空(くう)

 一日中、冬の雨が降り続いた。

そんなに寒くない冬の雨。

003

 「正岡子規」

 わずか34歳で亡くなるまでに、すごいことを悟って

いた。

「禅の悟りとは、いつでもどこでも死ぬる覚悟ができる

ことだと思っていたが、よく考えてみるとそれは大変な

誤りで、いかなる場合も平気で生きていくことだとわか

った」

001

「子規 しき」とはホトトギスのことらしい。

結核で血を吐いていた己(おのれ)のことで

「正岡子規」と号したのである。

006

 人はこだわりのない生き方が最高だと思いながら、

私はものすごくこだわって生きていた。

 「庫裡建設」の時なんかそうである。

庫裡の玄関も座敷も、昔の庫裡の欄間(らんま)を

使ってもらっている。

 「久間 くま」の寒蘭。

007

 雨の日の4時から「歯科医院」と「内科医院」へ

出かけた。

 「まだ、私は何でも食べられてありがたいです。

前歯が少し黒ずんできたから、磨いて」とお願いした

りもする。

 インフルエンザの予防接種も受けた。

「ペット霊園」にペレットが亡くなって、見えた看護師

さんとは、

「また飼っているの?」

武雄の街の肉屋さんへ寄って、カツを揚げてもらった。

これもこだわり。

019

 野菜は畑から採ってくる。

013

 レタス レンコン これはご夫人からいただいたもの。

020

018

 ブッダは弟子の僧が亡くなった時は葬儀を

されたという学者もある。

 もし、僧として死者を弔うなら、おのれの心を「空」

にして行わなくてはならない。

「死者を弔うときは、僧が死者になり切って、死者の

苦を一身に背負って行え」 鈴木正三禅師の言葉。

 死者になり切ってこそ、始めて真に死者を「空」に

帰すからである。 

 「こだわらない」「空になれ」

016

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御用心 御用心 御用心

 「和顔 ペット霊園」 に来る猫ちゃん。

家の外を出歩くことがある、 10歳未満。

家の中だけに居る、      15歳を超える。

この頃は早く亡くなることも多い、 5歳ぐらい。

これまでの最高齢は、     23歳。

 今日 「ゴローちゃん」    27歳。たぶん九州、

日本での最高齢だったのではと思った。

002

 当寺の猫「ハナ」とそっくりだった。

「俺も弔ったので、もしかすると108歳まで生きる

のでは」と、ちょっと錯覚を起こしてしまった。

 1月末に「七七忌供養」の読経を頼みに見える

予定である。

006


 みんな平均寿命を想定して語り、「80歳以後まで

生きるだろう」と考えている。

 とんでもない考えであると、この頃つくづく思う。


「同僚会」に参加してから、急に思うようになった。

 早い方は40歳代。 50歳、60数歳、70歳で亡くなり、

私なんか、長く生きているほう。

009

 「一休禅師」に

「和尚さま、どうか一言、心得となるような

言葉を書いてくださいませんか?」

 懇願された「一休禅師」はすぐに筆をとった。

まっさらな紙に

「御用心」

「あの、ほかに何かもう一言、書き加えていただけ

ませんか?」

「一休禅師」は、また

「御用心」と書き加えた。

「和尚さま、これではあまりにも芸がないではござい

ませんか?御用心 御用心では?

もっと何かこう、ためになる言葉のようなものがよか

ったのですが」

「そうか、仕方がないのう、それなら」

三度(みたび)筆をとり、さらに

「御用心」と書き足した。

紙には「御用心 御用心 御用心」とみっつ連なった。

008

 あきれている人に、

 明日ありと思う心のあだ桜

 夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは

011

 本堂を「茶色」に塗った私。

 庫裡(くり)は黒に塗られた。

013

 禅寺はこれでいい

   「長泉寺」   片すみに「瀧川」 (先住職の字)

 人はだれもが必ず死ぬ。

いつかは死ぬではない。

いつでも死ぬ。 すぐにでも死ぬ。

 明日があると、毎日思い続けているなら、

「今を大切に生きる」ことの仇となりかねない。

016

 伊万里支援学校で、親しかった「江口先生」

からいただいた「広淳」

 寒蘭はバルブが大きくなったら長生きする。

 人は、 死は生の隣にある。

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柔らかな人間

 性格、健康、能力に問題を持たない人はいない。

特に私の年齢になると、問題ばかり。

早く寝ればいいのに、遅くまで起きているから、

年寄り扱いされることが多くなった。


 作庭された庭も、欠点はある。

001


 「加齢顔 かれいかお」がいやだ。

堂々と「加齢顔」のままでいいと、開き直ろうと

さえ思う。


 当寺の「婦人会」の方たち、非常にいい。

「法話」の聞き方がすばらしい。

032

 この和尚さんを呼んでよかった。

法話の聞き方は「ナンバー5」に入ると

ほめてもらった。

034


 終わりの10分、みんなで歌った。

 みんなが亡くなった父母が見守ってくれて、

今生きていると思い歌った。

035

  人間は鈍感でいい。

私が鈍感だからこう書いている。

「柔らかな人間」になることが、私の終(つい)の

目的だ。

 むずかしいとわかっている。

しかし、人間のみんなに、それは具わっている、

とブッダは気づいた。

036

 ご夫人方がつくられた料理はうまい。

最高にうまい。

 人間の「うまみ」がにじみでている。

038

 寺の猫だけは「やわらかな猫」となった。

042

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忍耐

 「成道会説教 じょうどうえせっきょう」

12月9日 9時30分から。

 ギターを使って、やさしく仏教を説いてもらうように

お願いしている。

 一年に一回は、禅僧の話を聞いて、生き方を学んで

ください。道が開けると思う。


 今日は寺に見える方が多い。

野菜をMさんご夫婦が、たくさん持って見えた。

012



 朝から掃除する。

001

 寺中の掃除

002

 「禅」って、「掃除」

 それのみ。

006


「平常心是道」

ただ、ひたすら普通の心で掃除を続けることにある。

若い頃、洗濯された本堂を、ハシゴをかけて、

塗料を塗ってよかったと思う。

 今はできない。

今、落ち着いた色になった。


007

 世の中で、これさえ持っていれば確実なもの

「忍耐」

 忍耐さえ続けば、人はそれなりの成功を納める。


010

 寒風に変わった。

参道には落ち葉が集まる。

何回も掃いた。

今日で何回になることか?

 私と家内が掃除している間は、寺は安泰とさえ思う

ように、

落ち葉掃き。

021

 日暮れは早い。

024

 成功のかぎ、「打出の小槌」でない。

なぜ?

買うことができないから。

それに代わる確実なものが忍耐である。

 私には何もない。

ただひたすら、人生を眺めさせてもらい知った。

026

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生涯

 「同僚会」が11時からというのに、

9時から仕事を引き受けていた。

001

 伊万里まで40分はかかるのに、出発したのは

10時30分。

 追い越し禁止の道ばかり、急いでも仕方がなかった。

しかし、着いたのは11時3分。


 30歳の私には「生涯」というものは何も見えて

いなかった。

 この内で45年後に7名になろうなんて、思っても

いなかった。

 (前列、右からふたり目が私)

006

 「善いことをした人が長生きとは限らんね」

002

 お酒を飲まれた方を私が送るときに、

助手席の先生が、ぽつりと話された。

003

 今後どうしようか?

来年は「大川中学校」の跡地に立ち、

その後食事して解散としましょう。


 悪いだけの生涯もない。

 いいだけの人生もない。

そう思った。

008

 みんな、

残りの人生で、これだけは果たして死にたいと

思うこともない。

 目的というものは偉大なものであるべきだ。

そうかな?

012

 寒蘭で、

花のない時のほうが、私の心は穏やかだった。

目的がなくなったときの今が、人生は安穏で

あった。

011

 これからは、動くものはすばらしいで生きよう

と思った。

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いつまでも生活にかかわって

 「おはらいに来てください」との電話。

どうも部屋で人が亡くなって、その部屋のおはらいを

してもらいたいらしい。

「仏教でいいの? 臨済宗のお経でいいの?」

「はい、いいです。お願いします」

ということで、今朝、「嬉野」の

ホテルの一室で「般若心経」から唱えた。

 バスルームもベットルームも崩されていた。

亡くなった方は女性だった。

001

 子犬ともう一匹のペット葬も済ませた。

永代供養納骨堂を探しておられるご夫婦に、

二回目の説明をした。

 今年中に決められるようである。

この冬の暑さで、ワビスケ椿もごらんのとおりである。

002

 全身癌でまったくお金も食べ物もない女性が

数日前に「ペット葬」に見えて、料金は

いただかなかったのに、

今日お金を持って見えた。

長く話を聞いたから、今日はお金の工面ができられ

たようで、私は別の仕事をしていて会わなかった。

保険金が入ったとのことで、ホッとした。

007

 私は住職ではないが、以前からのつながりで

私がいつでも寺の生活に参画していた。

住職には必ずこうだったと伝えている。


 食パンも、自分好みのものを買ってくる。
009

 牛乳もそう。
010

 久間(くま)  寺から少し離れた所の寒蘭。

「天拝 てんぱい」

 この鉢は今年咲かなかったが、よく栄えているのを

探し出した。

011

 ここの蘭舎に移した。

014

 プールに行くまで一時間もジーと花の終わった

寒蘭を見つめて過ごした。

 こういうひとりだけの時間をやっと作れた。

016

 彼は、私のブログから探したんだろう、

「ペット霊園のちらし」を完成させて、私の

机の上に置いていた。

022

 

 野生動物は、どんな種でも自分で餌をとらなければ

飢えて死ぬ。

 自分のことは若い時からする覚悟が必要だと思う。

023

 亡くなった親友の奥さんから送られてきた。

 食堂でも「ごちそうさまでした」と言って店を

出ていた彼のことを思う。

024

  「ありがとうございました」

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生かされて

 今年の夏の異常な暑さに驚いた。

日中に作業できない高温であった。

今、赤松にその影響が現れていた。

遠くまで消毒液が飛ぶ噴霧器を買ったのに、

害虫の発生を知らないで散布しなかったから

であると思う。

008

 そして、12月4日の暑さ、夜に蚊から刺されて

眠れなかった。

 畑に行ったら、さらに驚いた。

菜花(なばな)が咲き、「春雷」はコブができないで

伸びすぎていた。

033

 栄え過ぎ。

031

 野菜には青虫がたくさんいて、キャベツは

この姿になっていた。

034

 数日で大根ができてしまった。

029

 明日から、また雨の予報。

寒くなるらしい。落葉した萩を切った。

040

 作務着がずり落ちそうである。

急いだ。熱中していた。

037

 5時には日が暮れる。

044

 家内とふたり。

私は平戸ツツジの落ち葉を掃き出した。

041

 これ以上に積んだ。

045

 生かされて、運に任せて生きて、

命の期限も任せて、痛さも忘れて働いた。

 健康に留意もするが、努力や希望は結果とは

結びつかないこともわかりだした。

 願いは叶(かな)って当然と思わないことに

している。

 仕事中に、ご夫人から「和え物」をいただいた。

002

 一日、食パンとバナナと大根葉のご飯と和え物。

一キロ減量。ここ数日で。

001

 アメリカは「国民追悼日」

 ジョージ.H.w.ブッシュ大統領 94歳。

 大統領の愛犬 ラブラドール、リトリバー「サリー」

最後のお別れ。

007

 人は自分の力だけでは生きられない。

国家と社会と家族の愛も必要である。

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20年一区切り

 人は20年を一区切りという。

命が新しくなるという。

人生の一区切りで元服をして大人になる。


 「忠臣蔵」の頃は元服は早かった。

現在、選挙権は18歳から、成人式は二十歳。


 私は大学時代の4年間を東京で過ごしたから

「成人式」には参加できなかった。

001

 句碑の建立は19年前だった。

002

012
 
 灯篭(とうろう)を婦人会の方たちと作って10年

過ぎた。

 私の灯篭の横の I さんは亡くなった。

残念である。

006

 平成30年12月4日。

 雨が降り、暖かい冬の一日だった。

003

 40年前に、本堂の前面に「龍」が寄進された。

004

 アア ここ数年、柔軟性が失われて、身体も

心も通りが悪くなって、不必要なものが体に

とどまっているようである。

010

 本堂全面にひとりでキシラデコールを塗った頃は、

心も体もしこりはなかったのである。

014

 「ギンナン」を拾ってきたのを皮をむくことさえ、

今日はいやだった。

015

 寒蘭「大雄」は切って水に挿していてもシャキッと

していた。

016

 雨がやんで、ふたりで外出した。

少し気がはれた。

018

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人間の生涯

 今は統合されて存在しない「伊万里市 大川中学校」に

私が移動したのは昭和49年、30歳の時であった。

 その時の同僚の先生方は25名である。

同僚会「のぼろう会」が毎年開かれていたが、途絶えて

13年になり、去年私が発起人となり開催した。

10名になっていた。

 今年も私が呼びかけたら、7名参加される。

7日11時から昼食を共にする。

 89歳から64歳まで。今年ひとり私より年下の女の先生

が亡くなった。

010

 私が一番精力的に働いた時代である。

「若かった」

 人間の生涯は何げない日々の連続である。

勇敢なことも、名をあげるようなこともしなかった。

ただ限度いっぱいに生きたことを示せば、

充実した一日一日であった。

009

 あれから45年経った今も、限度いっぱい生きている

つもりである。

「ハゼ」は紅葉が一番赤に近づく?

私は「ハゼ負け」はしない。

幼いころは、顔いっぱい湿しんができていたが、

ある人が言った。

「ハゼの木を思いきり噛んだらいい」

それこそ、湿しんはひどかったと思うが、それきりしなくなった。

002

 NPo法人の「アニマル」という保護した犬や猫を

飼ったり治療されている所が寺の近くにある。

 そこのスタッフの方が、亡くなった犬や猫を荼毘

して欲しいと見える。

 少し安いお金で私が引き受けて、今日もひとりで

仕事していた。


 雨の一日。

「キンカチャ」のつぼみからしずくが落ちていた。

003

「フデ柿」が熟していた。

 戦後の砂糖がない時を過ごした私は、渋柿の熟した

甘さは今でも最高にうまいと思っている。

004

 「赤松」がまた枯れそうである。

なぜか寂しい、雨の日に見るとなおさらそう思う。

松の木に登って、上から少しずつ切り落とさなくては

ならないようである。

007



 今日は失敗した。

新しい鉢に植えかえた「寒蘭」を、葉がすれないように

立てて置いていたのを倒して、高い鉢を割ってしまった。

026

 年をとること。

それは「昭和、平成に生きるよう」に生まれた

私の宿命であった。

 この時代に生きるようになっていたんだと思う。

少し失敗が多くなっても、人は不完全な体で、

何を考えるかにある。

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人間を全うする

 朝8時から「片白区」の方たちが寺の掃除に

来ていただいた。

 私が庭の枯れ葉をブロアーという機械で参道と

駐車場に掃き出した。

 それを集めて運んでもらった。
003

 枯れ葉をきれいに運んでもらった。

きれいになった。

008

 私は少し風邪を引いていて、汗びっしょりとなったが、

朝から気持ちがよかった。

002

 お茶とお菓子がうまかった。

004

 萩の葉の紅葉と落ち葉も終わった。

012

 住職は佐世保に供養に出かけたので、私が

「塩田町」今は「嬉野市」の命日経にでかけた。

 仏教って「先祖供養をするだけではない。死ぬ

直前まで、自分を向上することに時間を使うこと」

そんな話をした。

014

 日曜日はスイミングは4時まで、武雄高校の

育友会会長さんとか、友だちというより話をする

方が増えた。

「糖尿病、癌、脳梗塞、痴呆もすべて遺伝ですもんね」

という話もされる。

「和尚さん、仕事上で死に慣れておられましょう?」

「いや、人間は死ぬと存在意義を失う。慣れたとは

言えません」

 世界の人口 70数億人、猫口 2億400万 犬口

3憶を超えているのかなあ。

 ペットの死にも寄り添う。

「人の死にも寄り添う」

「枕経って、生きておられるときに声をかけることが一番

いいと思います。この頃多くなりました」

「人は最後まで機能するのは耳です。精液もしばらくは

生きていると言います」

015

 スポーツやゲームの世界でも、味方のために

殺されないように闘うのである。

 時には自分の命をなげうって他人を救おうとする

人がいる。

 ホームから落ちた人を救って、自分は轢かれて死ぬ

ような人だ。

 自分の命を他人に譲った人だ。

自分の命を与えることによって、人間を全うしたのである。

 仏教徒である「法務大臣」は死刑執行にサインをされない。

007

 人の死をみとり、ペットの死を弔う。

私にとって、人間を全うするに近いと思うのだが、

これを「寺を私物化している」ととらえるひとりがおられる

のは、悲しいことである。

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