太平洋のクロマグロに今年から、国際的な保護の措置が取られる。

 メバチの漁獲量削減の取り組みは続く。大西洋などで規制はさらに厳しくなり、2010年は「マグロ漁獲規制イヤー」の様相だ。影響はいつ、どんな形で表れるのだろうか。

 仙台市中央卸売市場には初競りの5日、マグロ約700本がずらりと並んだ。入荷は例年より2割増え、仲買人で活気があふれた。漁獲規制どこ吹く風に映るが水面下で厳しい現実がうかがえた。天然クロマグロ(本マグロ)は100分の1の7本に過ぎなかった。

 宮城県は全国有数のマグロ漁船基地・気仙沼港を抱えるが、クロマグロの水揚げは既に頭打ち。初競りで入荷量を押し上げたのは、輸入冷凍メバチや稚魚から育てた「蓄養」のもので、相場は例年より1割下がった。卸売業「仙台水産」の山口清一・鮪(まぐろ)部長(42)は「このままでは食卓からクロマグロが消えるかも」と表情を曇らせる。

 水産庁によると、2008年頃から原油高による漁船の燃料コスト増などもあり、「漁獲量が減少する」と見た商社がマグロを買い占める傾向が強まっている。冷凍庫に眠る「在庫」は国内消費量1~1年半分に相当すると言われる。

 仙台のように地方で冷凍もの相場が下がっているのは、こうした大量在庫も一因とみられ、水産庁の担当者は「ただちに価格が高騰するとは言い難い。さらに規制が強まれば、値上がりも覚悟しなければならない」と話す。

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 東京・築地の中央卸売市場の初競りは、本マグロが1本1628万円の値を付け話題となった。一方、生マグロは571本で、昨年より約2割減った。築地は、高級すし店が求めるクロマグロなどの生マグロが集まる。漁獲規制の動きを受けやすいとみられ、卸売業者は「初競り以降、生マグロは入荷数が少なく、取引価格も前年より2割高だ。変な予兆でなければいいが……」と話した。

 さらに、大西洋のクロマグロをワシントン条約の絶滅の恐れのある種として国際取引を全面禁止する動きがあり、3月、条約締約国会議で話し合われる。大西洋を主漁場とする宮城県北部鰹鮪(かつおまぐろ)漁業組合の日出英美専務理事は「漁場の開拓を検討する」と話すが、打開策は見いだせない。

 大型はえ縄漁業団体が加盟する「責任あるまぐろ漁業推進機構」(本部・東京)の原田雄一郎専務理事(65)は「国際取引の全面禁止を回避するため、漁獲削減もやむを得ない。水揚げや在庫が減り、景気が回復して需要が盛り上がれば、価格は上がっていくだろう」と指摘している。

 ◆マグロ漁獲規制=中西部太平洋で2010年のクロマグロ漁獲量は、02~04年の水準から増やさないようにする。太平洋でクロマグロの国際的な保護に乗り出すのは初。地中海と東大西洋の2010年のクロマグロ漁獲枠は前年より38.6%減となり、過去最大の削減率。(東北総局 小野健太郎、佐脇俊之、地方部 新井勝)

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