ジャズ理論

ジャズで使う音楽理論
タイトルバックはリサージュ図形

付け焼刃なので正式に勉強されたい方は専門書を読まれたほうが・・・。

Cmajダイアトニック&セカンダリー循環コード練習2017

Cの循環コードを

◎1~4小節はダイアトニック・コードだけの循環コード。
◎5~8小節は6度をセカンダリー・ドミナントにした循環コード。

をメドレーにして、セカンダリー・ドミナントに慣れる練習です。



key=C
1~4小節のコード進行
||: Cmaj9 | Am9 | Dm9 | G9 |
5~8小節のコード進行
| Cmaj9 | A7,b9th | Dm9 | G7,b9th,b13th :||

各コードの使用スケール

◎Cmaj9
Cアイオニアン・スケール

◎Am9
Aエオリアン・スケール

◎Dm9
Dドリアン・スケール

◎G9
Gミクソリディアン・スケール

◎A7,b9th
Aハーモニックマイナースケール・パーフェクト・フィフス・ベロー(hmp↓5)

※このスケールは名前が長いので、hmp↓5と表記することにします。

◎G7,b9th,b13th
Gオルタード・スケール

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Cのメイジャー・スケール上にできるコードを、ダイアトニック・コードと言います。

Cのメイジャー・スケール
C,D,E,F,G,A,B,C

Cのメイジャー・スケール上にできるコード
Cmaj7,Dm7,Em7,Fmaj7,G7,Am7,Bm7-5

1.Cmaj7は主音のC音から1つおきに積み重ねてできたコード。
C,E,G,B

2.Dm7はD音から1つおきに積み重ねてできたコード。
D,F,A,C

3.Em7はE音から1つおきに積み重ねてできたコード。
E,G,B,D

4.Fmaj7はF音から1つおきに積み重ねてできたコード。
F,A,C,E

5.G7はG音から1つおきに積み重ねてできたコード。
G,B,D,F

6.Am7はA音から1つおきに積み重ねてできたコード。
A,C,E,G

7.Bm7-5はB音から1つおきに積み重ねてできたコード。
B,D,F,A

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ダイアトニック・コードだけを使った循環コード。

Cmaj7→Am7→Dm7→G7

Cメイジャー・スケール上にできるコードだけを使っているので、Cのメイジャー・スケールの7音を各コードの響きに合うように、不快な響きにならないように注意して使いさえすれば、音楽理論なんて知らなくても作曲なりアドリブは出来るでしょう。

しかし、6度のAm7をセカンダリー・ドミナントのA7コードに変更した循環コードでは、A7コードに含まれるC#の音の扱い方、あるいはC音を使っていいのかどうかの判断ができるでしょうか?

そもそも、「A7コードとは何者なのか? ミス・プリントじゃないの?? 」と疑問を感じるようではとても使いこなせないんではないでしょうか。

コードとスケールの関係、セカンダリー・ドミナント(副属七)や、サブドミナント・マイナーのような準固有和音などマイナー・キーから一時的に借りてきた借用和音のように、Cのメイジャー・スケール上にはできないコードはどう扱えばいいのか? は、音楽理論を少しは勉強しないと手に負えないんではないでしょうか。



モチーフの展開(反復と変化)&「緊張と弛緩」が音楽の大事な要素

旋律・メロディーというものは単にテキトーに音を並べていればできるものではないんですね。
作曲の場合には特に大事な点で、作っている本人がたとえ無意識であっても綿密な計画で音が並べられている、曲全体が構築されているんです。

下記のサイトさんでその点が詳しく説明されています。

楽しく学べる 作曲・アレンジ講座
人に好まれるメロディーの秘密


モチーフの繰り返しは3回くらいまで、4回目は変化させて別のモチーフをまた繰り返しそして変化させるといいようです。

実際の曲を楽譜を見ながら聞いてみれば、上に書いた事が実感出来ると思います。

メヌエット ト長調 ピアノ楽譜 バッハ / Menuet In G Major BWV Anh.114 J.S Bach Piano Sheet Music

ショパン 子犬のワルツ(Valse/Waltz Op.64-1)(ピアノ楽譜)

トルコ行進曲 ピアノ 楽譜 / Rondo Alla Turca (Piano Sonata No.11 in A major) Piano Sheet Music

ジャズのアドリブ練習に最適な「枯葉」、メロディーがどういう風に作られているか良く注意して楽譜を見てください。始めに提示したモチーフを音高を下げながら繰り返してから変化してるデショ。絵に描いたようなモチーフの展開なんですが、何故かこの曲は何度聞いても飽きないんです、私は。

Autumn Leaves Arrangement - Early Intermediate │Jazz Piano Lesson #33

ウェス・モンゴメリー風のブルースの例がありました。ちょっと分かりにくいですが、やっぱりモチーフの反復と変化をさせてます。

Blues in Bb7 improvisation played by Emily Remler (transcription)

アドリブでは、作曲ほどはモチーフの反復と変化は厳密ではありませんが、コピー譜を注意深く眺めながら演奏を聞いてみると、やはり反復と変化で構築しています。

Phil Woods (Blue bossa)

私の最近のお気に入りの曲ですがヴィヴァルディの曲、300年くらい前に作られた曲でも、モチーフの反復と変化で作られている点に注目してください。

Vivaldi - L'Estro armonico op. 3 - Concerto n. 6 - III: Presto (score)

リハーモナイズの練習によく使う「ちょうちょう」、非常に簡単な作りの曲であってもモチーフの反復と変化で作られているのがよく分かると思います。

ちょうちょう ピアノ楽譜 (童謡) / Lightly Row Piano Sheet Music

音楽のもう一つの大事な要素である「緊張」と「弛緩」、実は漫才でも共通なんですね~。

漫才から学ぶ、面白い話に共通の構造

緊張感が高いほど、その後の「弛緩」「緩和」という安定感というか安心感、落ち着くべき所に落ち着いた、という落差がが大きくなります。だからドミナント・コードではオルタード・スケールのような調性感が曖昧になるようなスケールを使用して、テンション(緊張)を高めるのです。元々「悪魔の音程」「三全音」を持った不安定なドミナント・コード、どうせ不安定ならばもっと不安定にしたほうが、ドミナント・モーションしてトニック・コードに落ち着いた時の「緊張」から「弛緩」への落差が大きくなって、曲にメリハリがつく訳です。



曲の構成力を磨こう

ガーシュウィンの「サマータイム」
ボンヤリと楽譜を眺めながら聞くだけでも、きっと構成力を磨く参考になると思います。

Summertime (Gershwin) - The Pianos of Cha'n

2017.06.10追記

オルタードがど~たら、コンディミがこーたらとか、難しいスケールをいくら使っても曲全体の構成が「お粗末」だと、「単に難しいスケールを使ってみたかっただけじゃないの? 」と、言われるのが「オチ」じゃないかと。

ペンタトニックであろうと、ありふれたアベイラブル・ノート・スケールであろうと要は使い方次第、もっと重要な事は曲全体の構成が「物語性」を感じられるかどうか、だと思います。

私は、山登りまたは川の流れのイメージで曲全体を考えます。
大雑把に言えば、アドリブの構成は三角定規のイメージ。アドリブの開始は30度の登り坂を少しずつ頂上に向かって行き頂点に達した所から90度折り返して、60度の下り坂を麓に向かって下っていく。大まかに言えばそうですが、実際の山登りはそんな単純じゃないでしょう。頂上に向かっているはずなのに、途中には下り坂になったり平坦な高原地帯を延々と歩く箇所もあるんじゃないかと。頂上から麓に向かって下っていく際でも、途中には上り坂もあって道を間違ったかと「勘違い」しそうになる箇所もあるんじゃないかと。

川の流れで考えると、始めはごく僅かな流れでしかない源流から海に流れ込む河口まで、流れ下って行くとは言っても、途中には滝があったりチャラ瀬やドン深の淵があったり、川幅も広くなったり狭くなったりと、いろいろと変化に富んでいながらも、でも間違いなく水量は増えると共に流れは緩やかになって、やがては河口に至るというイメージ。

小説や映画ならば「起承転結」が感じられるか、読者や観客の意表を付くようなどんでん返しがあるとか、とにかく視聴者を惹き付けるような「面白味」を感じさせる作品にできるか、が最も大事だと思います。難しいスケールを使っても、使いこなせないんでは意味がないデショ。

まずは扱いやすいスケールから、アルペジオ主体にフレーズをどう組み立てていけば「物語性」が感じられるか、しかもリスナーを惹き付ける魅力を出せるかを試行錯誤することから始めるのがいいと考えています。

印象的な映画だと「ジョーズ」とか「ターミネータ2」などは、映画の始まりからグイグイと画面に引き込まれて、次のシーンではどうなるんだろうとワクワクしながら見た記憶があります。でも、そんな映画でも緊迫したシーンばかりではなくて、途中にはストーリー展開にはな~んも関係なさそうなオチャラケたゆる~いシーンも入れてあったと思います。手に汗握る緊迫したシーンばかりでは観ていて疲れるので、時々オフザケな「弛緩」させる場面も入れておくのも大事な点だと考えます。音楽で言えば、ダラダラとかる~く流すようなフレーズをワザと入れておくのも必要でしょう。聞いている人を多少は「焦らす」こともフレーズ作りの留意点ではないかと考えています。


C.P.E. Bach - Solfeggietto in C minor (H 220, Wq. 117: 2)

Eugen Cicero - Solfeggio in C minor (1965)

※C.P.E. Bachとは
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ

バッハ大先生の息子で、当時は父のバッハより有名だったそうです。その頃は、バッハと言えばエマヌエル・バッハのことであって、バッハ大先生はエマヌエルのお父さん、という程度にしか世間的には認知されてなかったとか。そのせいで、バッハ大先生没後80年くらい世間から忘れ去られていたそうです。

ベートーヴェンに影響を与えていたようで、ベートーヴェン自身はエマヌエル・バッハを天才だと言っていたとか。でも、他の人はお父さんのバッハ大先生に比べると大したことないと低い評価しかしない人もいたとか。

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蛇足

最近はもっぱらヴィヴァルディの作品を聴き漁っています。
整理番号が違うということは製作時期が違うんだと思いますが、似た曲があるとヴィヴァルディ先生もフレーズの使い回し、または気になる箇所を修正したのかしらんと、天才と呼ばれる人であっても創作に関しては苦労や迷いもあったのだろうか等と想像を巡らしてます。

整理番号RV 356

Vivaldi. L'estro Armonico. Concierto en La menor Op.3 nº 6 I Allegro. Análisis.

整理番号からすると、こちらの作品のほうが先に作られたと思いますが、上記のRV356のほうが親しみやすくて、良く出来てる印象があります。でもこちらのRV 279も聞いているうちに味わいがあると感じます。

整理番号RV 279

A. VIVALDI: «La Stravaganza» Violin Concerto in E minor Op.4/2 RV 279, L'Arte dell'Arco

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整理番号RV 522

Vivaldi, Antonio L. (1678-1741) violin concerto for 2 violins in A minor opus 3 no. 8, RV 522

上の作品に似た印象の曲。
整理番号RV 316

Vivaldi: LA STRAVAGANZA - No. 6 - RV 316 A - OP. 4

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蛇足のだそく

「整理番号RV 439」の一番最後の曲、"Allegro"がやけに気に入ったのでいろんな人の演奏を聞き比べてみました。

※この整理番号というのは製作時期順ではなくて、作品の形式別に整理してある番号だそうです。ヴィヴァルディの作品はいつの時期に作曲されたものか、不明な作品が多いんだとか。

Vivaldi: Flute Concerto "La notte" / Pahud · Marcon · Berliner Philharmoniker

次の動画では6:53付近から。

A. Vivaldi - Concerto per flauto e archi RV 439 '' La notte'' - by Lenka Molcanyiova

age 13とあるので、この子まだ13歳! テンポが落としてあるとはいうものの、すごい子がいるんですね~。
この動画では7:06付近から。

A. VIVALDI. Flute Concerto "La notte". Uliana ZHIVITSKAYA (age 13).

私の好みは次の動画の6:39くらいからですね。アップテンポで、なおかつメリハリのある演奏が好きです。

A. VIVALDI: «La Notte» Flute Concerto in G minor RV 439, I Barocchisti

"La notte"と曲に愛称が付いているみたいだけど、ナンノコッチャと思いながら下記の怪しげな動画を見て納得。「ナイト」夜のことみたいです。
6:24あたりからの演奏が原曲通りのようです。

Vivaldi-La Notte (The Night)


「枯葉」Amコードでオルタードに慣れる練習3連符別案2017

3連符の別バージョンを打ち込んでみました。
打ち込みだと、楽器のように練習は必要ないかも知れませんが、フレーズを作る感覚は継続してないとすぐに鈍ってしまって、なかなか頭に浮かんで来なくなります。ゴミみたいなファイルを量産してでも、継続してないと「ダメ」みたいです。そのうち「ハッとするような」「目の覚めるような」すんばらしいフレーズが浮かぶ、かも知れない...だとイイけど...

2017.06.16
どうにも釈然としない箇所を修正して、ファイルを差し替えました。



コード進行
key=C
||: Dm9 | G7,b9th | Cmaj9 | Fmaj9 |
key=Am
| Bm7-5 add 11th | E7 alt. | Am | Am :||

◎Dm7では
Dドリアン・スケールを使用。

◎G7,b9thでは
Gコンディミ・スケールを使用。

◎Cmaj7では
Cアイオニアン・スケールを使用。

◎Fmaj7では
Fリディアン・スケールを使用。

◎Bm7-5では
Bロクリアン・スケールを使用。

◎E7 alt.では
Eオルタード・スケールを使用。

◎Amでは
Aメロディック・マイナー・スケールを使用。

※その他あらゆるコードで使用可能な、マイナー・ブルーノート・スケールやクロマチック・スケールも使っています。

※どうすれば「アドリブ」できるようになるのか?
こちらのサイトさんが参考になるかと。

アドリブできないと思っている人へ

私も車で走行中にカー・ステレオの演奏に合わせて、口でテキトーにアドリブの真似事をしてました。伴奏だけのマイナス・ワンでも通常のジャズでもいいですから、演奏に合わせてデタラメでも何でも頭に浮かんで来た「歌らしきもの」を「ラ・ラ・ラ」でも「シャバダバダ」のようなスキャットでも、テキトーに唸って? 歌ってみるのが役に立つと思います。

ミュージシャンはここの部分でこんな風に演奏してるけれども、自分だったら16分音符をズラズラ並べてもっと盛り上げてみたい、とか浮かんで来るようになるハズですよ、きっと。

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蛇足

「ユーモレスク」を探していたら

『ユーモレスク Op.101 No.7』(ドヴォルザーク)(ピアノ楽譜)

ルーマニア出身のピアニストだそうですが、オスカー・ピーターソンみたいな演奏をする人を見付けました。

Marian Petrescu Jazz Trio Humoresque Hello Mr Mozart

でも此の頃は、こちらのほうがリラックス出来て聞いていて疲れないです。以前はヴァイオリンの音色は好きじゃなかったんですが、最近好みが変わったような気がします。

A Vivaldi ´La Stravaganza` 12 Violin concertos Op. 4



移調するとは(五度圏を丸暗記するより調号が必要な訳を考える)

前回はハ長調の「ちょうちょう」を

◎ヘ長調に移調したつもりがうまくいかない
◎イ長調に移調したつもりがうまくいかない

ヘ長調でもイ長調でも、五線譜上を平行移動しただけでは「ダメ」な場合を書きましたが、平行移動しただけでも「可能」な場合もあります。
「ちょうちょう」のように主音から属音までの5音しか使ってない曲では移調する「調」によっては、五線譜上を平行移動しただけも問題ない場合があります。

それは

「なんで?」

と理由を考える「クセ」を付けることが大事だと思います。

移調するとは_調号なくても可の場合



ト長調(key=G)に移調した場合には調号の#記号がなくても成り立ちますが、でもやっぱり調号はちゃんと書いておきましょう。

移調するとは_調号なくても可の場合でも調号は必要

なんで、ヘ長調やイ長調では五線譜上を平行移動しただけでは「ダメ」で必ず調号が必要なのか?
ナゼ、ト長調では単に平行移動しただけでもちゃ~んと「ちょうちょう」のメロディーに聞こえるのか?

と理由を考える習慣を付ける事が

ヒジョ~に

重要だと私は考えます。

それは五度圏を丸暗記しただけでは、万一「ど忘れ」したバヤイ、調号をどこに何個付ければいいのか「さ~っぱり」分からない事態に陥ると思うからです。

しかし、移調するときに「なんで」五線譜上を平行移動しただけでは「ダメ」なのか。
「なんで」調号が必要になるのか理由が分かっていれば、難しい調(キー)であってもどの音を「半音」上げなければいけないか(つまり#記号が必要か)、どの音を「半音」下げなければいけないか(つまり♭記号が必要か)が分かるハズです。

とはいうものの、理由は結構ヤヤコシイんですね~。

今回記事の下~のほうに私なりの解釈を書いて置きますが、そもそも五線譜の成り立ちから考えないといけないんではないかと思うので、そこまで考えるのは大変という方は五線譜はハ長調だけを表現することを前提に考案されている。そのために他の調ではどうしても調号が必要になる。と理解しておけばいいと思います。

◎ハ長調の音階

C,D,E,F,G,A,B,C

C音からオクターブ上のC音までの音の並びですが、各音の間隔(インターバル)はおんなじではありませんね←ここがヒジョ~に重要。

3番目のEと4番目のFの間が狭い。
7番目のBと8番目のCの間が狭い。

※度数表記に慣れるためには開始音のC音を1番目の音、つまり1度と表記するということをしっかりと頭に入れてください。0から数えるんではない、ということを。

◎ト長調の音階

G,A,B,C,D,E,F#,G

※どうしてF音に#を付けて半音上げなければいけないのか、と理由を考えてください。
「ドレミファソラシド」に聞こえるためには、3番目と4番目、7番目と8番目の間が狭くないといけない、ということを。
そうでないと「ドレミファソラシド」には聞こえませんよ。

◎ヘ長調の音階

F,G,A,Bb,C,D,E,F

※どうしてB音に♭記号を付けて半音下げなければいけないのか?
「ドレミファソラシド」に聞こえるためには、3番目と4番目、7番目と8番目の間が狭くないといけないんでしたね、そうしないと「ドレミファソラシド」には聞こえない。

ダイアトニック・スケール、全音階あるいは長音階とかメイジャー・スケールという7音階

「ドレミファソラシド」

◎3番目の「ミ」と4番目の「ファ」の間が「半音」
◎7番目の「シ」と8番目の「ド」の間が「半音」

それ以外は「全音」の間隔で並んでいます。

移調するとは、開始音を変える訳ですから均等に並んではいない

「ドレミファソラシド」

英語音名では

C,D,E,F,G,A,B,C

の開始音を変更してしまうと当然の事ながら

◎3番目と4番目の間が「半音」
◎7番目と8番目の間が「半音」

という前提が成り立たなくなってしまいますね。
3番目と4番目、7番目と8番目の間が「半音」でそれ以外の音の間隔(インターバル)は「全音」でなければ

「ドレミファソラシド」

には聞こえませんよ、という点がヒジョ~に重要なです。

そんな訳なので、例えばB音から始まる「ロ長調」だと

B,C#,D#,E,F#,G#,A#,B

#が5個も必要、つまり黒鍵がすべて必要になります。

----------------------------

ジャズでは♭系のキーを好むんですが、移調する練習は#系から始めたほうが理解しやすいと思います。
それはなんでか?

主音の「半音」下の音である「導音」が必ず必要だから

の「一点」だけを頭に入れて置けば、どんなにムツカシイ調(キー)であっても、ハ長調から辿っていけば必ずどの音に#記号を付ければいいかが分かるからです。

#系の場合にはハ長調の「ハ」の音、C音から下に「ドシラソ」と4度ずつ下がって行き、その「主音」のすぐ下の音に#記号が付く、と覚えておけば良いデス。

◎ハ長調(key=C)
C,D,E,F,G,A,B,C

「ドシラソ」と4度下がると
◎ト長調(key=G)
G,A,B,C,D,E,F#,G

「ソファミレ」と4度下がると
◎二長調(key=D)
D,E,F#,G,A,B,C#,D

「レドシラ」と4度下がると
◎イ長調(key=A)
A,B,C#,D,E,F#,G#,A

「ラソファミ」と4度下がると
◎ホ長調(key=E)
E,F#,G#,A,B,C#,D#,E

「ミレドシ」と4度下がると
◎ロ長調(key=B)
B,C#,D#,E,F#,G#,A#,B

※次からは開始音が黒鍵からになるのでムツカシクなります。
「シラソファ#」と4度下がると
◎嬰ヘ長調(key=F#)
F#,G#,A#,B,C#,D#,E#,F#

※E音にまで#記号が付いて、結局6個の#記号が必要になります。さらに4度下がって#記号が7個必要になる嬰ハ長調(key=C#)というのも理屈上ありますが、嬰ヘ長調(key=F#)と五度圏を反対方向に4度ずつ上がって行く♭系の変ト長調(key=Gb)と異名同音になるので、普通は#が6個または♭が6個付くキーまでしか必要ありません。現代音楽では#が7個とか♭が7個付くような楽譜も必要なのかも知れませんが、ジャズではそこまで必要ないと思います。

----------------------------

ハ長調から「ドレミファ」と4度ずつ上がって行く♭系は、#系よりも理解が難しくなります。
ヘ長調(key=F)には4番目のB音を半音下げる♭記号が必要になりますが、どうして4番目の音を半音下げないといけないのかは、#系のように「主音」の半音下に「導音」が必要、という理由よりも複雑です。

「ドレミファ」の3番目の「ミ」と4番目の「ファ」の間が他の音よりも狭くないと「ドレミファ」には聞こえない、という点を満足させるためには4番目の「ファ」の音が主音の「ド」の音よりも「完全4度」高くなければいけないからです。

完全音程
長音程
短音程
減音程
増音程

と、音程のより深い理解が必要になってきます。
良く使うkey=Bbまでを書いておきます。

◎ハ長調(key=C)
C,D,E,F,G,A,B,C

「ドレミファ」と4度上がると
◎ヘ長調(key=F)
F,G,A,Bb,C,D,E,F

※B音がF音の完全4度上になるためにはBb音と半音下げないといけない。
※F,G,A,Bのままでは、B音はF音の増4度上になっているから。
※増4度を半音下げると完全4度となる。

「ファソラシ♭」と4度上がると
◎変ロ長調(key=Bb)
Bb,C,D,Eb,F,G,A,Bb

※E音がBb音の完全4度上になるためにはEb音と半音下げないといけない。
※Bb,C,D,Eのままでは、E音はBb音の増4度上になっているから。
※増4度を半音下げると完全4度となる。

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私なりの考察

そもそも五線譜というものは
白鍵
に相当する音を表現することしか考えてなかったんだと思います、大昔に五線譜が考案された時代。

そもそも「調」という発想はなかった。旋律だけで音楽が作られていた「ポリフォニー」の時代には和音という発想がないんだから、長調とか短調とかハ長調とかヘ短調とかいうもの自体がなかった。複数の旋律を同時に歌うなり演奏すれば当然音が重なるので、「重音」「和音」が出来たハズですが、完全4度や完全5度、完全1度(つまり同じ音、ユニゾン)や完全8度(オクターブ・ユニゾン)だけになるように旋律が作られていたらしい。「完全」な音程は当時の純正律に近い調律法でも良く協和するので「いいコンコロもち」だったんでしょう...多分。現代の感覚では完全4度の重音は決して心地良いとは感じないと思いますが...

しかし、当時の作曲家も「旋法(旋律作法・旋律規則)」に厳密に縛られた旋律ばかりではマンネリになったハズです。そのため「旋律規則」を破った音使いを試してみる作曲家も当然出てくるでしょうね。そんな人達が偶然に6度や3度の多少不安定ではあるものの、「心を揺さぶる」あるいは「琴線に触れる」ような「重音」や「和音」に気が付いたんだと考えられます。さらに「和音」から別の「和音」に進行するには、一定の法則がありそうだと気づいた人がいたんですね~。

これが「機能和声」の始まりで
さらに「調」、「長調」や「短調」という「涙がちょちょぎれる」ような響きが出せる事に気がついた人がいたんですね~。

そして、1つの旋律・メロディーを「和音」で伴奏する「ホモフォニー形式」の音楽全盛時代になっていったようです。ハーモニーの魅力にハマったんでしょうね。

でも、しかし、何故か、五線譜だけは、キーボードの白鍵を記譜する事にしか向かない、むか~し昔のまんまの「五線譜」を使い回したために、難しい「調」の楽譜を「読譜」することがヒジョ~にムツカシクなってしまった。誰か改良しようとは思わなかったんでしょうか?
「調」という発想が出てきた時点で「五線譜」とは違う、黒鍵をもっとスマートに分かりやすく書き表せる「記譜法」を発明できなかったのか???

昔の教会旋法では

◎イオニア旋法はC音から始まる
◎ドリア旋法はD音から始まる
◎フリギア旋法はE音から始まる
◎リディア旋法はF音から始まる
◎ミクソリディア旋法はG音から始まる
◎エオリア旋法はA音から始まる

◎ロクリア旋法はB音から始まる、けれども「支配音」現代風に言えば「属音」がないので役に立たないと「無視」された。

という具合でキーボードの「白鍵」に相当する音しか必要なかったんでしょう。ただし「導音」がない「旋法」では歌い手が「半音」上げたり下げたりしていたらしいです。

※イオニア旋法とリディア旋法には終止音(現代風に言えば主音)の半音下に「導音」がある。
※それ以外の旋法では終止音の半音下には音はありません。

また、複数の旋律を同時に歌うまたは演奏する「ポリフォニー形式」だから、2つの旋律の間で「悪魔の音程」ができる場合にはどちらかの音を「半音」上げたり下げたりして「悪魔の音程」を回避していたらしいデス。

※「悪魔の音程」とは現代風に言えば「三全音」のことで、増4度の場合と減5度の場合がある。
※現在では平均律が主流なので増4度と減5度は同じ「三全音」の音程ですが、昔は平均律ではなかったので、増4度の音程が特に響きが悪かったようで気味悪がられたので「悪魔の音程」と呼ばれるようになった、と考えられます。

殆ど白鍵だけしか必要ないのであれば、臨時記号だけでな~んにも不都合は無かったと考えられます。そもそも楽器の調律法が平均律ではないので移調すること自体が無理だったでしょう。他の調で演奏しようとするとものすごく不快な「唸り」が出て(当時はウルフトーンまたはヴォルフトーンと呼ばれていた)、聞くに耐えなかったんではないかと。

しかし、時代が進むにつれて「悪魔の音程」が必要だと感じるようになり、楽器の調律法もいろいろと工夫されて移調したり曲の途中で転調したりが可能になっったんだと思います。しかし五線譜のほうは相変わらずハ長調を表記するのには都合がいいけれども、他の調を表記するには不向きであるのを調号や臨時記号を書き込むことで対応しようとしたんではないかと想像してます。そのためにヒジョ~に読みにくい楽譜になってしまったんではないかと思います。

打ち込みに使うピアノロール画面は半音間隔で並んでいるので、移調するのは単純に平行移動するだけで済むし、音の長さ(音価)もリボンの長さで決まるので、音高も音価も画面を見た通りに鳴ります。慣れてしまうとピアノロール画面のほうが五線譜よりも簡単です。でもそのために五線譜を読むのが苦手になりますが...



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