先日、大人バレエダンサーの発表会を観に行った時に頭に浮かんだ疑問があります。
「バレエがバレエたらしめる部分はどこにあるのか」
決して一言では言い表せないのを承知で私なりに考えてみた時に、いくつかの要素が頭に浮かびました。
・ターンアウト
・5つの足のポジション
・それぞれの動きの型
・衣装
・音楽
・舞台 などなど。
「引き上げ」は他のダンスにも使われるのでバレエ特有ではないと考えました。一方で衣装や音楽、舞台はバレエっぽいものが存在するので要素に含みました。
ここで私の疑問です。
よく開いたターンアウトはバレエにとってどれくらい重要なのか?
ここに提供する側とされる側に重要度の開きがあると感じたのです。
「ターンアウトしていないバレエなんてバレエじゃない」
これを読んでいる多くの方がそう思っているはずです。自分のことは棚に上げたとしても。
ターンアウトの甘いバレエを見ることに嫌悪感すら感じる人もいるかもしれません。
「脚が汚い」と。
私自身はというと、バレエでどこを観ているのかを考えた時に「トレーナーモード」のスイッチが入っていない時は音楽と動きの協調性や物語性、上半身の使い方には目が行きますが、ターンアウトに対しての優先順位は非常に下がります。
音楽にも似たようなことがあると思います。
主旋律やボーカルは意識するけど、ベースは意識して聞かない限りあまり聞こえてこない人の方が
圧倒的に多数だというのは想像つくのではないでしょうか。
バレエでも音楽でも共通して非常に重要なパートであったとしても、
優先順位が人によって高くないものになるのは比較的地味な部分です。
一方でバレエの伝統を守る立場、支える立場、行なっている立場の人達にとっては
ターンアウトは絶対であり、バレエたらしめている重要な要素であり、
見ていて非常に気になる部分のはずです。
それはプロに近づけば近づくほどターンアウトへの重要度は高まり、
バレエをバレエたらしめる部分にターンアウトは欠かせなくなります。
プロを目指しているバレエダンサー達が参加したコンクールのジャッジシートで
ターンアウトにチェックをつけられていない子なんてほんの一握りのはずです。
一方で、バレエを観客として楽しんでいる人達の何パーセントがそこまでのターンアウトへの価値を感じているのでしょうか。ここで思考実験をしてみたいと思います。
理想的なバレエの公演があるとします。
それを先ほどの要素のどれかを一つだけ質を下げた状態で提供したとして、
何が一番気になるのかを考えてみましょう。
・ターンアウトが少ない
・5つの足のポジションがあまりはっきりしない
・全ての動きの型が美しくない
・安価なレンタル衣装
・音楽が録音でノイズが多い
・舞台セットがない、もしくは少ない
当然、程度による、作品によるなどの考え方はあるにせよ、
バレエを守る側ではなくバレエを観る側から考えると、
どれか一つだけ質を下げるなら「ターンアウトが少ない」 を
選ぶお客さんが一番多いと思うわけです。
これこそがバレエが総合芸術である所以でもあるのでしょう。
そして私は何を言いたいのかといいますと、
ターンアウトは非常に重要ですが、プロを目指さないバレエダンサーにおいては
もっと重要な部分がバレエには存在するのではないかということです。
その理由として、多くのお客さんはバレエにおいてターンアウトよりも別な部分をバレエに求めているからです。
・華やかな世界
・重力を感じない身のこなし
・優雅な音楽とそれにあったダンス
これは極端な話、ターンアウトが甘くても表現できると思います。
試しにyoutubeでどこかのバレエ団の美しい舞台の動画を腰から下を手で隠してご覧になってみてください。
上半身の動きだけしか見られなくても十分に美しいバレエだと思いませんか?
少なくとも私にはそう見えます。
もっと具体的に書くならば、大人バレエダンサーがターンアウトに悩む時間や
ターンアウトが苦手だと思ってバレエを諦める前に、もっとバレエたらしめる部分で
自分自身をバレリーナらしくできる部分が沢山あるのではないかと思ったのです。
つまり発表会でお客さんに見てもらう中で、ターンアウトの優先順位は
プロを目指す人と比べるとかなり下がるのでは無いかと感じたわけです。
甲が出ないならバレエシューズで踊り、
ターンアウトが開けないなら開けるだけのターンアウトで受け入れ、
その二つをはっきりと現状維持で割り切って
音楽との融合や腕の使い方や首の付け方を徹底的に身につけて、
それをコントロールする身体を作れば、もっとバレエらしくなると思うのです。
ターンアウトが小さくて甲も低くても。
誤解の無いように最後に補足しますが、ターンアウトが重要では無いとは一言も書いていません。
プロダンサーがターンアウトしすぎとも書いていませんし、否定的にも考えていません。
見る側と行なう側ではターンアウトへの価値観に差があることと、
大人バレエダンサーは可能な限りのターンアウトとある程度の割り切りが
バレエをより良く踊るためには重要であるという当たり前のことかもしれませんが、
とりとめもなく頭に浮かんだことをまとまりもなく書いた次第です。
いろんなご意見があると思います。
そして様々な価値観があるものですので、
「それでもやっぱりターンアウト」と感じる人も少なく無いでしょう。
ただし私はお客さんとして観るときにそんなにターンアウトに関して見ていないです。
(トレーナーとして見た時は別ですが、そんなお客さんは客席の一部です)
時間をかけたり劣等感を感じて悩む位なら、その費やした時間の一部を
他に回した方が良い場合が意外に多いのではないかなと感じたわけです。
首から指先にかけての綺麗なラインを作ることは特別な柔軟性も必要なく、
同じだけの時間でターンアウトの努力よりもはっきり見た目の違いが出ると私は感じています。
ターンアウトに悩んでいる人にとっては、こういう考え方もアリなのではないでしょうか。
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https://www.facebook.com/ballet.figureskating
トレーニング指導場所
新琴似中央整骨院(月〜土)
http://shinkotoni-central-training.com
インターネット上で予約が可能です
011-764-7557
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パーソナルトレーニングの料金について
http://blog.livedoor.jp/quality_of_life-ballet/archives/47234979.html
「バレエがバレエたらしめる部分はどこにあるのか」
決して一言では言い表せないのを承知で私なりに考えてみた時に、いくつかの要素が頭に浮かびました。
・ターンアウト
・5つの足のポジション
・それぞれの動きの型
・衣装
・音楽
・舞台 などなど。
「引き上げ」は他のダンスにも使われるのでバレエ特有ではないと考えました。一方で衣装や音楽、舞台はバレエっぽいものが存在するので要素に含みました。
ここで私の疑問です。
よく開いたターンアウトはバレエにとってどれくらい重要なのか?
ここに提供する側とされる側に重要度の開きがあると感じたのです。
「ターンアウトしていないバレエなんてバレエじゃない」
これを読んでいる多くの方がそう思っているはずです。自分のことは棚に上げたとしても。
ターンアウトの甘いバレエを見ることに嫌悪感すら感じる人もいるかもしれません。
「脚が汚い」と。
私自身はというと、バレエでどこを観ているのかを考えた時に「トレーナーモード」のスイッチが入っていない時は音楽と動きの協調性や物語性、上半身の使い方には目が行きますが、ターンアウトに対しての優先順位は非常に下がります。
音楽にも似たようなことがあると思います。
主旋律やボーカルは意識するけど、ベースは意識して聞かない限りあまり聞こえてこない人の方が
圧倒的に多数だというのは想像つくのではないでしょうか。
バレエでも音楽でも共通して非常に重要なパートであったとしても、
優先順位が人によって高くないものになるのは比較的地味な部分です。
一方でバレエの伝統を守る立場、支える立場、行なっている立場の人達にとっては
ターンアウトは絶対であり、バレエたらしめている重要な要素であり、
見ていて非常に気になる部分のはずです。
それはプロに近づけば近づくほどターンアウトへの重要度は高まり、
バレエをバレエたらしめる部分にターンアウトは欠かせなくなります。
プロを目指しているバレエダンサー達が参加したコンクールのジャッジシートで
ターンアウトにチェックをつけられていない子なんてほんの一握りのはずです。
一方で、バレエを観客として楽しんでいる人達の何パーセントがそこまでのターンアウトへの価値を感じているのでしょうか。ここで思考実験をしてみたいと思います。
理想的なバレエの公演があるとします。
それを先ほどの要素のどれかを一つだけ質を下げた状態で提供したとして、
何が一番気になるのかを考えてみましょう。
・ターンアウトが少ない
・5つの足のポジションがあまりはっきりしない
・全ての動きの型が美しくない
・安価なレンタル衣装
・音楽が録音でノイズが多い
・舞台セットがない、もしくは少ない
当然、程度による、作品によるなどの考え方はあるにせよ、
バレエを守る側ではなくバレエを観る側から考えると、
どれか一つだけ質を下げるなら「ターンアウトが少ない」 を
選ぶお客さんが一番多いと思うわけです。
これこそがバレエが総合芸術である所以でもあるのでしょう。
そして私は何を言いたいのかといいますと、
ターンアウトは非常に重要ですが、プロを目指さないバレエダンサーにおいては
もっと重要な部分がバレエには存在するのではないかということです。
その理由として、多くのお客さんはバレエにおいてターンアウトよりも別な部分をバレエに求めているからです。
・華やかな世界
・重力を感じない身のこなし
・優雅な音楽とそれにあったダンス
これは極端な話、ターンアウトが甘くても表現できると思います。
試しにyoutubeでどこかのバレエ団の美しい舞台の動画を腰から下を手で隠してご覧になってみてください。
上半身の動きだけしか見られなくても十分に美しいバレエだと思いませんか?
少なくとも私にはそう見えます。
もっと具体的に書くならば、大人バレエダンサーがターンアウトに悩む時間や
ターンアウトが苦手だと思ってバレエを諦める前に、もっとバレエたらしめる部分で
自分自身をバレリーナらしくできる部分が沢山あるのではないかと思ったのです。
つまり発表会でお客さんに見てもらう中で、ターンアウトの優先順位は
プロを目指す人と比べるとかなり下がるのでは無いかと感じたわけです。
甲が出ないならバレエシューズで踊り、
ターンアウトが開けないなら開けるだけのターンアウトで受け入れ、
その二つをはっきりと現状維持で割り切って
音楽との融合や腕の使い方や首の付け方を徹底的に身につけて、
それをコントロールする身体を作れば、もっとバレエらしくなると思うのです。
ターンアウトが小さくて甲も低くても。
誤解の無いように最後に補足しますが、ターンアウトが重要では無いとは一言も書いていません。
プロダンサーがターンアウトしすぎとも書いていませんし、否定的にも考えていません。
見る側と行なう側ではターンアウトへの価値観に差があることと、
大人バレエダンサーは可能な限りのターンアウトとある程度の割り切りが
バレエをより良く踊るためには重要であるという当たり前のことかもしれませんが、
とりとめもなく頭に浮かんだことをまとまりもなく書いた次第です。
いろんなご意見があると思います。
そして様々な価値観があるものですので、
「それでもやっぱりターンアウト」と感じる人も少なく無いでしょう。
ただし私はお客さんとして観るときにそんなにターンアウトに関して見ていないです。
(トレーナーとして見た時は別ですが、そんなお客さんは客席の一部です)
時間をかけたり劣等感を感じて悩む位なら、その費やした時間の一部を
他に回した方が良い場合が意外に多いのではないかなと感じたわけです。
首から指先にかけての綺麗なラインを作ることは特別な柔軟性も必要なく、
同じだけの時間でターンアウトの努力よりもはっきり見た目の違いが出ると私は感じています。
ターンアウトに悩んでいる人にとっては、こういう考え方もアリなのではないでしょうか。
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