なんかこんなの見つけたよ

映画と小説と舞台とドラマの感想ブログ。ときどき映画のロケ地めぐり。

TOKYO芸能帖 1981年のビートたけし4


高田文夫先生著「TOKYO芸能帖 1981年のビートたけし」(2017)を読む。

誰も書けなかった『笑芸論』森繁久彌からビートたけしまで」(2015)の第2弾的コラム。
今回は東京の芸能について、昔話的にざっくばらんに語った本。

高田先生の活躍した時期は大きく3つに分けられるようで、

1971-1980年の先生20代の放送作家時期。
1981-1989年のビートたけしさんとの黄金コンビ時期。
1989-現在のラジオビバリーヒルズ時期。

となるようです。
私は主に第2期を青春時代と共に過ごしたので、この時期の話は当然楽しんで読めるのですが、実はよく知らなかった先生の放送作家時期を知ることが出来て大変興味深かったです。

放送作家の塚田茂氏に弟子入りし、1973年「ひらけ!ポンキッキ!」でデビュー。
「スタードッキリマル秘報告」「笑アップ歌謡大作戦」「600こちら情報部」など懐かしい番組タイトルと共に先生の仕事ぶりが知れてとてもためになりました。

放送作家は「30代で売れまくらなきゃほぼ駄目」で、「40過ぎて名を成した人はほとんどいない」職業なんだそう。
「持ち前の明るさと頓智と人付き合いの良さ」で生き抜いた先生の姿を知り、改めて尊敬しました。

・・・サブタイの「1981年のビートたけし」はコラムの1つで、第2期に当たる黄金期に迫る感じではありません。先に読んでいた「笑芸論」に詳しいです。
ただ、「フライデー事件」と「バイク事故」で2度死んだ男の、もう1つの不死鳥伝説が書かれているので必読です。
1982年の話だけど。

屋根裏の恋人


オトナの土ドラ「屋根裏の恋人」(2017.6.3-7.22)を見る。
全8話。
大好きな石田ひかりさん久々の連ドラ。

脚本は外連味ある台詞が魅力の旺季志ずかさん。
そして映画監督の中田秀夫さんや川村泰祐さんが演出を担当するなど力が入っているように見えます。

で、見てみるとこれは・・・。

大映テレビが制作ということもあり、往年の過剰系ドラマを目指していたようです。
提供ベースのスーパーで書かれている文言が、ネットで話題を取ろうと必死になっていて「なんだかもう」という感じでした。

ただ、ひかりさんの不倫ものってどうなんだろうと思いましたが、このようなギャグとも取れそうな過剰さは、ある意味ひかりさんの清純さを守っているようでもあり、無事最後まで「安心して」見ることが出来ました。

その上で、相手役の今井翼さんも浮世離れしていて逆に良かった。
舞台「音楽劇 マリウス」(2017)でのフラメンコも披露し、心つかまれました(笑)。
真面目にやればやるほど浮くということを見事に体現していたと思う。

また、物語の核に高畑淳子さんという「業」を背負っている人物を配置したのも素晴らしい。
彼女の迫力が"オトナの土ドラ”にふさわしい空気を作っていたと思う。
この辺は序盤の中田演出の賜物でもあるかもしれない。

最後まで楽しく見ることが出来ました。


忍びの国

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「忍びの国」(2017)を観る。
戦国時代、忍びの国として名高かった伊賀を舞台にしたアクション映画。
監督は中村義洋さん。

村上海賊の娘」(2013)の作家・和田竜さんが、自らの小説を脚色したそう。
のぼうの城」(2012)の映画化も割と成功したし、夢よもう一度・・・的な感じだろうか。
幸いヒットはしているようですが、映画の出来は今一つ。

いや、前半は面白かったんですよ。
忍者をスタイリッシュなものとせず、ほぼ農民であり、金のために仕事をするというリアリティは良かったと思う(キャストがちょっと気持ち悪かったけど)。
そして、大野君の演じる無門の軽いキャラも嫌いじゃないし、実力者バイプレイヤーたちの演技も楽しめました。

ところが中盤くらいに、主役である無門に、敵方の姫様から織田信長の息子・信雄を打つよう依頼される辺りからおかしくなる。
頼む方はなぜ初見の人を簡単に信用したのだろうか。
主人公だから、というのは都合がよすぎるのでなにか前ふりでもして欲しかった。
それでも逃げようとする無門は良しとして、次なるきっかけとなる石原さとみさんのお国。
気の強い女房という設定はいいんだけど、ツンデレなのか、己のポリシーを貫きたいのか、なんなのかよく分からない。
彼女の一声でついに無門は立ち上がるのだけど、大義名分が分かりにくいんだよなぁ。
詳しくはかけないけどあの去り方は無いと思う。

そして無門は心変わりするんだけど、それまで何のポリシーも持たなかった男が突然の全否定。
鈴木亮平さん演じる下山平兵衛との戦いを経て、同じ気持ちになってしまったんだろうけど、なんかそれを超えるものが欲しかった。
殴り込みをかけるのも爽快感ないし、結局この映画ってなんだったの!と叫ばれずにはいられなかった。
無門らしい決着のつけ方はもっと他にあったと思う。

どうせならお国と一芝居打って別の道を歩んで欲しかったなぁ。
「領主」のためになんて死なない、「お国」(愛する妻)のために生きるぜ、みたいな感じが見たかった。


舞台「鳥の名前」

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ザ・スズナリにて舞台「鳥の名前」を観る。

舞台「世界」(2017)の赤堀雅秋さん作・演出。
痴漢冤罪で捕まった男のその後の物語。
演じるのは赤堀雅秋さん本人。

主演は新井浩文さんだが、彼はこの物語では傍観者であり、特に成長はしない。
ただただ彼の周りで起こる様々な事件を淡々と描かれるだけなのですが、この淡々とした感じが新井さんそのものであり、やはり主演なんだなと思う。
相棒役の山本浩司さんとの組み合わせも絶妙でした。

それにしても、赤堀さん、スナック好きだよなぁ。
中年がカラオケ歌っているだけでドラマになる。
村岡希美さんの「魅せられて」とか、もう笑って泣ける。
さすが、人間の心の弱さをスナックで描く第一人者。
チーママ役の井端珠里さんもいい感じのすれ方で魅力あったし。

今回は近頃気になっている根本宗子さん目当て。
冒頭にちょこっとだけ出てきた地下アイドルっぷりだけもすごかったけど、出番は少なめ。
でも、短いながらもちゃんと爪痕は残していたと思う。
女の子として何かを抱えているあの感じ。
似たような事件が現実にもあったけど、どこかで誰かが傷ついているんだなと思うと世界は怖い。

でも、この舞台全体はそんな、か弱い人々を優しく包んでいる気がしました。

とは言え笑いも多めのこの舞台。
ドラマの大部分の笑いをかっさらっていたのは荒川良々さんでした。
元力士という設定のようですが、そんなことは全く関係なく、安定の暴走っぷり。
赤堀ワールドの住人ではない気もするが、それを越えて凄すぎた。

もう1人、独特の狂気で劇場を支配していたのは「SRサイタマノラッパー」(2017)の水澤紳吾さん。
ドモリのやくざ役。
クヒオ大佐の妻」(2017)でも子供の役を演じていたが、この人はすごい。
地味な人なんだけど、役にはまると輝いて見える。
貴重です。


・・・あ、そうそう、カーテンコールで全然お客がいない方向に向かって挨拶する新井浩文さん。
何かの映像でも見たけど、あれ、結構好きです。


僕らの勇気 未満都市2017


金曜ロードSHOW特別ドラマ「僕らの勇気未満都市2017」(2017.7.21)を見る。

20年前のドラマのその後を描く。
「20年後にこの場所で会おう」というドラマ内の台詞を実現したという。
その心意気は嫌いじゃない。

私は当時見ていなかったのでその面白さは半分も分からないけれど、キンキの曲名とか過去のドラマのパロディみたいなものが随所に出てきて楽しそうな感じは受け取りました。

過去のドラマも再ソフト化されているみたいだし、こういうお祭りみたいな形で復活するのもいいんじゃないかなと思いました。
折しも「ツインピークス」も復活したようだし。


佐賀発地域ドラマ ガタの国から

「佐賀発地域ドラマ  ガタの国から」(2017.7.19)を見る。
脚本は「下町ロケット」の 八津弘幸さん。
これはごたえあるかも・・・と思いきや、これが久々の「やっちゃった」系の地域ドラマでした。

女子高生・片瀬未来(上白石萌音)が、偶然出会ったタイのアイドル・サムット(ティティ・マハーヨーターラック)と、大人たちから逃げながら干潟を見に行くというお話。

女子高生は旅館の娘ながら特に葛藤もなく、ムツゴロウを愛する普通の女子高生。
サムットも仕事が忙しくて逃げだしたいと甘えているだけの少年。
ドラマらしいドラマがないのです。

これまでの地域ドラマへのアンチテーゼなら深いような気もするが、干潟のように浅い泥沼にはまってしまった気もする。

言葉が通じ合わない者同士が逃避行の中でコミュニケーションをとる展開でもあればまだよかったんだけど、なぜか飼っているムツゴロウが人間の言葉を理解し、両者の通訳を務めてしまうという、ファンタジー展開。
一体どこを楽しめば良かったんだろう。
不安になる。

最後に干潟に飛び込んで泥んこになるんだろうなぁと思っていたら、案の定だし。
すべての答えは干潟にある!と言いながら、干潟でムツゴロウが語ったのは「自分の場所に帰れ」ということ。
インバウンドばやりで、地方の自治体が誘致合戦を繰り広げる今日この頃。
地方が、痴呆に見えてしまうほどに媚びていることへの警鐘か、これは。


僕だけがいない街


「僕だけがいない街」(2016)を観る。

三部けいさんという方の漫画が原作だそう。
監督は「ツナグ」(2012)で見直した平川雄一朗さんです。

自分の意志に関係なく時間が巻き戻る現象(リバイバル)で、失敗を帳消しにできるまでタイムスリップできる男の物語。
演じるのは藤原竜也さん。
意味不明の出来事に振り回される演技が本当にうまい。

バラフライ・エフェクト」(2004)とか、そういう系は大好きなので、結構楽しめました。
18年前の自分の体の中に戻った主人公が、未解決事件に挑む。

子供時代の中川翼君と鈴木梨央ちゃんの演技も絶品で、何度もタイムスリップを繰り返しながら事件を防ごうとしている感じが良かったです。

ただ、残念なのはラスト。
助けたかった女の子は救うことが出来ても、事件そのものはうやむやになったまま現世に戻ってきたのですが、そこからが腑に落ちない。
うーん。
もっと違うエンディングはなかったのかな。
タイトル通りって言えばそうなんだけど・・・。

有村架純ちゃんが可愛くて良かったが、石田ゆり子さんはもっと可愛すぎて母親っぽくない。
不満ではなく、そこも見どころ。
安藤玉恵さんのゲスな女っぷりも相変わらず素晴らしい。


舞台「僕だってヒーローになりたかった」

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俳優座劇場にて「僕だってヒーローになりたかった」を観る。
作・演出は鈴木おさむさん。

出演は田中圭さん、真野恵里菜さん、松下優也くん、手塚とおるさん。

近未来の日本を舞台にしたポリティカルアクション。
東京オリンピックの翌年の2021年。
日本経済は目標を失い、停滞しています。
そこで政治家(手塚とおる)が作為的に「敵」を作り、日本をまとめあげようと企みます。

選ばれたのは日本中からバッシングを受けているIT企業の社長(田中圭)。
折しも会社が倒産し、八方ふさがり。
政治家は言葉巧みに社長を説き伏せ、政治テロ集団のリーダーにしてしまいます。

この社長、学生時代は部活でもレギュラーになれなかった半端もの。
今回も悪いと分かっていながら、日本のために・・・といいつつ、ある意味ヒーローになれるということで引き受けたのだ。
果たして偽装政治テロは成功するのか・・・といお話。

・・・まぁ、無理やりと言えば無理やりな展開でしたが、ファンタジーと捉えれば楽しめなくはない。
説明台詞が多すぎて、雑な脚本だなぁとは思いつつ、田中圭さんの汗をかいての熱演に思わず見入ってしまいます。
社長の妻を演じる真野恵里菜さんも夫を信じる妻を確かな演技で魅せてくれるので好感。

伊坂幸太郎さんの小説風でもあり、でも「〜風」なのでどこかしっくりとこないのが玉に傷。
俳優たちの熱演には拍手を送りたい。


パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊4

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「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」(2017)を観る。
人気シリーズ第5作。
お恥ずかしながら過去作を全く見ていないのですが、観る機会がありまして・・・。

でも全然問題なかった。
ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウなる海賊は成長しないキャラクターとのことで、「男はつらいよ」的な感じじゃないかと思ったので。

そして見事に寅さんだった!

常に酔っぱらっているダメ男。
憎まれ口ばかり叩き、自分の気の向くままに行動する。
そして、彼の周りにはなぜかポンシュウや源ちゃんのように人が集まり、慕われている。

さらには、若手のヘンリー(ブレントン・スウェイツ)と天文学者カリーナ(カヤ・スコデラーリオ)の恋の行方を見守る。

・・・まさに「男はつらいよ」的展開。
ついでにいうと、今回はジャックと同じ名前のおいちゃん(ポール・マッカートニー)まで出てくるおまけつき。
分かりやすいことこの上なし(笑)。


あとはハラハラドキドキな展開をひたすら楽しむだけ。
ジャック・スパロウが、“海の死神”サラザール(ハビエル・バルデム)にしつこく絡まれ、どうやって追い払うのか。
ノーカントリー」(2007)の、あの怖いおかっぱだっただけに迫力は十分。
最後の最後まで楽しみました。

あの「十戒」みたいなものも映画的に面白い!


銀魂

2017-07-16-17-56-50

映画「銀魂」(2017)を観る。

週刊少年ジャンプで連載中の空知英秋氏の漫画の映画化。
脚本、監督は福田雄一さん。

原作、アニメとも未読のため、全くの白紙状態で臨みました。
映画は維新軍ではなく、幕府軍が勝利し、明治維新が起こらなかった日本という設定。
そのまま江戸が続いて、近代化をした日本というパラレルワールド。

ただ、漫画ということでアメリカ軍に占領される代わりに宇宙人に支配されているという点がポイント。
SF映画となっています。
残念なのは異国に支配されているという、自虐史観。
支配されていることに安住する人々が善き人で、それに逆らう人々が悪という、極めて健全な構造。

なので、映画自体ギャグをちりばめて笑かしているけど、小栗君が何を目的に戦っているのか全く分からない。
だってパフェさえ食べられれば、どんな世界だって楽しいじゃん!という主人公なんだもの。
これじゃ面白いわけないよなぁ。

何でも屋として依頼を受けているだけなら、別にギャグ映画でもいいんだけど、これだけの背景を描いているわけだから、もっと何かあるんだろうなと思って観てたけど結局うやむやで終わってしまう。

いや、堂本君が「僕らの勇気」でこの「未満都市」を何とかしようと蜂起するのですが、小栗君が邪魔をする。
吉田松陰的な教えを果たすことが善なのか、悪なのか。
映画さえヒットすれば続編どころか、きっと3部作ぐらいには目論んでいるのだろうからその辺のところをきっちり描いて欲しいなぁ。
原作はどうなっているのか気になりますが、今後も敢えて情報を入れずに待ちたいと思います。

あと、長澤まさみちゃんはとてもきれいでした。
小栗君とのコンビはやっぱり「ロボコン」(2003)ですが、その後、「岳-ガク-」(2011)、「追憶」(2017)と結構多めになって来ましたね。
この2人のラブコメっぷりももっと見てみたい。


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