ハ長調以外の他の長調にも現れるし、短調にも登場してきます。
ドミナント・コード以外の別の顔、というか、ドミナント(属七の和音)以外の別の機能もあるのです。
◎G7コードと言えばすぐに思いつくのが、童謡などの伴奏によく使われるドミナント・コードとしての機能。
C→G7→C
◎サブドミナントを経由してからトニックにドミナント・モーションする、クラシック音楽のカデンツ(終止形)でよく使われる機能。
C→F→G7→C
◎モーツァルトがいた頃の形式。
サブドミナントから一旦トニックに進行してから、ドミナント・モーションして締めくくる形。
「六の和音」とかいう転回形を使うんだったかな? クラシックの和声はあんまり熱心には勉強しなかったので(理論書は持ってるんですが)、確かこんな感じだったかと...
C→F→C→G7→C
◎そして、ジャズでは定番のツーファイブの形でのドミナントの機能。
Dm7→G7→C
Dm9→G7→Cmaj7
◎そして、ここからが難しくなるんですが、セカンダリー・ドミナント(副属七)として、いろんなキーに登場します。
◎6度セブンスのセカンダリー・ドミナントとしての機能。
Bbmaj9→G7→Cm9→F9→Bbmaj9
◎2度セブンスのダブル・ドミナントとして。
Dm9→G7→Gm7→C9→Fmaj7
◎3度セブンスのセカンダリーとしてkey=Ebに登場。
G7→C9→Fm9→Bb9→Ebmaj9
◎7度セブンスのセカンダリーとしてkey=Abに登場。
G7→Cm9→F7,b9th→Bbm7→Eb9→Abmaj9
◎1度セブンスのセカンダリーとしてkey=Gに登場。
G7→Cmaj9→Am9→D9→Gmaj7
◎そしてブルースではトニック・セブンスとして、つまり主和音になるんです。
G7→C7→G7→G7
C7→C7→G7→G7
Am9→D9→G7→G7
◎セカンダリー・ドミナントよりも、もっと難解なサブドミナント・マイナーの代理コードとしてマイナー・キーにも登場します。見かけ上はセブンス・コードなので、ドミナントの機能をしているような気がしますが実はサブドミナントの機能なんです。
サブドミナント・マイナーであるDm7の代理コードとして、フラット7度で登場。
Am→G7→F7→E7→Am69
※G7の次のF7は、key=Amのツーファイブの「ツー」であるBm7-5をB7に変更、さらにB7の裏コードとしたもの。
G7も同様にkey=F#(Gb)の本来のドミナントである、C#7(Db7)の裏コードとして
G7→F#maj7
といった使い方もできるので、key=F#(Gb)、嬰ヘ長調(または変ト長調)に登場させることもできます。