2010年04月

2010年04月28日

楽器を背負う。[sasa]

車を持たない私のアコーディオン運搬方法は、「背負って歩く」がメインである。愛器を、なんの飾り気もない黒い特大ソフトケースに入れ、ずしりとした背中をまるめ、ぽそぽそと歩く。

だいたい、11キロほどの黒くて大きな物体が、自分の身の幅よりはみでて、背中に張り付いている。かなり、マヌケな姿だ。しかもバランスをとるために、歩くときは前のめりにならざるをえないし。恰好悪いけど、人と楽器の安全にはかえられないな、と思いつつ、足裏に重みを感じつつ、ぽてぽて歩く。


中型の楽器にもかかわらず特大のケースに入れているのは、空いたスペースに譜面やマイク、小物類、衣装等を入れるので。身の幅から数センチずつはみ出ていて、よく人がぶつかってきます。改札は爪先立ちしないとひっかかるし(もう少し幅を広くしてくれればいいのに…)

「アコーディオンって、こうやって運ぶんですねー!」と驚かれたことも。ま、確かに知らない人は知らないわな。「修行に行くみたい」と言われたこともある。ふむ、ある意味そうかも…。

蛇腹姉妹(Acodデュオ)の相棒とふたりで移動すると、傍目にもとても面白いらしく、指をさされたり写メ撮られたり、はたまた話しかけられたり。2人でもこれなんだから、複数のアコーディオニストが連なって歩いたりすると、壮観よりも「大げさ」という言葉が相応しいかも。そういうシーンが何度かありましたが、道を行くと少なくない人が振り返るのがわかる。確かに、相当面白いと思います。


話しかけられたり…といえば、楽器をしょって移動していると、なぜか知らない人によく話しかけられる。ほかのアコーディオニストも?と、先日たまたま一緒に演奏した女性奏者に聞いたら、一度もないそうな…。

最近はアコーディオンも認知されてきて、「それ、アコーディオンですよね」と言いつつ、その辺の人が話しかけてくる。電車はもちろん、バスの中でも、バス停でバスを待っているときも、はたまた道端で。

さすがに道端は驚いた。信号を待っているときが多いんですが、歩いていて話しかけられたことも。まあ「歩いているとき」声をかけてきた人は、1年ほど前にバス停で話しかけられて知り合った人でした(笑)よっぽど、目立つんでしょうねー…すぐわかったみたいです。

ああ勘違いの例。
全然そんな恰好していないのに、「山のぼりに行かれるんですか?」は日常的に。変り種では、「これ、ワンちゃんが入っているんですよね?」と道端で。

タクシーでも、昔よりも格段に、アコーディオンと分かってくれることが多くなりました。そうするとついつい話もはずんでしまうのですが、可笑しかったのは、「あれ、お客さんまた会いましたねー」という運転手さんが、今まで2人いたこと。やはり、楽器で覚えてくれていたようで。言わなくても同じルートで目的地まで行ってくれました(笑)


最近のキキオン:春を迎えて、ゆっくりゆっくり動き出しました。
少ない時間のやりくりは大変そうですが、まあ焦らずコツコツと(いつもどおり、てことですね)行きたいと思います。


■昨夜の晩酌
鶏とゴーヤの味噌炒め、酎ハイレギュ1、先日買ったB級チンザノドライ(古くて醤油のような発酵味に…;)3合

■最近のCD
Hermeto Pascoal & Aline Morena "Chimarrao Com Rapadura"
…とある人の影響で入手。70代エルメートと20代新妻アリーネとの、キラキラしたインスピレーションを感じる作品。素晴らしい!!

■最近の漫画
ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』1
…毎話、古代ローマの男が現代日本の「風呂」へタイムスリップする話。少し前にDVD『ROMA』(傑作)にはまったばかりで面白く読めました。著者はポルトガル在住、『イムリ』(これまた傑作)の三宅乱丈とお友達!そういえば画風も似ているよう

quikion at 04:11|PermalinkComments(8)TrackBack(0) 【酒とジャバラの日々】