新幹線リレー号

 2011年3月11日に発生した東日本大震災では、東北新幹線をはじめ多くの鉄道が甚大な被害を受けました。先月ようやく復旧して三陸鉄道リアス線になった山田線の宮古~釜石間は幸せな方で、宮城県側の三陸沿岸を走っていた気仙沼線、大船渡線の柳津~気仙沼~盛間は結局復旧することは叶わず、バス転換されてしまいました。 

 前年12月に新青森まで全線開業したばかりの東北新幹線も大変な被害を受け、さらに4月7日の余震でも再び被害を受けてしまいました。それでも徐々に復旧作業が進み、4月12日には東京から福島まで再開しました。また同日、在来線の福島~仙台間も復旧したため、25日に新幹線が仙台に到達するまでの間、「新幹線リレー号」が運転されました。途中白石のみの停車で、E721系のほか、「あいづライナー」用の485系「あかべぇ」と、波動用の583系も使用されました。

 ちょうどこの時期は桜前線が沿線を北上するタイミングでもあります。4月17日の日曜日は良い天気だったので、「新幹線リレー号」乗車と撮影、そして船岡での観桜という3つの目的で、福島まで再開したばかりの東北新幹線に乗り込みました。

 この日、白石川堤の一目千本桜や船岡城址公園の桜はちょうど満開になりました。天気も快晴で、冠雪した蔵王連峰もくっきり見える素晴らしい一日でした。それでも花見に来る人はまだ少なくて、例年なら渋滞している県道にも車は疎らです。いつものように多くの人がこの桜を楽しめる日が早く戻ってくることを願って、現地を後にしたことを憶えています。

(2011.4.17 東北本線 大河原-船岡 Tohoku line Ogawara - Funaoka)