蒸気の洗礼

 冬の集通線、熱水にはずいぶん通いましたが、雪があるかないかでは景色が全然違います。それで正月のほかに11月や2月に、1シーズンに2回訪問した年も結構多かったです。まぁ、2回行けばそのうち1回は雪があるだろう、という今から思えば随分いい加減な理由ですが、当時は気楽な独身の身でしたから、訪中を重ねる口実としては十分なものでした。

 という訳で、21世紀を目前に控えたこの年の11月にも熱水に行っています。いつものように北京から夜行列車で赤峰に向かい、まだ真っ暗な道を熱水目指してひたすら走ります。道すがら、今年は雪があるかなぁ、と暗い車窓に目を凝らすのも楽しみのひとつでした。そして林西が近づく頃、道路脇に雪が積っているのを見つけると歓喜の声を上げたものでした。

 今回は現地5日間の予定ですが、初日は見事な雪晴れでした。しかし上店の駅で列車の時間を聞くと、今日は午前中に西行きと東行きが1本ずつ来て終わりだよ、と厳しいことを言われてしまいました。せっかくの雪晴れなのに残念、などど文句を言ってみても、来ないものは来ないので仕方ありません。熱水の末期なら当然追っかけたのでしょうが、当時はそんな知恵も発想もなく、上店駅の下坑子側のポジションに陣取りました。そして西行きの列車が下って行ったあと、この冬初めての前進型重連がやって来ました。なかなか素晴らしい煙ではありませんか!そればかりか、若干風が手前にむけて吹いているせいで2輛の前進型から湧き出す蒸気がものすごく、機関車はもとより後方の貨車まですっかり蒸気まみれです。

 今回は一発目から蒸気の洗礼を受けて、すっかり興奮してしまいました。しかし、列車の来なかった午後をどうして過ごしたか、今となってはすっかり忘れてしまいました。それでもガイドやドライバーと、わいわい夕食を食べたりビールを飲んだりしたのは確かなようです。

(2000.11.24 集通線 下坑子-上店 Jitong line Xiahangzi - Shangdian)

2000.11.24
蒸気の洗礼
2000.11.25
雪の朝
雪の止んだ朝
等高線に沿って
白銀の熱水
単機牽引
夕暮れ
2000.11.26
風に翻弄されて
重連!
2000.11.27
経棚の朝
経棚のコンクリート橋
オメガからオメガへ
岩山を登る
2000.11.28
朝の大板機務段
大名旅行