昨年、ばんけいスキー学校の教師研修でお話しした内容から一部をご紹介します。

スキー指導者の教え方を、三流、二流、一流と分けて説明してみました。
あまり人を勝手に評価して「あなたは三流です」とか言いたくないのですが、
多くの人にイメージを伝えるためには分かりやすい方が良いのであえて使用しました。
また、自分自身の指導スキルを高め続けるためにも公開することにしました。

まず、三流の指導者の特徴です。
「もっとちゃんと滑って」
「もっと普通にリラックスして」
「なんでできないの」
「止まれー!」
(笑)
それができないからお金を払ってあなたに習っているんです」と思わせてしまう指導者です。

あとは「胸の向きを気をつけて」って言われて意識して滑って降りたら全然別の注意されたり、しゃべりが長すぎて内容もまとまっていなかったり、インストラクションの基本が全くできていない状態の人が三流です。
(残念ながら現実に存在しますし、おかしなレッスンしているのでゲレンデでは結構目立ちます)

続いて二流の指導者の特徴です。
「左肩が上がっていますね」
「内倒しています」
「後傾ですね」

「それは何度も言われているので分かっています」と思わせてしまう指導者です。

できていないことを指摘することはできるのですが、その解決策が
「左肩を下げましょう」
「内倒しないように滑ってきてください」
「後ろに遅れないように滑りましょう」

という感じで、「だからー、それができないからこうなってるんでしょ?」と思われてしまうわけです。
(もちろんそれは心の声なので指導者には届きません)

ここで一流の指導者の登場です。
一つの例ですが、
「今日は肩が上がってしまう人の為の練習を3つご紹介します」
「内倒してしまう原因を突き止めていきましょう」
「後傾にならない斜度から徐々に斜面設定を変化させていきましょう」

という感じでレッスンを進めます。
何かクセがある場合、そのクセを取るためにどんな練習方法が望ましいのかを紹介し、
できない技術がある場合、何故できないのかを分析して見つけ出し対策を紹介し、
そもそも学び手が「どうなりたいのか」を整理していくことで目指すゴールを一致させてレッスンを進めるわけです。

集団レッスンではゴールの違う人が集まりますので、
それぞれの目標を聞き取るのも良いと思います。
その中で最大公約数の内容を提供するわけです。

多くのスキー指導者は「どうなっている」というのは見抜くことができるのですが、
「どうすれば解決する」という部分においての引き出しの数が少ないことで
自分の教え方にはまらないタイプのスキーヤーが来た時に問題解決できずに悩むことになります。

感覚重視のスキーヤーには感覚を優先したレッスン方法を取り入れ、
理論重視のスキーヤーには動きのメカニズムを丁寧に紹介することができれば
問題解決まで進みやすいのですが、どうしても自分の得意な方法で指導しがちなのです。

「自分がうまくいった方法だから」
というのは非常に危険なのですが、ここから抜け出すには時間がかかります。

それをも抜けた先にあらゆるタイプのスキーヤーの「こうなりたい」をサポートできる指導者が誕生すると私は考えています。

こういったことを毎年考えスキー学校で研修を行なっている私が紹介するスキーワークショップ
「森脇マジック」
タネも仕掛けもあるマジックの世界をどうぞご体験ください。
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Morimaji2017