ジャズ理論

ジャズで使う音楽理論
タイトルバックはリサージュ図形

ドミナント

付け焼刃なので正式に勉強されたい方は専門書を読まれたほうが・・・。

G7七変化(G7にはドミナント以外の別の顔? がある)

G7コードは、key=C(ハ長調)のドミナント・コードとして登場するだけではありません。



ハ長調以外の他の長調にも現れるし、短調にも登場してきます。
ドミナント・コード以外の別の顔、というか、ドミナント(属七の和音)以外の別の機能もあるのです。

◎G7コードと言えばすぐに思いつくのが、童謡などの伴奏によく使われるドミナント・コードとしての機能。

C→G7→C

◎サブドミナントを経由してからトニックにドミナント・モーションする、クラシック音楽のカデンツ(終止形)でよく使われる機能。

C→F→G7→C

◎モーツァルトがいた頃の形式。
サブドミナントから一旦トニックに進行してから、ドミナント・モーションして締めくくる形。
「六の和音」とかいう転回形を使うんだったかな? クラシックの和声はあんまり熱心には勉強しなかったので(理論書は持ってるんですが)、確かこんな感じだったかと...

C→F→C→G7→C

◎そして、ジャズでは定番のツーファイブの形でのドミナントの機能。

Dm7→G7→C
Dm9→G7→Cmaj7

◎そして、ここからが難しくなるんですが、セカンダリー・ドミナント(副属七)として、いろんなキーに登場します。

◎6度セブンスのセカンダリー・ドミナントとしての機能。

Bbmaj9→G7→Cm9→F9→Bbmaj9

◎2度セブンスのダブル・ドミナントとして。

Dm9→G7→Gm7→C9→Fmaj7

◎3度セブンスのセカンダリーとしてkey=Ebに登場。

G7→C9→Fm9→Bb9→Ebmaj9

◎7度セブンスのセカンダリーとしてkey=Abに登場。

G7→Cm9→F7,b9th→Bbm7→Eb9→Abmaj9

◎1度セブンスのセカンダリーとしてkey=Gに登場。

G7→Cmaj9→Am9→D9→Gmaj7

◎そしてブルースではトニック・セブンスとして、つまり主和音になるんです。

G7→C7→G7→G7
C7→C7→G7→G7
Am9→D9→G7→G7

◎セカンダリー・ドミナントよりも、もっと難解なサブドミナント・マイナーの代理コードとしてマイナー・キーにも登場します。見かけ上はセブンス・コードなので、ドミナントの機能をしているような気がしますが実はサブドミナントの機能なんです。

サブドミナント・マイナーであるDm7の代理コードとして、フラット7度で登場。

Am→G7→F7→E7→Am69

※G7の次のF7は、key=Amのツーファイブの「ツー」であるBm7-5をB7に変更、さらにB7の裏コードとしたもの。

G7も同様にkey=F#(Gb)の本来のドミナントである、C#7(Db7)の裏コードとして

G7→F#maj7

といった使い方もできるので、key=F#(Gb)、嬰ヘ長調(または変ト長調)に登場させることもできます。



Fのブルースをベースラインからアルペジオさらにアドリブへと発展できるかな?

Fブルースバッキング2016



Fの循環コードをもとに、ターンバックはドミナントコードを半音ずつ下行させながらの連続にしてみました。調性感が曖昧になるのであまり使われないと思いますが、2小節以内で使うならば特に問題ありません。

|F9 |B♭9 |F9 |F9 |
|B♭9 |B♭9 |F9 |D7add#9th|
|Gm9 |C9→(Em7-5) |A7add13th→A♭7add13th→G7add13th→G♭7add13th||

C7からターンバックのA7に行く手前のベースライン、E音からB♭音を経てA音に入っていますがC7コードの3度、短7度というよりも、Em7-5コードに変わっていると無意識のうちに考えて決めたようです。
ベース音は、根音や完全5度以外の音を出した場合には厳密にはコードが変わっていると感じます。いちいちコード表記は書きませんが、サウンドからして別のコードになったと感じます。ピアノの左手で押さえるコードであれば、主に中央「ド」のオクターブ下くらい程度ですから、どの音が最低音になってもコードが転回しているだけだとしか感じませんが、ベース音のように低い音域だと出す音によってコードが変わると感じられます。単にコードが転回しただけというには無理がある気がします。

つまり、ベースの音というのはそれだけサウンド全体に与える影響が強いからだと思います。だからベーシストは好き勝手には弾けないということでしょう。

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|F9 |B♭9 |F9 |F9 |
|B♭9 |B♭9 |F9 |D7add#9th|
|Gm9 |C9→(Em7-5) |A7add13th→A♭7add13th→G7add13th→G♭7add13th||

少し変更を加えました。
お笑い芸人がよくやる普通に歩いているように見せかけて何気なくスキップを混ぜる、というイメージでウォーキング・ベースの途中でちょっと遊んでみました。ただし、やり過ぎるとくどくなります。



4ビートのベースライン
Fブルースバッキング2016No2の4ビート

2ビートのベースラインからエンディングへ
Fブルースバッキング2016No2の2ビート

ジャズのコード進行は上行4度(強進行)が多いですが、この4度進行はベースラインが作りやすい進行です。例えば
◎C7コードから次のF7コードへ上行するラインでは

|C→C#→D→E|F

メイジャー・コードの場合には2拍目は1拍目の根音より半音上げた短2度から、長2度→長3度を経て、4度上の次のコードの根音に繋げます。

◎Gm7コードから次のC7コードへ上行するラインでは

|G→A→B♭→B|C

マイナー・コードの場合の2拍目は長2度から、短3度→長3度を経て、4度上の次のコードの根音に繋げます。これはベースライン特有の決まり文句のようなものです。メイジャー・コードをマイナー・コードのようなラインにすると、強拍(表拍)である3拍目が短3度になるため、多少違和感を感じます。アボイドやノンスケール音は弱拍(裏拍)になるようにラインを組み立てないと、ミストーンに聞こえる恐れがあります。

※敢えて1拍目にノンスケール音を置くやり方もあります。

◎4ビートに入ってからのB♭7コードで使っている

|B♭→ナチュラルB→C→ナチュラルB|

と、半音で上がり下がりする揉み合うようなラインは、同じコードが長く続くような場合に何小節でも連続して使える、ベースライン特有の便利な音使いです。

こんな風にベースのような低音域を担当する楽器は、高音域のメロディーを主に担当する楽器とは違った音使いがあります。

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テーマ部分のコード進行

テーマの終わりの部分はトニックでないと曲をうまく締めくくれないので、12小節目だけにツーファイブの簡単なターンバックをつけています

|F9 |B♭9 |F9 |F9 |
|B♭9 |B♭9 |F9 |D7add#9th|
|Gm9 |C9 |Gm9→C9 ||

アドリブ・パートのコード進行

|F9 |B♭9 |F9 |F9 |
|B♭9 |B♭9 |F9 |D7add#9th|
|Gm9 |C9→(Em7-5) |A7add13th→A♭7add13th→G7add13th→G♭7add13th||

コード・トーンのみでアルペジオ練習の例を作ってみました。
コード・トーンを使っただけの簡単なアルペジオなので、スケールの知識、テンションやアボイドの知識はもちろん、表拍か裏拍かも気にする必要はありません。しかし、簡単な音使いであっても起承転結が感じられるように、つまりストーリーを感じられるように音の並び、譜割りを考える事が大事です。簡単なアルペジオで物語性を感じられるようなフレーズを作れないようでは、テンションやブルーノート、さらにはノン・スケール音を使った複雑なフレーズを作るのは無理ですよ。

私が作曲のほうが、アドリブ・フレーズを作るよりも難しいと感じる理由は、簡単な音使いで印象的なメロディーを作るほうがはるかに難しいからです。細かい音符をズラズラ並べるのも自由にできるアドリブ・フレーズを作るほうが、むしろテキトーに音を並べても「良さげ」に聞こえる安易な方法があるのです。しかし、安易な方法ばかりに頼ってんいたんではすぐにマンネリの壁にぶち当たります。やはり、簡単な音使いで印象的なフレーズを作る方法を常に模索してないと進歩しないと思います。

多少なりともアドリブ・フレーズ作りをしてみると

音数を減らすほうがはるかに難しい

ということに気がつきますよ。

かつて、マイルス・デイヴィスが「音数を減らせ」とバンド・メンバーにうるさく言っていたそうです。
Youtubeの動画にタモリさんがマイルスに聞いている動画があります。3分過ぎ辺りから音数の話をしています。

タモリさんとマイルス・デイヴィスの対談

ハービー・ハンコックは「テクニックはマイルスより俺のほうが上だが、歌心はマイルス・デイヴィスにはとても敵わない。」と言って、1年間ピアノの練習をやめて歌心を身に付ける方法を模索したそうです。プロの演奏をいろいろ聞いていると、この人の演奏(または歌)は下手くそなんだけども妙に味があるなとか、こちらの人は演奏は上手いんだけども聞いていてちっとも感動しない、と感じるミュージシャンがいますね。やはり、テクニックよりも歌心が最も大事だと感じます。

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テーマを少し修正して、2コーラス目は少しコードトーン以外の音も使ったアルペジオにしています。



テーマ部分です(エンディングを含めた最後のコーラス)。
何かしらの原曲が必要なので、とりあえず曲らしいものをテーマとしただけです。
やっぱり作曲はムツカシイ...

Fブルース2016テーマプラスアルペジオ

アドリブ・パートの1コーラス目。コードトーンのみのアルペジオ練習。

Fブルース2016テーマプラスアルペジオAD1

アドリブ・パートの2コーラス目。多少変化をつけてみたもの。

2コーラス目は、1コーラス目の最後の小節にくい込んで始めています。この前の小節にくい込んで始めるとか、フレーズを拍の裏から開始することがやたら多いのがジャズの特徴です。表拍から始めると面白みに欠けるからだと思います。裏から始めるほうがよりリズム感が強調され、ノリが良くなると感じられるからでしょう。

Fブルース2016テーマプラスアルペジオAD2

表玄関から入るよりも、裏口から侵入するほうがスリルがあるんでしょうね~、たぶん。もちろん、私はそんな経験したことはありませんから、どんな気持ちがするかなんて想像してるだけですよ。


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また少し変更。



3連符を連続させたり、音階で繋いだり。



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伴奏を作ったら、次はアルペジオの練習さらに単なるアルペジオから、ストーリを感じられるような、アドリブ・フレーズ作りへ・・・と都合よく行けばいいんですが。

テーマを作るのは苦手なので、そっちは後回しにして今のところはアドリブ・フレーズ作りに専念します。

なるべくコード・トーンだけを使ったアルペジオを主体に作っていくので、コード表記だけで済むと思います。
一部音階的な動きや、以前メロディーを作る時の注意点で書いた、谷になった音符は半音上げなければいけない(特にメイジャー・キーでは)というルールを使っています。

|F9 |B♭9 |F9 |F9 |
|B♭9 |B♭9 |F9 |D7add#9th|
|Gm9 |C9→(Em7-5) |A7add13th→A♭7add13th→G7add13th→G♭7add13th||



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一部修正ないし変更しました。なるべくコード・トーンだけにしようとは思っているんですが、どうしても単調になるので、ついつい悪さをしたくなってブルー・ノートやスケールも使用しています。簡単な音使いで退屈しないフレーズを考えるほうが至難の業です。楽器を弾く人が言う手癖みたいなもんです。



※3連符を連続させた部分でアヒルが鳴くように聞こえる部分、3連符を使いながら2音符単位の2拍フレーズのシーケンスを使っています。3拍子と2拍子が同時進行するために、だんだんズレていくポリリズムになっています。楽器を弾かれる方は難しければ、もっと簡単な譜割に変更してください。こういったフレーズは、ディズニー・アニメ等で各場面に合わせた効果的な演奏が入れてありますが、そういったものが参考になります。

※スイマセン、後で気が付きました。
B♭7コードでは♭5thは白鍵のE音でしたね。白鍵のE音を前打音にして隣のF音にすぐに繋ぐことは可能でしょうか? しかもD音を同時に打鍵しながら。最近楽器には全く触れることがないので、フラット・ファイブが白鍵では前打音としては使いにくいですかね。黒鍵であれば、先に黒鍵を打鍵したその指をそのまま滑らせて白鍵を打鍵すればいいので前打音として使いやすいんですが。無理ならばブルー・ノートなしにするしかないかも。やっぱり、キーボードはハ長調で演奏されることを前提に作ってあると実感します。

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3連符の連続部分、フラット・サードのブルー・ノートに変更。C#音の黒鍵からD音の白鍵に滑らせればブルー・ノートが出せるはずです。次のコーラスは16分音符を多用してみました。一部4度跳躍のシーケンスを使っています。アルペジオの練習主体で作っているので、各コーラスの関連性は薄いかも知れません。これではまだアドリブとは言えないですね。曲全体の流れ、物語性が感じられないと。



Fブルース2016AD3-1

Fブルース2016AD3-2

Fブルース2016AD3-3

Fブルース2016AD3-4

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アドリブ・パート4コーラス目だったかな? 16分音符を多用したフレーズを一部修正。

親父ギャグはサムイと言わないでください。親父ギャグだって、ちゃんと韻を踏んでいるんです。韻を踏むという作業は言葉の語彙、ボキャブラリーが豊富でないと出来ないし頭の回転が速くないと無理なんですよ。少しは調子を合わせて笑って上げてください。

アドリブでも作曲でも作詞でも(ラップでも)、「韻を踏む」ことは大事です。

「韻を踏む」 fumu.inさんの
ミスチルが踏む韻の進化



アドリブ・パート4コーラス目。
メロディーを作るときの注意点で書いた、「大きく上下に動くフレーズの手前で、反対方向に動く助走を付けるのが良い」という点を考慮しました。

Fブルース2016AD4-1

Fブルース2016AD4-2

Fブルース2016AD4-3

自分で作ったフレーズを後で聞いてみると、人が何かワメイテイルようにも聞こえます。音符の並べ方、アレンジの仕方でいろんな情景が表現できることを実感します。

運動会の徒競走で使われる定番曲、俗に「天国と地獄」と呼ばれるオッフェンバックの曲、壮絶な口喧嘩を表現しているそうですが、パリの「カンカン踊り」で使われる曲としても有名ですね。
という訳でスケベ(失礼)なおじさんには、運動会のシーンなんかよりもこちらのほうがいいと思いまして

Cancan dance

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コードトーン主体のアルペジオでは退屈なので、ちょっとイタズラしてみた番外編。
インターバル奏法のような調性を外れるフレーズ、一応インサイド(調性内)からアウトサイド(調性外)に行き、そしてインサイドに戻る。イン・アウト・インを2小節以内位に収めれば使える訳ですが、どこで使うかが悩み所です。インサイド過ぎる演奏の中に急に入れると、唐突感ありすぎかも知れません。



う~ん、4度フレーズを使ったインターバル奏法への入り方は、そう不自然じゃないと思うんですが、インサイドへの戻り方がいきなりという感じで、ちょっとヘンかな?

続きは次次回に書いています。

Fのブルースをインサイドからアウトサイドへイン・アウト・インの練習

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詩、ポエム、作詞をするさいに大事な「韻を踏む」と言うのがありますが、作曲やアドリブをする場合でも、「韻を踏む」ことは大事です。メロディーの場合には、メロディー・フェイクとか変奏とかバリエーションとか言いますね。作曲する場合には「モチーフ(動機)の展開」をするなんて言い方をするようです。第一動機とか第二動機をどうするか、とか聞いたことがあります。

アドリブ・フレーズを考える場合でも同様です。プロのミュージシャンが演奏する中から、気に入ったワンフレーズをモチーフに使ってみるとか、定番のリックを使ってみるとか、テーマ(原曲)の中の印象的なフレーズをモチーフにするとかしてバリエーションをあれこれ工夫すれば、一つのモチーフだけでも数小節埋めることができます。譜割りを変えたり、フレーズ全体を上下に平行移動したりフレーズの前後を逆にしたり、上下を反転させたりと、できるだけ多くのバリエーションを考えてみることです。

以前「ドレミの歌」は白鍵だけでは弾けないという記事を書きましたが、「ソーはあおいそら~♪」「ラーはラッパのラ~♪」と、フレーズの始まりの音をソ・ラ・シと全音(長2度)上に上げていくのに合わせて他の音も全音ずつ上げていけば、一部黒鍵を使わないと各音のインターバル(音程)が変わってしまいますね。何故なら、ドレミファソラシドの音階は全音ばかりで並んでいるのではなく、「ミとファ」「シとド」の間が半音だから、単に上下に平行移動したのでは、各音のインターバルが違ってくるからです。

ドレミの歌のように厳密なモチーフの展開をしようとすると、音階・スケールの知識が必要になりますが、アドリブではそこまで厳密なモチーフの展開をする必要はないと思います。できるに越したことはありませんが。

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バリエーション、変奏の仕方の参考になりそうな曲と言えば、やっぱりバッハ、大バッハが最高峰だと思います。クラシックを毛嫌いせずに、少なくとも大バッハの作品だけは少しは聞いておいたほうが必ず役に立つと思います。多分、ジャズ・ミュージシャンはみんなバッハの影響を受けていると思いますよ。

Bach, Goldberg Variations (complete) BWV 988 with sheet music/fingering バッハ, ゴルトベルク変奏曲 (全楽譜, 指使い)

「こんなん聞いたら眠くなるよ」と言われそうですが、この曲ずばり眠るためにバッハが即興で作った曲だとか...

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こちらの曲ならみなさんよくご存知だと思います。

【hosnm4536】超絶技巧「きらきら星変奏曲」

簡単な曲がどうしてこうなるんだ、と思いますね。これが変奏、バリエーションのテクニックです。アドリブのヒントになると思います。

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モチーフの展開と言えば

大竹道哉 日々雑感 兵庫県明石市のピアニスト・ピアノ教師さんの
「運命」の動機(モチーフ)

ベートーベンの運命に勝る曲は今だにないんじゃないでしょうか?



ミクソリディアン・モード試作品

モード奏法と言えば、ドリアン・モードを使って演奏するイメージがありますが、理論上は教会旋法の7つの旋法にならって、アイオニアン・モードからロクリアン・モードまですべて可能です。

もっとも、教会旋法を使っていた時代でもロクリア旋法には支配音(完全5度音、今で言う属音・ドミナントのこと)がないので、役に立たない旋法だとして無視されたようですが。

7つある旋法のうち、ドリア旋法を元にしたドリアン・モードが多用されるのは、ブルーススケールに似ているからだと思われます。だとすると、メイジャーブルースではミクソリディアン・スケールが多用されるので、メイジャー・キーの曲はミクソリディアン・モードで演奏されてもいいはずです。

と言う訳で試してみたものが、下記の試作品です。しかし、なぜかドリアン・モードを使う時のようには気分が乗りませんね。どうしてなのか分かりませんが、面白味を感じません。モード奏法に興味がある方は、7つのモードすべて試してみられてはどうでしょうか。

とか書きながら、私自身はドリアン・モード以外には興味が湧きませんが。なんだか無責任ですねー。

アイオニアン・モード

「ドレミファソラシド」

エオリアン・モード

「ラシドレミファソラ」

この2つのモードを使っても、やっぱりモード奏法になります。鍵盤では白鍵だけでメロディーを作れることになります。試してみられると分かると思いますが、白鍵だけでメロディーを作ると古臭い何処かの民謡風になります。いわゆる西洋音楽、クラシックやポピュラー音楽に聞こえるためには、少なくとも1音は黒鍵を使わないと無理な気がします。

2019.10.20.ファイル更新
ミクソリディアン・モード試作品


だいぶ前に試してみたものですが、今聞くと田代ユリさんの影響をもろに受けてますね。

田代ユリINandOUT(リンクを貼る事は禁止されてます)

ハモンドオルガンを持っていた頃は、田代ユリさんの「ニュー・サウンズ・イン・オルガン」のジャズ版をレコードを聞いては、アドリブ・コピー譜を見て練習してました。ハモンドオルガン教室の副教材として使われていたので、レコードと、演奏内容が書かれた楽譜が売られていました(オルガン・パートのみ)。レコードは確か、ハモンド、ベース、ドラムス、ギターのカルテットだったと記憶してます。ハモンドオルガンを教える先生になるための試験に、この中の曲が課題曲で出題されていたそうです。

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YouTubeを見ると、いろんなモードを使った演奏例が投稿されてます。

津本幸司 モード奏法完全制覇-Mixo-lydian Lead Koji Tsumoto




関連記事
モード奏法を使った作曲に挑戦(その2)



ペダルポイント(その2)

ペダルポイント(その1)
ずっと以前にペダルポイントについて書きましたが、久しぶりに続編を。

key=Cのダイアトニック・コード

Cmaj7
Dm7
Em7
Fmaj7
G7
Am7
Bm7-5

前回、上記の7つのコードを並べて置いて、鳴らし続けることができるペダルポイントに使える音の例として、属音(ドミナント音)のG音を紹介しました。

G音以外で鳴らし続けることができる音、何だか分かりましたか?

では、C音から1音ずつ確かめてみましょう。

その前に注意点として、ドミナント以外のコードでは♭9度の音程は作ってはいけないんでしたね。その点に注意しながら確認してみましょう。

◎C音

Cmaj7では根音だからOK
Dm7では短7度だからOK
Em7では♭13度となりますが、アボイドではないので一応OK(これについては後述)
Fmaj7では5度だからOK
G7では、おっと11度のアボイドに引っかかりました。
Am7では短3度だからOK
Bm7-5ではC音はアボイドというだけでなく、♭9度になるので駄目です。

故にC音は却下

◎D音

Cmaj7では9度だからOK
Dm7では根音だからOK
Em7では短7度だからOK
Fmaj7では13度だからOK
G7では5度だからOK
Am7では11度だからOK
Bm7-5では短3度だからOK

故にD音はペダルポイントに使用可能

◎E音

Cmaj7では3度だからOK
Dm7では9度だからOK
Em7では根音だからOK
Fmaj7では長7度だからOK
G7では13度だからOK
Am7では5度だからOK
Bm7-5では11度だからOK

故にE音はペダルポイントに使用可能

◎F音

Cmaj7では11度のアボイドだから不可
Dm7では短3度だからOK
Em7ではアボイドというだけでなく、♭9度になるので不可
Fmaj7では根音だからOK
G7では短7度だからOK
Am7では♭13度のアボイドだから不可
Bm7-5では減5度のコードトーンだからOK

以前も書きましが、F音は幾つものコードと不協和になるのでペダルポイントには
まったくもって不向きです。
※そんなに嫌わなくてもいいんじゃない?

◎G音

この音は前回紹介した音

Cmaj7では5度だからOK
Dm7では11度だからOK
Em7では短3度だからOK
Fmaj7では9度だからOK
G7では根音だからOK
Am7では短7度だからOK
Bm7-5ではアボイドではないので一応OK(これについては後述)

故にペダルポイントに使用可能

◎A音

Cmaj7では13度だからOK
Dm7では5度だからOK
Em7では11度だからOK
Fmaj7では3度だからOK
G7では9度だからOK
Am7では根音だからOK
Bm7-5では短7度だからOK

故にペダルポイントに使用可能

◎B音

Cmaj7では長7度だからOK
Dm7、ん?アボイドになるので一応不可(これについては後述)
Em7では5度だからOK
Fmaj7では増11度(#11th)だから一応可能(これについては後述)
G7では3度だからOK
Am7では9度だからOK
Bm7-5では根音だからOK

故にペダルポイントに使用不可


※一応可能と書いた音はアボイドではないんですが、♭13thの音はケアノートと言って注意する必要のある音だし、#11thの音は扱いが難しいので使わないほうが無難だと言う意味です。響きをよく聞いてみて、少しでも違和感を感じたら使わないほうがいいでしょう。(その1)で上げた、トニック・コード(主和音)の5度音、key=CならばG音をペダルポイントに使うのが最も無難だと思います。

Dm7コードでのB音ですが、アボイドではないという意見もあるので、使用出来なくはないかも知れません。


以上、書いた音はダイアトニック・スケール内の音だけに限定して書きましたが、ではノン・ダイアトニックな音は使えないんでしょうか。

例えば、D♭,E♭,G♭,A♭,B♭の5音はまったくペダルポイントに使えないでしょうか?

実は、理論的にはこの中の1音だけは使用可能です(あくまで理論的にはです)。さて、どの音でしょうか?
ドミナント以外は♭9度音程を作ってはいけないんでしたね。でも、ドミナント・コードでは♭9度音程ができてもいい訳だから・・・・・

もう答えを書いてるのと同様ですが。

※ただし、あくまで理論的な頭の体操として考えています。実際にサウンドとして、響きがいいかどうかは別です。

コードの機能は単一ではない?

主要3和音の機能は、トニック、サブドミナント、ドミナントである事は当然ご存知だと思います。しかし、実際の曲ではそれ以外のコードも出てきて、どのコードがどんな機能を持っているか、分かりにくいコード付けがしてある曲も多いです。

Key=Cの場合の各コードの役割を見てみましょう。
コードを作る前提となる、音階の各音にそもそも機能的役割があります。

C→B→Bb→A→Ab→G→Gb→F→E→Eb→D→Db→C
T→SD→D→T→SD→D→T→SD→D→T→SD→D→T

T=トニック
SD=サブドミナント
D=ドミナント

主音C音がトニックの機能で半音下がるごとに、サブドミナント、ドミナント、トニックと綺麗に並んでいます。当然、これらの音を根音に持つコードも同じ機能があります。

□7タイプのコードの場合

C7,Eb7,Gb7,A7はすべてトニックの機能
D7,F7,Ab7,B7はすべてサブドミナントの機能
Db7,E7,G7,Bb7はすべてドミナントの機能を持っています。

つまり、根音が短3度離れたコードの機能は共通なのです。
例えば

Dm7→(G7 → Bb7 → Db7 → E7)→C

Dm7はサブドミナント代理、Cコードがトニックはいいとして、()内のコードはすべてG7として解釈していいのです。
※短3度離れたコードなので機能が共通だから。
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□7タイプのコードは上で見たように、単一の機能を持っているのでシンプルです。
しかし□m7、□m7-5、□maj7等のコードは少し複雑です。

例えばEm7はトニックの代理コードとして使われますが、上に書いた音階各音の機能を見ると、Em7の基本機能はドミナントです。しかし、コードの構成音がCmaj7と似ているため、トニックの代理にもなれるのです。

また、Am7もトニックの代理コードとして使われますが、上に書いた音階各音の機能を見ると、Am7の基本機能はトニックです。しかし、構成音はFmaj7と似ているためサブドミナントの代理にもなれます。

このように、□m7のコード機能は単一ではなく、構成音が似ているコードの代理もできるので、2重の機能を持っています。□m7-5や□maj7も同様に、2重の機能を持っています。実際の曲で、各コードがどんな機能になるかはコードの前後関係にも左右されるので、一義的にコードの役割が決まっている訳ではありません。しかし、コードの基本的な機能は、根音が主音と何度の関係にあるかで決まっています。

ブルース・コードの発展

ブルース・コードの基本的な仕組み
オンライン音楽理論講座さんの「27. Blues chord の奥行き」によると、奇数小節の1・5・7・9・11小節目のみ、コードの機能に決まり事があるそうです。

ブルースの最小限の決まり事。
1.1・7・11小節目の頭はトニックである事。
2.5小節目の頭はサブドミナントである事。
3.9小節目の頭はドミナントである事。

|トニック・・・|何でもいい|何でもいい|何でもいい|
|サブドミナント・・・|何でもいい|トニック・・・|何でもいい|
|ドミナント・・・|何でもいい|トニック・・・|何でもいい||

上のような決まり事があるようですが、この決まり事自体も特別厳密ではないようです。およそこんな感じで12小節にすればブルースと言えるようです。

Key=Cの場合。
|C7     |F7     |C7     |C7     |
|F7     |F7     |C7     |C7     |
|G7    |F7     |C7     |C7     ||
※2小節目をサブドミナントにしたほうがブルースらしく聞こえる。
9小節目がドミナントで10小節目がサブドミナントの、逆進行にしたほうがブルースらしく聞こえる。
という事なので、ジャズでは上のようなコード進行をブルース・コードの基本と考えます。

これをさらに循環コードを使ったブルース・コードが下記です。
|C7     |F7     |C7     |C7     |
|F7     |F7     |C7     |A7     |
|Dm7  |G7    |C7     |C7     ||
8小節目は「何でもいい」のでVI7のセカンダリー・ドミナントにします。
9小節目の頭がドミナントであればいいので、|G7|G7|C7|C7||というように9小節目・10小節目をドミナントに決め、そのドミナントをツーファイブに分割します。
「Dm7はサブドミナントの代理じゃないか」とツッコミが入りそうですが、ツーファイブは元々ドミナント・コード1つを分割してIIm7→V7の2つのコードになっているので、2つのコードでドミナントを形成していると考えられるのでこれでいいのです。

さらにツーファイブに分割すると
|C7     |F7     |C7     |Gm7     C7|
|F7     |F7     |C7     |Em7      A7|
|Dm7  |G7     |C7     |C7           ||
とする事もできるし、11~12小節をターンバックにする事も多いです。
|C7     |F7     |C7         |Gm7     C7|
|F7     |F7     |C7         |Em7      A7|
|Dm7  |G7     |C7    A7|Dm7     G7||
9小節目のDm7をII7のセカンダリーであるD7に変更し、さらにD7の裏コードのA♭7にして、ターンバックにも裏コードを使う事もできます。
|C7     |F7     |C7             |Gm7      C7|
|F7     |F7     |C7             |Em7       A7|
|A♭7   |G7    |Em7    E♭7|Dm7    D♭7||

ほかにもいろんなバリエーションを考える事ができます。ブルース・コードの基本さえ押さえておけば、千差万別のブルース・コードが作れるでしょう。

下の曲はコードの機能を維持しながらブルース・コードを決めた、拙作のブルースです。
glassxcircle_p8_aq_ds_m

レイジーキャットブルース


C7        |E♭7        |Dm7         D♭7|C7                            |
F7        |A♭7        |C7                     |E♭7                          |
B♭7      |F7          |C7    E♭7onB♭|Dm7onA     D♭7onA♭||
C69add#11th||

コードの機能

Key=Cでの各コードの機能は、下のようになっています。
glassxcircle_p8_aq_ds_m
7thコードの機能

ドミナント・コードをC7→B7→B♭7→A7→A♭7→G7→G♭7→F7→E7→E♭7→D7→D♭7→C7と半音下行させて、オクターブ12音すべてを通って最後のC7までの各コードの機能は、T→S→D→T→S→D・・・・・と短3度で一巡するように綺麗に並んでいます。
T=トニック
S=サブドミナント
D=ドミナント
※すべて3度・7度9度の積み重ねです。

例えば
1.A7→A♭7→G7→C7のコードの機能はT→S→D→Tとなっています。
2.A7→D7→G7→C7のコードの機能もやっぱりT→S→D→Tとなっている事を確認してください。

2.の4度進行と1.の半音下行のコード進行は、機能的にもまったく同じ事です。A♭7とD7が裏表の関係で、同じトライトーンのF#(G♭)音とC音を持っているので、置き換え可能であるだけでなく機能的にも一致する訳です。

G7→Cのドミナント・モーションをG7→B♭7→D♭7→Cとしても、機能を見るとD→D→D→TとなっていてB♭7もD♭7もG7の一部と解釈できるのです。短3度離れたコードは、機能的に共通であると覚えておけばいいでしょう。

オンライン音楽理論講座さんの「25. Function ( ファンクション - 機能 ) 山脈の全貌」が参考になります。

サス・フォー(sus4)

サス・フォー正確にはサスペンデッド・フォース(suspended 4th)と言うコードがあります。

通常コードは3度ずつ重ねるんですが、3度では無く完全4度を使ったコードの事です。

Cコード
C,E,G
Csus4コード
C,F,G

3度が無くなるので、メージャーでもマイナーでも無い独特の響きを持ったコードです。当然3度がアボイドになります。

Cコード:Cアイオニアン・スケール
C,D,E,(F),G,A,B
Csus4
C,D,(E),F,G,A,B

このコードは通常、ドミナントの前に置くセブンス・サス・フォーとして使います。必ず通常のドミナントを通して、トニックに進行しないといけません(サス・フォーにはトライ・トーンが無いので)。

G7sus4→G7→CM7

G7sus4
G,A,(B),C,D,E,F
G7
G,A,B,(C),D,E,F

敢えてサス・フォーを使って変わった響きを出すのもいいんですが(曲調にもよります)、実際には通常のII-VでもIIm7で11thをベースに取ると、結局サス・フォーと同様になります。

Dm7(on G)→G7→CM7

Dm7(on G)=G,D,F,A,C
G7sus4 add9th=G,C,D,F,A

G7のコード上でどうしてもC音を使いたい場合には、G7sus4にすればいいのです。

ベーシック・コード

基本的なコードをベーシック・コードと言い、5種類あります(Five Basic Chords)。

1.◯maj7,◯6,◯mmaj7,◯m6
2.◯m7
3.◯7,◯7+
4.◯m7-5
5.◯dim7

※◯7+(◯・セブンス・オーギュメント)、◯7の5度を半音上げた変化和音で機能的には◯7と同じ。

◯maj7にするか◯6にするかの判断の目安は、メロディーで根音が伸びている場合は◯6を使います。根音とメージャー・セブンスの音が半音でぶつかって響きが良く無いからです。◯mmaj7をトニックで使う事は普通ありません。
このコードは響きが良く無いので、トニック・マイナーは◯m6または◯m69にします。
◯mが長く続いている場合に、◯m→◯mmaj7→◯m7→◯6と半音下行するラインを使う場合の時位しかImmaj7コードは使いません。

この5種類のコードを使って、殆どの曲のコード・パターンができます。各コード・タイプの機能を理解する事が大事です。

1.◯maj7,◯6,◯m6はトニックまたはサブ・ドミナントになります。
2.◯m7はトニックの代理またはサブ・ドミナントの代理になります(◯m7-◯7が4度進行または半音下行していれば、II-Vだと考えられます)。
3.◯7はドミナントまたはセカンダリー・ドミナントになるか、またはそれらの裏コードになります。
4.◯m7-5は通常はマイナー・キーのサブ・ドミナントの代理としてII-Vに使われる事が殆どで、時にはメージャー・キーのドミナントの代理和音として使われる事もあります。
5.◯dim7は通常はパッシング・ディミニッシュとして、コードと次のコードを滑らかに繋ぐ経過和音として使います。

※注意。ブルースや歌モノでもブルージーな曲では、◯7や◯m7がトニック・セブンスになったり、◯7がサブ・ドミナントになる場合があります。また◯dim7がトニック・ディミニッシュとなる場合もあります。そのため実際の楽曲では、コード進行を解釈するのが難しい曲もあります。

ドミナント・コードについて

ドミナント・コードがハ長調ならハ長調だけの本来のドミナント・コードだけなら全く問題は無いんですが(マイナーの場合でも)、しかし実際の楽曲では副属七(セカンダリー・ドミナント)や裏コードのドミナントが頻繁に出てきます。

裏コードは使うスケールが、リディアン・フラット・セブンス・スケールだけでむしろ簡単です。
裏コードと言うのは、根音が減5度の関係にあるコードの事です。
例えば

Dm7→G7→Cmaj7

こんなコード進行があった時に、本来のドミナント・コードであるG7を裏コードのD♭7に変更すると、

Dm7→D♭7→Cmaj7

ベースが半音下行するコード進行ができます。
ベースが4度進行するのが最も自然なベースの動きなんですが、この半音下行するベース・ラインも自然な感じに聞こえます(これに対して半音上行するのは人工的な感じがするので、あまり使いません。アクセントとして使う場合には効果的な事もあるでしょうが)。

この時各コードに使うスケールは、

Dm7:Dドリアン・スケール
D♭7:D♭リディアン・フラット・セブンス・スケール
Cmaj7:Cアイオニアン・スケール

となります。リディアン・フラット・セブンス・スケールは、

D♭,E♭,F,G,A♭,B♭,C♭

となります(最後のC♭はナチュラルB音の事です。7番目の音がフラットするスケールなので、上のように書きます)。このスケールはノー・アボイドです。ハ長調(Cメージャー)との共通音はF,G,Bしかありません。共通音が3音しかない事がジャズらしいサウンドになるんですね。

このリディアン・フラット・セブンス・スケールは本来のG7で使える、オルタード・スケールと全く同じ構成音です。
Gオルタード・スケール

G,A♭,B♭,B,D♭,E♭,F

このスケールもノー・アボイドです。リディアン・フラット・セブンス・スケールと違うのは、開始音が減5度の関係にある事です。つまり裏コードで使うスケールは、表コードで使うスケールのやっぱり裏スケールになる訳です。

なぜ、裏コードに置き換える事ができるかと言うと、G7と共通のトライ・トーンを持っているからです。
ドミナント・コードで最も重要な音であるトライ・トーン、G7の場合はB音F音ですが、D♭7も同じくF音B音を持っています。全く同じ減5度音程を持っているので、G7をD♭7に置き換える事ができるんです。
キーがG♭メージャーであれば、本来のドミナント・コードはD♭7ですから、こんどはG7が裏コードと言う事になります。
G7とD♭7はお互いに裏表の関係になる訳です。

※トライ・トーンが共通であれば置き換えられる訳なので、ドミナント・コードをdim7に変更する事もできます。
dim7は2つのトライ・トーンを持っているので、4つのドミナント・コードの代わりができます。

裏コードは一見難しそうですがスケールを使う点から見ると、常にリディアン・フラット・セブンス・スケールを使えばいいので、慣れればそんなに難しいコードではありません。それに比べてセカンダリー・ドミナント(副属七)はいくつもあるし、使えるスケールが特に定まっていないので、実はこのセカンダリー・ドミナントが一番扱いにくいです。

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