なんかこんなの見つけたよ

映画と小説と舞台とドラマの感想ブログ。ときどき映画のロケ地めぐり。

大統領の陰謀3


名作映画「大統領の陰謀」(1976)を観る。

先日観た「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」(2017)を観て、「早く観たい!」と思っていたところにBSプレミアムでの放送。
ナイスタイミングです。

監督はアラン・J・パクラ。
アカデミー賞助演男優賞、脚色賞、録音賞、美術賞と、4部門受賞。
助演男優賞のジェイソン・ロバーズは、「ペンタゴン・ペーパーズ」でトム・ハンクスが演じた編集デスクのベン・ブラッドリーと同じ役。
どちらも頼もしい上司役です。

ウォーターゲート事件を調査する二人の若き新聞記者、カール・バーンスタインとボブ・ウッドワードの活躍を描いた実話の映画化。
真相にたどり着き、ニクソン大統領を追い込みます。

事件の2年後に映画化されているので、詳細が語られていないのが難だが、当時にしてみればこれくらい十分だったんだろう。
ラストも唐突だしね。

「ペンタゴン・ペーパーズ」を観た後で本当に良かった。
敵対する取材対象者が女性社主を侮辱する発言をするシーンがあるのですが、女性社主はほとんど出てこないので分かりにくい。

アメリカ合衆国憲法修正第一条で保証されている“報道の自由”を守るため、地道な調査報道でもキチンンと裏を取ることを大事にする姿勢が丁寧に描かれます。
サスペンスと言うより、正義のドラマという趣。

若いころ、予備知識なしで観たら、絶対寝てしまってたと思う。
今見て本当に良かった!


ドラマスペシャル 探偵物語

「ドラマスペシャル 探偵物語」(2018.4.8)を見る。
日曜プライム枠の第1弾ということで、斎藤工さんと二階堂ふみさんのW主演。

最近角川映画づいていますが、こちらは無関係。
薬師丸ひろ子さんの映画版を観てないので悩みましたが、せっかくの二階堂ふみさんだからね。
34年ぶりの映像化。

脚本は黒岩勉氏。
演出は筧昌也氏。

年上の男性との恋愛と殺人ミステリーが程よくブレンドされた娯楽作。
二階堂さんと齋藤さんの色気を十分に意識して演出しているあたりはさすが筧さんです。
飽きずに楽しめました。

脇役ではハセキョーが意外にはまり役で、ざっくばらんな性格や大人の色気が良かったです。


角川映画シネマ・コンサート

IMG_0164

東京国際フォーラムにて、「角川映画シネマ・コンサート」を観る。

角川映画初期の3本「犬神家の一族」(1976)、「人間の証明」(1977)、「野性の証明」(1978)のダイジェスト映像を観ながら、作曲家・大野雄二さん率いるスペシャルバンド「スケキヨオーケストラ」が生演奏してくれるというイベントコンサート。
私は世代的には少し下になるけど、興味津々で拝見しました。

写真は会場内に会った「犬神家」のスケキヨ像です。

まずはその「犬神家の一族」。

IMG_0156IMG_0157

さすが名作。
ダイジェストであってもその素晴らしさは少しも減じていない。
人間の業を市川崑監督の洞察力と、名優の演技でしっかりと見せてくれる。

そして、その音楽も劇伴ではない、メロディに主張が感じられるのがいい。
石坂浩二さんとのトークショーでは、CMやドラマの世界から初めて映画に進出した時の気概を語っており、外国映画のような作品を目指したんだとか。

「愛のバラード」も名曲ですね。
この曲にはピアノのご先祖様と言われる「ダルシマー」も使われており本格的なものでした。

しかも、今回、このコンサートのために3か月かけて譜面を書き直したそうで、新たなアレンジが加わったバージョンとなっているのもうれしい。
作曲家大野雄二さんの完全版と言ったところでしょうか。
石坂さんは当時大野さんと市川崑監督ともめたような話を暴露しつつ、今回のバージョンを評価しているようでした(石坂さんはコンサートの2日間とも舞台袖で立って見ていたんだとか)。

ちなみに大野さんと石坂さんは高校大学と同級生だそうです。

休憩をはさんで第2部。
まずは「人間の証明」。

IMG_0162

やはりというか、あのファッションショーは期待通り全編再現(笑)。
音楽の聴かせどころだもんな。

アメリカを舞台にしていることもあってか、電子音楽をジャズっぽい感じで表現するサウンドが懐かしく感じました。
・・・音楽に疎いのできちんと表現できないのがもどかしい。
平たく言えばルパン三世風あるいは80年代の刑事ドラマ風?

また、ジョー山中氏が歌った「人間の証明のテーマ」はダイヤモンド✡ユカイ氏が歌っていました。
悪くはなかったけど、マイクスタンドをぶんぶん振り回すのはどうかと。

ラストは「野性の証明」。

IMG_0159

こちらも大野さんらしいサウンドで懐かしい気持ちにさせてくれます。
ここまでくると音楽そのものをちゃんと聞きたいなと思うほど。
このコンサート、映像つきでかなり豪華なんですが、映像や台詞が邪魔をしているきらいもあります。
痛し痒しですね。

主題歌「戦士の休息」は大御所松崎しげるさんが歌いました。
町田義人さんは休業しているらしく残念ですが、今回のしげるバージョンもなかなかでした。

と言うわけで、コンサートは3時間半。
アンコールに大野氏のピアノソロ(人間の証明、犬神家愛のバラード)もあって、たっぷり堪能しました。


舞台「百年の秘密」

IMG_0155

本多劇場にて、ナイロン100℃ 45th SESSION「百年の秘密」を観る。

作・演出はケラリーノ・サンドロヴィッチさん。
主演は犬山イヌコさんと峯村リエさん。

「女の友情」をテーマに、2人の女性の生涯を描いた大作。
2012年の再演です。

過去と未来を自由に行き来しながら、女性とその家族の成り行きがシニカルに描かれる。
緻密な構成と役者のチームワークが光る一作。

特にそれを感じるのは舞台セットとそこで演じる役者たち。

舞台には大きなお館が設えられています。
その中心には作品の象徴として巨大な楡の木が存在しているのですが、そこは館の外ばかりでなく、室内をも表現しているのです。

ある時はリビング、ある時は庭。
時にはそれが同時に描かれる。

館の外と仲が同時に存在する・・・すごく不思議。
しかも見ていて絶対混乱しないんだから。
役者たちも自然に演技をしている。

さすがナイロン。
伊達に結成25周年じゃないですね。
それだけでもう感動してしまいます。

ストーリーも少女たちの無邪気な「罪」が時を経るごとに歪に肥大化し、のちに大きな「罰」となって戻ってくるという王道の展開。
これぞ因果応報というような悲劇を堪能させてくれました。

休憩をはさんで3時間半。
見応えのある舞台でした。


野性の証明


大野雄二さんのコンサートの予習その2。
「野性の証明」(1978)を観る。

人間の証明」(1977)のヒット後に作られた角川映画第3弾。
とにかくスケールを大きくすればいいんじゃないの的な映画です。

オープニングは自衛隊の特殊工作隊が極秘裏に要人救出を遂行するシーン。
今でこそSITとかSATなど警察が担いそうなポジションを、自衛隊が射殺上等で実行するという刺激的な内容。
「もし自衛隊がこうなったら怖いですよね」的な描き方に時代を感じます。
政府批判なのかな。

そして、その特殊部隊に属する高倉健さん演じる主人公・味沢が訓練中に遭遇する「八つ墓村」的大量殺人事件へとつながっていく。
ここでは健さんが殺したかもしれないという見せ方で中盤まで引っ張ります。

そしていよいよ映画はスタート。
健さんは殺人事件で生き残った少女・頼子(薬師丸ひろ子)と福島の羽代市(架空の町)に住んでいます。
自衛隊員だった健さんはなぜか保険外交員に転身。
加入者を集めるべく、こつこつ働いている。

なぜこの町で働くのか。

この羽代市は大場グループと言う三國連太郎さん扮する実業家が牛耳っていて、越智朋子(中野良子)は新聞記者としてその悪巧みや陰謀を暴こうとしている。

実はこの朋子は冒頭の殺人事件で命を落とした女性の妹。
大場グループはやくざ組織も抱える存在なので朋子は危険な状況に置かれる。
そこで、健さんは朋子を陰ながら守っていたのです。

西部劇(もしくは暗黒街)のような町の設定に「無法松の一生」を足した感じ。
冒頭の怪奇ミステリーもあって、いろいろな要素が混ざりすぎですね(笑)。

でも嫌いじゃない。
懐かしい大物俳優を眺めながら結構楽しめました。
薬師丸ひろ子さんもデビューとあってその初々しさが半端ない。

しかし、後半は異様な展開。
「沈黙の保険外交員」とでも名付けたい映画に変貌。

健さんの存在を知られたくない自衛隊の特殊工作隊は健さん抹殺へと動き出すのです。
アメリカで撮影したという日本映画のスケールを越えた大アクションはもはや自衛隊批判を飛び越えて、何でもありの世界に突入。
2本立ての映画を観にきたと思うくらい、別の映画。
健さんはセガールばりにアクションしてます。

クライマックスの高倉健VS松方弘樹は結構な迫力でした。
特撮はしょぼいけど、松方弘樹さんはかっこよすぎでしたね。

強いて言うなら、夏木勲(夏八木勲)さんがもう少し健さんに協力的だったらもっと面白いバディものになってたんじゃないかな。
・・・いや、無理か。

この映画もトンデモだけど、魅力を感じる作品ですね。


ザスーラ3


何気に観てしまった「ザスーラ」(2005)。

名作映画「ジュマンジ」(1995)の作者クリス・ヴァン・オールズバーグの同名絵本の映画化。
続編ではないけど、似たような感じの作品です。

宇宙を舞台にしていながら、酸素や無重力を気にしないという点でかなり中途半端な感じはするけれど、子供向けとしてみればそこそこ楽しめる。
何より兄弟げんかにイライラしっぱなし(笑)。
ゲンナリするけど、これほど感情を逆なでさせるのはリアルな証拠ではないだろうか。

そのおかげか終盤の兄弟の成長っぷりが際立ち、和解のシーンが感動を呼びます。
兄弟げんかばかりしている子供に見せると効果的かもしれない。


人間の証明


大野雄二さんのコンサートを前に予習です。
まずは「人間の証明」(1977)を観る。

未見だと思っていたら、昔見ているみたい(記録にチェックしてあった)。
多分四半世紀前。
原作を読んだのはなんとなく覚えているんだけど、映画は見ても思い出せなかったなぁ。
いずれにせよ古い映画です。

「犬神家の一族」(1976)に続いて角川春樹さんが制作した「角川映画」第2弾。
東京の高級ホテルのエレベーターで殺された黒人男性ジョニー・ヘイワード(ジョー山中)を巡って、繰り広げられる事件捜査と人間模様を描いた作品。

さすが角川映画。
豪華キャストにアメリカロケ、そして無駄に長いファッションショー(笑)。
1970年代を感じさせる映像は観ているだけで幸せな気分に。
もはや記録映像ですね。

そして、今にも通じる戦争批判はさすが脚本松山善三氏。
戦後30年とはいえ、今に比べれば段違いに生々しさを感じる時代。
皆いろいろと背負っていました。
また、松田優作さんの棟居刑事ががジョージ・ケネディ扮する刑事に「それでも人間か!」と言わせたところもすごい。

偶然が偶然を呼ぶような展開や主要人物が偶然関係がある点など、ちょっとな〜と思うけど、それでもこの映画の持つ魅力は計り知れません。


ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書4

IMG_0140

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」(2017)を観る。

スピルバーグ監督。
そして、メリル・ストリープにトム・ハンクス。

大御所すぎて食指が動かなかったのですが、評判がいいので観てみることに。

1971年のアメリカ。
ベトナム戦争が泥沼化し、反戦運動が盛り上がっていた時代。
新聞紙「ニューヨーク・タイムズ」は国防総省の極秘文書、通称「ペンタゴン・ペーパーズ」を入手し、ベトナム戦争における歴代大統領の欺瞞を暴きます。
しかし、大統領はこの動きに対し、掲載を止めるなど対抗。
報道の自由が奪われる事態に。

そのさなか、動き出したのがライバル紙「ワシントン・ポスト」。
スクープからは立ち遅れたものの巻き返しを図ろうと、「ペンタゴン・ペーパーズ」を手に入れようと奔走。
しかし、その掲載は社の根幹を揺るがす事態。
掲載を希望する編集主幹のベン(トム・ハンクス)に対し、軽量級の女性社主キャサリン(メリル・ストリープ)は迷っている・・・というお話。

脚本が「スポットライト 世紀のスクープ」(2015)で第88回アカデミー賞脚本賞を受賞したジョシュ・シンガーらが担当とのことで、この映画の面白さに納得。
主演が大物なので気づきにくいけど、編集部員が一丸となって取り組む姿などは似ている。
ツボは押さえているわけだ。

作品としてユニークなのはスクープをものにしていない、2番手の新聞社を主役にしていること。
どう考えても「ニューヨーク・タイムズ」の記者が主役で、「ワシントン・ポスト」は追随記事を出して主役を勇気づけるような立場ですよね。
それを女性社主をメインにすることで、主役化。
深みのあるスクープ合戦にしているのです。

ラスト、女性社主が裁判所を出るとき、女性たちの熱い視線を集めるシーン。
作り物っぽいけど、メッセージがストレートに伝わってきて感動しました。
王道の演出です。

とにかく、信念さえあれば1番も2番もなく貫くべきと言う考えがいいなと思いました。
2番手が主役でも映画って作れるんだなぁ。
なんかヒントがありそう。

また、エンディングで描かれる「ウォーターゲート事件」の端緒。
説明しなくても分かるこのシーンにゾクゾクさせられました。
早く「大統領の陰謀」(1976)を見たいな〜。


愛知発地域ドラマ 真夜中のスーパーカー

「愛知発地域ドラマ 真夜中のスーパーカー」(2018.3.28)を見る。

脚本は會川昇氏。
戦隊ものやアニメなどを多く手がける方のようです。

そのおかげかかなり異色の地域ドラマになっており、面白かったです。
要は映画「ナイトミュージアム」のイタダキ。
自動車博物館を舞台に、名車が夜な夜な擬人化し動き出すというSF作品。

名車トヨタ2000GTを模した「ナゴヤ2000GT」を通して、日本の技術者の素晴らしさを描いた作品。
「ナゴヤ2000GT」役を演じるのが唐沢寿明さんというのもベタだけどイイ。
分かり易い娯楽作を体現していると思いました。

「車」というマニアックなテーマをファンタジーテイストで描くというのは慧眼だし、地域ドラマにはない発想。
また一つ幅が広がったと感じました。


バイプレイヤーズ 〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜


「バイプレイヤーズ 〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜」(2018.2.7-3.7)を観る。
全5話。

脚本はふじきみつ彦氏と宮本武史氏。

脇役俳優にスポットを当てて話題となった「ドラマ24 バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」(2017)の第2弾。

今回は随分とフィクション色が強く、「作り物」っぽい仕上がりでした。
前回はもう少しそれぞれが「自分」と言う役柄を演じる慎重だったし、脇役あるあるもリアリティがあったと思います。
バイプレイヤー達が館山に集められたことで、都内に脇役がいなくなって困った事態になっているというような話も楽しかった。
要はフェイクドキュメンタリー的な面白さがあったような。

しかし、今回は島に上陸してホテルを探すくだりなど常識的にあり得ないふるまい。
ふつうおかしいと気づくでしょ。
また、あれだけ忙しい人たちが「島おじさん」となってずっと島にいるということが信じられないし、面白くない。
一緒に観ていた妻は早くも脱落してしまいました。

これだったら「もしバイプレイヤー達が役者じゃなかったら」という発想で、島に「しまっこさん」の撮影隊が来て、エキストラになった「島おじさん」たちが本物の役者に交じったら演技の才能に目覚めて・・・って方が面白かったんじゃないかな。

とは言え最終回はとても素晴らしかったです。
残念ながら大杉漣さんが撮影中にお亡くなりになり、4話と5話の撮影を変更せざるを得なくなる事態。
そこに対し、スタッフ、出演者が一丸となって取り組み、愛にあふれた作品に仕上げてくれました。

最終回は偶然にも大杉さんがメイン。
浦島太郎のエピソードから始まり、撮影現場に一人残って付き合う姿などが映し出されるなど奇跡のような設定に驚きます。
また、ドラマの外側で撮影していたと思われるメイキングやスマホの映像などが効果的に使われ、ドラマの成立以上にスタッフのバイプレイヤー達に対する敬愛の気持ちに感動しました。

最終回の演出は松居大悟さん。
前作からの連投でしたが、想いの詰まった作品に仕上げてくれました。
ありがとうございます。


最新記事
ギャラリー
  • 角川映画シネマ・コンサート
  • 角川映画シネマ・コンサート
  • 角川映画シネマ・コンサート
  • 角川映画シネマ・コンサート
  • 角川映画シネマ・コンサート
  • 舞台「百年の秘密」
Archives
Categories
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: