札幌の悩めるバレエ・フィギュアスケート・ダンサーの為の情報箱

札幌で身体の専門家として個人指導を中心に活動しているトレーナーがバレエやフィギュアに関する情報をお伝えします。

ここでは動作分析のプロが特殊な身体活動を求められる「バレエ、フィギュアスケート」を中心に身体のケアやトレーニング方法、最新情報などをどんどんお伝えしていきます。

【Facebookページ】https://www.facebook.com/ballet.figureskating「いいね!」よろしくお願いします。

私のパーソナルトレーニングご予約希望の方は
月曜〜土曜 新琴似中央整骨院(インターネット予約)
http://shinkotoni-central-training.com/ballet/

火曜・土曜 メディフィット整骨院(電話予約)
http://medifit-scenes.com
それぞれ予約方法や料金に若干の違いがありますので
ご確認の上ご予約ください。

〜若手トレーナー・セラピストへ〜 私がダンサーのパフォーマンスを改善できる理由

noname
この記事は若いトレーナー、セラピスト、ドクターに読んでもらいたいです。

沢山のダンサー、フィギュアスケーター達が私のパーソナルトレーニングを受けてパフォーマンスを改善していくのですが、なぜあらゆるケースに対して私は問題を解決することができたのか、明確な理由が説明できるようになりました。



その理由はなんだと思いますか?



沢山勉強したから?
様々な経験値を積んだから?



そういう部分もとても大切です。




でもそれらは一番の理由じゃないと思うんです。



今私が、一番の理由だと思っているのは、



ダンサー、フィギュアスケーター達が私を信じて繰り返して来続けてくれたから」だと思うんです。
決してスキルの高さで結果が出ていたわけでは無いなと思い至りました。




彼ら、彼女達が私に可能性を感じてくれて「もう一回行ってみよう」「続けて通ってみよう」って思ってくれたからこそ結果を出すことが出来たわけです。



ちょっと方向性が違ったり、効果が出にくいことがあっても私を信じてくれて、続けて来てくれたからこそメニューの修正も可能でしたし、新しいアプローチも提供することができました。


再び来てくれていなかったら変えられなかったケースなんて山ほどあります。


そう思うと感謝しかありません。


この仕事をしていれば技術を磨いたり深く勉強するというアプローチは誰でも思いつきます。
しかし、仙人や魔法使いじゃないんですから毎回数十分のセッションで完全に問題を解決することなんてできやしません。


だからこそ、クライアントさんの可能性を心から信じることが重要なんだと思います。
そしてそれを口に出して伝えることも大切だと思っています。


私がクライアントさんの可能性を心から信じているのが伝わったからこそ「もう一回行ってみようかな」と思ってくれたのだろうと思います。


若い人が若いうちからこの事実に気がつくことができれば、とても良い関係性を作り続けることができるのではないかなと考えます。


歳をとるとどんどん謙虚になる人と、どんどん横柄になる人がいるとすれば、
常に前者でありたいと思っています。
 

これからも「もう一回行ってみようかな」と思ってもらえるような人間であり続けます。
若い人は技術や知識、経験だけでは補えない「人間性」を磨くことを同時進行で行なっていきましょう。

 
最後に、

トレーナーやセラピスト、ドクターを育てるのはダンサーやダンス教師です。
お互いの関係性が上手くいくと、互いに成長していくことが可能です。


みなさんの近くに住んでいるダンサーとトレーナーが良い関係を作れることを願っています。 

ドリームオブダンサーズ2018

39047084_2049770631761045_360308354104426496_n
今年老朽化で無くなってしまうニトリ文化ホール(旧・厚生年金会館)にてドリームオブダンサーズの舞台を拝見してきました。

「近いから間に合うんじゃない?」なんてお誘いを受けてコンタクトインプロビゼーションのパフォーマンスが15時55分に終わってすぐに向かいました。

3分で到着した会場は非常に静まり返っており、すぐに間違いに気がつきました。
ここではなく、あっちです。(札幌の人ならどこに行ったのか分かりますね)
39043733_2049770595094382_2688921579114463232_n

これがなければ本当に開演に間に合ったのですが、スタッフの皆さんの手際よい案内で2分遅れで観ることが出来ました。

前置きが長くなりましたがレポート開始です。
いつもの通りに印象的なところだけをピックアップして書きます。

まず、この舞台は北海道のバレエ教室から選抜されたダンサーが踊る舞台になっていますので、
技術的なレベルが高く「いつかこの舞台に立ってみたい」と思う子も多い舞台です。

全部で3部構成になっているのですが、1部の眠りのグラン・パ・ド・ドゥが素晴らしかったです。
女性はプロのダンサーではないのですが、こんなに上手に踊れるのかととても驚きました。
パドドゥを踊り慣れているような印象すらあったのです。

続いて第2部

ここでは坪雄大さんのコンテンポラリーダンスが素晴らしかったです。
物語性のある振付と柔らかい動きがマッチしていて引き込まれてしまいました。
演技ができるというのは魅力の1つですね。

次が蝶々夫人。
すぐに目に留まったのが衣装の素晴らしさです。後からプログラムを見直してみると
衣装デザインにクレジットが付いており、デザイナーが作った作品のための衣装はすぐに目に止まるんだなと思いました。 衣装:宮村泉(原デザイン:中田新子)

そして振付も音楽も素晴らしく、それを表現するダンサーも美しいダンスを見せてくれたので、
全ての完成度が上がるほどに作品の魅力が高まることを体験することが出来ました。

そして3部です。

「タンゴジブル」これは造語だそうですが、最高に楽しむことが出来ました。
まず生演奏だったのが素晴らしい。しかもバンドネオンを中心とした構成でピアノ、バイオリン、ギター、ベースというスタイル。最高でした。

バンドネオンというのはアコーディオンの鍵盤が付いていないバージョンといえばイメージつくでしょうか。
形状はあんな感じで、鍵盤がない代わりにボタンだけで音を出すんです。

このミュージシャンの小松亮太さんを私は個人的に知っていました。
それも「モノノ怪」 というアニメのオープニング曲が小松亮太さんの曲だったのですが、アニメの世界観とマッチしていてとても好きだったのです。
(このアニメ、夜中に一人で観ることをおすすめします)
 
そしてこの舞台の世界観もまた心地よく、お酒でも飲みながら「イェーイ」とか声をかけながら観たいなとも思ってしまいました。

タンゴはお行儀よく聞くよりも体を揺らしながら聴いたほうが気持ちがよいと個人的には思っており、
バレエの舞台を観に来ていることを忘れてしまうほど空気が一変したように感じたのです。

私は個人的に思うこととして、バレエダンサーが他のジャンルのダンスを踊った時の科学変化が上手くハマるとかなり気持ちがよく、土着的な民族音楽との相性が良いと感じています。
(フラメンコとか)

 そしてバレエダンサー自身はその魅力に対して無自覚であることが多く、
「キャラクターでしょ?やりたくないんだよねー」的な印象を持っている人も少なくないはずです。

しかし、今回の舞台を観て一層確信しました。

バレエダンサーの身体(身体能力)で他のジャンルの音楽を使ったダンスをするのは本当に面白い。 
このメンバーでジャパンツアーを組んで各地を周って欲しいと強く思いながら観ていました。

こういった文化の融合が日本で表現されるということが面白いと思うんです。

踊りのレベルが高いダンサーと演奏の素晴らしいミュージシャンがお互いの魅力を最大限に引き出した舞台だったのではないでしょうか。

これはプロデュースの仕方を工夫して日本全国の様々な人たちに知ってもらい、楽しんでもらいたいと思いました。

まさしく「見ればわかる!」です。

本当に楽しい時間でした。
この舞台を心から楽しめるお客さんがいっぱいいると思います。

また観たいと思った舞台でした。
今度はディナーショーとかで観れたら面白いかもなんて勝手に妄想しながら楽しむことが出来ました。

 

サッポロ・ダンスボート・プロジェクト レポート

ご縁があり2日間で3つの舞台を観に行くことになった今年の夏です。
その2つ目。 

コンタクトインプロビゼーションのパフォーマンスを見てきました。
場所は札幌資料館。大通公園の西の端にある「元・裁判所」です。
奥が教育文化会館です。
38949092_2049770711761037_7222432758893641728_n

3日間のワークショップで札幌の若手舞踊家や演劇家が集まり、作品を作り上げるというプロジェクトの作品発表のステージでした。
38817952_2166710683609143_8950876836032675840_n

コンタクトインプロを知ってから、バレエダンサーは一度は必ず体験するべきだと思っています。
そして日本の中で札幌はその環境が揃っている数少ない街の1つでもあります。

今回は京都からゲストとして国内外で活動するモノクロームサーカスの二人をゲストに迎え、
約1時間のコンタクトインプロビゼーションを見せてくれました。

まずはじめに圧倒されたのが持ち込み音源の機材の性能です。
どこのメーカーのものか見てくるのを忘れてきてしまいましたが、小さなスピーカーだったのにもかかわらずかなり高音質で大音量が出ていて、会場を音で埋め尽くすことができていました。

会場は元々は個展などを開くようなちょっと広めの教室風の部屋で、その角にある演台に機材を置いてPCから音を出していました。おそらくこの方のオリジナル音源を使っていたのだと思いますが、非常に心地よい電子音楽でした。



音が始まると九人のメンバーから一番体格差のある二人が登場しました。おそらく30㎝ほどの身長差がある二人が、かなりダイナミックにコンタクトしていきます。体格差を活用して大きい人に乗り上がったまま移動し続けるようなコンタクトを繰り返していました。

ある程度は決めておくのでしょうが、それにしても技術的にレベルの高い人が数日お互いの動きを理解する時間がなければ作り出せないようなコンタクトインプロが生み出されていて面白かったです。


その後徐々に人数が増えていき、色々なパターンのコンタクトが紡ぎ出されます。
曲調の変化をきっかけに「合わせる」「押す」「引く」「持ち上げる」などコンタクトのテーマが刻々と変わっていくのを探しながら見ていきました。

テーマが変わることでパフォーマーの動きが変化していくのが面白いです。
 
そしてクライマックスに向かうにつれ、動きがダイナミックになっていき、
最後はネタバレになるので詳しくは書きませんが、非常に美しいコンタクトインプロビゼーションを見ることができました。

「そうか、こういう方法もあるのか」

と観客とパフォーマーの楽しみ方が最も乖離する瞬間だったと思います。
さて、日付が変わっていますので本日と明日がワークショップになります。
38673712_693794514332907_4386529427450757120_n

将来コンテを踊る可能性のある人、現在コンテに取り組んでいる人、
この時間帯でもなんとか参加可能な人はぜひこの機会にコンタクトインプロビゼーションに触れてみてはいかがでしょうか。


 

小林絹恵バレエスタジオ 第4回定期発表会レポート

前回(2年前)に続き、今回もご縁があり発表会を観ることができました。


今回は特に日程の関係上、本来なら観ることができない状況だったのですが
クライアント様のご協力などもあり、 ギリギリに到着できました。
また、当日行けるかどうか分からないままだったなか、貴重な座席をご用意いただいて感謝いたします。
38948706_2048634731874635_734091884632211456_n
38891288_2047058342032274_2120235830013329408_n


さて発表会のレポートです。

今年は教室作品、パド・ドゥ集、そしてバヤデールから「婚約式」「影の王国」の3部になっていました。
全てをレポートするととても長くなるのでいつもの通り印象的なものに絞って書いていきます。

第1部は華やかな曲でオープニングらしい優雅な作品から始まりました。
クラス別の作品群ですので、技術や年代がほぼそろっているような環境だけに、クラスごとで何を大切にしてレッスンをしているのかが見えてきます。

スコット・ジョプリンの曲を使った作品はユーモアがあって素敵でした。
シンコペーションが特徴であるアメリカ音楽に乗せて、カフェの定員たちが可愛らしく踊っていました。
バレエダンサーが別の時代の音楽を使って踊ると文化の融合が生まれて世界観が面白くなるんですよね。
個人的にとても好きです。


そしてアルヴァ・ノトの曲を使ったコンテ作品「scale linearly with...」ですが、
これは向井章人さんの振付作品ということで観たいと思っていた作品の1つです。

素晴らしい作品でした。

彼の振り付けた作品は今までにいくつかバレエコンクールなどで拝見していて、バレエダンサーの身体の特性を活用して美しく動かすのがとても上手な方だなという印象があります。
おそらくダンサー自身も彼のコンテ作品は踊りやすいんじゃないでしょうか。

向井さん自身はこの繊細に流れるような動きに加えて、さらに力強い動きや難易度の高い技術的な動きも持っている方なので、もしバレエダンサーがそこまでのフィジカルを持っていて挑戦できるようなことがあればさらに強烈な印象を残せるだろうなーなんて無責任なことを妄想させるくらい次を期待してしまう作品でした。ダンサーが更なる挑戦ができるフィジカルを手に入れることを望みます。

光の使い方もとても綺麗で光と影のコントラストによってダンサーの動きが見やすく、
今回の発表会のアクセントとしても非常に有効に効いていたと思います。
 

続いて第2部です。

パ・ド・ドゥ集なのですが、素晴らしい男性ダンサーを集めましたね。
まずトップバッターが西島勇人さん!
まさかブライトステップから日をおかずに再び彼の踊りを観ることができるなんて!
(そして2年前にも私は彼をこの舞台で観ていたという事実に驚きました)

相変わらずダイナミックで繊細な踊りを見てせくれました。

全部で4組のパ・ド・ドゥだったのですが全ての男性ダンサーが脚が綺麗でサポートも丁寧。
ペアを組んだダンサーたちはとても良い機会になったのではないでしょうか。

そして4組目は宮川新大さんと松井美優さん。どちらもプロダンサーのペアだったので
さすがプロが組むと違うなという印象を持ちました。
動きの美しさと二人の動きの調和がどちらも高い次元で統合されていて、更に技術も高い。

観ていて気持ち良い踊りでした。



そしていよいよ第3部「ラ・バヤデール」から婚約式と影の王国 です。

 

まず始めに、ずいぶん大人っぽい作品を選んだなと思いました。 
しかし生でバヤデールの幕物を見るのは初めてでしたので、楽しんで見ることができました。

しかもソロルがKバレエでソロル役を演じていた山本雅也さん!
心の揺れ動きが客席にしっかりと届きました。やはり素晴らしいですね。
 
ニキヤの叶わぬ想いと、ガムザッティの愛憎、そしてその間にいるソロルの心情。
この切ないシーンが見事に演じられていたと思います。

ソロルは椅子に座っているだけだし、動きもとても少ない。
それなのに客席からハッキリ見える「小さな動き」で、 ニキヤへの想いが伝わるのです。
ソロルの演技の素晴らしいのは言うまでもありませんが、ニキヤとガムザッティも小さな動きで感情を表していて、すっかり作品の世界に入り込むことができました。 


そしてここからが本題です。


「影の王国」 ですが、バヤデールを初めて生で観たことで作品の意図のようなものを感じることができました。

ソロルが持って登場するあの白い布。あれはアヘンの煙を表しているのではないかなと思ったんです。
そしてその後に登場するコールド・バレエの衣装もあの頭と腕をつないでいる白い布もまたアヘンの煙だったり、幻覚によって体の輪郭がぼやけている状態を表していたりするのではないかなと。

そして32人のダンサーはパラノイア的な思考を表していたり、アラベスクで生み出される甘美な世界観もまた幻覚の中にいることを表現しているのではないかなと感じたわけです。
もしかしたらマリウス・プティパはアヘンの体験からこの演出を思いついたのかもしれません。
(演出や歴史を調べたわけではないので、勝手な私の解釈としてご理解ください)


舞台上で行なわれる作品を生で観ることで「影の王国というバレエ・ブラン」に加えて、
「ソロルの絶望と後悔と苦悩の中にある幻覚」 というイメージを持つことができました。


『これはソロルの幻覚であり、適切な判断力が失われたことで頭の中に繰り返しおなじ動きをする「何か」が無限に出てくるような状態にあることを表しているんだろうな』と感じたわけです。

 
そして私がここまで想像を膨らませることができたのもコールドが素晴らしかったからに他ありません。


「あぁ、このシーンをお客さんに見てもらいたかったんだな」なんて思いながら美しいアラベスクのシーンを眺めているうちにその美しさによってうっとりしている自分に気づき、先ほどの解釈に至ったわけです。


生でバヤデールを観なければ決して気づくことのなかった体験ができました。

今回の発表会はこれだけ内容の濃いものですから、さぞや大変だったのではないでしょうか。
小林絹恵先生はもちろんのこと、参加するダンサー、支える保護者、そしてそのまわりにいる協力者の皆さんお疲れ様でした。

本来観に来ることができなかった可能性が高かった舞台ですが、素晴らしい舞台の時間を共有することができて嬉しいです。





 

「心を解放して思いのままに踊る」を目指して

私はバレエダンサーにコンテが好きになってもらいたいという個人的な想いがあります。

コンテが苦手だと思っている人は、階段のステップが大きい状態で「登ってこい!」って言われている状態だと思うんです。
参照:「コンテ初級」が初心者に難しいたった二つの理由


まるでピラミッドを登るような感じ。
(一段が150cmくらいある)


だからこそ、このステップを小さくすることができればいいなと思っていました。
(一段を小学校の階段よりも低く!)



クラシックバレエダンサーはコンテ特有のフロアムーブ(床を使う動き)で苦労します。
なぜならコンテのワークショップは沢山あってもフロアムーブを丁寧に教えてくれるワークショップはあんまり無いからです。(先生は「つまんないかな」と不安になって先に進みたくなっちゃうんですよね)


しかし現役のコンテポラリーダンサーがこんなことを言ってくれたら受けたくなると思いませんか?


「振り付けもシンプルで短め。(中略)振りに追われて、表現まで至らなかった、、、という状況を回避するため(中略)テクニカルで難解なものを受けたければ、違うコンテンポラリーのクラスへどうぞ」

参照:名古屋コラボセミナー定員追加!



「乾半端ないって」

って言いたくなります。

自分が提供したい振り付けを届けるワークショップなのではなく、ダンサーがコンテンポラリーダンスの中で自分の心を解放するための振りを提供する。


主に振付家で現役のダンサーほど振り付けを盛りやすいという印象がありますが、振付家で現役のダンサーなのにここまで配慮してシンプルで短めにしてくれるというのは滅多に出会うことがないと感じます。



「受けたい!!」



と思った方。まだ参加可能です。
私を含めて3人の講師が名古屋に集まりワークショップを開催します。
f81b6fa3


お申し込みはこちらまで

 
前回のワークショップの風景はこちら
  

【札幌のダンサー必見】コンタクトインプロビゼーションワークショップ

38673712_693794514332907_4386529427450757120_n

あらゆるダンサーにとっての気づきがもらえる時間になることでしょう。

20年間コンタクトインプロビゼーションのワークショップを行なってきている「モノクローム サーカス」さんが札幌で開催するワークショップが今月の13、14日に行なわれます。
しかも「未経験者歓迎」の嬉しい文字が書かれています。
コンタクトインプロビゼーションの指導に慣れたベテランの指導者に教えてもらうのが
初心者としてはとても心強いと思います。

ワークショップのフライヤーを見てみると「お互いのエネルギーを物理的法則に委ねてフローを楽しみます」と書かれています。
これこそが「気づき」を得るためにとても有効なものであり、私のワークショップでも物理法則のことを「見えない力」と呼んで意識してもらうようにしています。

まだ参加可能なようですので、日程が合う人はこの機会にコンタクトインプロビゼーションを体験してみてはいかがでしょうか。
コンテンポラリーダンスが必要なダンサーには特に役立つワークショップですよ。

そしてその前日にはコンタクトインプロビゼーションのイベントがあります!
38817952_2166710683609143_8950876836032675840_n
このチラシからでは一体何が行なわれるのかハッキリとは分からないところがワクワクします(笑)

おそらくライブでダンス作品を作っていく過程を見ながら、最終的に作品が完成するまでの時間を共有する感じではないかなと思っています。
もしくはそれが事前に行なわれていて、当日はその作品を発表する感じなのでしょうか。

この「何があるんだろう」感ってなかなか生活の中には無いものですからとても楽しみです。
皆さんもお時間ある方はお問い合わせください!

佐藤愛著「ターンアウトできてますか?」レビュー

38497337_2036594929745282_8934216954244235264_n
DLS(Dancer's Life Support.com)創立者であり、オーストラリアのバレエ学校での専属セラピストでもある佐藤愛氏の著書第2弾が発売されました。(写真右)
第1弾のレビューはこちら

第一弾は昨年おそらく日本で最も売れたバレエ本だったはずです。
今回も早速アマゾンの売り上げ一位ですね。
スクリーンショット 2018-08-06 23.17.15


今回私はネットで購入せず本屋で買ったのですが、札幌のジュンク堂では
発売翌日になんと「在庫17冊!!」
38673960_2036599879744787_5437934745746931712_n

きっと20冊仕入れたのでしょうね。
バレエの本でここまで大量に仕入れることなんて考えられません。
38612104_2036599943078114_8744506736951427072_n
この圧倒的な光景。

「立ち方」なんて地味なタイトルですら山ほど売れたこのシリーズですので、
「ターンアウト」が売れないわけがありません。
それにしたってこのほぼ佐藤愛コーナーのような棚は圧巻ですね。


さて、それではレビュー開始です。

今回の本の方が読みやすかったですし、じっくり読みました。
それは私がトレーナーだからだという理由も大きいかもしれません。
(理由は後述)

非常に丁寧で分かりやすく書かれていて、どんどん読み進めることができました。
バレエに関わるトレーナーやセラピストそしてドクターにとって、この本は非常に役立つものとなるでしょう。

この本はバレエを知らない人(トレーナー、セラピスト、ドクター)が読んでも丁寧に書かれているので理解でき、
解剖学を知らない人(バレエ教師、保護者、バレエダンサー)が読んでも丁寧に書かれているので理解できるようになっています。

ただし、私はバイリンガルなので(バレエ用語も解剖学用語も分かる)もの凄く分かりやすいと感じましたが、前回の「立ち方できてますか」に比べると解剖学用語が多めなので、
全く解剖学的な知識がない人が読んだ場合、2周目から理解できるようになる人が多い気がします。

それでもこの本を理解するために他の本で解剖学を学ぶ必要がないように丁寧に解説されているので、全く解剖学的な知識がなくても読んでいくうちに理解できるようになります。
そもそも「本気でうまくなりたい人のためのダンス解剖学教室」ですから、多少難しいと感じても読めばいいんです。本気でうまくなりたいんだったら。そして本気でうまくさせたいんだったら。


構成も非常に良くできており、靭帯の仕組みの説明からのエクササイズでの注意点など、
読み進めていくうちに理解が深まる流れがスムーズになっています。

そしてこの本の通りやっていれば安全で効果的なターンアウトを手に入れることができることを保証します。
誰もが一冊持っているべき本です。


ここまで完成された本が発売されたことで、この本が今後しばらく日本でのスタンダードになることが予想されます。
しかし一方で「この本が絶対に正しい」という盲信的な人が出てくることが予想できます。


だからこそ、私は「他の考え方もある」ということを世に発信していこうと思っています。
「この本が100%の正解しか書いていない」というわけではないですし、この本以外の情報が全て間違っているというわけでもありません。それを強く主張します。


圧倒的シェアは危険なんです。他の考え方を排除する傾向が生まれるからです。


素晴らしい本に "いちゃもん" をつける形になってしまい恐縮ですが、
昔も今も、時代の先端を進んでいる本には気になる点の一つや二つは存在します。
(ちなみにきっと39ページは「前傾」の記載ミスだと思います)

つまり何が言いたいのかというと、
私はこの著者である佐藤愛さんをリスペクトしていますし、
いつも彼女のブログを拝見して勉強しています。
だからと言って全ての意見が一致するかというとそうじゃない場合もあるわけです。
この本でも私とはアプローチが違う部分がいくつか存在します。 
 
しかし意見が違うからと言ってどちらかが間違っているとかそんな短絡的な話ではないわけです。
それを私のブログをご覧の皆様に理解していただきたいと思っています。


最終的には自分で判断して決めるのが望ましいです。


さてそんな私ですら、この本を純粋に素晴らしいと感じています。
この本は分かりやすく読みやすく、そして理想的なターンアウトへ導くのに有効な本であると確信しています。

身近にバレエに理解のあるトレーナーやセラピスト、ドクターがいない場合、
自己流でやるくらいなら、この本を一冊手元に置くことでよっぽど安全で効果的なターンアウトを手に入れることができるわけです。

それでもターンアウトの筋肉がよく分からない人は私にご相談ください。
オーストラリアに行くよりはリーズナブルですよ(笑)

自分の宣伝はこれくらいにしまして、いずれ本当にバレエの棚に「佐藤愛コーナー」ができる可能性はありそうですね。第3弾が今から楽しみです。繰り返しになりますが買って損はありません。


全てのバレエ教師と全てのダンサーの保護者の手元にこの本が届きますように。
多くのバレエの理解あるトレーナー、セラピスト、ドクターの元にこの本が届きますように。 
そして日本のバレエ教室の指導が今よりも少しでも安全で効果的になりますように。



ーーーーーーーーーーーーーーー

フェイスブックページにいいね!を押すとあなたのフェイスブックのタイムラインに更新情報が届きます。
https://www.facebook.com/ballet.figureskating


毎月生放送でお送りしているバレエのお悩みバスターズはこちら
今月のテーマは奇しくも「ターンアウト!
https://peraichi.com/landing_pages/view/busters

トレーニング指導場所

新琴似中央整骨院(月〜土)
http://shinkotoni-central-training.com
インターネット上で予約が可能です
011-764-7557

メディフィットコンディショニングラボ(火・土の午後)
http://shinkotoni-central-training.com
電話のみの予約 011-281-4707

パーソナルトレーニングの料金について
http://blog.livedoor.jp/quality_of_life-ballet/archives/47234979.html 

ダンサー、フィギュアスケーター、あらゆる表現者のためのサポートをするトレーナー
森脇俊文 

第5回NBA札幌ジニアバレエコンクール レポート

38136184_2026362677435174_8741105522284953600_n
月曜夜にブライトステップを観てからから日を置かずに水曜昼にはジュニアのバレエコンクールを観にいきました。

若手日本人プロダンサーたちの素晴らしいステージが脳裏に焼き付いている状態でその下の世代のダンスを見に行くというのは良い機会となりました。

ここから数年後にブライトステップに呼ばれる子が出てくるかもしれないわけです。

そんなことを思いながらレポート開始です。

今回はスケジュールの関係で中学生の部から高校2年生の部まで観てきました。
そこで真っ先に感じたのが 「コンクールっぽい」ということでした。

当然ですがブライトステップの出演者たちが踊るバリエーションはパフォーミングアートであり、
コンクールっぽさのかけらもないダンスでしたので、一層そう感じたのだと思います。

さて、ここからは私は審査員でもバレエ教師でもないのでよくわからない部分ですが、
コンクールではコンクールっぽく踊った方が良いとかってあるんでしょうか。
何を持ってコンクールっぽいとするのかにもよりますが、
例えば舞台でのバリエーションとコンクールでのバリエーションには違いがあるのでしょうか。

だからこそみんなコンクールっぽいのだとすれば仕方がないですし、
そんな違いなど存在しないというのであれば、あのコンクールっぽさをなんとかしないと
舞台につながっていかないとすら感じました。

例えばこんな感じです。

回転はできている。脚も上がっている。
それなりにターンアウトも頑張っている。
リズムにも遅れていない。

でも空間を支配しようとしていない。


それは正しく動いているだけであり、その先をやろうとしていないのか、そもそもその先を知らないのか。

若いダンサーこそブライトステップを観に行くべきかもしれません。
あそこまで上手な日本人ダンサーのバリエーションをたっぷり見ることができる機会なんて、そう多くはないですからね。

何が違うのかを感じることって大切だと思います。

ブライトステップで印象的だった部分として、菅井円加さんの身体の強さ(安定感)、佐々晴香さんの手先足先のコントロール、寺田翠さんの正確でダイナミックな動き、この辺りはバレエを経験していない私でもハッキリわかる部分でした。

その要素を自分に取り込んでいこうと思うだけでもバレエが上手になるのではないかなと感じています。


さて、話を戻しまして、私なりになぜコンクールっぽいと感じたのかを分析してみました。 


まず一番に感じたのは、振り付けに合わせて正確に動こうとしているように見えることです。
ダンサーは振り付けに合わせて踊っているようには見えないんです。
まるで自分の心の中から湧き出てきた感情で勝手に身体が動き出したかのように踊るのです。

クラシックバレエのバリエーションには役柄があり、物語があり、動き一つ一つに意味があるわけですから、その役柄がどんな想いを持って踊っているのかが観ている側に伝わらないといけないと思います。

上位の子の中には何名か「届けよう」「伝えよう」という思いを持っているダンサーがいましたが、
この要素こそ、技術が未熟でも届けられる部分ですからもっと意識した方が良いのではないかなと思いました。

「表現力は基礎がちゃんと出来るようになってから」じゃあ遅いと思うんです。
同時進行で磨いていき、表現が得意な子は先に表現の部分が前に出てくる時期があっても良いと思うんです。

そしてもう一つのコンクールっぽいと感じた部分として、
一つ一つの動きをもっと丁寧にやった方が良いと感じました。

例えば、スワニルダやジゼルがスカートを持つシーンですが、
スワニルダがスカートを持つのとジゼルがスカートを持つのが同じ仕草であるはずがありません。

これは「持ってからどのような手の形にするか」ではなく、
どうやってスカートに手をかけるのかという部分のことです。

ジゼルが無造作にバッとスカートを掴んだら、その後にいくら品のある持ち方をしたとしても「形だけ」に見えてしまいます。
スカートを持ってから品を出してももう遅いんです。さっき雑に掴むところ見ちゃったので。

次の振りのためにスカートを掴みに行くのか、その役柄の感情の動きの中でスカートに手がかかるのは見ていて全然違うわけです。

例えばですが、『お母様に「いつもお上品にしなさい」と言われているの』と言われている女の子が大切にスカートを掴むという解釈をしてそっとスカートに手をかけているのが見えるとブライトステップになるのです(笑)

一つの例えとして「スカートをどのような想いで掴むのか」を私なりに解釈してみましたが
こういった繊細な配慮の積み重ねの上に役柄が浮かび上がってくるのだと思います。
(彼女ならどうやって動くんだろうなって考えれば動きが自然と出てくるのかもしれませんね)

一方でプロは全ての動きに意味があり無駄がありません。 そして舞台では役柄に生きています。
表現者から表現することへのトレーニング方法を学びたい場合は、一度はエモーショナル・トレーニングを受講することをお勧めします。

未来あるヤングダンサーたちがコンクールっぽく無い踊りを身につけて行くことを願っています。


ーーーーーーーーーーーーーーー

フェイスブックページにいいね!を押すとあなたのフェイスブックのタイムラインに更新情報が届きます。

https://www.facebook.com/ballet.figureskating


毎月生放送でお送りしているバレエのお悩みバスターズはこちら
https://peraichi.com/landing_pages/view/busters

トレーニング指導場所

新琴似中央整骨院(月〜土)
http://shinkotoni-central-training.com
インターネット上で予約が可能です
011-764-7557

メディフィットコンディショニングラボ(火・土の午後)
http://shinkotoni-central-training.com
電話のみの予約 011-281-4707

パーソナルトレーニングの料金について
http://blog.livedoor.jp/quality_of_life-ballet/archives/47234979.html 

ダンサー、フィギュアスケーター、あらゆる表現者のためのサポートをするトレーナー
森脇俊文

ブライトステップ 2018 レポート 【長文!でも読んで!】

38198974_2022470244491084_6031984943905636352_n
以前から見たいと思っていた非常に面白い舞台を見てきました。

BRIGHT STEP 2018
       with FASHION DESIGNER

会場はメルパルクホール。
いつぞやの全日本バレエ以来です。


この舞台を初めて知った方のために「ブライトステップ」という舞台がどのようなものなのかを私の主観を交えてお伝えします。

海外で活動する日本人若手ダンサーが自らの力で主催している舞台になります。
これはとても凄いことなので応援せずにはいられませんでした。

気持ちが高まりすぎて18時開場なのに16時に着いたほどです。
(開演は19時)
37967728_2022470257824416_7542531762316902400_n


ということで凄いポイントを簡単にご紹介します。

【国内にいない引退していないダンサーがイベントの企画運営の主体になっている】

自らをプロデュースしているとも言えます。自分たちの感性でやりたいことをやるというのは
なかなかできることではありません。
しかもイベントを動かしている時間のほとんどはそれぞれ世界各国のバレエ団で現役ダンサーとして活動しているなかで行なっているわけです。
歴代の日本人ダンサーの誰もが「俺(私)もそういうの考えたことあった」と言いながらここまでのレベルで実現できた人がいなかったはずです。

【クラウドファンディングを行なっている】
 
現代における新しいパトロンの形とも言えますね。クラウドファンディングという素晴らしいシステムを活用して資金を集めているというアクション自体も未来への希望を感じます。
クラウドファンディングで出演者のサイン付きフライヤーとパンフレットが貰えました。
38085652_2023117357759706_425359095545987072_n

【実験的な試みをしている】

今回はファッションデザイナーとコラボレーションして衣装を作成しています。
これに関してはレポートの本文でしっかり触れますが、ここまでの挑戦を日本で誰か他にやったことがあるのでしょうか。 
きっといないはずです。日本初の実験的な試みに挑戦するのは若さがあるからだと思っています。


そしてこのプロジェクトのビジョンは以下の3つです。

・若きホープたちに、日本で踊る機会の提供
・「日本で最もバレエを身近に感じられる、ダンサーグループ」を目指して
・海外のバレエ環境を次世代の日本に 


どれも共感するビジョンです。
参加メンバーはこちら。
38071471_2023204024417706_858283312127410176_n
38023509_2023204031084372_7151463191740940288_n
このダンサーと彼ら、彼女らを支えているすべての人をリスペクトします。

それではいつもながら私の見た切り口からのレポート開始です。


1「パキータ」よりパ・ド・トロワ
石川まどか・升本結花・関野海斗

まず初めの演目では私の目がコンクールダンサーを見ている目からプロダンサーが踊っている目に切り替わるきっかけをいただきました。

「やっぱ違うな」と明らかに分かるのは、圧倒的に演じているのです。
舞台の言葉では「居方(いかた)」と呼ぶんですが、居方ができているわけです。

動きの強弱やメリハリが作られたものという感じがせず、音楽と一体化して踊っているのが伝わってきます。

これができるのがプロなんだよなー。って思いながら楽しむことができました。

座席もちょうど良い場所で、端だったのですが上手奥から正面手前を結んだライン上に座席があったので上手奥から移動してくる時に迫ってくるような迫力を感じることができました。



2「白鳥の湖」よりアダージオ
佐々晴香・高橋裕哉


ただただ美しかったです。手足の動き出しのタイミングや速度の変化などが曲と一体化していて、目を奪われるのです。「この繊細な動きを見逃してはいけない」と脳が私に語りかけるようでした。

その手足は人が動かしているというよりは「生き物の動き」 という感じでした。
 
身体を完全にコントロールできていることが大前提で、さらに繊細に動き方を工夫されているのが伝わってきました。

うっとり見てしまうというのは場の空気を支配しているからなんでしょうね。


3「My Neon Flicker」(世界初演) 
刈谷円加 振り付け:Paxton Ricketts


コンテンポラリー作品でした。
始まりは音楽ではなくトムウェイツのような声の朗読から始まりました。

セリフに合わせてダンサーが動いていくのですが「あ、言葉ってリズムだから踊れるのか」という再確認と共に、スムーズに喋るように踊りが紡がれていきます。

人の言葉を音楽(リズム)として捉えて、それに動きを加えて再構築していく。
言葉をなぞっているからといって途切れ途切れになるわけではなく滑らかに進んでいく変化の連続に、人間の言葉の間にも音楽は流れているんだなと思いながら拝見していました。

クラシックの基礎がある人じゃないと表現できない作品でありつつ、コンテンポラリーダンスを踊りこんでいる人じゃないと生み出せない空気感がありました。
両方できるって凄いなーって思いながら楽しむことができました。


4「パリの炎」よりグラン・パ・ド・ドゥ
菅井円加・西島勇人

圧巻のダンスでした。何より楽しんで踊っているなぁと感じました。
菅井円加さんのフィジカルの強さがはっきり伝わるダンスです。おそらくあれでも全力の80%くらいなんじゃないでしょうか。

(多分ですが)20%残して踊っているので派手な動きの時にも安定感があるのです。
 ふらつくことが無いですし、仮に少し揺れたとしても余裕があるので見ていても不安にならない感じです。

身体が強いというのは有利だなと彼女のダンスを見ると感じることができます。
ブログ読者のみなさん、フィジカルを強くしましょうね(笑)
 
西島勇人さんはスマートなダンスをされるなと感じました。
派手な中にも品を犠牲にしない感じを意識しているように見えました。
(他の皆さんもそうなのですが、特にそう感じました)

そして脚の怪我をした人が大技をするのは、恐怖との戦いに打ち勝ってきた証拠であり
その物語を知っていることで彼のジャンプの1つ1つにこの舞台を成功させたいという想いが詰まっているかのように感じながら見ていました。

リーダーシップを取るところも含めて、どこかでサッカー日本代表の長谷部誠選手と重なる部分があるなと思いながら見ていることに後になって気がつきました。


5「エスメラルダ」よりグラン・パ・ド・ドゥ
奥村彩・山田翔


エスメラルダはパ・ド・ドゥで見た方が面白いなと真っ先に感じました。

コンクールでよく見るエスメラルダは「みんな!私だけを見て!」という印象が強いので、演じるというよりも自分だけアピール作品になりがちですが、男性ダンサーがいることで二人の関係性を含めた踊りになっていると感じました。

これはそもそも出演者全員に言えることですが「演じている」んですよね。
演じ続けている(埋まっている)わけです。どんなことがあっても。

仕事して(プロとして)舞台に出ている人たちだから常にダンサーであり演者であるので、
曲と自分を重ねるだけではなくパートナーや他の出演者とも一体感を生み出すことが求められるわけで、その経験値がこの世界観を生み出すんだろうなと思いました。

雑な表現になりますが、コンクールっぽく無いんです。誰を見ても。

そして余談ですが、山田翔さんはとても体が大きいのですが(180センチ以上あるそうです)、カンパニーの男性ダンサーの中では一番背が小さいそうです。オランダ恐るべし。


ここで第一部が終了です。

第2部からは衣装デザイナーとのコラボ企画になります。


先に結論的なことを書きますが、これは賛否両論が出る企画でした。
帰りの道すがら私の後ろを歩いていた女性二人の会話が聞こえてきたのですが
「普通の衣装で観たかった」「受け入れられない」なんて盛り上がっていました。
(これはある意味「してやったり」でもあるのでしょうけどね)

「クラシックバレエ」は伝統的なものですから、大きくアレンジすることは違和感の対象になりやすいです。
ただ、私は作品を守り続ける一方で新しいものを生み出す挑戦もまた重要だと思っています。
 
クラシックバレエの「踊りの部分」が変化していきコンテンポラリーダンスが生まれたように、
クラシックバレエの「衣装の部分」が変化していくことで生まれる何かを模索するというのは特別なことでは無いと思っています。

そもそもシャガールの衣装を見たことはあるでしょうか。
札幌でシャガールの作ったバレエ衣装を見に行った時に「これがバレエ衣装か」と驚いた記憶があります。
※「marc chagall ballet costumes」で検索してみてください!

昔からアーティストに衣装を頼んで実験的なデザインでのクラシックバレエ公演は行なわれていたわけです。

それを現代にやってみたわけです。「どうなるかなー」って。

ここまで挑戦的なことができるのは若いダンサーが主体となっている企画だからでは無いでしょうか。
成功も失敗も込みで実験を行なうことができるときに、こういうことを試すというのは本当に素晴らしい試みだと思います。

やれやれ!もっとやれ!

なんて思いながら拝見していました。

それでは第2部レポート開始です。


1「海賊」より グラン・パ・ド・ドゥ
柴本梨花子・高橋裕哉・山本勝利
デザイナー 後藤凪

「お、そうきたか」と初めから楽しませてくれました。
宇宙を彷彿とさせる「スペーシー柄」のパンツやデジタルをイメージさせる明るいグリーンのラインが入った黒いジャケットなど、私にとっては「身近な」デザインを使った衣装で三人が登場しました。

バレエを知らない若者やデジタルカルチャーが好きな人にとってはこの衣装の方がはるかにバレエを身近に感じられます。

一方でクラシックバレエ一筋みたいな方が見たらギョッとしたのではないでしょうか。
でもニジンスキーが春の祭典や牧神の午後を発表したことを考えれば、これくらいの実験的な衣装を作っていかなければやる意味が無いとすら思います。

そしてダンサー達が素晴らしいので衣装のクセを平気に飛び越えてきてくれます。
曲も振り付けもクラシックバレエのままで衣装がスペーシでデジタル。

不思議な感覚をいただきました。


2「Consequence」日本初演
奥村彩・加藤三希央 振付:Juanjo Arques
デザイナー: オリバー・ホーラー


コンテンポラリーダンスなのでとてもシンプルなショートパンツと濃い茶系統の長袖のシャツなのですが、上から下にかけて色が少しだけ濃くなっていくグラデーションが付いています。

「あれ?照明の加減かな?」ってくらいのグラデーションなのでコンテの世界観を邪魔せずに衣装に目が向かない程度のデザインです。
(私は衣装のデザインを「見ようとした」ので気がついたくらいの感じです)

この繊細な濃淡が二人のコンタクトして踊る時に非常に効いてくるのです。
腕を背中に回したり二人が重なったりした時に淡いグラデーションが二人の動きの境界線になり、
離れている場所から見てもただの塊に見えないようになっているわけです。

大きい舞台でのコンタクト系のコンテではこう言ったデザインの衣装は非常に有効だなと思いました。

作品としてはかなり二人の信頼関係が求められる内容になっていて、集中して練習しないと怪我をするような動きを自然に取り込みながらダイナミックかつ繊細な動きを見せてくれました。


3「眠れる森の美女」よりグラン・パ・ド・ドゥ
佐々晴香・石田浩明
デザイナー:こはる


薄い紫とラメのようなキラキラしたブルーをベースにした衣装でした。
踊りを邪魔しない程度にひらひらしたファンタジー的なデザインになっていました。

比較的クラシックバレエの衣装の形や様式を残した感じで素材感を工夫した印象です。

この作品は目が衣装に引っ張られることなく踊りに集中しやすかったです。
(1作品目で目が慣れたのでしょうね)

繰り返しになりますがみんな本当に素晴らしいダンサーばかりです。
アンドゥ・オールもしっかりしていて指先足先まで神経が行き届いているのは当たり前で、
男性も女性も芝居心があるのです。

バレエを踊っている人が大切にするポイントはここだと思います。
「日本人はシャイ」とか言われますが、そんなこと言っていたらこの感動は届けられません。

物語を切り抜いて出てきたような二人が舞台に立っていました。


4「ドン・キホーテ」よりジプシーの踊り 
石川まどか・菅井円加・升本結花・関野海斗・西島勇人・山田翔  
デザイナー:HiKARU


この衣装は素晴らしかった。
彼女はバレエ経験があるのでしょうか。そもそもジプシーという役柄だからこそ衣装の自由度が高かったというのもあるでしょうが、六人のダンサーを男女セットで蛍光の黄緑、蛍光の赤、蛍光の青を大きく使った衣装でまとめていました。
特に女性の衣装は伝統的なジプシーの衣装と新しい素材が見事にマッチしていて色使いとコンセプトとヘアメイクまでが遊び心とアートの融合を感じました。

そしてそれを楽しそうに着こなし踊るダンサーたち。
ここでも菅井円加さんは華やかでした。今、見るべきダンサーでありバレエがわからなくても彼女のエネルギーは簡単に届きます。軽やかに踊るジプシーを見事に演じていて、自信と喜びに満ち溢れているダンサーだなと思いました。

ブログ読者の皆さん、フィジカルは鍛えたほうがいいですよ(2回目)

若手ダンサーが六人集まりジプシーを演じる。
これだけで刹那の輝きを表現出来ることがイメージできるはずです。
今しかない彼ら、彼女たちの一瞬とジプシーのその日暮らし的な日常が特別な時間と空間を作っていました。

5「ドン・キホーテ」よりグラン・パ・ド・ドゥ
寺田翠・大川航矢
デザイナー:加藤千紗子・森岡裕衣


男女ともに白ベースでグレーかシルバーの柄がデザインされており、キトリはデコルテあたりに赤いバラのような立体的なラインが入っているものでした。
この衣装は遠くから見るとクラシックの衣装とさほど違いが無いように見えるのではないでしょうか。
近くで見れば「なるほど」ってなるような衣装だと思います。
 
昨年、寺田翠さんのツイートがRTで流れてきてからすっかり彼女のファンになりました。
貴重な練習シーンやどんなに大変な動きをやっているのか、生演奏の難しさ、ロシアバレエの素晴らしさなどを語っているのを読むうちに、いつか生で舞台を見てみたいと思っていました。

寺田翠さんは動きが軽やかで大きい。ステップの移動幅が私がイメージする場所の1つ外側まで移動する感じです。 これは生で見ないと分からないかもしれませんがまさしくロシアバレエの特徴のひとつだろうなと思いました。

大きく動いているのにちっとも大変そうに見えない。でも本当はとても大変。
すましてダイナミックなことをする感じが心地よいです。

そして大川航矢さんですが2種類の「トゥール・アン・レール(ザンレール)」を使い分けていました。
リズムを倍にとって速く2回転を2回連続でまわるときと、 大きく2回転するときで回転のスピードを変えていました。
これは驚きました。フィギュアスケートでも「ディレイドアクセル」という技がありますが、
回転のタイミングやスピードを変えることができるのは身体感覚の幅が広い証拠です。

そういえば、今回の舞台でも下手側でゆっくりダブルピルエットした人いたけど、誰だっけな。
あれも凄いなって思ったんだった。

とにかくみんな素晴らしいダンサーで、日本でいっぺんに見ることができたのはとても価値ある時間でした。

ちょっと思ったのは衣装デザインはダンサーと話し合って決めたのか、デザイナーの思うままに作ったのかだけ知りたいなと思いました。どっちだったんでしょうね。


それにしてもこの企画を生み出し、継続している西島勇人さんに最大限のリスペクトを!!

素晴らしい舞台でした。 
出演者の皆さん、そしてサポートしていた皆さんありがとうございました。 

表現者のためのジョイントセミナー2018 in 東京 レポート

37961309_2021958797875562_5050050966435397632_n

「自分の癖に気づく」

この言葉を文字で理解するのではなく、体験を通して気づくことがいかに難しいのか。
それを感じてもらうセミナーと、気づきやすい環境を提供する表現力のセミナーがセットになったジョイントセミナーを行なってきました。
今回は特に「思考の癖」に関してのお話を交えて。

現在はネットで調べればすぐに出てくるような一般的な情報でも
その「調べる言葉」が思いつかなければ出会うことができません。

私が指導者として学んできたことや企業の社員研修などを行なうときにお伝えしている話などをまとめ、
時にはキュレーションして「表現者向け」にしてお話ししました。

そこにはちょっとしたコツから「習い方」や「指導論」の根本にもなるようなお話まで含めています。

今回の参加者もバレエ、フィギュアスケート、チア、ミュージカル志望、社交ダンス、ベリーダンスなど幅広いです。こういった多様性の高いセミナーですので、どんな人にも役立つ本質的な内容が中心になっています。

ここで少しセミナーの内容をご紹介しますね。

「クセ」の原因を4つに分け、それぞれの原因への対策を紡ぎ出していきます。
1身体的な原因のクセ
2精神的な原因のクセ
3(体性)感覚的なクセ
4考え方のクセ

続いて、今回フォーカスした「思考(考え方)のクセ 」を解決するために
陥りがちな思考パターンから抜け出す方法をお伝えしました。
(潜在意識に振り回されないように、意識してコントロールするコツなど)

その後ダンスにおいての「動作のクセの発見方法」を実技を通して練習しました。
(水井さんに実際に踊ってもらい、それを真似した時にどうなるのかと、どのようにチェックするべきなのかを練習します)
この練習が自分のフィールドに戻った時に役に立つことを願っています。
37976167_2021959164542192_8433050968664309760_n
 
他にも私が指導現場で実施して効果のある「クセから抜け出すためのアプローチ」をいくつも紹介し、
自分のクセがどの練習方法で解決しやすいのかを見つけてもらいました。

この辺りの説明をするといつも指導者の方に気づきがあるらしく、自分の日頃の指導の見直しのヒントがあったとお話しいただけます。
クセの修正が得意な人のアプローチというのはちょっとしたコツなんですが、知らないといつまでも知らないままだということなんでしょうね。

さて、続いてエモーショナルトレーニングですが、
表現力の基本的な部分である「集中力」に関してのお話がいつも印象的です。
 


表現力が苦手な人は大抵「恥ずかしい」とか「どうやっていいかわからない」とか「失敗したくない」あたりの感情が生まれてくるのが原因だと思っています。
一方で深い集中力さえ身につけられれば、表現することに集中してるので「恥ずかしい」なんてことを考える余裕がなくなります。そもそも「恥ずかしい」と感じる時点でここでいう「集中」なんかできていないわけです。

恥ずかしいと思う余裕もなく集中できるようになるためにはトレーニングが必要です。
そして集中さえできれば、恥ずかしいと感じにくくなっていきます。(周りが見えなくなるから)

その方法の基本となるのが「目のワーク」であり、ここで誰もが自分の集中力を目の当たりにするのです。
プロの演者がいかに集中して表現しているのかがよくわかる時間になります。
38007954_2021956917875750_2217987352935006208_n

とても簡単なワークなのに、集中していないとすぐにバレるんです。

日々のバーレッスンでこれを意識できればかなり表現力を高めていくことができるだろうと思います。
このワークは次回の名古屋セミナーでも実施します。

そしていよいよ乾さんが参加した名古屋三人ジョイントセミナーですが、3月に大好評だったために同じ年のうちに再び開催が決まりました。
今回は私のテーマが「クセ取り」に変更しますが、あとは同じです。

※こちらは今年3月の動画です。

 
申し込み開始しましたのでクセ取りしたい方、感情表現の仕組みを根本から理解したい方、
そしてそれらをダンスの中でその日のうちに試してみたい方。

お待ちしております。

お申し込みはこちら
 

夏休みの間にパーソナルトレーニング受けてみませんか?

noname
夏休みですね。
札幌ではNBAバレエコンクール2018が行なわれ、その結果に一喜一憂しているダンサーが沢山出てくる季節でもあります。

この夏に変わりたい。

そういう思いを持ってパーソナルトレーニングに来るダンサーが増える時期でもあります。

以前はあまりに予約が入りすぎていたので受け入れを止めていたのですが、
関わっていたダンサーたちがそれぞれのステージに羽ばたいていったこともあり現在は予約を受け入れております。
1ヶ月に240件のパーソナルセッションを1年近く続けると、さすがに体に不調をきたしました(笑)
(1日15レッスンを毎日って考えると大変なのがイメージつくと思います)




パーソナルトレーニングを受けるダンサーは主に二極化します。




一つは「プロを目指しているダンサー」「現役プロダンサー」「ダンス教師」
のような本格的に取り組んでいる人たちです。この方達は本州からでも平気で来ます。
他には本州から来るフィギュアスケーターが毎年1〜2名は必ずいます。

専門的に取り組んでいるからこそ自分の弱点になっている部分の解決策を求めてトレーニングセッションを受けに来るようなケースが多いです。治療じゃ解決しないし、ダンス教師のジャンルじゃない問題を抱えているからこそ私を訪ねて来るわけです。


二極化のもう一つは「始めて数年のバレエダンサー」「一つの動きがいつまでも解決しないダンサー」「体を痛めているダンサー」のような動作に癖があったり、正しい動きを把握できていないような人たちです。この方達はうまく踊れないことに対しての解決策を求めて来るわけです。


私が得意なのは「動作を見ること」なので、どちらのケースでも現状の困っている部分を教えてもらえさえすれば、それに対して何が足りなくてどうすれば解決できるのかを伝えることができます。

また、とても恵まれていることにダンサーに理解のある整骨院ダンサーに理解のある整形外科が同じ施設の中にあるという環境ですので、メディカルの力が必要な場合はすぐに対応可能です。


動きやトレーニングの方法をサポートしてもらうことで可能性が加速します。


夏休みを利用して一段階レベルアップしてみたいと思いませんか?


ご予約は下記の情報をご参考にしてください。
ーーーーーーーーーーーーーーー

フェイスブックページにいいね!を押すとあなたのフェイスブックのタイムラインに更新情報が届きます。
https://www.facebook.com/ballet.figureskating


毎月生放送でお送りしているバレエのお悩みバスターズはこちら
https://peraichi.com/landing_pages/view/busters

トレーニング指導場所

新琴似中央整骨院(月〜土)
http://shinkotoni-central-training.com
インターネット上で予約が可能です
011-764-7557

メディフィットコンディショニングラボ(火・土の午後)
http://shinkotoni-central-training.com
電話のみの予約 011-281-4707

パーソナルトレーニングの料金について
http://blog.livedoor.jp/quality_of_life-ballet/archives/47234979.html 

ダンサー、フィギュアスケーター、あらゆる表現者のためのサポートをするトレーナー
森脇俊文


 

【東京/名古屋開催】 表現力は鍛えられる

noname

日本を代表する劇団「劇団四季」


そこに在籍していた人が教えてくれる表現力の磨き方を習ってみたいと思いませんか?
IMG_8245


「もっと表現したい」「表現が苦手」など表現に興味がある人なら
受講するべきだと私は思います。
23843471_1668153889922723_1401900580195648800_n



プロとして舞台に立っていた人から直接教えてもらうので説得力があります。
そして劇団在籍時代はダンスキャプテンなどを任されていた人なので教えるのが上手です。
IMG_9474


自分の中にこんな引き出しがあったのか!
そうやって表現力を磨くのか!



こんな発見が生まれるのが「エモーショナル・トレーニング」です。


例えば、セミナー参加後におとなしめのダンサーが「スワニルダが踊れそう!」と語ったエピソードや
不覚にも私が感動で泣いてしまったエピソードなど、このセミナーにはドラマが生まれます。
(もう準備できているので泣かないですけどね)


表現力で人の心を動かせるという体験を一度でもすれば、あとはどんどん磨かれていきます。


どうやって表現力を鍛えていくのか。
具体的な練習があるので、日々のレッスンの中で意識し続けていくことが可能です。


東京セミナーもまだ間に合いますし、
このノウハウを身につける指導者向けセミナーやーキッズ用のセミナーもまだ申し込み可能です。

また8月には名古屋でも開催します。


あなたの表現力はまだまだ磨けます。
プロ直伝で自分の中にある可能性を引っ張り出していきましょう。
ジョイントセミナー2018チラシ

どうすれば習ったことを続けられるのか?

noname
セミナー講師、そしてパーソナルトレーナーとしてこの業界で仕事をしていて
「結果を出す人」と「習って満足する人」がいることをいつも目の当たりにします。

習ったことを実践する人は変化し続けることができます。
しかし、継続し続けることを難しいと感じる人が多いのではないでしょうか。
 

この継続期間を決定するには二つの要素が深く関わってくると発見しました。 

それは


プレーヤーの熱量講師(トレーナー)の力量です。 


この足し算によって続けるか否かが決まると考えると実につじつまが合うんです。 

プレーヤーの熱量」というのはこんな要素の積み重ねです。
・明確で期限がある目標
・変わりたいという思い
・このままじゃまずいという危機感
・悔しい思いをした経験
・コンプレックス
・好奇心
・夢中になれる心  など


これらの一つでも複数の合計でも良いので10点を継続ラインとすると、
10点超えた人は放っておいても勝手にやり続けます。
例えば危機感が10点あればそれだけで勝手に継続するという感じです。 


一方で見落とされがちなのは「講師の力量」です。
習って満足しちゃって継続しない原因がすべて生徒にあるとは私は考えません。

合計点が9点の人や8点の人なら講師の力量で10点を超える状態をサポートできると考えます。
例えばこんな感じで。
・これをやれば変われるという希望
・自分にとって必要だと感じる説明
・どれくらい続ければどの程度変化するのかの説明
・継続のための仕掛け
・継続のための事例 など


習って満足と同じように「伝えて満足」になってしまうと、その講師は結果にコミットしているとは言えません。「私はちゃんと伝えました」では足りないと考えています。

そもそも「教える」と「学ぶ」は一致しないですから。
b0237169

むしろセミナーの内容よりもセミナー内容を正しく届ける技術の方が重要だとすら思っています。
この「正しく届ける」の中には理解してもらうことだけではなく、家に帰って継続してもらい、
変化が生まれて結果が出るところまでを含んでいます。

そのためには体の使い方を教えるとか癖の取り方を教えるとかそう言った部分ではなく、
人はなぜ行動をやめてしまうのか、どうすれば行動を続けられるのかを含めたサポートを行なうことが重要だと考えます。

ここに役立つのが行動分析学や心理学のようなもので、それらを混ぜながらセミナーを行なっています。


そこまで考えて行なっても全員が継続してくれるとは限りません。
あくまでもプレーヤーの熱量が大前提なのは言うまでもありませんね。


なるべくみなさんの変化をサポートさせていただきます。

東京セミナーはこちら
ジョイントセミナー2018チラシ


NEW ! → 名古屋セミナーはこちら


私の失態とその原因を分析してみた。

完全にやられました。

「ネットの情報には気をつけましょう」 と日々書いている本人が、気をつけていたのにも関わらず
信ぴょう性の低い情報に飛びついて誤解を招く情報を発信してしまったので、自分の戒めを込めて事の顛末を書き残そうと思います。

事の発端は、最近知人が行った「野外フェス」での出来事を聞いたことから始まります。
そのイベント会場では300人以上が熱中症で救護テントに向かい、軽度の人は救護テントの中に入れずに会場に帰される人もいたという話を聞いて「そりゃあ大変な状態だったね」と話をしていました。


そこで私が頭に浮かんだのは『それにしてもここ数年「熱中症」という言葉がよく聞かれるようになり、それに比例して熱中症になる人が増えてきているような気がする』と感じました。 


そこで頭の中で5つの仮説を考えてみたのです。

1 昔も今も熱中症になっている人はいるが、報道が過熱したことで増えた気がするだけで増えてない
2 昔も今も熱中症になっている人はいるが、軽度でも自覚する人が増えたことで全体数が増えた
3 熱中症の認知度が上がり、そうなじゃい人も「もしかして熱中症かも」と思う人(思い込みで具合が悪くなる人)が増えた
4 昔と比べて暑い日が増えて熱中症になる人が増えた
5 昔と比べて日本人の体力が落ちて熱中症になる人が増えた


 ここで私はがっちり「認知バイアス」にハマってしまいました。
本当に反省しています。自分としたことが。
※ここでの認知バイアスについては「思い込み」と捉えて読んでいただいて構いません。


私はこれらの仮説の中から「1(実は増えていない)か、5(弱くなったから増えた)」が主な原因だろうと「あたりをつけて」検索を開始しました。
これが良くなかった。



どちらも昔と変わらない気温である方が都合が良いのです。

1 ひとたび話題になると関連するニュースが取り上げられがちで、多発している錯覚に陥る
5 気温が変わらないのに増えたのは日本人が弱くなったから

完全に私の思考パターンの癖が1と5に集約されています。
(常識を疑う→1 運動指導員的発想→5)


検索ワードは「昔の日本 気温」です。


検索の一番上に出ている記事がこんな感じ。
スクリーンショット 2018-07-20 18.31.58

検索上位が同じ記事が二つありますね。
この二つの記事の内容がどちらもこの時の私の思い込みにとって都合の良い内容だったのです。


50年前と気温はほぼ横ばい


そして根拠として気象庁から調べた気温のグラフが載っているのです。


その記事を読んでみると、ほんとだ。横ばいだ。
やっぱり仮説が当たった。少なくとも日本人が弱くなったんだろう。


そこで私のフェイスブックの個人ページに投稿しました。
スクリーンショット 2018-07-20 18.47.37
「追記」が書いてあるのはこの記事を書く前に書き足したからですが、
そもそもはこの追記は記載されない状態で投稿しました。



本当に恥ずかしいのは「情報に強くなった」なんて書いちゃっているところですね。
「てめーが一番情報に惑わされてるじゃねーか」というブーメラン状態。


さて、ここからがコメントを書いてくださった方達の活躍が始まります。


まず私と同じく「暑さに弱くなった」と感じている方達のコメントがあり
続いて、計測地点が都市部の暑さとの比較が難しいというコメントが続き、
そもそも熱中症になる要因は気温だけではないというコメントなどなど、

私がバイアスに引っ張られていることをそれとなく伝えてくださっている方達のおかげで、
「あれ、なんか自分の考えに固執してないか?」と気付き始めてきました。

そして決定的だったのが、

「このグレーの線、右上がりに見えたので直線引いてみました」
というコメントと共にアップされた画像です。
37373980_1814137335342037_6401248150203400192_n
わかりますか?

基準線となっていたはずのグレーの線は右上がりだったのです。
そしてこの引きなおした線でこのグラフを読み直してみると平均気温は上がっていることがわかります。




やっちまった。。 




結論(日本人が弱くなった)としては間違いと言えないかもしれないけど、
その根拠とした記事とそのグラフが意図的な要素が含まれたものだったのです。


初めの検索で上から二つだけ色がついていたのが分かりますか?
三つ目の記事を私は検索していないのです。
スクリーンショット 2018-07-20 18.31.58
三つ目の記事には「気温が上がっている」ということが書かれていました。
しかし私はこの時には「我が意を得たり」となっているので触れていません。


気づけるチャンスはいくらでもあったのです。


その後、色々な方達からメッセージをいただきました。
参照:60歳の人「昔はエアコンなしで受験勉強したもんだ!」42年前の気温と比べてみたら...

そして気象庁。
参照:世界の年平均気温






忘れていました。地球は気温が上がっているのです。






そして注意すべきポイントとして、初めの記事は決して間違いを書いていないのです。
この人の主観としては「ほぼ横ばい」であり、グレーの線は一言も「平行」とは書いていないのです。
この人はこの人なりの主観を書いただけで(かなり意図的ですが)、嘘は一つも書いていないわけです。


世の中、もっともらしい情報に振り回されないようにしましょうね。
ミスリードを狙った記事なんていくらでも存在しますし、自覚なく書いている場合だってあるわけです。
一次情報を調べることと、自分の思い込みを自覚することが本当に大切だと実感した事例となりました。


そしてみなさん、熱中症には気をつけましょう。
参照:熱中症による脱水症状を完全に防ぐ!命を守る水分補給5つの知識 






 

【本日生放送】業界のタブーに挑戦

スクリーンショット 2018-07-17 23.34.54
業界のタブーに斬り込みます。 

バレエ業界に深く関わっている人ほど話しにくい話題ってありますね。
例えば
・「条件」という名の残酷なまでの解剖学的現実について 
・「バレエは健康的、バレエは安全」 という表現について

などのあまり触れたく無いお話や、

・レッスン前のストレッチは本当にダメなのか? 
・押すストレッチは本当にダメなのか?
・タオルギャザーは本当にダメなのか?
・筋トレは本当に必要なのか?
などの近年常識となってきた内容に関しての解説をいたします。
そして、生放送ですのでコメントいただければ即採用してお答えすることもできます。
おそらく講師四人の中でも意見が分かれることが予想されますので、見応えある生放送になるのではないでしょうか。

無料で話せるだけ話しますが、途中から有料方法の時間に入ってしまうと思います。
(有料放送は9月までお申し込みを受け付けていません)

是非とも今夜21時半から「バスターズサロン」へお越しください。
本日夕方ころの登録でも本日の動画を生放送で見ることができます。
お早めにご登録ください!

記事検索
プロフィール

quality_of_life

動作分析のプロです。
何が原因で困難に直面していて、どうすればそれを解決できるかを見つけ出すのが私の使命です。
人を見るだけで身体の使い方が見えます。
動いてもらえれば身体の中で筋肉がどのように動いているのかが見えます。

最新コメント
ギャラリー
  • 〜若手トレーナー・セラピストへ〜 私がダンサーのパフォーマンスを改善できる理由
  • ドリームオブダンサーズ2018
  • ドリームオブダンサーズ2018
  • サッポロ・ダンスボート・プロジェクト レポート
  • サッポロ・ダンスボート・プロジェクト レポート
  • サッポロ・ダンスボート・プロジェクト レポート
  • 小林絹恵バレエスタジオ 第4回定期発表会レポート
  • 小林絹恵バレエスタジオ 第4回定期発表会レポート
  • 「心を解放して思いのままに踊る」を目指して
  • 「心を解放して思いのままに踊る」を目指して
  • 【札幌のダンサー必見】コンタクトインプロビゼーションワークショップ
  • 【札幌のダンサー必見】コンタクトインプロビゼーションワークショップ
  • 佐藤愛著「ターンアウトできてますか?」レビュー
  • 佐藤愛著「ターンアウトできてますか?」レビュー
  • 佐藤愛著「ターンアウトできてますか?」レビュー
/Users/moriwalife/Desktop/logo_onegroove.jpg
QRコード
QRコード