愛知県がんセンター中央病院(名古屋市千種区)は5日、1月29日に同病院で同県大府市の60歳代の女性患者の肺がんの手術をした際、肺動脈を損傷し、2月1日に女性が死亡したと発表した。同院は今後、医療過誤の有無を調べるため、外部の医師や弁護士からなる「医療事故調査委員会」を設置する。

 会見した同病院の篠田雅幸院長によると、女性は右肺の三つに分かれた袋状の「下葉」と呼ばれる部位にがんがあったため、下葉の摘出手術を受けた。医師が下葉と上葉を分離する際、女性には、想定されていない血管があったことから、これを損傷し、出血した。

 止血のため、損傷した血管ではなく、肺動脈の本幹をテープ状のもので縛る作業をしたが、この際に本幹を損傷し、大量の出血があった。女性は出血性ショックで脳死状態となり、2月1日午前、死亡した。同院は1日、愛知県警千種署に通報し、篠田院長が事情聴取を受けたという。

 篠田院長は「重大な医療事故と受け止め、亡くなられた方とご遺族におわびを申し上げる」などと謝罪した。医療過誤に該当するかは「現段階では不明」とし、このため、専門家からなる外部委員会を設置し、3カ月程度をかけて調べるとしている。【月足寛樹】

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