
「初めてコンテンポラリーダンス踊りました」という参加者がとても多かったワークショップとなりました。
1部 フィジカルトレーニング
2部 エモーショナルトレーニング
3部 コンテンポラリーダンス(初級)
この組み合わせの意図するものは「丁寧に組み立てれば深められる」ことを表しており、
上級者は上級者なりにそして初心者は初心者なりに自分自身と対話し、深めていく時間となります。
今回ほど3つのワークショップが混ざり合っていると感じたことはありませんでした。
今までも素晴らしかったですが、今回本当の意味で3つが重なり合ったワークショップになりました。
単独受講でも一つ一つ成立しているのはもちろんのこと、
3つのワークショップがどのように重なり合い、混ざり合っているのかを
今からレポート共にお届けできればいいなと思います。
まず第1部は私が担当する「フィジカルトレーニング」です。
「うまいダンサーはなぜ少し動くだけでもうまく見えるのか」
この秘密に少しでも近づきたくて動作分析だけではなく、現役ダンサー、
振付家、バレエ教師など様々な人に尋ねながらその答えを探してきました。
そのヒントを詰め込んだのが今回の「フィジカルトレーニング」のパートになります。
・自分の思ったところに身体が動いているのか
・自分が思った通りに身体が動かせるのか
・人の動きを真似した時にどこにズレが生まれるのか
そして、動きの中にある加速、減速による印象の違いについても紹介しました。
私がセンターになって第2部の講師水井博子さんと第3部の講師乾直樹さんをバックにダンスなんかもしてみました。1部から二人の講師がいるというのが贅沢であり意味のあることなんです。

腕を一つ持ち上げるだけでも、なぜ雰囲気が変わるのかについてまでを
動作分析の観点で紹介していきました。
(この話に関しては、さらにエピソードがありますので次の記事で書きます)

また、自分の中にある「まだ見ぬ動き」への発見をしていくためのワークも行ない、
・重力
・人
・風(大気)
に対して、自分がどのような動きの中で自由に踊れるのかを考えてもらいました。
「もっとダンシングしてください!」と言われながら身体との会話とダンスを近づけていく時間です。
自分の中にある動きのヒントの種がここで撒かれたわけです。
続いてエモーショナルトレーニングです。

感情表現をさらに深く掘り下げてよりシンプルにしていくと、
そこにあるのは「集中力」になるのです。
表現をしようとしていても素の瞬間や恥ずかしさが生まれると途端に素人っぽくなります。
あ、素の人だから「素人」か。面白い。
エモーショナルトレーニングでは自分の集中力が切れないようにする方法を丁寧に学びました。
プロも使っている目線のトレーニングです。

目線のトレーニング一つで参加者の雰囲気がグッと変わるのが本当に面白いです。
その後、表情筋のトレーニング、口以外で会話をするトレーニング、
キーワードから動きを探していくトレーニングなどを行なっていき
徐々に自分の中にある「表現」と向き合っていきます。
ここでは「踊らないでください」と自分自身の感情と向き合う時間を作ります。
この頃になると「恥ずかしさ」や「失敗に対する抵抗」などは消え去り、
正解もないし失敗もない。ただ全力で自分に向き合うという準備が出来てきます。
ここで表現に対してのヒントの種が撒かれました。
そしてコンテ初級です。

コンテンポラリーダンスを踊ったことのない人が2時間のコンテのワークショップでどれくらい動きを意識して心を込めて踊れるのか。
本来ならなんとなくただついていくのに必死で気持ちを込めるどころではないですし、
動きの加速、減速などのメリハリも意識することはできないはずです。
しかし、試してみたいことがいっぱいあるわけです。
1部と2部で習ったばかりのことを3部で実際に踊りながら表現する時間になります。
まず、前半は身体がしなやかに動くようなエクササイズから始め、徐々に身体を動かしていきます。


そしてコンテでは非常に重要な、フロアを使ったムーブを学びます。
ここを丁寧にすることで「ゴン!」を減らして、身体を痛めずに踊る準備をしていきます。
ここで「そうか!」という発見をするダンサーたちの顔を見るのがとても楽しいです。
身体の使い方が分かれば「ゴン!」は減るわけです。
ここまで丁寧に教えてくれる「コンテ初級」 は滅多にないと思います。
参照:「コンテ初級」が初心者に難しいたった二つの理由
初参加の人ばかりとは思えないほどムーブが綺麗になっていきます。
踊り慣れている参加者にとって今回の参加者の半分近くがコンテ初体験だったとは
気がつかなかったのではないでしょうか。
このような形でコンテンポラリーダンスに出会えた人たちは
今後もずっと楽しくコンテンポラリーダンスに触れ合っていけるのではないかなと思います。
そして今回3つのワークが重なり合った瞬間がやってきます。
乾さんの振りの前半に水井さん時間に行なったキーワードを混ぜ込み、
言葉から連想する感情をベースにして踊りを表現していくことを試してもらいます。
振りの中では1部の中で使われた動きが含まれ、2部のキーワードを意識しながら感情を作り
3部のフロアムーブを活用しながら与えられた振りの中で自分を表現していくわけです。
初心者は初心者なりに自分がやりたいと思っていることに集中します。
振りを綺麗に踊りたい人は振りをメインに、感情を繋ぎ続けたい人は振りが崩れても気持ちを繋ぎ、
全てを高いレベルで統合したい人はそれを目指し、さらに上級者は自分らしさをそこに乗せていくわけです。
そんなワークショップの内容をまとめたのがこちらの動画です。
良い時間でした。
先日「お悩みバスターズ」のゲストとして登場してくださった大前光市さん(大前隊長)もラスベガスから帰国され、参加されており4人で写真を撮りました。(乾さんとは同じ大学なんです!)

私だけダンサーじゃないんですけどね。ダンサー風(笑)
そしてこのワークショップはスタジオムーブの福田晴美先生の行動力なくしては開催されませんでした。
北海道までワークショップを受けるために来てくださり、参加した結果の名古屋誘致だったわけです。
さらにはそもそもこの名古屋との繋がりが生まれたのは、
5年前に名もなき北海道のトレーナーである私を名古屋まで呼んでくださった葵接骨院の藤田院長で、
そのお二人の貴重なツーショットも載せておきます。隠し撮り風。

この場をお借りしてお礼申し上げます。
本当にありがとうございます。
さらにはこんな素敵なワークショップを共に作り上げてくださった水井博子さんと乾直樹さんにも
心からの感謝でいっぱいです。
そして参加してくださった皆様、ご参加ありがとうございました!
一見関係なさそうなものの中に共通点を見つけ出せると「強い」と思います。
この3つのワークショップの中に共通点を見つけ、それが日々の生活やダンスの中にまで
混ざるものになるのであればそんなに嬉しいことはありません。
みなさんの生活の中に良いヒントとなっていることを願っています!
この3つのワークショップの中に共通点を見つけ、それが日々の生活やダンスの中にまで
混ざるものになるのであればそんなに嬉しいことはありません。
みなさんの生活の中に良いヒントとなっていることを願っています!
最後に、参加者の皆さんにはフェイスブックをやっている人限定にはなってしまうのですが、
「非公開グループ」を作ってその後の質問などを受け付けることにします。
こちら。
「ココロとカラダを繋ぐ3つのワーク」フォローアップ
「非公開グループ」を作ってその後の質問などを受け付けることにします。
こちら。