平沼赳夫元経済産業相を代表とする新党「たちあがれ日本」、山田宏東京都杉並区長らによる新党が相次いで発足することで、夏の参院選は混戦模様となってきた。自民党は本来同党に向かうはずの票が流れかねないと警戒する。民主党からは冷ややかな声もある一方で、参院選後の連携の可能性も念頭に「首長新党」を歓迎する声も出るなど、各党それぞれに思惑があるようだ。

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 ◆票奪われる?

 「日本の崩壊にストップをかける戦いに、自民党自身が生まれ変わり、これからの日本の道筋を開いていく」

 自民党の谷垣禎一総裁は9日早朝、党本部で職員に緊急の訓示をした。党総裁が職員を集めて朝礼を開くのは異例のことだ。与謝野馨元財務相ら4人が「たちあがれ」参加のため相次いで離党届を提出したため、職員の動揺を抑えるねらいがあったという。

 自民党が3月中旬に独自に行った参院選の事前調査によると、同党は過半数には達しないものの民主党を8上回る議席を取り、29の1人区では「19勝10敗」という「好成績」が出た。

 しかし、みんなの党だけでなく、「たちあがれ」も比例代表や選挙区にも積極的に候補を擁立する方針を示したことで、票を奪われる恐れが出てきた。

 田野瀬良太郎総務会長が9日の記者会見で「(選挙区で落選し)比例代表で受かったのだから、議員辞職も一つの選択肢だ」と与謝野氏を批判したのも、「たちあがれ」に対する危機感の裏返しといえそうだ。

 ◆「エール送る」

 民主党内では「たちあがれ」に対し、自民党のような警戒感はみられない。

 「首長新党」について、山田氏と同じ松下政経塾出身の前原誠司国土交通相は9日の記者会見で「連携うんぬんは全く考える必要はない」とつれなかったが、同じ政経塾出身の原口一博総務相は「エールを送りたい。地域主権改革の大きなエネルギーになってくれるだろう」と歓迎した。小沢鋭仁環境相も「考える方向は同じだ。連携できる」と前向きな姿勢を表明した。

 公明党は井上義久幹事長が会見で「公明党らしく地域の中にあるさまざまな民意をあげて戦っていきたい」と訴え、新党とは一線を画す姿勢を強調した。創価学会を支持基盤に持つ公明党としては、無党派層の票が分散すれば死票が増えて、結果的に比例代表を中心に議席を獲得できるとの読みがあるようだ。

 昨年の衆院選直前に結成し、新党では“先輩格”にあたるみんなの党の渡辺喜美代表は「アジェンダ(重要課題)の観点からすると山田さんらの新党は平沼さんの新党よりも近い気がする。選挙までは競い合って第三極全体の票を増やしたい」と述べた。

 渡辺氏は自民の低迷と世論の民主離れにより増えた無党派層のさまざまなニーズに応えられるとの理由で、新党ラッシュをむしろ歓迎している。そこにはみんなの党が着実に各種世論調査で支持率を上げ、存在感を増していることへの余裕もうかがえる。

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