないけれども、公正さについてはデタラメなことをしている。私は公正さだけを求めて科学界なんかどうでもいい。ブログ主はその両方を求めているんじゃないんですかね。
あなたがご指摘の点は本質ではないので長引かせたくないですが、回答はしておきます。
「公正さ」という単語をどういう意味で用いておられますか? justiceでしたら「誰にとってのjusticeか」はその立ち位置、立場によって異なるものです。fairnessなら、ブログ主の論点とはずれると思います。
また、私が、あなたのいう「公正さ」について「デタラメ」であるという批判をなさっているが、具体的にどの点がどう「デタラメ」なのか、指摘してください。納得できるご主張なら改めたいと思います。
返信していただきありがとうございます。
フライデーが、発売される前日に記事の告知をしたライターのツィートに対しての返信の中で見たことなので、秘密の漏えいにあたるかは微妙かもしれません。(記事の中ではライターと行政書士が知人らしき事は触れられておりません。)フライデー以外に本日の東スポにも刑事告発に関する記事があるようです。
貴方がここでそのような内容を述べられるにしては、何か足りないのではと危惧するのです。それは知能程度でも知能指数でも教養でも脳みその密度不足でもありません。みんなが鼻をつまみ、顔をしかめるのは、自分を愚民と名乗る、プライドの無さと精神の崩壊にあります。
ここで相手にして欲しければ、せめてシャワーを浴び、体に染まった悪臭を洗い流すことから始めましょう。何もシャネルNO5をつけて来いとまでは、在米ポスドクさんも贅沢言いますまい。
”Successful serial recloning in the mouse over multiple generations.”
が気になっています。
何を下らない事をコメントしているのですか?!
科学誌出版業さんの指摘7の通りで、明らかに雑誌社の常習手段でしょう。
警察が受理するかも分からない。
そんな事で騒ぎまわるのは、恥ずかしいと思わない事の方が、恥ずかしいと思いませんか?
すみません。もしわけないです。
受理するかなんて分からないですよね。ライターが理研OBを焚き付けてやらせたにすぎないとは思ってます。
ここにコメントするには緊張しますよ。すげー怒られるんだもん。
遠藤氏の功績は結局ふたつだけ。1.CDB解体を実現させた世紀(正義?)のトンデモある解析(ただのブログ記事を分子生物学会が超法規的仮査読し論文依頼も、改革委員会の理解は日経サイエンスの絵本のみと思われ)。2.小保方バッシングの科学的支援(私怨)
確かに気になりますね。再クローンマウスですか。小保方さんも著者になっているのですね。
作成方法は...。 作成者は...。 何に使うつもりだった...。 ほんとにES?
以前より話題になっている論文ですね。
Fig 2Aを誰が担当したのか、気になるところです。
揚げ足取りになりますが、小保方さんのやったのが再現実験です(被告発者の権利)。丹羽さんのやったのが検証実験という名前が付けられていました。
また揚げ足取りになりますが、「みんなが鼻をつまみ、顔をしかめる」じゃなくて「多くの人が鼻をつまみ顔をしかめる」だと思います。
stwatchさんが紹介されているLiさんではないでしょうか。
小保方さんの冷蔵庫からは、「ntES BOX Li」と書かれた78本のES細胞が見つかっているとのことで、これがNHKの画像のボックスではないかと。
「多く」では弱い・・「みんな」で・・一気に押し・・
「つまみ」を誇張する為、{、}「顔をしかめる」に繋ぐ。
「短縮法」まぁまぁ一回目にしては良い。
当分、無料で体験入学。ラーメン忘れるなよ!
ネットのフライディー記事(あらすじ?)を読んで気になりました。「有志チーム」「独自調査」というところです。証拠能力としてはどうなんですかね?
そういうことでしたか。ていうか僕は理系なのでルマッシュさんの文章難しすぎて理解力に欠けています。理系なので「みんな」と「多く」の違いに引っ掛かるのです。だから揚げ足取りになっちゃうw
証拠能力については、私には解りかねます。
そもそも、受理されるかどうかもわかりませんし。
刑法の告訴・告発は、証拠は必要ありません。犯罪が行われたと思えば、告訴・告発できます。ただし、ウソの告訴・告発をすると罰するとされていて、ウソの告訴・告発を抑止するようになっています。証拠を集めたり、犯人を突き止めたりするのが捜査機関(警察等)です。そして、犯罪がの容疑が固まったら、容疑者と証拠を検察に送ります。そして検察が起訴して、裁判が開かれます。ここで、検察官は、証拠を裁判で示して犯罪がどのように行われたか、被告(容疑者が、起訴されるとこう呼ぶ)が犯人に間違いないことを立証しなければなりません。証拠能力云々は、この段階で問われるものです。つまり、告訴・告発というのは、この流れの中で、あくまで捜査の発端になるものということです。
ご指摘ありがとうございます。
報告書では「STAP現象の検証結果」とあるものですからああいう書き方になりました。
小保方さんのした検証実験が、理研の規定にあった、不服申し立て者の権利としての再現実験としたら、状況、扱い等著しく公正を欠くと思いますけど、そんなもんですかね。
それが小保方さんの冷蔵庫にあり、彼女も自分の管理する細胞と認めているし実験にも使われています。論文の記載とは違っていたようですが。
しかし、マウスからではなく冷凍ストックされている細胞を使っていたとしたら、そこには意識的な作業が必要になりますよね。
須田さんの著書にはマウスがそのまま入っている写真もありますが、あのマウスの由来は調べられなかったのでしょうか。
ES細胞の窃盗罪で刑事告訴ということは、ES細胞所有者の確認は取っているという事や。
遠藤君といい、関東の理研はようやっとる。神戸はアカン。
無茶苦茶・ハチャメチャしてもお咎めなしやと後世に示しがつかん。
兵庫県警がぜひ告訴状を受理してもらいたいもんや。
お子ちゃまに「悪いことをすれば捕まりまっせ」と言える社会にしたいもんや。
細かいことで恐縮なのですが、「この世に存在しないものなので、状況により千変万化する細胞」というのは、どのような細胞をイメージしていらっしゃるのでしょうか?
「 論文どおり再現ができないから存在しないというのも短絡的」というのは一理あって、存在しないということの証明はそもそも不可能なのです。
ですから小保方さんの再現実験は、科学的真実を明らかにするというより、法的な証拠固めの色彩が濃いものだと私は理解しています。
ですが、「200回成功した」と証言したご本人が、二か月の間一度も成功できなかったのですから、ご本人の証言に何らかの誤りがあった可能性が高いのは確かです。(実は成功できていなかった、または「成功」の定義が食い違っていた等)
著者の方たちは、論文の方法論で作成できるものを「STAP細胞」と定義したわけなので、実在が確認されていない未知の細胞の存在を仮定したら、話の収拾がつかなくなってしまうような気がします。
私が今回の事件で暗澹たる気持ちになったのは、日本でも有数と言われている科学者組織で、真相を究明する機能が正常に働いていないと知った時、また、私立トップクラスと言われている大学の教育が(研究室によるのかもしれませんが)余りにもお粗末だったとわかった時です。
最近は安定を求め、優秀な子が研究者より医師を選ぶ傾向にあるそうです。そのような世情の中、志を持って研究者になりたいと思う子たちの将来を妨げないように、研究組織は科学的事実を重んじる研究者を登用し、不正には毅然と対応してほしいと思っています。
『一方、若山氏にはその動機はない』
と断定的に決めつけるが、そんなに第三者が断定出来るものだろうか?
せめて「と思われる」
でお茶を濁す、大人の配慮・生活の知恵・・ないのかと、生活の知恵巧者に物申す。でないと不安感が生じる。
推理小説では、あくまでも、推理小説とお断りするが、一番犯人から遠い存在が犯人であった、という筋書き、陳腐すぎるが、捨てがたいプロットではある。「世にうむ日々」では、若山教授を罵倒しているが、その件に関しては、記者会見で詰めた質問に、若山教授は改めて呼応して欲しい、と望む者は多いだろう。
>>ハチャメチ屋さん
>>「悪いことをすれば捕まりまっせ」
どのような根拠があり、そんな悪質なハチャメチャ言えるのか?
まだ何の確定もなされていないのに、たかが一週刊誌の記事を鵜呑み込みしての、断定的な発言。民主主義の敵、
>>遠藤君といい、関東の理研はようやっとる。
拙い関西弁使う知恵あるなら、東京弁でスキッといきませんか?
老ブログ主の追加記事を読んでも、暴走グループ一員と分かる。
『おっちゃん・・あほやないか? 御縄になってええんか?』
もしまだご覧になっていないなら、ブログ主さんが次回取り上げるご予定の
日本の科学を考える 捏造問題にもっと怒りを
http://scienceinjapan.org/topics/20130625.html
のコメントをご覧になっておくことをお勧めします。
いつ閉鎖されて消滅するかわからない状況のようです。
そこの情報は極めて限られた範囲であり、強いバイアスがかかっていますが、
STAPが非常に特殊な事件ではなかったことを伺わせるのに十分です。
科学をやっている人たちの中にも危機感をもっている人もいるが、
それを押さえつけているものがあることも伺えます。
この点が不思議なのですが、所有者が盗難であると認識しているのであれば、所有者自身が盗難の被害届けをだすべきで、外部の人間がアレコレするのは筋違いです。フライデーは見てないので、刑事告発がどういう内容になっているのか知りませんが、この件を事件化するなら”所有者が被害届を出して”警察の捜査を受けなければならないものなんですよ。だから所有者に確認を取ったのであれば、外部の石川さんが告発するのではなく、確認を取ったという所有者を説得して被害届を出させるべきでしょうに。
> 上の経歴の人物は李氏であり、小保方氏と同時期に若山研に滞在していた。それゆえ、「小保方氏を知っている」というニュアンスとなるのは当然。
同時期にいたのはそのようですね。ブログ主さんは「ニュアンス」を感じたのかもしれませんが、NHKのあの場面では特に知っているといった発言はありませんでした。
>小保方氏のフリーザーから見つかった「「ntES BOX Li」と書かれた78本のES細胞」(これは2つ見つかった容器のうちの“Box1”と思われる)には2011年7月の記載があったとのことである。GOF-ES細胞は「核移植」(nuclear transfer)して作製したのでntであり、そして樹立されたのは2011年の5月〜10月(桂不正調査委員会報告書3ページ)。まさに一致。
「ntES BOX Li」の中身はGOF-ES細胞と一致しているんでしょうか。まったく別のntES細胞という可能性は?
もしもGOF-ES細胞だったとしても、27.在米ポスドクさんのご想像のように、李さんは細胞を樹立したのではなく「増殖およびストック作成」を担当したのかもしれません。
つまり学生がGOF-ES細胞を樹立し、一部を小保方さんに渡した。一方で李さんは学生が樹立したGOF-ES細胞を増殖させストック作成を担当した。李さんは細胞のボックスを小保方さんに直接渡していないが、彼女の冷凍庫から発見された、ということだったんでは。それなら、学生、李さん双方の証言が矛盾しません。
大田さんの樹立した細胞はまた別にあったということですね。
確証がないなら、ル氏も書いていらっしゃるように、語尾を工夫して可能性の指摘にとどめるという配慮が必要。実はブログ主は当初はこうした配慮をしていたが、徐々にご自身の書かれた内容に洗脳されたようで、タガが外れてきている。注意されたし。
いろいろなご発言は、隣のコメント欄を含めて興味深く読ませてもらっています。しかしながら、私には「隠語」とさえ思える言葉が飛び交い、時々理解不能になりますので参加は控えておりました。
折角のお尋ねですので、一般人の素朴な見方の一つとしてお聞きください。
>「この世に存在しないものなので、状況により千変万化する細胞」というのは、どのような細胞をイメージしていらっしゃるのでしょうか?
簡単に言えば、小保方さんが最初の実験でTCR遺伝子再構成を見たが、継代培養を繰り返しているうちに見えなくなったというような細胞もあるのではないかと思います。
>存在しないということの証明はそもそも不可能なのです。
そのような不可能であることがわかっているものには近づかないのが賢明です。小保方さんが「こんなの見ました!」と言ったら、「今度見たら教えてね!」と返すぐらいでいいじゃないですか。
最後に、ここにも喧嘩上手の人がおられますが、理研はほんとに喧嘩が下手ですね。相手が全部さらけ出さないうちに叩くから、パソコン抱えて逃げられたじゃないですか。(小保方VS理研の場合)
ブログのご紹介ありがとうございます。関連記事をこれから読んでみたいと思います。
昨年だけでも不正事件またはその調査報告などはSTAP事件以外にも複数あり、珍しい事例ではないということは感じていました。
その中でも組織が隠蔽しようとしたケースは、深刻な方向へ向かったり、長期化したりという傾向にあるように思います。
STAP事件に関しても、各関連組織が適正に不正に対応していれば、内部の人たちが独自にボランティアで動くこともなかったのではと思います。そういう人たちがいたから、真相の一端がわかってきたのだと思いますが。
刑事告発にしても、当事者が不正をしなければ、あるいは不正について説明していたら、組織が適切に対処していたらここまでのことにはならなかったことです。そういった「原因」を重要視せずあるいは見ないようにして告発者を非難するのは、けっして問題解決にはならないと思っています。
視ました。もし局長が乗り気でない、これがデマでないとすれば、百%「和製局」は今期出来ません。
御承知のように、和製局は文科省一存で、誕生出来るものではありません。早い話、総ての役所が対象の案件になります。自省の不始末から他省に迷惑をかけ、その上大慌てでは拙速、和製局の難産を避けられない、そのものが流産しかねない。文部官僚としては汚点になる。
局長が一歩引いたのも、官僚として当然の判断だったと思います。
STAP細胞は何だったのか?
聞かれた事がありましたが、「ツベルクリン注射」だったか、そんな気がします。あれは日本の為に、結果的に良かったと信じますね。
>>その中でも組織が隠蔽しようとしたケースは、深刻な方向へ向かったり、長期化したりという傾向にあるように思います。
STAP騒動でもそれが当てはまる可能性が大きいですね。理研は当初残存サンプルの解析を意味のない事として拒んでいましたが、世の中でES混入が疑われ出した時には、すでに冷凍庫の中に、ES細胞がどっさりあるのが発見されていたわけですから。
>>そういった「原因」を重要視せずあるいは見ないようにして告発者を非難するのは、けっして問題解決にはならないと思っています。
おっしゃる通りです。不正を行った実行者が誰であるのかは、懲戒と研究費返還に関わることですが、それすら本来理研内部の問題であって、不正な論文であったことを理研が認めて、責任をとることが重要だと思います。故意認定ができないから不正認定できないというのも内部的な問題で、社会に対する責任を全うしているとは認めがたい。早期に研究費が国庫に戻される事を期待したい物です。
新たにお役所を作って解決するかどうかは素人にはわかりません。この国の慣例としては、不祥事が起る度焼け太りするのが関の山だろうとは思いますが。
>>ツベルクリン注射
いい例えですねえ。気に入ってしまいました。
どうかこれが教訓となってくれることを祈りたいですね。
国民が「科学的」言説というものに、もう少し警戒心を持って接するようにならんことを。
警察はヒマではないので、どうしても社会的に悪影響の大きい案件から対処せざるを得なくなります。
つまようじ少年の場合、リアルタイムで模倣犯が増殖したら到底現在の警察官の頭数では取り締まれなくなるので、捜査の優先度を上げる、逮捕状の比較的取りやすい罪名でとっとと身柄を確保する、という対応をしたに過ぎません。
急迫する社会の不利益に対しては微罪逮捕、別件逮捕も辞さない、というだけの話であって、有志の調査委員会なるものがカギをつけかえたからといって逮捕すべき「急迫する社会の不利益」はない。
急迫していない事案については、社会的な影響の大きさ(警察への市民の信頼感も含む)で捜査の優先順位が決められているのが実態です。
告発状が受理されるためのポイントは「犯人を処罰して下さい」という明確な意思表示が記載されてあることです。有志の調査委員会を刑事告発なされるおつもりなら、その一文を忘れずに告発状の末尾に書いて下さい。
この実験については、残っていた生データから合理的に論文のデータが導きだせない事をはっきりと指摘できたため、恣意的な操作を行った事を認めさせることができたのでしょう。他の「不正」疑惑については確たる証拠がない(そもそも生データ自体が提出されていない)ため追求できず、本人が認める事もなかった、ということかと思います。
>>私には理解できない。理解は不能であるが、
誰かの口癖に似ているような気がする。
カギを付け替えたのは、小保方さんが細胞を処分しj始めたからで、そちらがまず問題なのでは。記録には処分した細胞名が残っているのかもしれませんが、ラベルと中身が違っていた可能性もあり何を処分していたのか。細胞は理研に所有権があるのですよね。証拠隠滅だったとしたら、鍵の付け替えにも正当性があったと思います。
実際何が行われていたかがわからなければ、断罪できないのでは。
「Letter Fig.4b でのChIP-sequencing FI-SCのデータについて」
これは、改竄されたものなんでしょうか。それとも、Fgf4添加でFES1由来ESが、
TS様細胞に変化したものなんでしょうか。
報道には「公共性」がありますから(それゆえ「取材源の秘匿」が認められている)、「証言の裏」を取っておくことは必須です。それをしておかなければ「捏造」と認定されても仕方ないと思います。朝日新聞の従軍慰安婦報道も「吉田証言」は本当にあったわけですが(つまり新聞社の「捏造」ではない)、証言の裏を取っていなかったので「捏造」と見なされ、大きな責任が問われたのです。
報道に公共性があると言っても、一介のルポライターが裏を取らずに報道しても私はこのような批判はしません。多くの国民が見、そして国民から受信料を徴収している「公共の中の公共」のNHKだからこそ批判しているのです。一方、私のブログは報道ではありませんし、公共性もありません。読者も一日当り数千人の個人のブログです。
こんなサイトに粘着して時間を無駄にせず、研究に専念されることが今求められていると思いますが、私のブログにコメントされるのなら、まず「報道の公共性」と「個人の意見」の区別ができるようになってからにしてください。
竹市センター長が「有志の調査委員会を認めていた」という発想をすること自体で、自ら謎を多くして行っているように思います。単に「不正調査中なので小保方氏の研究室への出入りを禁止する」とすれば済む話ですので「有志の調査委員会を認める」必要などありません。ただ理研は小保方氏の出入りを禁止しなかったようです。理由の一つは、竹市氏の「放任主義」でしょう。竹市氏は典型的な理学部タイプで「管理」を嫌うので、こういう時に「研究室封鎖」といった発想を思いつかなかった可能性があります。もう一つは、理研上層部そして石井不正調査委員会は、保存サンプルの調査などをやる気がまったくなかったからでしょう。「捏造」と認定したら小保方氏が引くと思っていたのだと思います。
「小保方氏が細胞サンプルを廃棄しだしたので鍵をかけて止める」などという話は滑稽です。細胞をオートクレーブバックに入れて、スイッチを押せば終了ですから、5分で終わります(オートクレーブには少しかかりますが)。そして廃棄するなら、小保方氏が盗んだとされるBox1を最初に廃棄するはずでしょう。これも彼女の杜撰さが災いして、捨て忘れたというのでしょうか?
竹市さんは有志グループの存在を認めていたとは思いませんが、自己点検委への「管理していなかった」発言からも、周囲に流されていたのではと思います。危機管理ができていなかったのでしょう。
笹井さんはじめ上層部の人たちは、ある時期まで論文不正の範疇で、STAP細胞がまったく存在していないとは思っていなかったのでは。有志の研究者たちはそんな様子に危機感を抱いたのかもしれませんね。
オートクレーブの使い方を小保方さんは知っていたのでしょうか。報告書に、装置の使い方を熟知しないまま使っていたという記載がありました。
ボックス以外にもサンプルやマウスが残されていたようですが、キメラマウス本体は残っていなかったんですよね。彼女の廃棄の基準がよくわかりませんが、データなどがほとんどないのに不正を重ねていたことからも、その場その場で必要な細胞などを使ってあとは放置だったのかもしれません。全ての証拠を隠滅していなかったことからも、隙の無いよう計画したというよりも、不正が常態化、惰性化していたのではないかと思われます。
博論の画像捏造がネットで疑惑視されると早稲田に博論を取り下げてくれるよう頼んだり、過去に使った画像など繰り返し使ったりしているところを見ると、刹那的な行き当たりばったりの所があるとしか…。
よく周囲に気づかれなかったものだと思いますが、会見のような弁舌の巧みさと、情報収集力と隠蔽とごまかしの巧みさで乗り切ってきたのかなと。
報道機関が提訴されるのはたいてい「名誉毀損」によるものですが、その成立要件には「公共性」はなく、「公然と事実を摘示」していることです。従って個人の意見であっても犯罪になりえます(最高裁判例http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-35f2.html)。
このエントリーで憂慮すべき表現は「世の中を煽動し、人を追い込んで行くようなこと」になります。
上記判例で「被告人は公共の利害に関する事実について,主として公益を図る目的で(被害者である法人に対して批判的な)本件表現行為を行った」ものですが、「(被害者である法人に対して)事実関係を確認することも一切なかった」ために有罪判決が確定している。
すでに技術子女さん、愚民さんが事実関係を確認する方策を提案しておられる。にもかかわらず、その確認をなさらず批判を継続なさる。
「婉曲な」ないし「疑問にとどめておくべき」とのコメントが複数なされているのは、粘着ではなくブログ主殿を心配されているのですよ。わかりませんか?
ご返答ありがとうございます。
私も自然科学については全くの素人ですので、「もくれん」さんが想定していらっしゃるような、継代培養を繰り返しているうちにTCR再構成が確認できなくなる細胞が存在しうるのか、分かりません。
どなたか専門の方がいらしたら、教えて頂きたいですね。
ただ私が知っている範囲では、免疫学の専門家の意見としては、分化した体細胞が初期化するということ自体が通常考えにくいことのようで、広島大学の難波紘二先生などは「そうしたら免疫不全マウスが生まれるのではないか」と、当初から疑問を呈していらしたように記憶しています。
ですから、ES細胞だったと聞いて「ああ、やっぱりね」というのが専門家の方々の感想なのかな、と思っていました。
他の欄でも「もくれん」さんに対するコメントは真面目に書いておりますが、私と他の方々との気軽なやり取りの中で、理解しがたい部分があったようですね。もしご不快に感じられたのでしたら、申し訳ありませんでした。
異議ありです。
まずブログ主は「公共性」をそういう意味では使っていないと思います。ベクトルが逆。
次に、不確かな根拠で「NHKは捏造報道をした」と断定したとしても名誉毀損には当たらないと思います。テレビ番組を根拠に、個人を指して「ES細胞を盗んだ」と断言した池田信夫の記事とは性質が異なります。
「世の中を煽動し、人を追い込んで行くようなこと」を憂慮するとのことですが、このエントリーは「人」を追い込んでいるわけではなく、番組に対する批判なのであって、NHKという「法人」に対するものです。で、確かに紹介されている判例も法人ではありますが、NHKという報道機関の場合は、批判対象としての立場がまるで違いますので「扇動して追い込む」という種類のものではないと思います。
逆にこのブログは、池田信夫や世に倦む日々のような「世の中を扇動して、人を追い込んで行くような」者に対する対抗言論としての価値が非常に高いと思っています。
人様を名指しで「ごきぶり」と罵倒した人間が、一人前の顔をして、尤もらしい主張するのは、自分でも恥ずかしくないのかね。
君の両親はどんな教育・倫理観を与えたのかね?j
まず率直に自分の言動を詫び、許しを得てから、口を開くのが、少なくとも礼儀だが、それも弁えていないのかね??
本ブログが報道機関への対抗言論として価値が高いことはおっしゃる通りでまったく異議はありません。
だからこそ、対抗するのであれば「脇が甘すぎるよ」と苦言を呈しているのです。
また、ブログ主殿が「世の中を煽動し、人を追い込んで行くようなこと」をしていると指摘しているのではなく、ブログ主殿が「NHKに『世の中を煽動し、人を追い込んで行くようなこと』を再度起こさせない」と表現なされているのが「訴追を受ける恐れがある」と指摘しています。
報道機関が名誉毀損で個人に損害賠償を求め勝訴した判例もあります(最高裁第二小法廷平成24年3月23日判決。原告=読売新聞、被告=フリージャーナリスト。原告勝訴)。
「立場は公正であっても、対抗する手段が公正を忘れていたらどうなるのか。相手の不正を非難する資格も失うではないか!」(ユリウス・カエサル、内乱記)ということです。
<それから、もっと変なのは、FI幹細胞の方です。遠藤高帆が解析したのはOct4-GFPの入ったB6由来のFI幹細胞です。ところが、今回の調査委の報告では、アクロシンの入った129B6由来のFI幹細胞は見つかったものの、遠藤高帆が解析したB6由来のFI幹細胞は見つからなかった、というのです。?!?!‥‥んなアホな」>
とありますが、RNA-seqで使われたFI幹細胞は論文記載の情報では129/B6由来とのことです。にもかかわらずB6由来のFI幹細胞は見つからなかったと言うのはそれこそオカシイんじゃないかと。これは遠藤さんも反論した方がいいのでは?
それに対してブログ主さんの
>>TS1細胞(FI幹細胞とされているが、実際はFES1細胞)ではなく、B6マウス由来のGOF-ES細胞であったということだろう。要するに、小保方氏はサンプルを混同した(誤った)ということだ。
>>捏造していたならば、当然、FI幹細胞としたCTS1細胞を使うはずである。
調査委の報告では小保方さんはFI幹細胞のRNA-seqを3回行っており、そのうち1,2回目は129B6由来かつArc-GFP/CAG-GAPをもつ細胞が使われたようです。おそらくこれがCTS1細胞(FI幹細胞とされているが、実際はFES1細胞)だったのでしょう。
最後に
>>それは捏造と認定され、小保方氏自身も捏造と認めたDNAのメチル化のデータについてである。STAP幹細胞がES細胞であったとしたら、データを改ざんする必要はなかったはずなのだ。ES細胞様のパターンを示さなかったということは、この時はES細胞を使わなかったということになる。
この捏造されたメチル化のデータはES細胞に関するデータも含まれているようですが、これはどうお考えでしょうか??
ES細胞のデータですら気に入らなかったから捏造したという事であれば、この実験でもSTAP細胞としてES細胞を使った可能性は十分に考えられます。
厳しい事をおっしゃいますね。今、私の研究は実験が一段落して論文を書くフェイズに入ったので、呻吟の息抜きが必要なのですよ。頭もリフレッシュできますしね。「批判的書込みを控えてほしい」と仰るなら今後ブログ主への批判は控えますが、「おかしいと思ったことがあれば自由に批判してほしい」という姿勢の方が懐が広くて私は好みです。
私は根が弱気で「善良(ル氏)」なので、ブログ主がここまで強硬に主張されると、「そうかも知れない」と流されそうになりましたが、印刷業者さんからいただいたコメントで少しほっとしました。他のエントリで立派な内容を書いていらっしゃるのに、遠藤先生とNHKの件に関しては引っ込みがつかずに固執していらっしゃるように傍目には見えます。次なるテーマ、『匿名A氏』の件は慎重に扱われることを期待しております。
免疫の専門家ではありませんが、生物学の常識としては、いったん再構成が行われたTCRローカスがgermlineの配列に戻ることは考えがたいです。
厳密にいうと、実は論理的には僅かながら可能性はあります。非常に確率が低く考慮しなくてもいい程度と思っていただいて差し支えないと思います。
説明しますと・・・
染色体は母親からと父親からそれぞれ1本ずつ受け継いでいる為、TCRローカスも1対(2カ所)あります。T細胞の分化過程では、まず片方のアレル(ローカスの片方という意味で解釈してください。)が再構成を受け(DNAの一部が取り除かれ)そのアレルを用いて機能的なTCR(T細胞受容体)が発現できるかどうか試します。うまくいけば、もう一方のアレルはそのまま再構成されずに残ります。(成功確率は1割くらいかな?)うまくいかない場合は、もう一方のアレルの再構成を試します。この場合は、両方のアレルが組み換えを受けている事になります。両方ダメなら細胞がアポトーシスを起こして死にます。
従って、完成したT細胞のうち、約半数は(組換えアレル、germlineアレル)のペア、残りの半分は(組換えアレル、組換えアレル)のペアを有しているはず。
(組換えアレル、germlineアレル)のペアを持つ細胞で、組換えアレル側に何らかの変異が生じた場合、germlineアレルを鋳型にして修復が行われたとすると、両方のアレルがgermline配列に戻る可能性がないわけではありません。(前述のように、確率は天文学的に低く、200回程度で観察されるわけはないと思います。)
因みに・・・
筆頭著者は、Nature論文の電気泳動の写真で、元々germlineバンドが見えているレーンにわざわざgermlineバンドが見えないレーンを挿入して切り貼りしましたが、本来はgermlineバンドも見えるのが普通なのです。おそらく、免疫学に詳しくなかったため、germlineのバンドが見えない方が「綺麗なデータ」だと勘違いしたのだと思います。
40. もくれん さま
>小保方さんが最初の実験でTCR遺伝子再構成を見たが、継代培養を繰り返してい
>るうちに見えなくなったというような細胞もあるのではないか・・・
53. まろん さま
>免疫学の専門家の意見としては、分化した体細胞が初期化するということ自体が
>通常考えにくいことのようで、広島大学の難波紘二先生などは「そうしたら免疫
>不全マウスが生まれるのではないか」と、当初から疑問を呈していらした・・・
お二方とも、誤解されておられるようなのでコメントします。
Nature Article の「TCR遺伝子再構成」があったとする細胞群は、純粋なT細胞群ではなく、「T細胞」を含む細胞集団であったということです。継代培養後に、「TCR遺伝子再構成のない」細胞が残っても、矛盾はありません。
また、難波先生の「(TCR遺伝子再構成を起こしたT細胞が初期化)したら免疫不全マウスが生まれるのではないか」という考え方は誤りです。
TCR遺伝子再構成は、対立遺伝子排除(allelic exclusion)の機構によって、片方の対立遺伝子は、ほぼ「胚型」のままです。この再構成TCRと胚型TCRのヘテロ接合体の細胞からT細胞が分化する場合、再構成TCRが発現されて胚型アレルに対してallelic exclusionを起こすことになりますが、このTCRのallelic exclusionは完全ではなく、TCRαβトランスジェニックマウスの実験から、数%程度、例外的に胚型アレル由来のTCRを持つT細胞ができると言われています。生まれたマウスは「「SCIDを発症する」ことなく「正常」なので、この数%のT細胞が、レパトアは少ないながら、免疫機能を担う事ができると考えられます。
難波先生は古いタイプの先生のようで、言われていることが全て正しいとは受け取らない方がよいと思います。
宇和島市議会議員さんのブログコメント欄からの転載をされたようですね。転載をなさるなら、そのまま引用された上で出典を記載するのが礼儀だと思います。
また、こっそり元のコメントの「SCIDを発症したという記載は見当たらない」という記述を、
>>生まれたマウスは「「SCIDを発症する」ことなく「正常」
と書き換えてらっしゃいますね。
元のコメントは難波先生の「SCID発症仮説」に根拠がないことを指摘し、実際に発症するかどうかは不明という立場で正確さを期して書かれていますが、あなたが編纂する事で正確さが失われています。こういう情報操作はやめてください。
早速、コメントをいただきありがとうございます。
>宇和島市議会議員さんのブログコメント欄からの転載・・・
転載ではありません。あれは小生の難波先生ブログへのコメントに対してAkさんから戴いたコメントを加味してまとめたものです。教科書的な説明ですので、出典を示す程のことではないだろうと考えました。
>そのまま引用された上で出典を記載するのが礼儀・・・
という考え方もあろうかと思います。今後、参考にしたいと思います。
>>>生まれたマウスは「「SCIDを発症する」ことなく「正常」
>と書き換えて・・・
よくお読みいただけば分かっていただけると思いますが、「免疫機能を担う事ができる」マウスが生まれたわけですから、明示はされていませんが、そのマウスでは「SCIDを発症」していないことになります。かといって「全く正常かどうかは不明」ですので、『生まれたマウスは「「SCIDを発症する」ことなく「正常」』と記したのです。
したがって、
>・・・あなたが編纂する事で正確さが失われています。こういう情報操作はやめて
>ください。
というのは的外れで、事実誤認に基づく意見だと思います。
昨夜52を投稿した後、誤読していたことに気づきました。反論がズレてしまい文意説明の手間をおかけして申し訳ありません。
ただ、私の基本的な主張は変わらず対抗言論としての手段・方法・表現を誤っているとは思いません。見解の相違ですね。
「訴追を受ける恐れがある」のご主張は杞憂ではないかと。憂慮される「世の中を煽動し、人を追い込んで行くようなこと」とは、あくまで番組内容に対する批評なのであって、そう判断した根拠は十分に示してありますし合理的なものです。厳密な証拠を提示しなければならない性質のものではないと思います。
私が見る限り、このブログの表現に訴追を受ける要素は見当たりません。(民事訴訟ならいくらだって起こせますがw)
あなたのほうが正しいみたい
小保方さんは理研の検証実験に参加しただけで、再現実験はまだやってない
TCRの再構成というのは、つまるところ、DNAを構成する遺伝子の並び順が再編集されることです。普通の細胞は、増殖しても分化しても、すべての遺伝子が並び順もそのまま受け継がれていきます。しかし、T細胞は、元の血液幹細胞からT細胞に分化するとき、遺伝子の並び順が再編集されるという特徴があります。これによってT細胞は、一種類の細胞でありながら、細胞のひとつひとつが、違ったレセプターを持つようになり、体内に侵入した様々な異物を見分けることができ、他のリンパ球に指令を送り免疫システムを起動させることができます。この遺伝子の再編集は、2本あるDNAの片方だけで他方はもとの並び順のまま(胚型)の場合と両方に起きている場合があります。
STAP論文の著者は,STAP細胞やSTAP幹細胞にこの遺伝子の再編集があることを示して、T細胞(体細胞)が初期化したと主張したのです。それに対して、慶應大学吉村教授や広島大学難波名誉教授は、初期化した細胞は、元のT細胞の再編集された遺伝子を引き継ぐので、この細胞でキメラマウスを作成したら、この細胞がキメラマウスのT細胞に分化するとき、再度の遺伝子再編集はできないので、T細胞は一種類のレセプターしかつくれないから、免疫不全になるのではないかと指摘されているものだと思います。これを前提にして考えれば、一旦TCRの再構成が確認された細胞は、培養してもTCRの再構成が起こった遺伝子をそのまま引き継がれていきますから、もくれんさんの言うような、培養しているうちにTCRの再構成がなくなってしまう細胞というのは考えられないですね
御自分のラボで、院生が他の院生を『ゴキブリ』と呼び、取り消しもせず、平然と正義と称するものを語る、とすれば、如何対処されるか、見解をお尋ねしたい。
ここでは少なくとも、「教育者の意見」と看板が出ているが、キルケゴールが嗤う看板屋なのか、正座してお聴きしたくなった。
>>ポスドク教授
老ブログ主は結を捲り上げ、啖呵切った。
一日数千の読者数、ヌード写真がある訳でも、ワイ文(それらしきものはあるが)を載せる訳でもない、にも拘わらず・・この数字、生界の相当数が愛読している主要な私紙には違いない。
である以上、
この世界の良識を普及せねばならない、と神の啓示があったのか、教授には不動の巌の信念があると拝察。
まず迷える子羊を救って欲しいな。
毛糸の腹巻の中に爆弾突っ込んでいるのか・・不明だが、理研を爆破させてやると息巻いているやに、呟きが腹話術のように聞こえてくる。この呟きの真偽の程は不明だが、あり得ないとも言い難い。
理研の蒔いた種は理研が狩る、が鉄則・・
それを右往左往の失態、危機管理が何も出来ていない気配が、外部から窺がわれ、不信感から侮蔑への階段を、国民はにじり登りつつある、とすれば、ヤドリギも粉骨砕身、居座って啓蒙、お役目御苦労様とねぎらわれる羽目になると言えば、嫌味に聞こえる。聞こえるが、嫌味で言っている。(笑)
ご教示ありがとうございます。全くの素人なので、専門家の方々に正しい知識を教えて頂き、本当に助かります。
難波先生の記事を確認してみましたが、その後コメント欄で様々な議論が行われ、難波先生も7月の記事では再び取り上げていらっしゃいますね。
「書き込みを呼んで 4」難波紘二先生
http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/608239abbf36ae32e39cfd8670c8f191
難波先生は年代的に研究の第一線からは退いていらっしゃるのでしょうが、読者からの指摘に対しては、必要に応じて訂正や反論など誠実に対応していらっしゃるようなので、私は好感を持っております。
電気泳動の画像切り貼りについては、たしか藤沢数希氏の「週刊金融日記」でも「在米ポスドク」さんと同様の推理がなされていました。
ブログ主さんはこの件について慎重な判断をされていますが、私は真正な画像が存在するとしても、それが気に食わなくて改ざんするケースも考えられるので、真正な画像が存在することをもって「単なるミス」だと判断することはできないのではないかと思っています。
改革委員会が提言した再現実験の期間は、たしか1年または根を上げるまでだっと記憶しています。
了解しました。
STAP騒動で過剰反応した「改革委員会」ならびに「日本学術会議」などは、振り上げた拳をどのようにして下すのか興味を持っています。
1で質問させていただいたことは、他のentryで、在米ポスドクさんに教えていただきました。
ありがとうございました。
カビ臭い文体、中身はシュールストレミング顔負け、学力といえば、今では中卒も怪しい。それでいて・・
>>この世界の住人
何処の世界だろう?
公園の女子トイレ・? それは贅沢・・ベンチの下・?・
橋の下・?・河原の茂みの中・??
何処の世界だろう・・
ここは無料で、誰でも、どんなに薄汚れていても、どんなに匂っても・・
無料て入ってきて、本人さえ恥ずかしくなければ、どんな稚拙な演説も出来る。聞いた人を赤面させることを出来る。
一時の暖を取る為なら、もう十分だろう。
今度入室の場合、そんな機会があれば、博士号も持っている。いくつも持っている。ここの世界の住人だ。地球は一つだと。言うのなら・・反対派出来ない。
お聞きしたから、お引き取りを!!
あっ、その帽子ぼくのです。ぬいで下さい。(笑)
以前のコメントを読み返しましたが、アウトサイダーと取られても仕方のない書き方だと思います。
書かれている内容についてはいちいちごもっともですが、畢竟ヤジに過ぎない。NとSの著者ならもう少し建設的なご意見を賜れればと思います。
日本では「バカセ」でも、米国では「Dr.」とか「Ph.D.」をつけると敬ってもらえますよ。ましてNS持ちなら大歓迎。米国においでおいで。
「愚民」氏が紹介したブログを見ましたが、文内に説明がされており、意味としては「異物」であって「ゴキブリ」そのものではないように思います。
私の研究室の院生であれば「意図とは違って言葉は一人歩きするので注意して使うように」と指導します。もちろん、研究室内の他の院生に向けられた言葉なら、強く注意しますが、まさか「ル・マッシュ・マッシュ」さんは小保方さんではないですよね。
御回答、有難うございます。
早速、眼鏡を慎重すると同時に、ニューロンに強く働き掛けると言うアユルベーダーの薬、常用する事にします。
なお、
この場をお借りいたしまして、愚民さんに、非礼をお詫びいたします。
なお、
率直に指摘しますと、彼女にはシューメル文化に興味はないであろう、従って、シュメール語を用いる事は、絶対とは申しませんが、ほぼの確率でないと御返答いたします。
「捏造まがい」までは種々の根拠が示されていますが、「世の中を煽動」と批判すべき根拠は何も示されておりません。
遠藤博士も「科学的な疑問であれば直接メールして頂けたらよいのに」と言われていたように、直接当事者に確認をする前に批判的な表現を「公然と摘示」してしまうのが非常にあぶない行為なのです。コメント52の判例でも、当事者への確認がなかったことが有罪の決め手になっています。
しかも批判された側が「煽動する意思があったか/なかったか」とか「小保方憎しの感情が残っているか/いないか」などの内心について反論せざるを得ない、すなわち反論によって容易に名誉を回復することができないような批判の仕方をしてしまっている。
匿名顕名の別、閲覧者数の多少にかかわらず、不特定多数が閲覧可能な状態で「公然と法人や個人の名誉を毀損する事実を摘示」してしまっている事態は動きません。
ひとたび警察が捜査を開始すれば「匿名」のベールなど簡単にはがされてしまいます(ウィキペディア「スマイリーキクチ中傷被害事件」参照)。
愚民さんの見解は尊重しますが、客観的に見た場合、有志の調査委員会が業務妨害罪で逮捕される確率よりも、ブログ主殿が名誉毀損罪で逮捕される確率のほうが高いと思います。
「眼鏡のお兄さん」も内心に属する良心を批判されている。非常にあやうい論調だと思います。
その「眼鏡のお兄さん」を、便宜的に「当方」だと仮定しても、その含み笑いを差っ引いたとしても、まだ少々貸が残ってる感情があるな。(笑)
確かに、遠藤氏や学会関係者に対する批判などはかなり危ういものはありますが、それも反論を受け付ける状態にあるのでぎりぎりセーフなんじゃないかと思っています。雑誌記事などの一方的なものとは違うので。
Nスペの「世の中を煽動」については、個人に対するものではなく番組批判ですからご指摘の点は少し違うのではないでしょうか。「眼鏡のお兄さん」についてはちょっとやり過ぎ感はありますがセーフだと思います。万が一NHKが訴えでもしたら言論機関として世界中に恥を晒すことになりますので、そういう事態になることはまずあり得ないでしょう。
危険性があるのは、やや暴走気味な個人批判の方であって、このエントリーについて「公開しているブログで確証がない事柄に対し「捏造」と断定していくことに対して注意を促す」のは的外れだと思います。
みなさんが、ブログ主が次に予定されている「日本の科学を考える」に関する話題で暴走しないか心配されているのは分かりますが、それとこれとは別問題です。
「遠藤高帆」の検索結果
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いま、科学界が総体として高い規範を取り戻そうとしている局面、そしてブログ主殿の教育者としての立場に思いをめぐらすと「ぎりぎりセーフ」で、この論調を続けられるのはどうなんでしょう。
おっしゃる通り「捏造断定に注意を促すのは的外れ」ですし、ブログ主殿も「捏造まがい」と述べられているだけなので、小生もそこを問題にしているものではありません。
また科学的な事実関係についての捏造疑惑であれば、すでに阪大アキラ研が実験データを公開して疑惑を晴らしているように比較的容易に名誉を回復することも可能でしょう。
しかしながら科学でいうところの「反証可能性」に乏しい「内心」についての批判は、どうも頂けない、それらは「懸念」ないし「疑問」程度に留めておかないと名誉毀損罪の構成要件を満たしてしまうよ、と申し上げているわけです。
愚民様からご紹介頂いた、日本報道検証機構のサイトでは京大曽我部教授が「マスコミの側からも市民の不当な批判に対しては不当と言える報道評議会を作るべき」と述べています。時代の流れとしてはNHKと言えども不当な批判は告発する方向に進んでいると思います。
と言って、「たいてい不起訴になる」といった姿勢を社会に見せるわけにはいかない。すると相次ぐネット上の名誉毀損事案に対して警鐘を鳴らす「見せしめ起訴」を企図することになります。
そのためには社会的に注目を浴び、一気にネットユーザーの心胆を寒からしめることができるような被疑者が好ましい。つまり私たちのような小市民ではなくブログ主殿のように社会的な地位の高い人が、検察にとってはおあつらえ向きということです。
TCR再構成の件、易しく解説して頂きありがとうございます。
すっかり理系脳が廃用性萎縮をきたしている私ですので、「分かった」と言い切れる自信はとてもありませんが、皆さんの解説のお陰で以前よりは理解が深まった気がします。
「在米ポスドク」さま
解説のお礼にラーメンを寄進するのを忘れていました。縮れ麺に白髪ネギ山盛りでいかがでしょう。
ついでに豚の角煮も載せますので、ひとつご意見を伺いたいのですが、筆頭著者さんは電気泳動の画像を用意する時に、「初期化された細胞はGLバンドがないはず」という誤った認識の元に手を加えたのではないか、というのが「在米ポスドク」さんのご推理ですよね(私もそれが自然だと思っています)。
さらに笹井氏や丹羽氏もまた、この画像の改竄を見過ごしたということは、同じように誤った認識を持っていた可能性があるのでしょうか。
つまり、幹細胞の研究者といえど免疫学に詳しいわけではなく、それが不正を見抜けなかった一つの要因と考えることもできるのでしょうか。
というのは、現代のように科学が進歩すると共に専門の細分化と深化が進んでくると、名だたるシニア研究者や科学誌の査読者といっても、論文やデータの全容を理解するのは難しい場合が増えてきているのかなと思ったもので。
だとすれば、不正をチェックするのも非常に難しい時代になってきているということですね。
いえ、しっかり目を通していれば「元の長さのDNAのバンド」がないことに気がついたと思いますよ。笹井氏や丹羽氏の論文にも電気泳動の図はあったと記憶しています。
縮れ麺に白髪ネギ山盛り、豚の角煮、日本に帰りたくなりました(笑)
笹井先生や丹羽先生のご胸中は分かりませんが、
1. 気付いてスルーした
2. 気付かなかった
のいずれかですよね。
1.の場合、この実験がサザンプロットではなくPCRであることがスルーできる原因の1つです。一般に、DNA断片が長ければ長いほど、PCR反応は指数関数的にかかりにくくなります。従って、長いgermlineバンドよりも、短い組み換えバンドの方が出やすく、両者が共在している場合に、短い配列が優先的に増幅されてgermlineバンドが見えにくくなる可能性はあります。(本来は、コントロールをおいて、その条件でgermlineバンドが見えるのか見えないのかを裏で確かめておくと安心して提示できるのですが。「できる」研究者ほど、表に出すデータは氷山の一角で、裏でたくさんの確かめ実験をやって表データの自信を深めるのです。)
この実験と同じデータが、Nature ArticleのExtended Data Fig. 2gにあり、そちらではgermline bandがはっきり検出されているので、両者を合わせてみれば、「筆頭著者の手はあんまり安定していない」と感じると思います。
2. の可能性も十分あり得ます。TCRの組み換え機構は、医学部の免疫生物学の講義で教わるはずですが、笹井先生、丹羽先生が学部生の頃にはその内容が講義されていたかどうか存じません。また、自分の専門と関わりの薄い、学部時代の講義内容の記憶を数十年間とどめていられるか、という問いを発すれば、答えは自ずと出そうです。ちなみに、私が初めてNature article論文の電気泳動の図を見たときは、「あれれ?」と思いましたが、1.で書いたような理由もあり得るのかな、とスルーしました。
ブログ主のやり過ぎを危惧されているのだろうというのは分かりますし、もう少し注意深く書かれた方が良いという点については同感ですが、やはり「内心」云々のご指摘の点については同意できません。
あの番組は、視聴者の憶測を誘発するための悪質な演出がされていましたが、私はこれまでNHKがあそこまでの悪意を「個人」に対して向けた例を知りません。NHKはSTAP問題に関する報道においては、問題発覚当初から科学文化部の「見立て」を元にした、決め付け的な報道がされていました。対立する意見の一方側に立って報道し続けていたのです。
そして、かのNHKスペシャルでは一方の意見を元に三流週刊誌並みの演出で悪意に満ちた「ほのめかし」という下劣な方法を取りました。日本国民のNHKという権威に対する信頼は絶大で、そのNHKが制作したドキュメンタリー番組で、不正の黒幕のように示唆されたことが、笹井氏を死に追い込んだひとつのきっかけである可能性は否定できません。それを「世論を誘導し人を追い込む」と表現することのどこに問題があるのでしょう。
NHKがなぜあのような低俗番組を制作したのか、徹底的に検証されるべきだと思います。ただ、それはこのブログの役割ではありませんし、ブログ主もそこまで突っ込んだことをしているわけでもありません。このエントリーに対して名誉毀損とか言うのは過剰反応だと思います。
>>1. 気付いてスルーした 2. 気付かなかった
要するに二つに絞られた。
行数の多い方・目方が重い方が、必然的に教授の解答になる。
模範解答でもある。
では1を選択した回答者に対し、次の問題も提起するのが、出題者の義務ではないだろうか??(笑)
>>ただ、それはこのブログの役割ではありません
そう、それを私は言っているのです。
名誉毀損の可能性の指摘を受けてまで、教育者として、研究者として、NHKの一番組を不確かな事実に基づいて批判する主張をあくまで固持した発言を続ける理由はあまり見当たらない。
以前、「ブログ主は今後の科学界をよくしたいと思っているの〜ならば、Nスペにいつまでも拘泥して〜強弁を続けることは建設的ではないと思う」と書いたのはそういうこと。ご理解いただけたようで嬉しい。
「それ」もこのブログの役割だ、とブログ主が仰るなら、もっと脇を固めてなさった方がいいのでは、という業者さんのアドバイスが的確ですね。
>>ルさん
私の「妄想」では、笹井さんが気付かなかったはずはないと思っていますよ、そりゃ。
そもそもキメラでのTCR再構成のデータを提示しないというもっと大きなスルーをしているわけだから、T cell のgermline bandのあるなしなんて些細な問題だったのか。う〜ん、彼の緻密な頭脳の産物としてはいまいち信じがたい。
図表数が異常に多いのがArticle論文の特徴だけど、怪しい部分を圧倒的なデータ数で埋没させるつもりだった、というのもあまり説得力がないな〜。データ数を増やせば増やすほど突っ込みどころが増えるわけだし。
そこでさ、そこんところで、質的変換が行われた。
炬燵の関係になったとは言わない、半ば手籠めに近かったとも言わない、ごっつうこと起こる方が要るから、言わない。
言わないが・・
通俗小説は・・これで生き延びてきた・・私の分野だとポスドク教授は言うだろうな。リンゴ・・美味しかった?美味しかった、ふーん・・・(笑)
ひどい引用の仕方をしますね。あなたが書く論文っていつもそんな感じですか。ブログ主は「NHKがなぜあのような低俗番組を制作したのか」なんて検証はしていませんよ。これは科学誌印刷業者氏が言うところの「内心」に相当する部分です。そしてそれは「このブログの役割ではない」と私は書いているのですよ。
この件に関してブログ主に対するあなたの指摘はとても的外れです。他人の意図を勝手に誤解して、それに対してとやかく言う。藁人形論法って奴ですね。また、『「それ」もこのブログの役割だ、とブログ主が仰るなら、もっと脇を固めてなさった方がいいのでは、という業者さんのアドバイスが的確ですね。』のように、頭に自分が作った藁人形をこっそり挿入して、それが科学誌印刷業者氏のアドバイスであるかのように見せかけていますが、そういう改竄もあなたの論文でよくやる手口でしょうか。
あなたが思うように他人は動くものではありません。あなたのその肥大してしまった自我はなんとかなりませんか。
ご回答ありがとうございました。電気泳動画像の件をもとに「著者らの中には免疫学に詳しい人がいなかったのでは」と推測する言説を複数見かけましたので、そういうものかしらと思ってしまいました。
気付いたとしても致命的ではないことなら、スルーしてもおかしくないですね。
調査委員会の報告書では、「明らかにおかしいデータがあるのに確認を怠った」と共著者らの責任を強調していましたが、不正に気付くのはそんなに易しいことだろうか、という疑問が私にはずっとあります。
人間ですから、その研究者を人物として信頼していた場合、多少データに難があったとしても、ミスか偶然としか思わないのではないかと。
その意味で、柳田先生のブログ記事「捏造者の素顔」は大変興味深かったです。必ずしも「やりそうな人」が捏造をするわけではない、むしろそうではない場合も多い、というのは心に留めておくべきなのかもしれませんね。
火星人の論文かと思った、んならもう少し丁寧にデータに難のありそうなところを潰さなかったかと悔やまれるところでしょうねえ。
それとも、必死で潰し回った結果がアレだったのかなあ。
そりゃああんまりに可哀想だわ。
>>愚や愚や、汝を如何せん・・・
何時から・・坊さん・・?
瓢箪鯰ズ枕絵・・それ・・唱えてたら・・長続きするのかなぁ・・(笑)
修行・・修行・・!!
2段階、とは、2つのアレルにおいて再構成が起きることを指して書いていらっしゃいますか? 実際には両方のアレルで再構成がスタートし、片側のアレルから機能的なTCRが発現された時点でallelic exclusionが起きて反対のアレルがinactivateされます。そのアレルで再構成が始まっていなければ、germlineバンドが検出されるはず。そもそもCD45ソートならB細胞もかなり含まれているはずなので、germlineバンドは検出されて当然ですし。
>>元のNature論文でも、1段目の再構成をPCRで見ていた
とはどういう意味でしょう?